JPH11323052A - ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物

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JPH11323052A
JPH11323052A JP11063378A JP6337899A JPH11323052A JP H11323052 A JPH11323052 A JP H11323052A JP 11063378 A JP11063378 A JP 11063378A JP 6337899 A JP6337899 A JP 6337899A JP H11323052 A JPH11323052 A JP H11323052A
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polyvinylidene fluoride
resin
molded article
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JP11063378A
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Hideki Kitamura
秀樹 北村
Satoru Matsunaga
悟 松永
Kakichi Teramoto
嘉吉 寺本
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Kureha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 105 〜1013Ωcmの範囲で所望の体積抵
抗率を安定して均一に精度よく発揮することができ、環
境湿度変化による体積抵抗率と表面抵抗率の変化が小さ
いポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物を提供すること。
また、高い光線透過率と低い曇価を有する透明性に優れ
たポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物を提供すること。
さらに、このような半導電性及び/または透明性に優れ
た樹脂組成物を用いて、各種成形物を提供すること。 【解決手段】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂100重量
部に対して、アルキル四級アンモニウム硫酸塩及びアル
キル四級アンモニウム亜硫酸塩からなる群より選ばれる
少なくとも一種の化合物を0.03〜10重量部の割合
で含有するポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、半導電性及
び/または透明性が要求される分野に好適に使用するこ
とができるポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物に関す
る。本発明の樹脂組成物は、半導電性を活かして、例え
ば、電子写真方式の画像形成装置における帯電ロール、
転写ロール、画像ロール、帯電ベルト、除電ベルトなど
の荷電制御部材(半導電性部材)の少なくとも表面層を
形成する樹脂材料として好適である。また、本発明の樹
脂組成物は、制電性、帯電防止性、塵埃吸着防止性など
を活かした用途、例えば、電子部品包装材(例えば、フ
ィルム、袋、容器)、壁紙、OA機器外装材、帯電防止
の間仕切りなどの荷電制御部材として好適である。
【0002】本発明において、半導電性の樹脂組成物と
は、体積抵抗率が絶縁体と金属導体との中間に位置する
樹脂材料を意味し、より具体的に、105 〜1013Ωc
m程度の体積抵抗率を有する樹脂組成物を意味する。本
発明の樹脂組成物は、透明性(高い光線透過率と低い曇
価)を活かした用途として、光ファイバーやレンズ、太
陽電池の透光材、照明のカバーなどの光学部材用の樹脂
材料として好適に使用される。本発明の樹脂組成物は、
半導電性と透明性の両方の特性を活かして、塵埃吸着防
止性の窓ガラスやディスプレイの保護材などの光学部材
にも好適に使用される。
【0003】
【従来の技術】電気・電子機器の分野において、半導電
性材料として、体積抵抗率が精密に制御された樹脂材料
が求められている。例えば、電子写真方式の複写機やフ
ァクシミリ、レーザービームプリンターなどの画像形成
装置(電子写真複写機、静電記録装置など)において
は、帯電、露光、現像、転写、定着、除電の各工程を経
て画像が形成されている。これら各工程で使用される各
種部材を形成するには、体積抵抗率を精密に制御された
樹脂材料が必要である。
【0004】このような画像形成装置に装着されている
帯電ロールまたはベルト、転写ロールまたはベルト、現
像ロール、トナー層厚規制ブレードなどには、少なくと
もその表面層が半導電性であること、具体的には、10
5 〜1013Ωcmの範囲内の所望の体積抵抗率を有する
ことが要求されている。例えば、帯電ロールまたはベル
トを用いた帯電方式では、電圧を印加した帯電ロールま
たはベルトを感光体ドラムに接触させて、感光体ドラム
表面に直接電荷を与え、一様かつ均一に帯電させてい
る。現像ロールを用いた現像方式では、現像ロールとト
ナー供給ロールとの間の摩擦力により、トナーを現像ロ
ールの表面に帯電状態で吸着させ、これをトナー層厚規
制ブレードで均一にならした後、感光体ドラム表面の静
電潜像に対して電気吸引力により飛翔させて現像してい
る。転写ロールまたはベルトを用いる転写方式では、転
写ロールまたはベルトにトナーと逆極性の電圧を印加し
て電界を発生させ、該電界によって生ずる電子吸引力に
よって感光体上のトナーを転写材上に転写させている。
【0005】したがって、画像形成装置における帯電ロ
ールやベルトなどの荷電制御部材には、適度の範囲の低
い体積抵抗率を有することが要求される。また、その体
積抵抗率は、均一であることが必要であり、場所的に体
積抵抗率が異なると、高品質の画像を得ることができな
い。例えば、帯電ロールまたはベルトの体積抵抗率が均
一でなければ、感光体表面を一様かつ均一に帯電させる
ことができず、画像の品質が低下する。さらに、これら
の部材には、湿度の変化によって、体積抵抗率や表面抵
抗率があまり変化しないことが望まれる。通常の使用環
境下での湿度変化によって、荷電制御部材の体積抵抗率
や表面抵抗率が大幅に変化すると、安定して高品質の画
像を得ることができない。
【0006】また、樹脂材料から形成されているOA機
器の外装材や部品などは、塵埃やトナーなどを吸引する
と、外観を損ねたり、故障の原因となる。電子工業にお
ける半導体デバイスやLCDなどの製造工程で使用され
る樹脂製の装置や部品、ICやLSIなどの電子部品を
包装するためのフィルムや袋、容器は、静電気の発生に
より塵埃を吸着すると、電子部品の品質を損なう。その
ため、これらの用途、特にその表層材に使用される樹脂
材料には、105 〜1013Ωcm程度の体積抵抗率を付
与して、荷電制御性を持たせることが求められている。
【0007】従来、ポリフッ化ビニリデン系樹脂やその
成形品の電気抵抗(体積抵抗率)を下げる方法として
は、(1)樹脂成形品の表面に有機系帯電防止剤を塗布
する方法、(2)樹脂に有機系帯電防止剤を練り込む方
法、(3)樹脂にカーボンブラックや金属粉などの導電
性フィラーを練り込む方法、及び(4)樹脂にイオン電
解質を練り込む方法が知られている。
【0008】しかしながら、(1)の方法は、ポリフッ
化ビニリデン系樹脂が非粘着性に優れているため、成形
品表面を拭いたり、洗浄したりすることによって、帯電
防止剤が容易に脱落してしまう。(2)の方法では、有
機系帯電防止剤として、界面活性剤や親水性樹脂を用い
ている。界面活性剤を用いる方法では、成形品表面から
界面活性剤をブリードアウトさせることにより帯電防止
性を付与する機構を採用しているため、温度や湿度など
の環境の変化によって、体積抵抗率や帯電防止性が大き
く変化する。また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂の長所
である耐汚染性が損なわれる。親水性樹脂を用いる方法
では、所望の帯電防止効果を得るには、親水性樹脂を多
量に配合する必要があるため、ポリフッ化ビニリデン系
樹脂本来の耐汚染性、耐候性、耐オゾン性、耐溶剤性な
どの物性が低下し、しかも、体積抵抗率や帯電防止性の
湿度依存性が大きいという問題がある。耐汚染性や耐溶
剤性は、電子写真方式の画像形成装置に配置される部材
において、トナーが付着した際に、それをクリーニング
する場合に求められる性質でもある。コロナ放電装置な
どを装着した画像形成装置は、オゾンを発生するので、
耐オゾン性も部材に求められる性質である。耐候性は、
屋外で使用される看板や窓ガラスの表面保護材として使
用される場合に求められる性質である。
【0009】前記(3)の方法は、多くの分野で採用さ
れている。例えば、帯電ロールは、樹脂に導電性フィラ
ーを練り込んだ半導電性樹脂組成物を芯金上に被覆して
形成されている。しかしながら、樹脂中に導電性フィラ
ーを分散させた半導電性樹脂組成物は、一般に、体積抵
抗率の分布が極めて不均一で、そのばらつきは、多くの
場合、数桁に上るものであり、実用性能上問題があっ
た。特にポリフッ化ビニリデン系樹脂は、表面エネルギ
ーが小さいため、導電性フィラーを分散させた場合、高
電圧の印加などによって導電性フィラーが樹脂中を移動
し、その結果、体積抵抗率が変動してしまうという問題
があった。しかも、導電性フィラーを分散させたポリフ
ッ化ビニリデン系樹脂組成物は、一般に耐電圧が充分で
はなく、高電圧を繰り返し印加する用途には必ずしも適
さない。また、導電性フィラーを用いて必要とされる半
導電性の水準を達成するには、その充填量を多くする必
要があり、そのため、ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物の成形加工性や機械的強度が低下したり、あるいは硬
度が高くなりすぎたりするという問題が生じる。さら
に、導電性フィラーを分散させたポリフッ化ビニリデン
系樹脂組成物は、導電性カーボンブラックなどの導電性
フィラーによって着色していることが多いため、例え
ば、OA機器の外装材や壁紙などの用途に適用するには
不適当である。
【0010】前記(4)のイオン電解質を練り込む方法
は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)がイオンの良導
体であることが古くから知られていること(例えば、特
開昭51−32330号公報、特開昭51−11065
8号公報、特開昭51−111337号公報、特開昭5
4−127872号公報)からみて、ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂に半導電性を付与するのに有効な方法である
ことが期待される。ところが、電解質として代表的な塩
化リチウムや塩化カリウムなどの無機金属塩をポリフッ
化ビニリデン系樹脂に練り込んだ樹脂組成物は、これら
の無機金属塩が当該樹脂に僅かしか溶解しないため、体
積抵抗率を1×1013Ωcm以下にするのは困難であっ
た。また、過剰に添加した無機金属塩の凝集物がフィッ
シュアイの原因になるなどの問題があった。この凝集物
をポリフッ化ビニリデン系樹脂に溶解させるために、混
練温度を上げたり、混練時間を長くしたりすると、樹脂
及び/または電解質が分解して、実質的な機械物性や外
観を損なう。さらに、Li塩のような潮解性のある金属
塩の場合、樹脂に多量に充填すると、樹脂組成物が吸湿
性を持つようになるため、湿度の変化によって体積抵抗
率が大きく変化したり、ブリードアウトした金属塩の潮
解物により成形品の表面がべたつくという問題が生じ
る。
【0011】電解質の樹脂に対する溶解性を向上させる
ための方法として、特開昭60―177064号公報及
び特開昭61―72061号公報には、プロピレンカー
ボネイトなどの極性溶剤を樹脂に含ませる方法が提案さ
れている。しかし、この方法では、樹脂のヤング率が著
しく低下したり、ブリードアウトした電解質と溶剤によ
って樹脂表面がべたつくなどの問題があった。
【0012】従来より、四級アンモニウム塩を樹脂の帯
電防止剤として使用する方法が提案されている。例え
ば、特開昭46−64989号公報には、四級アンモニ
ウム塩と樹脂とを有機溶剤に溶解した帯電防止コーティ
ング材が開示されている。しかし、このコーティング材
は、洗浄によって脱落し易く、長期間の帯電防止効果を
持続するのは困難である。特開昭47−3835号公報
には、四級アンモニウム塩をポリオレフィンに練り込ん
だ帯電防止性シートが開示されている。しかしながら、
この帯電防止性シートは、四級アンモニウム塩が樹脂か
らブリードアウトすることによって帯電防止効果を発揮
する機構であるため、温度や湿度などの環境変化によっ
て、その導電性と帯電防止効果が大きく変化してしま
う。しかも、ポリオレフィンのような極性の小さい樹脂
中では、電解質がイオン化し難いために、表面抵抗率を
下げることはできても、体積抵抗率は下げることができ
なかった。さらに、ほとんどの四級アンモニウム塩、特
にハロゲン化四級アンモニウム塩は、熱安定性に劣るた
め、ポリフッ化ビニリデン系樹脂(この樹脂の加工温度
は、220〜270℃程度である)と溶融混合すると、
成形品に発泡や着色などの不具合が生ずる。
【0013】また、多くの金属塩や四級アンモニウム塩
は、特に高湿度環境下でブリードアウトし易く、例え
ば、半導体デバイスの製造工程において、制電性包装材
表面の金属不純物が製品の不良化の原因になったり、電
子写真方式の画像形成装置に装着される転写ロールやベ
ルトにおいては、樹脂中の電解質の減少によって表面層
の体積抵抗値が変化し、画質が低下してしまうなど問題
があった。
【0014】光学材料に関して、近年、オプトエレクト
ロニクス分野では、軽くて加工性に優れた樹脂透明材料
が強く求められている。しかし、光学用途に使える透明
樹脂材料は、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネ
ート、ポリスチレン、脂肪族環状構造を有するような一
部のオレフィン樹脂などに限られていた。ところが、こ
のような従来の樹脂を、例えば、コンパクトディスクや
光磁気ディスクのピックアップレンズに用いると、ポリ
メチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネー
トのような吸湿し易い樹脂は、吸湿による寸法変化や屈
折率の変化がレンズの表面から進行するため、レンズ全
体の特性が不均一になる。そして、それによって、レー
ザー光の波面が乱れ、書き込み読み取りの両方に悪影響
を及ぼすという問題があった。また、自動車に搭載する
コンパクトディスクプレーヤのピックアップレンズに
は、100〜130℃、あるいはそれ以上の耐熱性が要
求されるが、ポリメチルメタクリレートでは、その要求
を満足させることは難しかった。
【0015】さらに、プロジェクションテレビやカメラ
などの一般の光学系では、1枚のレンズでは、どうして
も光の波長によって焦点距離差が出る色収差が生じてし
まうため、屈折率とアッベ数の異なる複数の材料を組み
合わせて、色収差を解消する「色消し」という設計が必
要となる。ガラスレンズでは、屈折率とアッベ数の異な
るガラスは200種類以上に及ぶため、色消し設計は比
較的容易であるが、プラスチックレンズだけを使用した
場合には、前記のように使用できる透明樹脂材料は数種
類しかない上に、各樹脂材料の屈折率が1.5〜1.6
付近に集中しているため、色消し設計が非常に難しく、
この分野では、新規な透明樹脂材料が常に求められてい
た。
【0016】光ファイバーには、石英ガラスや多成分ガ
ラスを芯(コア)成分や鞘(クラッド)成分とするガラ
ス系光ファイバーのほかに、芯成分及び鞘成分をともに
プラスチックから形成したプラスチック光ファイバーが
知られている。プラスチック系光ファイバーは、ガラス
系光ファイバーと比較して、製造及び取り扱いが容易
で、安価であるが、その一方で、耐久性と耐熱性に劣
り、伝送損失が大きいという欠点を持っていた。
【0017】ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、耐
熱性及び耐候性に優れ、吸湿が少なく、屈折率が1.4
2程度で他の透明樹脂と比較して小さいことから、プラ
スチック系光ファイバーの鞘成分として期待されてい
る。しかし、PVDFは、加工成形の際、結晶化によっ
て白濁し易いため、例えば、特開昭63−22872号
公報、特開平1−97901号公報、特開平5−609
31号公報、特開平8−106019号公報などでは、
アクリル樹脂とブレンドして透明化する方法が提案され
ている。ところが、PVDFとアクリル樹脂をブレンド
することにより、PVDFの特徴である耐熱性、耐候
性、非吸湿性が低下し、屈折率もアクリル樹脂に近付い
てしまうなどの欠点があった。さらに、樹脂どうしのブ
レンド系は、光学的に不均一になり易く、光散乱が大き
いという問題がある。
【0018】ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、優れた耐
候性を活かして、事務用品、看板、建築材料などの表面
保護材として使用されているが、窓ガラスやCRTの保
護フィルムとして使用するには、透明性に不満があっ
た。
【0019】ポリフッ化ビニリデン系樹脂の透明性を向
上させる方法としては、従来より、KClやNaClな
どの無機塩を結晶核剤として使用する方法や、実質的に
未延伸のシート状または糸状成形物を、冷延伸または高
温高圧条件下で延伸する方法が提案されている。しか
し、無機塩を添加する方法は、凝集物がフィッシュアイ
の原因になるなどの問題があった。実質的に未延伸のシ
ート状または糸状成形物を、冷延伸または高温高圧条件
下で延伸する方法は、膨大な加工設備が必要であり、生
産性に問題があった。また、どちらの方法も、透明性の
改善効果は不充分であった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、10
5 〜1013Ωcmの範囲で所望の体積抵抗率を安定して
均一に精度よく発揮することができ、環境湿度変化によ
る体積抵抗率と表面抵抗率の変化が小さいポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂組成物を提供することにある。
【0021】また、本発明の目的は、高い光線透過率と
低い曇価を有する透明性に優れたポリフッ化ビニリデン
系樹脂組成物を提供することにある。さらに、本発明の
目的は、このような半導電性及び/または透明性に優れ
た樹脂組成物を用いて、チューブ、シート、ファイバ
ー、射出成形物などの半導電性及び/または透明性の各
種成形物を提供することにある。
【0022】本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、ポリフッ化ビニリデン
系樹脂に、アルキル四級アンモニウムの硫酸塩または亜
硫酸塩を特定の割合で添加した樹脂組成物が、透明性に
優れるとともに、半導電性領域の体積抵抗率を有し、場
所による体積抵抗率のバラツキがなく、しかも所望の体
積抵抗率を安定して精度良く発揮することができること
を見いだした。また、この樹脂組成物は、凝集物やフィ
ッシュアイの生成がなく、添加剤のブリードアウトもな
い。さらに、この樹脂組成物は、加工性が良好であり、
一般の溶融加工法により種々の成形品に成形することが
できる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに
至ったものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ポリフ
ッ化ビニリデン系樹脂(A)100重量部に対して、式
(1)
【0024】
【化3】
【0025】(式中、R1 〜R4 は、互いに同一または
相異なるアルキル基であり、R5 は、アルキル基、フル
オロアルキル基、または水素原子である)で表されるア
ルキル四級アンモニウム硫酸塩(B1)、及び式(2)
【0026】
【化4】
【0027】(式中、R6 〜R9 は、互いに同一または
相異なるアルキル基であり、R10は、アルキル基、フル
オロアルキル基、または水素原子である)で表されるア
ルキル四級アンモニウム亜硫酸塩(B2)からなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の化合物(B)を0.03〜
10重量部の割合で含有するポリフッ化ビニリデン系樹
脂組成物が提供される。また、本発明によれば、該ポリ
フッ化ビニリデン系樹脂組成物からなる成形物が提供さ
れる。
【0028】
【課題を解決するための手段】ポリフッ化ビニリデン系
樹脂 本発明で使用するポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)と
しては、フッ化ビニリデンのホモポリマー(すなわち、
ポリフッ化ビニリデン;PVDF)、及びフッ化ビニリ
デンを主構成単位とするフッ化ビニリデンと他の共重合
可能なモノマーとの共重合体を挙げることができる。フ
ッ化ビニリデン共重合体としては、フッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン
−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン
−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合体が好適なものとして挙げられる。また、これら
ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、それぞれ単独で、ある
いは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
【0029】ポリフッ化ビニリデン系樹脂の中でも、耐
汚染性、耐オゾン性、耐溶剤性の観点からは、フッ化ビ
ニリデンのホモポリマーであるPVDFが好ましい。柔
軟性や引き裂き強度の観点からは、フッ化ビニリデンを
主構成単位とするフッ化ビニリデン共重合体を単独で、
あるいはPVDFとブレンドして使用することが好まし
い。接着性を向上させるには、官能基を導入したフッ化
ビニリデン共重合体が好適に使用される。ポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂は、アクリル樹脂や他のフッ素樹脂など
のその他の熱可塑性樹脂を、本発明の目的を妨げない範
囲内でブレンドして用いてもよい。
【0030】アルキル四級アンモニウムの硫酸塩及び亜
硫酸塩 本発明で使用するアルキル四級アンモニウム硫酸塩(B
1)は、式(1)
【0031】
【化5】
【0032】(式中、R1 〜R4 は、互いに同一または
相異なるアルキル基であり、R5 は、アルキル基、フル
オロアルキル基、または水素原子である)で表される化
合物である。本発明で使用するアルキル四級アンモニウ
ム亜硫酸塩(B2)は、式(2)
【0033】
【化6】
【0034】(式中、R6 〜R9 は、互いに同一または
相異なるアルキル基であり、R10は、アルキル基、フル
オロアルキル基、または水素原子である)で表される化
合物である。これらの化合物の中でも、安定性に優れる
ことから、アルキル四級アンモニウム硫酸塩(B1)が
好ましい。
【0035】これらの化合物(B)において、R1 〜R
4 またはR6 〜R9 におけるアルキル基の炭素数の合計
は、通常4以上であるが、好ましくは8〜30、より好
ましくは12〜24、特に好ましくは15〜20であ
る。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基などの短鎖アルキル基を例示することができる。R
5 及びR10がアルキル基である場合には、メチル基やエ
チル基などの短鎖アルキル基が代表的なものである。R
5 及びR10がフルオロアルキル基である場合には、CF
3 、C25 などの短鎖フルオロアルキル基が代表的な
ものである。
【0036】これらの化合物(B)の具体例として、例
えば、(C254+、(C37 4+、(C494
+、(C5114+ 等のアルキル四級アンモニウム
カチオンと、CF3SO4 -、CH3SO4 -、HSO4 -、C
3SO3 -、CH3SO3 -、HSO3 -などの硫酸または亜
硫酸を含むアニオンとからなる塩を挙げることができ
る。これらの化合物(B)は、2種類以上のアニオン及
びカチオンを組み合わせた塩であってもよい。また、四
級アンモニウムが有する4つのアルキル基は、それぞれ
同一であっても異なっていてもよい。これらの中でも、
アルキル四級アンモニウムの硫酸水素塩が好ましく、テ
トラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェート
[(C254NHSO4]が特に好ましい。これらの化
合物は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0037】ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、通常、他
の物質と単に溶融混合しただけではα型構造を呈する
が、アルキル四級アンモニウムの硫酸塩または亜硫酸塩
添加すると、溶融混合の過程で、ポリフッ化ビニリデン
系樹脂がβ型構造になる。このことから、これらの化合
物は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂に対して、β型結晶
核剤として作用していると考えられる。
【0038】ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物 本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物は、ポリフ
ッ化ビニリデン系樹脂(A)と前記化合物(B)とを含
有する樹脂組成物である。化合物(B)の配合割合は、
ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)100重量部に対し
て、0.03〜10重量部の範囲内であって、好ましく
は0.05〜8重量部、より好ましくは0.1〜5重量
部、特に好ましくは0.3〜2重量部である。この配合
割合が過小であると、化合物(B)の添加による改善効
果が小さく、過大であると、樹脂の着色や加工時の分解
発泡を生じることがある。なお、化合物(B)の好まし
い配合割合は、要求される物性によって、適宜定めるこ
とができる。
【0039】特開平8―99374号公報や特開平7―
28266号公報に示されているように、電子写真式複
写機やレーザービーム式プリンターなどにおいて使用さ
れる転写ベルトは、弾性率の高いものが好ましい。具体
的には、ベルトのヤング率が1.0GPa以上であるこ
とが好ましく、1.5GPa以上であることが特に好ま
しい。ところが、前記化合物(B)の添加量が多くなる
と、樹脂組成物から形成されたシートのヤング率が極端
に低下する傾向を示す。したがって、このような樹脂組
成物を電子写真方式の画像形成装置の帯電ベルトに使用
すると、経時により帯電ベルトが伸びてしまい、転写工
程で画像ズレが発生するという問題がある。本発明のポ
リフッ化ビニリデン系樹脂組成物を、電子写真式複写機
やレーザービーム式プリンターなどにおいて転写ベルト
として使用する場合には、ポリフッ化ビニリデン系樹脂
(A)100重量部に対する前記化合物(B)の配合割
合は、0.03〜5重量部が好ましく、0.1〜3重量
部がより好ましく、0.3〜2重量部が更に好ましく、
0.5〜1重量部が特に好ましい。
【0040】本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物を透明性が要求される分野で使用する場合、より具体
的に、例えば、事務用品、OA機器、建築材料、看板の
表面保護材料として使用する場合には、前記式(I)で
定義される吸光度比Rαは、0.8以下が好ましく、
0.5以下がより好ましく、0.3以下がさらに好まし
く、0.1以下が特に好ましい。一方、本発明の樹脂組
成物を光学レンズや光ファイバー、光学フィルタなどに
使用する場合には、Rαは、0.5以下が好ましく、
0.3以下がより好ましく、0.1以下がさらに好まし
く、0.05以下が特に好ましい。Rαは、所望によ
り、0.02以下にすることが可能である。
【0041】吸光度は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂
(A)の単量体組成、化合物(B)の種類、化合物
(B)の添加量、延伸加工の有無などによって変化す
る。したがって、吸光度比の調節は、ポリフッ化ビニリ
デン系樹脂(A)や化合物(B)の種類の選択、化合物
(B)の添加量の調整、延伸加工条件の調整、これらの
組み合わせにより、好適に行うことができる。例えば、
図3に示されるように、化合物(B)の添加量を増加さ
せれば、吸光度比が低下する。また、後記の実施例11
〜12に示されるように、例えば、ポリフッ化ビニリデ
ン系樹脂組成物のシートを延伸すれば、吸光度比を著し
く小さくすることができる。化合物(B)の添加量の調
整と延伸処理を組み合わせてもよい。吸光度比の下限
は、Dαがゼロの場合、0となる。
【0042】他の添加物 本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物を透明性分
野使用する場合には、他の添加剤をできる限り含有させ
ないことが望ましいが、導電性分野で使用する場合に
は、所望により他の添加物を含有させることができる。
他の添加物としては、例えば、タルク、マイカ、シリ
カ、アルミナ、カオリン、フェライト、チタン酸カリウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、水酸化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸ニッケル、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ガラス粉、石英粉
末、黒鉛、無機顔料、有機金属塩、他の酸化金属などの
粒状または粉末状フィラー;炭素繊維、ガラス繊維、ア
スベスト繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア
繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、ホウ素繊維、
チタン酸カリ繊維などの繊維状フィラー;などが挙げら
れる。これらのフィラーは、本発明の目的を阻害しない
範囲内で、使用目的に応じて適宜配合することができ
る。
【0043】また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物
には、例えば、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、有機顔料、
無機顔料、紫外線吸収剤、界面活性剤、無機酸、有機
酸、pH調整剤、架橋剤、カップリング剤などの汎用の
添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲内で、適宜配
合することができる。
【0044】樹脂組成物の調製法、成形法、及び用途 本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物の調製法に
は、特に制限がなく、好適な方法としては、例えば、
ポリフッ化ビニリデン系樹脂の粉末またはペレットと、
前記化合物(B)とをミキサーなどの混合機で混合する
方法、各成分を混合機で混合した後、混合物を溶融押
出し法によってペレット化する方法、各成分を水また
は水と水溶性溶剤との混合溶剤に溶解ないしは分散さ
せ、ミキサーなどの混合機で混合した後、乾燥し、得ら
れた乾燥物を溶融押出してペレット化する方法などが挙
げられる。
【0045】本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物は、プレス成形法、溶融押出法、射出成形法、溶液流
延法、塗布法などの各種成形法により、各種成形品や被
覆成形品に成形加工することができる。また、ポリフッ
化ビニリデン系樹脂(A)に化合物(B)を高濃度で含
有させたマスターバッチを作成しておき、成形時に必要
に応じた化合物(B)の濃度になるように、該樹脂で希
釈してから成形加工することもできる。
【0046】本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物をシームレスベルトに押出成形する場合は、連続溶融
押出成形法が好ましく用いられる。シームレスベルトの
望ましい連続溶融押出成形法としては、1軸スクリュー
押出機とスパイラル環状ダイスを用いて、ダイスのリッ
プから直下に押出し、内部冷却マンドレル方式によって
内径を制御しながら引き取る方法等があげられる。本発
明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物を用いてシート
を製造する場合、連続押出成形法として、1軸または2
軸スクリュー押出機とTダイスとを用い、溶融状態の該
樹脂組成物をリップから直下に押出し、冷却ドラム上に
エアーナイフなどにより密着させつつ冷却固化する方法
を挙げることができる。本発明のポリフッ化ビニリデン
系樹脂組成物を溶融状態から固化させるには、冷却温度
を−30〜100℃の範囲内に制御することが好まし
く、0〜30℃の範囲内に制御することが特に好まし
い。
【0047】本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物は、電子部品包装用の静電気防止フィルム、静電気防
止容器、各種OA機器に使用される埃吸着防止部材、除
電部材、導電部材、レンズ、光学フィルター、透明フィ
ルム、透明容器などに好適に用いられる。本発明のポリ
フッ化ビニリデン系樹脂組成物の成形方法は、特に制限
されるものではなく、射出成形や溶融押出法などの公知
の成形方法により、例えば、シート状やファイバー状に
成形加工することが可能である。加工後、さらに、延伸
や熱固定することも可能である。本発明のポリフッ化ビ
ニリデン系樹脂組成物は、それ単独で使用してもよく、
また、必要に応じて他の樹脂層などと複合化させて、積
層シートや複合糸にして使用してもよい。
【0048】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
についてより具体的に説明する。物性の測定法は、次の
とおりである。 (1)厚み測定 成形物の厚みは、ダイヤルゲージ厚み計(小野測器社
製、商品名:DG−911)で測定した。 (2)体積抵抗率 本発明において、体積抵抗率が1010Ωcm以上の試料
は、リング状電極を有するレジシティビティセル(商品
名:HP16008B、ヒューレットパッカード社製、
内側の電極の直径26.0mm、外側の電極の内径3
8.0mm、外側電極の外径40.0mm)に荷重7k
gでサンプルを挟み、内側電極と対向電極との間に1k
Vの電圧を1分間(厚み方向に)印加したときの体積抵
抗率ρv を抵抗測定器(商品名:ハイレジスタンスメー
タHP4339A、ヒューレットパッカード社製)で求
めた。このようなリング電極法による体積抵抗率測定法
の詳細は、JIS−K6911を参照することができ
る。本発明において、体積抵抗率が1010Ωcm未満の
試料は、リング状プローブ(商品名:HRSプローブ、
三菱化学社製、内側の電極の直径5.9mm、外側の電
極の内径11.0mm、外側電極の外径17.8mm)
と測定ステージ(商品名:レジテーブルFL、三菱化学
社製)との間に試料を挟み、約3kg重の圧力で押さえ
つけつつ、プローブの内側電極と測定ステージとの間に
500Vの電圧を印加して、抵抗率測定装置(商品名:
ハイレスタIP、三菱化学社製)で体積抵抗率ρv を求
めた。このようなリング電極法による体積抵抗率測定法
の詳細は、JIS−K6911を参照することができ
る。
【0049】(3)平均値の算出 上記した厚みと体積抵抗率の測定は、これらの値を測定
すべき試料の表面積1m2 当たり任意に選んだ20点の
測定点、もしくは任意に選んだ20個の成形物について
1個に付き1点(計20点)測定し、その最大値、最小
値、平均値(算術平均)を求めた。 (4)ヤング率 JIS−K7113に準拠し、幅10mm、長さ100
mmの短冊型試験片を用い、引張試験機(TENSIL
ON RTM100型、オリエンテック社製)により引
張速度50mm/分、チャック間距離50mmの条件で
測定した。
【0050】(5)体積抵抗率の湿度依存性 本発明において、リング状電極を有するレジシティビテ
ィセル(商品名:HP16008B、ヒューレットパッ
カード社製、内側の電極の直径26.0mm、外側の電
極の内径38.0mm、外側電極の外径40.0mm)
に荷重7kgでサンプルを挟み、所定の温度と湿度に調
節された恒温恒湿槽(商品名:LH30−13M、ナガ
ノ科学機械製作所社製)中で24時間放置した後、内側
電極と対向電極との間に100Vの電圧を1分間(厚み
方向に)印加したときの体積抵抗率ρv を抵抗測定器
(商品名:ハイレジスタンスメータHP4339A、ヒ
ューレットパッカード社製)で求めた。このようなリン
グ電極法による体積抵抗率測定法の詳細は、JIS−K
6911を参照することができる。体積抵抗率は、相対
湿度30%、50%、70%、及び90%の順に各湿度
環境で24時間調湿した後、測定した。
【0051】(6)表面抵抗率の湿度依存性 本発明において、リング状電極を有するレジシティビテ
ィセル(商品名:HP16008B、ヒューレットパッ
カード社製、内側の電極の直径26.0mm、外側の電
極の内径38.0mm、外側電極の外径40.0mm)
に荷重7kgでサンプルを挟み、所定の温度と湿度に調
節された恒温恒湿槽(商品名:LH30−13M、ナガ
ノ科学機械製作所社製)中で24時間放置した後、内側
電極と外側電極との間に10Vの電圧を1分間(表面方
向に)印加したときの表面抵抗率ρs を抵抗測定器(商
品名:ハイレジスタンスメータHP4339A、ヒュー
レットパッカード社製)で求めた。このようなリング電
極法による表面抵抗率測定法の詳細は、JIS−K69
11を参照することができる。表面抵抗率は、相対湿度
30%、50%、70%、及び90%の順に各湿度環境
で24時間調湿した後、測定した。
【0052】(7)曇価(HAZE) 曇価は、ヘイズメータ(商品名:Σ80、日本電色工業
社製)を用いて測定した。曇価の測定方法の詳細は、J
IS−K7015を参照することができる。 (8)赤外線吸収スペクトル(IR) 赤外線吸収スペクトルは、フーリエ変換赤外分光光度計
(商品名:FTIR−8200、島津製作所社製)、全
反射測定セル(商品名:ATR−8000、島津製作所
社製)、及びプリズム(KRS−5、島津製作所社製)
を用いて、ATR法(Attenuated Tota
l Reflectance)により、400cm-1
ら1000cm-1の範囲で測定した。 (9)吸光度比Rα 531cm-1における赤外線吸収スペクトルの吸光度D
αと、511cm-1における赤外線吸収スペクトルの吸
光度Dβとから式(I)式より求めた。
【0053】
【数2】
【0054】ただし、xcm-1における赤外線吸収スペ
クトルの吸光度Dxは、xcm-1における入射光の強度
I0と透過光の強度Iから式(II)式より求められ
る。
【0055】
【数3】
【0056】なお、吸光度を求めるベースラインは、図
8のB及びCに示すように、500cm-1付近と545
cm-1付近にある山に接線を引くか、Dβが極めて大き
い場合には、そのように接線を引くと、520cm-1
近の山に接線が交わるので、図8のAに示すように、5
45cm-1付近の山と520cm-1付近の山に接する接
線a1 、並びに、520cm-1付近の山と500cm-1
付近の山に接する接線a2 を引くことにより定め、そし
て、このベースラインに基づいて、Dα及びDβを求め
る。 (10)示差走査熱量測定(DSC) 示差走査熱量測定装置(製品名:DSC30、Mett
ler社製)とデータプロセッサ(製品名:TC10
A、 Mettler社製)とを用い、下記条件により
DSC法によって測定した。 条件:試料重量10mg、測定開始温度30℃、測定終
了温度250℃、昇温速度10℃/分
【0057】[実施例1〜7、及び比較例2〜6]表1
に示す組成の樹脂粉末及び添加剤を混合機(川田製作所
社製、商品名:スーパーミキサー)に投入して、回転数
1000rpmで約5分間充分に攪拌混合した。次い
で、得られた混合物を1軸スクリュー押出機(プラ技研
社製)を用いて、ダイス温度240℃で直径約3mm程
度にペレット化した。このペレットを230℃でプレス
成形直後、20℃で急冷して、厚さ0.25mmのシー
トを得た。物性の測定結果を表1に示す。
【0058】[実施例8]表1に示す組成の樹脂粉末及
び添加剤を用い、プレス成形直後に100℃で徐冷した
以外は、実施例1〜7と同様にして、厚さ0.25mm
のシートを得た。物性の測定結果を表1に示す。
【0059】[実施例9及び10]表1に示す組成の樹
脂粉末及び添加剤を混合機(川田製作所社製、商品名:
スーパーミキサー)に投入して、回転数1000rpm
で約5分間充分に攪拌混合した。次いで、得られた混合
物を1軸スクリュー押出機(プラ技研社製)を用いて、
ダイス温度240℃で直径約5mm程度にペレット化し
た。このようにペレット化した原料を1軸スクリュー押
出機(プラ技研社製)を用いて、リップクリアランス
0.7mmのT型ダイス(ダイス温度240℃)に供給
し、ダイスから押出された溶融樹脂を90℃の冷却ロー
ルによってシートに成形した。物性の測定結果を表1に
示す。
【0060】[実施例11]実施例10で得られたシー
トを140℃に調節したテンタークリップ式延伸機によ
り、縦方向に3.5倍に延伸し、厚さ35μmの一軸配
向フィルムを得た。このフィルムの吸光度比Rαは、
0.05であった。物性の測定結果を表1に示す。
【0061】[実施例12]実施例10で得られたシー
トを140℃に調節したテンタークリップ式延伸機によ
り、縦方向に3.5倍に延伸し、さらに横方向に3.5
倍に延伸して、厚さ10μmの二軸配向フィルムを得
た。このフィルムの吸光度比Rαは、0.02であっ
た。物性の測定結果を表1に示す。
【0062】[比較例1]PVDFペレットを230℃
でプレス成形した後、20℃で急冷して、厚さ0.25
mmのシートを得た。物性の測定結果を表1に示す。
【0063】[比較例7]PVDFペレットを1軸スク
リュー押出機(プラ技研社製)を用いて、リップクリア
ランス0.7mmのT型ダイス(ダイス温度240℃)
に供給し、ダイスから押出された溶融樹脂を90℃の冷
却ロールによってシートに成形した。物性の測定結果を
表1に示す。
【0064】[比較例8]比較例7で得られたシートを
140℃に調節したテンタークリップ式延伸機により、
縦方向に3.5倍に延伸して、厚さ35μmの一軸配向
フィルムを得た。このフィルムの吸光度比Rαは、0.
97であった。物性の測定結果を表1に示す。
【0065】[比較例9]比較例7で得られたシートを
140℃に調節したテンタークリップ式延伸機により、
縦方向に3.5倍に延伸し、さらに、横方向に3.5倍
に延伸して、厚さ10μmの二軸配向フィルムを得た。
このフィルムの吸光度比Rαは、0.59であった。物
性の測定結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】脚注: (1)PVDF:ポリフッ化ビニリデン〔呉羽化学工業
(株)製、KF#1000〕 (2)VDFP:フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレ
ン共重合体〔呉羽化学工業(株)製、KF#2300〕 (3)TBAHS:(C494NHSO4〔富山薬品工
業(株)製〕 (4)TEABr:(C254NBr〔和光純薬
(株)製〕 (5)TBABr:[CH3(CH234NBr〔和光
純薬(株)製〕 (6)TEACl:(C254NCl〔和光純薬
(株)製〕 (7)MACl:CH3NH3Cl〔和光純薬(株)製〕
【0068】表1の結果から明らかなように、本発明の
ポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物(実施例1〜10)
は、体積抵抗率が適度に低く、バラツキも少なく、しか
も曇価が小さいものである。また、本発明のポリフッ化
ビニリデン系樹脂組成物は、配合割合や成形条件を選択
することにより、曇価を著しく小さくすることができる
(実施例4〜10)。さらに、実施例1〜10におい
て、試料中に凝集物やフィッシュアイは観察されず、添
加剤のブリードウトも観察されなかった。
【0069】これに対して、添加剤がない場合(比較例
1及び7)、化合物(B)の配合割合が大きすぎる場合
(比較例2)、本発明の化合物(B)以外の添加剤を添
加した場合(比較例3〜6)には、いずれも不満足な結
果しか得ることができない。特に比較例2〜6では、ペ
レット化の際に樹脂組成物が褐色に着色し、分解発泡し
た。したがって、表1に示されている比較例2〜6の物
性は、着色発泡シートについての測定値である。また、
比較例3〜6のプレスシートは、アンモニア臭がした。
【0070】ヤング率の測定 実施例1〜6、及び比較例1で調製した各サンプルを用
いてヤング率を測定した。結果を図1に示す。図1から
明らかなように、TBAHSの添加量が大きくなるに従
って、シートのヤング率が急激に低下する傾向を示す。HAZEの測定 実施例1〜6、及び比較例1で調製した各サンプルを用
いてHAZEを測定した。結果を図2に示す。図2から
明らかなように、TBAHSの添加量が大きくなると、
シートのHAZEが急激に小さくなり透明性が増す傾向
を示す。Rαの測定 実施例1〜5、及び比較例1で調製した各サンプルを用
いてRαを測定した。結果を図3に示す。図3から明ら
かなように、TBAHSの添加量が大きくなると、シー
トのRαは急激に小さくなる傾向を示す。
【0071】DSC測定1 実施例2、実施例4、実施例5、及び比較例1で調製し
た各サンプルを用いてDSC測定を行った。結果を図4
に示す。図4から明らかなように、実施例2、実施例
4、及び実施例5のDSCチャートには、185〜20
0℃の範囲に、比較例1には見られないピークが観察さ
れる。DSC測定2 実施例4及び実施例8で調製した各サンプルを用いてD
SCを測定した。結果を図5に示す。図5から明らかな
ように、プレス成形後に徐冷した実施例8のDSCチャ
ートでは、実施例4で見られる185〜200℃の範囲
のピークが消失する。
【0072】体積抵抗率の測定 実施例10で調製したサンプルを用いて、体積抵抗率の
湿度依存性を測定した。結果を図6に示す。図6から明
らかなように、本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組
成物から得られたシートは、体積抵抗率の湿度依存性が
小さい。表面抵抗率の測定 実施例10で調製したサンプルを用いて、表面抵抗率の
湿度依存性を測定した。結果を図7に示す。図7から明
らかなように、本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組
成物から得られたシートは、表面抵抗率の湿度依存性が
小さい。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、105 〜1013Ωcm
の範囲内で所望の体積抵抗率を安定して均一に精度よく
発揮することができ、環境湿度変化による体積抵抗率と
表面抵抗率の変化が小さいポリフッ化ビニリデン系樹脂
組成物が提供される。このポリフッ化ビニリデン系樹脂
組成物を用いて、チューブ、シート、ファイバー、射出
成形物などの半導電性成形物を得ることができる。ま
た、本発明によれば、曇価が低く、透明性に優れるポリ
フッ化ビニリデン系樹脂組成物が提供される。このポリ
フッ化ビニリデン系樹脂組成物を用いて、チューブ、シ
ート、ファイバー、射出成形物などの透明性成形物を得
ることができる。
【0074】本発明のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成
物は、半導電性分野としては、電子写真方式の画像形成
装置における帯電ロール、転写ロール、現像ロール、帯
電ベルト、除電ベルトなどの荷電制御部材の少なくとも
表面層を形成する材料として好適である。ロール状部材
としては、芯金上に直接または他の樹脂層及び/または
ゴム層を介して、最外層にポリフッ化ビニリデン系樹脂
組成物層が形成されたものが挙げられる。また、本発明
の樹脂組成物は、電子部品包装材(例えば、フィルム、
袋、容器)、壁紙、OA機器外装材、帯電防止の間仕切
り、粉体塗装材の搬送チューブなどの各種荷電制御部材
として好適である。本発明のポリフッ化ビニリデン系樹
脂組成物は、透明性分野として、光ファイバー、光ファ
イバーの鞘成分、光学レンズ、窓ガラス、窓ガラス保護
材、ディスプレイ保護材、CRT保護材、太陽電池の透
光材、照明のカバーなどの光学部材として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1〜6、及び比較例1で調製し
た各サンプルのヤング率を、テトラブチルアンモニウム
ハイドロゲンサルフェート(TBAHS)の添加量との
関係で示した図である。
【図2】図2は、実施例1〜6及び比較例1で調製した
各サンプルの曇価をTBAHSの添加量との関係で示し
た図である。
【図3】図3は、実施例1〜5及び比較例1で調製した
各サンプルのRαをTBAHSの添加量の関係で示した
図である。
【図4】図4は、実施例2、実施例4、実施例5、及び
比較例1で調製した各サンプルを用いて、DSC測定を
行った結果を示す図である。
【図5】図5は、実施例4及び実施例8で調製した各サ
ンプルを用いて、DSC測定を行った結果を示す図であ
る。
【図6】図6は、実施例10で調製したサンプルを用い
て、体積抵抗率を湿度との関係で示した図である。
【図7】図7は、実施例10で調製したサンプルを用い
て、表面抵抗率を湿度との関係で示した図である。
【図8】図8は、赤外線吸収スペクトルの吸光度を求め
るベースラインの確定法を示す図である。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)10
    0重量部に対して、式(1) 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、互いに同一または相異なるアル
    キル基であり、R5 は、アルキル基、フルオロアルキル
    基、または水素原子である)で表されるアルキル四級ア
    ンモニウム硫酸塩(B1)、及び式(2) 【化2】 (式中、R6 〜R9 は、互いに同一または相異なるアル
    キル基であり、R10は、アルキル基、フルオロアルキル
    基、または水素原子である)で表されるアルキル四級ア
    ンモニウム亜硫酸塩(B2)からなる群より選ばれる少
    なくとも一種の化合物(B)を0.03〜10重量部の
    割合で含有するポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)が、
    フッ化ビニリデンのホモポリマーである請求項1記載の
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリフッ化ビニリデン系樹脂(A)が、
    フッ化ビニリデンと他の共重合可能なモノマーとの共重
    合体である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 フッ化ビニリデン共重合体が、フッ化ビ
    ニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化
    ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、または
    フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
    ルオロプロピレン共重合体である請求項3記載の樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 アルキル四級アンモニウム硫酸塩(B
    1)が、アルキル四級アンモニウム硫酸水素塩である請
    求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 アルキル四級アンモニウム硫酸水素塩
    が、テトラブチルアンモニウムハイドロゲンサルフェー
    トである請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 曇価が40%以下である請求項1記載の
    樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 体積抵抗率が105 〜1013Ωcmの範
    囲内である請求項1記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 531cm-1における赤外線吸収スペク
    トルの吸光度をDαとし、511cm-1における赤外線
    吸収スペクトルの吸光度をDβとしたとき、式(I) 【数1】 で定義される吸光度比Rαが0〜0.8の範囲内である
    請求項1記載のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 示差走査熱量計を使用して、昇温開始
    温度30℃、昇温速度10℃/分の条件で測定した際
    に、185〜200℃の温度範囲内に少なくとも1つの
    吸熱ピークを示す請求項1記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 電子写真装置または静電記録装置の帯
    電部材に用いられる樹脂材料である請求項1記載の樹脂
    組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
    載のポリフッ化ビニリデン系樹脂組成物からなる成形
    物。
  13. 【請求項13】 シート、ファイバー、または射出成形
    物である請求項12記載の成形物。
  14. 【請求項14】 荷電制御部材である請求項12記載の
    成形物。
  15. 【請求項15】 荷電制御部材が、電子写真装置または
    静電記録装置における半導電性部材である請求項14記
    載の成形物。
  16. 【請求項16】 半導電性部材が、ヤング率1.0GP
    a以上のベルト状またはシート状部材である請求項15
    記載の成形物。
  17. 【請求項17】 半導電性部材が、ポリフッ化ビニリデ
    ン系樹脂組成物から形成された表面層を有するロール状
    部材である請求項14記載の成形物。
  18. 【請求項18】 荷電制御部材が、電子部品包装材、壁
    紙、OA機器外装材、帯電防止の間仕切り、または粉体
    塗装材の搬送チューブである請求項14記載の成形物。
  19. 【請求項19】 光学部材である請求項12記載の成形
    物。
  20. 【請求項20】 光学部材が、光ファイバー、光ファイ
    バーの鞘成分、光学レンズ、窓ガラス、窓ガラス保護
    材、ディスプレイ保護材、CRT保護材、太陽電池の透
    光材または照明のカバーである請求項19記載の成形
    物。
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