JPH11309653A - ウェーハの平面加工装置 - Google Patents

ウェーハの平面加工装置

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JPH11309653A
JPH11309653A JP11733698A JP11733698A JPH11309653A JP H11309653 A JPH11309653 A JP H11309653A JP 11733698 A JP11733698 A JP 11733698A JP 11733698 A JP11733698 A JP 11733698A JP H11309653 A JPH11309653 A JP H11309653A
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JP
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wafer
grinding
spindle
cup
grindstone
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JP11733698A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Ishikawa
俊彦 石川
Yasushi Katagiri
恭 片桐
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウェーハを保持するテーブルのスピンドルと、
砥石若しくは研磨布のスピンドルとの傾斜角度調整を手
間をかけることなく正確に行うことができるウェーハの
平面加工装置を提供する。 【解決手段】本発明は、カップ型砥石56のスピンドル
94の傾斜角度を調整する機構78、80と、傾斜角度
を示す情報を入力するキーボード128と、CPU12
0とを有し、キーボード128から情報を入力すると、
CPU120は、前記情報に基づいて傾斜角度を算出
し、そして、算出した傾斜角度になるように傾斜角度調
整機構78、80を駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウェーハの平面加工
装置に係り、特に半導体ウェーハの製造工程で半導体ウ
ェーハの裏面を研削加工するウェーハの平面加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェーハの裏面を研削する平面研
削装置は、テーブルとカップ型砥石とを備えており、こ
のテーブルで半導体ウェーハの表面を吸着保持し、そし
て、半導体ウェーハの裏面にカップ型砥石を押し付ける
と共に、テーブル及びカップ型砥石を回転させてウェー
ハの裏面を研削する。
【0003】このようなウェーハの平面研削装置では、
ウェーハを超精密に研削する方法として、カップ型砥石
のスピンドルをテーブルのスピンドルに対し僅かに傾斜
させた状態で固定して、この状態でウェーハを研削する
ことが知られている。斯かる研削方法によれば、カップ
型砥石とウェーハとの接触面積が小さくなるので研削抵
抗の増大を防止でき、また、切削水による冷却効率が向
上し、更に、研削後のソーマークがウェーハ中心部より
外周部に向け規則正しい一定方向の放射状になるという
効果がある。
【0004】そこで、従来のウェーハの平面研削装置
は、カップ型砥石のスピンドルを傾斜させるための傾斜
角度調整機構を備えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
平面研削装置は、傾斜角度調整機構を有するものの、こ
の傾斜角度調整機構は、作業者が手作業で調整するもの
なので、手間がかかると共に微調整が難しいという欠点
がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、スピンドル同士の傾斜角度調整を手間をかけるこ
となく正確に行うことができるウェーハの平面加工装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明は、前記目的を達成
するために、ウェーハを保持するテーブルと、該ウェー
ハを加工する砥石若しくは研磨布とを相対的に近づく方
向に移動して押し付けると共に、砥石若しくは研磨布と
テーブルとを回転させてウェーハを加工するウェーハの
平面加工装置において、前記テーブルのスピンドルと前
記砥石若しくは研磨布のスピンドルとを相対的に傾斜さ
せる傾斜角度調整機構と、傾斜角度を示す情報を入力す
る入力手段と、入力手段から入力された前記情報に基づ
いて傾斜角度を算出し、該算出した傾斜角度になるよう
に前記傾斜角度調整機構を制御する制御手段と、を備え
たことを特徴としている。
【0007】本発明によれば、入力手段から傾斜角度を
示す情報を入力すると、制御手段は、前記情報に基づい
て傾斜角度を算出し、そして、算出した傾斜角度になる
ように傾斜角度調整機構を制御する。このように、本発
明は、傾斜角度調整機構の傾斜角度調整を自動化したの
で、傾斜角度調整を手間をかけることなく正確に行うこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るウェーハの平面加工装置の好ましい実施の形態につい
て詳説する。図1は、本発明が適用された半導体ウェー
ハの平面研削装置の斜視図であり、図2は平面図であ
る。図1に示すように平面研削装置10の本体12に
は、カセット収納ステージ14、アライメントステージ
16、粗研削ステージ18、仕上げ研削ステージ20、
及び洗浄ステージ22が設けられている。
【0009】前記カセット収納ステージ14には、2台
のカセット24、24が着脱自在にセットされ、これら
のカセット24、24には裏面研削前のウェーハ26が
多数枚収納されている。このウェーハ26は、搬送用ロ
ボット28によって1枚ずつ保持されて、次工程である
アライメントステージ16に順次搬送される。前記搬送
用ロボット28は、本体12に立設されたビーム30に
昇降装置32を介して吊り下げ支持される。また、前記
昇降装置32は、ビーム30に内蔵された図示しない送
りねじ装置に連結されており、この送りねじ装置で前記
昇降装置32を送り移動させると、前記搬送用ロボット
28が、ビーム30の配設方向に沿って図1、図2上矢
印A、B方向に往復移動することができる。
【0010】本実施の形態の如く搬送用ロボット28を
吊り下げ支持すると、カセット収納ステージ14とアラ
イメントステージ16との間隔を狭くすることができる
ので、平面研削装置10を小型化することができる。即
ち、搬送用ロボット28を装置本体12の上面に設置す
ると、ウェーハ26を搬送する関係上、搬送用ロボット
28をカセット収納ステージ14とアライメントステー
ジ16との間のスペースに設置しなければならない。こ
のため、前記スペースの分だけ平面研削装置10が無用
に大型化する。これに対して、本実施の形態の平面研削
装置10は、装置本体12の上方空間を搬送用ロボット
28の設置スペース及び動作スペースとして有効利用し
たので、装置の小型化を図ることができる。
【0011】前記ロボット28は、汎用の産業用ロボッ
トであり、その構成はウェーハ26を吸着保持する馬蹄
形のアーム34、及び3本のリンク36、38、40等
から成っている。前記アーム34の先端には、ウェーハ
26を吸着する吸着パッド35、35が設けられる。ま
た、アーム34は、リンク36にその基端部が軸芯を中
心に回転自在に支持され、図示しないモータからの駆動
力で軸芯を中心に回転することができる。前記リンク3
6は、リンク38に軸42を介して回動自在に連結さ
れ、図示しないモータからの駆動力で軸42を中心に回
転することができる。また、リンク38は、軸44を介
してリンク40に回動自在に連結され、図示しないモー
タからの駆動力で軸44を中心に回転することができ
る。さらに、リンク40は、軸46を介して図示しない
モータの出力軸に連結されているので、モータを駆動す
ることにより軸46を中心に回転することができる。ま
た、モータは、昇降装置32の図示しない昇降ロッドに
連結されている。したがって、前記ロボット28によれ
ば、アーム34及び3本のリンク36、38、40の動
作を各々のモータで制御すると共に、昇降装置32の昇
降ロッドの収縮動作を制御することにより、前記カセッ
ト24に収納されたウェーハ26を取り出してアライメ
ントステージ16に搬送することができる。
【0012】前記アライメントステージ16は、カセッ
ト24から搬送されたウェーハ26を所定の位置に位置
合わせするステージである。このアライメントステージ
16で位置合わせされたウェーハ26は、前記搬送用ロ
ボット28の吸着パッド35、35に再度吸着保持され
た後、空のチャックテーブル48に向けて搬送され、こ
のチャックテーブル48の所定の位置に吸着保持され
る。
【0013】前記チャックテーブル48は、ターンテー
ブル50に設置され、また、同機能を備えたチャックテ
ーブル52、54がターンテーブル52に所定の間隔を
もって設置されている。前記チャックテーブル52は、
粗研削ステージ18に位置されており、吸着したウェー
ハ26がここで粗研削される。また、前記チャックテー
ブル54は、仕上げ研削ステージ20に位置され、吸着
したウェーハ26がここで仕上げ研削(精研削、スパー
クアウト)される。
【0014】前記チャックテーブル48に吸着保持され
たウェーハ26は、図示しない測定ゲージによってその
厚みが測定される。厚みが測定されたウェーハ26は、
ターンテーブル52の図1、図2上矢印C方向の回動で
粗研削ステージ18に位置し、粗研削ステージ18のカ
ップ型砥石56によって、前記厚さに基づき粗研削され
る。この粗研削ステージ18については後述する。
【0015】粗研削ステージ18で粗研削されたウェー
ハ26は、ウェーハ26からカップ型砥石58が退避移
動した後、図示しない厚み測定ゲージによってその厚み
が測定される。厚みが測定されたウェーハ26は、ター
ンテーブル52の同方向の回動で仕上げ研削ステージ2
0に位置し、仕上げ研削ステージ20の図2に示すカッ
プ型砥石64によって、前記厚さに基づき精研削、スパ
ークアウトされる。この仕上げ研削ステージ20の構造
は粗研削ステージ18の構造と同一なので、以下に粗研
削ステージ18の構造を説明することで、その説明を省
略する。
【0016】仕上げ研削ステージ20で仕上げ研削され
たウェーハ26は、ウェーハ26からカップ型砥石64
が退避移動した後に、ターンテーブル50の同方向の回
動で図1に示した空のチャックテーブル48の位置に搬
送される。そして、前記ウェーハ26は、搬送アーム6
6の先端に設けた、ウェーハと略同径の吸着パッド68
に吸着された後、搬送アーム66の図1上矢印D方向の
回動で洗浄ステージ22に搬送され、ここで洗浄されて
乾燥される。
【0017】洗浄ステージ22で洗浄/乾燥されたウェ
ーハ26は、前記搬送用ロボット28によって吸着保持
されてカセット収納ステージ14に搬送され、所定のカ
セット24の所定の棚に収納される。以上が、本実施の
形態の平面研削装置10によるウェーハ処理工程の流れ
である。次に、粗研削ステージ18について説明する。
【0018】図3に示すように前記粗研削ステージ18
は、主としてケーシング70、フィードテーブル(Z方
向移動部)72、チルトブロック(Y方向揺動部)7
4、スピンドルケーシング(X方向揺動部)76、送り
ねじ装置(Y方向揺動手段)78、スペーサ駆動装置
(X方向揺動手段)80、及びジョイントバー82等か
ら構成されている。
【0019】前記ケーシング70は本体12に立設さ
れ、その内部に図示しない送りねじ装置が内設されてい
る。前記フィードテーブル72は、前記ケーシング70
に対し図示しないLM(直動)ガイドを介して昇降移動
自在に設けられると共に、ケーシング70に内設された
前記送りねじ装置のねじ棒にそのナット部が螺合されて
いる。したがって、フィードテーブル72は、前記送り
ねじ装置を駆動することにより、昇降移動することがで
きる。
【0020】前記フィードテーブル72には、前記チル
トブロック74がピン84を介して揺動自在に支持され
ている。前記ピン84は、フィードテーブル72の側面
から水平方向に突設されており、このピン84の先端部
にチルトブロック74が支持されている。したがって、
前記チルトブロック74は、前記ピン84の周りに、即
ち、Y方向に揺動することができる。
【0021】前記チルトブロック74は、送りねじ装置
78によって揺動される。この送りねじ装置78は図4
に示すように、モータ86とねじ棒88とから構成され
る。前記モータ86は、フィードテーブル72の上面に
固定されたコ字状フレーム90の側面に固定されてお
り、このモータ86のスピンドルに前記ねじ棒88が連
結されている。ねじ棒88は、前記フレーム90に形成
された貫通孔91に挿通配置され、その先端部が、チル
トブロック74の上端に突設された凸部75に螺合され
ている。したがって、前記モータ86を駆動してねじ棒
88を回転させると、ねじ棒88と前記凸部75との螺
合作用によって、凸部75がモータ86に対して進退移
動する。これにより、チルトブロック74が、前記ピン
84を支点としてY方向に揺動する。
【0022】前記チルトブロック74の側面には図3に
示すように、スピンドルケーシング76が取付板92を
介して取り付けられている。前記スピンドルケーシング
76には、モータ(図示せず)が収納されており、この
モータのスピンドル94にカップ型砥石56が取り付け
られている。したがって、前記モータによってカップ型
砥石56が回転される。
【0023】ところで、前記スピンドルケーシング76
は、複数本のボルト96、96…によって前記チルトブ
ロック74に取り付けられている。前記ボルト96は、
取付板92に形成された貫通孔93に遊挿されてチルト
ブロック74に締結される。また、ボルト96のヘッド
部97と取付板92との間には、皿ばね98が介在され
ている。この皿ばね98の付勢力によって、前記スピン
ドルケーシング76は、前記チルトブロック74から離
れる方向に付勢されている。
【0024】また、スピンドルケーシング76は、ジョ
イントバー82を介して前記チルトブロック74に揺動
自在に支持されている。このジョイントバー82は円柱
状に形成されて、チルトブロック74の側面にY方向に
形成されたV字状溝100と、この溝100に対向する
前記取付板92の側面にY方向に形成されたV字状溝1
02とに挟まれてY方向に配設されている。したがっ
て、前記スピンドルケーシング76は、チルトブロック
74に対しジョイントバー82の周面方向、即ちX方向
に揺動することができる。
【0025】前記スピンドルケーシング76は、スペー
サ駆動装置80によって揺動される。このスペーサ駆動
装置80はモータ104、ねじ棒106、スペーサ10
8、及び押動部材110から構成される。前記モータ1
04は、チルトブロック74の上面に固定されており、
このモータ104のスピンドルに前記ねじ棒106が連
結されている。ねじ棒106は、チルトブロック74に
形成された貫通孔112に挿通配置され、その先端部に
前記スペーサ108が螺合されている。このスペーサ1
08は、断面が略楔形状に形成され、その先細のテーパ
面109に前記押動部材110が押圧当接されている。
前記押動部材110は、ボール又は円柱部材であり、取
付部材92の側面に形成されたV字状溝114に配置さ
れている。したがって、前記モータ104を駆動してね
じ棒106を回転させると、スペーサ108が上下移動
するので、押動部材110がテーパ面109に押され
る。これにより、スピンドルケーシング76が前記ジョ
イントバー82の周面をガイド面としてX方向に揺動す
る。なお、スピンドルケーシング76は、チルトブロッ
ク74にボルト96で取り付けられているが、ボルト9
6と貫通孔93との間の隙間によってスピンドルケーシ
ング76の揺動が許容されている。
【0026】次に、前記の如く構成された粗研削ステー
ジ18のスピンドル傾斜角度調整方法について説明す
る。まず、Y方向の傾斜角度を調整する場合には、送り
ねじ装置78のモータ86を駆動すると、図4に示した
ようにねじ棒88と凸部75との螺合作用によって、凸
部75がモータ86に対して進退移動し、チルトブロッ
ク74がピン84を支点としてY方向に揺動する。これ
により、Y方向の傾斜角度が調整される。
【0027】次に、X方向の傾斜角度を調整する場合に
は、図3に示したスペーサ駆動装置80のモータ104
を駆動すると、スペーサ108が上下移動することによ
り、スピンドルケーシング76が押動部材110を介し
てスペーサ108に押され、そして、ジョイントバー8
2の周面をガイド面としてX方向に揺動する。これによ
り、X方向の傾斜角度が調整され、以上でスピンドル9
4の傾斜角度の調整が終了する。
【0028】次に、本実施の形態のカップ型砥石による
ウェーハ研削面の真直度について図5〜図9を参照して
解析する。カップ型砥石による研削方法は、ウェーハの
回転中心が、カップ型砥石の研削作業面内に位置するよ
うに配置し、研削面に垂直な方向の切込みを与えて研削
する研削方法であり、研削幅が常に一定なので、高精度
な真直度を得ることができる。しかしながら、図5に示
すように、カップ型砥石の回転軸(スピンドル)とテー
ブルの回転軸とが平行でないと、研削面の真直度にも影
響が出るので、まず、両回転軸の平行度が研削面の断面
形状に及ぼす影響を解析する。
【0029】両回転軸の平行度を表すのに、ここではカ
ップ型砥石の回転軸を基準に考え、カップ型砥石の回転
軸に対するテーブルの回転軸の傾き量及び傾き方向で、
平行を表現する。即ち、図6に示すように、ウェーハ上
面の回転中心を原点O、原点Oを通りカップ型砥石の回
転軸に平行な軸をz軸、z軸と直交し原点O及びカップ
型砥石の回転軸と交わる軸をx軸、x軸及びz軸と直交
する軸をy軸と定める。このとき、テーブルの回転軸が
z軸となす角θ(以下、傾斜角と呼ぶ)、及び、テーブ
ルの回転軸をxy平面に投影したときに、この投影線が
x軸となす角α(以下、方向角と呼ぶ)とで、平行度を
表す。方向角は、テーブルの回転軸のz>0の部分がカ
ップ型砥石の回転軸の軸芯に向かって傾いた場合、すな
わち、その投影線がx軸の正方向と一致する場合を0と
し、これから反時計方向周りを正方向と定義する。な
お、ウェーハとカップ型砥石との位置関係はx軸に関し
て対称であるので、以下の解析では0≦α≦πの範囲を
取り扱う。
【0030】図7、図8はxy平面上でのカップ型砥石
とウェーハの位置関係を示したもので、カップ型砥石の
外周が原点Oを通るものとする。テーブルの回転軸がz
軸に対してθだけ傾斜することにより、ウェーハの上面
は、テーブルの回転軸のxy平面への投影線に直角で原
点Oを通る線分M−M´の周りにθだけ回転する。した
がって、原点Oから半径ρの位置にあるウェーハ上の点
Aは、図8に示すように、原点Oよりもhぶんだけ余計
に研削される。このように、テーブルの回転軸とカップ
型砥石の回転軸とが相対的に傾斜することにより、ウェ
ーハ上の各点の切込み深さに違いが生じる。研削面の断
面形状は、ウェーハの各半径ρ上の点におけるhの値を
求めることで知ることができる。
【0031】原点Oをhの基準(h=0)とし、原点O
よりも余分に切り込む方向をhの負方向とすれば、θ≪
1であるので、
【0032】
【数1】
【0033】である。幾何学的関係から、数1は方向角
との関係で次の数2で表すことができる。
【0034】0≦α≦π/2のとき
【0035】
【数2】
【0036】π/2≦α≦πのとき
【0037】
【数3】
【0038】ここで、r:ウェーハの半径、R:カップ
型砥石の半径 一例として、カップ型砥石直径D=200mm、ウェー
ハ直径d=100mm、傾斜角θ=41.3″(長さ1
00mm当たり0.02mmの傾きに相当)の場合につ
いて、数2、数3から、方向角と切削面の断面形状の関
係を示した結果を図9に示す。
【0039】図9では、研削面の断面形状(表面形状)
を示しているが、本実施の形態の研削方法の原理から明
らかなように、どの方向の断面形状も図9に示した断面
形状と同じである。この結果から、テーブルの回転軸の
傾斜方向によって、また、カップ型砥石のスピンドルの
傾斜方向によって、研削面の断面形状は大別して、谷が
1つの中凹形状、谷が2つの中凹形状、谷のある中凸形
状、谷のない中凸形状の4つの形状に分けることができ
る。したがって、傾斜角θ、方向角αを設定すれば、即
ち、スピンドル94の傾斜角度を調整すれば、ウェーハ
26を所望の表面形状に研削することができる。
【0040】以下、図10に示すフローチャートと図1
1に示すブロック図とに従って本実施の形態の平面研削
装置10によるウェーハ26の研削方法について説明す
る。なお、以下に説明する研削方法は、粗研削ステージ
18を例にしたものであるが、仕上げ研削ステージ20
についても同様なので、仕上げ研削ステージ20の説明
は省略している。
【0041】まず、平面研削装置10を駆動して1枚目
のウェーハ26を研削する(ステップ(S)200)。
即ち、平面研削装置10のCPU120が粗研削ステー
ジ18のZ軸送りねじ装置122を駆動して、カップ型
砥石56をウェーハ26に押し付けると共に、CPU1
20がスピンドルモータ124とテーブルモータ126
とを駆動してカップ型砥石56とウェーハ26とを回転
させることにより、ウェーハ26を研削する。
【0042】次に、粗研削ステージ18で研削されたウ
ェーハ26を平面研削装置10から取り出し、このウェ
ーハ26の表面形状を表面形状測定機によって測定する
(S210)。次いで、前記表面形状測定機によって測
定されたウェーハ26の表面形状に基づいて、次のウェ
ーハ26が所望の表面形状となるように、例えば、図9
に示した複数の表面形状の種類から所望する表面形状を
示す情報、数値h(原点よりも余分に研削する量)、及
びスピンドル94の傾斜角θ若しくは方向角αをキーボ
ード128からCPU120に入力する(S220)。
これにより、CPU120は、前記数2、数3の演算式
により、傾斜角θが入力された場合には方向角αを算出
し、方向角αが入力された場合には傾斜角θを算出する
(S230)。
【0043】そして、CPU120は、スピンドル94
の傾斜角度が前記傾斜角θ及び方向角αとなるように調
整する(S240)。即ち、CPU120がY軸の送り
ねじ装置78と、X軸のスペーサ駆動装置80とを駆動
して、スピンドル94の傾斜角度を傾斜角θ及び方向角
αに設定する。この傾斜角度調整後、2枚目のウェーハ
26を粗研削ステージ18で再度研削する(S25
0)。そして、研削後のウェーハ26の表面形状を、表
面形状測定機によって再度測定する(S260)。そし
て、表面形状測定機によって測定されたウェーハ26の
表面形状と、所望した表面形状とを比較して(S27
0)、両者が一致した場合には、3枚目以降のウェーハ
26を粗研削ステージ18で連続研削処理する(S28
0)。一方、両者が一致しない場合には、S220に戻
り、先に入力した情報とは別の情報を入力し、S230
〜S260までの工程を再度繰り返す。
【0044】このように、本実施の形態では、キーボー
ド128から傾斜角度を示す情報を入力すると、CPU
120が傾斜角度を算出し、算出した傾斜角度になるよ
うに傾斜角度調整機構を制御するので、その調整を自動
化することができる。これにより、本実施の形態は、傾
斜角度調整を手間をかけることなく正確に行うことがで
きる。
【0045】なお、本実施の形態では、カップ型砥石の
スピンドルを傾斜させるようにしたが、これに限られる
ものではなく、テーブルのスピンドルを傾斜させても良
い。また、本実施の形態では、ウェーハの裏面を研削す
る平面研削装置について説明したが、カップ型砥石の代
わりに研磨布を使用してウェーハを加工するCMP装
置、カップ型砥石の代わりにブレードを使用してウェー
ハをダイス状に切断するダイシング装置に本発明を適用
しても良い。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るウェー
ハの平面加工装置によれば、傾斜角度調整機構の傾斜角
度調整を自動化したので、傾斜角度調整を手間をかける
ことなく正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体ウェーハの平
面研削装置の全体斜視図
【図2】図1に示した平面研削装置の平面図
【図3】研削ステージの傾斜角度調整機構の構造を示す
一部断面を含む側面図
【図4】傾斜角度調整機構のY方向揺動部の構造を示す
斜視図
【図5】カップ型砥石によるウェーハ研削面の真直度を
解析するために用いた説明図
【図6】カップ型砥石によるウェーハ研削面の真直度を
解析するために用いた説明図
【図7】カップ型砥石によるウェーハ研削面の真直度を
解析するために用いた説明図
【図8】カップ型砥石によるウェーハ研削面の真直度を
解析するために用いた説明図
【図9】カップ型砥石によるウェーハ研削面の真直度を
解析するために用いた説明図
【図10】本実施の形態の平面研削装置によるウェーハ
研削方法を示すフローチャート
【図11】本実施の形態の平面研削装置の制御系を示す
ブロック図
【符号の説明】
10…平面研削装置 18…粗研削ステージ 20…仕上げ研削ステージ 26…ウェーハ 56、64…カップ型砥石 72…フィードテーブル 74…チルトブロック 76…スピンドルケーシング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェーハを保持するテーブルと、該ウェー
    ハを加工する砥石若しくは研磨布とを相対的に近づく方
    向に移動して押し付けると共に、砥石若しくは研磨布と
    テーブルとを回転させてウェーハを加工するウェーハの
    平面加工装置において、 前記テーブルのスピンドルと前記砥石若しくは研磨布の
    スピンドルとを相対的に傾斜させる傾斜角度調整機構
    と、 傾斜角度を示す情報を入力する入力手段と、 入力手段から入力された前記情報に基づいて傾斜角度を
    算出し、該算出した傾斜角度になるように前記傾斜角度
    調整機構を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とするウェーハの平面加工装置。
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