JPH11320524A - 薄膜グリーンシート成形用離型フィルム - Google Patents

薄膜グリーンシート成形用離型フィルム

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JPH11320524A
JPH11320524A JP12720798A JP12720798A JPH11320524A JP H11320524 A JPH11320524 A JP H11320524A JP 12720798 A JP12720798 A JP 12720798A JP 12720798 A JP12720798 A JP 12720798A JP H11320524 A JPH11320524 A JP H11320524A
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JP
Japan
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film
release
release layer
polyester
release film
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JP12720798A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Izaki
公裕 井崎
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
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Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
Original Assignee
Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型層表面が平坦な離型フィルムをロール状
に巻き取ってもブロッキング等の発生がなく、薄膜グリ
ーンシート成形用に対応可能な離型フィルムを提供す
る。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの片面に離型層が
塗設されてなる離型フィルムであって、離型層表面の中
心線平均粗さ(Ra)が30nm以下であり、離型層表
面の突起高さ(X)と突起数(Y)との関係を表す分布
曲線が突起高さ0.05〜0.3μmの範囲で下記式
を満足し、かつ離型層表面の突起高さ0.4μm以上の
突起数が35個/mm2 以下であることを特徴とする薄
膜グリーンシート成形用離型フィルム。 【数1】logY≧−5X ……… (上記式中、Xは離型層表面の突起高さ(μm)、Yは
離型層表面の突起数(個/mm2 )を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離型フィルムに関
し、詳しくはセラミック積層コンデンサー用の薄膜グリ
ーンシート成形用離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック積層コンデンサー用に
グリーンシート成形用キャリアフィルムとしてポリエス
テルフィルムを基材とする離型フィルムが使用されてい
る。近年、セラミック積層コンデンサーの小型化・大容
量化が進むに伴い、グリーンシート自体の厚みも益々薄
膜化する傾向にある。
【0003】グリーンシートの更なる薄膜化に伴い、特
に厚みが5μm以下のグリーンシートを成形しようとし
た場合、離型層表面の表面粗度が高い離型フィルムでは
対応困難な状況にある。また、離型フィルムの離型層表
面の表面粗度が高い場合には、セラミックスラリー塗工
時にスラリーのはじきあるいはピンホールの発生、グリ
ーンシート剥離時にはグリーンシートの破断等の不具合
を生じる場合がある。
【0004】上記不具合を解決するために表面粗度の低
いポリエステルフィルムを基材とする離型フィルムを使
用すると、離型フィルムをロール状に巻き取った際にブ
ロッキングあるいはシワ等が発生する等の不具合を生じ
る場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、離型層表面
が平坦な離型フィルムをロール状に巻き取ってもブロッ
キング等の発生がなく、薄膜グリーンシート成形用に対
応可能な離型フィルムを提供することを解決課題とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実状に
鑑み、鋭意検討した結果、特定の離型層を設けることで
上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、ポリエ
ステルフィルムの片面に離型層が塗設されてなる離型フ
ィルムであって、離型層表面の中心線平均粗さ(Ra)
が30nm以下であり、離型層表面の突起高さ(X)と
突起数(Y)との関係を表す分布曲線が突起高さ0.0
5〜0.3μmの範囲で下記式を満足し、かつ離型層
表面の突起高さ0.4μm以上の突起数が35個/mm
2 以下であることを特徴とする薄膜グリーンシート成形
用離型フィルムに存する。
【0007】
【数3】logY≧−5X ……… (上記式中、Xは離型層表面の突起高さ(μm)、Yは
離型層表面の突起数(個/mm2 )を表す)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明において、ポリエステルフィルムの原料と
して使用するポリエステルはホモポリエステルであって
も共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステ
ルとしては、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールと
を重縮合させて得られるものが使用できる。芳香族ジカ
ルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとして
は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表
的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシレート(PEN)等が例示される。一方、共重
合ポリエステルの場合は、通常30モル%以下の第三成
分を含有した共重合体を使用することができる。共重合
ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル
酸、フタル酸テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、オキシカルボン酸
(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一種または二種
以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上
が挙げられる。
【0009】本発明において、ポリエステル中に、シリ
カ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、酸化アル
ミニウム等の粒子を配合することが好ましい。使用する
粒子の平均粒径および添加量は特に限定されるわけでは
ないが、平均粒径が0.1〜1.0μmのものが好まし
く、添加量は0.1〜1重量%、さらには0.3〜1重
量%の範囲が好ましい。
【0010】本発明において、離型フィルムを構成する
ポリエステルフィルム面の中心線平均粗さは、10〜4
0nmの範囲が好ましい。本発明において、ポリエステ
ル中に粒子を配合する方法としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知の方法を採用し得る。例えば、ポ
リエステルを製造する任意の段階において添加すること
ができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエ
ステル交換反応終了後、重縮合反応開始前の段階でエチ
レングリコール等に分散させたスラリーとして添加し、
重縮合反応を進めてもよい。またベント付き混練押出機
を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた
粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方
法、または混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエ
ステル原料とをブレンドする方法などによって行われ
る。
【0011】本発明において、ポリエステルフィルムの
厚さはフィルムとして製膜できる厚さであれば特に限定
されるわけではないが、通常9〜350μm、好ましく
は12〜250μmの範囲が用途上好適である。次に本
発明において、離型フィルムを構成するポリエステルフ
ィルムの製造方法について具体的に説明するが、本発明
のポリエステルフィルムは以下の製造例に何ら限定され
るものではない。
【0012】すなわち、先に述べたポリエステル原料を
使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロール
で冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。こ
の場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転
冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加密
着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用され
る。
【0013】次いで、得られた未延伸フィルムは二軸方
向に延伸して二軸配向される。すなわち、まず、前記の
未延伸シートを一方向にロールまたは、テンター方式の
延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120
℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通
常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次い
で、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延
伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜11
5℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましく
は3.5〜6倍である。そして、引き続き、130〜2
50℃の範囲の温度で30%以内の弛緩下で熱処理を行
い、二軸延伸フィルムを得る。
【0014】延伸工程中にフィルム表面を処理する、い
わゆるインラインコーティングを施すこともできる。例
えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前に、帯
電防止性、滑り性、接着性等の改良、二次加工性改良等
の目的で、水溶液、水系エマルジョン、水系スラリー等
によるコーティング処理を施すことができる。上記の延
伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を
用いることもできる。その場合、最終的に二方向の延伸
倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うことが好まし
い。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40
倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。
さらに、必要に応じて熱処理を行う前または後に再度縦
および/または横方向に延伸してもよい。
【0015】また、ポリエステルフィルムには、各種安
定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、酸化防止剤および可
塑剤などが添加されてもよい。本発明において離型層を
構成する材料は離型性を有するものであれば特に限定さ
れるものではなく、硬化型シリコーン樹脂を主成分とす
るタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ア
ルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変
性シリコーンタイプ等を使用してもよい。それらの中で
も硬化型シリコーン樹脂を主成分とするものが離型性が
良好な点で良い。
【0016】硬化型シリコーン樹脂の種類としては溶剤
付加型・溶剤縮合型・溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加
型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線
硬化型等いずれの硬化反応タイプでも用いることができ
る。具体例を挙げると、信越化学工業社製のKS−77
4、KS−775、KS−778、KS−779H、K
S−856、X−62−2422、X−62−246
1、KNS−305、KNS−3000、X−62−1
256、ダウ・コーニング・アジア社製のDKQ3−2
02、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3
−205、DKQ3−210、東芝シリコーン社製のY
SR−3022、TPR−6700、TPR−672
0、TPR−6721等、東レ・ダウコーニング・シリ
コーン社製のSD7223、SD7226、SD722
9、SRX−210等が挙げられる。
【0017】本発明において、ポリエステルフィルムに
離型層を塗設する方法として、リバースロールコート、
グラビアコート、バーコート等、従来公知の塗工方式を
用いることができる。離型層の塗工量はポリエステルフ
ィルムへの塗工性の点から、0.01〜5g/m2 の範
囲が好ましい。当該範囲が0.01g/m2 未満の場
合、塗工性の面で安定性に欠ける傾向があり、均一な塗
膜を得るのが困難となる場合がある。一方、5g/m2
を超えて厚塗りにすると、硬化性の点で劣る傾向があ
る。
【0018】さらに本発明において、離型層表面のブロ
ッキング防止、滑り性改良等を目的として、粒子が添加
されてもよい。使用する粒子の種類としては有機系粒子
・無機系粒子の何れでもよく、特にこれらに限定される
ものではない。本発明の離型フィルムにおいて、ポリエ
ステルフィルムと離型層との間、あるいは離型層が設け
られていない面に、帯電防止層、接着層等の塗布層を設
けてもよい。また、ポリエステルフィルムには予めコロ
ナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
【0019】塗布層にはさらに必要に応じて、有機系粒
子、無機系粒子、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機
系潤滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料等
が含有されてもよい。塗布層の塗工量は特に限定される
ものではないが、0.01〜5g/m2 の範囲が好まし
い。当該範囲を外れた場合、上述の離型層の場合と同様
の問題が生じることがある。
【0020】本発明の離型フィルムの離型層表面の中心
線平均粗さ(以下、Ra(A)と略記する)は30nm
以下を満足する必要があり、20nm、さらには15n
m以下とすることにより、厚みが5μm以下の薄膜グリ
ーンシートの成形用に十分対応させることができる。R
a(A)が30nmを超える場合には、セラミックスラ
リー塗工時にスラリーがはじく等の不具合を生じるよう
になる。なお、Ra(A)の下限については、離型フィ
ルム取り扱い時の作業性を考慮して、5nmを下限とす
るのが好ましい。
【0021】本発明において、Ra(A)を30nm以
下の範囲にするための方法として、例えばポリエステル
フィルム上に予め塗布層を設けて、フィルム表面を平坦
化させた後、離型層を塗設する方法等が挙げられる。本
発明の離型フィルムは、離型層表面の突起高さ(X)と
突起数(Y)との関係を表す分布曲線が突起高さ0.0
5〜0.3μmの範囲で下記式を満足する必要があ
る。
【0022】
【数4】logY≧−5X ……… (上記式中、Xは離型層表面の突起高さ(μm)、Yは
離型層表面の突起数(個/mm2 )を表す)
【0023】本発明の離型フィルムは、さらにlogY
≧−6Xを満足することが好ましい。logY<−5X
となる場合、Raが30nm以下を満足していても、極
希に存在する高い表面突起により、スラリー塗工時にス
ラリーをはじく、あるいはグリーンシート剥離時に破断
する等の不具合を生じ、好ましくない。上記式を満足
することにより、高い表面突起が存在しない離型面を得
ることができる。さらに本発明の離型フィルムは、離型
層表面の突起高さ0.4μm以上の突起数が35個/m
2 以下であることが必要であり、さらに好ましくは3
0個/mm2 以下である。当該突起数が35個/mm2
を超える場合、極希に存在する粗大突起により、セラミ
ックスラリー塗工時にスラリーをはじく等の不具合を生
じるようになる。
【0024】本発明における離型フィルムにおいて離型
層が設けられていない面の中心線平均粗さ(以下、Ra
(B)と略記する)は下記式を満足することが、離型
フィルムのブロッキング防止、あるいは離型フィルムの
搬送性が良好となる点で好ましい。
【0025】
【数5】15≦Ra(B)≦40(nm) ………
【0026】Ra(B)が15nm未満の場合、離型フ
ィルムをロール状に巻き取った際にブロッキング等の不
具合を生じる場合があり、一方、40nmを超える場
合、離型フィルムの離型層が設けられていない面による
離型層表面あるいはグリーンシート表面への傷付き、粗
度転写等の不具合を生じる場合がある。
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例中「部」とあるのは固形
分としての「重量部」を示す。また、本発明で用いた評
価方法は次のとおりである。
【0028】(1)平均粒径(d50:μm)の測定 遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製
SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布にお
ける積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。 (2)表面粗さ(Ra)の評価 小坂研究所社製表面粗さ測定機(SE−3F)を用い、
JIS−B−0601−1982に準じて測定した。た
だし、カットオフ値80μm、測定長2.5mmとし
た。
【0029】(3)離型フィルムの離型層表面の分布曲
線および突起高さ0.4μm以上の突起数の測定 小坂研究所社製三次元表面粗さ測定機(SE−3AK)
を用い、触針の先端半径5μm、針圧30mg、測定長
0.5mm、サンプリングピッチ1.0μm、カットオ
フ0.25mm、縦倍率5万倍、横倍率200倍、操作
本数500本の条件で突起高さと突起個数を測定した。
本発明で言う突起高さ(X、(μm))は突起個数が最
大になる面の高さを0レベルとして、このレベルからの
高さをもって突起高さとし、各突起高さにおける突起数
の関係を図式化し、分布曲線として表した。突起高さ
0.4μm以上の突起数は上記方法による突起高さ0.
4μmを超えた突起に対応する突起数の総数をもって表
した。
【0030】(4)セラミックスラリーの塗工性評価 下記組成からなるセラミックスラリーを湿潤状態で5μ
mになるように試料サンプルの離型面上に塗布し、その
際のスラリー塗工性を下記判定基準にて判定を行った。
【0031】 《セラミックスラリー組成》 セラミック粉体(チタン酸バリウム) 100部 結合剤(ポリビニルブチラール樹脂) 5部 可塑剤(フタル酸ジオクチル) 1部 トルエン/MEK混合溶媒(1:1の配合比率) 10部 《判定基準》 ○:スラリー塗工性良好 △:微少なはじきが見られる ×:スラリーをはじく ○は実用上問題ないレベルである。
【0032】(5)グリーンシートの剥離性評価 (4)で使用したセラミックスラリーを用いて、グリー
ンシートのシート厚みが3μm(乾燥後)になるように
シート成形した後、離型フィルムとグリーンシートとの
剥離性を下記判定基準にて判定を行った。 《判定基準》 ○:スムーズに剥離可能 △:若干剥離感が重い ×:剥離し難いあるいは剥離が軽すぎる △以上は実用上問題ないレベルである。
【0033】(6)離型フィルムのブロッキング性評価 試料サンプルを10cm角に断裁した後、離型面と離型
層が設けられていない面が合わさるように10枚重ね、
100℃、1時間、10kg/cm2 の条件下でプレス
した後、ブロッキング発生の有無を確認した。 《判定基準》 ○:ブロッキングが発生していない ×:ブロッキングが発生している ○は実用上問題ないレベルである。
【0034】〈原料ポリエステルの製造〉 製造例1(ポリエステルA) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去し、
エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要して
230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了し
た。次いで、平均粒径0.6μmの炭酸カルシウム粒子
0.5部、燐酸0.04部、三酸化アンチモン0.04
部を添加した後、100分で温度を280℃、圧力を1
5mmHgに達せしめ、以後も徐々に圧力を減じ最終的
に0.05mmHgとした。4時間後、系内を常圧に戻
しポリエステルAを得た。ポリエステルAの炭酸カルシ
ウム粒子含有量は0.5重量%であった。
【0035】製造例2(ポリエステルB) 製造例1において得られたポリエステルAにおいて、平
均粒径0.6μmの炭酸カルシウム粒子を0.5部添加
する代わりに、平均粒径0.7μmの酸化チタン粒子を
0.3部添加する以外は同様にして製造し、ポリエステ
ルBを得た。ポリエステルBの平均粒径0.7μmの酸
化チタン粒子の含有量は0.3重量%であった。
【0036】製造例3(ポリエステルC) 製造例1において得られたポリエステルAにおいて、平
均粒径0.6μmの炭酸カルシウム粒子を0.5部添加
する代わりに、平均粒径2.4μmの球状シリカ粒子を
0.1部添加する以外は製造例1と同様にして製造し、
ポリエステルCを得た。ポリエステルCの平均粒径2.
4μmの球状シリカ粒子の含有量は0.1重量%であっ
た。
【0037】〈ポリエステルフィルムの製造〉 製造例5(ポリエステルフィルムF1) 製造例1で製造したポリエステルAを180℃で4時間
不活性ガス雰囲気中で乾燥し、溶融押出機により290
℃で溶融し、口金から押出し、静電印加密着法を用いて
表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化し
て未延伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.
4倍縦方向に延伸した後、下記組成からなる帯電防止層
を塗布し、テンターに導き、100℃で3.6倍横方向
に延伸した後、230℃にて熱固定を行い、塗工量(乾
燥後)が0.1g/m2 の帯電防止層が塗設された、厚
さ38μmのポリエステルフィルムF1を得た。
【0038】帯電防止層の組成は、帯電防止剤(三菱化
学社製「ST−1000」)40重量%、メトキシメチ
ルメラミン60重量%である。 製造例6(ポリエステルフィルムF2) 製造例5において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルBを使用する以外は製造例5と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF2を得た。
【0039】製造例7(ポリエステルフィルムF3) 製造例5において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルCを使用する以外は製造例5と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF3を得た。 製造例8(ポリエステルフィルムF2) 製造例7において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルBを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF2を得た。
【0040】製造例9(ポリエステルフィルムF3) 製造例7において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルCを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF3を得た。 製造例10(ポリエステルフィルムF4) 製造例7において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルDを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF4を得た。
【0041】製造例11(ポリエステルフィルムF5) 製造例7において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルEを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF5を得た。 製造例12(ポリエステルフィルムF6) 製造例7において、ポリエステルAの代わりにポリエス
テルFを使用する以外は製造例7と同様にして、厚さ3
8μmのポリエステルフィルムF6を得た。
【0042】実施例1 製造例5より得られたポリエステルフィルムF1に下記
組成の離型剤を塗工量(乾燥後)が0.1g/m2 にな
るように、帯電防止層が塗設された面に離型層を塗設し
て離型フィルムを得た。得られたフィルムの特性を下記
表1に示す。離型剤の組成は硬化型シリコーン樹脂(信
越化学社製「KS−779H」)100部、硬化剤(信
越化学社製「CAT−PL−8」)1部、シリカ粒子
(平均粒径0.02μm)0.02部、メチルエチルケ
トン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部であ
る。
【0043】実施例2 製造例6より得られたポリエステルフィルムF2(38
μm)を用い、かつ帯電防止層が塗設された面に離型層
を塗設する以外は実施例1と同様に製造し、離型フィル
ムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。 比較例1 製造例7により得られたポリエステルフィルムF3(3
8μm)を用いて、帯電防止層が塗設された面とは反対
側の面に実施例1と同様の離型層を塗設して離型フィル
ムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
【0044】比較例2 製造例7により得られたポリエステルフィルムF3(3
8μm)を用いて、帯電防止層が塗設された面に離型層
を塗設する以外は実施例1と同様に製造し、離型フィル
ムを得た。得られたフィルム特性を表1に示す。 比較例3 製造例10により得られたポリエステルフィルムF4
(38μm)を用いて、帯電防止層が塗設された面に離
型層を塗設する以外は実施例1と同様に製造し、離型フ
ィルムを得た。得られたフィルム特性を下記表2に示
す。
【0045】比較例4 製造例11により得られたポリエステルフィルムF5
(38μm)を用いて、帯電防止層が塗設された面に離
型層を塗設する以外は実施例1と同様に製造し、離型フ
ィルムを得た。得られたフィルム特性を表2に示す。 比較例5 製造例12により得られたポリエステルフィルムF6
(38μm)を用いて、帯電防止層が塗設された面に離
型層を塗設する以外は実施例1と同様に製造し、離型フ
ィルムを得た。得られたフィルム特性を表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の離型フィルムはセラミック積層
コンデンサー用として、特に5μm以下の薄膜グリーン
シート成形用に用いた場合、離型フィルムをロール状に
巻き取ってもブロッキング等の発生がなく、その工業的
価値は高い。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの片面に離型層が
    塗設されてなる離型フィルムであって、離型層表面の中
    心線平均粗さ(Ra)が30nm以下であり、離型層表
    面の突起高さ(X)と突起数(Y)との関係を表す分布
    曲線が突起高さ0.05〜0.3μmの範囲で下記式
    を満足し、かつ離型層表面の突起高さ0.4μm以上の
    突起数が35個/mm2 以下であることを特徴とする薄
    膜グリーンシート成形用離型フィルム。 【数1】logY≧−5X ……… (上記式中、Xは離型層表面の突起高さ(μm)、Yは
    離型層表面の突起数(個/mm2 )を表す)
  2. 【請求項2】 下記式を満足することを特徴とする請
    求項1記載の離型フィルム。 【数2】15≦Ra(B)≦40(nm) ……… (上記式中、Ra(B)は離型層が設けられていない面
    の中心線平均粗さを表す)
  3. 【請求項3】 離型層が硬化型シリコーン樹脂を含有す
    る請求項1または2記載の離型フィルム。
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