JPH11311179A - 密閉型電動圧縮機 - Google Patents

密閉型電動圧縮機

Info

Publication number
JPH11311179A
JPH11311179A JP11836098A JP11836098A JPH11311179A JP H11311179 A JPH11311179 A JP H11311179A JP 11836098 A JP11836098 A JP 11836098A JP 11836098 A JP11836098 A JP 11836098A JP H11311179 A JPH11311179 A JP H11311179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
pipe
electric compressor
hermetic electric
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11836098A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikutomo Umeoka
郁友 梅岡
Ichiro Kita
一朗 喜多
Kenji Kaneshiro
賢治 金城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP11836098A priority Critical patent/JPH11311179A/ja
Publication of JPH11311179A publication Critical patent/JPH11311179A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Compressor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 家庭用冷蔵庫等に用いられる密閉型電動圧縮
機に関し、吸入マフラーの吸入効率及び、消音効果の向
上により、高効率で低騒音化を図る。 【解決手段】 吸入マフラー17を2つのチャンバー2
2,23と、尾管20と、連通管24と、吸入管25と
から構成し、尾管20,連通管24,吸入管25を同一
平面上に設け、相対する開口を傾斜させてコの字状に配
設したことにより、2段階で圧力波を減衰させ、冷媒の
流通抵抗が軽減され、吸入マフラー17の消音特性及び
吸入効率の向上が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用冷蔵庫,シ
ョーケース等の冷凍装置における密閉型電動圧縮機に関
するもので、特に吸入マフラーの冷媒吸入効率及び、消
音効果の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、密閉型電動圧縮機は、高効率,低
騒音化の観点から吸入マフラーの種々の改良がなされて
いる。
【0003】従来の密閉型電動圧縮機の吸入マフラーと
しては、特公平6−74786号公報に示されているも
のがある。
【0004】以下、図11,図12を参照にしながら、
上記した特公平6−74786号公報に示されている従
来の密閉型電動圧縮機の吸入マフラーについて説明す
る。
【0005】図11は、密閉型電動圧縮機内に装着され
たシリンダ装置のヘッド部分と接続した従来の吸入マフ
ラーの部分図、図12は図11の左側パンを内側から見
た図である。
【0006】図11,図12において、101はシリン
ダブロック、102はバルブプレート、103はシリン
ダーカバー、104,105,106はボルト孔を示し
ている。吸入マフラー107は2つの平坦なパンである
左側パン108と、右側パン109と、吸気接続部11
0からなり、各々の篏合部に篏め込まれ、超音波溶接等
により密着成形され構成されている。また、吸入マフラ
ー107はシリンダーカバー103の各々の篏合部に篏
め込まれ、その後、ボルトがボルト孔104,105,
106を貫いてねじ込まれ、シリンダーブロック10
1,バルブプレート102,シリンダーカバー103,
吸入マフラー107を密着固定させている。
【0007】吸入マフラー107内は左側パン108と
右側パン109の内側に設けられた各々の中間壁111
により4つのチャンバー112,113,114,11
5が構成され、各々のチャンバー112,113,11
4,115は絞り通路116,117,118により連
通している。119は冷媒吸入口である。
【0008】以上のように構成された従来の密閉型電動
圧縮機の吸入マフラーについて、以下その動作を説明す
る。
【0009】図12の矢印は冷媒流れを示し、冷媒の圧
力脈動波動の伝播は逆向きである。冷却システムから密
閉型電動圧縮機内に導かれた冷媒は、吸入マフラー10
7の冷媒吸入口119から吸い込まれ、第1チャンバー
112へ導かれる。その後、第1の絞り通路116を介
して一旦第2のチャンバー113へ至り、第2の絞り通
路117を通り、第3のチャンバー114へ至る。その
後、第3の絞り通路118を通り、第4のチャンバー1
15に導かれ、吸入管110内を通り、シリンダーブロ
ック101内へ導かれる。
【0010】シリンダーブロック101内へ冷媒が吸い
込まれる際に発生する冷媒の圧力脈動は上記流れの逆向
きに伝播していき、吸入マフラー107の4つのチャン
バー112,113,114,115と3つの絞り通路
116,117,118により、膨張,縮流を繰り返し
減衰する。
【0011】また、4つのチャンバー112,113,
114,115は三角形断面をもちパン床は平行な壁面
を持たないため、吸入マフラー107内での定常的な共
鳴振動を発生しにくくしている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、4つのチャンバー112,113,1
14,115に区切られているため、各々のチャンバー
における基本的な消音量を得ることができないことや、
4つのチャンバーによる連成振動の励起により消音効果
を著しく低下させる欠点があり、さらに、冷媒吸入時の
吸入抵抗を増大させ、吸入効率を悪化させる欠点があっ
た。
【0013】本発明は従来の課題を解決するもので、低
騒音で高効率にできる密閉型電動圧縮機を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、吸入マフラーを2つのチャンバーと、尾管
と、連通管と、吸入管とから構成し、尾管,連通管,吸
入管を同一平面上に設け、相対する開口を傾斜させてコ
の字状に配設したものである。
【0015】これにより、吸入マフラーの消音特性及び
吸入効率が向上し、低騒音で高効率化を図ることができ
る。
【0016】また、吸入管をストレート形状とし、長さ
を60mm〜90mmに規定したものである。
【0017】これにより、吸入効率が向上し、高効率化
を図ることができる。また、尾管,連通管,吸入管の管
断面積を40mm2 〜80mm2 に規定したものであ
る。
【0018】これにより、吸入効率が向上し高効率化を
図ることができる。また、吸入孔近傍の吸入管の断面を
拡大したものである。
【0019】これにより、吸入効率及び消音特性が向上
し、高効率で低騒音化を図ることができる。
【0020】また、尾管,連通管,吸入管の各断面積に
対する尾管と連通管、連通管と吸入管の隙間投影表面積
の比を2〜4に規定したものである。
【0021】これにより、消音特性が向上すると共に、
吸入効率も向上し、低騒音,高効率化を図ることができ
る。
【0022】また、連通管を湾曲させたものである。こ
れにより、流通抵抗が低下し、高効率化を図ることがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は、密閉ケース内に電動モ
ータとピストン、クランクシャフト等により構成される
圧縮要素を収納したものであって、前記吸入マフラーを
2つのチャンバーと、密閉ケース内空間と第1チャンバ
ーとを連通させる尾管と、第1チャンバーと第2チャン
バーとを連通させる連通管と、第2チャンバーと吸入孔
を連通させる吸入管とから構成し、尾管,連通管,吸入
管を同一平面上に設け、相対する開口を傾斜させてコの
字状に配設したものである。
【0024】そして、シリンダ内への冷媒の吸引時のリ
ード弁の開閉により発生する圧力波は第1チャンバーと
第2チャンバーの2つのチャンバーで減衰され、消音特
性が向上することとなる。さらに、冷媒の導入管である
尾管,連通管,吸入管を同一平面状に傾斜開口を使って
コの字状に配設されているため流通抵抗が低減され、シ
リンダ内への冷媒の吸入効率が向上することとなる。
【0025】また、吸入管をストレート形状にし、配管
長さを60mm〜90mmに規定したものである。
【0026】そして、吸入管長さによる圧力波の共振作
用により、シリンダ内への冷媒の充填率を向上させ冷媒
の吸入効率が向上することとなる。
【0027】また、尾管,連通管,吸入管の管断面積4
0mm2 〜80mm2 に規定したものである。
【0028】そして、冷媒の流通抵抗を軽減し、受熱に
よる影響を低下させ、吸入効率が向上することとなる。
【0029】また、吸入孔近傍の吸入管に断面拡大部を
設けたものである。そして、この断面拡大部により、吸
入ポート近傍の流れが安定することで、吸入効率およ
び、消音特性が向上することとなる。
【0030】また、尾管,連通管,吸入管の管断面積に
対する尾管出口と連通管入口及び、連通管出口と吸入管
入口との隙間投影表面積の比を2〜4に規定したもので
ある。
【0031】そして、この比率にすることで、チャンバ
ーの共鳴作用による消音量が最適になり、消音特性が向
上することとなる。
【0032】また、連通管を湾曲させたものである。そ
して、連通管における流通抵抗が低下し、吸入効率が向
上することとなる。
【0033】
【実施例】以下、本発明による密閉型電動圧縮機の実施
例について、図面を参照しながら説明する。
【0034】(実施例1)図1は、本発明の実施例1に
よる密閉型電動圧縮機の縦断面図である。図2は同実施
例の吸入マフラーの断面図である。
【0035】図1,図2において、1は密閉型電動圧縮
機で、密閉ケース2内の上方に電動モータ3、下方に圧
縮要素4を一体化した圧縮ユニット5をスプリング6に
て弾性支持してある。7はシリンダで、軸受8にはクラ
ンクシャフト9が支持され、その偏芯部10にはコンロ
ッド11を介してピストン12が連結してある。13は
吸入孔14と吐出孔(図示せず)を設けたバルブプレー
トで、15は吸入孔14を開閉するリード弁である。1
6はシリンダヘッドで、吸入マフラー17が固定されて
いる。18は吸入配管で密閉ケース1に固定され、開口
19は尾管20の尾管入口21の近傍に相対して設置さ
れている。吸入マフラー17は第1チャンバー22と第
2チャンバー23の2つのチャンバーと、密閉ケース1
内と第1チャンバー22を連通させる尾管20と、第1
チャンバー22と第2チャンバー23とを連通させる連
通管24と、第2チャンバー23と吸入孔14を連通さ
せる吸入管25とで構成されている。また、尾管20,
連通管24,吸入管25は同一平面上に配置され、相対
する開口である尾管出口26,連通管入口27と、連通
管出口28,吸入管入口29とが傾斜開口されている。
【0036】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において以下その動作を説明する。ピストン12の往復
運動によりリード弁15が開き冷媒がシリンダ7内へ導
かれ、ピストン12の圧縮作用により吐出孔(図示せ
ず)から圧縮冷媒が吐出される。シリンダ7内への冷媒
吸引時、冷媒はまず吸入配管18より密閉ケース2内へ
一旦導かれ、尾管入口21から吸入マフラー17内へ吸
い込まれる。吸入マフラー17に導かれた冷媒は尾管2
0を通り尾管出口26から第1チャンバー22を介して
連通管入口27から連通管24へ導かれる。さらに、冷
媒は連通管出口28から第2チャンバー23を介して吸
入管入口29から吸入管25を通り、吸入孔14へ導か
れる。
【0037】この時、尾管20,連通管24,吸入管2
5は同一平面上にコの字状に配置されていることから、
流れ方向が変化するのは2箇所しかなく、また、その2
箇所において、相対する近接した開口が傾斜しており流
れの損失を最小限に抑えることができ、吸入効率を向上
させることができる。
【0038】ところで、リード弁15は吸入行程時に数
回の開閉挙動を繰り返すことにより、吸入孔14の近傍
で圧力波が発生する。この圧力波は、音波として冷媒の
流れとは逆向きに尾管入口21に向かって進行する。ま
ず、吸入管25を通り、第1チャンバー23により消音
され、連通管24に至り第2チャンバー22によりさら
に消音される。2段階で消音された音波は尾管20を通
り尾管入口21から密閉ケース2内へ開放される。
【0039】この時、2段階で音波を消音できることか
ら消音特性が倍増すると共に、1つのチャンバーにおけ
る消音量が大きくとれ、チャンバー同士の共振モードの
発生を最小限に抑えることができ、消音特性を向上させ
ることができる。
【0040】以上のように本実施例の密閉型電動圧縮機
は、密閉ケース2内に電動モータ3とピストン12,ク
ランクシャフト9等により構成される圧縮要素4を収納
したものであって、吸入孔14を開閉するリード弁15
と、吸入孔14に連通する吸入マフラー17を備えたも
ので、前記吸入マフラー17を2つのチャンバーと、密
閉ケース2内空間と第1チャンバー22とを連通させる
尾管20と、第2チャンバー22と第2チャンバー23
とを連通させる連通管24と、第1チャンバー23と吸
入孔14を連通させる吸入管25とから構成し、尾管2
0,連通管24,吸入管25を同一平面上に設け、相対
する開口を傾斜させてコの字状に配設したことで、吸入
マフラー17の吸入効率が向上すると共に、消音効果が
向上し、高効率で低騒音化を図ることができる。
【0041】尚、本実施例の吸入マフラー17の連通管
24と尾管20,吸入管25とが直角に配置されている
が略コの字状にあっても同様の効果が得られる。
【0042】また、尾管20,連通管24,吸入管25
は第1チャンバー22,第2チャンバー23の中心線上
に配設されているのが望ましく、吸入効率,消音効果と
も向上する。
【0043】さらに、各チャンバー内における尾管2
0,連通管24,吸入管25の開口する位置はチャンバ
ーの各辺の長さ方向の1/2、または1/4位置にある
ことが望ましく、中でも中心位置にあることが最も消音
特性を良好にすることができる。
【0044】また、冷媒を尾管20において下から上へ
吸入マフラー17内へ吸込み、吸入管25において上か
ら下へ吸入孔14に向かって流れているが、尾管20に
おいて上から下へ吸入マフラー17内へ吸込み、吸入管
25において下から上へ吸入孔14に冷媒を導く方が、
吸入配管18からの冷媒を吸入マフラー17へより効率
良く吸込むことができ、吸入効率を向上させることがで
きる。
【0045】(実施例2)図3は、本発明の実施例2に
よる密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの断面図である。
図4は、同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入管長さと増
大吐出圧力との関係特性図である。実施例1と同一構成
については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0046】図3において、吸入管25はストレート形
状に形成され、Lは吸入管25の吸入管長さを示してお
り、60mm〜90mmの長さに設定されている。
【0047】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において以下その動作を説明する。ピストン12の往復
運動によりリード弁15が開いた時、吸入孔14近傍で
負圧波が発生する。この負圧波は吸入管25を通り、吸
入管入口29で反射し、正圧波となって吸入管25を逆
に伝播してくる。設定された吸入管長さLにすること
で、リード弁15の2回目の開時に吸入孔14近傍にこ
の正圧波が到達し、シリンダ7内への冷媒の充填率を向
上させることができる。
【0048】この時に、吸入管25がストレート形状で
なければ吸入管長さLによる共振ピークレベルが小さく
なり、正圧波の生成が悪くなり、効果が小さくなる。
【0049】図4より、吸入管長さLが60mm〜90
mmの範囲では吐出圧力の増大が大きく、つまり冷媒循
環量が増大していることが判る。従って、吸入管長さL
をこの範囲に設定することで吸入効率を向上させること
ができる。
【0050】以上のように本実施例の密閉型電動圧縮機
は、吸入管25をストレート形状にし、配管長さLを6
0mm〜90mmに規定したことにより、冷媒の吸入効
率が向上し、高効率化を図ることができる。
【0051】尚、本実施例では、吸入管長さLの範囲を
60mm〜90mmとしたが、60mm〜80mmとす
れば、さらに冷媒循環量が増大し、吸入効率を向上させ
ることができる。
【0052】また、本実施例の吸入管は円管であるが、
断面が方形状でも同様の効果を得ることができる。
【0053】(実施例3)図5は、本発明の実施例3に
よる密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの断面図である。
図6は、同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入管断面積と
増大吐出圧力との関係特性図である。実施例1と同一構
成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0054】図5において、尾管20,連通管24,吸
入管25の各管断面積S1は、40mm2 〜80mm2
の範囲に規定されている。
【0055】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において以下その動作を説明する。図6より、吸入管2
5管断面積S1を40mm2 以下にすると増大する吐出
圧力が低下している。これは、流速が増大するため吸入
管25における流通抵抗が増大し、吸入効率が悪化した
ためである。また、80mm2 以上にすると増大する吐
出圧力が低下している。これは、流速が小さくなり、吸
入マフラー17内に冷媒が滞留し易くなり、受熱の影響
を受け吸入効率が悪化したためである。さらに、管断面
積S1が大きくなると吸入マフラー17の消音特性が悪
化する。従って、尾管20,連通管24,吸入管25の
各管断面積S1をこの範囲に設定することにより消音特
性の悪化を抑え、吸入効率を向上させることができる。
【0056】以上のように、本実施例の密閉型電動圧縮
機は、尾管20,連通管24,吸入管25の管断面積S
1を40mm2 〜80mm2 に規定したことで、吸入効
率を向上させ、高効率化を図ることができる。
【0057】尚、本実施例では管断面積S1の範囲を4
0mm2 〜80mm2 にしたが、45mm2 〜70mm
2 にすることで、吸入効率と、消音特性の双方をさらに
向上させることができる。
【0058】(実施例4)図7は、本発明の実施例4に
よる密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの断面図である。
実施例1と同一構成については同一符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0059】図7において、30は吸入孔14の近傍の
吸入管25に設けられた断面拡大部である。
【0060】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において以下その動作を説明する。リード弁15が開い
た際、シリンダ7内へ冷媒が急激に吸入され、吸入孔1
4近傍の流れ場が乱れ、圧力波も乱れる。しかし、吸入
孔14の近傍に断面拡大部30があれば、冷媒の保持部
となり、急激な吸引に対して冷媒が追従し流れを安定さ
せることができると共に、圧力波を減衰させることがで
きる。これにより、吸入効率を向上させる共に、消音特
性を向上させることができる。
【0061】以上のように本実施例の密閉型電動圧縮機
は、吸入孔14近傍の吸入管25に断面拡大部30を設
けたことにより、吸入効率と消音特性が向上し、高効率
で低騒音化を図ることができる。
【0062】尚、本実施例において、断面拡大部30が
吸入管25と一体になっているが、別体であっても同様
の効果を得ることができる。
【0063】(実施例5)図8は、本発明の実施例5に
よる密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの連通管出口と吸
入管入口との部分拡大図である。図9は、同実施例の密
閉型電動圧縮機の吸入マフラーの消音量と管断面積に対
する隙間投影表面積の比との関係特性図である。実施例
1と同一構成については同一符号を付して詳細な説明を
省略する。
【0064】図8において、S2は隙間投影表面積であ
り、連通管出口28から吸入管入口29に投影したとき
にできる円柱の側面積である。尾管出口26と連通管入
口27に関しても同様である。S1は吸入管25,連通
管24,尾管20の管断面積である。この管断面積S1
に対する隙間投影表面積S2の比は2〜4の範囲に設定
されている。
【0065】以上のように構成された密閉型電動圧縮機
において以下その動作を説明する。図9は吸入マフラー
17の各チャンバーが共鳴器として働いたときの共振倍
率1.2における消音量と管断面積S1に対する隙間投
影表面積S2の比との関係を示しており、値がマイナス
ほど消音量が大きいことを表している。図9より、この
比率が大きくなるほど消音量が大きくなり、変化は次第
に鈍化していることが判る。しかし、比率が4以下であ
れば吸入マフラー17は共鳴型となり共振点近辺でかな
り消音量が大きくなり図9のような特性となるが、比率
が4以上になると膨張型となり、図9に示した点線の消
音特性とは異なり急激に消音特性が悪化する。このた
め、比率を2〜4にすることで、消音特性を最も良好に
することができる。
【0066】これにより、消音特性が良好になると共
に、管同士の距離が短くなり吸入効率も良好にすること
ができる。
【0067】以上のように本実施例の密閉型電動圧縮機
は、尾管20,連通管24,吸入管25の管断面積S1
に対する尾管出口26と連通管入口27及び、連通管出
口28と吸入管入口29との隙間投影表面積S2の比を
2〜4に規定したことで、消音特性が向上するばかり
か、吸入効率も向上させることができ、高効率,低騒音
化を図ることができる。
【0068】尚、吸入マフラー17の各チャンバーの長
さに対して各開口位置を1/2、または1/4の位置に
配設すればさらに消音効果が向上する。
【0069】(実施例6)図10は、本発明の実施例6
による密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの断面図であ
る。実施例1と同一構成については同一符号を付して詳
細な説明を省略する。
【0070】図10において、31は冷媒の流れ方向に
湾曲させた連通管である。以上のように構成された密閉
型電動圧縮機において以下その動作を説明する。
【0071】尾管20に吸込まれた冷媒は連通管31に
至り、連通管31が湾曲していることから急激に流れ方
向を変えることなく、徐々に流れ方向を変え吸入管25
に導かれ、流通抵抗を低減することができる。
【0072】このため、吸入効率を向上させることでき
る。以上のように本実施例の密閉型電動圧縮機は、連通
管を湾曲させたことにより、吸入効率が向上し、高効率
化を図ることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、密閉ケー
ス内に電動モータとピストン,クランクシャフト等によ
り構成される圧縮要素を収納したものであって、吸入孔
を開閉するリード弁と、吸入孔に連通する吸入マフラー
を備えたもので、前記吸入マフラーを2つのチャンバー
と、密閉ケース内空間と第1チャンバーとを連通させる
尾管と、第1チャンバーと第2チャンバーとを連通させ
る連通管と、第2チャンバーと吸入孔を連通させる吸入
管とから構成し、尾管,連通管,吸入管を同一平面上に
設け、相対する開口を傾斜させてコの字状に配設したこ
とで、2つの大きなチャンバーにより消音特性が向上す
ると共に、流通抵抗が軽減され吸入効率が向上し、低騒
音、高効率化を図ることができる。
【0074】また、さらに、吸入管をストレート形状に
し、配管長さを60mm〜90mmに規定したことで、
配管長さによる圧力波の共振により、シリンダ内への冷
媒の充填率が向上し、高効率化を図ることができる。
【0075】また、尾管,連通管,吸入管の管断面積を
40mm2 〜80mm2 に規定したことで、冷媒の流通
抵抗が低下し、受熱による影響が低減され、高効率化を
図ることができる。
【0076】また、吸入孔近傍の吸入管に断面拡大部を
設けたことで、吸入孔近傍の冷媒状態を安定させること
ができ吸入効率と消音特性が向上し、高効率,低騒音化
を図ることができる。
【0077】また、尾管,連通管,吸入管の管断面積に
対する尾管出口と連通管入口及び、連通管出口と吸入管
入口との隙間投影表面積の比を2〜4に規定したこと
で、消音特性を最良にすることができ、消音特性が向上
すると共に、開口が近接し、吸入効率も向上させること
ができ、低騒音,高効率化を図ることができる。
【0078】また、連通管を湾曲させたことで、吸入時
の流通抵抗を低下させることができ、吸入効率が向上
し、高効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例1の縦
断面図
【図2】同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの
断面図
【図3】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例2の吸
入マフラーの断面図
【図4】同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入管長さと増
大吐出圧力との関係特性図
【図5】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例3の吸
入マフラーの断面図
【図6】同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入管断面積と
増大吐出圧力との関係特性図
【図7】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例4の吸
入マフラーの断面図
【図8】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例5の吸
入マフラーの連通管出口と吸入管入口との部分拡大図
【図9】同実施例の密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの
消音量と管断面積に対する隙間投影表面積の比との関係
特性図
【図10】本発明による密閉型電動圧縮機の実施例6の
吸入マフラーの断面図
【図11】従来の密閉型電動圧縮機の圧縮機内に装着さ
れたシリンダ装着のヘッド部分と接続した吸入マフラー
の部分図
【図12】従来の密閉型電動圧縮機の吸入マフラーの図
7の左側パンを内側から見た図
【符号の説明】
1 密閉型電動圧縮機 2 密閉ケース 3 電動モータ 4 圧縮要素 7 シリンダ 9 クランクシャフト 12 ピストン 13 バルブプレート 14 吸入孔 15 リード弁 16 シリンダヘッド 17 吸入マフラー 18 吸入配管 20 尾管 22 第1チャンバー 23 第2チャンバー 24,31 連通管 25 吸入管 26 尾管出口 27 連通管入口 28 連通管出口 29 吸入管入口 30 断面拡大部 L 吸入管長さ S1 管断面積 S2 隙間投影表面積

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉ケース内に電動モータとピストン、ク
    ランクシャフト等により構成される圧縮要素を収納した
    ものであって、吸入孔を開閉するリード弁と、吸入孔に
    連通する吸入マフラーを備えたもので、前記吸入マフラ
    ーを2つのチャンバーと、密閉ケース内空間と第1チャ
    ンバーとを連通させる尾管と、第1チャンバーと第2チ
    ャンバーとを連通させる連通管と、第2チャンバーと吸
    入孔を連通させる吸入管とから構成し、尾管,連通管,
    吸入管を同一平面上に設け、相対する開口を傾斜させて
    コの字状に配設したことを特徴とする密閉型電動圧縮
    機。
  2. 【請求項2】吸入管をストレート形状にし、配管長さを
    60mm〜90mmに規定したことを特徴とする請求項
    1記載の密閉型電動圧縮機。
  3. 【請求項3】尾管,連通管,吸入管の管断面積を40m
    2 〜80mm2 に規定したことを特徴とする請求項1
    記載の密閉型電動圧縮機。
  4. 【請求項4】吸入孔近傍の吸入管に断面拡大部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の密閉型電動圧縮機。
  5. 【請求項5】尾管,連通管,吸入管の管断面積に対する
    尾管出口と連通管入口及び、連通管出口と吸入管入口と
    の隙間投影表面積の比を2〜4に規定したことを特徴と
    する請求項1記載の密閉型電動圧縮機。
  6. 【請求項6】連通管を湾曲させた構成としたことを特徴
    とする請求項1記載の密閉型電動圧縮機。
JP11836098A 1998-04-28 1998-04-28 密閉型電動圧縮機 Pending JPH11311179A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11836098A JPH11311179A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 密閉型電動圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11836098A JPH11311179A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 密閉型電動圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11311179A true JPH11311179A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14734788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11836098A Pending JPH11311179A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 密閉型電動圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11311179A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005069121A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型圧縮機
JP2005098663A (ja) * 2003-09-02 2005-04-14 Sanyo Electric Co Ltd 遷臨界冷媒サイクル装置
CN103573587A (zh) * 2013-09-23 2014-02-12 杭州钱江压缩机有限公司 一种具有消音功能的压缩机气缸盖
CN103590999A (zh) * 2013-09-23 2014-02-19 杭州钱江压缩机有限公司 一种吸气***
WO2014059504A1 (en) 2012-10-18 2014-04-24 Whirlpool S.A . Expansion chamber for alternative compressor discharge line
CN105971887A (zh) * 2016-05-10 2016-09-28 广州万宝集团压缩机有限公司 一种压缩机柔性吸气消音器
CN112746879A (zh) * 2021-01-04 2021-05-04 东风汽车股份有限公司 一种汽车用管式***
CN113271754A (zh) * 2021-06-22 2021-08-17 浙江中盟联动科技(集团)有限公司 一种空压机一体机变频器
US11326586B2 (en) 2018-07-16 2022-05-10 Edwards Limited Exhaust coupling
CN115182870A (zh) * 2022-07-18 2022-10-14 西南石油大学 一种用于往复式压缩缸的流线型气道结构

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4581354B2 (ja) * 2003-08-26 2010-11-17 パナソニック株式会社 密閉型圧縮機
JP2005069121A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉型圧縮機
JP2005098663A (ja) * 2003-09-02 2005-04-14 Sanyo Electric Co Ltd 遷臨界冷媒サイクル装置
WO2014059504A1 (en) 2012-10-18 2014-04-24 Whirlpool S.A . Expansion chamber for alternative compressor discharge line
CN103573587B (zh) * 2013-09-23 2015-12-23 杭州钱江压缩机有限公司 一种具有消音功能的压缩机气缸盖
CN103590999A (zh) * 2013-09-23 2014-02-19 杭州钱江压缩机有限公司 一种吸气***
CN103573587A (zh) * 2013-09-23 2014-02-12 杭州钱江压缩机有限公司 一种具有消音功能的压缩机气缸盖
CN103590999B (zh) * 2013-09-23 2015-12-23 杭州钱江压缩机有限公司 一种吸气***
CN105971887A (zh) * 2016-05-10 2016-09-28 广州万宝集团压缩机有限公司 一种压缩机柔性吸气消音器
US11326586B2 (en) 2018-07-16 2022-05-10 Edwards Limited Exhaust coupling
CN112746879A (zh) * 2021-01-04 2021-05-04 东风汽车股份有限公司 一种汽车用管式***
CN113271754A (zh) * 2021-06-22 2021-08-17 浙江中盟联动科技(集团)有限公司 一种空压机一体机变频器
CN115182870A (zh) * 2022-07-18 2022-10-14 西南石油大学 一种用于往复式压缩缸的流线型气道结构
CN115182870B (zh) * 2022-07-18 2024-01-16 西南石油大学 一种用于往复式压缩缸的流线型气道结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3615145B2 (ja) 消音器
EP1304480B1 (en) Compressor suction muffler
KR100386269B1 (ko) 압축기용 소음기
JP4012253B2 (ja) 気密コンプレッサの吸引マフラ
CN108915997B (zh) ***、压缩机组件及冰箱
JP3677447B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP2008540891A (ja) 冷却コンプレッサ用サクションマフラ
CN113357129B (zh) 一种排气降噪结构、压缩机及制冷设备
JP4232235B2 (ja) マフラー
US7147082B2 (en) Suction muffler for a reciprocating hermetic compressor
JPH11311179A (ja) 密閉型電動圧縮機
KR900002136B1 (ko) 밀폐형 전동압축기의 소음기 구조
JP2002227766A (ja) 密閉型圧縮機
JP4792675B2 (ja) 密閉型圧縮機
KR20050084808A (ko) 밀폐형 압축기
CN111963409B (zh) 吸气消音器
JPH11311180A (ja) 密閉型電動圧縮機
JPH11101181A (ja) 密閉型電動圧縮機
JPH10281062A (ja) 密閉型電動圧縮機
JP6552218B2 (ja) 密閉型圧縮機およびそれを備えた冷凍装置
CN220705945U (zh) 一种消声结构及压缩机
CN219868707U (zh) 一种风道组件及冰箱
KR20020014053A (ko) 압축기의 흡입머플러
JP4407523B2 (ja) 密閉型圧縮機
JPH0420759A (ja) アキュムレータ