JPH11300187A - ペースト製造方法及びその装置 - Google Patents

ペースト製造方法及びその装置

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JPH11300187A
JPH11300187A JP11387098A JP11387098A JPH11300187A JP H11300187 A JPH11300187 A JP H11300187A JP 11387098 A JP11387098 A JP 11387098A JP 11387098 A JP11387098 A JP 11387098A JP H11300187 A JPH11300187 A JP H11300187A
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coal ash
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JP11387098A
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English (en)
Inventor
Tateo Kobayashi
健郎 小林
Akira Uchida
明 内田
Yoshio Shinoda
佳男 篠田
Shoei Koseki
昭英 小関
Masaaki Miyata
雅章 宮田
Shinichi Igawa
慎一 井川
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉粒体と水とを混合撹拌し混練して品質の良
いペーストを連続的に安定して大量に製造することがで
き、しかも、装置全体の耐久性も良好な形態となるペー
スト製造方法及びその装置を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 水と粉粒体とを混合撹拌し混練すること
によりペーストを製造する方法であって、第1の混練工
程に続く第2の混練工程及び第3の混練工程を有し、第
1の混練工程では、水/粉粒体比の高いペーストP1を
連続製造する工程を含み、第2の混練工程では、第1の
混練工程で得たペーストP1に粉粒体Sを所定量加えて
粗練りすることにより所望の水/粉粒体比となるペース
トP2を得る工程を含み、第3の混練工程では、第2の
混練工程を経たペーストを入口から出口に向かって断面
形状が連続的に変化する複数の変形通路1b〜1d内を
通しつつ、その途中で合流作用と分割作用を繰り返すこ
とにより混練する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉粒体と水とを混
合撹拌し混練してペーストを連続的に製造するためのペ
ースト製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所などにおいては、産業廃棄物
として、石炭灰が多量に排出される。したがって、その
処理が必要となるが、この処理を従来は、廃棄場所へそ
のまま捨てるか、又は石炭灰と水とを加え混合撹拌して
ペースト状に形成したものを、海洋の埋め立て材料とし
て、あるいは土木建築等に必要な埋め戻し土として用い
ることで処理している。
【0003】この粉粒体からなる石炭灰と水との混合撹
拌物であるペーストの製造には、従来から、回転羽根に
よる機械的なミキシング方法が用いられている。この方
法は、ミキシング容器内に計量された粉粒体と水とを加
え、1バッチ毎に混合撹拌し、練り混ぜが終了するとミ
キシング容器内のペーストを放出させるという作業の繰
り返しであった。
【0004】さらに、1バッチ内でも粉粒体と水とが所
定量を一度に投入されると、ペーストの粘着力により回
転羽根や容器内面にペーストが付着し、これが雪だるま
式に増大して混合撹拌できなくなるため、何回かに分け
て粉粒体と水とを投入する必要があり、長時間の練り混
ぜ時間が必要であった。即ち、従来の練り混ぜ方法で
は、連続して安定したペースト製造を短時間にできない
欠点があった。なお、同様な問題のある産業廃棄物(粉
粒体)として、高炉スラグ、脱硫石膏、石灰などを挙げ
ることができる。
【0005】ところで、従来の混練方法について着目し
てみると、その混練方式によって、腕型、カイ型、ロー
ル型等のミキサー(混練装置)があり、これらは機械的
に行うため、いずれも多量の材料を混練するのに適して
いる。
【0006】しかし、こうした従来の混練装置では、そ
の混練する材料によっては確かに有効ではあるが、混練
に要するエネルギーや時間の観点から検討した場合、あ
まり効率的でないことが知られている。
【0007】例えば、赤尾洋二、新藤久和、アンヘル・
エルナンの研究報告である「混合システムの合成とその
最適層形成」〔粉体工学会誌Vol.19、No11
(1982)〕には、最も早く完全混合状態に到達する
ような供給層(最適層)は、移動混合の基本モデルの積
み重ね操作により得られる層状混合物、すなわち、圧縮
して二分し、半分を上積みするという操作を繰り返して
得られる層状混合物に対応していると記載されている。
【0008】その点、昔から行われている手法、例え
ば、手打ちうどんや手打ちそばなどのように、練り材料
を圧縮して引き延ばし、それを折り返して積み重ね、さ
らに圧縮して引き延ばすという混練方法はきわめて効率
的であることが理解できる。仮に、その折り返しと圧縮
の工程を30回行うとしたら、2の30乗=10億回前
後も混練したことに相当する。ここで、もし、圧縮する
前に3層あるいは4層にした状態で圧縮する混練方法を
行うとしたら、上記の例では2の30乗に対応する数値
が3の30乗あるいは4の30乗となり、さらに効率が
良くなることが想定できる。
【0009】一方、前述のように、腕型、カイ型、ロー
ル型等の従来から多用されているミキサー(混練装置)
の場合、何れも機械的に可動する部分が多いため、その
分、磨耗や損傷も発生しやすい。さらに、メンテナンス
や耐久性等も考慮して総合的に検討した場合、装置自体
が高価になる。こうした点は、特に、被混練材料がモル
タルやコンクリートなどのように、細骨材や粗骨材等の
大小の粒子を含む場合に顕著である。
【0010】そこで、本出願人は、このように従来の混
練装置が持つ問題点に対処した新規な方式の混練装置を
既に複数提案した。
【0011】中でも、特開平9ー253467号公報記
載のように、被混練材料を断面形状の変化した複数の変
形通路内を通しつつ、途中で分割と合流を繰り返すこと
によって混練する混練装置は、従来一般の混練装置に比
べて混練のための効率化を大きく図ることができ、しか
も混練用の直接的な可動部分を少なく又は無くすことに
よって、磨耗や損傷防止も併せて図ることができ、耐久
性向上にも大きく寄与することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした新型
の混練装置においても、次のような点でさらに配慮すべ
き課題もあった。
【0013】第1に、混練効率のさらなる向上を図れる
こと。
【0014】第2に、例えば海洋埋め立て材料などとし
て供給可能な多量の被混練材料を連続混練する場合にも
効果的であること。即ち、例えば石炭灰ペースト等の連
続製造に適した装置構成を図る必要があること。なぜな
ら、特開平9ー253467号公報記載のような変形通
路流動混練型ミキサではこれを単独で用いるよりも他の
混練装置と組み合わせて用いる方がより効果的となるか
らである。
【0015】第3に、混練材料が予備混練されている程
好ましいこと。即ち、例えば粉粒体と水とが粗練り状態
で適宜の流動性を有するほど混練効率が向上すること。
【0016】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、粉粒体と水とを混合撹拌し混練して品質の
良いペーストを連続的に安定して大量に製造することが
でき、しかも、装置全体の耐久性も良好な形態となるペ
ースト製造方法及びその装置を提供することを課題とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、水と粉粒体とを混合撹拌し混練するこ
とによりペーストを連続製造する方法であって、第1の
混練工程に続く第2の混練工程及び第3の混練工程を有
し、第1の混練工程では、水/粉粒体比の高いペースト
を連続製造する工程を含み、第2の混練工程では、第1
の混練工程で得たペーストに粉粒体を所定量加えて粗練
りすることにより所望の水/粉粒体比となるペーストを
得る工程を含み、第3の混練工程では、第2の混練工程
を経たペーストを入口から出口に向かって断面形状が連
続的に変化する複数の変形通路内を通しつつ、その途中
で合流作用と分割作用を繰り返すことにより混練する工
程を含む方法とした。
【0018】その際、粉粒体が石炭灰、高炉スラグ、脱
硫石膏、石灰等の産業廃棄物であり、第1の混練工程で
は、ジェットミキサーを用いて水/粉粒体比の高いペー
ストを連続製造することもできる。
【0019】また、本発明では、水と粉粒体とを混合撹
拌し混練することによりペーストを連続製造する装置で
あって、第1の混練装置と、第2の混練装置と、第3の
混練装置とを備え、第1の混練蔵置は、パワーチューブ
内を走る高速水流の背圧により粉粒体を引き込んで水/
粉粒体比の高いペーストを連続製造する機能を持つジェ
ットミキサーと、そのジェットミキサーにより得られた
ペーストを第2の混練装置に移送する移送手段とを含
み、第2の混練装置は、第1の混練装置から移送される
ペーストに粉粒体を加えて粗練りする機能を持つ撹拌器
と、その撹拌器にて得られたペーストを第3の混練装置
に移送する移送手段とを含み、第3の混練装置は、第2
の混練装置から移送されるペーストを、入口から出口に
向かって断面形状が連続的に変化する複数の変形通路内
を通しつつ、その途中で合流作用と分割作用を繰り返す
ことにより混練する機能を持つ変形通路流動混練型ミキ
サを含む構成とした。
【0020】その場合、粉粒体が石炭灰、高炉スラグ、
脱硫石膏、石灰等の産業廃棄物であり、供給手段は、ペ
ーストを連続圧送する機能を持たせるためのホース及び
ポンプを備えている構成とするのが好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について図面を参照して説明する。
【0022】図1は本実施の形態に係るペースト製造装
置を示す全体構成図であり、図2は変形通路流動型混練
装置の主要部分の斜視図である。なお、以下の説明で
は、粉粒体である石炭灰を例にとり説明する。
【0023】まず、図1の全体構成図を参照して概略的
に説明すると、海洋埋め立て用ペースト等の製造に用い
る石炭灰(粉粒体)Sと水とを混合混練して水/石炭灰
比の高い泥土状のペーストを製造するための第1の混練
装置10と、この第1の混練装置10によって得られた
泥土状ペーストにさらに石炭灰を加えて撹拌混練するこ
とで目標とする水/石炭灰比のペーストを得るための第
2の混練装置20と、この第2の混練装置20によって
得られたペーストを仕上げ混練して良質のペーストを得
るための第3の混練装置30とを備える。
【0024】次いで、これらの詳細について説明する。
【0025】第1の混練装置10は、水/石炭灰比の高
い泥土状ペーストP1を連続製造するためのジェットミ
キサー11と、そのジェットミキサー11により得られ
た泥土状ペーストP1を第2の混練装置20に移送する
移送手段12と、ジェットミキサー11に石炭灰Sを連
続供給する粉粒体供給設備13とによって構成してい
る。
【0026】ジェットミキサー11は、いわゆる霧吹き
の原理を応用したもので、パワーチューブ11aと称さ
れるパイプ内にポンプ11pにて高速ジェット水流を通
し、その高速ジェット水流の背圧(負圧)によりホッパ
11b内の石炭灰Sをパワーチューブ11a内に引き込
ませ、パワーチューブ11a内の乱水流が石炭灰Sを巻
き込んで混合撹拌することにより、ペーストを連続製造
する機能を持つミキサーである。
【0027】この混合撹拌作用は、巻き込まれた石炭灰
Sが高速ジェット水流と共に先端部のサイクロン11c
の内面に衝突することによっても行われる。これによ
り、ホッパ11b内の石炭灰Sの供給量を加減すること
で、水/石炭灰比の高い泥土状ペーストを連続製造する
ことができる。
【0028】サイクロン11cは円筒状であって、下面
のみが開口し、そこから泥土状ペーストP1が排出され
る構成としている。そして、サイクロン11cの直下に
移送手段12のペースト貯留槽12aを配置している。
【0029】移送手段12は、ペースト貯留槽12a内
の泥土状ペーストP1を、ホース12bを介して送り出
すための水中ポンプ12cと、ホース12bの途中に設
けられ、泥土状ペーストP1を連続定量圧送するための
定量圧送ポンプ12dとによって構成している。
【0030】粉粒体供給設備13は、石炭灰Sの収容ホ
ッパ13aと、その収容ホッパ13aの下部排出口に配
置したスクリューフィーダ13bとを有する。そして、
スクリューフィーダ13bにより、収容ホッパ13a内
の石炭灰Sをジェットミキサー11のホッパ11bに連
続定量供給できる構成としている。
【0031】第2の混練装置20は、第1の混練装置1
0の移送手段12にて供給される泥土状ペーストP1
に、さらに石炭灰Sを加えて粗練りするための撹拌器2
1と、その撹拌器21内に石炭灰Sを連続供給可能な機
能を持つ粉粒体供給設備22と、撹拌器21にて得られ
たペーストP2を第3の混練装置30に移送する移送手
段23とによって構成している。
【0032】撹拌器21は、ペースト収容容器21a内
に撹拌用の回転羽根21bを有する。そして、泥土状ペ
ーストP1と、そこに加えられる石炭灰Sとを撹拌し粗
練りすることで、目標とする水/石炭灰比に調整したペ
ーストP2を製造可能としている。
【0033】粉粒体供給設備22は、第1の混練装置1
0で配置したものとほぼ同様の機能を持ち、石炭灰Sの
収容ホッパ22aと、その収容ホッパ22aの下部排出
口に配置したスクリューフィーダ22bとを有する。そ
して、スクリューフィーダ22bにより、収容ホッパ2
2a内の石炭灰Sを撹拌器21のペースト収容容器21
aに連続定量供給できる構成としている。
【0034】移送手段23は、第3の混練装置30の入
口側に接続したホース23aと、そのホース23aを介
してペーストP2を送り出す圧送ポンプ23bとを有す
る。圧送ポンプ23bは、撹拌器21の直下に配置さ
れ、ペースト収容容器21aの下部排出口21cからペ
ーストP2を取り込んで圧送する。
【0035】第3の混練装置30は、第2の混練装置2
0から供給されるペーストP2を、入口から出口に向か
って断面形状が連続的に変化する複数の変形通路内を通
しつつ、その途中で合流作用と分割作用を繰り返すこと
により混練する機能を持つ変形通路型流動混練ミキサに
より構成している。
【0036】即ち、この第3の混練装置30は、長さ方
向に接続した複数のエレメント40からなる装置本体部
分31を主体とし、その入口側にホース23aが接続さ
れ、出口側に排出管32が接続されている。
【0037】第3の混練装置30の主要部を構成する装
置本体部分31については、例えば図2に示すようなエ
レメント40を複数接続して構成している。各エレメン
ト40の端部には、隣り合うエレメントどうしを接続す
るためのフランジFが設けられており、それらフランジ
Fどうしをボルト止めすることにより直列に接続され
る。したがって、各フランジFにはボルト穴f1が多数
設けられている。各エレメントは並行配置された複数
(4つ)の変形通路1b、2b、3b、4bを備え、そ
れら各変形通路の入口と出口のうち、互いに隣り合う一
方のエレメント40の出口に対して他方のエレメント4
0の入口が接続される。そして、それら出口と入口との
接続部分に、被混練材料であるペーストP2の合流手段
および分割手段がそれぞれ構成される。
【0038】即ち、4つの変形通路1b、2b、3b、
4bの入口どうしおよび出口どうしはそれぞれ並べら
れ、その端面側から見ると、何れも全体として矩形(正
方形)の輪郭に形成され、縦に延びる3つの仕切り4
1、42、43及び44、45、46をそれぞれ設けた
形状である。しかし、入口側の仕切り41、42、43
と出口側の仕切り44、45、46とは互いに90度交
差する形態となるように配慮している。これにより、エ
レメント40どうしの接続部において、被混練材料の合
流手段と分割手段が構成されることになる。
【0039】各変形通路1b、2b、3b、4bの具体
的形状については、その断面形状が入口から出口に向か
って連続的に変化している。その変化の態様は、図示例
では各変形通路とも断面積の大きさは入口から出口まで
同じであり(相違させても良い)、断面の形状のみが連
続的に変化している。つまり、入口は縦長の長方形であ
り、入口と出口の中間部分においては正方形になり、出
口においては横長の長方形になる。
【0040】したがって、各変形通路を通る被混練材料
は、その断面形状が縦長の長方形から徐々に正方形に変
化させられ、そこからさらに横長の長方形に徐々に変化
させられることになる、そして、出口部分においては横
長の長方形が4つ重なった形態となり、次のエレメント
40の入口部分において左右に4等分されることにな
る。被混練材料のこの変化状態が合流と分割を意味す
る。各変形通路の長さは同じでも相違させても良い。
【0041】この第3の混練装置30は、図示例では横
置きとしているが、縦置きとすることで、被混練材料で
あるペーストP2の自重も利用して混練する構成とする
こともできる。
【0042】次に、このペースト製造装置の動作並びに
ペースト製造方法等について、図1及び図2を参照して
説明する。なお、ここでは海洋埋め立て材に用いる品質
良好な石炭灰ペーストを連続製造する例について説明す
る。
【0043】まず、第1の混練装置10により泥土状ペ
ーストP1を作るべく、ジェットミキサー11に対し、
石炭灰Sを連続定量供給する。即ち、ポンプ11pにて
パワーチューブ11a内に図中矢印方向にジェット水流
を噴射し、そのジェット水流により生じる背圧変化(負
圧に変化)によってホッパ11b内の石炭灰Sを吸引し
て連続的に取り込み、これをサイクロン11cで受けて
得られた泥土状ペーストP1を、ペースト貯留槽12a
内に自重落下させる。
【0044】こうして得られる泥土状ペーストP1の水
/石炭灰比は、水をWとし、石炭灰をFとしたとき、重
量比でW/F=55〜65%前後となるように、ジェッ
ト水流量と石炭灰Sの供給量との関係を予め調整してお
く。
【0045】ペースト貯留槽12a内の泥土状ペースト
P1は、移送手段12によって、即ち、水中ポンプ12
c及びホース12bにより撹拌器21に移送されるが、
途中の定量圧送ポンプ12dによって、連続定量圧送さ
れる。従って、単位時間当たりの圧送量を設定しておく
ことで、圧送すべき泥土状ペーストP1の全体量を把握
できる。これにより圧送される泥土状ペーストP1の計
量器は不要となる。第2の混練装置20においては、撹
拌器21に移送されてくる泥土状ペーストP1に対し、
粉粒体供給設備22のスクリューコンベア22bによ
り、石炭灰Sを連続定量供給する。この石炭灰Sの供給
は、水/石炭灰比を目標とする値に設定するためのもの
で、ペーストの用途によっても相違するが、海洋埋め立
てに用いるペーストであれば、重量比でW/F=40〜
50%前後である。
【0046】撹拌器21では、このような配合となるペ
ーストを回転羽根21bで撹拌して粗練り程度のペース
トP2を作り、移送手段23によって第3の混練装置3
0に圧送する。この粗練りペーストP2は、第2の混練
装置20において連続製造しつつ、連続圧送することが
できる。
【0047】その際、第1の混練装置10から送られる
泥土状ペーストP1の単位時間当たりの量と、粉粒体供
給設備22で供給する石炭灰Sの単位時間当たりの量を
調整すれば良い。そうすることで、材料の供給、粗練り
撹拌、圧送の各工程を同時進行で行うことができる。
【0048】第3の混練装置30においては、第2の混
練装置20から圧送されてくる粗練りペーストP2が、
複数の変形通路1b、2b、3b、4bを有する各エレ
メント40、…内を通過する際に、各変形通路の断面の
変形に伴う変形と圧縮作用を受、さらにエレメント40
どうしの接続部において分割作用と合流作用を受けて混
練される。これにより、所定の水/石炭灰比となった品
質の良いペーストP3が連続製造されて排出管32によ
り排出される。
【0049】この混練過程では、第3の混練装置30は
横型に配置されているものの、粗練りペーストP2が圧
送されてくるので、その圧送の力を利用して各変形通路
内を流動させることにより混練可能となる。その点、こ
の第3の混練装置30を縦型に配置した場合、被混練材
料自体の自重(自重による落下)も利用して混練するこ
とができる。
【0050】ところで、石炭灰の場合、連続して安定し
た品質の良いペーストとして要求される水/石炭灰の比
は、40〜50%である。ジェットミキサーで製造され
る泥土状ペーストの水/石炭灰比の限界は、実験結果に
よると55〜65%と高い。したがって、本実施の形態
で示したように、一旦、泥土状ペーストを連続して製造
した上で、これに石炭灰を加えて粗練りし、これを第3
の混練装置30にて完全に混合撹拌して仕上げ練りする
方法を採用することで、連続して品質の良いペーストを
安定して大量生産できる。
【0051】また、こうしたペースト製造装置を用いれ
ば、全て連続作業による製造が可能となるため、石炭灰
ペーストの製造時間を大幅に短縮し、その分、生産性の
向上を図ることができる。
【0052】なお、上記実施の形態では、水/石炭灰の
比を、ペースト仕上がり状態で、40〜50%とした
が、この範囲はペーストの用途に応じて適宜変更される
ことは言うまでもない。また、ジェットミキサーで得る
泥土状ペーストの水/石炭灰の比も適宜変更することが
できる。さらに、実施の形態では、粉粒体が石炭灰であ
る場合について述べたが、本発明では、例えば高炉スラ
グ、脱硫石膏、石灰などの産業廃棄物(粉粒体)に対し
ても適用可能である。
【0053】また、実施の形態では、第1の混練装置と
して、泥土状ペーストの連続製造に適したジェットミキ
サーを用いた例を示したが、通常の撹拌式ミキサーを用
いることもできる。その場合、複数台配置して泥土状ペ
ーストを製造することによって連続供給可能に構成する
のが好ましい。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第1の
混練工程では、水/粉粒体比の高いペーストを連続製造
し、第2の混練工程では、第1の混練工程で得たペース
トに粉粒体を所定量加えて粗練りすることにより所望の
水/粉粒体比となるペーストを製造し、第3の混練工程
では、第2の混練工程を経たペーストを入口から出口に
向かって断面形状が連続的に変化する複数の変形通路内
を通しつつ、その途中で合流作用と分割作用を繰り返す
ことにより混練する工程を含む方法としたので、粉粒体
と水とを混合撹拌し混練して品質の良いペーストを連続
的に安定して大量に製造することができる。これによ
り、従来に比べてペーストの生産性を格段に向上させる
ことができる、また、このように、混練能力に見合った
第1〜第3の混練装置を用いて段階的に混練する方法を
採用しているので、装置全体の耐久性も良好な形態とな
るペースト製造方法及びその装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るペースト製造装置の
全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るペースト製造装置に
おける第3の混練装置のエレメントを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1b、2b、3b、4b 変形通路 10 第1の混練装置 11 ジェットミキサー 12 移送手段 13 粉粒体供給設備 20 第2の混練装置 21 撹拌器 22 粉粒体供給設備 23 移送手段 30 第3の混練装置 31 装置本体部分 40 エレメント S 石炭灰(粉粒体) P1 泥土状ペースト P2 粗練りペースト P3 仕上がりペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小関 昭英 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 宮田 雅章 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 井川 慎一 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と粉粒体とを混合撹拌し混練すること
    によりペーストを製造する方法であって、第1の混練工
    程に続く第2の混練工程及び第3の混練工程を有し、第
    1の混練工程では、水/粉粒体比の高いペーストを連続
    製造する工程を含み、第2の混練工程では、第1の混練
    工程で得たペーストに粉粒体を所定量加えて粗練りする
    ことにより所望の水/粉粒体比となるペーストを得る工
    程を含み、第3の混練工程では、第2の混練工程を経た
    ペーストを入口から出口に向かって断面形状が連続的に
    変化する複数の変形通路内を通しつつ、その途中で合流
    作用と分割作用を繰り返すことにより混練する工程を含
    むことを特徴とする、ペースト製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粉粒体が、石炭灰、高炉スラグ、脱
    硫石膏、石灰等の産業廃棄物であり、前記第1の混練工
    程では、ジェットミキサーを用いて水/粉粒体比の高い
    ペーストを連続製造することを特徴とする、請求項1記
    載のペースト製造方法。
  3. 【請求項3】 水と粉粒体とを混合撹拌し混練すること
    によりペーストを連続製造する装置であって、第1の混
    練装置と、第2の混練装置と、第3の混練装置とを備
    え、第1の混練装置は、パワーチューブ内を走る高速水
    流の背圧により粉粒体を引き込んで水/粉粒体比の高い
    ペーストを連続製造する機能を持つジェットミキサー
    と、そのジェットミキサーにより得られたペーストを第
    2の混練装置に移送する移送手段とを含み、第2の混練
    装置は、第1の混練装置から移送されるペーストに粉粒
    体を加えて粗練りする機能を持つ撹拌器と、その撹拌器
    にて得られたペーストを第3の混練装置に移送する移送
    手段とを含み、前記第3の混練装置は、第2の混練装置
    から移送されるペーストを、入口から出口に向かって断
    面形状が連続的に変化する複数の変形通路内を通しつ
    つ、その途中で合流作用と分割作用を繰り返すことによ
    り混練する機能を持つ流動混練型ミキサを含むことを特
    徴とする、ペースト製造装置。
  4. 【請求項4】 前記粉粒体が、石炭灰、高炉スラグ、脱
    硫石膏、石灰等の産業廃棄物であり、前記移送手段は、
    ペーストを連続圧送する機能を持たせるためのホース及
    びポンプを備えていることを特徴とする、請求項3記載
    のペースト製造装置。
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