JPH11300889A - 接着性に優れた複合板 - Google Patents

接着性に優れた複合板

Info

Publication number
JPH11300889A
JPH11300889A JP13111198A JP13111198A JPH11300889A JP H11300889 A JPH11300889 A JP H11300889A JP 13111198 A JP13111198 A JP 13111198A JP 13111198 A JP13111198 A JP 13111198A JP H11300889 A JPH11300889 A JP H11300889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
sheet
polyolefin resin
chemical conversion
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13111198A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Kono
昇治 河野
Junichiro Yokota
純一郎 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP13111198A priority Critical patent/JPH11300889A/ja
Publication of JPH11300889A publication Critical patent/JPH11300889A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリオレフィン樹脂シ−トの両面に金属薄板を
積層した複合板において、接着性ポリオレフィン樹脂の
フィルムを該ポリオレフィン樹脂シ−トの両面にラミネ
−トしたポリオレフィン樹脂シ−トを用いて金属薄板と
該ポリオレフィン樹脂シ−トを積層して複合板にするに
際して、塗布型化成処理剤を塗布した面に、さらにエポ
キシ系の塗料等の塗布を必要とせずに優れた接着耐久性
を有する複合板を得ること。 【解決手段】合成樹脂を含有していない塗布型化成処理
剤を塗布した金属薄板の該処理剤を塗布した面を、両面
に接着性ポリオレフィンフィルムをラミネ−トしたポリ
オレフィン樹脂のシートの両面に積層して複合板とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン樹脂
のシートと金属薄板とで構成された積層複合板(以下、
本発明の複合板と略称する事がある)に関する。詳しく
は、金属薄板の接着面側にエポキシ系の塗装等を施さな
くても、腐食防止に用いる塗布型化成処理剤を改良する
ことでポリオレフィン樹脂のシートとの接着耐久性に優
れた複合板に関する。
【0002】本発明の複合板は、接着性能に優れ、屋内
は勿論のこと屋外使用においても金属薄板とポリオレフ
ィン樹脂のシート間で剥がれることはない。この接着に
より、剛性、断熱性、耐候性等の積層効果を備えた複合
板は、屋内外の壁材、間仕切り板、表示板等に使用され
る。
【0003】
【従来の技術】従来、金属薄板は腐食防止の為、脱脂処
理後に化成処理を施す。この化成処理は塗布方法によっ
て反応型もしくは塗布型の2種類のいずれかの化成処理
剤を用いる。塗布型化成処理剤は、設備が簡単なためス
ペースをとらず、また廃液処理の必要がないため、使用
は増加している。
【0004】従来より、化成処理に使用されている塗布
型化成処理剤は、アクリル系樹脂等の合成樹脂と有機金
属塩とで構成されており、処理剤中の合成樹脂は、塗布
型化成処理剤による皮膜の耐久性を維持する作用をす
る。
【0005】従来、係る塗布型化成処理剤で化成処理を
施した金属薄板とポリオレフィン樹脂のシートとを積層
して複合板を製造するには、ポリオレフィン樹脂のシー
トの両面に接着性のポリオレフィン樹脂のフィルムをラ
ミネートした樹脂シ−トと、化成処理を施したあと、さ
らにエポキシ系の塗料を塗布した金属薄板とを、該ラミ
ネ−トしたシ−トの両面に積層する方法や、接着剤を使
用してポリオレフィン樹脂シ−トと化成処理した金属薄
板とを積層する方法等がある。
【0006】しかしながら、接着剤を使用する場合は、
係る塗布型化成処理剤をそのまま使用した金属薄板をポ
リオレフィン樹脂シ−トの両面に積層しても構わない
が、接着剤を使用せずに金属薄板を積層する場合には、
単に該塗布型化成処理剤を塗布した金属薄板を用いても
ポリオレフィン樹脂シ−トと接着しないし、また接着性
ポリオレフィンフィルムを両面にラミネ−トした樹脂シ
−トとも接着しないので、塗布型化成処理皮膜上にさら
にエポキシ系の塗料等を塗布しなければ、十分な接着力
を有する複合板は得られないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、金属薄
板とポリオレフィン樹脂シ−トとを積層した複合板にお
いて、接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムをシ−トの
両面にラミネ−トしたポリオレフィン樹脂シ−トを用い
て金属薄板と該ポリオレフィン樹脂シ−トを積層して複
合板にするに際して、塗布型化成処理剤を塗布した面
に、さらにエポキシ系の塗料等の塗布を必要とせずに優
れた接着耐久性を有する複合板を得るべく鋭意研究し
た。その結果、塗布型化成処理剤の中の1つの成分であ
る合成樹脂を除いた塗布型化成処理剤を用いると、さら
にエポキシ系の塗料等を塗布しなくても優れた接着耐久
性を有する複合板が得られることを見出し、この知見に
基づいて本発明完成した。以上の記述から明らかなよう
に、本発明の目的は、塗布型化成処理剤を用いて処理し
た金属薄板を用いて、複合板を製造する際に、さらにエ
ポキシ系の塗料を塗布しなくても樹脂シ−トとの接着性
に優れた複合板を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は下記のように示
される。 (1)合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤を塗
布した金属薄板の該処理剤を塗布した面が、両面に接着
性フィルムをラミネ−トしたポリオレフィン樹脂のシー
トの両面に積層された複合板。 (2)合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤の塗
布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチタンから
選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属化合物中
の金属イオンの含有量で示され、これが5〜100mg/
2である前記第1項記載の複合板。 (3)金属薄板が下記の1種以上から形成された板厚5
0〜1000μmの薄板である前記第1項記載の複合
板。 アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、鋼板、亜
鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅版、銅合金
板及びチタン板。
【0009】本発明で用いる合成樹脂を含有していない
塗布型化成処理剤は、クロム系処理剤、ジルコニウム系
処理剤およびチタン系処理剤の3種類の処理剤があり、
市販品として、日本ペイント(株)製のアルサ−フ、日
本パ−カライジング(株)製のパルトップをあげること
ができ、これら処理剤は一般的に2液タイプとなってい
るため、合成樹脂を含有していない方の液を使用する。
1液タイプのものについても、容易に合成樹脂を除去す
ることができるので、合成樹脂を除去して使用すればよ
い。かかる合成樹脂を含有していない塗布型化成処理剤
の塗布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチタン
から選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属化合
物中の金属イオンの含有量で示され、これが5〜100
mg/m2であることが好ましい。
【0010】本発明で用いるポリオレフィン樹脂シ−ト
の原料樹脂としては、例えばつぎのようなものを挙げる
ことができる。エチレンの単独重合体、エチレンを60
重量%以上含有し、該エチレンと炭素数3以上のα−オ
レフィンもしくは極性モノマーの一種以上との共重合
体、結晶性プロピレン単独重合体、プロピレンを60重
量%以上含有し、該プロピレンとエチレンもしくは炭素
数4以上のα−オレフィンもしくは極性モノマーの1種
以上との結晶性共重合体並びに上記の重合体の2種以上
の混合物を挙げることができる。
【0011】また、これらの樹脂に無水マレイン酸、ア
クリル酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸、その他酸無
水物またはエステル等の誘導体を共重合もしくはグラフ
ト重合させた改質樹脂、上記樹脂を電離性放射線処理し
たり、架橋剤によって架橋した改質樹脂も用途に応じて
用いる事ができる。
【0012】本発明においては、上記ポリオレフィン樹
脂に各種のフィラー(または補強剤)を添加する事が出来
る。用いられるフィラーとしては、ガラス繊維、炭素繊
維、ビニロン繊維等の繊維状フィラー、マイカ、タルク
等のフレーク状フィラー、ガラスビーズ等の球状フィラ
ー、炭酸カルシウム、木片等の不定形フィラーが挙げら
れる。 また、これらのフィラーの他に難燃剤、増量
剤、着色剤、劣化防止剤、帯電防止剤、滑剤等を添加す
る事ができる。
【0013】ポリオレフィン樹脂シ−トの製造方法は特
に限定されず、通常、ポリオレフィンのシ−トを製造す
る方法であればどのような製造方法でも採用することが
でき、たとえばTダイ付きの押出機により、通常の成形
条件で任意の膜厚のシ−トに押出成形することによって
得ることができる。また、本発明のポリオレフィン樹脂
シ−トは、発泡していても接着性に影響はない。
【0014】本発明で用いる接着性ポリオレフィンフィ
ルムは、ポリエチレン系接着性樹脂、ポリプロピレン系
接着性樹脂もしくは酢酸ビニル系接着性樹脂等、通常、
接着性ポリオレフィン樹脂といわれている樹脂を使用す
ればよく、例えば三井化学(株)のアドマ−(商標)、
三菱化学(株)製のモデイック(商標)、倉敷紡績
(株)製のクランベタ−(商標)などを挙げることがで
きる。また、該フィルムの製造法も特に限定はなく、例
えばTダイ付きの押出機を用いて通常の成形条件で溶融
混練、押出してフィルムとする押出成形法を例示でき
る。また、該接着性ポリオレフィン樹脂のフィルムは、
20μm〜100μmの厚みのものが好ましい。
【0015】本発明で用いる金属薄板は、アルミニウム
板、アルミニウム合金板、鉄板、鋼板、亜鉛メッキ鋼
板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅版、銅合金板及びチタ
ン板の1種以上から形成された板厚50〜1000μm
の薄板を用いることが好ましい。
【0016】本発明の複合板は、表面材料の金属薄板の
化成処理剤に、アクリル系樹脂等の合成樹脂を使用しな
い塗布型化成処理剤を用いることで、金属薄板の接着面
側にエポキシ系の塗料等を塗装しなくてもポリオレフィ
ン樹脂との接着力が十分発揮される。本発明の複合板の
接着強度は、少なくとも25N/25mm以上であることが
好ましく、25N/25mm未満になると、接着耐久性が悪
くなり、経時的に金属薄板とポリオレフィン樹脂のシー
トの間で剥離を生じる危険性がある。
【0017】本発明の複合板は例えば次の手順によって
作成することができる。 ◆芯材シート 芯材シートを得るには、前述のポリオレフィン樹脂を適
当な手段例えばT−ダイを装備した押出機等によって、
任意の膜厚のシート状物に成形して複合板の芯材シート
とする。
【0018】◆合成樹脂を含有していない塗布型化成処
理剤の塗布 塗布型化成処理剤を脱イオン水にて希釈した後、脱脂処
理後の金属薄板のポリオレフィン樹脂のシートとの接着
面側にロールコーターにて塗布し、熱風乾燥させる。
【0019】◆複合板の作成 該芯材シートの両面に前述の接着性ポリオレフィン樹脂
のフィルムを介在させながら合成樹脂を含有しない塗布
型化成処理剤で処理を施した金属薄板を両面に載置して
熱プレスし、各層を加熱圧着する。かくして、本発明の
複合板が得られる。
【0020】◆別法1(接着性ポリオレフィン樹脂(連続
フィルム)使用) T−ダイを装備した押出機によって前述の芯材シートを
作成し、その両側から前述の接着性ポリオレフィン樹脂
のフィルムを積層し、更にその両側から前述の塗布型化
成処理を施した金属薄板を積層し、これらの多層が一対
の対向して回転する積層用ロール対からなるニップの間
に連続的に供給されながら挟圧されて層間接着され、続
いて多段ロールを備えた引き取り機によって本発明の複
合板を一貫製造する。この方法においては、積層用ロー
ルが金属薄板と芯材シートとを接着性ポリオレフィン樹
脂のフィルムの層を介して接合させるに十分な温度と押
圧力とを備えている事が重要となる。
【0021】別法1の変形態様として熱プレスを用いる
製造法も採用可能であるが、一貫製造には馴染まないた
め、一貫製造では困難な場合に逆に威力を発揮する。即
ち、製品数枚毎に芯材シート及び/または塗布型化成処
理を施した金属薄板及び/接着性ポリオレフィン樹脂層
使用等の仕様を変更する必要がある生産態様には融通自
在に適応できる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例及び必要に応じて比較例によ
って本発明を具体的に説明する。しかし、本発明の範囲
は実施例に限定されるものではない。下記の実施例に当
業者が容易に施し得る付加及び/または変更等が施され
た態様も本発明の範囲内である。
【0023】実施例における試験の方法及び条件 (1)芯材シートの作成方法 各実施例及び比較例のポリオレフィン樹脂を用いてT−
ダイ法によりシート(縦300mm×横200mm×厚さ3mm)を
作成した。 (2)化成処理剤の塗布方法 塗布型化成処理剤は、アクリル系樹脂等の合成樹脂をバ
インダーとした有機金属塩で構成されている。その形態
は、含有金属の沈澱を引き起こす為、合成樹脂分と含有
金属分の2液タイプになっていることが多い。この塗布
型化成処理剤のうち、各実施例においては合成樹脂を含
有していない方の液をおよび比較例においては2液タイ
プのものを脱イオン水にて希釈して、脱脂処理後の金属
薄板の接着面側にロールコーターにて塗布し、熱風乾燥
器内(220℃×1min)で乾燥させた。
【0024】(3)塗布量の測定 皮膜中の主成分であるクロム又はジルコニウム又はチタ
ン等の量を蛍光X線分析又は原子吸光分析で測定し、付
着量=塗布量とした。 (4)複合板の作成方法 得られたポリオレフィン樹脂のシートを芯材シートとし
てその両面に各実施例及び比較例の接着性ポリオレフィ
ン樹脂のフィルムを敷き、その上に塗布型化成処理を施
した金属薄板を載置して熱プレスによって熱圧着(150
℃×5min)して複合板を作成した。 (5)複合板の接着性評価 得られた複合板を(縦150mm×横25mm)に切断し、表面
材料の金属薄板を長さ80mmの位置まで手で剥離し、引
張試験機を用いて残りの部分を180度剥離したときの
強度を、幅25mm当たりの接着強度として測定した(JI
S K 6854 180度剥離法に準拠)。
【0025】実施例1 芯材樹脂としてポリエチレン[略称:PE;密度0.963g/c
c]に、化学発泡剤アゾジカルボンアミド[ビニホール
(商標、永和化成工業(株)製)]0.5重量部及び、各種
添加剤として、n−オクタデシル−β−(4'−ヒドロキ
シ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート0.
03重量部及びステアリン酸カルシウム0.1重量部を、流
動パラフィンにて添着させた。
【0026】これを溶融混練してT−ダイ法(ダイス温
度;200℃)によりポリエチレン樹脂のシートを得た。次
に金属薄板は、脱脂処理を終えた金属アルミニウム薄板
(縦300mm×横300mm×厚み0.2mm;略称「AL」)に、塗布
型化成処理剤[パルトップ(商標、日本パーカライジ
ング(株)製)]の含有金属分(B剤)のみ250gを
脱イオン水1リットルに入れ、十分に混ぜてロールコー
ターにて塗布した。塗布したアルミニウム薄板は熱風乾
燥器で乾燥(220℃×1min)した。このアルミニウム薄
板を50mm□に切断し、蛍光X線によりクロム量を測定
し、塗布量とした。
【0027】該樹脂シートの両面に接着性ポリオレフィ
ンフィルム[アドマー(商標、三井化学(株)製)]を敷
き、更にその両外側から塗布型化成処理剤で処理した2
枚のアルミニウム薄板を、処理面が接着面側になるよう
に挟んで熱プレス(130℃)で加圧押圧(5min)して、本発
明の複合板[総厚3mm;AL//HDPE//AL]を作成した。得ら
れた複合板を切断(25×150mm)し、アルミニウム薄板
を長さ80mmの位置まで剥離した後、引張試験機を用い
て残りの部分を剥離した時の強度を、幅25mm当たりの
接着強度として測定した。この結果を表1に示す(JIS
K 6854の180度剥離法に準拠)。
【0028】比較例1 実施例1で使用した塗布型化成処理剤のA剤とB剤を
それぞれ250gずつ、脱イオン水1リットル中に入れ
十分混合希釈させた。この溶液を実施例1に準拠して、
クロム量の測定とアルミニウム薄板に貼り合わせて複合
板を作成し、その接着強度を測定した。その結果を表1
に示す。
【0029】実施例2、比較例2 塗布型化成処理剤のB剤の量を100gにした場合を
実施例2とし、また50gにした場合を比較例2とする
以外は実施例1に準拠して、それぞれのクロム量の測定
及び貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定
した。その結果を表1に示す。
【0030】実施例3 塗布型化成処理剤[アルサーフ(商標、日本ペイント
(株)製)]を用いたものを実施例3として、実施例1
に準拠して、含有金属分のみを希釈し塗布して、クロム
量の測定と貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度
を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】比較例3 実施例3で用いた塗布型化成処理剤をそのまま希釈し
た溶液を用いる以外は実施例1に準拠して、アルミニウ
ム薄板に塗布した後、クロム量の測定、ポリエチレン樹
脂と貼り合わせて複合板を作成し、その接着強度を測定
した。その結果を表1に示す。
【0032】実施例4 ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン[略称:P
P;密度0.910g/cc]を用いる以外は実施例1に準拠し
て、アルミニウム薄板を処理し、接着性ポリオレフィン
のフィルム[クランベター(商標、倉敷紡績(株)製)]
を用いて、加熱圧着(150℃×5min)して複合板を作成
した。得られた復合板の接着強度を測定した。その結果
を表1に示す。
【0033】実施例5 複合板両面に載置する金属薄板として、総厚200μmの
耐食鋼板を用いる以外は実施例1に準拠して複合板を作
成し、接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
【0034】実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた
複合板の接着性を評価した結果を示す表1から明らかな
ように、実施例1の複合板は、塗布型化成処理剤の塗布
量が20mg/m2であり、接着性も良好である。また、
実施例3の複合板に用いた塗布型化成処理剤でも、実施
例1と同様に接着性は良好であった。
【0035】比較例1の複合板は、化成処理剤の塗布量
は実施例1と同様であるが、A剤とB剤両方を添加した
為、ポリオレフィン樹脂とは接着しなかった。また、比
較例3に使用した塗布型化成処理剤でも同様に接着しな
かった。即ち、塗布型化成処理剤中の合成樹脂を除去し
ないと、ポリオレフィン樹脂とは接着しないことがわか
る。
【0036】実施例2の複合板は塗布型化成処理剤の塗
布量が6mg/m2で、接着性は良好であった。しかし、
比較例2では塗布量が3mg/m2ため、ほとんど接着し
ない。即ち、塗布型化成処理剤の塗布量は、5mg/m2
以上でないと接着性が維持できないことがわかる ま
た、実施例4の複合板は実施例1と同様に接着性が良好
であった。即ち、接着性のポリオレフィン樹脂のフィル
ムが、アドマーであってもクランベターであっても有効
である。
【0037】実施例5の複合板は実施例1と同様に接着
性が良好であった。即ち、複合板両面に載置する金属薄
板は、耐食鋼であっても有効である。
【0038】
【発明の効果】本発明の複合板は下記の諸種の効果を奏
する: (1)金属薄板の接着面側にエポキシ系の塗料を塗装する
必要がない。 (2)接着耐久性に優れ、内外装材料としても好適に使用
できる。
【0039】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を含有していない塗布型化成処
    理剤を塗布した金属薄板の該処理剤を塗布した面が、両
    面に接着性ポリオレフィンフィルムをラミネ−トしたポ
    リオレフィン樹脂のシートの両面に積層された複合板。
  2. 【請求項2】 合成樹脂を含有していない塗布型化成処
    理剤の塗布量は、皮膜中のクロム、ジルコニウム及びチ
    タンから選ばれる少なくとも1種以上の金属を含む金属
    化合物中の金属イオンの含有量で示され、これが5〜1
    00mg/m2である請求項1記載の複合板。
  3. 【請求項3】 金属薄板が下記の1種以上から形成され
    た板厚50〜1000μmの薄板である請求項1記載の
    複合板。アルミニウム板、アルミニウム合金板、鉄板、
    鋼板、亜鉛メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、耐食鋼板、銅
    版、銅合金板及びチタン板。
JP13111198A 1998-04-24 1998-04-24 接着性に優れた複合板 Pending JPH11300889A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13111198A JPH11300889A (ja) 1998-04-24 1998-04-24 接着性に優れた複合板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13111198A JPH11300889A (ja) 1998-04-24 1998-04-24 接着性に優れた複合板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11300889A true JPH11300889A (ja) 1999-11-02

Family

ID=15050251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13111198A Pending JPH11300889A (ja) 1998-04-24 1998-04-24 接着性に優れた複合板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11300889A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022058A (ja) * 2005-06-14 2007-02-01 Toyo Kohan Co Ltd 導電性皮膜被覆金属板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007022058A (ja) * 2005-06-14 2007-02-01 Toyo Kohan Co Ltd 導電性皮膜被覆金属板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6872673B2 (en) Laminate and use of such laminate as a facer in making insulation boards and other products
EP0138557B1 (en) Vibration-damping material
US4449014A (en) Plastic/metal laminates, cable shielding or armoring tapes, and electrical cables made therewith
WO2000032378A1 (fr) Film de resine destine a produire un stratifie decoratif, et stratifie decoratif comportant ledit film de resine
KR20100121517A (ko) 목재 합판용 자기 접착성 물질 및 목재 합판
WO1999006210A1 (en) Low temperature lamination of wood
JPS6122624B2 (ja)
US4687534A (en) Process of making a film faced expanded polystyrene foam board
JPH11300889A (ja) 接着性に優れた複合板
JP2846451B2 (ja) 接着性樹脂組成物
JP2001301073A (ja) ハニカムコア材を芯材とする積層構造体
JP2600570B2 (ja) 複合シート
JP3014747B2 (ja) 多層積層物およびその製造方法
JP4652534B2 (ja) ポリオレフィン樹脂シートラミネート金属板
JP3795129B2 (ja) 反りの防止された木質系板状体または該木質系板状体を用いたフラッシュパネル
JP3113092B2 (ja) 熱溶融接着用複合シート
JPH10119160A (ja) 軽量積層板
JPH0236939A (ja) 積層体の製造方法
JPS62152751A (ja) 複合型制振材料製造用の粘弾性多層体
JPH0911400A (ja) 積層板
JPS61268439A (ja) 制振用複合鋼板
JPH05286037A (ja) 合板及びその製造方法
JPS61268440A (ja) 制振性複合鋼板
JPH09291768A (ja) 下地用板
KR20000043691A (ko) 피복파형강관용 피복강판 제조방법