JPH11293079A - 樹脂組成物の製造法 - Google Patents
樹脂組成物の製造法Info
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- JPH11293079A JPH11293079A JP10114186A JP11418698A JPH11293079A JP H11293079 A JPH11293079 A JP H11293079A JP 10114186 A JP10114186 A JP 10114186A JP 11418698 A JP11418698 A JP 11418698A JP H11293079 A JPH11293079 A JP H11293079A
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Abstract
の発生がなく、かつロングラン成形性に優れたエチレン
−酢酸ビニル系共重合体ケン化物の樹脂組成物の製造法
を提供すること。 【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)100重量部に対して酢酸塩(B)を0.001
〜0.05重量部(金属換算)含有する樹脂組成物を製
造するにあたり、含水率20〜80重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)を酢酸塩(B)水溶
液と接触させ、かつ酢酸塩(B)水溶液中の酢酸塩
(B)の含有量をエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物(A)に含有される水と酢酸塩(B)水溶液に含有さ
れる水の合計量100重量部に対して0.001〜0.
5重量部とする。
Description
ニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)の
樹脂組成物の製造法に関し、更に詳しくは多層積層体と
したときの溶融成形性に優れたEVOHの樹脂組成物の
製造法に関する。
リヤー性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れてお
り、かかる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装
材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムや
シート、或いはボトル等の容器等に成形されて利用され
ている。かかる成形にあたっては、通常溶融成形が行わ
れ、かかる成形により、フィルム状、シート状、ボトル
状、カップ状、チューブ状、パイプ状等の形状に加工さ
れて実用に供されており、その加工性(成形性)は大変
重要であり、かかる成形性を向上させるために、EVO
Hに酢酸ナトリウム等の金属塩を含有させる方法(特開
昭51−91988号公報、特開昭56−41204号
公報、特開昭64−66262号公報等)が、従来より
提案されている。
新たなる成形物への要求性能の高まりに対応すべく、上
記の技術について、詳細に検討を重ねた結果、直径が
0.1mm以上のフィッシュアイやゲル等の改善は認め
られるものの、0.1mm未満の小さなものについて
は、上記の技術では必ずしも解決できるものではなく、
特に多層積層体製造時については十分な考慮がなされて
おらず、多層積層体としたときの成形条件等により0.
1mm未満のフィッシュアイ等が発生する恐れがあり、
新たなる改良が望まれることが判明した。
かかる現況に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、EVOH
(A)100重量部に対して酢酸塩(B)を0.001
〜0.05重量部(金属換算)含有する樹脂組成物を製
造するにあたり、含水率20〜80重量%のEVOH
(A)を酢酸塩(B)水溶液と接触させ、かつ酢酸塩
(B)水溶液中の酢酸塩(B)の含有量をEVOH
(A)に含有される水と酢酸塩(B)水溶液に含有され
る水の合計量100重量部に対して0.001〜0.5
重量部とすることにより、溶融成形性に優れ、特に多層
積層体製造時において直径が0.1mm未満のフィッシ
ュアイ等の発生を抑制することのでき、かつロングラン
成形性も良好であるEVOHの樹脂組成物が得られ、更
にはEVOH(A)と酢酸塩(B)を接触させた後、流
動乾燥を行い、かつ該流動乾燥の前または後に静置乾燥
を行うことにより、本発明の作用効果を顕著に得ること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に用いられるEVOH(A)としては、特に限定
されないが、エチレン含有量が20〜60モル%(更に
は25〜55モル%)、ケン化度が90モル%以上(更
には95モル%以上)のものが用いられ、該エチレン含
有量が20モル%未満では高湿時のガスバリヤー性、溶
融成形性が低下し、逆に60モル%を越えると充分なガ
スバリヤー性が得られず、更にケン化度が90モル%未
満ではガスバリヤー性、熱安定性、耐湿性等が低下し
て、好ましくない。また、EVOH(A)は、メルトイ
ンデックス(MI)(210℃、荷重2160g)が
0.1〜100g/10分(更には0.5〜50g/1
0分)のものが好ましく、該メルトインデックスが該範
囲よりも小さい場合には、成形時に押出機内が高トルク
状態となって押出加工が困難となり、また該範囲よりも
大きい場合には、溶融成形性や成形物の機械的強度が低
下して好ましくない。
ル共重合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸
ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば懸濁重
合、エマルジョン重合、溶液重合などにより製造され、
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で
行い得る。該EVOHは、少量であればα−オレフィ
ン、不飽和カルボン酸系化合物、不飽和スルホン酸系化
合物、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルア
ミド、ビニルエーテル、ビニルシラン化合物、塩化ビニ
ル、スチレンなどの他のコモノマーで「共重合変性」さ
れても差し支えない。又、本発明の趣旨を損なわない範
囲で、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化など
「後変性」されても差し支えない。
しては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸バリウム、酢酸
マンガン等を挙げることができ、好適には酢酸ナトリウ
ム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム
が用いられる。本発明においては、上記の如き(A)及
び(B)を用いて、EVOH(A)100重量部に対し
て酢酸塩(B)を0.001〜0.05重量部(金属換
算)含有する樹脂組成物を製造するにあたり、含水率2
0〜80重量%のEVOH(A)を酢酸塩(B)水溶液
と接触させ、かつ酢酸塩(B)水溶液中の酢酸塩(B)
の含有量をEVOH(A)に含有される水と酢酸塩
(B)水溶液に含有される水の合計量100重量部に対
して0.001〜0.5重量部とすることを特徴とする
もので、かかる方法について具体的に説明する。
0重量%、特に35〜65重量%)のEVOH(A)を
調製するにあたっては、特に限定されず、(ペレット状
や紛体状の)EVOHと水を混合撹拌して該EVOHに
吸水させても良いし、蒸気を吹き込む方法も採用され
る。又、EVOHの製造時に若干のメタノール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコールと共に含水させること
も可能であり、この際、少量のエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリンなどの可塑剤を含んで
いても差し支えない。該含水率が、20重量%未満で
は、得られる樹脂組成物を溶融成形した場合に微小フィ
ッシュアイが多発し、逆に80重量%を越えると、後の
乾燥工程においてペレット状や粉体状のEVOHが融着
を起こして本発明の目的を達成できない。
出物であることが好ましく、かかる多孔性析出物とは、
径が0.1〜10μmの細孔が均一に分布したミクロポ
ーラスな内部構造をもつもので、EVOHの溶液(水/
アルコール混合溶媒等)を凝固浴中に押し出すにあたっ
て、EVOH溶液の濃度(20〜80重量%)、温度
(45〜70℃)、溶媒の種類(水/アルコール混合重
量比=80/20〜5/95)、凝固浴の温度(1〜2
0℃)、滞留時間(0.25〜30時間)、凝固液中で
のEVOH量(0.02〜2重量%)等を任意に調節す
ることにより得ることができる。また、酢酸塩(B)水
溶液中の酢酸塩(B)の含有量をEVOH(A)に含有
される水と酢酸塩(B)水溶液に含有される水の合計量
100重量部に対して0.001〜0.5重量部(更に
は0.005〜0.4重量部、特に0.01〜0.3重
量部)とするには、EVOH(A)中の水(含水率)を
考慮して、酢酸塩(B)水溶液を調製すればよく、かか
る水溶液濃度が0.001重量%未満では、EVOH
(A)に酢酸塩(B)を所定量含有させることが困難と
なり、逆に0.5重量%を越えると樹脂組成物の成形品
に微小フィッシュアイが多発して本発明の目的を達成で
きない。このとき0.001〜0.1重量%程度のメタ
ノール、エタノール、プロパノール、酢酸メチル、酢酸
エチル等を含有していても差し支えない。
(B)水溶液と接触せしめて、目的とする樹脂組成物を
得るのであるが、酢酸塩(B)水溶液にEVOH(A)
を接触させて、最終的にEVOH(A)に酢酸塩(B)
を含有(付着)させればよく、かかる方法としては、特
に限定されず、酢酸塩(B)水溶液中に直接EVOH
(A)のペレットや粉体等を浸漬させて含有させる方
法、EVOH(A)の水/アルコール混合溶液の多孔
性析出物を酢酸塩(B)水溶液中に浸漬させて含有させ
る方法、EVOH(A)の水/アルコール混合溶液に
酢酸塩(B)水溶液を添加後、(凝固槽等で)析出させ
て含有させる方法、溶融状態のEVOH(A)に酢酸
塩(B)水溶液を添加して含有させる方法等が挙げられ
るが、酢酸塩(B)をより均一に効率良く含有させると
いう点では、やの方法が好適に用いられる。
脂組成物が得られるのであるが、通常は、上記の接触処
理後に乾燥工程を経て、樹脂組成物が得られるのであ
る。本発明においては、かかる乾燥方法として、種々の
乾燥方法を採用することが可能であるが、本発明では、
流動乾燥を行い、かつ該流動乾燥の前または後に静置乾
燥を行う乾燥方法、即ち、流動乾燥処理後に静置乾燥処
理を行う方法又は静置乾燥処理後に流動乾燥処理を行う
方法が特に好ましく、かかる乾燥方法について説明す
る。ここで言う流動乾燥とは、実質的にペレット状また
は粉体状等の樹脂組成物が機械的にもしくは熱風により
撹拌分散されながら行われる乾燥を意味し、該乾燥を行
うための乾燥器としては、円筒・溝型撹拌乾燥器、円筒
乾燥器、回転乾燥器、流動層乾燥器、振動流動層乾燥
器、円錐回転型乾燥器等が挙げられ、また、静置乾燥と
は、実質的に樹脂組成物が撹拌、分散などの動的な作用
を与えられずに行われる乾燥を意味し、該乾燥を行うた
めの乾燥器として、材料静置型としては回分式箱型乾燥
器が、材料移送型としてはバンド乾燥器、トンネル乾燥
器、竪型サイロ乾燥器等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
う方法について説明する。該流動乾燥処理時に用いられ
る加熱ガスとしては空気または不活性ガス(窒素ガス、
ヘリウムガス、アルゴンガス等)が用いられ、該加熱ガ
スの温度としては、95℃以下が好ましく、更には40
〜90℃が好ましく、該温度が95℃を越えるとペレッ
ト状や粉体状のEVOHが融着を起こして好ましくな
い。更に、乾燥器内の加熱ガスの速度は、0.7〜10
m/secとすることが好ましく、更には0.7〜5.
0m/secで、特に1.0〜3.0m/secが好ま
しく、かかる速度が0.7m/sec未満ではペレット
状や紛体状のEVOHの融着が起こりやすく、逆に10
m/secを越えるとペレットの欠けや微紛の発生が起
こりやすくなって好ましくない。また、流動乾燥の時間
としては、樹脂組成物の処理量にもよるが、通常は5分
〜36時間が好ましく、更には10分〜24時間が好ま
しい。
れるのであるが、該処理後の樹脂組成物の含水率は5.
0〜60重量%(更には10〜55重量%)とすること
が好ましく、かかる含水率が5.0重量%未満では、静
置乾燥処理後の最終製品を溶融成形した場合に吐出変動
が起こり易く、逆に60重量%を越えると後の静置乾燥
処理時にペレット状や紛体状の樹脂組成物の融着が起こ
りやすく、また、得られる樹脂組成物を溶融成形した場
合に微小フィッシュアイが多発する傾向にあり好ましく
ない。また、かかる流動乾燥処理において、該処理前よ
り5.0重量%以上(更には10〜45重量%)含水率
を低くすることが好ましく、該含水率の低下が5.0重
量%未満の場合にも、得られる樹脂組成物を溶融成形し
た場合に微小フィッシュアイが多発する傾向にあり好ま
しくない。
は、次いで静置乾燥処理に供されるのであるが、かかる
静置乾燥処理に用いられる加熱ガスも同様に不活性ガス
(窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等)が用いら
れるが、該加熱ガスの温度は75℃以上が好ましく、更
には85〜150℃で、該温度が75℃未満では、乾燥
時間を極端に長くする必要があり、経済的に不利となっ
て好ましくない。更に乾燥器内のガスの速度は1.0m
/sec未満とすることが好ましく、更には0.01〜
0.5m/secが好ましく、かかる速度が1m/se
cを越えると樹脂組成物を静置状態に保つことが困難と
なり好ましくない。また、静置乾燥処理の時間も樹脂組
成物の処理量により一概に言えないが、通常は10分〜
72時間が好ましく、更には1.0〜48時間が好まし
い。
れて最終的に目的とする樹脂組成物が得られるのである
が、該処理後(最終)の樹脂組成物の含水率は0.00
1〜2.0重量%(更には0.01〜1.0重量%)に
なるようにするのが好ましく、該含水率が0.001重
量%未満では、樹脂組成物のロングラン成形性が低下す
る傾向にあり、逆に2.0重量%を越えると成形品に水
の発泡が発生しやすくなり好ましくない。
う方法について説明する。このときの静置乾燥処理時の
条件は、上記の静置乾燥処理時の条件と基本的には同じ
であるが、加熱ガスの温度を100℃以下とすることが
好ましく、更には40〜95℃が好ましく、該温度が1
00℃を越えるとペレット状や粉体状のEVOHが融着
が起こりやすくなって好ましくない。また、静置乾燥処
理の時間としては、樹脂組成物の処理量にもよるが、通
常は10分〜48時間が好ましく、更には30分〜36
時間が好ましい。
0重量%(更には15〜60重量%)とすることが好ま
しく、かかる含水率が10重量%未満では、流動乾燥処
理後の最終製品を溶融成形した場合に微小フィッシュア
イが多発する傾向にあり、逆に70重量%を越えても、
最終製品を溶融成形した場合に吐出変動が起こり易いた
め好ましくない。また、かかる静置乾燥処理において、
該処理前より3.0重量%以上(更には5.0〜30重
量%)含水率を低くすることが好ましく、該含水率の低
下が3.0重量%未満の場合は、最終製品に微粉やペレ
ットの欠けが発生しやすくなり好ましくない。
は、次いで流動乾燥処理に供されるのであるが、かかる
流動乾燥処理の条件も上記の流動乾燥処理時の条件と基
本的には同じではあるが、加熱ガスの温度を80℃以上
とすることが好ましく、更には95〜150℃が好まし
く、該温度が80℃未満では、乾燥時間を極端に長くす
る必要があり、経済的に不利となって好ましくない。ま
た、流動乾燥処理の時間も樹脂組成物の処理量にもよる
が、通常は10分〜48時間が好ましく、更には30分
〜24時間が好ましい。
様、最終的に目的とする含水率0.001〜2.0重量
%の樹脂組成物が得られるのである。尚、本発明におい
ては、得られる樹脂組成物のEVOH(A)100重量
部に対する酢酸塩(B)の含有量を塩の金属換算で0.
001〜0.05重量部(更には0.0015〜0.0
4重量部、特には0.002〜0.03重量部)にする
ことが必要で、かかる酢酸塩(B)の量が0.001重
量部未満では目的とする樹脂組成物の成形性が悪くな
り、逆に0.05重量部を越えると成形物の外観が低下
する。
は、前述の接触処理時において、酢酸塩(B)水溶液の
濃度やEVOH(A)の含水率、接触時間、温度、撹拌
速度等をコントロールすればよく、特に限定はされな
い。上記の如き本発明方法により、熱安定性やロングラ
ン成形性等に優れた樹脂組成物が得られるわけである
が、かかる樹脂組成物には、更に、必要に応じて、可塑
剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、抗
菌剤、フィラー、他樹脂などの添加剤を使用することも
可能である。特にゲル発生防止剤として、ハイドロタル
サイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダード
アミン系熱安定剤、高級脂肪族カルボン酸の金属塩を添
加することもできる。また、EVOH(A)として、異
なる2種以上のEVOHを用いることも可能で、このと
きは、エチレン含有量が5モル%以上異なり、及び/又
はケン化度が1モル%以上異なるEVOHのブレンド物
を用いることにより、ガスバリヤー性を保持したまま、
更に高延伸時の延伸性、真空圧空成形や深絞り成形など
の2次加工性が向上するので有用である。
用途に多用され、溶融成形等によりペレット、フィル
ム、シート、容器、繊維、棒、管、各種成形品等に成形
され、又、これらの粉砕品(回収品を再使用する時な
ど)やペレットを用いて再び溶融成形に供することもで
き、かかる溶融成形方法としては、押出成形法(T−ダ
イ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡
糸、異型押出等)、射出成形法が主として採用される。
溶融成形温度は、150〜300℃の範囲から選ぶこと
が多い。また、本発明で得られた樹脂組成物は、単層と
して用いることができるが、前述のように、特に積層体
用途に供した時に本発明の作用効果を十分に発揮するこ
とができ、具体的には該樹脂組成物からなる層の少なく
とも片面に熱可塑性樹脂層等を積層して多層積層体とし
て用いることが有用である。
組成物の層の片面又は両面に他の基材を積層するのであ
るが、積層方法としては、例えば該樹脂組成物のフィル
ムやシートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱
可塑性樹脂等の基材に該樹脂組成物を溶融押出する方
法、該樹脂組成物と他の熱可塑性樹脂とを共押出する方
法、更には本発明で得られた樹脂組成物のフィルムやシ
ートと他の基材のフィルム、シートとを有機チタン化合
物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポ
リウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミ
ネートする方法等が挙げられる。
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20
のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテ
ン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらの
オレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又は
そのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合
ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、
ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマ
ー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙
げられる。EVOHも共押出可能である。上記のなかで
も、共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)の
実用性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレ
ン、PETが好ましく用いられる。
旦フィルムやシート等の成形物を得、これに他の基材を
押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接
着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂
以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラ
スチックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿
状、木質等)が使用可能である。
組成物の層をa(a1、a2、・・・)、他の基材、例え
ば熱可塑性樹脂層をb(b1、b2、・・・)とすると
き、フィルム、シート、ボトル状であれば、a/bの二
層構造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2
/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2等任意の
組み合わせが可能であり、フィラメント状ではa、bが
バイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘
(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能
である。
用されるが、更に該積層体の物性を改善するためには延
伸処理を施すことも好ましく、かかる延伸については、
一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだ
け高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時
にピンホールやクラック、延伸ムラ、デラミ等の生じな
い延伸フィルムや延伸シート等が得られる。
ー延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法等の他、
深絞成形、真空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用
できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸
延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は80
〜170℃、好ましくは100〜160℃程度の範囲か
ら選ばれる。
熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィル
ムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは
100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用い
る場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムと
し、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納
した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃
で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを
熱収縮させて密着包装をする。
意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボ
トル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示
される。又、得られる積層体は必要に応じ、熱処理、冷
却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、
溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加
工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ
る。上記の如く得られたフィルム、シート或いは容器等
は食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料とし
て有用である。
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。 実施例1 EVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度99.
5モル%、MI12g/10分(210℃、荷重216
0g)](A)の水/メタノール(水/メタノール=4
0/60混合重量比)溶液(60℃、EVOH濃度45
%)を5℃に維持された水槽にストランド状に押し出し
て凝固させた後、カッターで切断してペレット状(直径
4mm、長さ4mm)のEVOHを得て、更に該EVO
Hを30℃の温水に投入して、約4時間撹拌を行って含
水率50%の多孔性析出物(平均4μm径のミクロポー
ラスが均一に存在)を得た。次いで、得られた多孔性析
出物100部を0.05%の酢酸カルシウム(B)水溶
液200部に投入し(全水分100部に対して酢酸カル
シウム(B)が0.04部)、30℃で5時間撹拌し
て、EVOH(A)及び酢酸塩(B)からなる樹脂組成
物[EVOH(A)100重量部に対して、酢酸塩
(B)をカルシウム換算で0.008重量部含有]を得
た。得られた樹脂組成物を下記の方法により乾燥処理を
行った。
物を回分式流動層乾燥器(塔型)を用いて、75℃の窒
素ガスを流動させながら、約3時間乾燥を行って含水率
20%の樹脂組成物を得た。尚、流動乾燥前の樹脂組成
物の含水率は、50%で、流動乾燥前後の樹脂組成物の
含水率差は30%であった。 <静置乾燥工程>次いで、流動乾燥処理後の樹脂組成物
を回分式箱型乾燥器(通気式)を用いて、125℃の窒
素ガスで、約18時間乾燥を行って含水率0.3%の目
的とする樹脂組成物[EVOH(A)100重量部に対
して、酢酸塩(B)をカルシウム換算で0.008重量
部含有]を得た。
ロック5層Tダイを備えた多層押出装置に供給して、ポ
リエチレン層(三菱化学社製『ノバテックLD LF5
25H』)/接着樹脂層(三菱化学社製『モディックA
P240H』)/樹脂組成物層/接着樹脂層(同左)/
ポリエチレン層(同左)の3種5層の多層積層体(厚み
が50/10/20/10/50(μm))を得て、下
記の要領で直径が0.1mm未満の微細なフィッシュア
イの発生およびロングラン成形性の評価を行った。 (フィッシュアイ)上記の成形直後のフィルム(10c
m×10cm)について、直径が0.01〜0.1mm
未満のフィッシュアイの発生状況を目視観察して、以下
のとおり評価とした。 ◎ −−− 0〜 3個 ○ −−− 4〜10個 △ −−− 11〜50個 × −−− 51個以上 (ロングラン成形性)また、上記の成形を10日間連続
に行って、その時の成形フィルムについて、同様にフィ
ッシュアイの増加状況を目視観察して、以下のとおり評
価した。 ○ −−− 増加は認められなかった △ −−− 若干の増加が認められた × −−− 著しい増加が認められた
0モル%、MI6g/10分(210℃、荷重2160
g)](A)の水/メタノール(水/メタノール=20
/80混合重量比)溶液(60℃)を5℃に維持された
水槽にストランド状に押し出して凝固させた後、カッタ
ーで切断してペレット状(直径4mm、長さ4mm)の
EVOHを得て、更に該EVOHを30℃の温水で洗浄
後、酢酸水溶液中に投入して、約2時間撹拌を行って含
水率55%の多孔性析出物(平均5μm径のミクロポー
ラスが均一に存在)を得た。次いで、得られた多孔性析
出物100部を0.06%の酢酸カリウム(B)水溶液
300部に投入し(全水分100部に対して酢酸カリウ
ム(B)が0.05部)、30℃で5時間撹拌して、E
VOH(A)及び酢酸塩(B)からなる樹脂組成物[E
VOH(A)100重量部に対して、酢酸塩(B)をカ
リウム換算で0.01重量部含有]を得た。得られた樹
脂組成物を下記の方法により乾燥処理を行った。
物を流動層乾燥器(連続横型多室式)を用いて、75℃
の窒素ガスを流動させながら、約3時間乾燥を行って含
水率20%の樹脂組成物を得た。尚、流動乾燥前の樹脂
組成物の含水率は、55%で、流動乾燥前後の樹脂組成
物の含水率差は35%であった。 <静置乾燥工程>次いで、流動乾燥処理後の樹脂組成物
を回分式箱型乾燥器(通気式)を用いて、120℃の窒
素ガスで、約24時間乾燥を行って含水率0.2%の目
的とする樹脂組成物[EVOH(A)100重量部に対
して、酢酸塩(B)をカリウム換算で0.01重量部含
有]を得た。得られた樹脂組成物について、実施例1と
同様に評価を行った。
燥処理を行った以外は同様に行って、目的とする樹脂組
成物を得て同様に評価を行った。 <静置乾燥工程>得られた樹脂組成物を回分式箱型乾燥
器(通気式)を用いて、70℃の窒素ガスで、約5時間
乾燥を行って含水率30%の樹脂組成物を得た。尚、静
置乾燥前の樹脂組成物の含水率は、50%で、静置乾燥
前後の樹脂組成物の含水率差は20%であった。 <流動乾燥工程>次いで、静置乾燥処理後の樹脂組成物
を、回分式箱型乾燥器(通気式)を用いて、120℃の
窒素ガスを流動させながら、約18時間乾燥を行って含
水率0.2%の目的とする樹脂組成物を得た。
6モル%、MI12g/10分(210℃、荷重216
0g)](A)の水/メタノール(水/メタノール=5
0/50混合重量比)溶液(60℃)を5℃に維持され
た水槽にストランド状に押し出して凝固させた後、カッ
ターで切断してペレット状(直径4mm、長さ5mm)
のEVOHを得て、更に該EVOHを30℃の温水で洗
浄後、酢酸水溶液中に投入して、約2時間撹拌を行って
含水率50%の多孔性析出物(平均4μm径のミクロポ
ーラスが均一に存在)を得た。次いで、得られた多孔性
析出物100部を0.06%の酢酸ナトリウム(B)水
溶液250部に投入し、30℃で約4時間撹拌して、E
VOH(A)及び酢酸塩(B)からなる樹脂組成物[E
VOH(A)100重量部に対して、酢酸塩(B)をナ
トリウム換算で0.015重量部含有]を得た。得られ
た樹脂組成物を下記の方法により乾燥処理を行った。
分式通気流箱型乾燥器を用いて、70℃の窒素ガスで、
約8時間乾燥を行って含水率25%の樹脂組成物を得
た。尚、静置乾燥前の樹脂組成物の含水率は、50%
で、静置乾燥前後の樹脂組成物の含水率差は25%であ
った。 <流動乾燥工程>次いで、静置乾燥処理後の樹脂組成物
を、回分式塔型流動層乾燥器を用いて、125℃の窒素
ガスを流動させながら、約18時間乾燥を行って含水率
0.3%の目的とする樹脂組成物[EVOH(A)10
0重量部に対して、酢酸塩(B)をナトリウム換算で
0.015重量部含有]を得た。得られた樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に評価を行った。
水率を10%に調整した以外は同様に行って、樹脂組成
物[EVOH(A)100重量部に対して、酢酸塩
(B)をカルシウム換算で0.01重量部含有]を得た
後、同様の条件で乾燥処理を行って、同様に評価を行っ
た。但し、流動乾燥処理後の樹脂組成物の含水率は、6
%で、静置乾燥処理後の樹脂組成物[EVOH(A)1
00重量部に対して、酢酸塩(B)をカルシウム換算で
0.01重量部含有]の最終含水率は0.1%であっ
た。
タノール溶液の多孔性析出物の含水率を90%に調整し
た以外は同様に行って、樹脂組成物[EVOH(A)1
00重量部に対して、酢酸塩(B)をカルシウム換算で
0.005重量部含有]を得た後、同様の条件で乾燥処
理を行って、同様に評価を行った。但し、流動乾燥処理
後の樹脂組成物の含水率は、30%で、静置乾燥処理後
の樹脂組成物[EVOH(A)100重量部に対して、
酢酸塩(B)をカルシウム換算で0.005重量部含
有]の最終含水率は0.3%であった。
(B)を0.0005部に調整した以外は同様に行っ
て、樹脂組成物[EVOH(A)100重量部に対し
て、酢酸塩(B)をカルシウム換算で0.0006重量
部含有]を得た後、同様の条件で乾燥処理を行って、同
様に評価を行った。但し、流動乾燥処理後の樹脂組成物
の含水率は、20%で、静置乾燥処理後の樹脂組成物
[EVOH(A)100重量部に対して、酢酸塩(B)
をカルシウム換算で0.0006重量部含有]の最終含
水率は0.3%であった。
(B)を1部に調整した以外は同様に行って、樹脂組成
物[EVOH(A)100重量部に対して、酢酸塩
(B)をカルシウム換算で0.1重量部含有]を得た
後、同様の条件で乾燥処理を行って、同様に評価を行っ
た。但し、流動乾燥処理後の樹脂組成物の含水率は、2
0%で、静置乾燥処理後の樹脂組成物[EVOH(A)
100重量部に対して、酢酸塩(B)をカルシウム換算
で0.1重量部含有]の最終含水率は0.3%であっ
た。実施例、比較例のそれぞれの評価結果を表1にまと
めて示す。
多層積層体としたとき直径が0.1mm未満の微細なフ
ィッシュアイの発生がなく、かつロングラン成形性にも
優れ、各種の積層体とすることができ、食品や医薬品、
農薬品、工業薬品包装用のフィルム、シート、チュー
ブ、袋、容器等の用途に非常に有用で、延伸を伴う二次
加工製品等にも好適に用いることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)100重量部に対して酢酸塩(B)を0.001
〜0.05重量部(金属換算)含有する樹脂組成物を製
造するにあたり、含水率20〜80重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(A)を酢酸塩(B)水溶
液と接触させ、かつ酢酸塩(B)水溶液中の酢酸塩
(B)の含有量をエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物(A)に含有される水と酢酸塩(B)水溶液に含有さ
れる水の合計量100重量部に対して0.001〜0.
5重量部とすることを特徴とする樹脂組成物の製造法。 - 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)が多孔性析出物であることを特徴とする請求項1
記載の樹脂組成物の製造法。 - 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(A)と酢酸塩(B)を接触させた後、流動乾燥を行
い、かつ該流動乾燥の前または後に静置乾燥を行うこと
を特徴とする請求項1または2記載の樹脂組成物の製造
法。 - 【請求項4】 流動乾燥前後の樹脂組成物の含水率の差
を5.0重量%以上とすることを特徴とする請求項3記
載の樹脂組成物の製造法。
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- 1998-04-08 JP JP11418698A patent/JP4164151B2/ja not_active Expired - Lifetime
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