JPH11313526A - 歩行型根菜類収穫機 - Google Patents

歩行型根菜類収穫機

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JPH11313526A
JPH11313526A JP9070199A JP9070199A JPH11313526A JP H11313526 A JPH11313526 A JP H11313526A JP 9070199 A JP9070199 A JP 9070199A JP 9070199 A JP9070199 A JP 9070199A JP H11313526 A JPH11313526 A JP H11313526A
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JP
Japan
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nipping
root
conveying device
leaf
pulling
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Application number
JP9070199A
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English (en)
Inventor
Mikio Ichinose
幹雄 一瀬
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圃場からの根菜の引き上げ、および、葉切り
処理を一連に能率よく行うこよのできる歩行小型の根菜
類収穫機を提供する。 【解決手段】 左右に車輪5を備えるとともに後部に操
縦ハンドル6を備えた走行機体に、圃場にある根菜Wの
葉部Wbを挟持して引き上げて後方上方に吊り下げ搬送
する挟持引上げ搬送装置9と、吊り下げ搬送される根菜
Wの葉部Wbを左右から挟持して後方へ移動する間に根
菜本体Waの高さを揃える位置揃え挟持搬送装置Aと、
位置揃え挟持搬送装置Aで高さの揃えられた根菜Wの葉
部Wbに作用するカッター3と、土中に突入させて駆動
力により強制的に振動を付与して土を切り崩す土切り崩
し体8を挟持引上げ搬送装置9の始端近傍に備えるとと
もに、位置揃え挟持搬送装置Aの始端を車輪5の軸心よ
り前側に設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人参や大根といった根
菜類の地中からの堀取り工程から後処理工程に向けての
搬送工程に至るまでの一連の収穫作業を機械化させる技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、根菜類の収穫作業は、圃場に埋ま
っている根菜を1本づつ手で引き抜いてから包丁で葉を
切り落とすという人為作業で賄われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】根菜類の人為収穫作業
は、腰を曲げた姿勢で根菜を圃場から引き抜くという重
労働になるため、例えばコンバインのような機械化され
た収穫機の実現が望まれていた。大規模圃場では切実な
課題である。本発明は、根菜の引抜きから葉部切断に至
る手前までの一連の工程が機械化された根菜類の収穫機
を実現して提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために
本発明は、後上り傾斜状態で対向配置して駆動される左
右一対の前部無端回動帯により、根菜の葉部を挟持して
該根菜を地中から引き抜きつつ上方に引き上げる引抜き
部と、左右一対の後部無端回動帯とこれの下方に配置さ
れる左右一対のガイド機構とから成り、その葉部の下部
を一対のガイド機構間で誘導案内しながら、葉部の上部
を一対の後部無端回動帯の駆動によって挟持移送するこ
とにより、引抜き部から送られてくる根菜を後方に搬送
する搬送装置とを夫々設け、一対の後部無端回動帯と一
対のガイド機構との上下間隔が、搬送方向下手側に行く
ほど広くなるように、これら後部無端回動帯とガイド機
構とを相対配置するとともに、搬送根菜に所定以上の下
方移動力が作用すると、根菜の後部無端回動帯からの下
方へのずれ動きが許容されるように、一対の後部無端回
動帯による根菜葉部に対する挟持力を設定し、更に、左
右のガイド機構間に所定距離の左右方向間隙を設けてあ
ることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】引抜き部は、地上に突出している葉部を挟持す
ることで地中にある根菜を引き抜いて上方に持ち上げる
ように機能し、搬送装置は、一対のガイド機構によって
葉部の下部の搬送経路を形成した状態で、一対の後部無
端回動帯による葉部上部を挟持しての搬送作用を与える
機能を発揮する。搬送装置では、ガイド機構と後部無端
回動帯との上下間隔が、搬送方向下手側に行くほど広く
なるように、かつ、一対の後部無端回動帯では根菜の下
方移動が許容されるようにしてあるから、後方への搬送
に従ってガイド機構は葉部の根元に近づき、ついには根
菜本体上面に接触した状態で搬送される接触搬送状態に
なり、それ以後では一対の後部無端回動帯と葉部とが上
下に相対移動して接触搬送状態が維持されるようにな
る。その結果、この搬送装置の終端では、どの根菜も接
触搬送状態に統一されるようになり、根菜を一定の姿勢
・位置でもって葉部を切断するカッター装置等の後処理
工程に受渡しできるようになる。更に、左右のガイド機
構間に所定距離の左右方向間隙を設けてあるので、未成
育のものや極細あるいは極小等の規定よりも小さいサイ
ズの根菜を、後部無端回動帯によって前記左右方向間隙
を通過して持ち上げて搬送経路外に送り出す選別作用が
発揮されるようになる。前記左右方向間隙を調節設定で
きるようにすると、選別基準となる根菜のサイズを選択
できるようになり、一層好都合である。
【0006】
【発明の効果】従って、請求項1及び2のいずれの根菜
類用収穫機でも、根菜の地中からの引抜きからカッター
装置等の後処理の手前までの一連の工程を機械化できた
とともに、後処理に受け渡す根菜を一定姿勢・位置にそ
揃えることによる機械化処理の円滑・安定化が図れ、し
かも、搬送途中において根菜の選別も行え、収穫能率向
上に寄与しながら労力を軽減させることができた。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に歩行型の根菜類用収穫機の全体側面図
が、図2にその前部の平面図が夫々示され、1は引抜き
部、2は搬送装置、3は葉切り装置、4は収穫部、5は
走行用車輪、6は操縦ハンドル、Eはエンジンである。
引抜き部1は、左右一対の分草具7,7を先端に備える
とともに、分草具7の直後部位と葉切り装置3部位とに
亘るコンベヤ式の挟持コンベヤ装置9を装備して構成さ
れている。挟持コンベヤ装置9は、後上り傾斜姿勢で対
向配置して駆動される左右一対の搬送ベルト11,11
で構成されている。尚、0は根菜の地中をほぐす揺動ス
キである。搬送装置2は、前述した左右一対の搬送ベル
ト11,11とこれの下方に配置される左右一対のガイ
ド機構12,12とから構成され、根菜葉部の下部を一
対のガイド機構12,12間で誘導案内しながら、葉部
の上部を一対の搬送ベルト11,11の駆動によって挟
持移送することにより、引抜き部から送られてくる根菜
を後方に搬送する機能を持っている。
【0008】図3乃至図5に示すように、ガイド機構1
2は、チェンリンク13毎に横軸心Y周りに回動自在な
ローラ14が装備されたチェン15で構成されている。
ローラ14は、バネ16によって対向方向に向けての付
勢力を発生する状態でチェンリンク13に取付けられ、
従って、根菜の葉部は対向する左右のローラ14,14
で挟持されての後方移送力を受けるのであり、その移送
速度は、搬送ベルト11による速度とほぼ同じである。
そして、搬送ベルト11とガイド機構12との上下間隔
を、搬送方向下手側に行くほど広くなるように、ガイド
機構12の後上がり傾斜角度を極緩いものに設定してあ
る。一対のガイド機構12,12は、根菜を挟まない自
由状態において左右のローラ14,14間に所定距離の
左右方向間隙Sが存在するように配設してあるととも
に、ガイド機構12後部において左右方向間隙Sの長さ
を変更設定自在な間隙調節機構Lを設けてある。すなわ
ち、チェン15の移動経路を案内する断面下向きコ字形
状のガイド部材18を設けるとともに、このガイド部材
18の左右方向位置を前後のセットボルトとの嵌合長孔
18aによって変更できるのである。
【0009】図6に示すように、左右の搬送ベルト1
1,11には、これらを互いの存在方向に押圧して葉部
の挟持力を発生させるための多数の転輪17が設けら
れ、前端部からガイド機構12の前端に相当する部位ま
での搬送ベルト前部11aにおいては、地中の根菜を確
実に引き抜けるべく強い挟持力が作用するように転輪1
7の付勢スプリング8の強さを設定し、かつ、それから
後側の搬送ベルト後部11bにおいては葉部の挟持力
を,搬送ベルト前部11aにおけるスプリング8よりも
細いスプリング10の採用によって弱いものに設定して
ある。ガイド機構12の後方位置には、回転カッター1
4で根菜の葉部を切り落とす葉切り装置3が配置されて
いるとともに、根菜の葉部を持ち直して回転カッター1
4の切断工程に適した切断姿勢に揃えるために、ガイド
機構12と回転カッター14とに亘って持直し搬送機構
19が装備してある。収穫部4は、根菜を根菜本体を収
集するシュート4Aと、切断された葉部を後方に導くガ
イド板4Bから構成される。
【0010】収穫作業の主要作用を述べると、搬送ベル
ト前部11aによる強い挟持力でもって葉部を挟持して
後方上方に持ち上げることにより、地中にある根菜を引
き抜き、次いで、搬送ベルト後部11bとガイド機構1
2とによる搬送力で根菜を後方上方に移送するのである
が、ガイド機構12の傾斜が緩いので、次第に根菜本体
の上面がローラ14に接近し、ガイド機構12後部では
ローラ14に根菜本体上面が接当した接触搬送状態にな
る。それから以後では、搬送ベルト後部11bの弱い挟
持力により、後方への搬送力は根菜に伝達しつつ葉部の
下方へのすり抜け移動が許容されることにより、搬送ベ
ルト11の終端では、根菜は必ず接触搬送状態になり、
かつ、間隙調節機構Lによって小さい側に規定外サイズ
の根菜はガイド機構12よりも上に持上げられ、搬送ベ
ルト11終端から放出される。そして、持直し搬送機構
19によって葉部を付け根から若干上の位置に持ち替
え、次に控える葉切り装置3に対する一定姿勢・位置を
維持しながら極力根菜本体に近い位置で葉部の切断が行
えるようになる。葉切り装置3以後では、根菜本体はシ
ュート4Aに回収されるとともに、葉部は圃場に放出さ
れるようになる。
【0011】本実施例では、一組の搬送ベルト前部11
aが前部無端回動帯に、かつ、搬送ベルト後部11bが
後部無端回動帯に夫々相当しているが、夫々別構成の搬
送ベルト、または搬送チェンで構成しても良い。ガイド
機構12としては、上記のローラ付きチェン15の他、
単なる一対のガイド棒から構成するとか、下面に左右軸
心周りに回動自在な多数のローラを備えた一対のガイド
部材と、これらガイド部材の直上位置において葉部を後
押しして搬送ベルト12と同速度で移送力を発生するよ
うに設けられた接当式の駆動移送体とで構成する等も考
えられる。又、乗用型の根菜類用収穫機に本構造の収穫
部を搭載するものでも良い。
【0012】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】根菜類用収穫機の全体側面図
【図2】収穫機前部の平面図
【図3】ガイド機構の構造を示す平面図
【図4】搬送装置部分の横断面図
【図5】ローラ付チェンの構造を示す部分側面図
【図6】挟持コンベヤ装置の構造を示す平面図
【符号の説明】
3 カッター 5 車輪 6 操縦ハンドル 7 前処理装置 8 土切り崩し体 9 挟持引上げ搬送装置 12 上昇位置規制ガイド部 A 位置揃え挟持搬送装置 C 導入空間 S 間隙 W 根菜 Wa 根菜本体 Wb 葉部
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 歩行型根菜類収穫機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人参、大根、玉葱など
の根菜類を対象とする歩行型の収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩行根菜類収穫機としては、例え
ば、実開昭60−89826号公報に示されるように、
左右の車輪で走行するとともに後部の操縦ハンドルを持
って操縦する機体に、圃場にある根菜の葉部を挟持して
引き抜き後方上方に吊り下げ搬送する左右の挟持搬送ベ
ルトと、吊り下げ搬送された根菜の葉部を切断するカッ
ターとを備えて、葉切りした根菜本体を回収するよう構
成したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の歩行型根菜
類収穫機は、小回りの利く車輪走行式の機体構成である
ために、小さい圃場でも容易に導入できて、堀り起しか
ら引き抜き、搬送、葉切り、放出までの処理を一連に能
率よく行うことができる簡便で価格の安い収穫機を実現
できる利点を有するものであるが、高品質に根菜を収穫
できて小型にして取扱い性が良く、高性能で実用に供す
る機械にするためには小型小スペースの中で堀り起しか
ら葉切りの一連の収穫作業を高性能、高精度に発揮させ
る合理的な構成にする必要があり、この点で改良の余地
があった。
【0004】また、左右の車輪で走行する歩行型農作業
機は、クローラ式の走行装置で走行するものに比較して
小回りが利く利点を有しているのであるが、その反面、
機体が車輪を中心にして上下に揺動可能であるために、
車輪が通過する地面の凹凸などによって機体が前後、上
下に揺動して姿勢が不安定になりやすいものとなる。
【0005】そして、機体の姿勢が不安定であると、圃
場にある根菜の葉部を左右の挟持搬送ベルトで挟持して
引き抜いて後方上方に吊り下げ搬送する際、葉部を挟持
搬送ベルトで挟持する高さが安定しなくなり、以降の葉
切り行程において根菜本体に対する切断位置が一定しな
くなって、根菜本体に残された葉部の長さが不揃いにな
ってしまう。
【0006】また、圃場の根菜を挟持搬送ベルトで引き
抜く行程では、根菜引き抜き反力が挟持搬送ベルトの始
端部に作用することになるが、この引き抜き反力は根菜
の根張り具合やその根菜の周辺の土壌硬さ、などによっ
て時々刻々変化し、その影響で葉部の挟持高さ位置が変
化し、葉部切断位置の精度が悪化する。また、根菜引き
抜き反力によって直進性、操縦性などの運転取扱い性も
悪くなる。
【0007】本発明は、このような実情に着目してなさ
れたものであって、実用化においての重要点、即ち、葉
部を一定高さで切断し、葉部の切り残しがなく、切り口
の揃った葉切りを実現し、そして、機械による収穫後に
手作業による葉切り処理を不要とし、高い性能および精
度で収穫を行うことができる、運転取扱い性に優れた歩
行小型の根菜類収穫機を提供することを主たる目的とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用、および、効果〕
【0009】(構成)請求項1に係る歩行型根菜類収穫
機は、左右に車輪を備えるとともに後部に操縦ハンドル
を備えた走行機体に、圃場にある根菜の葉部を挟持して
引き上げて後方上方に吊り下げ搬送する挟持引上げ搬送
装置と、前記挟持引上げ搬送装置の下側で該挟持引上げ
搬送装置の挟持始端部より後側部に挟持始端部を位置さ
せ、搬送方向下手側に行くほど挟持終端部側が前記挟持
引上げ搬送装置から離間するように設置するとともに、
吊り下げ搬送される根菜の葉部を左右から挟持して後方
へ移送する間に根菜本体の高さを揃える位置揃え挟持搬
送装置と、この位置揃え挟持搬送装置で高さの揃えられ
た根菜の葉部に作用するカッターとを備えるとともに、
圃場にある根菜本体下方の土中に突入させて駆動力によ
り強制的に振動を付与して根菜本体底辺部の土を切り崩
す土切り崩し体を、前記挟持引上げ搬送装置の始端近傍
に備えてあることを特徴とする。
【0010】(作用)上記構成によると、機体後部から
の歩行操縦によって機体を前進走行させると、圃場の根
菜は、その葉部を挟持引上げ搬送装置に挟持されて上方
に引き上げられ、後方上方に吊り下げ搬送されてゆく。
この場合、挟持引上げ搬送装置の始端近傍に配備した振
動式の土切り崩し体が振動して圃場にある根菜本体底辺
部の土を切り崩し、引き上げる根菜本体底辺部の土をほ
ぐして膨軟化し、土と根菜を分離させ根菜を持ち上げる
浮かし堀りされた根菜が挟持引上げ搬送装置により抵抗
少なく引き上げられることになる。従って、挟持引上げ
搬送装置の始端部において下向きに作用する根菜引き上
げ反力は比較的小さいものとなる。
【0011】また、根菜の根張り具合やその根菜が植え
られている箇所での局部的な土壌の硬さ、などが変化し
ても、根菜本体底辺部の土がほぐされることで、土と根
菜を分離させて根菜を浮かせた状態にして葉部を挟持し
て引き抜くので、根菜の引き上げ抵抗は比較的安定し、
挟持引上げ搬送装置の始端部に働く引き上げ反力の変動
で葉部がズリ下がって葉部先端側を挟持して搬送するな
どの弊害がなくなり、安定的に根菜本体から一定の高さ
位置で葉部を挟持して引き上げ搬送することができる。
また、挟持引上げ搬送装置の始端部に働く引き上げ反力
の変動で機体姿勢が変化するようなことも少ないものと
なる。
【0012】そして、挟持引上げ搬送装置で挟持されて
後方上方に搬送される根菜の葉部は、挟持引上げ開始の
後、一定距離引き上げ搬送されて根菜の姿勢が鉛直状態
の安定した状態で位置揃え挟持搬送装置に導かれ、挟持
引上げ搬送装置と位置揃え挟持搬送装置とで後方へ移送
する間に、根菜本体の高さが揃えられる。そして、その
高さを確保した状態でカッターにより葉部が所定の位置
で切断され、葉部の切断された根菜本体は落下回収され
てゆく。
【0013】(効果)従って、請求項1の発明によれ
ば、根菜本体の底辺部の土をほぐして土と根菜を分離し
て根菜を浮かす状態にしてその葉部を挟持して引き抜く
ことで、無理のないソフトな引き抜きを行えるととも
に、根菜を圃場から引き上げる抵抗が少なく安定するの
で、その引き上げ反力の影響で機体が停止したり、機体
の姿勢が変化すること、或いは、挟持部から葉部がズリ
下がること、葉部が引き千切られること、等を少なくす
ることができ、挟持引上げ搬送装置による葉部の挟持位
置を根菜本体から一定の高さにして引き上げ搬送するこ
とができる。
【0014】また、挟持高さ位置が比較的安定した状態
で、的確に挟持して引き上げて一定距離搬送した後、後
行程の位置揃え挟持搬送装置の始端部に葉部を導入し挟
持搬送するので、その導入が円滑となるとともに、挟持
位置のバラつきを少なくして根菜本体から一定高さの葉
部を挟持して搬送することで位置揃えが迅速良好とな
り、その後の切断高さ精度を高いものにすることができ
る。
【0015】このようにして、直進性、操縦性にも優
れ、葉切り精度の高い収穫を行うことが可能な歩行小型
の収穫機を得ることができる。
【0016】〔請求項2に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0017】(構成)請求項2に係る歩行型根菜類収穫
機は、請求項1の発明において、前記挟持引上げ搬送装
置を、根菜の葉部を挟持する左右の作用部に弾性力を持
たせて、葉部非挟持の時にはその作用部を互いに接触状
態に配置し、葉部挟持の時には葉部を弾性的に挟持して
引き上げて後方上方に吊り下げ搬送するよう構成し、か
つ、前記位置揃え挟持搬送装置を、左右の挟持作用部間
に間隙を設けてその挟持作用部に弾性力を持たせた構成
にしてある。
【0018】(作用)上記構成によると、挟持引上げ搬
送装置は、葉部非挟持の時にはその作用部が互いに接触
状態となっており、葉部挟持の時には葉部を弾性的に挟
持して引き上げて後方上方に吊り下げ搬送するので、葉
部が少ない時でも多い時でも、両作用部の間に葉部を確
実に挟持して、上記のように土切り崩し体を用いて浮か
し堀りされた状態にある圃場の根菜を円滑かつ的確に引
き上げて搬送する。
【0019】また、位置揃え挟持搬送装置の左右の挟持
作用部の間に間隙を設けて、導入された葉部をその挟持
作用部が弾性的に挟持して搬送するようにしてあるの
で、挟持引上げ搬送装置で吊り下げ搬送される根菜を位
置揃えする行程において、葉部の量が多い時でも少ない
時でも葉部を適切に導入して挟持案内し、葉部の円滑な
上動を許容しつつ葉部は円滑に後方に移送されることに
なる。
【0020】(効果)従って、請求項2の発明によれ
ば、挟持引上げ搬送装置による的確な葉部弾性挟持と、
位置揃え挟持搬送装置による円滑な挟持案内とによっ
て、根菜の挟持引き上げ搬送から位置揃えを、詰まりや
葉部の引き千切りなどの発生を防止しながら円滑に行わ
せることができ、その後の葉切り処理を高い位置揃え精
度のもとで行うことができる。
【0021】〔請求項3に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0022】(構成)請求項3に係る歩行型根菜類収穫
機は、請求項1または2に記載の発明において、前記挟
持引上げ搬送装置の前方に、圃場にある根菜の葉部を起
こす前処理装置を配備してある。
【0023】(作用)上記構成によると、圃場にある根
菜の葉部は、先ず、機体前方に位置する前処理装置に作
用を受け、地面近くにまで延びたり倒れ込んでいる葉部
でも確実に起こされて、挟持引上げ搬送装置の始端部に
案内される。
【0024】(効果)従って、請求項3の発明によれ
ば、葉部をもれなく確実に挟持引上げ搬送装置に導いて
挟持することができ、圃場の根菜の確実な引き上げを実
現することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に、本発明による歩行型根菜類収穫機の全
体側面図が、図2にその前部の平面図が夫々示されてお
り、基本的には、引抜き部1、搬送装置2、葉切り用の
カッター3、回収部4、走行用車輪5、操縦ハンドル
6、エンジンEを備えている。
【0026】引抜き部1は、機体前端において圃場に在
る根菜Wの葉部Wbを起こす葉部前処理装置として左右
一対の分草具7,7が配備されるとともに、この分草具
7とカッター3部位とに亘って挟持引上げ搬送装置9が
装備された構造となっており、この挟持引上げ搬送装置
9は、後上り傾斜姿勢で対向配置して駆動される左右一
対の搬送ベルト11,11で構成されている。また、挟
持引上げ搬送装置9の始端部近傍には、根菜本体Waよ
り下方の土中にまで突入されるとともに、駆動力により
強制的に振動を付与されて土を切り崩す土切り崩し体8
が設置されている。
【0027】図1および図2に示すように、搬送装置2
は、前記挟持引上げ搬送装置9と、これの後半下方に配
置された位置揃え挟持搬送装置Aとから構成されてい
る。
【0028】図3乃至図5に示すように、位置揃え挟持
搬送装置Aは、チェーンリンク13毎に横軸心Y周りに
回動自在なローラ14が装備された左右一対のチェーン
15で構成されている。ここで前記ローラ14は、バネ
16によって葉部Wbの案内経路側に向けて付勢力が与
えられる状態でチェーンリンク13に取付けられ、根菜
Wの葉部Wbは左右に対向する挟持作用部、つまり、左
右のローラ14の互いに対向する周面で弾性的に挟持さ
れての後方搬送力を受けるのであり、その搬送速度は、
搬送ベルト11による速度とほぼ同じである。そして、
図1に示すように、位置揃え挟持搬送装置Aの後上がり
傾斜角度が挟持引上げ搬送装置9のそれよりも緩く設定
されて、挟持引上げ搬送装置9と位置揃え挟持搬送装置
Aとの上下間隔が搬送方向下手側に行くほど広くなるよ
うに構成されている。
【0029】そして、位置揃え挟持搬送装置Aは、根菜
Wの葉部Wbを挟まない自由状態において左右のローラ
14間に所定距離の間隙Sが存在するように配設されて
いるとともに、位置揃え挟持搬送装置A後部において前
記間隙Sの大きさ変更設定するための間隙調節機構Lが
設けられている。すなわち、各チェーン15の移動経路
を案内する断面下向きコ字形状のチェーンガイド18、
前後のセットボルト18bとの長孔18aによって左右
位置調節することで、前記間隙Sの大きさ変更設定する
ことができるようになっているのである。
【0030】図6に示すように、挟持引上げ搬送装置9
における左右の各搬送ベルト11の内周には、これらを
搬送経路側に押圧して葉部Wbの挟持力を発生させるた
めの多数の転輪17が押圧されており、左右の搬送ベル
ト11間に搬送物がない非挟持状態では、転輪17で弾
性押圧された左右搬送ベルト11の対向する作用部が互
いに接触するようになっている。そして、前端部から位
置揃え挟持搬送装置Aの始端部位までの搬送ベルト前部
11aにおいては、地中の根菜Wを引き抜くに足る強い
挟持力が作用するように、転輪17に作用するスプリン
グ10aの強さを設定し、かつ、それから後側の搬送ベ
ルト後部11bにおいては、挟持力が搬送ベルト前部1
1aにおける挟持力よりも弱いものになるように、スプ
リング10aよりも細いスプリング10bを採用してい
る。また、左右の各搬送ベルト11の始端部に大きく前
方に拡がった導入空間Cを形成するとともに、これに引
き続いて、後方に鋭角状に狭まる挟持用導入経路が連設
されている。
【0031】位置揃え挟持搬送装置Aの後方位置には、
根菜Wの葉部Wbを切り落とす回転式のカッター3が配
置されているとともに、位置揃え挟持搬送装置Aの上方
箇所には、高さ位置が揃えられた根菜Wの葉部Wbを挟
持してカッター3へ搬送する葉切り挟持搬送装置Bが設
けられれいる。
【0032】前記回収部4は、葉切り処理されて落下し
てくる根菜本体Waを機体横側方に案内放出するシュー
ト4Aと、切断された葉部Wbを機体後方に導くガイド
板4Bから構成されている。
【0033】収穫作業の主要作用を述べると、機体に前
進に伴って、先ず、圃場にある根菜Wの葉部Wbを葉部
前処理装置としての分草具7で起こして、挟持引上げ搬
送装置9の始端部において大きく前方に拡がった導入空
間Cに導いた後、後方に鋭角状に狭まる挟持用導入経路
を介して左右の各搬送ベルト前部11aの間に案内す
る。葉部Wbが左右の搬送ベルト前部11aによる強い
挟持力でもって挟持されて後方上方に持ち上げられるこ
とにより、根菜Wは圃場からを引き上げられ、引き続
き、挟持引上げ搬送装置9における搬送ベルト後部11
bと位置揃え挟持搬送装置Aとの両者によって後方上方
に搬送される。この際、搬送下手側に行くほど挟持引上
げ搬送装置9と位置揃え挟持搬送装置Aとの間隔が広が
っているので、搬送される根菜本体Waは次第に位置揃
え挟持搬送装置Aの下面に接近し、ローラ14に根菜本
体Waの上面が接当案内された状態になる。そして、そ
れ以降では、搬送ベルト後部11bの弱い挟持力によ
り、後方への搬送力は根菜Wに伝達しつつ葉部Wbの下
方への相対すり抜け移動が許容されることにより、搬送
ベルト11の終端では、根菜本体Waはローラ14で高
さを揃えられた状態になり、その状態で根菜Wが葉切り
挟持搬送装置Bにより揃えられた高さを確保してカッタ
ー3へ供給案内される。
【0034】尚、上記実施例では、挟持引上げ搬送装置
9の根菜Wの引き上げ作用を行う前半分と、位置揃え挟
持搬送装置Aとの協働で根菜本体Waの高さを揃える後
半分を連続した一本の搬送ベルト11で構成している
が、挟持引上げ搬送装置9の前半分と後半分とを夫々別
構成の搬送ベルトで構成しても良い。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】根菜類収穫機の全体側面図
【図2】根菜類収穫機の全体を示す概略平面図
【図3】位置揃え挟持搬送装置の後部を示す平面図
【図4】搬送装置部分の縦断正面図
【図5】位置揃え挟持搬送装置の一部を示す平面図
【図6】挟持引上げ搬送装置の平面図
【符号の説明】 3 カッター 5 車輪 6 操縦ハンドル 7 葉部前処理装置 8 土切り崩し体 9 挟持引上げ搬送装置 A 位置揃え挟持搬送装置 W 根菜 Wa 根菜本体 Wb 葉部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に車輪(5)を備えるとともに後部
    に操縦ハンドル(6)を備えた走行機体に、圃場にある
    根菜(W)の葉部(Wb)を挟持して引き上げて後方上
    方に吊り下げ搬送する挟持引上げ搬送装置(9)と、吊
    り下げ搬送される根菜(W)の葉部(Wb)を左右から
    挟持して後方へ移動する間に根菜本体(Wa)の高さを
    揃える位置揃え挟持搬送装置(A)と、この位置揃え挟
    持搬送装置(A)で高さの揃えられた根菜(W)の葉部
    (Wb)に作用するカッター(3)と、土中に突入させ
    て駆動力により強制的に振動を付与して土を切り崩す土
    切り崩し体(8)を前記挟持引上げ搬送装置(9)の始
    端近傍に備えるとともに、前記位置揃え挟持搬送装置
    (A)の始端を前記車輪(5)の軸心より前側に設定し
    てあることを特徴とする歩行型根菜類収穫機。
  2. 【請求項2】 土切り崩し体(8)は、少なくとも圃場
    にある根菜(W)より下方の土を切り崩して膨軟化する
    よう構成してある請求項1または2記載の歩行型根菜類
    収穫機。
  3. 【請求項3】 前記挟持引上げ搬送装置(9)は葉部
    (Wb)の下動を許容する挟持力を有し、前記位置揃え
    挟持搬送装置(A)は葉部(Wb)の上動を許容する挟
    持力を有している請求項1記載の歩行型根菜類収穫機。
  4. 【請求項4】 前記挟持引上げ搬送装置(9)の始端部
    に大きく前方に拡がった導入空間(C)を形成するとと
    もに、これに引き続いて、後方に鋭角状に狭まる挟持用
    導入経路を連設し、かつ、前記位置揃え挟持搬送装置
    (A)の少なくとも始端側では、左右の上昇位置規制ガ
    イド部(12)を間隙(S)をもって対向配置してある
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の歩行型根菜類
    収穫機。
  5. 【請求項5】 前記挟持引上げ搬送装置(9)の前方
    に、圃場にある根菜(W)の葉部(Wb)を起こす前処
    理装置(7)を配備してある請求項1ないし4のいずれ
    か一項に記載の歩行型根菜類収穫機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1292635C (zh) * 2004-08-10 2007-01-03 中国农业大学 芹菜收获机
JP2011004716A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Iseki & Co Ltd 根菜類収穫機
CN106818015A (zh) * 2017-04-01 2017-06-13 济南大学 一种扭簧自动调节压力保护蒜秧的起送蒜装置

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