JPH11317311A - 複合部品およびその製造方法 - Google Patents

複合部品およびその製造方法

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JPH11317311A
JPH11317311A JP11041231A JP4123199A JPH11317311A JP H11317311 A JPH11317311 A JP H11317311A JP 11041231 A JP11041231 A JP 11041231A JP 4123199 A JP4123199 A JP 4123199A JP H11317311 A JPH11317311 A JP H11317311A
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JP
Japan
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layer
insulator
conductor
electrode
forming
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JP11041231A
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English (en)
Inventor
Akihiko Ibata
昭彦 井端
Michihisa Oba
美智央 大庭
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は複合部品およびその製造方法に関
し、特に種々の複合部品を容易に得る構成を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 電極層7と誘電体層6あるいは導体層4
と絶縁体層3を積層してなるコンデンサ2あるいはコイ
ル1を含んだ複合部品において、同一積層面内にコンデ
ンサ素子2a,2bあるいはコイル素子1a,1bが複
数個形成された構造の複合部品としたものである。この
構成により、種々のタイプの複合部品を容易に製造可能
な構造を有する複合部品となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種電子機器や通信
機器などに使用されるノイズ低減用の複合部品とその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コイル、コンデンサや抵抗器などを複合
した各種複合部品は各種電子機器や通信機器などに多く
使用され、近年は小型あるいは薄型の複合部品に対する
要望が多くなっている。さらに、回路の高周波化やデジ
タル化に伴い、複合部品のノイズ低減機能が重要視され
る様になってきた。
【0003】従来のノイズ低減機能を有する小型あるい
は薄型の複合部品の例としては特公昭59−24534
号公報や同62−28891号公報などに開示されてい
る様に、積層コイルと積層セラミックコンデンサを重ね
たLC複合部品がある。さらにこれらLC複合部品の構
造としては特公昭62−28891号公報や特開平1−
192107号公報などに開示されている様に、コイル
とコンデンサの立体的な配置方法の違いによる種々の構
造が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、ノイズ低減
用の複合部品は複数のコイルと複数のコンデンサを組み
合わせた、L型、T型またはπ型のフィルタ回路を有し
ている。しかし、従来提案されたLC複合部品の構造は
上記3つのフィルタ回路のいずれか1つの型の回路しか
構成できない構造があった。例えば特公昭62−288
91号公報に記載されたLC複合部品はT型のフィルタ
回路しか構成できないものであった。
【0005】複合部品の量産に際して、少しの製造条件
の変更で上記3つの型を製造できる構造の複合部品と製
造プロセスがあれば、複合部品の量産が効率的に行わ
れ、高い生産性が得られることが期待される。それゆえ
に、本発明の目的は生産性に優れ、製造プロセスや製造
条件などのわずかな変更で上記3つの型のフィルタ回路
を任意に形成できる新規な構造のLC複合部品とその製
造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の複合部品は、少なくとも一対の導体層と絶縁
体層と、その絶縁体層を介して積層された少なくとも一
対の電極層と誘電体層と、必要により導体層と電極層と
を電気的に接続するための内部導体とから構成されたも
ので、さらに、積層により内部に構成された電気要素を
構成する導体および電極を外部の電気回路に接続するた
めの端子を有した構造のもである。
【0007】また、本発明の複合部品の製造方法は、 a)絶縁体層を製造する工程と、 b)必要により、前記絶縁体層に穴を開ける工程と、 c)前記穴が開けられた絶縁体層、または穴が開けられ
ていない絶縁体層に導体 層を形成する工程と、d)誘電体層を製造する工程と e)必要により、前記誘電体層に穴を開ける工程と、 f)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
工程と、 g)絶縁体からなる表面層と、少なくとも1枚の前記電
極層が形成された誘電体層と、誘電体または絶縁体から
なる中間層と、少なくとも1枚の前記導体層が形成され
た絶縁体層と、絶縁体からなる表面層とをこの順番で積
層する工程と、 h)必要により前記g)工程で作られた積層体を、また
は、前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に電極ペーストを塗布して焼成する工程と i)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に端子を形成する工程とから構成されたものであ
る。
【0008】これにより生産性に優れ、しかも種々のタ
イプのフィルタを容易に作り分けることが可能な複合部
品を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも一対の導体層と絶縁体層と、前記絶縁体
層を介して積層された少なくとも一対の電極層と誘電体
層と、必要により前記導体層と前記電極層とを電気的に
接続するための内部導体と、前記積層により内部に構成
された電気要素を構成する導体および電極を外部電気回
路に接続するための端子とから構成された複合部品であ
り、種々のフィルタを容易に実現可能なフィルタとな
る。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、前記一
対の導体層と絶縁体層とがコイルを構成することを特徴
とする複合部品であり、種々のフィルタを容易に実現可
能なフィルタとなる。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、同一面
内に少なくとも2つのコイルが形成されていることを特
徴とする複合部品であり、種々のフィルタを容易に実現
可能なフィルタとなる。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、前記一
対の電極層と誘電体層とがコンデンサの構成要素の一部
を構成することを特徴とする複合部品であり、種々のフ
ィルタを容易に実現可能なフィルタとなる。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明は、同一面
内に少なくとも2つのコンデンサが形成されていること
を特徴とする複合部品であり、種々のフィルタを容易に
実現可能なフィルタとなる。
【0014】本発明の請求項6に記載の発明は、少なく
とも1つのコイルと少なくとも1つのコンデンサが形成
されていることを特徴とする複合部品であり、容易に実
現可能なL型フィルタとなる。
【0015】本発明の請求項7に記載の発明は、コイル
を構成する導体層とコンデンサを構成する電極層とが電
気的に接続されていることを特徴とする複合部品であ
り、種々のフィルタを容易に実現可能なフィルタとな
る。
【0016】本発明の請求項8に記載の発明は、2つの
コイルと1つのコンデンサが形成されていることを特徴
とする複合部品であり、容易に実現可能なT型フィルタ
となる。
【0017】本発明の請求項9に記載の発明は、1つの
コイルと2つのコンデンサが形成されていることを特徴
とする複合部品であり、容易に実現可能なπ型フィルタ
となる。
【0018】本発明の請求項10に記載の発明は、2つ
のコイルと2つのコンデンサが形成されていることを特
徴とする複合部品であり、容易に実現可能なL型2段フ
ィルタとなる。
【0019】本発明の請求項11に記載の発明は、前記
導体層と前記絶縁体層と、前記絶縁体層を介して積層さ
れた電極層とがコンデンサを構成することを特徴とする
複合部品であり、容易に実現可能な分布容量型フィルタ
となる。
【0020】本発明の請求項12に記載の発明は、端子
の構造が多層構造であることを特徴とする複合部品であ
り、はんだくわれやぬれ性などを両立した端子となる。
【0021】本発明の請求項13に記載の発明は、焼成
手段により製造されたことを特徴とする複合部品であ
り、耐熱性に優れたフィルタとなる。
【0022】本発明の請求項14に記載の発明は、 a)絶縁体層を製造する工程と、 b)前記絶縁体層に導体層を形成する工程と、 c)誘電体層を製造する工程と d)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
工程と、 e)絶縁体からなる表面層と、前記電極層が形成された
誘電体層と、誘電体または絶縁体からなる中間層と、前
記導体層が形成された絶縁体層と、絶縁体からなる表面
層とをこの順番で積層する工程と、 f)必要により前記e)工程で作られた積層体を、また
は、前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に電極ペーストを塗布して焼成する工程と g)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に端子を形成する工程とから構成された複合部品
の製造方法であり、種々のフィルタを容易に得ることが
できる。
【0023】本発明の請求項15に記載の発明は、 a)絶縁体層を製造する工程と、 b)必要により、前記絶縁体層に穴を開ける工程と、 c)前記穴が開けられた絶縁体層、または穴が開けられ
ていない絶縁体層に導体層を形成する工程と、 d)誘電体層を製造する工程と e)必要により、前記誘電体層に穴を開ける工程と、 f)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
工程と、 g)絶縁体からなる表面層と、少なくとも1枚の前記電
極層が形成された誘電体層と、誘電体または絶縁体から
なる中間層と、少なくとも1枚の前記導体層が形成され
た絶縁体層と、絶縁体からなる表面層とをこの順番で積
層する工程と、 h)必要により前記g)工程で作られた積層体を、また
は、前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に電極ペーストを塗布して焼成する工程と i)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に端子を形成する工程とから構成された複合部品
の製造方法であり、種々のフィルタを容易に得ることが
できる。
【0024】本発明の請求項16に記載の発明は、前記
表面層またはおよび前記中間層を使用して複合部品の厚
さを調整することを特徴とする複合部品の製造方法であ
り、強度などがすぐれたフィルタを得ることができる。
【0025】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0026】(実施の形態1)図1(a)に本発明の第
1の実施の形態にかかる複合部品の積層構造を模式的に
示す。図1の複合部品はコイル1とコンデンサ2とを積
層した構造を有している。更に、本実施の形態の複合部
品は部品側面に3つの端面電極8,8’,8”を有して
いる。
【0027】コイル1は絶縁体層3とコイル状の導体層
4,4’とを積層した構造を有している。図1において
は左右にそれぞれ2つのコイル素子1a,1bが形成さ
れている。コイル状の導体層4,4’は絶縁体層3の貫
通孔を経由して導体5で接続されてコイルを形成してい
る。すなわち、1つのコイル素子1aは2層の導体層
4,4’とこれらを接続する導体5からなっている。
【0028】コンデンサ2は誘電体層6と2枚の電極層
7,7’とを積層した構造からなっている。図1におい
ては左右にそれぞれ2つのコンデンサ素子2a,2bが
形成されている。さらに図1ではコイルを構成する導体
層4’とコンデンサを構成する電極層7とが導体5’で
接続されている。さらに、3つの端面電極8,8’,
8”はそれぞれコイルを構成する2つの導体層4とコン
デンサを構成する電極層7’とに電気的に接続されてい
る。以上のように構成された本実施の形態の複合部品は
図1(b)に等価回路で示す様にT型のフィルタ回路を
構成している。
【0029】以下上記構成の複合部品に使用する材料に
ついて説明する。
【0030】絶縁体層3の材料は非磁性体でも磁性体で
もよい。絶縁体層3に使用できる非磁性体の例としては
エポキシ樹脂/ガラス繊維複合材料やポリイミド樹脂な
どの有機系絶縁材料、ガラス材料、ガラスセラミックス
複合材料、各種セラミックス材料などがある。電気絶縁
性さえあればどのような材料でも絶縁体層3に使用する
ことができる。絶縁体層3に非磁性体を使用した場合は
コイル1の自己共振周波数が高くなる。
【0031】絶縁体層3に使用できる磁性体の例として
は、NiZnフェライトやNiZnCuフェライト等公
知の透磁率の大きな磁性体材料がある。これら透磁率の
大きな磁性体材料を絶縁体層3に使用することによりコ
イル1のインダクタンスを大きくすることができる。
【0032】導体層4,4’および電極層7,7’の材
料は電気的に良導体であれば何でも使用できるが、通常
は価格などを考慮して銀、銀パラジウム合金、銅等を使
用することが好ましい。
【0033】誘電体層6には従来公知の有機または無機
材料からなる誘電材料を使用することができる。誘電率
の大きな材料を誘電体層6に使用することによりコンデ
ンサ2の容量を大きくすることができることは当然であ
る。また、コンデンサ2を構成する電極層7,7’の面
積や誘電体層6の厚みを変化させることにより同一材料
を使用してもコンデンサ2の容量を変化させることがで
きる。
【0034】端面電極8の材料も一般的に電子部品の端
面電極に使用される導電性材料であれば何でも使用でき
る。一般的に電子部品の端面電極に使用する材料は単一
な材料ではなく、複数の層から構成されることが望まし
い。具体的には本発明の複合部品の端面電極は銀、銀パ
ラジウム合金または銅等からなる下地層とニッケルめっ
き層とスズまたはその合金とからなる最外層とから構成
される。ただし、この構成はあくまで一例であり、他の
金属または有機材料例えば導電性樹脂などを端面電極8
の構成材料の1つとして選択することもできる。
【0035】また、本発明の複合部品の使用例として、
予め配線パターンが形成されたアルミナやフェライトな
どのセラミックス基板上に本発明の複合部品が高温焼成
ペーストを使用して実装される場合がある。この場合は
端面電極8の材料には焼成温度に耐えるだけの耐熱性を
付与することも必要である。
【0036】なお、上に述べた本発明の実施の形態は本
発明にかかる複合部品の必要最低限の一構造を示したも
のである。すなわち、上記構成においてコイル1を構成
する絶縁体層3と導体層4の数を増やすことにより、コ
イル1のターン数を増やし、インダクタンスを大きくす
ることができる。同様にコンデンサ2を構成する誘電体
層6と電極層7,7’の組み合わせを繰り返して積層構
造にすることによりコンデンサ2の容量を大きくするこ
とができる。この場合、電極層7,7’,7”,7'''
…から交互に電極を取り出し、それぞれ導体5’と端面
電極8”とに接続することは当然である。
【0037】さらに、図2に示す様に上記コイル1の電
気特性を改良するために、コイル1の上下両面に磁性体
からなる絶縁体層9,9’を積層してコイル特性の向上
を図ることができる。また、図3に示す様に複合部品の
機械強度向上や複合部品の厚み方向の寸法を調整する目
的で、コイル1の上下面やコンデンサ2の上下面などに
絶縁体または誘電体からなる表面層10,10’、また
は絶縁体または誘電体からなる中間層10”を形成する
こともできる。上記目的でコイル1とコンデンサ2との
間に厚い絶縁体層9’または中間層10”が挿入された
場合は、コイル1の導体層4’とコンデンサ2の電極層
7とを接続する導体5’の形成に際しては貫通穴径を大
きくする等十分な注意を要する。
【0038】ノイズ低減用のLC複合部品、特にT型ま
たはπ型フィルタの重要な電気特性の一つにフィルタの
カットオフ周波数がある。フィルタのカットオフ周波数
は所定の減衰量が得られる周波数として定義されてお
り、コイル1のインダクタンスとコンデンサ2の容量で
決定される。本発明にかかる複合部品は上記の説明から
判る様に容易にコイル1のインダクタンスやコンデンサ
2の容量を変化させることができるため、広い周波数範
囲にわたるカットオフ周波数のフィルタを容易に製造す
ることができる。
【0039】さらに、本発明の複合部品は同一積層面内
にそれぞれ複数のコイルと複数のコンデンサ素子が形成
されている構造であるため、従来の積層タイプとは異な
って生産が容易であり、さらに種々のタイプのLCフィ
ルタを印刷パターンの変更などわずかな変更で作り分け
ることができるという特徴を有している。
【0040】なお、上記説明においては部品端面に直接
端面電極が形成された面実装部品の形状を有する複合部
品に関して説明したが、上記端面電極の代わりにピン端
子やキャップをかぶせたリード付き形状の複合部品とす
ることもできる。
【0041】次に本発明にかかる複合部品の製造方法に
ついて述べる。
【0042】本発明にかかる複合部品の製造方法は基本
的には a)絶縁体層を製造する工程と、 b)前記絶縁体層に導体層を形成する工程と、 c)誘電体層を製造する工程と d)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
工程と、 e)絶縁体からなる表面層と、前記電極層が形成された
誘電体層と、誘電体または絶縁体からなる中間層と、前
記導体層が形成された絶縁体層と、絶縁体からなる表面
層とをこの順番で積層する工程と、 f)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に端子を形成する工程とからなるものである。
【0043】さらにコイルのインピーダンスやコンデン
サの容量を増やし、各種のフィルタ回路を構成するため
の他の製造方法は a)絶縁体層を製造する工程と、 b)必要により、前記絶縁体層に穴を開ける工程と、 c)前記穴が開けられた絶縁体層、または穴が開けられ
ていない絶縁体層に導体層を形成する工程と、 d)誘電体層を製造する工程と e)必要により、前記誘電体層に穴を開ける工程と、 f)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
工程と、 g)絶縁体からなる表面層と、少なくとも1枚の前記電
極層が形成された誘電体層と、誘電体または絶縁体から
なる中間層と、少なくとも1枚の前記導体層が形成され
た絶縁体層と、絶縁体からなる表面層とをこの順番で積
層する工程と、 h)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
た側面に端子を形成する工程とから構成されたものであ
る。
【0044】上記の構造の説明の項で記載した様に、製
造に際して上記複合部品の両表面に表面層を設けたり、
コイル1とコンデンサ2の間に中間層を設けることはコ
イル特性の向上、複合部品の機械的特性の向上や複合部
品の厚みの調整に効果的である。
【0045】さらに、上記コイル1やコンデンサ2がセ
ラミック材料で構成される場合は上記工程に加えて焼成
工程が必要となる。以下、コイル1やコンデンサ2がセ
ラミックス材料で構成される場合の詳細な製造方法につ
いて説明する。
【0046】絶縁体層3や誘電体層6はグリーンシート
成形法、印刷法、ディッピング法、粉末成形法またはス
ピンコート法などで形成することができる。導体層4,
4’、電極層7,7’や端面電極8,8’,8”は通常
は印刷法で形成されるが、その他、レーザを用いたパタ
ーン形成法、転写法、滴下法、溶射法などの手段を用い
て形成されることができる。
【0047】前記各層を形成するためのペーストまたは
スラリーは、目的とする特性を有する粉末、焼結助材ま
たは無機結合材、結合用の樹脂、および必要により可塑
剤、分散剤などを溶剤中に混合、分散して製造される。
【0048】複合部品の焼成温度範囲は800℃〜13
00℃の範囲である。焼成温度によって使用できる導体
材料は変化する。例えば、導体材料に銀を使用した場合
は複合部品の焼成温度は約900℃が限界である。導体
材料に銀−パラジウム合金を使用した場合は複合部品は
950℃で焼成することができる。さらに高温で複合部
品を焼成することが必要な場合は導体材料にニッケル、
パラジウムなどを使用する必要がある。
【0049】上記、セラミックス材料を使用して本発明
の複合部品を製造する場合は、構成材料をすべて積層し
た後に複合部品を焼成しても良いし、コイル1とコンデ
ンサ2とを別々に焼成した後にコイル1とコンデンサ2
とを積層しても良い。
【0050】以下具体的な実施例により説明する。
【0051】先ず、NiZnCu系フェライト粉末10
0g、ブチラール樹脂8g、ブチルベンジルフタレート
4g、メチルエチルケトン24gおよび酢酸ブチル24
gを混合し、ポットミルで分散してフェライトスラリー
を製造した。
【0052】上記フェライトスラリーをブレードコータ
を使用してPETフィルム上にコーティングし、乾燥し
て厚さ0.2mmのフェライトグリーンシートを製造し
た。
【0053】同様の操作で、誘電体粉末を用いて誘電体
のグリーンシートを製造した。
【0054】上記フェライトグリーンシートにパンチン
グマシーンを使用して貫通穴を開けて後、上記フェライ
トグリーンシートと誘電体のグリーンシートにそれぞれ
市販の銀ペーストをスクリーン印刷して導体層4,4’
および電極層7,7’を形成した。この際、銀ペースト
は上記グリーンシートに開けられた穴内部にも浸入して
導体層5を形成した。
【0055】上記導体層4,4’および電極層7,7’
が形成されたフェライトグリーンシートと誘電体のグリ
ーンシートを図1に示す様に積層し、温度100℃、圧
力500kg/cm2の条件で加熱プレスして一体構造
とした。
【0056】次に、導体層4,4’および電極層7’の
露出部分に端面電極用の銀ペーストを塗布し、900℃
で2時間焼成して複合素子を製造した。ここに得られた
複合素子には剥離、われ、そりなどの欠陥は観察されな
かった。ここに得られた複合素子の端面電極に通常のバ
レルめっき法でニッケルめっき、スズめっきを行い複合
部品を完成した。本複合部品はインピーダンスアナライ
ザやネットワークアナライザを用いて各種電気特性を測
定した結果、優れた電気特性が測定された。
【0057】(実施の形態2)本発明の実施の形態1に
おいてコイルを構成する導体層4’とコンデンサを構成
する電極層7とを電気的に接続する導体5’を除いた構
造の複合部品を製造した。本実施の形態の構造模式図を
図4(a)に、その等価回路を図4(b)に示す。本実
施の形態の複合部品はπ型のフィルタ回路を構成してい
る。
【0058】(実施の形態3)本発明の実施の形態1に
おいてコンデンサを構成する電極層7を2枚の独立した
電極層7,7”に分割し、コイルを構成する導体層4’
とコンデンサを構成する電極層7”とを導体5’で電気
的に接続した構造の複合部品を製造した。本実施の形態
の構造模式図を図5(a)に、その等価回路を図5
(b)に示す。本実施の形態の複合部品はL型の2段フ
ィルタ回路を構成している。
【0059】(実施の形態4)本発明の実施の形態2に
おいて、さらに電極層7および電極層7を印刷した誘電
体層6を除いた構造の複合部品を製造した。本実施の形
態の構造模式図を図6(a)に、その等価回路を図6
(b)に示す。本実施の形態の複合部品は変則T型のフ
ィルタ回路を構成している。
【0060】以上の説明と図1〜図6から判る様に、本
発明の実施の形態の1〜4に使用される導体層と電極層
の大部分の形状は類似しており、導体層や電極層のごく
わずかな変更あるいは、内部導体を形成する穴の有無ま
たは穴配置の変更などで種々の特性のフィルタを形成で
きるものである。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
複合部品は、導体層ないしは電極層の一部のパターン変
更あるいは穴あけ部ないしは開口部の小変更で種々のタ
イプの複合部品を容易に作り分けることができ、しかも
優れた電気特性を発揮する産業的価値の大なるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の第1の実施の形態にかかる複合
部品の積層構造を示す模式図 (b)同等価回路図
【図2】同実施の形態にかかる複合部品の他の積層構造
を示す断面図
【図3】同実施の形態にかかる複合部品のさらに他の積
層構造を示す断面図
【図4】(a)本発明の第2の実施の形態にかかる複合
部品の積層構造を示す模式図 (b)同等価回路図
【図5】(a)本発明の第3の実施の形態にかかる複合
部品の積層構造を示す模式図 (b)同等価回路図
【図6】(a)本発明の第4の実施の形態にかかる複合
部品の積層構造を示す模式図 (b)同等価回路図
【符号の説明】
1 コイル 1a,1b コイル素子 2 コンデンサ 2a,2b コンデンサ素子 3 絶縁体層 4 導体層 5 導体 6 誘電体層 7 電極層 8 端面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01G 4/35 H01G 4/40 321A H03H 7/075 4/42 341

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の導体層と絶縁体層と、
    前記絶縁体層を介して積層された少なくとも一対の電極
    層と誘電体層と、必要により前記導体層と前記電極層と
    を電気的に接続するための内部導体と、前記積層により
    内部に構成された電気要素を構成する導体および電極を
    外部電気回路に接続するための端子とから構成された複
    合部品。
  2. 【請求項2】 前記一対の導体層と絶縁体層とがコイル
    を構成することを特徴とする請求項1記載の複合部品。
  3. 【請求項3】 同一面内に少なくとも2つのコイルが形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の複合部
    品。
  4. 【請求項4】 前記一対の電極層と誘電体層とがコンデ
    ンサの構成要素の一部を構成することを特徴とする請求
    項1記載の複合部品。
  5. 【請求項5】 同一面内に少なくとも2つのコンデンサ
    が形成されていることを特徴とする請求項1記載の複合
    部品。
  6. 【請求項6】 少なくとも1つのコイルと少なくとも1
    つのコンデンサが形成されていることを特徴とする請求
    項1記載の複合部品。
  7. 【請求項7】 コイルを構成する導体層とコンデンサを
    構成する電極層とが電気的に接続されていることを特徴
    とする請求項1記載の複合部品。
  8. 【請求項8】 2つのコイルと1つのコンデンサが形成
    されていることを特徴とする請求項7記載の複合部品。
  9. 【請求項9】 1つのコイルと2つのコンデンサが形成
    されていることを特徴とする請求項7記載の複合部品。
  10. 【請求項10】 2つのコイルと2つのコンデンサが形
    成されていることを特徴とする請求項7記載の複合部
    品。
  11. 【請求項11】 前記導体層と前記絶縁体層と、前記絶
    縁体層を介して積層された電極層とがコンデンサを構成
    することを特徴とする請求項1記載の複合部品。
  12. 【請求項12】 端子の構造が多層構造であることを特
    徴とする請求項1記載の複合部品。
  13. 【請求項13】 焼成手段により製造されたことを特徴
    とする請求項1記載の複合部品。
  14. 【請求項14】a)絶縁体層を製造する工程と、 b)前記絶縁体層に導体層を形成する工程と、 c)誘電体層を製造する工程と d)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
    工程と、 e)絶縁体からなる表面層と、前記電極層が形成された
    誘電体層と、誘電体または絶縁体からなる中間層と、前
    記導体層が形成された絶縁体層と、絶縁体からなる表面
    層とをこの順番で積層する工程と、 f)必要により前記e)工程で作られた積層体を、また
    は、前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
    た側面に電極ペーストを塗布して焼成する工程と g)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
    た側面に端子を形成する工程とから構成された複合部品
    の製造方法。
  15. 【請求項15】a)絶縁体層を製造する工程と、 b)必要により、前記絶縁体層に穴を開ける工程と、 c)前記穴が開けられた絶縁体層、または穴が開けられ
    ていない絶縁体層に導体層を形成する工程と、 d)誘電体層を製造する工程と e)必要により、前記誘電体層に穴を開ける工程と、 f)前記誘電体層の片面または両面に電極層を形成する
    工程と、 g)絶縁体からなる表面層と、少なくとも1枚の前記電
    極層が形成された誘電体層と、誘電体または絶縁体から
    なる中間層と、少なくとも1枚の前記導体層が形成され
    た絶縁体層と、絶縁体からなる表面層とをこの順番で積
    層する工程と、 h)必要により前記g)工程で作られた積層体を、また
    は、前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
    た側面に電極ペーストを塗布して焼成する工程と i)前記積層体の前記導体層または前記電極層が露出し
    た側面に端子を形成する工程とから構成された複合部品
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記表面層またはおよび前記中間層を
    使用して複合部品の厚さを調整することを特徴とする請
    求項14または15記載の複合部品の製造方法。
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