JPH11298154A - 携帯電子機器用ハンドストラップの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 近年における機器全体の薄型・小型化に応じ
るとともに、良好な外観を得る。 【解決手段】 無線機筐体２にヘッドセットジャック封
止用のカバー３を介してハンドストラップ４が取り付け
られる構造であって、カバー３が、無線機筐体２の表面
に開口するカバー収納用の凹部２ａ内に固定されハンド
ストラップ４を取り付けるためのストラップ取付孔８を
有するカバーからなり、このカバー３のストラップ取付
孔８が着脱可能な突子２ｄを無線機筐体２に設けた構成
としてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話無
線機に使用して好適な携帯電子機器用ハンドストラップ
の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、電気通信事業の自由化に伴い、携
帯電話無線機を初めとして各種の移動体通信メディアの
大衆化が進展しつつある。このような移動体通信メディ
アにおける携帯電話無線機は、無線機本体の小型化およ
び軽量化に伴い、使用者が鞄や衣服等のポケットに収納
して持ち運ぶことも多くなっている。

【０００３】このため、携帯電話無線機においては、専
用のホルダー（ハンドストラップ）を用い、携帯時に使
用者（無線機携帯者）から姿勢変化による落下を防止す
ることが行われる。従来、この種の携帯電子機器用ハン
ドストラップには、例えば図６に示すような取付構造を
備えたものが採用されている。

【０００４】これは、ハンドストラップ取付用の貫通孔
（約２ｍｍ×４ｍｍの開口サイズ）５１ａ，５１ｂによ
って形成された連結部５１ｃを有し電子部品（図示せ
ず）を内蔵する機器筐体５１と、この機器筐体５１の連
結部５１ｃに繋ぐ取付紐５２ａを有するハンドストラッ
プ５２とを備えている。

【０００５】また、従来の携帯電子機器用ハンドストラ
ップには、図７に示すような取付構造を備えたものも採
用されている。これは、電子部品（図示せず）を内蔵す
る機器筐体６１と、この機器筐体６１に突出しハンドス
トラップ取付用の貫通孔６２ａ，６２ｂを有する連結用
の突子６２と、この突子６２に繋ぐ取付紐６３ａを有す
るハンドストラップ６３とを備えている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前者（貫通孔
を設けるもの）にあっては、機器筐体５１にハンドスト
ラップ取付用の貫通孔５１ａ，５１ｂを設ける構造であ
るため、ストラップ取付状態においてハンドストラップ
５２の取付紐５２ａが機器筐体５１内に一部入り込んで
いた。この結果、機器筐体５１内に取付紐５２ａを実装
するためのスペースを必要とし、近年における機器全体
の薄型・小型化に応じることができないという問題があ
った。

【０００７】一方、後者（突子を設けるもの）にあって
は、機器筐体６１に連結用の突子６２を設ける構造であ
るため、突子６２が外部から視認され、外観が悪いとい
う問題があった。なお、実公平３−２２９３９号公報お
よび特開平９−１５４１７２号公報にこの種のハンドス
トラップの取付構造に関する先行技術が開示されている
が、前述した課題は解決されていない。

【０００８】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、近年における機器全体の薄型・小型化に応じる
ことができるとともに、良好な外観を得ることができる
携帯電子機器用ハンドストラップの取付構造の提供を目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項１記載の携帯電子機器用ハンドスト
ラップの取付構造は、携帯用電子機器の筐体にヘッドセ
ットジャック封止用のカバーを介してハンドストラップ
が取り付けられる構造であって、ヘッドセットジャック
封止用のカバーが、筐体の表面に開口するカバー収納用
の凹部内に固定されハンドストラップを取り付けるため
の挿通孔を有するカバーからなり、このカバーの挿通孔
が着脱可能な突子を筐体に設けた構成としてある。した
がって、筐体にハンドストラップを取り付けるには、筐
体の突子から凹部内におけるカバーを引き抜いた後、こ
のカバーの挿通孔にハンドストラップを挿通させてカバ
ーに連結することにより行われる。

【００１０】請求項２記載の発明（携帯電子機器用ハン
ドストラップの取付構造）は、筐体にヘッドセットジャ
ック封止用のカバーを介してハンドストラップが取り付
けられる構造であって、ヘッドセットジャック封止用の
カバーが、筐体の表面に開口するカバー収納用の凹部内
に固定されハンドストラップを取り付けるための挿通孔
を有するカバーからなり、このカバーの挿通孔に対応す
るピン挿入孔を筐体に設け、このピン挿入孔内にその先
端部が着脱可能な封止ピンを挿通孔に挿通させた構成と
してある。したがって、筐体にハンドストラップを取り
付けるには、凹部内におけるカバーの挿通孔および筐体
のピン挿入孔から封止ピンを引き抜いた後、カバーの挿
通孔にハンドストラップを挿通させてカバーに連結する
ことにより行われる。

【００１１】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の携帯電子機器用ハンドストラップの取付構造にお
いて、カバーが可撓性部材からなる構成としてある。し
たがって、筐体にハンドストラップを取り付けるには、
凹部内のカバーを撓ませることにより行われる。

【００１２】請求項４記載の発明は、請求項２または３
記載の携帯電子機器用ハンドストラップの取付構造にお
いて、ピン挿入孔が貫通孔からなる構成としてある。し
たがって、筐体にハンドストラップを取り付けるには、
凹部内におけるカバーの挿通孔および筐体の貫通孔から
封止ピンを引き抜いた後、カバーの挿通孔にハンドスト
ラップを挿通させてカバーに連結することにより行われ
る。

【００１３】請求項５記載の発明は、請求項４記載の携
帯電子機器用ハンドストラップの取付構造において、貫
通孔の内側開口部をシートによって閉塞した構成として
ある。したがって、シートによって貫通孔における開口
部からの筐体内が遮蔽される。

【００１４】請求項６記載の発明は、請求項２〜５のう
ちいずれか一記載の携帯電子機器用ハンドストラップの
取付構造において、挿通孔が段状孔からなる構成として
ある。したがって、筐体にハンドストラップを取り付け
るには、凹部内におけるカバーの段状孔および筐体のピ
ン挿入孔から封止ピンを引き抜いた後、カバーの段状孔
にハンドストラップを挿通させてカバーに連結すること
により行われる。

【００１５】請求項７記載の発明は、請求項６記載の携
帯電子機器用ハンドストラップの取付構造において、封
止ピンが、段状孔内に収納可能なピン抜け止め用のフラ
ンジを有する段付きピンからなる構成としてある。した
がって、筐体の凹部内にカバーを収納するには、封止ピ
ンをカバーの段状孔に挿通して筐体のピン挿入孔内に挿
入することにより行われる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
図面を参照して説明する。図１は図２のＡ−Ａ断面図、
図２は本発明の第一実施形態に係る携帯電子機器用ハン
ドストラップの取付構造を示す斜視図、図３は図４のＢ
−Ｂ断面図、図４は本発明の第一実施形態に係る携帯電
子機器用ハンドストラップの取付構造のハンドストラッ
プ非取付状態（ジャック封止状態）を示す斜視図であ
る。同図において、符号１で示すハンドストラップの取
付構造は、無線機筐体２とカバー３とハンドストラップ
４とを備えている。

【００１７】無線機筐体２は、通信機用の電子部品（図
示せず）を内蔵している。無線機筐体２には、表面に開
口するカバー収納用の凹部２ａおよびこの凹部２ａの底
面に開口するカバー取付孔２ｂが設けられている。ま
た、無線機筐体２には凹部２ａの底面であってカバー取
付孔２ｂの軸線と平行な方向に開口するジャック取付孔
２ｃが設けられており、このジャック取付孔２ｃにはヘ
ッドセット用のプラグ５を着脱可能なヘッドセットジャ
ック６が取り付けられている。そして、無線機筐体２に
は、凹部２ａの底面に突出する半球状の突子２ｄが設け
られている。

【００１８】カバー３は、ヘッドセットジャック封止用
のカバー（キャップ）からなり、カバー取付部３ａとヘ
ッドセットジャック封止部３ｂとハンドストラップ取付
部３ｃとを有している。そして、カバー３は、無線機筐
体２に固定されており、全体が凹部２ａ内に収納可能な
エラストマ等の可撓性部材によって形成されている。カ
バー取付部３ａとヘッドセットジャック封止部３ｂ間お
よびヘッドセットジャック封止部３ｂとカバー取付部３
ｃ間には、他の部分のカバー厚より薄いカバー厚をもつ
ヒンジ３ｄが形成されている。

【００１９】カバー取付部３ａは、断面Ｈ字状の取付部
からなり、カバー取付孔２ｂに挿通固定されている。ヘ
ッドセットジャック封止部３ｂは、ヘッドセットジャッ
ク６に着脱可能な凸部７を有している。ハンドストラッ
プ取付部３ｃは、ストラップ取付状態においてハンドス
トラップ４の取付紐（後述）が挿通し、またストラップ
非取付状態（ジャック封止状態）において突子２ｄに着
脱可能な挿通孔としてのストラップ取付孔８を有してい
る。

【００２０】ハンドストラップ４は、取付紐４ａと保持
用帯４ｂと連結子４ｃを有し、カバー３に取り付けられ
ている。取付紐４ａは、ハンドストラップ取付孔８に挿
通してカバー３に連結されている。保持用帯４ｂは、取
付紐４ａに連結子４ｃを介して連結されている。

【００２１】このような携帯無線機用ハンドストラップ
の取付構造において、無線機筐体２に対してハンドスト
ラップ４を取り付けるには、図３および図４に示す初期
状態（ジャック封止状態）すなわち凹部２ａ内に対して
収納状態にあるカバー３を図１および図２に示すように
無線機筐体２の突子２ｄから引き抜きながら、カバー３
を無線機筐体２と反対側に撓ませた後、ストラップ取付
孔８にハンドストラップ４の取付紐４ａを挿通させてカ
バー３に連結することにより行われる。

【００２２】この場合、ヘッドセットジャック６にヘッ
ドセット用のプラグ５を差し込むには、ヘッドセットジ
ャック封止部３ｂの凸部７をヘッドセットジャック６か
ら引き抜いてから行われる。

【００２３】したがって、本実施形態においては、無線
機筐体２にハンドストラップ４が取り付けられている場
合でも、ハンドストラップ４の取付紐４ａが無線機筐体
２内に入り込まないから、無線機筐体２内に取付紐４ａ
を実装するためのスペースが不要になる。

【００２４】また、本実施形態においては、従来のよう
に無線機筐体にストラップ連結部が突出する構造ではな
く、ストラップ連結部に相当するカバー３を無線機筐体
２の凹部２ａ内に収納可能な構造であるため、カバー３
が外部から視認し難くなる。

【００２５】次に、本発明の第二実施形態につき、図５
を用いて説明する。図５は本発明の第二実施形態に係る
携帯電子機器用ハンドストラップの取付構造を示す断面
図で、同図において図１〜図４と同一または同等の部材
については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
同図において、符号２１で示すハンドストラップの取付
構造は、無線機筐体２とカバー３と封止ピン２４とハン
ドストラップ（図１〜図３に図示）とを備えている。

【００２６】無線機筐体２には、カバー取付孔２ｂの開
口付近で凹部２ａの底面に開口する貫通孔としてのピン
挿入孔２２ｄが設けられている。ピン挿入孔２２ｄは、
内外開口部のうち内側開口部が無線機筐体２２の表面色
と同一の色を呈する貼付用のシート２５によって閉塞さ
れている。これにより、ピン挿入孔２２ｄにおける開口
部からの無線機筐体２内が遮蔽される。

【００２７】カバー３には、ピン挿入孔２２ｄに対応
し、ハンドストラップ４を取り付けるための挿通孔とし
てのストラップ取付孔２３ｃが設けられている。ストラ
ップ取付孔２３ｃは、ストラップ取付状態においてハン
ドストラップ４の取付紐４ａが挿通し、またストラップ
非取付状態において封止ピン２４が挿抜可能な段状孔に
よって形成されている。

【００２８】封止ピン２４は、ストラップ取付孔２３ｃ
内に収納可能なピン抜け止め用のフランジ２４ａを有す
る断面Ｔ字状の段付きピンによって形成されている。そ
して、封止ピン２４は、ストラップ取付状態においてピ
ン挿入孔２２ｄおよびストラップ取付孔２３ｃから離脱
し、一方ジャック封止状態においてストラップ取付孔２
３ｃに挿通してピン挿入孔２２ｄ内に装着されている。

【００２９】フランジ２４ａの先端面は、封止ピン２４
のカバー３に対する挿通状態においてカバー３の表面と
同一面上に位置付けられている。これにより、封止ピン
２４がカバー３の表面から突出せず、良好な外観性が得
られる。フランジ２４ａの周縁には、封止ピン２４のカ
バー３に対する挿通状態においてストラップ取付孔２３
ｃの大孔内に空間部Ｓを形成するための切り欠き２４Ａ
が設けられている。これにより、封止ピン２４のストラ
ップ取付孔２３ｃに対する挿通動作が円滑に行われる。

【００３０】このような携帯無線機用ハンドストラップ
の取付構造において、無線機筐体２に対してハンドスト
ラップ４（図１，図２および図３に図示）を取り付ける
には、凹部２ａ内に対して収納状態にあるカバー３のス
トラップ取付孔２３ｃおよび無線機筐体２のピン挿入孔
２２ｄから封止ピン２４を引き抜きながら、カバー３を
無線機筐体２と反対側に撓ませた後、ストラップ取付孔
２３ｃにハンドストラップ４の取付紐４ａを挿通させて
カバー３に連結することにより行われる。

【００３１】したがって、本実施形態においては、第一
実施形態と同様に、無線機筐体２にハンドストラップ４
が取り付けられている場合でも、ハンドストラップ４の
取付紐４ａが無線機筐体２内に入り込まないから、無線
機筐体２内に取付紐４ａを実装するためのスペースが不
要になる。

【００３２】また、本実施形態において、従来のように
無線機筐体にストラップ連結部が突出する構造ではな
く、ストラップ連結部に相当するカバー３を無線機筐体
２の凹部２ａ内に収納可能な構造であるため、カバー３
が外部から視認し難くなることは、第一実施形態と同様
である。

【００３３】なお、各実施形態においては、携帯無線機
に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限
定適用されるものでなく、他の携帯電子機器にも実施形
態と同様に適用し得ることは勿論である。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヘ
ッドセットジャック封止用のカバーが、筐体の表面に開
口するカバー収納用の凹部内に固定されハンドストラッ
プを取り付けるための挿通孔を有するカバーからなり、
このカバーの挿通孔が着脱可能な突子を筐体に設けたの
で、筐体にハンドストラップを取り付けるには、筐体の
突子から凹部内におけるカバーを引き抜いた後、このカ
バーの挿通孔にハンドストラップを挿通させてカバーに
連結することにより行われる。

【００３５】しがたって、筐体にハンドストラップが取
り付けられている場合でも、ハンドストラップが筐体内
に入り込まないから、従来のように筐体内にハンドスト
ラップを実装するためのスペースを必要とせず、近年に
おける機器全体の薄型・小型化に応じることができる。

【００３６】また、従来のように筐体にストラップ連結
部が突出する構造ではなく、ストラップ連結部に相当す
るカバーを筐体の凹部内に収納可能な構造であるため、
カバーが外部から視認し難くなり、良好な外観を得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図２】本発明の第一実施形態に係る携帯電子機器用ハ
ンドストラップの取付構造を示す斜視図である。

【図３】図４のＢ−Ｂ断面図である。

【図４】本発明の第一実施形態に係る携帯電子機器用ハ
ンドストラップの取付構造のハンドストラップ非取付状
態を示す斜視図である。

【図５】本発明の第二実施形態に係る携帯電子機器用ハ
ンドストラップの取付構造のハンドストラップ非取付状
態を示す断面図である。

【図６】従来における携帯電子機器用ハンドストラップ
の取付構造（１）を示す斜視図である。

【図７】従来における携帯電子機器用ハンドストラップ
の取付構造（２）を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ハンドストラップの取付構造 ２ 無線機筐体 ２ａ 凹部 ２ｄ 突子 ３ カバー ３ａ カバー取付部 ３ｂ ヘッドセットジャック封止部 ３ｃ ハンドストラップ取付部 ４ ハンドストラップ ７ 凸部 ８ ストラップ取付孔

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 携帯用電子機器の筐体にヘッドセットジ
   ャック封止用のカバーを介してハンドストラップが取り
   付けられる構造であって、 前記カバーが、前記筐体の表面に開口するカバー収納用
   の凹部内に固定され、前記ハンドストラップを取り付け
   るための挿通孔を有するカバーからなり、 このカバーの挿通孔が着脱可能な突子を前記筐体に設け
   たことを特徴とする携帯電子機器用ハンドストラップの
   取付構造。
2. 【請求項２】 携帯用電子機器の筐体にヘッドセットジ
   ャック封止用のカバーを介してハンドストラップが取り
   付けられる構造であって、 前記カバーが、前記筐体の表面に開口するカバー収納用
   の凹部内に固定され、前記ハンドストラップを取り付け
   るための挿通孔を有するカバーからなり、 このカバーの挿通孔に対応するピン挿入孔を前記筐体に
   設け、 このピン挿入孔内にその先端部が着脱可能な封止ピンを
   前記挿通孔に挿通させたことを特徴とする携帯電子機器
   用ハンドストラップの取付構造。
3. 【請求項３】 前記カバーが可撓性部材からなることを
   特徴とする請求項１または２記載の携帯電子機器用ハン
   ドストラップの取付構造。
4. 【請求項４】 前記ピン挿入孔が貫通孔からなることを
   特徴とする請求項２または３記載の携帯電子機器用ハン
   ドストラップの取付構造。
5. 【請求項５】 前記貫通孔の内側開口部をシートによっ
   て閉塞したことを特徴とする請求項４記載の携帯電子機
   器用ハンドストラップの取付構造。
6. 【請求項６】 前記挿通孔が段状孔からなることを特徴
   とする請求項２〜５のうちいずれか一記載の携帯電子機
   器用ハンドストラップの取付構造。
7. 【請求項７】 前記封止ピンが、前記段状孔内に収納可
   能なピン抜け止め用のフランジを有する段付きピンから
   なることを特徴とする請求項６記載の携帯電子機器用ハ
   ンドストラップの取付構造。