JPH11320705A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法

Info

Publication number
JPH11320705A
JPH11320705A JP10127663A JP12766398A JPH11320705A JP H11320705 A JPH11320705 A JP H11320705A JP 10127663 A JP10127663 A JP 10127663A JP 12766398 A JP12766398 A JP 12766398A JP H11320705 A JPH11320705 A JP H11320705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bead
rubber
core
cover
raw cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10127663A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3367895B2 (ja
Inventor
Yukishige Adachi
幸繁 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP12766398A priority Critical patent/JP3367895B2/ja
Publication of JPH11320705A publication Critical patent/JPH11320705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3367895B2 publication Critical patent/JP3367895B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/06Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead
    • B60C2015/0614Flipper strips, fillers, or chafing strips and reinforcing layers for the construction of the bead characterised by features of the chafer or clinch portion, i.e. the part of the bead contacting the rim

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビード部のベア発生率を低減する。 【解決手段】 タイヤの生カバー2は、トレッド部4か
らサイドウォール部5を経てビード部6のビードコア7
で係止されるカーカス9と、サイドウォール部5のカー
カス外面に配されかつ半径方向内端がビードシート面1
4を補強するビードチェーファ13に接続されるサイド
ウォールゴム12とを有する。生カバー2は、金型3に
挿入した状態において、サイドウォールゴム12とビー
ドチェーファ13との境界部Sが生カバー外面2aに現
れるサイドウォールゴムエッジEを、生カバー外面のコ
ア外方点P1よりも半径方向外側、又はコア内方点P2
よりも半径方向内側に位置させて加硫される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイドウォールゴ
ムエッジ近傍でのベアの発生を好適に防止しうる空気入
りタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
セダンを中心とする乗用車用のタイヤには、走行時の静
粛性(ノイズ性能)や乗り心地の向上が強く要求されて
いる。そして、近年ではノイズ性能や乗り心地性を向上
するために、乗用車用ラジアルタイヤにおいては、カー
カスを1枚のカーカスプライで構成するモノプライ化
や、ビード部にカーカスとは別に配されていたコード補
強層などを削減してビード部剛性を低下させるフィラー
レス化が行われている。
【0003】ところが、このようなタイヤを生産する
と、以外にも今までのタイヤに比べてビード部でのベア
発生率が高くなることが判明した。なおベアとは、タイ
ヤの生カバーを金型で加硫する際、生カバーと金型との
間の空気が残存して加硫済みのタイヤの表面に凹み等が
生じる不具合をいう。
【0004】本発明者らは、このようなベアの発生を低
減するべく鋭意研究を重ねたところ、図7に示すよう
に、ビード部bでのベアcの多くが、サイドウォールゴ
ムaのタイヤ半径方向内方のエッジeの近傍に集中して
発生していること、及び図8に示すように金型mに挿入
されたタイヤの生カバーtにおいて前記サイドウォール
ゴムaのエッジeが、ともに実質的に非伸長性材料から
なる非常に硬いビードコアfの内端、外端を通る軸方向
線が生カバー外面と交わる位置fd、fuの間にあるた
め、このビードコアfと、金型mとにより軸方向両側か
ら強固に挟まれていることを見出した。
【0005】そして、加硫前のタイヤの生カバーtのビ
ード部外面に、所定のマーキング等を施し、加硫後にマ
ーキングの変形状態を測定することにより加硫中のゴム
の複雑な挙動を定量的に把握する実験を試みた。そし
て、その結果である図9から、ビードコアfと金型mで
挟まれる領域(fu〜fd間)には非常に大きな圧縮力
が作用しており、この加硫中の大きな圧縮力によってサ
イドウォールゴムエッジeが異常な変形をしていること
がベア発生の原因であることを突き止め得たのである。
【0006】加えて、前述のように、モノプライ化やフ
ィラーレス化により、生カバーtは、生カバー外面gと
ビードコアfとの間のゴム厚さDの薄肉化が進み、この
部分の加硫中のクッション機能が低下したこともさらに
ベアの発生を助長していることを突き止めたのである。
【0007】本発明では、生カバーを金型に挿入した状
態において、サイドウォールゴムエッジを、ビードコア
と金型との間からタイヤ半径方向内側又は外側にずらせ
て位置させてこの生カバーを加硫することを基本とし
て、前述のベアの発生を好適に防止しうる空気入りタイ
ヤの製造方法を提供することを目的としている。
【0008】また、請求項3記載の発明では、生カバー
外面と前記ビードコアとの間のコア横ゴムの最小厚さD
を所定の寸法以上に限定することによって、さらに前記
ベアの発生を効果的に防止しうる空気入りタイヤの製造
方法を提供することを目的としている。
【0009】また、請求項4記載の発明では、前記コア
横ゴムの厚さDを増すに際して、部品点数の増加などを
防止して生産性を損なわない空気入りタイヤの製造方法
を提供することを目的としている。
【0010】また、請求項5記載の発明では、モノプラ
イ化、フィラーレス化によりノイズ性能と乗り心地性を
向上しうる空気入りタイヤについて前記ベアの発生を好
適に防止しうる空気入りタイヤの製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、タイヤの生カバーを金型に挿入して加硫成
形することにより空気入りタイヤを製造する空気入りタ
イヤの製造方法であって、前記生カバーは、トレッド部
からサイドウォール部を経てビード部のビードコアで係
止されるカーカスと、サイドウォール部の前記カーカス
外面に配されかつ半径方向内端がビードシート面を補強
するビードチェーファに接続されるサイドウォールゴム
とを有し、かつ該生カバーを金型に挿入した状態におい
て、前記サイドウォールゴムとビードチェーファとの境
界部が生カバー外面に現れるサイドウォールゴムエッジ
を、前記ビードコアのタイヤ半径方向外端を通る軸方向
線L1と前記生カバー外面とが交わるコア外方点P1よ
りも半径方向外側、又はビードコアのタイヤ半径方向内
端を通る軸方向線L2と前記生カバー外面とが交わるコ
ア内方点P2よりも半径方向内側に位置させて該生カバ
ーを加硫することを特徴とする空気入りタイヤの製造方
法である。
【0012】また請求項2記載の発明は、前記サイドウ
ォールゴムは、サイド基体ゴムと、このサイド基体ゴム
のタイヤ半径方向内端部に接続される前記サイド基体ゴ
ムよりも硬質のクリンチゴムとからなることを特徴とす
る請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0013】また請求項3記載の発明は、前記生カバー
は、生カバー外面と前記ビードコアとの間のコア横ゴム
の最小厚さDを2.5mm以上としたことを特徴とする請
求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0014】また請求項4記載の発明は、前記生カバー
は、タイヤ内腔面のトレッド部からサイドウォール部を
経てビード部にのびる本体部と、この本体部に連設され
前記ビードコアの回りでタイヤ軸方向内側から外側に折
り返された折返し部とを有するインナーライナゴムを具
えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記
載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0015】また請求項5記載の発明は、前記生カバー
は、カーカスが1枚のカーカスプライからなり、かつビ
ード部のコード補強が前記カーカスプライのカーカスコ
ードのみからなることを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれか1に記載の空気入りタイヤの製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。本発明は、空気入りタイヤの生カバ
ー2を金型3に挿入して加硫成形するタイヤの製造方法
である。前記生カバー2は、本例では、図1に示すよう
に、トレッド部4からサイドウォール部5を経てビード
部6のビードコア7で係止されるカーカス9と、トレッ
ド部内方かつカーカス9の半径方向外側に配されるベル
ト層10とを具えている。
【0017】前記カーカス9は、本例では前記ビードコ
ア7の回りでビードエーペックスゴム8を包み込むよう
軸方向内側から外側に折り返されて係止された1枚のカ
ーカスプライ9Aで形成されている。前記カーカスプラ
イ9Aは、ポリエステル、ナイロン又はレーヨン等の有
機繊維コードからなるカーカスコードが並列され、タイ
ヤ赤道Cに対して75゜〜90゜の角度になるよう成型
される。
【0018】前記ベルト層10は、本例ではベルトコー
ドをタイヤ赤道に対して10〜40°の小角度で傾けて
配列した内、外2枚のベルトプライ10A、10Bを前
記コードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成され
ている。なおベルトコードは、本例ではスチールコード
を採用しているが、アラミド、レーヨン等の高弾性の有
機繊維コードも必要に応じて用いうる。
【0019】また、生カバー2は、トレッドゴム11
と、サイドウォールゴム12と、ビードチエーファ13
とを有している。トレッドゴム11は、前記ベルト層1
0の外側に配され、トレッド成形型3aにより所定のト
レッドパターンが刻設される。
【0020】前記サイドウォールゴム12は、サイドウ
ォール部5の前記カーカス9の外面に配され、かつタイ
ヤ半径方向外端が前記トレッドゴム11に接続されると
ともに半径方向内端が前記ビードチェーファ13に接続
される。またサイドウォールゴム12は、サイドウォー
ル部5の大部分を占めるサイド基体ゴム12aと、この
サイド基体ゴム12aのタイヤ半径方向内端部に接続さ
れる前記サイド基体ゴムよりも硬質かつ小長さのクリン
チゴム12bとの2種類のゴムからなるものを例示して
いる。
【0021】また前記ビードチェーファ13は、本例で
は図2に拡大して示すように、ビードシート面14をの
びる基部13aと、この基部13aの軸方向両端からタ
イヤ半径方向外側に立ち上がる内、外の立ち上げ部13
i、13oとを有する硬質ゴム部13A、及びこの硬質
ゴム部13Aを外側から包むゴム被覆されたキャンバス
部13Bとから構成される。なおビードチェーファ13
は、前記サイドウォールゴム12の貼り付けに先立ちビ
ード部6に設けられるとともに、硬質ゴム部13Aは、
加硫により前記クリンチゴム12bよりも硬質となる。
このビードチェーファ13によって、リム組後のビード
シート面14を保護しうるとともにその剛性が確保され
る。
【0022】また、本例の生カバー2は、カーカス9が
1枚のカーカスプライ9Aからなる他、ビード部6のコ
ード補強が前記カーカスプライ9Aのカーカスコードの
みからなるものを示している。したがって、この生カバ
ー2を加硫成形することによりノイズ性能と乗り心地と
を向上しうる空気入りタイヤが得られる。
【0023】金型3は、種々のタイプのものが採用でき
るが、本実施形態ではトレッドゴム11にトレッドパタ
ーンを成形しうるトレッド成形型3aと、この両側に配
されてサイドウォール部5、ビード部6を成形しうるか
つ接離自在な上型3b、下型3cとを有して構成された
ものを示す。
【0024】そして、本発明では、前記生カバー2を金
型3に挿入した状態において、図1、図2に示すように
前記サイドウォールゴム12とビードチェーファ13と
の境界部Sが生カバー外面2aに現れるサイドウォール
ゴムエッジEを、前記ビードコア7のタイヤ半径方向外
端を通る軸方向線L1と前記生カバー外面2aとが交わ
るコア外方点P1よりも半径方向外側、又はビードコア
7のタイヤ半径方向内端を通る軸方向線L2と前記生カ
バー外面2aとが交わるコア内方点P2よりも半径方向
内側に位置させて該生カバー2を加硫することを特徴と
している。
【0025】これにより、本実施形態では加硫中のサイ
ドウォールゴムエッジEに大きな圧縮力が作用するのを
防止してその異常な変形を抑制でき、モノプライ化、フ
ィラーレス化した空気入りタイヤにおいてサイドウォー
ルゴムエッジE近傍でのベアの発生を効果的に抑制する
ことができる。ここで、生カバー2を金型3に挿入した
状態とは、金型3の各型3aないし3cが閉鎖した状態
をいうが、これは金型と同じ成形面を有する石膏片など
を用いて確認することが可能である。
【0026】また、本発明では、生カバー2を金型3に
挿入した状態においてサイドウォールゴムエッジEの位
置を特定することが重要であって、加硫後の仕上がりタ
イヤにおいてサイドウォールゴムエッジEがどこに位置
しているかは、ベアの防止という観点からはさほど問題
ではない。なおサイドウォールゴムエッジEは、加硫前
後によりそのタイヤ半径方向位置が変化するため、本発
明方法により製造された加硫後の仕上がりタイヤについ
ては、サイドウォールゴムエッジEがコア外方点P1と
コア内方点P2との間に位置することもありうる。
【0027】本実施形態では、図2に示すように、サイ
ドウォールゴム12のクリンチゴム12bは、サイドウ
ォールゴムエッジEに向けて厚さが漸減する先細状に形
成され、前記ビードチェーファ13のキャンバス部13
Bの外面に接続されるとともに、サイドウォールゴムエ
ッジEを、前記コア外方点P1よりも半径方向外側に位
置させたものを例示している。このようなサイドウォー
ルゴムエッジEの位置決めは、生カバー成型時に、サイ
ドウォールゴム12の貼付位置やサイドウォールゴム1
2の巾寸法などを調節することにより容易になしうる。
【0028】また本例の場合、前記サイドウォールゴム
エッジEの位置は、タイヤの種類やサイズに応じて種々
設定しうるが、例えば前記コア外方点P1を通る軸方向
線L1からの高さh1が、0.5mm以上、より好ましく
は1.0mm以上、さらに好ましくは1.5mm以上とする
のが好ましい。なおこの高さh1が大きすぎると、仕上
がりタイヤにおいてクリンチゴム12bがリムと十分に
接触できずリムずれ等のおそれがあるため、前記各値の
上限を5.0mmとするのが望ましい。
【0029】また前記生カバー2は、モノプライ化、フ
ィラーレス化を図りつつも、生カバー外面2aと前記ビ
ードコア7との間のコア横ゴム15の最小厚さD(図2
に示す)を2.5mm以上確保したものを例示している。
【0030】一般に、生カバー2をモノプライ化、フィ
ラーレス化した場合、前記コア横ゴム15が薄肉化する
傾向があり、例えば乗用車用ラジアルタイヤの場合、前
記コア横ゴム15の最小厚さDが概ね1.9〜2.0mm
程度となり、この部分でのクッション効果が低下する傾
向がある。そして、本発明者は、このコア横ゴム15に
よるクッション効果が低下するとベアも生じやすくなる
ことを種々の実験の結果見出した。
【0031】そこで、生カバー外面2aとビードコア7
との間のコア横ゴム15の最小厚さDを2.5mm以上に
限定することにより、加硫中においてこの部分のクッシ
ョン効果を維持させることができ、さらにベアの抑制効
果を高めうるのである。なお、前記最小厚さDは、例え
ば2.5〜3.7mm、より好ましくは2.5〜2.9mm
とするのが特に望ましい。
【0032】本実施形態では、前記コア横ゴム15の最
小厚さDを増すために、タイヤ内腔面に配されかつトレ
ッド部4からサイドウォール部5を経てビード部6に至
る本体部16aと、この本体部16aに一体に連設され
かつビードコア7の回りでタイヤ軸方向内側から外側に
折り返した折返し部16bとを有するインナーライナゴ
ム16を具えるものを例示している。このように、イン
ナーライナーゴムの折返し部16bを前記コア横ゴム1
5に介在させることによって、コア横ゴム15の厚さD
が確保できるため、部品点数の増加等を招くことなく前
記コア横ゴム15の厚さを増すことができる。
【0033】図3には、生カバー2の他の実施形態を示
している。本例では、ビードチェーファ13は、ビード
シート面14をのびる基部13aと、この基部13aの
軸方向内側からタイヤ半径方向外側に立ち上がる内の立
ち上げ部13iのみを具える硬質ゴム部13A、及びこ
の硬質ゴム部13Aを外側から包むゴム被覆されたキャ
ンバス部13Bとから構成される。
【0034】また、サイドウォールゴム12のクリンチ
ゴム12bは、本例ではビードシート面14までのびる
ものを例示しており、サイドウォールゴムエッジEが前
記コア内方点P2よりも半径方向内側に位置したものを
例示している。この例においては、サイドウォールゴム
エッジEの位置は、生カバー成型工程において、サイド
ウォールゴム12を貼り付け可能な位置であれば特に制
限はないがビードコア7のタイヤ半径方向内側に至らず
に終端させるのがよい。
【0035】さらに図4には、生カバー2の他の実施形
態を示している。本例では、ビードチェーファ13は、
ビードシート面14をのびる基部13aと、この基部1
3aの軸方向内端、外端からタイヤ半径方向外側に立ち
上がる内、外の立ち上げ部13i、13oを具える硬質
ゴム部13A、及びこのゴム部13Aを外側から包むゴ
ム被覆されたキャンバス部13Bとから構成される。ま
た、サイドウォールゴム12のクリンチゴム12bは、
この例でもビードシート面14までのびるものを例示し
ている。
【0036】以上、本発明の実施形態について詳述した
が、例えばサイドウォールゴム12がタイヤ半径方向に
3種以上のゴムを接続して構成されるもの、ビードチェ
ーファ13が硬質ゴムのみからなるもの、さらには生カ
バーは複数枚のカーカスプライ又はビード補強層を具え
るものであっても良く、本発明は種々の態様に変形しう
る。
【0037】
【実施例】仕上がりサイズ175/70R13のタイヤ
の生カバーを試作し、本発明の生産方法の効果をテスト
した。テストは、金型に挿入した状態において、生カバ
ーのサイドウォールゴムエッジをコア外方点P1と内方
点P2との間に位置させて加硫成形したタイヤ(比較例
1、2)と、金型に挿入した状態において、生カバーの
サイドウォールゴムエッジをコア外方点P1と内方点P
2との間から外して加硫成形したタイヤ(実施例1〜
4)について、サイドウォールゴムエッジ近傍でのベア
の発生率(n=200)を調べた。テストの結果を表1
に示す。
【0038】
【表1】
【0039】テストの結果、実施例のものは、比較例と
比べてベアの発生率を低減していることが判明したと同
時に、コア横ゴムの最小厚さDを2.5mm以上としたと
きにその効果が顕著であることも確認できた。また、実
施例2、4について、加硫中のビード部に作用する力を
調べた結果を図5、図6に示す。図から明らかなよう
に、サイドウォールゴムエッジEには大きな圧縮力が作
用していないことが確認できる。
【0040】
【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明で
は、生カバーを金型に挿入した状態において、サイドウ
ォールゴムエッジを、コア外方点P1よりも半径方向外
側、又はコア内方点P2よりも半径方向内側に位置させ
て該生カバーを加硫することによって、加硫中にサイド
ウォールゴムのエッジに大きな圧縮力が作用するのを防
止でき、その異常な変形を抑制することができるから、
このエッジ近傍でのベアの発生を効果的に抑制しうる。
【0041】また請求項3記載の発明では、生カバー
は、生カバー外面とビードコアとの間のコア横ゴムの最
小厚さDを2.5mm以上に限定したことにより、加硫中
においてこの部分でクッション機能を発揮でき、さらに
ベアの抑制効果を高めうる。
【0042】また請求項4記載の発明では、タイヤ内腔
面に配されるインナライナゴムをビードコアの回りでタ
イヤ軸方向内側から外側に折り返すことによって、部品
点数の増加等を招くことなく前記コア横ゴムの厚さを増
すのに役立たせることができる。
【0043】また請求項5記載の発明では、生カバー
は、1枚のカーカスプライからなり、かつビード部のコ
ード補強が前記カーカスプライのカーカスコードのみか
らなることによって、ノイズ性能と乗り心地を高めた空
気入りタイヤをビード部のベアを抑制しつつ製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金型に生カバーを挿入した状態を示す断面図で
ある。
【図2】図1の生カバーのビード部の拡大図である。
【図3】生カバーのビード部の他の例を示す拡大図であ
る。
【図4】生カバーのビード部の他の例を示す拡大図であ
る。
【図5】加硫中のビード部(実施例2)に作用する力を
示すグラフである。
【図6】加硫中のビード部(実施例4)に作用する力を
示すグラフである。
【図7】タイヤのビード部のベアを例示する斜視図であ
る。
【図8】従来の生カバーのビード部の拡大図である。
【図9】従来方法での加硫中、ビード部に作用する力を
示すグラフである。
【符号の説明】
2 生カバー 2a 生カバー外面 3 金型 4 トレッド部 5 サイドウォール部 6 ビード部 7 ビードコア 9 カーカス 9A カーカスプライ 13 ビードチェーファ 14 ビードシート面 15 コア横ゴム 16 インナーライナーゴム 16a インナーライナーゴムの本体部 16b インナーライナーゴムの折返し部 E サイドウォールゴムエッジ P1 コア外方点 P2 コア内方点 S 境界部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:24 B29L 30:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤの生カバーを金型に挿入して加硫成
    形することにより空気入りタイヤを製造する空気入りタ
    イヤの製造方法であって、 前記生カバーは、トレッド部からサイドウォール部を経
    てビード部のビードコアで係止されるカーカスと、サイ
    ドウォール部の前記カーカス外面に配されかつ半径方向
    内端がビードシート面を補強するビードチェーファに接
    続されるサイドウォールゴムとを有し、 かつ該生カバーを金型に挿入した状態において、前記サ
    イドウォールゴムとビードチェーファとの境界部が生カ
    バー外面に現れるサイドウォールゴムエッジを、前記ビ
    ードコアのタイヤ半径方向外端を通る軸方向線L1と前
    記生カバー外面とが交わるコア外方点P1よりも半径方
    向外側、又はビードコアのタイヤ半径方向内端を通る軸
    方向線L2と前記生カバー外面とが交わるコア内方点P
    2よりも半径方向内側に位置させて該生カバーを加硫す
    ることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】前記サイドウォールゴムは、サイド基体ゴ
    ムと、このサイド基体ゴムのタイヤ半径方向内端部に接
    続される前記サイド基体ゴムよりも硬質のクリンチゴム
    とからなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタ
    イヤの製造方法。
  3. 【請求項3】前記生カバーは、生カバー外面と前記ビー
    ドコアとの間のコア横ゴムの最小厚さDを2.5mm以上
    としたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入り
    タイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】前記生カバーは、タイヤ内腔面のトレッド
    部からサイドウォール部を経てビード部にのびる本体部
    と、この本体部に連設され前記ビードコアの回りでタイ
    ヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部とを有す
    るインナーライナゴムを具えることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1に記載の空気入りタイヤの製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記生カバーは、カーカスが1枚のカーカ
    スプライからなり、かつビード部のコード補強が前記カ
    ーカスプライのカーカスコードのみからなることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の空気入りタ
    イヤの製造方法。
JP12766398A 1998-05-11 1998-05-11 空気入りタイヤの製造方法 Expired - Fee Related JP3367895B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12766398A JP3367895B2 (ja) 1998-05-11 1998-05-11 空気入りタイヤの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12766398A JP3367895B2 (ja) 1998-05-11 1998-05-11 空気入りタイヤの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11320705A true JPH11320705A (ja) 1999-11-24
JP3367895B2 JP3367895B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=14965654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12766398A Expired - Fee Related JP3367895B2 (ja) 1998-05-11 1998-05-11 空気入りタイヤの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3367895B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008087776A1 (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 空気入りタイヤ
JP2008273471A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
EP2199114A1 (en) 2008-12-16 2010-06-23 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with chafer
US20120285606A1 (en) * 2010-02-24 2012-11-15 Yukishige Adachi Manufacturing method for pneumatic tire
US20130276944A1 (en) * 2010-12-29 2013-10-24 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Custom pre-cured retread
CN104786747A (zh) * 2008-11-10 2015-07-22 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
EP3725565A1 (en) * 2019-04-16 2020-10-21 Hankook Tire & Technology Co., Ltd Pneumatic tire with bead filler applied with multiple rubber layer

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008087776A1 (ja) * 2007-01-15 2008-07-24 The Yokohama Rubber Co., Ltd. 空気入りタイヤ
US8201603B2 (en) 2007-01-15 2012-06-19 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire
JP2008273471A (ja) * 2007-05-07 2008-11-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
CN104786747A (zh) * 2008-11-10 2015-07-22 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
EP2199114A1 (en) 2008-12-16 2010-06-23 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with chafer
US8539999B2 (en) 2008-12-16 2013-09-24 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with chafer
US20120285606A1 (en) * 2010-02-24 2012-11-15 Yukishige Adachi Manufacturing method for pneumatic tire
JP5210460B2 (ja) * 2010-02-24 2013-06-12 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤの製造方法
US20130276944A1 (en) * 2010-12-29 2013-10-24 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Custom pre-cured retread
EP3725565A1 (en) * 2019-04-16 2020-10-21 Hankook Tire & Technology Co., Ltd Pneumatic tire with bead filler applied with multiple rubber layer
CN111823782A (zh) * 2019-04-16 2020-10-27 韩国轮胎与科技株式会社 具有应用多重橡胶层的三角胶的充气轮胎
US11485177B2 (en) 2019-04-16 2022-11-01 Hankook Tire & Technology Co., Ltd Pneumatic tire with bead filler applied with multiple rubber layer

Also Published As

Publication number Publication date
JP3367895B2 (ja) 2003-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008155728A (ja) 空気入りタイヤ
CN106994865B (zh) 充气轮胎
EP2018977A1 (en) Pneumatic tire and method for producing the same
JP2006213278A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
RU2537058C2 (ru) Способ изготовления пневматической шины
JP2006248305A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPH11320705A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
US20060185780A1 (en) Pneumatic tire for passenger cars
JP2006272992A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4383125B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018163577A1 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5003009B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4386627B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP3876270B2 (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP2004237808A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5499921B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4218870B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2006248350A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4608351B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP4259732B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4041369B2 (ja) タイヤ加硫金型、及びそれを用いた裾開き形状の空気入りタイヤ空気入りタイヤ
JP5084255B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤの製造方法
WO2016031670A1 (ja) 剛性強化環およびそれを用いたタイヤ加硫方法
JP2011148392A (ja) タイヤ用チューブ
JPH08113016A (ja) 空気入りラジアルタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees