JPH11303768A - ギヤポンプ - Google Patents

ギヤポンプ

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Publication number
JPH11303768A
JPH11303768A JP10112495A JP11249598A JPH11303768A JP H11303768 A JPH11303768 A JP H11303768A JP 10112495 A JP10112495 A JP 10112495A JP 11249598 A JP11249598 A JP 11249598A JP H11303768 A JPH11303768 A JP H11303768A
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JP
Japan
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seal
side plate
gear
pressure
pair
Prior art date
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Application number
JP10112495A
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English (en)
Inventor
Akinobu Matsuda
昭信 松田
Osamu Sano
修 佐野
Yasushi Shidahara
靖 志田原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ギヤポンプにおいて、シールがサイドプレート
に与える偏荷重を防止して、低速回転時の摩擦トルクを
低減する。 【解決手段】キャビティを有するケーシングの両端をカ
バーで閉塞する。一対のギヤを両側から挟む一対のサイ
ドプレート12をケーシング10のキャビティ内に浮動
状に収容する。サイドプレート12のギア側側面の背面
12bに収容溝20を設けて、キャビティ内を低圧エリ
アLと高圧エリアHとに仕切る略3の字状のシール13
を収容する。シール13は相対的に面圧の高い第1の部
分22をサイドプレート12の背面12bの中央部に配
置し、サイドプレート12を偏りなくギア側へ押圧す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに噛み合う一
対のギヤの回転によりポンプ作用をなすギヤポンプに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ギヤポンプでは、一対のカバー
により両端が閉塞されるケーシングのキャビティ内に、
互いに噛み合う一対のギヤを両側から挟む一対のサイド
プレートを嵌め入れ、各サイドプレートにそれぞれ形成
された一対の支持孔によって、各支軸の両端部をそれぞ
れ支持している。また、ギヤ同士の噛み合い位置を挟ん
だ両側に作動オイルの吐出室と吸込室を形成している。
さらに、サイドプレートがギヤに接触する面の背面と、
これに対向するカバーの面との間に略3の字状のシール
を介在し、このシールによって、キャビティ内を高圧エ
リアと低圧エリアに区画している。
【0003】このシールは、従来、上記のような高圧エ
リアと低圧エリアとを区画するシール機能の他に、高圧
発生時に、サイドプレートのギヤ側側面が受ける油圧力
に抗してサイドプレートの背面を弾力的に押圧すること
により、サイドプレートのギヤ側側面とギヤの端面との
間の隙間を一定に維持し、これにより、サイドプレート
のギヤ側側面に沿っての圧抜けを防止する機能を果たし
ている。
【0004】すなわち、高圧発生時においては、高圧を
受けたサイドプレートのギヤ側側面とギヤの端面との間
の隙間は拡大する傾向にあり、仮に隙間が拡大した場合
には、この隙間を通して、高圧の吐出室から低圧の吸込
室へ作動油が漏れ、圧抜けが発生するおそれがある。
【0005】そこで、従来、ギヤポンプではシールによ
る押圧力を、定格回転において上記の圧抜けが発生しな
いレベルの大きさに設定している。定格回転で継続的に
運転されるギヤポンプでは、定格回転している高圧発生
時においてサイドプレートを両側から押す油圧力とシー
ルの弾性反発力との力のバランスがとれていれば何ら支
承はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、自動
車における省エネの要請は顕著となっており、運転と停
止が繰り返されるタイプのギヤポンプの出現も予想され
る。例えば、上記のギヤポンプを電動モータにより作動
させて油圧源とするタイプのパワーステアリング装置で
は、直進走行時(非操舵時)にギヤポンプの作動を停止
しておき、操舵時のみに対応してギヤポンプを作動させ
る、いわゆるオンデマンド方式による使用も考えられ
る。
【0007】このような用途では、ギヤポンプを停止状
態から所定の回転速度での運転状態まで立ち上げる動作
が頻繁に行われる。したがって低速回転でも頻繁に使用
されることになり、低速回転での性能をも考慮する必要
がでてくる。
【0008】すなわち、低速回転時には、サイドプレー
トのギヤ側側面が受ける油圧力が小さいので、シールに
よる押圧力を大きくし過ぎていると、サイドプレートの
ギヤ側側面がギヤの端面へ強く押しつけられるため、ギ
ヤの回転を妨げる摩擦抵抗が大きくなる。その結果、摩
擦トルクが大きくなり、機械効率が低下してしまう。特
に、低速回転時にはサイドプレートのギヤ側側面とギヤ
の端面との間に油膜が形成され難く、このことも上記の
摩擦トルクを大きくする要因となっている。
【0009】そこで、高速回転時に圧抜けを発生せず、
しかも低速回転時の摩擦トルクが低くなるように、シー
ルによる押圧力を設定することが考えられる。
【0010】ところが、実際には、シールによる押圧力
のレベルを単に設定するだけでは、上記の摩擦トルクを
小さくすることができない。というのは、シールが略3
の字形形状をしているので、このシールがサイドプレー
トに及ぼす押圧力が、サイドプレートの背面の中央部に
作用せず、したがって、サイドプレートが偏りを生じた
状態でギヤ側へ押しつけられることになり、摩擦トルク
が増大するからである。
【0011】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的は低速回転時の摩擦トルクを小さく
できしかも高速回転時の圧抜けの発生を防止することが
きるギヤポンプを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の課題解決手段として、請求項1記載の発明の態様は、
両端が一対のカバーにより閉塞されるキャビティを有す
るケーシングと、互いに噛み合う一対のギヤを両側から
挟んでキャビティ内に浮動状に収容されると共に、各ギ
ヤの支軸の両端を回転自在に支持する一対の支持孔をそ
れぞれ有する一対のサイドプレートと、各サイドプレー
トがギヤと接触する面の背面とこれに対向するカバーの
面との間に介在し、キャビティ内を高圧エリアと低圧エ
リアに区画する略3の字状のシールとを備えるギヤポン
プにおいて、上記シールがサイドプレートの背面を押す
押圧力の作用中心を上記背面の中央部側へ寄せる偏押圧
抑制手段をさらに備えることを特徴とするものである。
【0013】本態様では、シールがサイドプレートの背
面を押す押圧力の作用中心を上記背面の中央部側へ寄
せ、シールによってサイドプレートを偏りなく均等な圧
力分布でギヤ側へ押すことができる。これにより、サイ
ドプレートの偏押圧に起因する摩擦トルクの増加を防止
できる。したがって、シールがサイドプレートに及ぼす
押圧力のレベルを適正に設定するのみで、低圧時の摩擦
トルクの低減と、高圧時の漏れ防止とを両立することが
可能となる。
【0014】請求項2記載の発明の態様は、請求項1に
おいて、上記シールは相対的に面圧が高い第1の部分と
相対的に面圧が低い第2の部分とを有しており、上記第
1の部分が上記背面の中央部に対応して配置されること
により上記偏押圧抑制手段を構成していることを特徴と
するものである。
【0015】本態様では、シールの面圧が高い第1の部
分をサイドプレートの背面の中央部に対応して配置した
ので、シールからの弾性押圧力をサイドプレートの中央
部に与えて、サイドプレートを偏りなくギヤ側へ押圧す
ることができる。その結果、主に第1の部分から与えら
れるサイドプレートへの押圧力のレベルを適正に設定す
るのみで、低速回転時における摩擦トルクを少なくし、
且つ高圧発生時にサイドプレートのギヤ側側面に沿って
の圧抜けを防止することができる。
【0016】請求項3記載の発明の態様は、請求項2に
おいて、上記第1の部分の締め代が第2の部分の締め代
よりも大きいことを特徴とするものである。本態様で
は、シールの締め代を部分的に変更する簡単な構成に
て、シールがサイドプレートを偏って押圧することを防
止することができる。
【0017】ここで、第1の部分と第2の部分の締め代
を変更するには、第1の部分の肉厚を第2の部分の肉厚
よりも厚くするようにしても良いし、また、肉厚は一定
としておき、シールを収容する溝の深さを第1の部分に
対応して浅くするようにしても良い。なお、シールを収
容する溝はサイドプレートの背面およびこれに対向する
カバーの面の何れか一方に形成される。
【0018】また、上記第1の部分と第2の部分とを一
体に形成することが、製造コストを安くするうえで好ま
しいが、上記第1の部分と第2の部分を互いに分離して
構成することもできる。このように分離して構成する場
合、主にシール機能を果たす第2の部分をシールに優れ
た材料により形成し、押圧力を得るための第1の部分を
弾性反発力の大きい材料により形成することも可能とな
る。
【0019】請求項4記載の発明の態様は、請求項1に
おいて、上記シールの両端部には、キャビティの内面に
押圧されるシューが設けられる部位からさらに支持孔の
周囲に沿って延びる延設部がそれぞれ設けられ、これら
延設部によって上記偏押圧抑制手段が構成されることを
特徴とするものである。
【0020】本態様では、シールがサイドプレートの背
面に与える押圧力の作用中心を、シールの両端部に設け
た延設部の働きで上記背面の中央部へ寄せることができ
る。これにより、サイドプレートへの偏荷重の発生を防
止できる。したがって、シール全体の押圧力のレベルを
適正に設定することにより、低速回転時における摩擦ト
ルクの低減と高圧発生時におけるサイドプレートのギヤ
側側面での圧抜け防止を容易に両立させることができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態を添付
図面を参照しつつ説明する。
【0022】図1は本発明の一実施形態に係るギヤポン
プの断面図であり、図2は図1のII−II線に沿う断面図
であってハッチングを省略してある。また、図3は図1
のIII −III 線に沿う断面図であり、図4はIV−IV線に
沿う断面図である。図1を参照して、本ギヤポンプは、
その中央部を貫通する長円形断面のキャビティ14を有
するケーシング10の両側を、これの全面を覆う態様に
ねじ止めされた一対のカバー11により塞いで構成され
たハウジング1を備えている。
【0023】上記キャビティ14には、互いに噛み合う
駆動ギヤ3および従動ギヤ4が収容され、さらにこれら
のギヤ3,4を両側から挟み込む一対の例えばアルミニ
ウム合金製のサイドプレート12,12が嵌め入れられ
ている。19は、カバー11の環状溝に収容され、カバ
ー11とサイドプレート12との間に介在してキャビテ
ィ14内を密封するためのOリングである。
【0024】サイドプレート12のギヤ側側面12aは
各ギヤ3,4の端面と摺接されるようになっている。ま
た、各サイドプレート12のギヤ側側面12aの背面1
2bと、これに対向するカバー11の面11aとの間に
は、図4および図5に示すような略3の字形形状のシー
ル13が介在しており、このシール13は、キャビティ
14内を低圧エリアLと高圧エリアHとに仕切ってい
る。
【0025】駆動ギヤ3および従動ギヤの支軸30,4
0は、長円形断面を有するキャビティ14の両側の半円
部の軸心上にそれぞれ位置し、互いに平行をなして架設
されている。すなわち、支軸30,40は各サイドプレ
ート12にそれぞれ一対形成された支持孔31,41に
により両持ち支持されている。
【0026】一対の支持孔31によって支持された一方
の支軸30は、一方のカバー11を貫通して外部に延長
され、この延長端に伝達される図示しないモータからの
駆動力により回転駆動される駆動軸を構成している。ま
た、支軸30には駆動ギヤ3が一体回転可能に装着され
ている。支軸30がカバー11を貫通する部分にはオイ
ルシール17が配置されている。
【0027】また、一対の支持孔41によって支持され
た他方の支軸40は、各サイドプレート12の支持孔4
1内に軸端を有する従動軸を構成している。支軸40に
は従動ギヤ4が装着されている。従動ギヤ4の支軸40
への装着では、軸回りの回転を拘束しても良いし軸回り
の回転を許容しても良い。従動ギヤ4は両支軸30,4
0の軸心を含む平面内において駆動ギヤ3と噛み合い、
支軸30により駆動される駆動ギヤ3の回転に伴って、
支軸40と共に(或いは支軸40の回転を伴わずに)従
動回転するようにしてある。
【0028】図2には、駆動ギヤ3およびこれに連動す
る従動ギヤ4の回転方向が矢符により示してあり、両ギ
ヤ3,4の噛み合い位置を挟んだ両側には、前記回転方
向側に吸込室5が、反回転方向側に吐出室6が形成され
ている。これら吸込室5および吐出室6は、ケーシング
10の対応位置に開口する吸込口15および吐出口16
を介して、ハウジング1外の図示しない吸込先および吐
出先にそれぞれ接続されるようにしてある。
【0029】図3において、サイドプレート12のギヤ
側側面12aには、両ギヤ3,4の噛み合い位置から吸
込室5側へ延びる逃げ溝63および吐出室6側へ延びる
逃げ溝64が形成されている。これらの逃げ溝63,6
4は、両ギヤ3,4の噛み合い位置で流体が各サイドプ
レート12と各噛合ギヤ歯とで形成される閉塞領域に閉
じ込められる、いわゆる閉じ込みの発生を防止するため
のものである。両逃げ溝63,64は両ギヤ3,4の噛
み合い中心位置を避けるようにして設けられ、互いの間
に所定の距離が確保されている。これは両逃げ溝63,
64を連通させてしまうと、吸込室5側と吐出室6側が
連通されて、ポンプ機能を果たせなくなるので、これを
防止するためである。また、上記ギヤ側側面12aに
は、各支持孔31,41と吸込室5側とをそれぞれ連通
する連通溝65が形成されている。
【0030】一方、図4において、サイドプレート12
の背面(反ギヤ側側面)12bには、略3の字形形状の
収容溝20に上記のシール13を収容しており、このシ
ール13を境界として、互いに対向するサイドプレート
12とカバー11との間の空間が、吸込室5側に連通す
る低圧エリアLと吐出室6側に連通する高圧エリアHと
に仕切られている。また、上記背面12bには、上記低
圧エリアLにおいて各支持孔31,41と吸込室5側と
をそれぞれ連通する各一対の連通溝66が形成されてい
る。
【0031】図5および図6を参照して、収容溝20の
両端部はサイドプレート12の周縁に開放しており、シ
ール13の両端部はU字状に折り返されてキャビティ1
4の内面に摺接するシュー21を形成している。また、
シール13の中央部には凸部を設けて他の部分よりも肉
厚を厚くすることにより、サイドプレート12への面圧
を高くした第1の部分22が形成され、残りの部分が主
にシールに寄与する第2の部分23を構成している。上
記第1の部分22は、サイドプレート12の背面12b
の中央部に対応して配置されている。第2の部分の23
の断面形状は略小判形形状である。
【0032】図7(a),(b)は収容溝20に嵌めら
れたシール13の中央部分の断面図であり、図7(a)
は自由状態、図7(b)はカバー11により押圧されて
締め代を生じた状態を示している。図7では簡単のた
め、断面のハッチングを省略してある。これらの図に示
すように、肉厚を相対的に厚くした第1の部分22は第
2の部分23よりも締め代が大きくなり、その結果、サ
イドプレート12をギヤ3,4側へ強く押す。この強く
押すための第1の部分22が、上記したようにサイドプ
レート12の背面12bの中央部に対応して配置されて
いるので、サイドプレート12を偏りなくギヤ側へ押す
ことができる。そして、この第1の部分22が偏押圧抑
制手段を構成している。
【0033】このような構成により、吸込口15を経て
吸込室5に導入される作動流体は、該吸込室5に臨む駆
動ギヤ3および従動ギヤ4の歯間に受け入れられ、両ギ
ヤ3,4の回転により、それぞれの歯間とキャビティ1
4の内周面との間に封止された状態で搬送され、吐出室
6に送り出される。吐出室6への送り出しを終えた駆動
ギヤ3と従動ギヤ4とは、両ギヤ3,4の噛み合い位置
を経て吸込室5側に向き、該吸込室5内の作動流体を再
度受け入れて吐出室6側へ送り出す作用をなす。
【0034】以上説明した本実施の形態によれば、シー
ル13の面圧が高い第1の部分22をサイドプレート1
2の背面12bの中央部に対応して配置したので、シー
ル13からの弾性押圧力をサイドプレート12の中央部
に与えて、サイドプレート12を偏りなく均等な圧力分
布でギヤ3,4の端面側へ押圧することができる。
【0035】このように偏荷重に起因する摩擦トルクを
低減できるので、シール13からサイドプレート12へ
の押圧力のレベル設定のみで、低圧時の摩擦トルクを低
減でき、且つ高圧時にサイドプレート12のギヤ側側面
12aとギヤ3,4の端面との間の隙間を適正に維持し
て圧抜けを防止し、ポンプ効率を高く維持できる。しか
も、これをシール13の締め代を部分的に変更する簡単
な構成にて達成することができる。
【0036】なお、本実施の形態では、締め代の変更を
シール13の肉厚を変更することにより実施したが、こ
れに限らず、シール13の肉厚は一定として収容溝20
の深さをサイドプレート12の背面12bの中央部に対
応して浅くするようしても良い。
【0037】また、上記の実施の形態では、シール13
の第1の部分22と第2の部分23を一体に形成した
が、これらの部分22,23を互いに分離して構成する
こともできる。前者では製造コストを安くすることがで
き、後者では各部分が果たす機能に適した材料を用いる
ことも可能となる。すなわち、主にシール機能を果たす
第2の部分23をシールに優れた材料により形成し、押
圧力を得るための第1の部分22を弾性反発力の大きい
材料により形成することも可能となる。
【0038】次いで、図8は本発明の他の実施の形態の
サイドプレートの背面を示している。図8を参照して、
本実施の形態が図5の実施の形態と異なるのは、図5の
実施の形態が締め代を大きくした部分によって偏押圧抑
制手段を構成していたのに対して、本実施の形態が、第
1の部分22に代えて、シール13の両端部に設けた延
設部24,24によって偏押圧抑制手段を構成した点で
ある。
【0039】具体的に説明すると、シール13の両端部
にはキャビティ14の内面を弾力的に押圧してシール機
能を果たすためにU字状に屈曲したシュー21がそれぞ
れ設けられている。また、シール13は、各シュー21
の配設部位から対応する支持孔31,41の周囲に沿っ
てさらに延びる延設部24,24を有している。
【0040】本実施の形態では、延設部24,24を設
けたことによって、シール13が支持孔31,41の周
囲を取り囲む範囲を拡げることができるので、シール1
3がサイドプレート12の背面12bに与える押圧力の
作用中心を、背面12bの中央部へ寄せることができ
る。
【0041】これにより、シール13からのサイドプレ
ート12への偏荷重に起因する低速回転時の摩擦トルク
を低減することができる。したがって、シール13の押
圧力のレベルを適正に設定するのみで、低速回転時にお
ける摩擦トルクの低減と、高圧発生時におけるサイドプ
レート12のギヤ側側面12aに沿っての圧抜け防止を
容易に両立させることができる。
【0042】本発明は上記各実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すことがで
きる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、シールによっ
てサイドプレートを偏りなく均等な圧力分布でギヤ側へ
押圧することができるので、偏押圧に起因する低速回転
時の摩擦トルクを低減できる。したがって、シールから
サイドプレートへの押圧力のレベル設定のみで、サイド
プレートのギヤ側側面において、低圧時の摩擦トルクの
低減と、高圧時の漏れ防止とを両立することができる。
【0044】請求項2記載の発明では、シールの面圧が
高い第1の部分をサイドプレートの背面の中央部に対応
して配置したので、シールからの弾性押圧力をサイドプ
レートの中央部に与えて、サイドプレートを偏りなくギ
ヤ側へ押圧することができる。その結果、低速回転時に
おいて摩擦トルクを少なくすることができる。請求項3
記載の発明では、シールの締め代を部分的に変更する簡
単な構成にて、サイドプレートへの偏荷重の発生を防止
することができる。
【0045】請求項4記載の発明では、シールがサイド
プレートの背面に与える押圧力の作用中心を、シールの
両端部に設けた延設部の働きで上記背面の中央部へ寄せ
ることができる。これにより、シールからサイドプレー
トへの偏荷重の発生を防止できるので、シールの押圧力
のレベル設定のみで、低速回転時における摩擦トルクの
低減と高圧発生時における圧抜け防止を容易に両立させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のギヤポンプの断面図であ
る。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図であり、ハッチン
グを省略してある。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】サイドプレートの背面の拡大図である。
【図6】シールの要部の一部破断斜視図である。
【図7】収容溝に嵌められたシールの中央部分の模式的
断面図であり、(a)は締め代が生じていない状態を示
し、(b)は締め代を生じた状態を示している。
【図8】本発明の他の実施の形態のギヤポンプのサイド
プレートの背面の拡大図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 3 駆動ギヤ 4 従動ギヤ 5 吸込室 6 吐出室 10 ケーシング 11 カバー 12 サイドプレート 12a ギヤ側側面 12b 背面 13 シール 14 キャビティ 20 収容溝 21 シュー 22 第1の部分(偏押圧抑制手段) 23 第2の部分 24 延設部(偏押圧抑制手段) 30,40 支軸 31,41 支持孔 L 低圧エリア H 高圧エリア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が一対のカバーにより閉塞されるキャ
    ビティを有するケーシングと、 互いに噛み合う一対のギヤを両側から挟んでキャビティ
    内に浮動状に収容されると共に、各ギヤの支軸の両端を
    回転自在に支持する一対の支持孔をそれぞれ有する一対
    のサイドプレートと、 各サイドプレートがギヤと接触する面の背面とこれに対
    向するカバーの面との間に介在し、キャビティ内を高圧
    エリアと低圧エリアに区画する略3の字状のシールとを
    備えるギヤポンプにおいて、 上記シールがサイドプレートの背面を押す押圧力の作用
    中心を上記背面の中央部側へ寄せる偏押圧抑制手段をさ
    らに備えることを特徴とするギヤポンプ。
  2. 【請求項2】上記シールは相対的に面圧が高い第1の部
    分と相対的に面圧が低い第2の部分とを有しており、 上記第1の部分が上記背面の中央部に対応して配置され
    ることにより上記偏押圧抑制手段を構成していることを
    特徴とする請求項1記載のギヤポンプ。
  3. 【請求項3】上記第1の部分の締め代が第2の部分の締
    め代よりも大きいことを特徴とする請求項2記載のギヤ
    ポンプ。
  4. 【請求項4】上記シールの両端部には、キャビティの内
    面に押圧されるシューが設けられる部位からさらに支持
    孔の周囲に沿って延びる延設部がそれぞれ設けられ、こ
    れら延設部によって上記偏押圧抑制手段が構成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載のギヤポンプ。
JP10112495A 1998-04-22 1998-04-22 ギヤポンプ Pending JPH11303768A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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