JPH11322135A - 用紙の斜め搬送補正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成部に搬送される用紙一枚当たりの搬
送時間が大幅に短縮され、特に連続画像の高速処理面で
好適な用紙の斜め搬送補正装置を提供する。 【解決手段】 画像形成部（転写装置）６に用紙ａを搬
送するフィードローラ２３，２４の上流側に、用紙ａの
斜め搬送補正用のローラ２７，２８と、この補正ローラ
２７，２８を姿勢変更させるアクチュエータ３１と、補
正ローラ２７，２８によってニップされた用紙ａの斜め
搬送検知センサー３２ａ，３２ｂとを備え、更に、セン
サー３２ａ，３２ｂからの斜行度の検知情報に基づい
て、フィードローラ２３，２４によって用紙ａがニップ
されるまでの間に、上記の斜行度を零に補正し、かつ、
フィードローラ２３，２４による用紙ａのニップ後に、
補正ローラ２７，２８をホームポジションＰに戻す制御
手段４０を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、静電写真複写機や
プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に備えられ
る用紙の斜め搬送補正装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】画像形成部に搬送される用紙の斜め搬送
を補正するために、従来は、画像形成部への用紙の搬送
経路途中に、所定のタイミングで駆動される一対のレジ
ストローラを配置し、フィードローラによって搬送され
てきた用紙の先端を、このレジストローラのニップ部分
に当接させて、用紙先端の送りを一瞬停止させ、これに
よって用紙先端部にループを形成して、斜め搬送による
用紙先端の斜行を補正し、ここでレジストローラを駆動
させて、斜行を補正した用紙を画像形成部に搬送するよ
うにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、用紙の送り
を一瞬停止させると、その停止の時間分、用紙一枚当た
りの搬送時間が長くかゝるようになり、また、連続画像
の形成に際して、先行用紙の後端と後続用紙の先端との
間隔が長くなることから、連続画像の高速処理面で問題
があった。

【０００４】本発明は、かゝる実情に鑑みて成されたも
のであって、斜行補正専用のレジストローラを用いず
に、従って、用紙の送りを一瞬停止させることなく、用
紙の斜め搬送を搬送途中で補正できるようにした装置、
特に、連続画像の高速処理面で好適な用紙の斜め搬送補
正装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、画像形成部に搬送される用紙の斜め搬送補正装置
として、本発明では、画像形成部に用紙を搬送するフィ
ードローラの上流側に、用紙をニップして搬送する一対
の斜め搬送補正用のローラと、この補正ローラを搬送用
紙の紙面に鉛直な軸線まわりで姿勢変更させるアクチュ
エータと、前記補正ローラによってニップされた用紙先
端の斜め搬送による斜行度を検出するセンサーとを備
え、更に、前記センサーからの斜行度の検出情報に基づ
いて、前記フィードローラによって用紙がニップされる
までの間に、上記の斜行度を零にする方向に前記補正ロ
ーラを姿勢変更し、かつ、前記フィードローラによる用
紙のニップ後に、前記補正ローラをホームポジションに
戻す制御手段を備えて成る点に特徴がある。

【０００６】上記の特徴構成によれば、補正ローラによ
ってニップされた用紙先端の斜行がセンサーによって検
出されると、この用紙が下流側のフィードローラによっ
てニップされるまでの間に、その斜行度を零にするよう
に補正ローラが姿勢変更されるのであって、これによっ
て、用紙の送りを停止させることなく、用紙の斜め搬送
が補正されることになる。

【０００７】そして、斜め搬送が補正された用紙が、下
流側のフィードローラによってニップされると、この後
に、一旦姿勢変更した上記の補正ローラが元のホームポ
ジションに戻されて、次の斜め搬送の補正に備えるので
あって、用紙の搬送を継続したままで用紙の斜め搬送が
補正されることから、用紙一枚当たりの搬送時間が大幅
に短縮されることになる。

【０００８】従って、連続画像の形成に際して、先行用
紙の後端と後続用紙の先端との間隔が短くなることか
ら、連続画像の高速処理化が可能となる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は両面画像の形成が可能に構
成された静電写真複写機（画像形成装置の一例）を示
し、上部に原稿押さえ１を備えた装置本体２に、感光体
ドラム３を横架すると共に、この感光体ドラム３のまわ
りに、帯電装置４と、現像装置５と、転写装置（画像形
成部）６と、用紙分離装置７と、クリーニング装置８と
を、その順に配置し、かつ、装置本体２の上部空間に光
学系移動式の露光装置９を配置している。

【００１０】更に、上下に複数段の給紙カセット１０を
備えた給紙デッキ１１から給紙される用紙を、転写装置
６に搬送するための給紙搬送装置１２と、画像形成後の
用紙を定着装置１３に搬送するための吸引式の給紙搬送
経路１４と、定着処理用紙を装置外の排紙トレイ１５に
排出する排紙ローラ対１６とを設ける一方、定着処理用
紙を一時的にストックするための中間トレイ１７と、こ
の中間トレイ１７に定着処理用紙を給紙するためのスト
ック給紙経路１８と、ストック用紙を表裏反転させて転
写装置６に再給紙するための再給紙経路１９とを設け、
かつ、前記排紙ローラ対１６の上流側に経路切り換え手
段２０を設けて、定着処理用紙を排紙トレイ１５とスト
ック給紙経路１８とに切り換え給紙できるようにしてい
る。

【００１１】上記の給紙搬送装置１２は、図２〜図４に
示すように、それぞれ用紙ａをニップして搬送する第１
及び第２のフィードローラ２１，２２、２３、２４を、
前記給紙デッキ１１からの用紙の導入部（図１を参照）
２５と転写装置６との間に配置すると共に、この第１及
び第２のフィードローラ２１，２２、２３，２４間に、
用紙ａの斜め搬送補正装置２６を配置し、かつ、前記再
給紙経路１９を、第１フィードローラ２１，２２と斜め
搬送補正装置２６との間の給紙経路途中に連結して成
り、上記用紙ａの斜め搬送補正装置２６は次のように構
成されている。

【００１２】即ち、用紙ａをニップして搬送する一対の
斜め搬送補正用のローラ２７，２８を備えたローラ保持
部材２９を、それの一端側を搬送用紙の紙面に鉛直な支
軸３０まわりで回動可能に設けると共に、このローラ保
持部材２９を支軸３０まわりで姿勢変更させるアクチュ
エータ３１を設け、かつ、斜め搬送による用紙先端の斜
行度を検出するセンサー３２ａ，３２ｂを、補正ローラ
２７，２８の直下流側に設けると共に、用紙ａの先端な
らびに後端を検出するセンサー３３を、第２のフィード
ローラ２３，２４の直上流側に設けて成る。

【００１３】上記のアクチュエータ３１は、例えばパル
スモータ３４に連設のカム３５の回転に伴って、かつ、
スプリング３６の付勢力に抗して、前記ローラ保持部材
２９を支軸３０まわりで回動させるものであって、例え
ばフォトスイッチ３７と、投光スリットｂが形成された
遮光板３８とから成る基準位置検出手段３９を備えてい
る。尚、前記カム３５と遮光板３８とは、ギヤＧに噛合
するギヤＧ１とギヤＧ２，Ｇ３とによって減速回転され
るようになっている。

【００１４】上記の基準位置検出手段３９は、補正ロー
ラ２７，２８のホームポジションＰを決定するもので、
前記遮光板３８のスリットｂを透過した光を、前記フォ
トスイッチ３７が検知した時点を基準点にして、補正ロ
ーラ２７，２８が基準点からホームポジションＰに戻る
間のパルス数を設定し、このパルス数の分、パルスモー
タ３４を逆転駆動させるもので、この補正ローラ２７，
２８のホームポジションＰの決定動作は、プリントスイ
ッチが投入される度に行われるようになっている。

【００１５】尚、第２フィードローラ２３，２４の周速
は、画像形成のプロセス速度に設定されており、補正ロ
ーラ２７，２８の周速は、プロセス速度よりもやゝ速い
速度に設定されており、第１フィードローラ２１，２２
の周速は、補正ローラ２７，２８の周速よりもやゝ速い
速度に設定されている。

【００１６】一方、前記センサー３２ａ，３２ｂは、搬
送用紙ａの幅方向二点の先端を検知して、その先端検知
の時間差を基にして、斜め搬送による用紙先端の斜行度
を検出するもので、前記アクチュエータ３１は、このセ
ンサー３２ａ，３２ｂと前記紙端検出センサー３３とか
らの情報を基にして、制御手段４０により次のように制
御される。

【００１７】即ち、連続的に複数枚の画像を形成する形
態を例にして説明すると、図５に示すタイミングチャー
トに照らして明らかなように、先ずプリントスイッチを
投入（ステップＳ１）すると、上記したように、フォト
スイッチ３７が遮光板３８を検知するまで、前記ローラ
保持部材２９が支軸３０まわりで回動し、この後、予め
設定されたパルス数だけローラ保持部材２９が戻り回動
して、補正ローラ２７，２８のホームポジションＰが決
定（ステップＳ２）される。

【００１８】この間に所定のタイミングで用紙ａの搬送
が開始されて、第１フィードローラ２１，２２を通して
補正ローラ２７，２８に用紙ａが給紙されるのであり、
この際、用紙ａの斜め搬送検出センサー３２ａ，３２ｂ
が、補正ローラ２７，２８によってニップされた用紙先
端の斜め搬送による斜行を検出（ステップＳ３）する
と、その斜行度の検出情報に基づいて、第２のフィード
ローラ２３，２４が用紙ａをニップするまでの間に、上
記の斜行度を零にする方向に補正ローラ２７，２８を姿
勢変更（ステップＳ４）させる。

【００１９】具体的には、用紙ａの幅方向二点の先端検
知に基づいて、前記制御手段４０が、その先端検知の時
間差から、用紙ａの斜め搬送状況が右向き傾斜か左向き
傾斜であるかを判定し、かつ、その用紙先端の斜行度を
検出して、この傾斜方向と斜行度とを基にして、斜行度
を零にする方向にローラ保持部材２９をパルス制御する
のであって、この時の制御パルス数が制御手段４０にメ
モリーされる。

【００２０】ここで、第１フィードローラ２１，２２の
周速を、補正ローラ２７，２８の周速よりもやゝ速い速
度に設定しているので、補正ローラ２７，２８によって
ニップされた用紙ａは、第１フィードローラ２１，２２
との間で撓むことになり、従って、用紙ａの引き裂けを
伴わせることなく、補正ローラ２７，２８を容易に姿勢
変更させることができる。

【００２１】このようにして斜め搬送が補正された用紙
ａが、第２のフィードローラ２３，２４によってニップ
されて後に、具体的には、紙端検出センサー３３が用紙
後端を検出（ステップＳ５）するまでの間に、制御手段
４０がメモリーしたパルス数に基づいて、ローラ保持部
材２９を戻し方向に姿勢変更（ステップＳ６）させて、
補正ローラ２７，２８をホームポジションＰに戻すので
あり、これによって、補正ローラ２７，２８は、次の用
紙ａの斜め搬送補正に備えるのであって、爾後は同様の
制御が繰り返し行われるのである。

【００２２】この補正ローラ２７，２８のホームポジシ
ョンＰへの戻し動作に際しても、補正ローラ２７，２８
の周速を、第２フィードローラ２３，２４の周速よりも
やゝ速い速度に設定しているので、用紙ａの引き裂けを
伴わせることなく、補正ローラ２７，２８を容易に姿勢
変更させることができるのである。

【００２３】上記の斜め搬送補正のための補正ローラ２
７，２８の姿勢変更は、センサー３２ａ，３２ｂが用紙
先端を検出（ステップＳ３）し、かつ、紙端検出センサ
ー３３が用紙先端を検出（ステップＳ７）するまでの時
間を勘案して、その間に補正ローラ２７，２８の姿勢変
更を完了するように、パルスモータ３４を速度制御させ
るようにしている。

【００２４】また、紙端検出センサー３３が用紙先端を
検出（ステップＳ７）して、この用紙ａが補正ローラ２
７，２８によってニップされるまでの時間を勘案して、
その後に、補正ローラ２７，２８をホームポジションＰ
に戻すように、この補正ローラ２７，２８の戻し移動を
開始（ステップＳ８）させ、かつ、紙端検出センサー３
３が用紙後端を検出（ステップＳ５）するまでの時間を
勘案して、それまでに補正ローラ２７，２８のホームポ
ジションＰへの戻し移動を完了（ステップＳ９）するよ
うに、パルスモータ３４を速度制御させるようにしてい
る。

【００２５】上記の構成によれば、プリントスイッチを
投入する度に、補正ローラ２７，２８を基準点に戻し
て、補正ローラ２７，２８のホームポジションＰを決定
させるので、ホームポジションＰへの戻し補正が高精度
で達成され、延いては、補正ローラ２７，２８のホーム
ポジションＰが正確に決定される。

【００２６】また、用紙ａの斜め搬送が確実に補正され
ることに加えて、その間、用紙ａの送りを停止させこと
がないので、特に連続画像の形成に際して、先行用紙ａ
の後端と後続用紙ａ１の先端との間隔を短くできること
から、連続画像の高速処理化が可能となる。

【００２７】尚、再給紙経路１９のフィードローラ４
１，４２を通して給紙搬送装置１２に再給紙される用紙
についても、上記の動作に基づいて、用紙の斜め搬送が
確実に補正されることは言うまでもない。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による用紙
の斜め搬送補正装置においては、用紙の送りを一瞬停止
させるところの、斜行補正専用のレジストローラを用い
ずに、用紙の搬送を継続したままで、この用紙の斜め搬
送を補正させるようにしたことで、用紙一枚当たりの搬
送時間を大幅に短縮できるようになり、延いては、連続
画像の形成に際して、先行用紙の後端と後続用紙の先端
との間隔を短くできることから、連続画像の高速処理化
が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】給紙デッキと共に示す静電写真複写機（画像形
成装置の一例）の概略縦断面図である。

【図２】用紙の斜め搬送補正装置を備えた給紙搬送装置
の斜視図である。

【図３】給紙搬送装置の側面図である。

【図４】給紙搬送装置の平面図である。

【図５】用紙の斜め搬送を補正するタイミングチャート
である。

【符号の説明】

６…画像形成部（転写装置）、２３，２４…フィードロ
ーラ、２７，２８…補正ローラ、３１…アクチュエー
タ、３２ａ，３２ｂ…用紙の斜め搬送検出センサー、４
０…制御手段、ａ…用紙。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成部に搬送される用紙の斜め搬送
   補正装置であって、画像形成部に用紙を搬送するフィー
   ドローラの上流側に、用紙をニップして搬送する一対の
   斜め搬送補正用のローラと、この補正ローラを搬送用紙
   の紙面に鉛直な軸線まわりで姿勢変更させるアクチュエ
   ータと、前記補正ローラによってニップされた用紙先端
   の斜め搬送による斜行度を検出するセンサーとを備え、
   更に、前記センサーからの斜行度の検出情報に基づい
   て、前記フィードローラによって用紙がニップされるま
   での間に、上記の斜行度を零にする方向に前記補正ロー
   ラを姿勢変更し、かつ、前記フィードローラによる用紙
   のニップ後に、前記補正ローラをホームポジションに戻
   す制御手段を備えて成ることを特徴とする用紙の斜め搬
   送補正装置。