JPH11312496A - 冷陰極管用ヒータ、冷陰極管及び液晶表示装置 - Google Patents

冷陰極管用ヒータ、冷陰極管及び液晶表示装置

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JPH11312496A
JPH11312496A JP10118792A JP11879298A JPH11312496A JP H11312496 A JPH11312496 A JP H11312496A JP 10118792 A JP10118792 A JP 10118792A JP 11879298 A JP11879298 A JP 11879298A JP H11312496 A JPH11312496 A JP H11312496A
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cathode tube
cold
heater
temperature
liquid crystal
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JP10118792A
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Akira Tabuchi
明 田淵
Akiyoshi Inubushi
昭嘉 犬伏
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 冷陰極管を所定の輝度が得られるように適温
に熱効率よく安定して加温し、冷陰極管の発光を損失少
なく所定方向に向け、温度が低いときでも速やかに所定
の輝度が得られように立ち上げ、その後も所定の安定し
た輝度が維持され、構造簡単で安価に製造できるヒー
タ、冷陰極管、及びコスト増加なく、温度が低いときで
も速やかに所定の明るさで画像表示でき、その後も安定
した明るさで画像表示できる液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 面状の冷陰極管用ヒータAは自己温度制
御性を有する正温度特性抵抗発熱体15を含み、片面を
アルミニウム箔17(光反射膜を兼ねる熱伝導性金属膜
の1例)で覆う。このヒータをアルミニウム箔の部分で
光透過性接着剤20にて管長手方向に沿って冷陰極管周
面の一部に接着する。ヒータ付き冷陰極管を液晶表示パ
ネルの照明用光源として備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のカーナビゲ
ーションシステムにおける液晶表示装置の液晶パネル照
明用光源(バックライト等用の光源)などに利用されて
いる冷陰極管を加温するためのヒータ及び冷陰極管に関
する。また本発明は冷陰極管を液晶表示パネルの照明用
光源として備えている液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のカーナビゲーションシステム、
オーディオビジュアルシステム等における液晶表示装置
の液晶パネル照明用光源などとして冷陰極管が広く採用
されている。この冷陰極管は温度により輝度が変化する
ことが知られている。例えば周囲環境温度の低下により
冷陰極管の温度が低くなると、冷陰極管の輝度はその最
大輝度に対し大きく低下してしまうことが知られてい
る。
【0003】例えば冷陰極管が自動車のカーナビゲーシ
ョンシステムやオーディオビジュアルシステムにおける
液晶表示装置の液晶パネル照明用光源として液晶表示装
置に搭載されているような場合においては、冷寒地や冬
季のように周囲環境温度が低いときには、冷陰極管の輝
度は低下する。特に立ち上がりの際の輝度の低下が著し
い。
【0004】このような問題を解決するため種々の提案
がなされてきた。例えば特開平8−298179号公報
は、ニクロム線のような発熱線体を接着剤を塗布した合
成樹脂フィルムと剥離紙との間に挟持したヒータを、そ
の剥離紙を剥がして前記接着剤で冷陰極管表面に貼着し
た冷陰極管を教えている。特開平9−245944号公
報は発熱体としての金属箔の表裏面を合成樹脂フィルム
で挟着したヒータを粘着剤にて管周面の一部に付設した
冷陰極管を教えている。
【0005】特開平9−281469号公報は、ニクロ
ム線のような発熱線からなるヒータを管周面に螺旋状に
巻き付けた冷陰極管、並びにかかる冷陰極管を用いた液
晶表示装置を教えている。これら冷陰極管は周囲環境温
度が低い等により冷陰極管温度が低いときでも、それに
付設したヒータにより熱効率よく加熱して輝度を高める
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷陰極
管は加熱しすぎると却って輝度が低下することがあり、
また、熱的に損傷するから、加熱しすぎないようにしな
ければならないところ、前記いずれの公報に記載された
冷陰極管も、使用されているヒータはニクロム線のよう
な発熱線又は金属箔からなるものであるため、これらに
より冷陰極管を適温に加温するためには温度センサを含
む温度調節手段を要し、そのため全体の構造が複雑化
し、高価になる。
【0007】また、ニクロム線のような発熱線体を冷陰
極管の周囲に巻き付けるときには、冷陰極管の全体でみ
ると加温に局部的にむらが生じるという問題もある。そ
こで本発明は、冷陰極管に取り付けて冷陰極管を所定の
輝度が得られるように適温に熱効率よく安定して加温す
ることができ、さらに、冷陰極管からの発光を損失少な
く所定方向に向けることができ、しかも構造簡単で安価
に製造できる冷陰極管用ヒータを提供することを課題と
する。
【0008】また本発明は、温度が低いときでも速やか
に所定の輝度が得られように立ち上げることができ、そ
の後も所定の安定した輝度が維持され、また発光を損失
少なく所定方向に向けることができ、しかも構造簡単で
安価に製造できる冷陰極管を提供することを課題とす
る。また本発明は、従来の液晶表示装置に比べて格別大
きいコスト増加を招くことなく、温度が低いときでも速
やかに所定の明るさで画像表示でき、その後も所定の安
定した明るさで画像表示できる液晶表示装置を提供する
ことを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、自己温度制御性を有する正温度特性抵抗発熱
体を含み、少なくとも片面が光反射膜を兼ねる熱伝導性
金属膜で覆われていることを特徴とする面状の冷陰極管
用ヒータ、前記冷陰極管用ヒータを前記金属膜の部分で
光透過性接着剤にて管長手方向に沿って管周面の一部に
接着したことを特徴とする冷陰極管、及び前記冷陰極管
を液晶表示パネルの照明用光源として備えていることを
特徴とする液晶表示装置をそれぞれ提供する。 (1)冷陰極管用ヒータについて 本発明に係る冷陰極管用ヒータはその金属膜の全部又は
一部を冷陰極管の周面の一部に空隙をおかずに取り付
け、例えばその金属膜の全部又は一部を冷陰極管の長手
方向に沿って該冷陰極管の周面の一部に光透過性の接着
剤で接着取り付けして用いることができる。金属膜の全
部が冷陰極管に空隙をおかずに取り付けられる場合は勿
論のこと、金属膜の一部が空隙をおかずに冷陰極管に取
り付けられる場合でも、金属膜の他の部分は冷陰極管に
近接配置されるから、いずれにしてもこのように冷陰極
管に取り付けることで、抵抗発熱体からの熱を効率よく
冷陰極管に伝えることができ冷陰極管を速やかに、所定
の輝度が得られる温度に加温することができる。
【0010】また、前記抵抗発熱体は、一般にPTC
(Positive Temparature Coe
fficient)抵抗発熱体として知られているもの
であり、この抵抗発熱体は通電により昇温するが、温度
上昇とともに次第に電気抵抗が増し、一定の温度までし
か昇温せず、その温度を維持するもので、温度制御のた
めの給電制御手段乃至サーモスタット等を含む温度制御
手段無くして自己温度制御性を有するものである。従っ
て、冷陰極管を所定の輝度が得られる適温に加温し、そ
の温度を安定に維持することができ、従って冷陰極管の
輝度も安定化する。
【0011】さらに、金属膜がリフレクター(光反射
体)として作用し、通常、前記抵抗発熱体は光透過性や
反射性が無いか、乏しいにもかかわらず、冷陰極管から
の発光を損失少なく所定の方向に効率よく向けることが
できる。またかかる抵抗発熱体は、温度制御のための給
電制御手段乃至サーモスタット等を含む温度制御手段が
必要ではなく、そのような給電制御手段や温度制御手段
無しで一定の温度を維持できる簡易なものであるから、
本発明に係る冷陰極管用ヒータは構造が簡単であり、安
価に提供できる。さらに自己温度制御性により電力消費
が少なく済み、、ランニングコストが安価であり、通常
の自動車用バッテリーでも所望の動作をさせることがで
きる。
【0012】かくして本発明に係る冷陰極管用ヒータ
は、冷陰極管に取り付けて冷陰極管を所定の輝度が得ら
れるように適温に熱効率よく安定して加温することがで
き、さらに、冷陰極管からの発光を損失少なく所定方向
に向けることができ、しかも構造簡単で安価に製造でき
る。ランニングコストも安価に済む。本発明に係る冷陰
極管用ヒータは既述のとおり冷陰極管に対し少なくとも
一部を空隙をあけることなく取り付けることができるも
のであればよく、種々の構造、形態のものを採用できる
が、前記金属膜部分で冷陰極管に接着剤等による取付け
が容易に行えるものが望ましい。
【0013】本発明の冷陰極管用ヒータは、冷陰極管へ
の接着を容易にするために、予め金属膜の表面に光透過
性の感圧性接着剤の層とこれを覆う離型紙を設けておい
てもよい。この場合、離型紙を剥がして直ちに冷陰極管
に接着できる。本発明に係る冷陰極管ヒータは、例え
ば、対向するフィルム間に少なくとも一対の所定パター
ンの電極及び該電極に重ねて形成された自己温度制御性
を有する正温度特性抵抗発熱体の層が挟着されていると
ともに、片方の該フィルム表面に熱伝導性及び光反射性
を有する金属膜が形成されているものを例示できる。さ
らにこのヒータの場合、金属膜は前記片方のフィルム表
面に金属箔が貼着されて形成されている場合や、前記片
方のフィルム表面に各種物理的及び(又は)化学的蒸着
法により形成されている場合を例示できる。また、金属
膜が形成されているフィルムが電気絶縁性の接着剤の層
から形成されており、この接着剤を用いて、且つ、この
接着剤層を介して金属箔からなる金属膜が貼着されてい
る場合も例示できる。いずれにしてもこのようなヒータ
はその金属膜の部分で接着剤により容易に冷陰極管に接
着することができる。
【0014】前記抵抗発熱体は膜状に薄く形成して、可
撓性を与えることができ、前記フィルムや金属膜等も薄
くして可撓性を与えることができる。本発明にかかるヒ
ータは、これを取り付けるべき冷陰極管の周面が曲面で
ある場合に備えて全体が可撓性を有していることが好ま
しく、このような可撓性を与えるヒータ全体の厚みとし
て、例えば概ね150μm〜250μmを挙げることが
できる。この場合抵抗発熱体の厚さとしては、それには
限定されないが、概ね50μm以下を挙げることができ
る。なお、かかる抵抗発熱体は、それには限定されない
が、例えば前記PTC特性を有するPTC樹脂組成物か
らなるペーストを前記フィルム面上に印刷等にて面状に
塗布する、PTC樹脂組成物からなるフィルムを前記フ
ィルム面上に接着等にて積層するなどして簡単、安価に
形成することができる。
【0015】いずれにしてもPTC樹脂組成物として
は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
系樹脂若しくはシリコン樹脂等の熱硬化性樹脂に、金属
粉末(銀、銅、ニッケル等)、金属酸化物粉末(酸化錫
等)、カーボンブラック(ケッチェンブラック、アセチ
レンブラック、サーマルブラック等)、カーボンファイ
バー、黒鉛粉末等の導電性粒子若しくはこれらの混合物
を分散させたものを例示できる。なお、本明細書におい
て「粒子」は、球状、鱗片状、繊維状等の各種形態の粒
子を包含する概念である。導電性粒子としては、中でも
カーボンブラックや黒鉛粉末、又はこれらの混合物、或
いはこれらを主体とするものが好ましく、さらにその粒
子径として0.3μm〜50μm(さらに好ましくは3
μm〜25μm)の範囲のものが望ましい。
【0016】本発明の冷陰極管用ヒータにおけるPTC
特性の抵抗発熱体は、それには限定されないが、好まし
いものの一つとして12〜13ボルト程度の通電で概ね
20℃〜100℃、さらに好ましくは30℃〜60℃程
度の範囲で温度が安定するものを挙げることができる。
前記電極は、それには限定されないが、例えば前記フィ
ルム面上に導電性ペーストを印刷等にて塗布したり、電
極パターンの導電性フィルムを接着等にて積層したり、
前記フィルム面上に金属メッキする等して簡単、安価に
所定パターンに形成できる。
【0017】電極として用いることのできる導電性ペー
ストとしては、金属粉末(銀、銅、ニッケル等)、金属
酸化物粉末(酸化錫等)、カーボンブラック(ケッチェ
ンブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック
等)、カーボンファイバー、黒鉛粉末等の導電性粒子
(ここで粒子とは球状物、燐片状物、繊維状物等を包含
する)若しくはこれらの混合物をポリウレタン、アクリ
ル樹脂、シリコン樹脂、ポリエチレン等の樹脂に分散さ
せたものを例示できる。また、導電性フィルムとして
は、前記ペーストをフィルム状に成形したもの、金属
箔、導電性樹脂フィルム、ITO膜等を例示できる。ま
た電極材料の表面電気抵抗率は102 Ω未満が好まし
い。
【0018】電極のパターンとしては、種々採用できる
が、例えば櫛状パターンの電極を挙げることができる。
このように櫛状パターンの電極を採用する場合、各対の
電極は、代表的には、一方の電極の櫛歯が他方の電極の
櫛歯に間隔をあけて並行に隣り合って並ぶように配置さ
れる例を挙げることができる。このような櫛状パターン
の対電極で前記抵抗発熱体に通電することで、該抵抗発
熱体各部への通電を均一化でき、抵抗発熱体各部を均一
に温度上昇させやすくなる。なお、抵抗発熱体各部への
通電を均一化し、抵抗発熱体各部が均一に温度上昇しや
すくするために、該抵抗発熱体を各対の電極について複
数に分割して設けてもよい。
【0019】例えば、電極を前記フィルム面上に予め形
成したとき、前記抵抗発熱体は、前記PTC樹脂組成物
ペーストの塗布、PTC樹脂組成物からなるフィルムの
接着等による積層などにより、該電極の上から該フィル
ム上に重ねて形成することができる。さらにその上から
もう1枚の前記フィルムを重ね、両フィルムを接着剤等
で接合することで、該対向するフィルム間に少なくとも
一対の所定パターンの電極及び該電極に重ねて形成され
た自己温度制御性を有する正温度特性抵抗発熱体を挟着
することができる。そして、該フイルムの少なくとも一
方の表面に予め、又は前記挟着後に前記金属膜を形成す
ることができる。このようにしてヒータを簡単、安価に
得ることができる。
【0020】抵抗発熱体等を挟着する前記のフィルム
は、該抵抗発熱体が到達できる最高温度に耐えられる耐
熱性を有する材料からなるシート(例えばそのような耐
熱性を有する合成樹脂シート)であればよい。このよう
なフィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリウレタンフィルム等を
例示できる。
【0021】また、使用する接着剤についても抵抗発熱
体が到達できる最高温度に耐えられるものであればよ
い。また、前記光反射性及び熱伝導性を有する金属膜の
材料としては、銀、アルミニウム、ニッケルを例示でき
る。 (2)冷陰極管について 本発明に係る冷陰極管は、既述の本発明に係る面状ヒー
タをその金属膜の部分で光透過性接着剤にて管長手方向
に沿って管周面の一部に接着したものであるから、該ヒ
ータを作動させることで冷陰極管の温度が低いときでも
速やかに所定の輝度が得られように加温して立ち上げる
ことができ、その後も自己温度制御性を有する抵抗発熱
体の作用で加温温度を一定に安定化して所定の安定した
輝度を維持でき、また金属膜がリフレクターとして作用
することで発光を損失少なく所定方向に向けることがで
き、しかも構造簡単で、安価に製造できる。
【0022】ここでの光透過性接着剤はヒータの最高到
達温度に耐えられる耐熱性を有するものとする。該接着
剤は透明でも、そうでなくてもよいが、できるだけ光透
過性のよいものが望ましい。このような接着剤として、
シリコーン系接着剤を例示できる。 (3)液晶表示装置について 本発明に係る液晶表示装置は、本発明に係る前記のヒー
タ付きの冷陰極管を液晶表示パネルの照明用光源として
備えていることで、従来の液晶表示装置に比べて格別大
きいコスト増加を招くことなく、温度が低いときでも速
やかに所定の明るさで画像表示でき、その後も所定の安
定した明るさで画像表示できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る冷陰極管用ヒ
ータの1例を示しており、図1(A)は平面図、図1
(B)は底面図、図1(C)は上側のフイルム及び金属
膜を省略して示す平面図、図1(D)は断面構造を示す
図である。
【0024】図1に示す冷陰極管用ヒータAは、対向す
るフィルム11、12間に、一対の櫛状パターンの電極
13、14と該電極に重ねて形成された自己温度制御性
を有する正温度特性抵抗発熱体15を挟着し、上側のフ
ィルム12の表面に金属膜としてアルミニウム箔17を
接着したものである。なお、この金属膜はフィルム12
の表面にアルミ等の金属の蒸着法にて形成されていても
よい。
【0025】フィルム11、12はいずれも、それには
限定されないが、ここではポリエチレンテレフタレート
から細い帯状に形成されており、下側のフィルム11の
厚さt1は25μmで可撓性を有しており、上側のフィ
ルム12の厚さt2は25μmで可撓性を有している。
電極13、14は下側のフィルム11の内面に形成され
ている。さらに説明すると、電極13、14は、銀フレ
ーク75重量部とポリ塩化ビニル(PVC)12.5重
量部とウレタン樹脂12.5重量部からなる導電性ペー
ストを用いて該フィルム11の内面に印刷することで櫛
形状に形成されている。一方の電極13の櫛歯が他方の
電極14の櫛歯の間に互いに間隔をあけて配置される態
様で形成されている。さらに言えば、一方の電極13の
櫛歯が他方の電極14の櫛歯に間隔をあけて並行に隣り
合って並ぶように配置されている。各電極13、14の
膜厚t3は約10〜12μmである。
【0026】抵抗発熱体15は、これら電極13、14
の上に帯状に形成されている(なお、例えば2列に平行
に分割されて形成されてもよい)。抵抗発熱体15は、
熱硬化性シリコン樹脂50重量部と黒鉛粒子50重量部
からなる正温度特性(PTC)樹脂組成物のペースト
を、電極13、14上に重ねて印刷することで面状且つ
膜状に形成されている。抵抗発熱体15の厚さt4は約
30〜50μmである。
【0027】そしてフィルム12が、該抵抗発熱体15
の上からフィルム11に重ねられ、且つ、接着剤19に
て両フィルム11、12が接合されている。接着剤の厚
さt5は約20〜50μmである。さらにフィルム12
の表面に厚さt6=20μmのアルミニウム箔17が接
着剤20で貼着されている。接着剤20の厚さt7は略
20μmである。
【0028】かくして冷陰極管用ヒータAの総厚t0は
略140μm〜190μmの範囲に納まっており、全体
的に可撓性を有し、後述するように外径が略3mm程度
の冷陰極管Tの周面に曲げて接着できる。ヒータAは、
このように構造が簡単なものであり、安価に提供するこ
とができる。また、アルミニウム箔17の全部又は一部
を接着剤により容易に後述する冷陰極管T(図2参照)
に、その長手方向に沿って管周面の一部に接着取り付け
することができる。
【0029】そして、電極13、14の延長部131、
141のそれぞれの端に端子132、142によってリ
ード線161、162を接続して給電し、該電極を介し
て抵抗発熱体15に13.5ボルトで通電すると、速や
かに(約20秒後)にその表面温度が40℃迄上昇し、
さらに通電を続けても、その後は略40℃±1.5℃の
範囲で安定な温度を保つことができる。
【0030】かくしてヒータAは冷陰極管Tに取り付け
て、これを所定の輝度を発揮する適温まで速やかに加温
し、その後はその温度を安定的に維持するように加温で
きる。図2は図1に示すヒータAを取り付けた冷陰極管
Tを示しており、図2(A)は本発明に係る冷陰極管の
1例の斜視図、図2(B)はその拡大側面図、図2
(C)は本発明に係る冷陰極管の他の例の拡大側面図で
ある。
【0031】図2に示す冷陰極管Tは、いずれも外径が
略3mm程度の細長い円柱形状のものである。自動車の
カーナビゲーションシステムにおける液晶表示装置の液
晶パネル照明用光源等として利用できる。図2(A)及
び(B)に示す冷陰極管Tは、図1に示すヒータAをそ
の金属箔17の全面で、耐熱性を有する光透過性接着剤
(ここではシリコーン系接着剤)にて管長手方向に沿っ
て、管外周面aの半周分より少し小さい領域にわたって
接着したものである。
【0032】また、図2(C)の冷陰極管Tは、図1に
示すヒータAをその金属箔17の中央部の一定幅部分1
71で、耐熱性を有する光透過性接着剤(ここではシリ
コーン系接着剤)にて管長手方向に沿って、管外周面a
の一部に接着したものである。ヒータAのアルミニウム
箔17が全面的に冷陰極管周面aに接着されている図2
(A)及び図2(B)の冷陰極管TではヒータAの全体
が空隙をおかずに冷陰極管周面に取り付けられているの
で、また、図2(C)の冷陰極管Tにおいてもアルミニ
ウム箔17の中央部171が空隙をおかずに冷陰極管周
面aに取り付けられており、またそのためにヒータAの
他の部分も冷陰極管Tに近接配置されているので、いず
れの冷陰極管Tにおいても、ヒータAからの熱を効率よ
く冷陰極管Tに伝えることができ冷陰極管Tを速やか
に、所定の輝度が得られる温度に加温して立ち上げるこ
とができる。
【0033】また、ヒータAにおける抵抗発熱体15
は、通電により昇温するが、温度上昇とともに次第に電
気抵抗が増し、一定の温度までしか昇温せず、ここでは
既述のとおり13.5ボルトの通電により、通電開始後
略20秒後に40℃±1.5℃の範囲に安定化するの
で、冷陰極管Tを所定の輝度が得られる適温に速やかに
加温して、その後はその温度を安定に維持することがで
き、従って冷陰極管Tの輝度も安定化する。
【0034】さらに、アルミニウム箔17がリフレクタ
ー(光反射体)として作用し、冷陰極管Tからの発光を
損失少なく所定の方向に効率よく向けることができる。
またかかる抵抗発熱体15を利用したヒータAは、温度
制御のための給電制御手段乃至サーモスタット等を含む
温度制御手段が必要ではなく、そのような給電制御手段
や温度制御手段無しで一定の温度を維持できる簡易なも
のであるから、ヒータAそれ自身、及びこのヒータを取
り付けた冷陰極管Tも、構造は簡単であり、安価に提供
できる。さらにヒータAの抵抗発熱体15の自己温度制
御性により電力消費が少なく済み、、ランニングコスト
が安価である。
【0035】そして冷陰極管Tそのものは従来のもので
足り、ヒータAは構造簡単で安価に提供できるものであ
るから、このヒータA付き冷陰極管T全体も構造は簡単
で、安価に提供できる。なお、ヒータAの冷陰極管Tへ
の取り付けについては、図4に示すように、ヒータAの
金属膜17の表面に予め耐熱性を有する光透過性の感圧
性接着剤層31とこれを覆う離型紙32を設けておき、
この離型紙32を剥がして接着剤層31にて冷陰極管T
に接着するようにしてもよい。
【0036】図3は図2に示すヒータA付きの冷陰極管
Tを搭載した液晶表示装置の概略構成を示している。図
3に示す液晶表示装置Dは、既に知られている構造、作
用の液晶表示パネルP、その背後の光透過性の光散乱板
Q、さらにその背後の光源であるヒータA付き冷陰極管
T、そして図示を省略したパネルドライバ、電源等を含
んでいる。
【0037】この液晶表示装置Dは、前記の利点を有す
るヒータA付き冷陰極管Tを液晶表示パネルPのバック
ライト用光源として採用しているから、従来の液晶表示
装置に比べて格別大きいコスト増加を招くことなく、温
度が低いときでも速やかに所定の明るさで画像表示で
き、その後も所定の安定した明るさで画像表示できる。
なお、図3中、矢印付点線は管Tからの発光が向けられ
る方向の一部を示している。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、冷
陰極管に取り付けて冷陰極管を所定の輝度が得られるよ
うに適温に熱効率よく安定して加温することができ、さ
らに、冷陰極管からの発光を損失少なく所定方向に向け
ることができ、しかも構造簡単で安価に製造できる冷陰
極管用ヒータを提供することができる。
【0039】また本発明によると、温度が低いときでも
速やかに所定の輝度が得られように立ち上げることがで
き、その後も所定の安定した輝度が維持され、また発光
を損失少なく所定方向に向けることができ、しかも構造
簡単で安価に製造できる冷陰極管を提供することができ
る。また本発明によると、従来の液晶表示装置に比べて
格別大きいコスト増加を招くことなく、温度が低いとき
でも速やかに所定の明るさで画像表示でき、その後も所
定の安定した明るさで画像表示できる液晶表示装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷陰極管用ヒータの1例を示して
おり、図(A)は平面図、図(B)は底面図、図(C)
は上側のフイルム及び金属膜を省略して示す平面図、図
(D)は断面構造を示す図である。
【図2】本発明に係るヒータ付き冷陰極管の例を示すも
ので、図(A)はヒータ付き冷陰極管の1例の斜視図、
図(B)は同拡大側面図、図(C)はヒータ付き冷陰極
管の他の例の拡大側面図である。
【図3】本発明に係る液晶表示装置の概略構成を示す図
である。
【図4】本発明に係るヒータの他の例の断面図である。
【符号の説明】
A 冷陰極管用ヒータ 11、12 フィルム 13、14 櫛状パターンの電極 15 正温度特性抵抗発熱体 161、162 リード線 17 アルミニウム箔(金属膜の1例) 171 アルミニウム箔の中央部分 31 接着剤層 32 離型紙 20 光透過性接着剤 T 冷陰極管 D 液晶表示装置 P 液晶表示パネル Q 光散乱板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自己温度制御性を有する正温度特性抵抗発
    熱体を含み、少なくとも片面が光反射膜を兼ねる熱伝導
    性金属膜で覆われている面状の冷陰極管用ヒータ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のヒータを前記金属膜の部分
    で光透過性接着剤にて管長手方向に沿って管周面の一部
    に接着したことを特徴とする冷陰極管。
  3. 【請求項3】請求項2記載の冷陰極管を液晶表示パネル
    の照明用光源として備えていることを特徴とする液晶表
    示装置。
JP10118792A 1998-04-28 1998-04-28 冷陰極管用ヒータ、冷陰極管及び液晶表示装置 Pending JPH11312496A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012530646A (ja) * 2009-06-24 2012-12-06 サン−ゴバン グラス フランス 加熱可能な光透過センサアレイを備える窓ガラス

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