JPH11315978A - 離脱防止形管継手 - Google Patents

離脱防止形管継手

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JPH11315978A
JPH11315978A JP13745098A JP13745098A JPH11315978A JP H11315978 A JPH11315978 A JP H11315978A JP 13745098 A JP13745098 A JP 13745098A JP 13745098 A JP13745098 A JP 13745098A JP H11315978 A JPH11315978 A JP H11315978A
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liner
pipe
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outer peripheral
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JP13745098A
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Tetsuji Shimoyasu
哲二 下保
Shoichi Hirata
祥一 平田
Ichiro Shiomi
一郎 塩見
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Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直管と切管と異形管が隣接する管継手では、
不平均力に対向する曲げ剛性が不足であり、離脱防止機
能を与える作業手順も煩わしい。 【解決手段】 受口1の開口端11と挿し口2の外周面
21間の環状隙間Sへ介装する環状の屈曲防止リング5
と、挿し口先端面22から受口最深部の段差12間へ嵌
合する切管用ライナ6とを具え、切管用ライナの一端は
先端面22と挿し口外周面に添着しつつ延伸して挿し口
外周面へ刻設した環状溝23へ嵌入する係合リング61
を一体的に形成する。屈曲防止リング5と切管用ライナ
6とが隣接して配置した異形管の不平均力に対抗する曲
げモーメントを相乗的に強化する。切管ライナの取り付
けは従来の挿し口リングの現地取り付けより遥かに簡単
容易であり、防食性も遥かに信頼性が高いので課題を解
決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離脱防止形管継手、
とくに管路敷設の最終で生じる切管を含み、隣接して異
形管を介装する形態の配管に好適な管継手に係る。
【0002】
【従来の技術】地下に埋設する管路を形成する管の主体
は、敷設時の施工性に優れたダクタイル鋳鉄管である。
この管は一方の管端を拡径した受口内へ他方の管端であ
る挿し口を挿入し、内外周面間の環状隙間へゴム輪を介
装して管路の水密性を維持し、管内の上水や下水、家庭
用ガスなどの流体を供給する管路の主要な役割を務めて
いる。管路は地下に埋設されているから、管と管との離
脱防止が重要な要素であり、管の継手から漏水が起こっ
て貴重な水資源を浪費することがあってはならない。
【0003】現在、ダクタイル鋳鉄管に用いられている
継手の多くはK形、A形、T形などが規格化されてお
り、これらの管路は継手が伸縮、可撓性を具えているの
で、ある程度の地震や軟弱地盤での地殻変動に順応する
柔構造管路である。しかし近年の耐震管路への要求が阪
神大震災を契機としてより一層高まるようになり、より
レベルの高い耐震管用継手の開発が急がれた。
【0004】一方、押輪とダクタイル鋳鉄管の受口フラ
ンジとをボルトナットで締結せず単に受口内へ挿し口を
挿入しただけで接合する無締結接合方式、いわゆるスリ
ップオンタイプは敷設の施工性を大幅に改善する画期的
な方式であるが、この方式で管路を形成する場合でも耐
震性の向上というニーズの高まりに変りはないから、離
脱防止を図る構造が提起されてきたが、現在、直管へ直
管を接合して管路を形成する場合、代表的例として規格
化され汎用化されているNS形管継手を示すと、図6の
ようにダクタイル鋳鉄管の受口101内に環状溝102
を刻設してロックリング103を芯出し用ゴム輪104
を挟んで嵌合し、一方、接合する挿し口105は先端に
挿し口突起(挿し口リング)106を周設して受口内へ
挿入し、受口先端近くの周設面と対向する挿し口外周面
との間にゴム輪107を嵌入して接合部分の水封を保ち
漏水を防止する止水面圧を確保する。また管内からの水
圧が上昇すれば、ゴム輪の面圧も上昇して対抗するセル
フシール作用も具えている。継手部分を引き抜く方向に
外力が加わると、管同士の双対的な位置関係が変動して
引き抜き方向に移動が始まる。。しかし、この移動は受
口側のロックリング103と挿し口突起106とが衝き
当ったときには停止され、それ以上の引き抜き作用は進
行しないから、管同士間の離脱が防止され管路が分断し
て管内の通水の流出を免れるという構造が主体である。
【0005】一方、地中に埋設された水道水用などの管
路は、周知の通り直管だけで構成されているわけではな
く、必ず直管と異形管の組合わせによって道路などの屈
曲に追従した管路を形成するのが一般の原則である。地
震などの急激な縦揺れ・横揺れに対しては当然この揺動
に追随した管路の可変性が必須の要件である。しかし、
異形管と直管との管継手部分について言えば、離脱防止
と過度の入り込み防止がきな前提となることは言うまで
もないが、単純に可撓性を大きく許容して耐震性を強化
する直管の思想をそのまま援用し、管継手の屈曲や伸縮
を自由に許容すると、却って管路全体の機能を喪失する
逆効果もあり得ることに着目しなければならない。
【0006】このように異形管を含む管路では管路の屈
曲に伴う不平均力に対する防護を設定するという独自の
課題がある。これに関して更に説明すると、図7に図解
するように管路全体に水圧が作用した状態において、異
形管部Bに不平均力という管を外側に動かそうとする外
力が働く。この不平均力は下式で算出される。 P=2pAsin(θ/2) ただし、A:管断面積 p:水圧 この外力に対抗するためにコンクリートブロックによる
防護工が通常適用されているが、コンクリートブロック
が過大となるか、または複雑な管路の屈曲に対応してコ
ンクリートブロックの打設が不可能な場合には、一般に
離脱防止機構を具えた継手を使用し、異形管部の移動を
防ぐための継手部を剛結する。この際に剛結された継手
に作用する曲げモーメントに耐えるだけの曲げ剛性を有
することが異形管部に使用する継手に必要な条件とな
る。
【0007】異形管を含む管路の継手部分としては通
常、異形管部分を強固に一体化した離脱防止形管継手が
使用される。スリップオンタイプを適用した異形管と直
管との管継手の従来技術として、図8は異形管の受口2
01へ直管の挿し口202を接合する場合の例であり、
ロックリング203、挿し口突起204、ゴム輪205
を適用する他、屈曲防止リング206を受口先端付近の
内周面の環状溝へ内嵌し、セットボルト207で係合し
て曲げ方向に対する耐力を強化した屈曲防止リング入り
NS形継手を形成している。
【0008】別の例として、図9は逆に直管受口301
へ異形管の挿し口302を接合するNS形管継手の場合
を示し、図7の屈曲防止リングに代えて、挿し口先端か
ら受口最深部の段差面にかけてライナ303を嵌合し、
屈曲防止突部304を挿し口外周面上に配設して曲げ剛
性を強化したものである。実開平7−38870号の従
来技術はほぼこの構成を開示したもので、挿し口突起が
ロックリングと係合した位置より挿し口がさらに受口奥
側へ移動する際にこれを規制するライナを配設し、受口
開口部内周面とこれに対向する挿し口外周面間の隙間を
埋めて挿し口と受口との屈曲を防止するライナ入りNS
形継手が多用される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】管路の敷設工事は常に
定寸法の直管の接合で終わることは極めて珍しく、ほと
んどの場合、予定した工区の最終となる接合地点は標準
の寸法で製作され施工現地へ搬送された規格品を途中で
切断し、半端となった最終の工事範囲の長さに適合させ
るのが通常の対応である。この切断長さは工事の度に変
るのであるから、製作時にあらかじめ準備しておくこと
ができず、現地合せとしてその場でその都度切断するの
で切管と呼ばれる。
【0010】切管の場合でも離脱防止機能を求めること
は時勢の趨勢であり、この要求に応じて挿し口突起を切
管の挿し口に突設しロックリングと係合させる基本原理
はそのまま踏襲される。すなわち図6を例にとると、工
事の最集段階で生じる切管に離脱防止機能を与えるた
め、現地で切断した挿し口105の外周面の所定の位置
へ新たに挿し口突起106を形成しなければならない。
形成するための典型例を図10(A)〜(C)に示す
が、挿し口105の外周面上へ現地で挿し口リング溝1
08と、挿し口傾斜面109とを加工成形し、加工によ
って新たに削り出された金属面に防食塗料Wをあらため
て塗布した後、挿し口リング106を挿し口リング溝1
08へ嵌め込む。嵌め込むことを前提とする挿し口リン
グとしては一つ割が原則であり、さらに挿し口リングの
対向する両分割面に跨がって結合ピース110をリベッ
ト111で係止して強固に固定する手順をとる方式が最
も多用されている。
【0011】管路の形成に際し、正規の標準寸法からな
る直管と直管同士を離脱防止形で接合するには、図6に
示したNS形継手で十分足りるが、切管と直管とを接合
する場合、単純にNS形継手を適用しただけでは屈曲作
用が加わったときこれに対向して正常な管路の位置を維
持することが難しいため、図12に示すように挿し口4
02の先端403と受口401の最深の段差404まで
の間へライナ405とこのライナ405を所定の位置に
収めるライナ芯出しゴム406を嵌め込んで不均等な外
力が加わったときでも対向できるように設定している。
【0012】しかしながらこの切管という要素と異形管
という別の要素が同時に重なる配管のケースは決して稀
とは言えず、日常の敷設工事においてしばしば経験する
ことろである。図11はこのようなケースを例示した配
管図であり、図(B)は図6のNS形継手と図8の屈曲
防止リング入りNS形継手および各図のライナ入りNS
形継手を略示する記号をそれぞれまとめたものであり、
水道管路の敷設工事によく使用される表現方式に準拠し
ている。
【0013】図11において左方から標準サイズの直管
10A−直管10B−切管20A−異形管30−切管2
0B−直管10Cと続いて管路を形成するとすれば、 直管10A−直管10BはNS形継手(図6) 直管10B−切管20Aはライナ入りNS形継手(図
12) 切管20A−異形管30はライナ入りNS形継手(図
9) 異形管30−切管20Bは屈曲防止リング入りNS形
継手(図8) 切管20B−直管10Cはライナ入りNS形継手(図
12) となる。
【0014】このように配列してみると異形管30の前
後に繋がる管継手についてはいずれも図9、図8の
ように剛結された継手に作用する曲げモーメントに耐え
るだけの曲げ剛性を具えて万全であるが、管継手の
については直管−直管同士の接合であるとはいえ一方が
切管であり、隣接する異形管30において不可避的に作
用する不平均力に対抗するだけの機能が備っておらず、
図12程度の構成では管路を隣接する異形管から波及さ
れる屈曲方向の外力を受けると、偏った応力差が集中し
て屈服するウイークポイントとなりかねない。
【0015】別の課題として切管に離脱防止機能を与え
ることに基づく要因も看過できない。切管に挿し口リン
グを設けるためにリング溝を加工するから、加工によっ
て削り取られた防食塗料を再塗装する必要があり、塗料
の乾燥に時間が必要である。もし工程の都合によって乾
燥時間が不足しておれば、挿し口リングをリング溝に嵌
入するとき、未乾燥の塗料の上を接触しながら拡径して
擦って通過するから塗料を傷付けて剥離する可能性があ
る。また、図10のように結合ピースとリベットによっ
て挿し口リングをリング溝に固定するが、複数個のシャ
コ万力などで挿し口リングを固定して一旦「けがき」を
入れた後、取り外して挿し口リングへけがきに従ってリ
ベット孔をドリルで穿孔し、再度シャコ万力で固定しリ
ベット止めを行なうという煩瑣な手作業が必要となる。
【0016】本発明は以上に述べたように隣接して異形
管を介装し、かつ施工範囲の都合で切管を使用する条件
において、水圧の不平均力に耐える曲げモーメントの強
化と、離脱防止機能の必須の要件である挿し口先端近く
の係合突起の形成を最も簡便に合理的した離脱防止形管
継手の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る切管を含む
離脱防止形管継手は、受口1の先端の軸心側の開口端1
1と挿し口外周面21との間の環状隙間Sへ介装する環
状の屈曲防止リング5と、挿し口先端面22から受口最
深部の段差12との間へ嵌合する切管用ライナ6とを具
え、該切管用ライナ6の一端は前記先端面22と挿し口
外周面と添着しつつ延伸して挿し口外周面21へ刻設し
た環状溝23へ嵌入する係合リング61を一体的に形成
し、前記屈曲防止リング5と切管用ライナ6とが相乗的
に隣接して配置した異形管の不平均力に対抗することに
よって前記の課題を解決した。
【0018】この基本構成によって異形管に隣接する切
管と直管との接合が、屈曲防止リングと切管用ライナの
相乗作用によって曲げ剛性が飛躍的に向上し、異形管の
不平均力に十分対抗して屈曲変動を防止する離脱防止形
管継手を形成して課題を解決する。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す縦
断正面図であり、標準規格の直管10の受口1へ現地切
断の切管20の挿し口2を接合する場合であるが、逆に
切管の受口へ直管の挿し口を接合する場合でも同様に適
用できる。受口1の先端近くに刻設した環状溝13を含
め受口1の内周面14と挿し口2の外周面21との間に
ゴム輪3を圧接して管路内外の連通を遮断し、受口1の
継手の奥側にロックリング芯出し用ゴム41で円周上に
配置するように係止されたロックリング4を装着して離
脱防止作用の一方の役割を担う点までは従来技術のNS
形継手(図6)と変るところはない。
【0020】本発明の特徴の1つは、受口1の先端にお
ける開口端11と挿し口2の外周面21との間に接合工
事を容易に進めるために設けた環状隙間Sへ屈曲防止リ
ング5を嵌入する構成であり、この屈曲防止リング5を
強制的に環状隙間へ押込むことによって管と管の相対的
な回動の自由を奪い、接合部における屈曲作用を防止す
る構造となる。屈曲防止リングの材質はこの目的から不
平均力に対抗する曲げ剛性が十分であれば、金属の他、
ナイロンやポリアセタールなどのプラスチック材を適用
することができる。
【0021】屈曲防止リング5の具体的な形状は図2
(A)(B)で良好な実施形態として例示している。屈
曲防止リング5は挿し口、受口の接合が終わった後、受
口先端に開口する環状隙間Sを封じ込めるように嵌め合
せるから、二つ割の環状体で嵌入部分となる先端断面を
傾斜面52で形成して環状隙間Sへ叩き込み、十分に楔
作用を効かせて両管の間を拘束してから分割面を繋ぐ両
側をボルトナット51で締結して固定する方式が望まし
い。しかし、余りに深く嵌入し過ぎて傾斜面の先端がゴ
ム輪3の先端に衝き当ると、軟質のゴム材が破損されて
水封作用に悪影響を及ぼす可能性もあるから、傾斜面5
2のサイズはこの懸念を生じない程度に留めることが求
められる。
【0022】本発明の残る特徴は、挿し口2の先端面2
2から受口最深の段差12に至る管継手中空範囲に挾在
する切管用ライナ6である。図3(A)(B)は切管用
ライナ6の実施形態を例示する縦断正面図と側面図であ
り、その断面は挿し口1の環状溝23へ嵌合する係合リ
ング61と、挿し口先端面22を含む挿し口外周面21
の端部へ添着する環状溝62と、挿し口端面22〜受口
段差12間へ介在するライナ本体63の3つを連続した
一体の一つ割環状体よりなる。係合リング61が従来技
術のNS形継手における挿し口リングと同様に両管の相
対的な位置変動に対しロックリング4の側面と衝き当っ
て離脱防止作用を発揮し、ライナ本体63が従来技術の
ライナ入りNS継手と同様に隣接する異形管によって受
ける不平均力に耐え得る曲げモーメントの向上に有効で
あることは言うまでもない。切管用ライナが離脱防止と
曲げ剛性向上の二機能を併せ持つ点に本発明の特筆すべ
き特徴があるのである。
【0023】一つ割環状体を挿し口先端に装着固定する
手段として、本実施形態では調整ボルト64を適用し
た。調整ボルトは図3(B)のように対向する分割面に
跨がって螺合する1本のネジボルトであり、ネジの進む
方向は分割面の両側で逆となるように螺刻してあるの
で、中央の角頭部65を回動すれば調整ボルト64は同
時に、かつ均等に分割面同士を引き寄せる方向に進む
か、あるいは引き放す方向に逆進する付勢力が働いて、
切管用ライナが挿し口の環状溝や先端面と圧着する力を
自由に調整できる。
【0024】切管用ライナの材質としては、ロックリン
グとの共働きによる離脱防止作用、異形管の不平均力に
対向する曲げモーメントの具有の観点から、必要な可撓
性と強度、靱性を具えた金属材料、たとえばダクタイル
鋳鉄などが好適である。切管用ライナは、標準管の口径
毎に工場においてあらかじめ標準寸法で製造し待機する
体制をとることができるから、防食塗装を施した新管と
同様に、十分管理の行届いた量産体制の下において信頼
性の高いレベルで準備できるという利点がある。
【0025】また図1の実施形態と図10の従来の挿し
口リングを見比べると、従来は受口内に挿し口を挿入す
る際の抵抗力を低減するために、環状溝108から挿し
口先端面に至る外周面を斜に削り落として傾斜面109
を形成しているが、本発明の切管用ライナでは切管用ラ
イナの端部に傾斜面を有しているため、挿し口外周面を
擦りながら挿し口リングを拡径して移動する要件がなく
なった。この結果、未乾燥の防食塗料が剥離する懸念が
なくなり、同時に挿し口リングの固定のためにシャコ万
力を使いリベットで接合するなどの煩瑣で個人の技量差
に左右されやすい手作業からも免れて安定した品質を常
に保証される違いが顕われる。
【0026】尤も、挿し口先端に傾斜面を設けないこと
は単に本発明の利点の一つに過ぎず、本発明の要件自体
として求められる構成ではない。図4は本発明の別の実
施形態を示す縦断正面図であって、ここでは挿し口2の
先端付近の外周面を傾斜面24で形成している。これは
従来、挿し口リング用環状溝と外周面の傾斜面とを同時
に旋削するために慣用的に使用されてきた現地切管用加
工機をそのまま流用できるメリットを考慮したためであ
る。この場合でも挿し口先端に取り付ける切管用ライナ
は、工場生産され管理の十分行届いた防食構造として現
地へ供給されるから、品質上の信頼性に何かの影響を与
える懸念は皆無である。
【0027】図5は本発明を実施した異形管と切管を含
む管路の形態を示した配管図であり、図の左方から 直管10A−直管10BはNS形継手(図6) 直管10B−切管20Aは本発明(図1) 切管20A−異形管30はライナ入りNS形継手(図
9) 異形管30−切管20Bは屈曲防止リング入りNS形
継手(図8) 切管20B−直管10Cは本発明(図1) となる。
【0028】
【発明の効果】図5で例示したようにおよびにおい
て異形管と隣接する切管と直管間の接合が、異形管(受
口)と直管(挿し口)、または直管(受口)と異形管
(挿し口)と同等の曲げ剛性を具えた強力な屈曲防止機
能と離脱防止機能を両立させた理想的な管路を形成する
効果が得られ、異形管を含む配管構造の信頼性が一挙に
向上する。
【0029】従来技術では離脱防止機能を管継手に与え
るためには必須の要件として挿し口リングの形成が欠か
せず、とくに現地で切断した切管に新たに挿し口リング
を設けるために課せられていた煩瑣な装着手順や個人の
熟練度に依存していた微妙な手作業による品質のバラツ
キがなくなり、マニュアル通りに何人でも容易に確実な
結果が得られるという効果がある。さらに従来技術は切
管の切断面、溝加工面など新たに露呈した金属面を保護
するため塗布した防食塗料が嵌合する挿し口リングと接
触擦過して剥離する懸念が否定できなかったが、本発明
の切管用ライナでは擦過の機会がなく、よって塗料剥離
の虞れもないし、装着前に十分塗料を乾燥する条件から
も免れる。このように時間的、労務的な節約と品質の安
定性は如何なる従来技術にも優越する高レベルの効果と
して見逃すことができない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す縦断正面図である。
【図2】同じ実施形態の屈曲防止リングの縦断正面図
(A)と側面図(B)である。
【図3】同じ実施形態の切管用ライナの縦断正面図
(A)と側面図(B)である。
【図4】本発明の別の実施形態を示す縦断正面図であ
る。
【図5】本発明を適用した管路の配管図(A)と略図の
表示する継手形式を対照した参考図(B)である。
【図6】従来技術のNS形継手の縦断正面図である。
【図7】異形管における不平均力発生を説明する平面図
である。
【図8】従来技術の異形管受口と直管挿し口の接合用の
屈曲防止リング入りNS形継手の縦断正面図である。
【図9】従来技術の直管受口と異形管挿し口の接合用の
ライナ入りNS形継手の縦断正面図である。
【図10】従来技術の挿し口リングの平面図(A)と側
面図(B)、および挿し口リング溝へ取り付けた状態の
a−a断面図(C)である。
【図11】従来技術の管路の配管図(A)と略図の表示
する継手形式を対照した参考図(B)である。
【図12】従来技術の直管と切管の接合用のライナ入り
NS形継手の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 受口 2 挿し口 3 ゴム輪 4 ロックリング 5 屈曲防止リング 6 切管用ライナ 11 開口端 12 段差 13 環状溝 14 内周面 21 外周面 22 先端面 23 環状溝 24 傾斜面 51 ボルトナット 52 傾斜面 61 係合リング 62 環状溝 63 ライナ本体 64 調整ボルト 10 直管 20 切管 30 異形管 S 環状隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受口1と挿し口2、両者間へ介装するゴ
    ム輪3、受口1へ嵌合した離脱防止用のロックリング
    4、挿し口2の先端側へ周設し前記ロックリング4と係
    合し得る突起からなる離脱防止形管継手において、受口
    1の先端の軸心側の開口端11と挿し口外周面21との
    間の環状隙間Sへ介装する環状の屈曲防止リング5と、
    挿し口先端面22から受口最深部の段差12との間へ嵌
    合する切管用ライナ6とを具え、該切管用ライナ6の一
    端は前記先端面22と挿し口外周面に添着しつつ延伸し
    て挿し口外周面21へ刻設した環状溝23へ嵌入する係
    合リング61を一体的に形成し、前記屈曲防止リング5
    と切管用ライナ6とが隣接して配置した異形管の不平均
    力へ相乗的に対抗することを特徴とする切管を含む離脱
    防止形管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1において、屈曲防止リング5は
    二つ割の環状体で形成し、分割面で相互に締結する2セ
    ットのボルトナット51を具え、端部断面は環状隙間S
    へ全周均等に押し込む傾斜面52で形成することを特徴
    とする切管を含む離脱防止形管継手。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、切管用ライ
    ナ6は一つ割の環状体よりなり、挿し口2の環状溝23
    へ嵌入する係合リング61、挿し口外周面21と先端面
    22へ圧密添着する環状溝62、および受口1と挿し口
    2間へ介入するライナ本体63を一体的に連続して形成
    し、該ライナ本体63の対向する分割面から相互に逆方
    向へ進むネジをそれぞれ刻設した1本の調整ボルト64
    を回動自在に両側へ螺合して挿し口外周上へ締め付け自
    在としたことを特徴とする切管を含む離脱防止形管継
    手。
  4. 【請求項4】 請求項3において、切管用ライナ6は締
    め寸け自在な可撓性を具えた金属材料よりなり、あらか
    じめ工場製作において全面を標準規格の直管と同等の完
    全な防食塗装を施したことを特徴とする切管を含む離脱
    防止形管継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280845A (ja) * 2008-08-05 2008-11-20 Kubota Ci Kk ゴム輪接合部の接続方法、リブ付管および下水管路
JP2015007480A (ja) * 2009-10-23 2015-01-15 株式会社クボタ 管継手
CN114498090A (zh) * 2021-12-21 2022-05-13 平高集团有限公司 导电组件及导电件间的连接结构

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