JPH11304283A - アンモニア合成装置における冷凍システム - Google Patents

アンモニア合成装置における冷凍システム

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JPH11304283A
JPH11304283A JP10109160A JP10916098A JPH11304283A JP H11304283 A JPH11304283 A JP H11304283A JP 10109160 A JP10109160 A JP 10109160A JP 10916098 A JP10916098 A JP 10916098A JP H11304283 A JPH11304283 A JP H11304283A
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ammonia
refrigerant
gas
refrigeration system
pressure
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JP10109160A
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Kenro Omori
賢郎 大森
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度仕様が異なる複数の熱交換器に対して、
より少ない台数の圧縮機によって対応することができ、
アンモニア合成装置における所要消費動力を低減化させ
ることができるとともに、熱交換器の基数も削減するこ
とが可能となるアンモニア合成装置における冷凍システ
ムを得る。 【解決手段】 異なる温度仕様を有する複数の熱交換器
を備え、アンモニア合成塔において窒素および水素から
合成されたアンモニアを冷却および降圧して液化させ、
フラッシュベッセルを介して液化アンモニアを取り出す
アンモニア合成装置において、熱交換器にそれぞれ異な
る圧力の液化アンモニアを冷媒として供給する冷凍シス
テムであって、フラッシュベッセル8で発生したアンモ
ニアガスを用いて最も温度仕様の低い熱交換器3に冷媒
として供給するとともに、当該アンモニアガスに含まれ
る不純物を排出するオフガスライン36、37が設けら
れたアンモニア水吸収冷凍装置と、圧縮機38によって
アンモニアを昇圧して他の熱交換器群42に冷媒として
循環供給する冷凍圧縮装置とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア合成装
置において、得られたアンモニアを互いに異なる圧力に
昇圧して、それぞれ当該アンモニア合成装置における異
なる温度仕様の複数の熱交換器に冷媒として供給するた
めの冷凍システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、工業用の液化アンモニアや当
該アンモニアから得られる尿素肥料を製造するために、
窒素ガスと水素ガスとを直接高温高圧下で合成すること
によりアンモニアを得る各種のアンモニア合成装置が使
用されている。この種のアンモニア合成装置において
は、一般に原料としてメタンガス、ブタンガスあるいは
天然ガス等を用い、これに水蒸気を添加した後、加熱炉
型外熱式1次改質器および空気を用いた断熱型内熱式2
次改質器において数百℃、数十気圧の雰囲気下で触媒に
よりH2 、N2 、CO、CO2 およびCH4 等からなる
粗改質ガスとした後に、これをCOコンバータに送って
COをCO2 およびH2 に変換し、さらにCO2 吸収塔
において当該CO2 を吸収除去する。これにより、CO
およびCO2 の大部分は除去されるが、僅かに残留した
これらCOおよびCO2 が、後段のアンモニア合成に際
して、触媒に悪影響を与えるため、さらにこの合成ガス
をメタン化装置に送って、加熱雰囲気下でH2 と反応さ
せることにより、H2 OおよびCH4 に変換し、精製さ
れた合成ガスとする。
【0003】次いで、この合成ガスを、一旦メイクアッ
プ冷却器(熱交換器)において冷却して、含有するH2
O分を除去した後に、複数段の圧縮機によって100k
g/cm2 G以上に昇圧し、図2に示すように、熱交換
器1によって200℃程度まで加熱して、アンモニア合
成塔2に送る。この際に、上記合成ガスの一部は、含有
するメタン、アルゴン等の不活性物を除去するためにパ
ージされ、パージガス冷却器(熱交換器)3で冷却され
た後に、このパージガス中に含まれる有効成分であるH
2 および製品のアンモニアを回収するための回収ユニッ
ト等に送られる。上記合成ガスは、アンモニア合成塔2
内において、さらに加熱された後、触媒下においてH2
とN2 とが反応することにより、アンモニアが合成、生
成される。このアンモニア合成塔2において生成された
アンモニアを含むガスは、400℃で100kg/cm
2 G程度に保持されているために、冷却システム4にお
いて−10℃まで段階的に冷却する。またこれと並行し
て、含まれる未反応ガスを順次分離して再び合成塔2へ
とリサイクルさせる。これにより、アンモニアの純度が
高められるとともに、当該アンモニアの圧力が、20k
g/cm2 G程度まで減圧される。
【0004】このため、上記冷却システム4において
は、順次温度仕様が低くなる複数(図では2基)の冷却
器(熱交換器)5、6が直列的に配設されている。そし
て、上記冷却システム4を経たアンモニアは、一旦上記
圧力に保持されたベッセル7に蓄えられ、ここから断熱
膨張によって、常圧かつ−33℃の液化アンモニアとさ
れてフラッシュベッセル8に送られる。そして、このフ
ラッシュベッセル8において、当該液化アンモニアに含
まれているCH4 やH2 等の不純物がオフガスとして取
り除かれた後に、製品としてアンモニアタンク9へと移
送されてゆく。一方、この種のアンモニア合成装置にお
いては、得られた液化アンモニアを冷媒として、上述し
たそれぞれ温度仕様が異なるメイクアップ冷却器、パー
ジガス冷却器3およびアンモニア冷却器5、6に供給す
る冷凍システムが設けられている。
【0005】図3は、従来の上記冷凍システム10を示
すものである。この冷凍システム10は、大気圧に保持
されたフラッシュベッセル8の上部から排出される低温
のアンモニアガスを圧縮する低圧側圧縮機11と、この
低圧側圧縮機11によって圧縮されることによって得ら
れたアンモニア冷媒をさらに昇圧する中圧吸入口12a
と高圧吸入口12bとの2段の吸入口を有する高圧側圧
縮機12とを有するもので、上記低圧側圧縮機11と高
圧側圧縮機12とは、図示されない駆動装置によって同
軸的に駆動されるようになっている。そして、高圧側圧
縮機12によって昇圧されたアンモニア冷媒が、凝縮器
13およびアンモニアアキュムレータ14を介して、供
給ライン15から複数の互いに温度仕様の異なる上記メ
イクアップ冷却器、パージガス冷却器3およびアンモニ
ア冷却器5、6を含む熱交換器群16に供給されるよう
になっている。
【0006】なお、図中符号17は、高圧の熱交換器を
経た高圧のアンモニア冷媒の一部を高圧ライン18から
上記高圧吸入口12bに導入する際に、ミストを回収す
るための高圧ドラム17であり、符号19は、中圧の熱
交換器を経た中圧のアンモニア冷媒の一部を中圧ライン
20から上記中圧吸入口12aに導入する中圧ドラムで
ある。また、アンモニアアキュムレータ14の上部に
は、アンモニア冷媒から気化した未反応の不純物等を抜
出して、パージガスの回収ユニットに抜出すパージライ
ン21が配設されており、上記熱交換器群16には、こ
のパージライン21から抜出されたガスを冷却するイナ
ートガス冷却器(熱交換器)22も含まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の構成からなる冷
凍システムにおいては、先ず大気圧に保持されたフラッ
シュベッセル8の上部から排出された低温のアンモニア
ガスを、低圧側圧縮機11において1〜1.5kg/c
2 G程度に昇圧し、さらにこれを中圧ライン20およ
び中圧ドラム19から高圧側圧縮機12の中圧吸入口1
2aに送り、当該高圧側圧縮機12において10〜15
kg/cm2 G程度まで昇圧して、得られた高圧のアン
モニア冷媒を供給ライン15から熱交換器群16の高圧
仕様の熱交換器、例えば上記アンモニア冷却器5および
イナートガス冷却器22に送る。そして、このアンモニ
ア冷却器5およびイナートガス冷却器22を経たアンモ
ニア冷媒の一部を、高圧ライン18から高圧ドラム17
に送り、ミストを回収した後に、高圧吸入口12bから
再び高圧側圧縮機12に戻す。
【0008】また、アンモニア冷却器5を経たアンモニ
ア冷媒の他部を、中圧仕様の上記アンモニア冷却器6お
よびメイクアップ冷却器に送る。そして、メイクアップ
冷却器において合成ガスを冷却したアンモニア冷媒は、
未だ高圧であるために、同様に高圧ライン18から高圧
吸入口12bに戻す。他方、アンモニア冷却器6におい
てアンモニアを冷却した冷媒については、その一部を中
圧ライン20から中圧ドラム19に送り、同様にミスト
を回収した後に、中圧吸入口12aから再び高圧側圧縮
機12に戻し、その他部を低圧仕様のパージガス冷却器
3に送り、ここでパージガスを冷却した後に低圧ライン
23からフラッシュドラム8に戻す。このように、上記
アンモニア冷媒の冷凍システムにあっては、異なる温度
仕様の複数の冷却器に対して、アンモニア冷媒側におい
ては高圧、中圧および低圧の3段階の圧力レベルを設定
することによって対応している。
【0009】ところが、当該圧力レベルの異なるアンモ
ニア冷媒を作り出す圧縮機11、12は、それぞれ機構
上3段階の吸入口を設けることができないために、上述
したように低圧側圧縮機11および高圧側圧縮機12の
2段階の圧縮機が必要になり、設備が大型化するという
問題点があった。加えて、これら2台の圧縮機11、1
2を同軸的に駆動するためのスチームタービンにおける
駆動電力が大きくなるとともに、上記アンモニア合成装
置においては、他にも原料となる空気や前述した合成ガ
スを各々の所定反応圧力まで昇圧する圧縮機が別々に必
要であるために、アンモニア合成装置全体としての消費
動力が増大するという問題点があった。さらには、連続
運転に際しては、フラッシュドラム8から供給されたア
ンモニア冷媒中から気化した未反応の不純物を除去する
ために、別途パージライン21およびイナートガス冷却
器22が必要になるという欠点もあった。
【0010】本発明は、上記従来のアンモニア冷媒の冷
凍システムが有する課題を有効に解決すべくなされたも
ので、温度仕様が異なる複数の熱交換器に対して、より
少ない台数の圧縮機によって対応することができ、よっ
てアンモニア合成装置における所要消費動力を低減化さ
せることができるとともに、さらには熱交換器の基数も
削減することが可能となるアンモニア合成装置における
冷凍システムを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係るアンモニア合成設備における冷凍システムは、異
なる温度仕様を有する複数の熱交換器を備え、アンモニ
ア合成塔において窒素および水素から合成されたアンモ
ニアを冷却および降圧して液化させ、フラッシュベッセ
ルを介して上記液化アンモニアを取り出すアンモニア合
成装置において、上記熱交換器にそれぞれ異なる圧力の
液化アンモニアを冷媒として供給する冷凍システムであ
って、上記フラッシュベッセルで発生したアンモニアガ
スを用いて最も温度仕様の低い熱交換器に冷媒として供
給するアンモニア水吸収冷凍装置に、当該アンモニアガ
スに含まれる不純物を排出するオフガスラインが設けら
れた第1の冷凍システムと、圧縮機によってアンモニア
を昇圧して他の熱交換器に冷媒として循環供給する第2
の冷凍システムとを備えてなることを特徴とするもので
ある。
【0012】ここで、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載のアンモニア合成塔とフラッシュベッセルとの
間に、合成されたアンモニアを冷却するための温度仕様
の異なる2基のアンモニア熱交換器が直列的に配置さ
れ、かつ上記圧縮機は、一のケーシングに2段階の圧力
の吸入口を有するとともに、高圧側のアンモニア熱交換
器の冷媒出口管が高圧側の吸入口に接続され、低圧側の
アンモニア熱交換器の冷媒出口管が低圧側の吸入口に接
続されていることを特徴とするものである。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、最も温度仕様の低い熱
交換器は、アンモニア合成塔に導入される高温高圧の窒
素および水素の合成ガスからパージされたパージガスを
冷却するための、パージガス冷却器であることを特徴と
するものである。
【0014】請求項1〜3のいずれかに記載のアンモニ
ア合成装置における冷凍システムにおいては、第1の冷
凍システムにおいて、先ずフラッシュベッセルで発生し
たアンモニアガスをアンモニア水吸収冷凍装置の吸収塔
において水に吸収させ、次いで当該アンモニアが溶けた
水を精留塔に送って加熱することにより、沸点の相違を
利用して水とアンモニアとに分離し、得られたアンモニ
ア冷媒を、異なる温度仕様を有する複数の熱交換器のう
ちの、最も温度仕様の低い熱交換器に冷媒として供給す
る。一方、分離された水は、再び吸収塔に循環供給され
て、アンモニアの吸収に供される。
【0015】この際に、フラッシュベッセルから排気さ
れるアンモニアガスには、CH4 やH2 等の不純物が含
まれているために、これをアンモニア水吸収冷凍装置内
において循環利用していると、次第に上記不純物の濃度
が上昇して、当該装置内の圧力が上昇してしまい、本来
のフラッシュベッセルとしての機能が得られなくなって
しまう。この点、本発明においては、上記アンモニア水
吸収冷凍装置に、上記不純物を排出するオフガスライン
を設けているので、アンモニアの水吸収およびその分離
と並行して、上記不純物をオフガスとして排出すること
ができる。
【0016】他方、最も温度仕様の低い熱交換器を除い
た、他の熱交換器については、従来のものと同様に、第
2の冷凍システムにおいて、圧縮機によってアンモニア
を昇圧して冷媒として循環供給する。この結果、第2の
冷凍システムにおいては、温度仕様が異なる複数の熱交
換器に対して、従来よりも少ない台数の圧縮機によって
対応することができ、よってアンモニア合成装置におけ
る所要消費動力を低減化させることができる。加えて、
この第2の冷凍システムにおいては、予め充填した不純
物を含まないアンモニアを循環供給する閉じられたシス
テムとすることが可能になるために、上述した不純物を
オフガスとして排出するためのラインおよび冷却器が不
要となり、よってアンモニア合成装置全体における熱交
換器の基数を削減することも可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るアンモニア
合成装置における冷凍システムの一実施形態を示すもの
で、図2および図3に示したものと同一構成部分につい
ては、同一符号を付してその説明を省略する。図1に示
すように、この冷凍システムは、アンモニア水吸収冷凍
装置を用いた第1の冷凍システム30と、圧縮機を用い
た第2の冷凍システム31とから構成されている。第1
の冷凍システム30は、上記フラッシュベッセル8で発
生したアンモニアガスを吸収塔において水に吸収させる
吸収器系32と、この吸収器系32において水に溶解さ
れたアンモニア液を精留塔において加熱して、その沸点
の相違によりアンモニアと水とを分離するとともに、凝
縮器でアンモニアを凝縮してアンモニア冷媒を得る精留
・凝縮系33とから構成されたものである。
【0018】そして、上記精留・凝縮系33によって得
られたアンモニア冷媒が、冷却ライン34を介して、前
述したアンモニア合成塔2に導入される高温高圧の窒素
および水素の合成ガスからパージされたパージガスを冷
却するためのパージガス冷却器(最も温度仕様の低い熱
交換器)3に供給されており、このパージガス冷却器3
において熱交換したアンモニア冷媒の大部分はベーパー
となって吸収器系へ送られ、残部は冷媒側温度および冷
媒保持量を一定に保つ目的で連続的に抜出され、再びフ
ラッシュベッセル8に戻されるようになっている。ま
た、吸収器系32の吸収塔には、水に溶解させる際に溶
け込まない上記不純物を多く含むオフガスをフレアーラ
イン35に導くための、オフガスライン36が設けられ
ている。さらに、精留・凝縮系33の精留塔には、加熱
によって水とアンモニアとを分離する際に発生する同様
のオフガスをパージガス回収ユニットへ送るためのオフ
ガスライン37が設けられている。
【0019】他方、第2の冷凍システム31は、アンモ
ニア冷媒を昇圧する中圧吸入口38aと高圧吸入口38
bとの2段の吸入口を有する1台の圧縮機38を有する
もので、この圧縮機38によって昇圧されたアンモニア
冷媒が、凝縮器39およびアンモニアアキュムレータ4
0を介して、供給ライン41から上記パージガス冷却器
3を除く他の互いに温度仕様の異なるメイクアップ冷却
器、アンモニア冷却器5、6を含む熱交換器群42に供
給されるようになっている。
【0020】なお、図中符号43は、高温仕様の熱交換
器であるアンモニア冷却器5を経たアンモニア冷媒の一
部を、高圧ライン44から高圧吸入口38bを介して再
び圧縮機38に戻す際に、ミストを回収するための高圧
ドラムであり、符号45は、これより低い温度仕様の熱
交換器である、上記アンモニア冷却器6を経たアンモニ
ア冷媒を、中圧ライン46から中圧吸入口38aを介し
て再び圧縮機38に戻す中圧ドラムを示すものである。
【0021】次に、以上の構成からなる冷凍システムの
作用について説明する。先ず、第1の冷凍システム30
においては、大気圧に保持されたフラッシュベッセル8
の上部から排出される低温のアンモニアガスが、第1の
冷凍システム30の吸収器系32の吸収塔に送られ、別
途導入された水に吸収される。そして、この吸収塔32
において得られたアンモニアを20〜30%含むアンモ
ニア水は、精留・凝縮系33の精留塔に送られ、蒸気に
よって加熱される。これにより、沸点の高いアンモニア
分が水から分離され、さらに凝縮器に送られて冷却され
ることにより、所定の圧力および温度、例えば10〜1
5kg/cm2 G、30〜35℃を有するアンモニア冷
媒とされる。このようにして得られたアンモニア冷媒
は、所定の圧力まで断熱膨張されることによってパージ
ガス冷却器3に必要とされる温度まで降温された後に、
当該パージガス冷却器3に供給される。そして、このパ
ージガス冷却器3において熱交換したアンモニア冷媒の
大部分はベーパーとなって吸収器系へ送られ、残部は冷
媒側温度および冷媒保持量を一定に保つ目的で連続的に
抜出され、再びフラッシュベッセル8に戻される。
【0022】一方、上記精留塔において分離された水
は、再び吸収器系32の吸収塔に循環供給される。ま
た、上記吸収塔においては、アンモニアを水に溶解させ
る際に溶け込まない上記不純物を多く含むオフガスが発
生し、排気ライン36からフレアーライン35に排出さ
れる。さらに、精留塔において、上記加熱によって同様
にオフガスが発生し、このオフガスは、排出ライン37
からパージガス回収ユニットへと排出される。
【0023】他方、第2の冷凍システム31において
は、予め充填されたアンモニア冷媒を、圧縮機38にお
いて10〜15kg/cm2 G程度まで昇圧して、得ら
れた高圧のアンモニア冷媒を供給ライン41から熱交換
器群42の高圧仕様の熱交換器、この場合にはアンモニ
ア冷却器5に送る。そして、このアンモニア冷却器5を
経たアンモニア冷媒の一部を、高圧ライン41から高圧
ドラム40に送り、ミストを回収した後に、高圧吸入口
38bから再び圧縮機38に戻す。また、アンモニア冷
却器5を経たアンモニア冷媒の他部を、中圧仕様の上記
アンモニア冷却器6およびメイクアップ冷却器に送る。
そして、メイクアップ冷却器において合成ガスを冷却し
たアンモニア冷媒は、未だ高圧であるために、同様に高
圧ライン41から高圧吸入口38bに戻す。他方、アン
モニア冷却器6においてアンモニアを冷却した冷媒につ
いては、その一部を中圧ライン46から中圧ドラム45
に送り、同様にミストを回収した後に、中圧吸入口38
aから再び圧縮機38に戻す。
【0024】このように、上記冷凍システムによれば、
第1の冷凍システム30において、フラッシュベッセル
8から排出されたアンモニアガスをアンモニア水吸収装
置を用いてアンモニア冷媒とし、これによって最も温度
仕様の低いパージガス冷却器3に供給しているので、第
2の冷凍システムにおいては、他の2段階の温度仕様の
熱交換器5、6等のみにアンモニア冷媒を供給すればよ
い。この結果、圧縮機38が1台で済み、よって、当該
圧縮機38を駆動するスチームタービンの消費動力の低
減化させることができるとともに、延いては上記圧縮機
38と前述した合成ガス供給用の圧縮機とを一台のスチ
ームタービンによって同軸で駆動することにより、スチ
ームタービンについても1台削減することにより、アン
モニア合成装置の一層の簡易化を図ることも可能にな
る。
【0025】加えて、第2の冷凍システム31において
は、予め充填した不純物を含まないアンモニアを循環供
給する閉じられたシステムとすることが可能になるため
に、図3に示した不純物をオフガスとして排出するため
のライン21およびイナートガス冷却器22が不要とな
り、よってアンモニア合成装置全体における熱交換器の
基数を削減することもできる。さらに、フラッシュベッ
セルから排気されたアンモニアガス中に含まれるCH 4
やH2 等の不純物については、アンモニア水吸収冷凍装
置の吸収器系32および精留・凝縮系33において、ア
ンモニアの水吸収およびその分離と並行して、オフガス
ライン36、37から排出することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3のい
ずれかに記載の本発明に係るアンモニア合成装置におけ
る冷凍システムによれば、第1の冷凍システムにおい
て、アンモニア水吸収冷凍装置によって得られたアンモ
ニア冷媒を、異なる温度仕様を有する複数の熱交換器の
うちの、最も温度仕様の低い熱交換器に冷媒として供給
し、他の熱交換器については、第2の冷凍システムにお
いて、圧縮機によりアンモニアを昇圧して冷媒として循
環供給しているので、温度仕様が異なる複数の熱交換器
に対して、従来よりも少ない台数の圧縮機によって対応
することができ、よってアンモニア合成装置における所
要消費動力を低減化させることができる。
【0027】特に、請求項2または3に記載の発明のよ
うに、熱交換器の温度仕様に対応させてアンモニア冷媒
を3段階の異なる圧力に設定して供給する必要がある場
合には、従来のものと比較して圧縮機を1台削減するこ
とができ、この結果当該アンモニア冷媒圧縮用の圧縮機
と他の圧縮機とを1台のスチームタービンによって同軸
的に駆動することにより、設備の簡易化を図ることも可
能になる。
【0028】さらに、圧縮機による冷凍システムにおい
ては、予め充填したアンモニアを循環供給する閉じられ
たシステムとすることが可能になるために、上述した不
純物をオフガスとして排出するためのラインおよび冷却
器が不要となり、よってアンモニア合成装置全体におけ
る熱交換器の基数を削減することも可能になる。また、
フラッシュベッセルから排気されたアンモニアガス中に
含まれる不純物については、アンモニア水吸収冷凍装置
において、アンモニアの水吸収およびその分離と並行し
て、オフガスラインから排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍システムの一実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】従来のアンモニア合成装置を示す要部の概略構
成図である。
【図3】図2のアンモニア合成装置に設けられている冷
凍システムを示す概略構成図である。
【符号の説明】
2 アンモニア合成塔 3 パージガス冷却器(最も温度仕様の低い熱交換器) 5 アンモニア冷却器(最も温度仕様の高い熱交換器) 6 アンモニア冷却器 8 フラッシュベッセル 30 第1の冷凍システム 31 第2の冷凍システム 32 吸収器系 33 精留・凝縮系 36、37 オフガスライン 38 圧縮機 38a 中圧吸入口 38b 高圧吸入口 42 熱交換器群

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる温度仕様を有する複数の熱交換器
    を備え、アンモニア合成塔において窒素および水素から
    合成されたアンモニアを冷却および降圧して液化させ、
    フラッシュベッセルを介して上記液化アンモニアを取り
    出すアンモニア合成装置において、上記熱交換器にそれ
    ぞれ異なる圧力の液化アンモニアを冷媒として供給する
    ための冷凍システムであって、 上記フラッシュベッセルで発生したアンモニアガスを用
    いて最も温度仕様の低い上記熱交換器に冷媒として供給
    するアンモニア水吸収冷凍装置に、当該アンモニアガス
    に含まれる不純物を排出するオフガスラインが設けられ
    た第1の冷凍システムと、圧縮機によってアンモニアを
    昇圧して他の上記熱交換器に冷媒として循環供給する第
    2の冷凍システムとを備えてなることを特徴とするアン
    モニア合成装置における冷凍システム。
  2. 【請求項2】 上記アンモニア合成塔と上記フラッシュ
    ベッセルとの間に、合成されたアンモニアを冷却するた
    めの温度仕様の異なる2基のアンモニア熱交換器が直列
    的に配置され、かつ上記圧縮機は、一のケーシングに2
    段階の圧力の吸入口を有するとともに、高圧側の上記ア
    ンモニア熱交換器の冷媒出口管が高圧側の上記吸入口に
    接続され、低圧側の上記アンモニア熱交換器の冷媒出口
    管が低圧側の上記吸入口に接続されていることを特徴と
    する請求項1に記載にアンモニア合成装置における冷凍
    システム。
  3. 【請求項3】 上記最も温度仕様の低い熱交換器は、上
    記アンモニア合成塔に導入される高温高圧の窒素および
    水素の合成ガスからパージされたパージガスを冷却する
    ための、パージガス冷却器であることを特徴とする請求
    項1または2に記載のアンモニア合成装置における冷凍
    システム。
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