JPH1131523A - 非水電解液二次電池とその製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池とその製造方法

Info

Publication number
JPH1131523A
JPH1131523A JP9298690A JP29869097A JPH1131523A JP H1131523 A JPH1131523 A JP H1131523A JP 9298690 A JP9298690 A JP 9298690A JP 29869097 A JP29869097 A JP 29869097A JP H1131523 A JPH1131523 A JP H1131523A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
battery case
concave portion
electrode
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9298690A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kageyama
雅之 影山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9298690A priority Critical patent/JPH1131523A/ja
Publication of JPH1131523A publication Critical patent/JPH1131523A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/102Primary casings; Jackets or wrappings characterised by their shape or physical structure
    • H01M50/103Primary casings; Jackets or wrappings characterised by their shape or physical structure prismatic or rectangular
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温保存特性に優れた、高い信頼性と高エネ
ルギー密度の非水電解液二次電池とその製造方法を提供
する。 【解決手段】 負極1および正極2をセパレータ3を介
して順に積層して電極素子5を形成する。この電極素子
5を角型の電池ケース6内に素子加圧板7と共に収納
し、電極素子5の上下両面に絶縁シート8を配置する。
素子加圧板7は電極素子5の最外周の負極1と電池ケー
ス6の内壁間に配置する。アルミニウム製の正極リード
9を予めガスケット10を介して電池蓋11に取り付け
られた正極端子12に溶接し、その後、電池ケース6と
電池蓋11とをレーザ溶接により固定して非水電解液二
次電池を構成する。電池ケース6の電極を積層する方向
に対向する面に、底部が平坦な凹部6aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解液二次電池
に関し、更に詳しくは高温保存特性にすぐれ、エネルギ
ー密度の高い角型の非水電解液二次電池とその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型VTR、携帯電話、
ラップトップコンピュータ等の新しいポータブル電子機
器が次々に出現し、ますますその小型軽量化が図られ、
それに伴って、携帯可能なポータブル電源として二次電
池が注目され、さらに高いエネルギー密度を得るために
活発な研究開発がなされている。
【0003】このような状況の中で、鉛電池、ニッケル
・カドミウム電池等の水系電解液二次電池よりも高いエ
ネルギー密度を有する二次電池として非水電解液を用い
たリチウムイオン二次電池が提案され、実用されてきて
いる。
【0004】リチウムイオン二次電池の電池形態として
は、渦巻き状に巻回した電極素子を円筒型ケースに挿入
した筒型電池と、折り込んだ電極や矩形状積層電極素
子、また短冊状の正負極を巻回してなる巻回電極素子を
角型のケースに挿入した角型電池がある。この角型電池
は、筒型電池よりもスペース効率が高く、近年の電子機
器の薄型化に伴い要求が高まっている。
【0005】ところで、上述した二次電池は通常の使用
は勿論のこと、真夏の車中等の過酷な条件下においても
使用され、高い信頼性が要求されている。特に角型の電
池ケースは円筒型と比べ強度が弱いため電池内圧の上昇
に伴い変形が起こりやすい。そのためこのような電池を
電子機器内部に収納して使用する場合、電池の変形によ
って電子機器から抜き出せなくなり、さらには電子機器
を破損する場合があった。また、これを防止するために
電池サイズを小さくすると電池容量が低下し、電子機器
の作動時間が短くなるという問題があった。
【0006】また、リチウムイオンの非水電解液二次電
池の正極および負極材料はそれぞれの結晶中にリチウム
イオンを出し入れすることで充放電を行うが、その際に
結晶の膨張収縮を伴う。前述したように円筒型ケースは
強度が高く、正極および負極の膨張によってもケースは
変形せず、電極間の密着性が十分に保持され、イオンの
移動反応がスムーズに行われて、優れた電池特性を示
す。
【0007】しかしながら、角型電池ではケースの変形
が起こり、そのため電極間の密着性が十分に保持され
ず、良い電池特性を得ることができなかった。この現象
を図10ないし図12を参照して説明する。
【0008】図10(a)は充電前の角型の非水電解液
二次電池の縦断面図であるが、充電後、図10(b)に
示すように電池内圧の上昇に伴って、電極素子5が膨張
し、電池ケース6を変形させていた。また、この変形を
抑えるために素子加圧板7を配設する対策も採られてき
たが、十分な効果を得ることができず、電極間の密着性
を十分に確保することができなかった。
【0009】また、図11は角型の非水電解液二次電池
の膨張前の状態(a)と、膨張後の状態(b)の横断面
図である。図11(b)および図12に示されているよ
うにY方向に大きな力が加わって、この側面、即ち、電
極を積層する方向に対向する側面が膨張するが、電極を
積層する方向とは直角方向の側面がX方向に変形するこ
とで、さらにY方向の膨張が促進されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、電極間が十分に密着され、更に高温に曝された場合
でも電池ケースの膨張を抑えることで、高温保存特性に
優れた、高い信頼性と高エネルギー密度の非水電解液二
次電池とその製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
なされたものであり、多孔質セパレータで正極と負極と
を絶縁した電極を積層して電極素子を形成し、該電極素
子を電池ケース内に収納すると共に、前記電池ケース内
に非水電解液を注入してなる角型の非水電解液二次電池
において、前記電池ケースの少なくとも1つの側面に、
少なくとも1つの凹部を形成する。
【0012】第一の形態として、前記電池ケースの側面
に形成する凹部は、電極を積層する方向に対向する電池
ケース側面に、底面が平面である凹部を形成する。
【0013】また、前記電池ケースの凹部を有する面に
垂直な方向におけるケース内厚みが、電極素子厚みに対
して0.84倍以上、0.99倍以下、または0.90
倍以上、0.99倍以下であることとする。
【0014】また、前記電池ケースの凹部は、電池ケー
ス内に電極素子を収納した後、電極を積層する方向に対
向する電池ケース側面の少なくとも一方の面に、金型を
押圧して底部が平面である凹部を設ける製造方法を用い
る。
【0015】第二の形態として、前記電池ケースの側面
に形成する凹部は、電極を積層する方向とは直角方向の
側面の少なくとも一方の面に形成する。
【0016】また、電極を積層する方向とは直角方向の
側面に設けた凹部における、電極を積層する方向の電池
ケース幅は凹部以外における電池ケース幅の80%以
上、99.8%以下であることとする。
【0017】また、前記電池ケースの凹部はプレス加工
により形成する製造方法を用いる。
【0018】さらに、第一の形態、第二の形態におい
て、電極を積層する方向の電池ケース内壁と電極素子と
の間にバネ性を有する素子加圧板を設けて上記課題を解
決する。
【0019】上述したように角型非水電解液二次電池の
少なくとも1つの側面に凹部を設けたことにより、電池
内圧の上昇による電池ケースの変形が低減され、電極素
子の密着性が確保される。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態について
図1ないし図5を参照し、また、第2の実施形態につい
て図6ないし図9を参照して説明する。
【0021】前述の課題を解決するために、本発明者ら
は鋭意検討を行った結果、電池ケースに凹部を設けるこ
とで電池反応が円滑に進み、さらに高温に曝されても電
池ケースの変形を抑制できることを見いだした。これに
基づいた本発明は角型電池等の扁平な形状であって、電
池ケースの側面に凹部を設け、さらに電極を積層する方
向の電池ケース内壁と電極素子との間にバネ性を有する
素子加圧板を設けた電池構造を特徴とする。
【0022】つぎに、本発明に係わる角型の非水電解液
二次電池の構成について説明する。まず、負極活物質と
しては、酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸
化タングステン、酸化チタン等の酸化物、リチウム、リ
チウム合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能
な炭素材料が使用可能である。
【0023】負極に用いる炭素材料は、フェノール樹
脂、アクリル樹脂、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア
セチレン、ポリ(p−フェニレン)等の共役系樹脂、セ
ルロースおよびその誘導体、任意の有機高分子系化合
物、また、特にフルフリルアルコール或いはフルフラー
ルのホモポリマー、コポリマーよりなるフラン樹脂等、
また石油ピッチ等、上記の有機材料を出発原料として焼
成等の手法により炭素化して得られる炭素質材料および
黒鉛類等の炭素材料が好適である。
【0024】一方、正極材料は特に限定されないが、十
分な量のLiを含んでいることが好ましく、例えば一般
式LiMO2 (但し、MはCo、Ni、Mn、Fe、A
l、V、Tiの少なくとも一種を表す)で表されるリチ
ウムと遷移金属からなる複合金属酸化物やLiを含んだ
層間化合物等を用いることができる。
【0025】また、電解液は電解質を非水溶媒に溶解し
て用いられる。例えば、プロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシメタン、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、テ
トラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、
1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等が単独、若しくは2種類以上が
混合されて溶媒として使用される。
【0026】このような非水溶媒に溶解する電解質とし
ては、この種の電池に用いられるものであればいずれも
一種以上を混合し使用可能である。例えばLiPF6
好適であるが、その他LiClO4 、LiAsF6 、L
iBF4 、LiB(C6 54 、CH3 SO3 Li、
CF3 SO3 Li、LiN(CF3 SO2 2 、LiC
(CF3 SO2 3 、LiCl、LiBr等も使用可能
である。
【0027】第1実施形態例 つぎに、図1に示す構成の第1実施形態例に係わる非水
電解液二次電池の実施例1〜8、および比較例1〜4に
ついて説明する。
【0028】実施例1 まず、負極1を次のようにして作製した。H/C原子比
を0.6〜0.8の範囲から選んだ石油ピッチを粉砕
し、空気気流中で酸化処理して炭素前駆体を得た。この
炭素前駆体のキノリン不溶分(JIS遠心法:K242
5−1983)は80%であり、また、酸素含有率(有
機元素分析法)は15.4重量%であった。
【0029】この炭素前駆体を窒素気流中で1000℃
に昇温して熱処理した後、粉砕し、平均粒径が10μm
の炭素材料粉末とした。尚、このとき得られた難黒鉛化
炭素材料についてX線回折測定を行った結果、(00
2)面の面間隔は0.381nmであり、真比重は1.
54g/cm3 であった。
【0030】この炭素材料粉末90重量部を、バインダ
ーであるポリフッ化ビニリデン10重量部と混合して負
極混合物を調製し、この負極混合物を溶剤となるN−メ
チル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、負
極スラリーを調整した。このようにして得られた負極ス
ラリーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状の銅箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の負極1を作製した。この負極1は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を41.5m
m、長さを440mmとした。
【0031】正極2は次のようにして作製した。炭酸リ
チウムと炭酸コバルトを0.5モル:1.0モルの比で
混合し、この混合物を空気中、温度900℃で5時間焼
成してLiCoO2 を得た。このLiCoO2 91重量
部と導電材であるグラファイト6重量部とバインダーで
あるポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極混
合物を調製し、この正極混合物を溶剤となるN−メチル
−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、正極ス
ラリーを調製した。
【0032】このようにして得られた正極スラリーを正
極集電体となる厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の正極2を作製した。この正極2は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を39.5m
m、長さを415mmとした。
【0033】上述したように作製された負極1および正
極2を厚さ30μmの微多孔性ポリプロピレンフィルム
よりなるセパレータ3を介して、負極1、セパレータ
3、正極2、セパレータ3の順に積層して電極積層体を
形成し、この電極積層体を断面が菱形状の巻芯にセパレ
ータ3を固定して多数回巻回する。尚、菱形状の巻芯は
2本の対角線の長さ比が1:3であり、巻芯の各角は円
弧状の曲線仕上げが施されている。
【0034】その後、最外周に位置する負極集電体であ
る銅箔の最終端部を幅40mmの素子接着テープ4で固
定し、更にその後、巻芯を巻回した電極積層体から抜き
取り、直径方向に押しつぶすことで長円状の電極素子5
を作製した。
【0035】このようにして作製した電極素子5を、ニ
ッケルメッキを施した鉄製の角型の電池ケース6内にニ
ッケルメッキを施したステンレス製の素子加圧板7と共
に収納し、電極素子5の上下両面に絶縁シート8を配置
した。このとき素子加圧板7は電極素子5の最外周の負
極1と電池ケース6の内壁間に配置した。
【0036】つぎに、アルミニウム製の正極リード9を
導出して、予めガスケット10を介して電池蓋11に取
り付けられた正極端子12に溶接し、その後、電池ケー
ス6と電池蓋11とをレーザ溶接により固定した。
【0037】プロピレンカーボネート50容量%とジメ
チルカーボネート50容量%の混合溶媒に、LiPF6
を1モル/lの割合で溶解して電解液を調製し、これを
電解液注入口(図示せず)から電池ケース6内に注入
し、その後、この電解液注入口を溶接して封口し密封す
る。
【0038】つぎに、図2に示すように平面状のプレス
面を有するプレス金型13により、電極を積層する方向
の片面に凹部6aを形成し、角型のリチウムイオン二次
電池を作製した。このとき、図3で示される電池ケース
6の寸法は、W=34mm、A=48mm、B=15m
m、C=14.5mm、D=7.5mm、E=7.4m
m、電極素子5の厚み6.12mm、素子加圧板7の総
厚み0.5mm、電池ケース6の肉厚0.43mmであ
る。尚、素子加圧板7は、例えば厚さが0.1mmのス
テンレスの表面に凹凸を加工してバネ性を持たせ、総厚
みを0.5mmとしたものが用いられる。
【0039】実施例2 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=7.35mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0040】実施例3 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=7.30mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0041】実施例4 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=7.30mmであって、凹部
6aは電極を積層する方向の電池ケース6の両面に形成
したこと以外は実施例1と同様にして角型のリチウムイ
オン二次電池を作製した。尚、この実施例4における図
3の寸法Eは、両側に設けられた凹部6aの両凹部底面
間の厚みとする。
【0042】実施例5 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=20mm、C=12mm、D
=7.5mm、E=7.35mmであること以外は実施
例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製
した。
【0043】実施例6 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=7.08mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0044】実施例7 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=6.86mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0045】実施例8 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=6.66mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0046】比較例1 凹部を形成しないこと以外は実施例1と同様にして角型
のリチウムイオン二次電池を作製した。
【0047】比較例2 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=7.45mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0048】比較例3 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=6.66mm、電極素子厚み
=6.12mmであり、素子加圧板7を用いなかったこ
と以外は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二
次電池を作製した。
【0049】比較例4 凹部6aの形成後での電池ケース6の寸法は、W=34
mm、A=48mm、B=15mm、C=14.5m
m、D=7.5mm、E=6.36mmであること以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0050】上述した実施例1〜8、および比較例1〜
4の二次電池のそれぞれ50個について、つぎのような
測定を行った。
【0051】まず、実施例1〜5、および比較例1、2
のそれぞれの電池について、定電圧4.2V、定電流4
00mAで5時間の初期充電後、1KHzにおける電池
のインピーダンス、および電池ケース6の厚みDを測定
した。その結果を表1に示す。尚、表1中の「ケース内
厚み/電極素子厚み」の欄は、「ケース内厚み」を図3
に示すEの値から電池ケース6の両面の肉厚(0.43
mm×2=0.86mm)を引いた初期充電前の値と
し、一方、「電極素子厚み」を電極素子5の厚みと素子
加圧板7の厚みを加えた初期充電前の値とし、両者の比
を示している。
【0052】
【表1】
【0053】つぎに、上記充電した電池を、60℃で5
日間保存した後の1KHzにおける電池のインピーダン
ス、および電池ケース6の厚みDを測定した。更に、こ
れらの電池を60℃で15時間保存後、400mA定電
流で2.75Vまで放電した条件で自己放電率を測定し
た。その結果を表2に示す。尚、自己放電率(%)とは
100−(保存後容量÷保存前容量×100)で示され
る値である。
【0054】
【表2】
【0055】また、実施例3、6〜8、比較例3、4に
ついて、定電圧4.2V、定電流400mAで5時間の
初期充電後、放置して電圧降下を測定し、内部ショート
の発生率を調べた。その結果を表3に示す。尚、表3中
の「ケース内厚み/電極素子厚み」の欄は、表1と同様
である。
【0056】
【表3】
【0057】まず、表1に示される測定結果から、初期
充電後の電池厚みは、凹部を持たない比較例1では7.
72mmであるのに対して、凹部を持った実施例1〜5
では7.58〜7.63mmの範囲にある。また、初期
充電後のインピーダンスは凹部を持たない比較例1では
56mΩであるのに対して、実施例1〜5では51〜5
2mΩの範囲にある。
【0058】従って、凹部を持たない電池に対して凹部
を持った電池は電極間の密着性を良好にし、電極素子活
物質のインプット量を減らすことなく電池厚みの増加を
少なくでき、更に、重負荷放電特性等の電池性能に影響
を与える電池のインピーダンスを小さくできることが分
かる。図4はこの効果を示す図であって膨張前の状態に
対し〔図4(a)〕、膨張後〔図4(b)〕においては
電池ケース6に設けた凹部6aが膨張を押さえる方向に
作用して電極間の密着性を保持している。
【0059】つぎに、表2に示される測定結果から、充
電した電池の60℃で5日間保存した後の電池厚みは、
凹部を持たない比較例1では7.85mmであるのに対
して、凹部を持った実施例1〜5では7.66〜7.7
5mmの範囲にある。また、インピーダンスは凹部を持
たない比較例1では75mΩであるのに対して、凹部を
持った実施例1〜5では60〜63mΩの範囲にある。
【0060】従って、凹部を持たない電池に対して凹部
を持った電池は高温保存においても電極間の密着性を良
好に保ち、電極素子活物質のインプット量を減らすこと
なく電池厚みの増加を少なくでき、更に、インピーダン
スの上昇を小さくでき、高温保存特性に優れた電池が得
られる。
【0061】また、60℃で15時間保存後、400m
A定電流で2.75Vまで放電した場合の自己放電率
は、凹部を持たない比較例1では12.8%であるのに
対して、凹部を持った実施例1〜5では8.0〜8.8
%の範囲にある。従って、凹部を形成することにより保
存での自己放電、即ち容量低下を少なくすることができ
る。
【0062】図5は初期充電前の凹部加工後のケース内
厚み/電極素子厚みと上記自己放電率の関係を示すグラ
フである。比較例2は凹部が設けられた例であるが、こ
の場合、ケース内厚み/電極素子厚みが0.995であ
って、自己放電率は10.8%である。一方、凹部を設
けた実施例1〜5ではケース内厚み/電極素子厚みが
0.973〜0.988で自己放電率は8.0〜8.8
%と低い値となっている。これらのことから、凹部を形
成してもケース内厚み/電極素子厚みを0.99以下に
することが自己放電率の点から望ましいことが分かる。
【0063】つぎに、表3に示される結果から、素子加
圧板を用いた電池のケース内厚み/電極素子厚みが0.
876以上(実施例3、6〜8)については、内部ショ
ートの発生は0〜2%であるのに対し、素子加圧板を用
いた電池のケース内厚み/電極素子厚みが0.831
(比較例4)では6%と多く、また、素子加圧板を用い
ていない電池のケース内厚み/電極素子厚みが0.94
8(比較例3)でも6%と多くの内部ショートの発生が
認められた。
【0064】このことから、凹部を形成し素子加圧板を
設けた扁平で角型の電池構造とすることにより、素子加
圧板のバネ性によって、凹部のプレス成型時の衝撃を吸
収し、内部ショートの発生が少なくなるものと思われ
る。
【0065】従って、電池ケースの電極を積層する方向
に対向する面に凹部を形成し、その凹部の充電前のケー
ス内厚みは、電極素子厚みに対して0.84倍以上、
0.99倍以下が好ましく、0.90倍以上、0.99
倍以下がさらに好ましい。
【0066】また、凹部をプレス成形する際に、凹部の
変形程度を大きくしすぎると、正負電極とセパレータ間
に無理な力が加わり、セパレータが破損して内部ショー
トの発生原因となるが、バネ性を有した素子加圧板を設
けることで、凹部のプレス成形時の衝撃を吸収させ、電
極素子の破損を防ぐことを可能とする。
【0067】更に、本発明による非水電解液二次電池に
は平板な正負極の組み合わせを複数積み重ねてなる積層
式電極素子や、短冊状の正負極を巻回してなる巻回式電
極素子を使用することができる。また、積層式電極素子
の場合は、電極を積層する方向に対向する電池ケース面
に凹部を設けることが好ましく、一方、巻回式電極素子
の場合は、素子の長径に垂直な電池ケース面に凹部を設
けることが好ましい。
【0068】第2実施形態例 つぎに、図6に示す構成の第2実施形態例に係わる非水
電解液二次電池の実施例9〜17、および比較例5〜6
について説明する。
【0069】実施例9 まず、負極1を次のようにして作製した。H/C原子比
を0.6〜0.8の範囲から選んだ石油ピッチを粉砕
し、空気気流中で酸化処理して炭素前駆体を得た。この
炭素前駆体のキノリン不溶分(JIS遠心法:K242
5−1983)は80%であり、また、酸素含有率(有
機元素分析法)は15.4重量%であった。
【0070】この炭素前駆体を窒素気流中で1000℃
に昇温して熱処理した後、粉砕し、平均粒径が10μm
の炭素材料粉末とした。尚、このとき得られた難黒鉛化
炭素材料についてX線回折測定を行った結果、(00
2)面の面間隔は0.381nmであり、真比重は1.
54g/cm3 であった。
【0071】この炭素材料粉末90重量部を、バインダ
ーであるポリフッ化ビニリデン10重量部と混合して負
極混合物を調製し、この負極混合物を溶剤となるN−メ
チル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、負
極スラリーを調整した。このようにして得られた負極ス
ラリーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状の銅箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の負極1を作製した。この負極1は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を41.5m
m、長さを440mmとした。
【0072】正極2は次のようにして作製した。炭酸リ
チウムと炭酸コバルトを0.5モル:1.0モルの比で
混合し、この混合物を空気中、温度900℃で5時間焼
成してLiCoO2 を得た。このLiCoO2 91重量
部と導電材であるグラファイト6重量部とバインダーで
あるポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極混
合物を調製し、この正極混合物を溶剤となるN−メチル
−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、正極ス
ラリーを調製した。
【0073】このようにして得られた正極スラリーを正
極集電体となる厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の正極2を作製した。この正極2は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を39.5m
m、長さを415mmとした。
【0074】上述したように作製された負極1および正
極2を厚さ30μmの微多孔性ポリプロピレンフィルム
よりなるセパレータ3を介して、負極1、セパレータ
3、正極2、セパレータ3の順に積層して電極積層体を
形成し、この電極積層体を断面が菱形状の巻芯にセパレ
ータ3を固定して多数回巻回する。尚、菱形状の巻芯は
2本の対角線の長さ比が1:3であり、巻芯の各角は円
弧状の曲線仕上げが施されている。
【0075】その後、最外周に位置する負極集電体であ
る銅箔の最終端部を幅40mmの素子接着テープ4で固
定し、更にその後、巻芯を巻回した電極積層体から抜き
取り、直径方向に押しつぶすことで長円状の電極素子5
を作製した。
【0076】このようにして作製した電極素子5を、ニ
ッケルメッキを施した鉄製の角型の電池ケース6内にニ
ッケルメッキを施したステンレス製の素子加圧板7と共
に収納し、電極素子5の上下両面に絶縁シート8を配置
した。このとき素子加圧板7は電極素子5の最外周の負
極1と電池ケース6の内壁間に配置した。
【0077】つぎに、アルミニウム製の正極リード9を
導出して、予めガスケット10を介して電池蓋11に取
り付けられた正極端子12に溶接し、その後、電池ケー
ス6と電池蓋11とをレーザ溶接により固定した。
【0078】プロピレンカーボネート50容量%とジメ
チルカーボネート50容量%の混合溶媒に、LiPF6
を1モル/lの割合で溶解して電解液を調製し、これを
電解液注入口(図示せず)から電池ケース6内に注入
し、その後、この電解液注入口を溶接して封口し密封す
る。
【0079】上述したようにして作成された角型のリチ
ウムイオン二次電池の電池ケース6の寸法は図7に示す
ように、A=48mm、W1 =34mm、W2 =33.
9mm、C=21mm、D=7.5mm、E=5mm、
F=1.25mm、電極素子5の厚みは6.12mm、
素子加圧板7の総厚み0.5mmである。尚、素子加圧
板7は、例えば厚さが0.1mmのステンレスの表面に
凹凸を加工してバネ性を持たせ、総厚みを0.5mmと
したものが用いられる。
【0080】実施例10 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.8mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0081】実施例11 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.6mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0082】実施例12 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.2mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0083】実施例13 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =32.6mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0084】実施例14 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.6mm、C=16mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0085】実施例15 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.6mm、C=26mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0086】実施例16 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.6mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=3mm、F=2.25mmであること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0087】実施例17 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.8mm、C=21mm、D=7.5mm、E
=5mm、F=1.25mmとし、凹部6aは一方の側
面にのみ形成したこと以外は実施例9と同様にして角型
のリチウムイオン二次電池を作製した。
【0088】比較例5 凹部を有しない電池ケースを用いること以外は実施例9
と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0089】比較例6 電池ケースの寸法がA=48mm、W1 =34mm、W
2 =33.95mm、C=21mm、D=7.5mm、
E=5mm、F=1.25mmであること以外は実施例
9と同様にして角型のリチウムイオン二次電池を作製し
た。
【0090】上述した実施例9〜17、および比較例
5、6の二次電池のそれぞれ50個について、つぎのよ
うな測定を行った。
【0091】まず、実施例9〜17、および比較例5、
6のそれぞれの電池について、定電圧4.2V、定電流
400mAで5時間の初期充電後、1KHzにおける電
池のインピーダンス、および電池ケース6の厚みDを測
定した。その結果を表4に示す。
【0092】
【表4】
【0093】つぎに、上記充電した電池を、60℃で5
日間保存した後の1KHzにおける電池のインピーダン
ス、および電池ケース6の厚みDを測定した。更に、こ
れらの電池を60℃で15時間保存後、400mA定電
流で2.75Vまで放電した条件で自己放電率を測定し
た。その結果を表5に示す。尚、自己放電率(%)とは
100−(保存後容量÷保存前容量×100)で示され
る値である。また、電池厚みは図7のDで示す値の最大
値である。
【0094】
【表5】
【0095】まず、表4に示される測定結果から、初期
充電後の電池厚みは、凹部を持たない比較例5では7.
75mmであるのに対して、凹部を持った実施例9〜1
7では7.59〜7.67mmの範囲にあり、電池厚み
の増加が少ないことが分かる。また、初期充電後のイン
ピーダンスは凹部を持たない比較例5では58mΩであ
るのに対して、実施例9〜17では52〜54mΩの範
囲で内部抵抗の少ないことが分かる。
【0096】従って、凹部を持たない電池に対して凹部
を持った電池は電極間の密着性を良好にし、電極素子活
物質のインプット量を減らすことなく電池厚みの増加を
少なくでき、更に、重負荷放電特性等の電池性能に影響
を与える電池のインピーダンスを小さくできることが分
かる。
【0097】つぎに、表5に示される測定結果から、充
電した電池の60℃で5日間保存した後の電池厚みは、
凹部を持たない比較例5では7.90mmであるのに対
して、凹部を持った実施例9〜17では7.67〜7.
76mmの範囲にあり、電池厚みの増加が少ないことが
分かる。また、インピーダンスは凹部を持たない比較例
5では73mΩであるのに対して、凹部を持った実施例
9〜17では59〜63mΩの範囲で内部抵抗の少ない
ことが分かる。
【0098】従って、凹部を持たない電池に対して凹部
を持った電池は高温保存においても電極間の密着性を良
好に保ち、電極素子活物質のインプット量を減らすこと
なく電池厚みの増加を少なくでき、更に、インピーダン
スの上昇を小さくでき、高温保存特性に優れた電池が得
られる。
【0099】また、60℃で15時間保存後、400m
A定電流で2.75Vまで放電した場合の自己放電率
は、凹部を持たない比較例5では12.0%と高いのに
対して、凹部を持った実施例9〜17では7.9〜9.
1%の範囲で低いことが分かる。従って、凹部を形成す
ることにより保存での自己放電、即ち容量低下を少なく
することができる。
【0100】図8は充電前(a)と充電後(b)の横断
面図であって、電極素子5が充電後膨張して電池ケース
6を内部から押圧しているが、凹部6aが設けられてい
ることによって、電池ケース6の膨張が抑圧されている
状態を模式的に表している。この抑圧により上述した作
用が得られている。
【0101】図9は電極素子挿入前の凹部ケース外幅と
ケース外幅との比と、自己放電率の関係を示すグラフで
ある。尚、凹部ケース外幅は図7(b)に示すW2 であ
り、ケース外幅はW1 である。図9より比較例6の凹部
ケース外幅/ケース外幅が0.999で自己放電率が1
0.5%と高い値であるのに対して、実施例9〜17で
は凹部ケース外幅/ケース外幅が0.959〜0.99
7で自己放電率は7.9〜9.1%と低い値となってい
る。これらのことから、凹部を形成しても凹部ケース外
幅/ケース外幅が0.999以上になると自己放電率が
高くなることが分かる。
【0102】従って、電池ケースの電極を積層する方向
に直角方向の側面に凹部を形成し、電極素子挿入前の凹
部ケース外幅はケース外幅に対して0.8倍以上、0.
998倍以下が好ましく、0.90倍以上、0.990
倍以下がさらに好ましい。
【0103】凹部ケース外幅はケース外幅に対して0.
8倍より小さくなると、電極素子を電池ケースに挿入す
る際に電極素子を破損させる虞れがあり、また、電極素
子挿入が非常に困難になり、電池ケースに収めることの
できる電極素子の容量が減少してエネルギー体積密度が
小さくなるためである。
【0104】尚、凹部は直線、曲線、破線等の溝が使用
できる。また、凹部に替わって凸形状の溝も使用可能で
あるが、この場合、電池体積が増加し、エネルギー体積
密度が低下するので好ましくない。
【0105】上述した第1実施形態例および第2実施形
態例に示す非水電解液二次電池において、正負極材料の
種類によって電極素子の膨張する程度も異なり、また、
電極素子形状によっても電池ケース膨張時の最大膨張点
が異なることから、それらに合わせて電池ケースの材
質、寸法、変形部分の形状、個数を適宜選択する必要が
ある。
【0106】また、本発明に用いる電池ケースの材料と
して、鉄、ニッケル、ステンレス、アルミニウム等が使
用できる。非水電解液等で腐食が起こる場合はメッキ等
を施すことにより使用可能となる。
【0107】また、角型の電池ケースの製造方法として
は、例えばNiメッキ鋼板を金型でしごき、深絞り加工
する方法が用いられる。さらに絞り成形前、あるいは成
形後に別の金型でプレス成形して凹部を形成することが
可能である。
【0108】また、本発明に用いる素子加圧板の材料と
して、鉄、ニッケル、ステンレス、アルミニウム、銅
等、バネ性を有する素子加圧板が構成できるものであれ
ばいずれも使用できる。非水電解液等で腐食が起きる場
合はメッキ等を施すことにより使用可能となる。
【0109】また、凹部の寸法はケース材質、電極素子
の膨張と密接な関係があり、膨張の小さい電極素子を用
いた場合には、電池ケースの凹部高さを大きくしすぎる
と、凹部はもどらなくなり、電池ケースに収められる電
極素子数が減少し、エネルギー体積密度の減少となる。
【0110】更に、本発明による非水電解液二次電池に
は平板な正負極の組み合わせを複数積み重ねてなる積層
式電極素子や、短冊状の正負極を巻回してなる巻回式電
極素子を使用することができる。
【0111】尚、本発明は上述した実施例に限ることな
く、本発明の技術的思想を具現化する種々の構成が採り
えることは当然である。
【0112】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
によると、充電による電極素子の膨張を電池ケースに設
けた凹部によって抑え、電極間を十分密着させることで
イオンの移動がスムーズになって優れた電池特性を示す
と共に、電池を高温に曝しても電池厚みの増加を抑制し
て優れた高温保存特性を有し、更に、内部ショートの少
ない高信頼性と高エネルギー密度を有する非水電解液二
次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態例に係わる角型の非水
電解液二次電池の断面図である。
【図2】 第1実施形態例に係わる角型の非水電解液二
次電池の電池ケースに凹部を形成する方法を示す斜視図
である。
【図3】 第1実施形態例に係わる角型の非水電解液二
次電池の凹部が設けられた電池ケースの形状であって、
(a)は一部を破断した側面図であり、(b)は正面図
である。
【図4】 第1実施形態例の効果を説明するための図で
あって、(a)は電極素子の膨張前の状態を、(b)は
膨張後の状態を示す縦断面図である。
【図5】 第1実施形態例に係わる角型の非水電解液二
次電池の、ケース内厚み/電極素子厚みと自己放電率の
関係を示す図である。
【図6】 本発明の第2実施形態例に係わる角型の非水
電解液二次電池の断面図である。
【図7】 第2実施形態例に係わる角型の非水電解液二
次電池であって、(a)は側面図であり、(b)は正面
図である。
【図8】 第2実施形態例の効果を説明するための図で
あって、(a)は電極素子の膨張前の状態を、(b)は
膨張後の状態を示す横断面図である。
【図9】 第2実施形態例に係わる角型の非水電解液二
次電池の、凹部ケース外幅/ケース外幅と自己放電率の
関係を示す図である。
【図10】 従来の角型の非水電解液二次電池であっ
て、(a)は膨張前の状態を、(b)は膨張後の状態を
示す縦断面図である。
【図11】 従来の角型の非水電解液二次電池であっ
て、(a)は膨張前の状態を、(b)は膨張後の状態を
示す横断面図である。
【図12】 従来の角型の非水電解液二次電池の膨張の
発生状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1…負極、2…正極、3…セパレータ、4…素子接着テ
ープ、5…電極素子、6…電池ケース、6a…凹部、7
…素子加圧板、8…絶縁シート、9…正極リード、10
…ガスケット、11…電池蓋、12…正極端子、13…
プレス金型

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質セパレータで正極と負極とを絶縁
    した電極を積層して電極素子を形成し、該電極素子を電
    池ケース内に収納すると共に、前記電池ケース内に非水
    電解液を注入してなる角型の非水電解液二次電池におい
    て、 前記電池ケースの少なくとも1つの側面に、少なくとも
    1つの凹部が形成されていることを特徴とする非水電解
    液二次電池。
  2. 【請求項2】 前記電池ケースの側面に形成する凹部
    は、 電極を積層する方向に対向する電池ケース側面に、底面
    が平面である凹部で形成されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 前記電池ケースの凹部を有する面に垂直
    な方向におけるケース内厚みが、電極素子厚みに対して
    0.84倍以上、0.99倍以下であることを特徴とす
    る、請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 前記電池ケースの凹部を有する面に垂直
    な方向におけるケース内厚みが、電極素子厚みに対して
    0.90倍以上、0.99倍以下であることを特徴とす
    る、請求項2に記載の非水電解液二次電池。
  5. 【請求項5】 前記電池ケースの凹部は、電池ケース内
    に電極素子を収納した後、電極を積層する方向に対向す
    る電池ケース側面の少なくとも一方の面に、金型を押圧
    して底部が平面である凹部を設けることを特徴とする、
    請求項2に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記電池ケースの側面に形成する凹部
    は、 電極を積層する方向とは直角方向の側面の少なくとも一
    方の面に形成されていることを特徴とする、請求項1に
    記載の非水電解液二次電池。
  7. 【請求項7】 電極を積層する方向とは直角方向の側面
    に設けた凹部における、電極を積層する方向の電池ケー
    ス幅は凹部以外における電池ケース幅の80%以上、9
    9.8%以下であることを特徴とする、請求項6に記載
    の非水電解液二次電池。
  8. 【請求項8】 前記電池ケースの凹部はプレス加工によ
    り形成することを特徴とする、請求項6に記載の非水電
    解液二次電池の製造方法。
  9. 【請求項9】 電極を積層する方向の電池ケース内壁と
    電極素子との間にバネ性を有する素子加圧板を設けるこ
    とを特徴とする、請求項2または請求項6に記載の非水
    電解液二次電池。
JP9298690A 1997-02-19 1997-10-30 非水電解液二次電池とその製造方法 Pending JPH1131523A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9298690A JPH1131523A (ja) 1997-02-19 1997-10-30 非水電解液二次電池とその製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3527597 1997-02-19
JP12441897 1997-05-14
JP9-124418 1997-05-14
JP9-35275 1997-05-14
JP9298690A JPH1131523A (ja) 1997-02-19 1997-10-30 非水電解液二次電池とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1131523A true JPH1131523A (ja) 1999-02-02

Family

ID=27288709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9298690A Pending JPH1131523A (ja) 1997-02-19 1997-10-30 非水電解液二次電池とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1131523A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002198098A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Mitsubishi Cable Ind Ltd シート状リチウム二次電池
JP2003525522A (ja) * 1999-08-18 2003-08-26 マックスウェル エレクトロニック コンポーネンツ グループ インコーポレイテッド ハーメチック電解質シールを有する多重電極二重層コンデンサ
KR100563029B1 (ko) * 1999-03-22 2006-03-24 삼성에스디아이 주식회사 이차전지의 캡 어셈블리 및 그 조립방법
KR100759395B1 (ko) 2005-12-29 2007-09-19 삼성에스디아이 주식회사 이차 전지
KR100788553B1 (ko) 2006-02-27 2007-12-26 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차전지용 캔 및 이를 이용한 리튬 이차전지
JP2011054567A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Sb Limotive Co Ltd 2次電池
CN102694192A (zh) * 2011-03-24 2012-09-26 株式会社东芝 二次电池以及二次电池的制造方法
JP2014103101A (ja) * 2012-10-23 2014-06-05 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 大容量リチウムイオン電池
JP2014232735A (ja) * 2014-08-11 2014-12-11 三菱自動車工業株式会社 電池モジュール
US10475595B2 (en) 2016-05-20 2019-11-12 Avx Corporation Ultracapacitor for use at high temperatures
US10658127B2 (en) 2016-05-20 2020-05-19 Avx Corporation Nonaqueous electrolyte for an ultracapacitor

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100563029B1 (ko) * 1999-03-22 2006-03-24 삼성에스디아이 주식회사 이차전지의 캡 어셈블리 및 그 조립방법
JP2003525522A (ja) * 1999-08-18 2003-08-26 マックスウェル エレクトロニック コンポーネンツ グループ インコーポレイテッド ハーメチック電解質シールを有する多重電極二重層コンデンサ
JP2002198098A (ja) * 2000-12-25 2002-07-12 Mitsubishi Cable Ind Ltd シート状リチウム二次電池
KR100759395B1 (ko) 2005-12-29 2007-09-19 삼성에스디아이 주식회사 이차 전지
KR100788553B1 (ko) 2006-02-27 2007-12-26 삼성에스디아이 주식회사 리튬 이차전지용 캔 및 이를 이용한 리튬 이차전지
US8697272B2 (en) 2009-09-01 2014-04-15 Samsung Sdi Co., Ltd. Secondary battery having an insulating member
JP2011054567A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Sb Limotive Co Ltd 2次電池
CN102694192A (zh) * 2011-03-24 2012-09-26 株式会社东芝 二次电池以及二次电池的制造方法
JP2012204104A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Toshiba Corp 二次電池、および二次電池の製造方法
JP2014103101A (ja) * 2012-10-23 2014-06-05 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 大容量リチウムイオン電池
JP2014232735A (ja) * 2014-08-11 2014-12-11 三菱自動車工業株式会社 電池モジュール
US10475595B2 (en) 2016-05-20 2019-11-12 Avx Corporation Ultracapacitor for use at high temperatures
US10658127B2 (en) 2016-05-20 2020-05-19 Avx Corporation Nonaqueous electrolyte for an ultracapacitor
US10840031B2 (en) 2016-05-20 2020-11-17 Avx Corporation Ultracapacitor for use at high temperatures

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170092922A1 (en) Non-aqueous electrolyte battery
JP4752574B2 (ja) 負極及び二次電池
JP3932653B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2001057179A (ja) 二次電池及びそのケース
JP3536391B2 (ja) 巻回電極素子体及びその製造方法並びに巻回電極素子体を用いた電池の製造方法
JP5541957B2 (ja) 積層型二次電池
JPH11185820A (ja) 非水電解液二次電池
JP3338071B2 (ja) 電 池
JPH11219731A (ja) 有機電解質二次電池
JP3033563B2 (ja) 非水電解液二次電池
JPH1131523A (ja) 非水電解液二次電池とその製造方法
JP3466631B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2002279956A (ja) 非水電解質電池
JP2001068160A (ja) 扁平形非水電解質二次電池
JP4199839B2 (ja) 渦巻型リチウムイオン電池用電極およびそれを用いた渦巻型リチウムイオン電池
JPH1167276A (ja) 非水電解液二次電池
JP6709991B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP3444302B2 (ja) 非水電解液二次電池
JPH11273743A (ja) 円筒型非水電解液二次電池
JPH10247522A (ja) 非水電解液二次電池
CN110676517B (zh) 电芯以及电池
WO2020080245A1 (ja) リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池
JPH10261391A (ja) 非水電解液二次電池
JP3246553B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2003217668A (ja) 卷回電極体および非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090219

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090219

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100219

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100219

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100219

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110219

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110219

Year of fee payment: 12