JPH11310009A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JPH11310009A
JPH11310009A JP10120358A JP12035898A JPH11310009A JP H11310009 A JPH11310009 A JP H11310009A JP 10120358 A JP10120358 A JP 10120358A JP 12035898 A JP12035898 A JP 12035898A JP H11310009 A JPH11310009 A JP H11310009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
tread
tire
pneumatic tire
powdered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10120358A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikashi Yatsuyanagi
史 八柳
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP10120358A priority Critical patent/JPH11310009A/ja
Publication of JPH11310009A publication Critical patent/JPH11310009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行初期から走行後摩耗時にかけて雪・氷上
制動性能が変わらない空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 トレッドを備えた空気入りタイヤにおい
て、該トレッド踏面部が平均粒径50〜500μmの粉
ゴムにより厚さ1000〜3000μmで覆われたトレ
ッドを有する空気入りタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雪上性能および氷
上性能に優れたスノーもしくはスタッドレスタイヤにお
ける初期性能および走行摩耗後性能の維持、向上を図っ
たトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アイスバーンの走行に適した空気
入りタイヤとして、スパイクピンによりアイスバーンを
グリップするスパイクタイヤが多用されていた。しか
し、近年、スパイクタイヤで通常の路面を走行する場合
には、スパイクピンが路面を削り、粉塵公害の原因とな
る問題がクローズアップされてきた。そこで、スパイク
ピンを使用しなくてもアイスバーンを充分にグリップす
る空気入りタイヤとして、スタッドレスタイヤが注目さ
れている。また、近年、0℃付近の湿潤アイスバーン
(ブラックアイスバーン)での氷上制動性能に注目が集
まっており、その改良が行われている。一般に使用され
ているスタッドレスタイヤに使用されているトレッドゴ
ム組成として、特に0℃付近の湿潤アイスバーンに好適
といわれる発泡ゴムは、その踏面にある開気孔のエッジ
部分による堀り起こし摩擦の増加と共に、エッジ部分の
水膜除去作用による粘着摩擦を狙ったものである。ま
た、発泡ゴムと同様の役割を果たすような、加硫粉末ゴ
ム(特開昭63−92659号公報)や発泡ゴム粉末
(特開平2−279743号公報)が散点状に配置され
るようにしたスタッドレスタイヤも公知である。
【0003】更に、セルロース繊維やナイロン繊維、水
溶性樹脂のように、ゴム成分と化学的結合をしない硬質
物質を混入したゴムでトレッド構成したスタッドレスタ
イヤがある(特開平2−167353号公報、特開平4
−41535号公報、特開平3−159803号公
報)。このスタッドレスタイヤでは、踏面に表出した硬
質物質が走行中に脱落し、脱落により生じた脱落孔が、
発泡孔と同様のエッジ部分による堀り起こし摩擦の増加
と水膜除去作用による粘着摩擦が得られる。しかし、一
般に市販されているスタッドレスタイヤの大半は、その
キャップトレッド踏面が製造時の加硫モールド面を反映
して、非常に滑らかである。しかるに、発泡ゴムや異物
配合ゴム等の踏面にミクロな凹凸を付けるようなトレッ
ドゴムの氷雪性能は、踏面が摩耗して現れる走行摩耗後
のものであり、キャップトレッド面が滑らかである初期
の性能は、低いレベルにあるものと考えられている。ま
た、特開平7−195573号公報には、走行初期から
走行後摩耗時にかけて氷上制動性能が変わらない踏面の
加工方法およびそれを用いたスタッドレスタイヤが開示
されている。しかし、かかるタイヤでは、その踏面の加
工に複雑な作業工程が必要となり、また、このような方
法では必ずしも満足すべき初期制動性能を発揮しないも
のも存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明で
は、走行初期から走行後摩耗時にかけて、0℃付近の湿
潤アイスバーン(ブラックアイスバーン)での氷上制動
性能が変わらないスタッドレスタイヤの空気入りタイヤ
を提供することを目的とする。また、本発明では、リサ
イクルの観点から、粉ゴムの有効利用を図ることも目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、トレッ
ドを備えた空気入りタイヤにおいて、該トレッド踏面部
が平均粒径50〜500μmの粉ゴムにより厚さ100
0〜3000μmで覆われたトレッドを有する空気入り
タイヤが提供される。
【0006】また、本発明によれば、前記トレッド部が
氷雪面用スタッドレスタイヤ用のトレッドゴム組成物で
あること、前記トレッド部が天然ゴム、ポリイソプレ
ン、ポリブタジエンおよびスチレンブタジエン共重合体
からなる群より選択される1種または2種以上からなる
母体ゴム成分100重量部に対してゴムと化学的結合し
ない硬質物質を3〜50重量部配合してなるトレッドゴ
ム組成物であること、前記粉ゴムが粉ゴム100重量部
に対して2〜10重量部の粉ゴム用接着付与剤で表面処
理されていること、前記粉ゴム用接着付与剤がゴムラテ
ックスまたは液状ゴムから選ばれる少なくとも1つ以上
であること、前記粉ゴムのゴム成分が天然ゴム、ポリイ
ソプレン、ポリブタジエンおよびスチレンブタジエン共
重合体、もしくはポリイソブテン、ポリエチレンプロピ
レンからなる群より選択される1種または2種以上であ
ることをそれぞれ特徴とするトレッドを有する空気入り
タイヤが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明による空気入りタイヤは、
トレッドを備えた空気入りタイヤにおいて該トレッド踏
面部が平均粒径50μm以上の粉ゴムにより、厚さ10
00μm〜3000μmで覆われたトレッドを有する空
気入りタイヤで、好ましくは特定の接着付与剤で処理し
た粉ゴムを用いたものであり、該トレッド部が氷雪面用
スタッドレスタイヤ用のトレッドゴムを有する空気入り
タイヤである。好ましくは、該トレッド部が天然ゴム、
ポリイソプレン、ポリブタジエンおよびスチレンブタジ
エン共重合体からなる群より選択される1種または2種
以上からなる母体ゴム成分100重量部に対して、ゴム
と化学的結合をしない硬質物質を3〜50重量部配合し
てなるトレッドゴムを有する空気入りタイヤである。本
発明によると、トレッド踏面部への粉ゴムの適用に当っ
ては、加硫粉ゴムのみを圧力と120℃以上の熱を加え
ることで、擬似的に加硫し、付着させることが重要であ
る。本発明では、特に加硫粉ゴムをプレスでシート状に
した際に、その表面状態が非常に凹凸を有していること
にヒントを得て、これを氷上の制動面としてスタッドレ
スタイヤのトレッド踏面に応用したものである。
【0008】本発明における空気入りタイヤでは、その
トレッド部が平均粒径50〜500μm、好ましくは1
00〜300μmの粉ゴムにより、厚さ1000〜30
00μm、好ましくは1500〜3000μmの層で覆
われたものが好適である。この粉ゴムの粒径が50μm
未満では表面上の凹凸が微細になり過ぎて、本来必要で
ある凹凸面と潤滑面の差が無くなってしまう。一方、粒
径が大き過ぎた場合には、大きい凹凸面となってエッジ
部分が減少し所望の摩擦力が得られない。また、粉ゴム
層の厚さが1000μm未満では製造上困難なレベルに
あり、逆に3000μmを超えて厚過ぎると、補強性の
非常に低い粉ゴム層がトレッド部分を大巾に占めて本来
のキャップトレッドゴム分が少なくなり、タイヤとして
の耐摩耗性が低下してしまう。粉ゴム層は、走行初期の
表面凹凸があれば充分なので、1500μm以上〜30
00μm以下であることが最も好ましい。
【0009】本発明の空気入りタイヤのトレッド部に用
いられるトレッドゴム組成物は、一般の氷雪面用のスタ
ッドレスタイヤに使われるトレッド用ゴム組成物であれ
ば問題がない。例えば、発泡ゴム、加硫粉末ゴムや発泡
ゴム粉末が散点状に配置されるようにしたゴム組成物、
また、セルロース繊維やナイロン繊維あるいは水溶性樹
脂のようなゴム成分と化学的結合をしない硬質物質を混
入したゴム組成物が使用される。そのうち、好ましいの
は、水溶性樹脂を混入したゴム組成物である。発泡ゴム
の混入の場合は、発泡率を上げることで氷上性能を顕著
に増大させることができるが、それと同時に発泡による
硬度低下が起こる。スタッドレスの場合には、トレッド
の剛性が落ちると細かいサイプが刻まれていることから
ブロックが倒れ込み、接地面積の低下が起こり、それに
よって氷上性能や操縦安定性の低下が起こる。しかし、
硬質物質の混入の場合には、気泡のような空間は存在せ
ず、硬度低下は起こらない。水溶性樹脂の混入の場合に
は、他の硬質物質に比べて、その走行脱落時の表面凹凸
によるエッジ効果以外に水分を吸収して水膜を除去する
効果がプラスされる。
【0010】上記水溶性樹脂が用いられる場合には、そ
の形状としては、平均粒子径20〜1000μmの粉体
または平均長20〜1000μm、アスペクト比10〜
1000である短繊維状体の少なくとも一種以上が用い
られることが望ましい。また、その種類としては、例え
ばナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニル
アルコール、アルキルアクリルアミド、ビニルピロリド
ン誘導体およびヒドロキシエチルメタアクリレート等が
挙げられるが、最も好ましく用いられるものは、下記の
一般式で表されるオキシアルキレン基を含有するポリビ
ニルアルコール系樹脂であり、オキシアルキレン基を含
有するポリビニルアルコール系樹脂中のオキシアルキレ
ン基含有量が5〜20重量%であるものが好ましい。こ
れは、特定の構造をもつオキシアルキレン基含有ポリビ
ニルアルコールは、低温域での水溶解性が極めて高いか
らである。これにより、速やかに氷上の水膜を除去する
ことが可能となる。また、このオキシアルキレン基含有
ポリビニルアルコールは生分解性があるので、路面へ溶
出しても環境汚染にならない。
【0011】
【化1】
【0012】本発明での粉ゴムの接着付与処理に関して
は、本来、未処理粉ゴムによっても十分にその性能が得
られるが、トレッド部に未処理の粉ゴムで覆った未加硫
成型物(生タイヤ)を加硫すると、トレッド踏面の加硫
モールド面にある余分なゴムの逃げ道(ベントホール)
に粉ゴムが入り込んでしまう。加硫終了後タイヤが加硫
モードから抜ける時に、同時にベントホールから逃げた
ゴムが抜けるが、未処理の粉ゴムでは疑似架橋レベルの
補強性しかないため詰まったものを引き抜くと途中で切
れて、ホールに詰まってしまう。このベントホールの詰
まりは、タイヤ生産上非常に重要であり、たびたび起こ
ると生産効率が低下してしまう。よって、粉ゴムを接着
付与剤で処理することで、補強性を上げベントホールの
詰まりを抑制する必要がある。
【0013】本発明で用いる接着付与剤については、例
えば、ゴムラテックス、液状ゴム、有機溶剤、等が挙げ
られるが、好ましくは、ジエン系のゴムラテックスおよ
び液状ゴムである。ゴムラテックスとしては、天然ゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、カルボ
キシ等で変性したスチレンブタジエンゴムなどのゴムラ
テックスが例示される。好ましくは、天然ゴム、ブタジ
エンゴム、スチレンブタジエンゴムが挙げられる。これ
らのエマルジョンは、通常固形分で40〜60重量%の
ものが使用される。また、液状ゴムとしては、ポリイソ
プレン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン共重合体
で、分子量は3000〜150000のものが好まし
い。接着付与剤での処理量としては、粉末ゴム100重
量部に対して2〜10重量部の量が性能および作業上好
ましい。それが2重量部未満では所望の処理が不十分で
あり、10重量部を超えると氷上性能で必要な表面凹凸
が得られなくなってしまう。
【0014】本発明で用いる粉ゴムのゴム成分として
は、例えば、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエ
ンおよびスチレンブタジエン共重合体、もしくはポリイ
ソブテン、ポリエチレンプロピレンからなる群より選択
される1種または2種以上からなることが好ましい。特
に好ましいものは、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブ
タジエンより選択される1種または2種以上である。基
本的に粉ゴムを用いることで、表面の凹凸を設けること
ができるが、低温でのゴム硬さが低い方が、低温での粘
着摩擦を向上させることができる。よって、ガラス転移
点温度が低く、低温での硬度が低い天然ゴム、ポリイソ
プレン、ポリブタジエンより選択される1種または2種
以上のものが好ましいことになる。
【0015】また、本発明で用いる粉ゴムのゴム成分に
は、カーボンブラック等の充填剤、加硫促進剤や老化防
止剤等の添加剤が配合されるが、その他通常の加硫ゴム
の製法に使用される添加剤が常法の添加量で配合されて
もよい。また、前記粉ゴムのトレード踏面への接着付与
法については、処理粉ゴムを直接トレッド踏面へ散布、
加圧、加硫する方法、あるいは、処理粉ゴムを予め所定
厚にシート化しておき、これをトレッド踏面に積層、加
圧、加硫する方法のいずれの手段を採ってもよい。
【0016】トレッド部のトレッドゴム組成物には、前
記トレッドのゴム成分に対してトレッドゴムに通常用い
られるカーボンブラック等の充填剤、加硫促進剤や老化
防止剤等の添加剤等が配合され、更に該ゴム成分と化学
的結合をしない所定の硬質物質が配合され、次いで、通
常の製法に従ってトレッドが作製される。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明が実施例の範囲に限定されるものでないこと
はいうまでもない。
【0018】粉ゴムの製造方法 下記の表1に示す配合を用いて、密閉式ミキサーで加硫
系以外の成分を混練し、その後ロールミルでそのマスタ
ーバッチと加硫系成分を混練したものを160℃、20
分で加硫することで得られた加硫ゴムを、液体窒素を用
いて−200℃以下で冷凍粉砕し、次いでタイラーメッ
シュで選択することにより、各粒径の粉ゴムを得た。各
粒径の粉ゴム一覧を表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】粉ゴムの処理方法 下記の表3に粉ゴム処理配合の一覧を示す。粉ゴムに所
定量のゴムラテックスもしくは液状ゴムを添加する。ゴ
ムラテックスの場合水分があるので、室温で水分を蒸発
させる。粉ゴムにゴムラテックスもしくは液状ゴムを添
加したものを、密閉式ミキサーを用いて120℃で、1
0分混練する。カーボン、酸化亜鉛、ステアリン酸を添
加する場合、この時点で加えて、同時に混練する。加硫
促進剤及び硫黄の添加は、上記混練物を一端冷却して、
次に密閉式ミキサーで混練し100℃で終了する。得ら
れた処理物については、その補強性を確認するために、
160℃、20分間プレス加硫して目的とする試験片を
調製した。補強性の確認は、引張り試験の引張り強度と
破断時の伸びで行った。引張り試験は、JIS K 6
251に基づいて行った。
【0022】
【表3】
【0023】上記表3の試験片で引張り試験を行った結
果によれば、S1(なし)に比べて、ゴムラテックス、
液状ゴムで処理したもの(S2〜S9)は、どの場合に
おいても引張り強度及び破断伸びは向上しており、ベン
トホールの詰まりなどに有利に働くことがわかる。
【0024】キャップトレッドゴムの調製方法 下記の表4に示す配合において、加硫系を除く各成分を
密閉式ミキサーで5〜6分混合し、165℃±5℃に達
した時放出したマスターバッチに加硫促進剤とイオウを
再度密閉ミキサーで混練し、110℃で放出してゴム組
成物を得た。このとき、各種ポリビニルアルコールおよ
びナイロン短繊維、加硫粉ゴム等は1回目の密閉式ミキ
サーで混合し、発泡剤は加硫系と同一工程で混合した。
【0025】
【表4】
【0026】タイヤ作製方法 評価に用いたタイヤの製法は、一般的なものからは逸脱
しないものである。つまり、インナーライナー、カーカ
ス、ベルト、サイドトレッド、キャップトレッドなど部
品材料を貼り合わせて未加硫生タイヤを作製する。それ
を、タイヤ用モールド中に入れて加硫するという工程を
踏む。そこで、ここでは、粉ゴムでキャップトレッド上
を覆う際の方法について述べる。押出し工程を経たキャ
ップトレッド用ゴム部材の踏面に、以下の配合からなる
接着剤を塗布する。塗布した面に粉ゴムを全体的に覆っ
た後、所定の厚さよりやや厚めになるまで、余分な粉ゴ
ム分を取り除く。踏面を覆った粉ゴムをローラー治具等
で圧着し、再度規定の厚さを±500μmで精測する。
規定より厚ければやり直し、薄ければ、粉ゴム分を追加
する。表面処理した粉ゴムで、シート状になるものにつ
いては、ロールミル等で規定の厚さに押出してからキャ
ップトレッド踏面に貼る。
【0027】接着剤配合内容 n−ヘキサン 1000g PIR 100g 酸化亜鉛 5g ステアリン酸 2g 老化防止剤 1g イオウ 1.5g 加硫促進剤NS 1g (注) n−ヘキサン:n−ヘキサン(関東化学製) PIR:Nipol IR 2200(日本ゼオン製) 酸化亜鉛:亜鉛華3号 ステアリン酸:工業用ステアリン酸 老化防止剤:N−フェニル−N′−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン イオウ:5%油展処理粉末硫黄 加硫促進剤NS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチ
アゾリルスルフェンアミド
【0028】タイヤ評価には、次の試験法を使用した。 実車氷上制動試験 タイヤサイズ 175/70R 13(スチールラジアルタイヤ) リム 13×5J 空気圧 200kPa 車両 1500cc乗用車 試験温度 −2℃〜0℃付近 初速度40km/hより制動し、停止に至るまでの距離を
測定する。なお、距離を指数化して表示する。(実施例
1の走行後タイヤを100とする)、数値の大きいもの
ほど優れている。 (走行前)予備走行なし、つまり、タイヤキャップトレ
ッド踏面は滑らかな加硫モールド面を反映されている。 (走行後)アスファルト路上を300km予備走行した。
よって、踏面を覆っている粉ゴム分がなくなり、該キャ
ップトレッドゴムが現れる。
【0029】 走行寿命試験 タイヤサイズ 175/70R 13(スチールラジアルタイヤ) リム 13×5J 空気圧 200kPa 車両 1500cc乗用車 上記条件で、アスファルト面を走行し、キャップトレッ
ド踏面が溝底から3mmになった時の距離を指数化して表
示する。(実施例4の走行後タイヤを100とする)、
数値の大きいものほど優れている。
【0030】標準例1,実施例1〜7および比較例1〜
粉ゴムの種類を変えた場合のタイヤ実車評価の結果を、
以下の表5に示す。
【表5】
【0031】表5の評価結果によると、走行前後で氷上
性能が大きく変わる標準例1の粉ゴムなしに対して、実
施例1〜7はどの場合においても走行前後で氷上性能が
変わらない。また、粉ゴム組成は、NR,IR,BRを
用いたものが走行前で高い氷上制動性能を示している。
また、比較例1,2に示すように、粉ゴムの粒子径が小
さすぎたり、大きすぎても氷上制動性能は低下してしま
う。
【0032】実施例8〜13 キャップトレッドゴム組成物の違いにおけるタイヤ実車
評価の結果を、以下の表6に示す。
【表6】
【0033】表6の評価結果によると、実施例8〜13
に示されるように、どのキャップトレッドゴム組成物の
場合においても走行前後で氷上性能が変わらない。ま
た、実施例4と実施例9を比較すると、硬質物質として
実施例9にあるポリビニルアルコールを添加した場合よ
りも、実施例4にあるオキシアルキレン基含有ポリビニ
ルアルコールを添加した方が、走行前後における氷上制
動能力が高い。一方、実施例13にあるように、同じ硬
質物質でもその添加量が少ないと、走行後の氷上制動性
能が低下してしまうことがわかる。
【0034】実施例14〜19 粉ゴムの表面処理種、量を変えた場合におけるタイヤ実
車評価の結果を、以下の表7に示す。
【表7】
【0035】表7の評価結果によると、実施例14〜1
8に示されるように、粉ゴムの処理種、量を所定の範囲
で変えた場合は、いずれも走行前後の氷上制動性能が変
わらない。しかし、実施例19に示されるように、所定
量を超える過剰量で処理した場合には、走行前の氷上制
動性能が低下することがわかる。
【0036】実施例20〜21および比較例3 キャップトレッド踏面を覆う粉ゴムの厚さを変えた場合
のタイヤ実車評価結果を、以下の表8に示す。
【表8】
【0037】表8の評価結果によると、実施例20〜2
3に示すように、特定の厚さの範囲内においては、走行
前後の氷上制動性能を変えることなく、走行寿命を低下
させないが、その範囲を超えると、走行寿命の低下が顕
著になる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明に従えば、雪
上性能及び氷上性能に優れたスタッドレスタイヤの初期
性能および走行摩耗後性能維持可能な空気入りタイヤを
得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドを備えた空気入りタイヤにおい
    て、該トレッド踏面部が平均粒径50〜500μmの粉
    ゴムにより厚さ1000〜3000μmで覆われたトレ
    ッドを有する空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記トレッド部が、氷雪面用スタッドレ
    スタイヤ用のキャップトレッドゴム組成物である請求項
    1に記載のトレッドを有する空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記トレッド部が、天然ゴム、ポリイソ
    プレン、ポリブタジエンおよびスチレンブタジエン共重
    合体からなる群より選択される1種または2種以上から
    なる母体ゴム成分100重量部に対して、ゴムと化学的
    結合しない硬質物質を3〜50重量部配合してなるトレ
    ッドゴム組成物である請求項1または2に記載のトレッ
    ドを有する空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記粉ゴムが、粉ゴム100重量部に対
    して2〜10重量部の粉ゴム用接着付与剤で表面処理さ
    れてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のトレッド
    を有する空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記粉ゴム用接着付与剤が、ゴムラテッ
    クスまたは液状ゴムから選ばれる少なくとも1つ以上で
    ある請求項4に記載のトレッドを有する空気入りタイ
    ヤ。
  6. 【請求項6】 前記粉ゴムのゴム成分が、天然ゴム、ポ
    リイソプレン、ポリブタジエンおよびスチレンブタジエ
    ン共重合体、もしくはポリイソブテン、ポリエチレンプ
    ロピレンからなる群より選択される1種または2種以上
    である請求項1〜5のいずれか1項に記載のトレッドを
    有する空気入りタイヤ。
JP10120358A 1998-04-30 1998-04-30 空気入りタイヤ Pending JPH11310009A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10120358A JPH11310009A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10120358A JPH11310009A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 空気入りタイヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11310009A true JPH11310009A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14784237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10120358A Pending JPH11310009A (ja) 1998-04-30 1998-04-30 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11310009A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002019416A (ja) * 2000-07-10 2002-01-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 重荷重用空気入りスタッドレスタイヤ
JP2002211203A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ
JP2014062167A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The スタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤ
WO2017135095A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 住友ゴム工業株式会社 スタッドレスタイヤ及びその製造方法
WO2018225564A1 (ja) * 2017-06-09 2018-12-13 株式会社ブリヂストン ゴム組成物、ゴム製品、及びタイヤ
WO2019111546A1 (ja) * 2017-12-06 2019-06-13 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002019416A (ja) * 2000-07-10 2002-01-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 重荷重用空気入りスタッドレスタイヤ
JP2002211203A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ
JP2014062167A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Yokohama Rubber Co Ltd:The スタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびスタッドレスタイヤ
WO2017135095A1 (ja) * 2016-02-03 2017-08-10 住友ゴム工業株式会社 スタッドレスタイヤ及びその製造方法
WO2018225564A1 (ja) * 2017-06-09 2018-12-13 株式会社ブリヂストン ゴム組成物、ゴム製品、及びタイヤ
WO2019111546A1 (ja) * 2017-12-06 2019-06-13 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JPWO2019111546A1 (ja) * 2017-12-06 2020-12-10 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及び空気入りタイヤ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5591279A (en) Pneumatic vehicle tire
JP3522437B2 (ja) シリカをベースとする補強充填剤を含有する加硫性ゴム組成物の製造方法
US6427738B1 (en) Tire and vulcanized rubber including elongated cells
JP3836611B2 (ja) スタッドレスタイヤ
RU2735686C2 (ru) Эластомерные композиции для компонентов шины и содержащие их шины
JPH03159803A (ja) スタッドレスタイヤ
EP0940435A1 (en) Rubber compositions for tire tread
JP2002211203A (ja) スタッドレスタイヤ
JPH02308832A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
EP3666821A1 (en) Rubber composition, production method therefor, and tire
CN110087906B (zh) 用于轮胎部件的包括来自银胶菊的天然橡胶的弹性体组合物和包括所述轮胎部件的轮胎
JPH11310009A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002097311A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びこれを用いたタイヤ
JP3766183B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP2005281390A (ja) タイヤとその製造方法及びそれを用いた自動車
JPH1177695A (ja) ゴム組成物及びその製造方法、タイヤトレッド、並びに、タイヤ及びその製造方法
JPH0455443A (ja) スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物
JPH06328908A (ja) 空気入りタイヤ
JP2662294B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2003080615A (ja) スタッドレスタイヤおよびその製造方法
JP6964966B2 (ja) ゴム部材及びその製造方法、並びにタイヤ
JP2000063569A (ja) スタッドレスタイヤ用ゴム組成物
JP2000191832A (ja) ゴム組成物,加硫ゴム及びそれを用いたタイヤ
JPH05147406A (ja) 空気入りタイヤ
JPH1180423A (ja) タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ