JPH11299426A - アイスクリーム様食品 - Google Patents
アイスクリーム様食品Info
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- JPH11299426A JPH11299426A JP10126665A JP12666598A JPH11299426A JP H11299426 A JPH11299426 A JP H11299426A JP 10126665 A JP10126665 A JP 10126665A JP 12666598 A JP12666598 A JP 12666598A JP H11299426 A JPH11299426 A JP H11299426A
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Abstract
イスクリームに劣る低脂肪のアイスクリーム様食品を改
良し、乳脂肪分が少なくてもアイスクリームらしい性状
とおいしさを備えたものを提供する。 【解決手段】 乳脂肪分が8%未満のアイスクリーム様
食品に、甘草またはステビアより抽出された高甘味度甘
味物質ならびにマルトデキストリンまたは(および)膨
潤したグルコマンナン微粒子を含有させる。
Description
スクリーム様食品に関するものである。なお、この明細
書において「アイスクリーム様食品」とは、JAS(日
本農林規格)による「アイスクリーム類」のうち乳脂肪
分が8%未満のもの(すなわち「アイスクリーム」では
ないもの)を意味する。
これに甘味料、乳化剤、安定剤を加え、さらに必要に応
じて水、植物性油脂、各種製菓用材料等を配合して冷凍
したものであって乳固形分が3%以上のものを「アイス
クリーム類」と総称している。
とができるのは、乳固形分が15%以上、うち乳脂肪分
が8%以上のものであって、乳固形分または乳脂肪分の
いずれかがこの規格に満たないものは、乳固形分および
乳脂肪分の値に応じてラクトアイスまたはアイスミルク
と呼ばれる。
因となることについての認識が高まるにつれて、乳脂肪
分の多いアイスクリームが敬遠されるようになった。し
かしながら、アイスクリーム類のおいしさは乳脂肪分に
依存するところが大であって、たとえ乳固形分をアイス
クリームのそれと同一にしても、乳脂肪分が少なくなる
ほどアイスクリームらしさは失われる。
も控えて低カロリー化を追及することが求められる傾向
があるから、おいしい低脂肪アイスクリーム類を製造す
ることはきわめて困難である。
素材を配合することにより低脂肪かつアイスクリームら
しいおいしさを備えたアイスクリーム様食品を製造する
試みは既に幾つかなされている。たとえば特開平7−5
0994号の発明によるアイスクリーム類は、低脂肪ア
イスクリーム類にある種の澱粉分解物を添加することに
よって、不足するコク味や風味を補強したものである。
ここで用いられた澱粉分解物とは、“30重量%水溶液
の粘度が約8〜35cpで6糖類までの糖類含量が約3
0重量%以下”になるように、澱粉を酸または酵素で加
水分解したものである。
れないコク、ボディ感(組織の緻密さ)、風味等の低下
を植物性脂肪、塩化カリウム、動物性蛋白分解物等を添
加することにより補う方法が提案され一部実施もされて
いるが、いずれも満足できるものではない。
ク、ボディ感、風味、舌触り等においてアイスクリーム
に劣る低脂肪のアイスクリーム様食品を改良し、乳脂肪
分が少なくてもアイスクリームらしい性状とおいしさを
備えたものとして提供することにある。
に成功した本発明によるアイスクリーム様食品の一つ
は、乳脂肪分が8%未満のアイスクリーム様食品に対し
て甘草またはステビアより抽出された高甘味度甘味物質
の1種以上、ならびにマルトデキストリンまたは(およ
び)膨潤したグルコマンナン微粒子を含有させたことを
特徴とする。
は、乳脂肪分を下げた場合に顕著になる舌触り、ボディ
感等の劣化を補って、それらの性状をアイスクリームの
ものと同等程度にする作用がある。ただし両者の作用は
まったく同一ではなく、したがってマルトデキストリン
とグルコマンナンの併用は特に好結果を与える。
ナンを添加しただけではコクや風味がアイスクリームに
遠く及ばないが、そこに甘草またはステビアより抽出さ
れた高甘味度甘味物質を少量(十分な甘味付けに必要な
量よりはずっと少ない量)配合すると、これらの甘味物
質に特有の“後味”と呼ばれる甘味特性(砂糖に比べる
と口に含んだとき甘味が感じられるようになるのが遅く
且つその甘味が長い間感じられる性質)との相乗作用に
よって、すべての点でアイスクリームに匹敵するおいし
いアイスクリーム様食品となるのである。
特有の成分について説明すると、まずマルトデキストリ
ンにはデキストロース当量が約5〜20のものがある
が、本発明の目的との関係で特に好ましいのは、デキス
トロース当量が約6〜10のものである。デキストロー
ス当量が高すぎるものは(すなわち分子量が小さすぎる
ものは)乳脂肪代替物としての有用性を示さない。
違って水に不溶の多糖体であるが、精製され且つ約80
メッシュの篩を通過する程度に微粉砕されたものは、水
中で膨潤して安定なゾル状になる。本発明には、このよ
うな水中分散性を付与されたもの(市販品では清水化学
株式会社のレオレックスRSがある)を使用する。
リチルリチンである。また、ステビアから抽出される高
甘味度甘味物質としてはステビオサイド、レバウディオ
サイド等が知られている。これらの甘味物質またはこれ
らを主成分とする市販の甘味料はいずれも本発明のアイ
スクリーム様食品に使用可能であり、さらに、これらの
甘味物質に酵素処理等、甘味質改善のための処理を施し
たものも使用可能である。これらの高甘味度甘味物質
は、単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよ
い。
料には特殊なものは不要であり、アイスクリーム様食品
の製造に通常使用される生クリーム、粉末クリーム、粉
乳、脱脂粉乳、甘味料、乳化剤、糊料、安定剤、香料、
着色料その他任意の配合物を使用することができる。
原料をアイスクリーム類製造の常法に従い混合し、均質
化、熟成、冷凍等の処理を施すことにより製造すること
ができる。マルトデキストリンまたは(および)グルコ
マンナン、および甘草またはステビア由来の高甘味度甘
味物質は、原料混合の任意の段階で添加することができ
るが、グルコマンナンについては均一に分散させること
に注意する。
分の好適添加率(最終製品に対する重量%)は次のとお
りである。
じて約2〜7重量%、望ましくは約3〜4重量%の範囲
で添加する。過剰に添加すると組織が固くなり、アイス
クリームらしいふわっとした柔らかさが失われる。
て約0.05〜2重量%、望ましくは約0.1〜1重量%
の範囲で添加する。過剰に添加するとやはり組織が固く
なり、また舌触りが滑らかでなくなる。
中で甘味料としても作用するが、この甘味物質によって
アイスクリーム様食品に必要な甘味のすべてをまかなっ
てしまうのは適当でない。周知のように、高甘味度甘味
物質の甘味質は砂糖など一般的な糖質甘味料のそれにく
らべるとかなり劣り、それはアイスクリーム様食品の甘
味付けに使用した場合にも顕著に感じられるからであ
る。したがって、高甘味度甘味物質の使用量は本発明の
目的達成に必要な範囲に止め、それで不足する甘味を一
般的な甘味料すなわち砂糖、ブドウ糖、異性化糖、水あ
め、粉末水あめ、糖アルコール(たとえばマルチトー
ル)等を用いて調整することが望ましい。そのような観
点から好ましい高甘味度甘味物質の添加率は、グリチル
リチンまたはステビオサイドとして約0.01〜0.1重
量%、特に好ましくは約0.02〜0.05重量%であ
る。
ン、高甘味度甘味物質等を配合することによる効果はア
イスクリーム様食品の乳固形分濃度および乳脂肪分の高
低にかかわらず奏されるものであるが、乳固形分が約3
%未満ではアイスクリーム独特の乳の風味が不足するの
で、アイスクリームと同等程度のおいしさが求められて
いる場合には、乳固形分を約3%以上、望ましくは約8
〜15%にする。
お、各例において“部”は重量部を意味する。
料0.03部、クチナシ黄色素0.01部を共通の原料と
して使用し、ほかに表1に示した原料(数値は部)を使
用して、全量が100部になる量の水と混合し、加熱殺
菌後、ホモジナイザーで均質化した。その後、5℃以下
でエージングを行なったのち、アイスクリーマーを用い
てフリージングを行なった。
ス当量6.5 グルコマンナン:清水化学株式会社製品・レオレックス
RS 甘草系甘味料:丸善製薬株式会社製品・スターリチンK ステビア系甘味料:東洋製糖株式会社製品・α−Gスイ
ートPX 製品の乳脂肪分:実施例および比較例は1.9%,対照
品は11.3%
名による官能検査を行なった。検査は甘味、舌触り、風
味、コク、ボディ感の5項目について行い、対照品(ア
イスクリーム)を基準にして次の4段階の評価点を付け
させた。 対照品よりもよい 3 対照品と同等 2 対照品よりも劣る 1 対照品に比べて著しく劣る 0
点の合計点および評価点の総合計を表2に示す(全員が
対照品と同等と評価した場合、項目別の数値は20点、
総合計は100点になる。)。
ーム様食品は乳脂肪分が低いにもかかわらずアイスクリ
ームらしいおいしさを備えており、低脂肪・低カロリー
の食事をとる必要がある人にとってきわめて好ましいも
のである。
に有利な点は、乳脂肪分が低いことによる風味やコクの
物足りなさを補うための高甘味度甘味物質が甘味付けに
も役立つことであって、それにより、甘味料の使用量を
減らすことができ、また甘味料として低カロリーの糖ア
ルコールのみを用いても十分すぐれた甘味を有するもの
となるから、甘味料の面からも低カロリー化が可能にな
るのである。
Claims (3)
- 【請求項1】 乳脂肪分が8%未満のアイスクリーム様
食品において、甘草またはステビアより抽出された高甘
味度甘味物質およびマルトデキストリンを含有すること
を特徴とするアイスクリーム様食品。 - 【請求項2】 乳脂肪分が8%未満のアイスクリーム様
食品において、甘草またはステビアより抽出された高甘
味度甘味物質および膨潤して分散しているグルコマンナ
ン微粒子を含有することを特徴とするアイスクリーム様
食品。 - 【請求項3】 乳固形分が3%以上、うち乳脂肪分が8
%未満のアイスクリーム様食品において、甘草またはス
テビアより抽出された高甘味度甘味物質、マルトデキス
トリン、および膨潤して分散しているグルコマンナン微
粒子を含有することを特徴とするアイスクリーム様食
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10126665A JPH11299426A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | アイスクリーム様食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10126665A JPH11299426A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | アイスクリーム様食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11299426A true JPH11299426A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14940851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10126665A Pending JPH11299426A (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | アイスクリーム様食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11299426A (ja) |
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-
1998
- 1998-04-22 JP JP10126665A patent/JPH11299426A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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