JPH11289021A - 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ - Google Patents

半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ

Info

Publication number
JPH11289021A
JPH11289021A JP9006198A JP9006198A JPH11289021A JP H11289021 A JPH11289021 A JP H11289021A JP 9006198 A JP9006198 A JP 9006198A JP 9006198 A JP9006198 A JP 9006198A JP H11289021 A JPH11289021 A JP H11289021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
insulating film
gate
floating gate
gate insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9006198A
Other languages
English (en)
Inventor
Fukuo Owada
福夫 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9006198A priority Critical patent/JPH11289021A/ja
Publication of JPH11289021A publication Critical patent/JPH11289021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/56Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency
    • G11C11/5671Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency using charge trapping in an insulator
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/56Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency
    • G11C11/5621Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using storage elements with more than two stable states represented by steps, e.g. of voltage, current, phase, frequency using charge storage in a floating gate

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Read Only Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メモリ保持・読み出し特性が良好な多値フラ
ッシュメモリの提供。 【解決手段】 フラッシュメモリにおいて、半導体基板
に形成された一対のソース領域およびドレイン領域と、
ソース領域とドレイン領域の間のチャネル部上に形成さ
れかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層の
トンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜
上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲートと、浮遊
ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された制御ゲートと
を有し、ソース領域およびドレイン領域ならびに制御ゲ
ートにそれぞれ所定の電位を印加することによって、ゲ
ート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積する状態、ゲ
ート絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄積する状態、ゲ
ート絶縁膜内のトラップおよび浮遊ゲートに負の電荷を
蓄積する状態、浮遊ゲートおよびゲート絶縁膜内のトラ
ップに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させるよう
に構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフラッシュEEPR
OM(electrically erasable and programmableread o
nly memory)を有する半導体集積回路装置およびその製
造方法ならびにマイクロコンピュータに係わり、特にフ
ラッシュEEPROM(以下、フラッシュメモリとも呼
称する)の多値化技術に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性記憶素子の一つとしてフラッシ
ュメモリが知られている。フラッシュメモリとして、F
LOTOX(floating-gate tunnel oxide)型やMNO
S(metal nitride oxide semiconductor)型等が知られ
ている。
【0003】FLOTOX型は、半導体基板の表層部分
に形成したチャネル部上にトンネル酸化膜(第1ゲート
絶縁膜),浮遊ゲート(フローティングゲート:F
G),層間絶縁膜(第2ゲート絶縁膜)および制御ゲー
ト(コントロールゲート:CG)を順次重ねた構造にな
り、高電圧の印加によって前記浮遊ゲートに電荷を蓄積
したり、あるいは前記チャネル部に開放して、電荷蓄積
状態と消去状態を発生させ、この電荷蓄積状態と消去状
態を利用して1ビットの情報の書き込み,読み出しを行
う。
【0004】MNOS型は、酸化膜(二酸化シリコン
膜)と窒化膜(ナイトライド膜)からなる2層の絶縁膜
の界面付近のトラップに電荷を蓄積する構造になってい
る。
【0005】フラッシュメモリについては、たとえば、
工業調査会発行「電子材料」1993年4月号、P32〜P35
に記載されている。この文献には、16Mフラッシュメ
モリのブロック図や、メモリサイズを小さくする構成と
して、NOR形,NAND形,DINOR形,AND形
のメモリアレイについても記載されている。
【0006】また、単一のメモリセルを複数ビットで使
用する多値フラッシュメモリについては、日経BP社発
行「日経マイクロデバイス」1997年11月号、P124〜P1
31「製品化が始まった多値フラッシュ・メモリ」に記載
されている。多値技術の読み出し原理および動作につい
て説明されている。
【0007】また、日経BP社発行「日経マイクロデバ
イス」1997年2月号、P62〜P71「多値と3次元セルが
必須な大容量フラッシュ・メモリー」には8値,3ビッ
ト/セルおよび16値,4ビット/セルの実験データが
記載されている。
【0008】また、工業調査会発行「電子材料」1997年
1月号、P47〜P51には、マイコン(マイクロコンピュ
ータ)へのフラッシュメモリの多値化技術の展開につい
て記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】微細加工限界および信
頼度特性によるスケーリング限界から、フラッシュメモ
リの大容量化は難しくなって来ている。そこで、メモリ
の大容量化を図る手法の一つとして、一つのメモリセル
で複数ビットのデータを保持する多値技術が開発されて
いる。
【0010】従来の多値技術は、消去状態と、複数の電
荷蓄積状態を発生させることによって多値を得るように
なっている。、複数の電荷蓄積状態は、たとえばフロー
ティングゲート中に蓄えるエレクトロンの量の違いで発
生させている。
【0011】しかし、この方式では、前記文献にも記載
されているように、各々のしきい値電圧に対する蓄積電
荷の分布幅の制御が難しく、しきい値のバラツキ制御が
難しい。
【0012】本発明の目的は、読み出し特性が良好な多
値フラッシュEEPROM(半導体集積回路装置)およ
びその製造方法を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、メモリ保持特性の良
好な多値フラッシュEEPROM(半導体集積回路装
置)およびその製造方法を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的はメモリ保持特性が良好
で読み出し特性が優れたフラッシュEEPROMを有す
るマイクロコンピュータを提供することにある。
【0015】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は、本明細書の記述および添付図面からあきら
かになるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0017】(1)不揮発性記憶素子を有し、かつ不揮
発性記憶素子の1セルの情報記憶数が3値以上になる半
導体集積回路装置であって、前記情報記憶手段が正の電
荷を蓄積する手段,負の電荷を蓄積する手段,電荷を蓄
積しない手段を有する。
【0018】不揮発性記憶素子を有する半導体集積回路
装置であって、半導体基板の活性領域の表層部分に形成
された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソ
ース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成
されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層
のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート
絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
制御ゲートとを有し、前記ソース領域および前記ドレイ
ン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電位を
印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラップ
に正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラ
ップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
トラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状
態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のトラッ
プに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させるように
構成した不揮発性記憶素子を有する。
【0019】前記正の電荷を蓄積する手段では前記ゲー
ト絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積し、前記負の電
荷を蓄積する手段では前記ゲート絶縁膜内のトラップに
負の電荷を蓄積または前記ゲート絶縁膜内のトラップお
よび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する構成になって
いる。
【0020】前記ゲート絶縁膜は前記活性領域上に順次
重ねて形成される二酸化シリコン膜と窒化膜、または二
酸化シリコン膜および窒化膜ならびに二酸化シリコン膜
で構成されている。
【0021】前記浮遊ゲートは下層浮遊ゲート膜と上層
浮遊ゲート膜とからなる2層構造であり、下層浮遊ゲー
ト膜は前記ゲート絶縁膜と同一パターンであり、上層浮
遊ゲート膜は下層浮遊ゲート膜よりも面積が大きく前記
制御ゲートとの間の容量が前記下層浮遊ゲート膜と半導
体基板との間の容量よりも大きくなっている。
【0022】前記ソース領域に電気的に接触するソース
線を構成する拡散層および前記ドレイン領域に電気的に
接触するビット線を構成する拡散層が前記活性領域に設
けられている。
【0023】前記構成の半導体集積回路装置において、
前記ソース領域および前記ドレイン領域ならびに前記制
御ゲートにそれぞれ所定の電位を印加することによっ
て、前記ゲート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積す
る状態、前記ゲート絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄
積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラップおよび前記
浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状態、前記浮遊ゲート
および前記ゲート絶縁膜内のトラップに電荷を蓄積しな
い状態を選択的に発生させ1不揮発性記憶素子で2ビッ
トの情報を記憶できる構成になっている。
【0024】このような半導体集積回路装置は以下の方
法によって製造される。
【0025】半導体基板の活性領域の表層部分に形成さ
れた一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソー
ス領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成さ
れかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層の
トンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶
縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲートと、
前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された制御
ゲートとを有し、前記ソース領域および前記ドレイン領
域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電位を印加
することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラップに正
の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラップ
に負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラ
ップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状態、
前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のトラップに
電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させるように構成
した不揮発性記憶素子を有する半導体集積回路装置を製
造する方法であって、表面の一部に少なくとも活性領域
を有する半導体基板を用意する工程と、前記活性領域上
に前記ゲート絶縁膜形成のためのトンネル絶縁膜を構成
する第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、前記第1の
ゲート絶縁膜上にトンネル絶縁膜を構成する第2のゲー
ト絶縁膜を形成して電荷を蓄積するための界面付近を形
成する工程と、前記第2のゲート絶縁膜上に浮遊ゲート
形成用導体膜を形成する工程と、前記浮遊ゲート形成用
導体膜上に層間絶縁膜を形成する工程と、前記層間絶縁
膜上に制御ゲート形成用導体膜を形成する工程と、前記
制御ゲート形成用導体膜上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜およびその下層の前記制御ゲート形成用導体
膜をエッチングして絶縁膜が乗る制御ゲートを形成する
工程と、前記絶縁膜および前記制御ゲートをマスクとし
て前記層間絶縁膜,前記浮遊ゲート形成用導体膜,前記
第1および第2のゲート絶縁膜を順次エッチングして層
間絶縁膜,浮遊ゲート,前記第1および第2のゲート絶
縁膜からなるゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲー
ト絶縁膜,前記浮遊ゲート,前記層間絶縁膜,前記制御
ゲートおよび前記絶縁膜からなる多層膜をマスクとして
前記多層膜の両端側の前記活性領域にソース領域または
ドレイン領域となる半導体領域を形成する工程と、前記
多層膜の両端面に絶縁膜からなる側壁を形成する工程と
を有する。
【0026】前記第2のゲート絶縁膜形成膜の上に第3
のゲート絶縁膜形成膜を形成する。前記第1のゲート絶
縁膜形成膜を二酸化シリコン膜で形成し、前記第2のゲ
ート絶縁膜形成膜を窒化膜で形成し、前記第3のゲート
絶縁膜形成膜を二酸化シリコン膜で形成する。
【0027】(2)前記手段(1)の構成の半導体集積
回路装置は以下の方法によって製造される。
【0028】半導体基板の活性領域の表層部分に形成さ
れた一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソー
ス領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成さ
れかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層の
トンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶
縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲートと、
前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された制御
ゲートとを有し、前記浮遊ゲートは下層浮遊ゲート膜と
上層浮遊ゲート膜とからなる2層構造であり、下層浮遊
ゲート膜は前記ゲート絶縁膜と同一パターンであり、上
層浮遊ゲート膜は下層浮遊ゲート膜よりも面積が大きく
前記制御ゲートとの間の容量が前記下層浮遊ゲート膜と
半導体基板との間の容量よりも大きくなり、前記ソース
領域および前記ドレイン領域ならびに前記制御ゲートに
それぞれ所定の電位を印加することによって、前記ゲー
ト絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積する状態、前記
ゲート絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄積する状態、
前記ゲート絶縁膜内のトラップおよび前記浮遊ゲートに
負の電荷を蓄積する状態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲ
ート絶縁膜内のトラップに電荷を蓄積しない状態を選択
的に発生させるように構成した不揮発性記憶素子を有す
る半導体集積回路装置を製造する方法であって、前記活
性領域上に前記ゲート絶縁膜形成のためのトンネル絶縁
膜を構成する第1のゲート絶縁膜を形成する工程と、前
記第1のゲート絶縁膜形成膜上にトンネル絶縁膜を構成
する第2のゲート絶縁膜形成膜を形成して電荷を蓄積す
るための界面付近を形成する工程と、前記第2のゲート
絶縁膜形成膜上に下層浮遊ゲート膜形成用導体膜を形成
する工程と、前記下層浮遊ゲート膜形成用導体膜上に保
護膜を形成する工程と、前記保護膜,下層浮遊ゲート膜
形成用導体膜および第2のゲート絶縁膜形成膜を同一パ
ターンにエッチングして下層浮遊ゲート膜および第2の
ゲート絶縁膜を形成する工程と、前記窒化膜を選択的に
エッチングしてゲート用マスクを形成した後、このゲー
ト用マスクを用いて下層浮遊ゲート膜形成用導体膜,第
2のゲート絶縁膜形成膜をエッチングして下層浮遊ゲー
ト膜および第2のゲート絶縁膜を形成する工程と、前記
第2のゲート絶縁膜,前記下層浮遊ゲート膜および前記
ゲート用マスクをマスクとして前記下層浮遊ゲート膜の
両端側の前記活性領域にソース領域またはドレイン領域
となる半導体領域を形成する工程と、前記第2のゲート
絶縁膜,前記下層浮遊ゲート膜および前記ゲート用マス
クの前記ソース領域およびドレイン領域側の端面に側壁
を形成する工程と、前記ゲート用マスクを除去した後前
記下層浮遊ゲート膜上に下層浮遊ゲート膜よりも面積の
広い上層浮遊ゲート膜を形成して下層浮遊ゲート膜と上
層浮遊ゲート膜で構成される浮遊ゲートを形成する工程
と、前記上層浮遊ゲート膜を被うように層間絶縁膜を形
成するとともにこの層間絶縁膜上に制御ゲートを形成す
る工程とを有する。
【0029】前記第2のゲート絶縁膜形成膜の上に第3
のゲート絶縁膜形成膜を形成する。前記第1のゲート絶
縁膜形成膜を二酸化シリコン膜で形成し、前記第2のゲ
ート絶縁膜形成膜を窒化膜で形成し、前記第3のゲート
絶縁膜形成膜を二酸化シリコン膜で形成する。
【0030】(3)前記手段(1)または手段(2)の
構成において、前記ソース領域および前記ドレイン領域
ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電位を印加す
ることによって、前記ゲート絶縁膜内のトラップに正の
電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラップに
負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラッ
プおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状態、前
記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のトラップに電
荷を蓄積しない状態を選択的に発生させ、かつ前記浮遊
ゲートにあっては負の電荷量の異なる状態を複数状態発
生させるように構成し、前記ゲート絶縁膜内のトラップ
にあっては正の電荷量の異なる状態を複数状態発生させ
るように構成されていることを特徴とする半導体集積回
路装置。
【0031】(4)制御部やメモリ部を有するマイクロ
コンピュータであって、前記メモリ部の一部または全部
は前記手段(1),手段(2),手段(3)のうちのい
ずれかの構成の不揮発性記憶素子で構成されている。
【0032】前記(1)の手段によれば、(a)ソース
領域およびドレイン領域ならびに制御ゲートにそれぞれ
所定の電位を印加することによって、ゲート絶縁膜内の
トラップに正の電荷を蓄積する状態、ゲート絶縁膜内の
トラップに負の電荷を蓄積する状態、ゲート絶縁膜内の
トラップおよび浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状態、
浮遊ゲートおよびゲート絶縁膜内のトラップに電荷を蓄
積しない状態を選択的に発生させることができるので、
フラッシュEEPROMの1セルの情報記憶数は4値に
なり、1セルで2ビットの情報を記憶させることがで
き、メモリの大容量化が図れる。
【0033】(b)4値は相互に異なる電位印加で行
え、従来のように同一状態での電荷蓄積量の違いを利用
しないことから、メモリ保持特性が良好になり、読み出
し特性が高くなる。すなわち、4値を構成する手段は、
電荷を蓄積しない手段,正の電荷を蓄積する手段,ゲー
ト絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄積する手段,ゲー
ト絶縁膜内のトラップおよび浮遊ゲートに負の電荷を蓄
積する手段となり、メモリ保持が確実になり、かつ読み
出し特性が良好になる。
【0034】(c)前記ゲート絶縁膜を二酸化シリコン
膜および窒化膜ならびに二酸化シリコン膜で構成した場
合には、浮遊ゲートから前記層間絶縁膜を介して制御ゲ
ートへの電荷の漏れを抑止できる。
【0035】(d)浮遊ゲートが下層浮遊ゲート膜と上
層浮遊ゲート膜で形成され、下層浮遊ゲート膜は前記ゲ
ート絶縁膜と同一パターンであり、上層浮遊ゲート膜は
下層浮遊ゲート膜よりも面積が大きく前記制御ゲートと
の間の容量が前記下層浮遊ゲート膜と半導体基板との間
の容量よりも大きくなり、容量結合比が大きくなり、浮
遊ゲートの電界を高めることができ、制御ゲートへの印
加電圧の低下を図ることができ、素子の低電圧化が達成
できる。
【0036】前記(2)の手段も前記手段(1)の場合
と同様な効果を得ることができる。
【0037】前記(3)の手段によれば、前記浮遊ゲー
トにあっては負の電荷量の異なる状態を複数状態発生さ
せるように構成し、前記ゲート絶縁膜内のトラップにあ
っては正の電荷量の異なる状態を複数状態発生させるよ
うに構成されていることから、1セル当たりの情報記憶
数を4値よりも多くすることができ、さらにフラッシュ
EEPROMの大容量化を図ることができる。
【0038】前記(4)の手段によれば、メモリ部を構
成するフラッシュEEPROMは1セル当たりの情報記
憶数が4値以上になることから、メモリ部の大容量化が
図れる。また、メモリ部の信頼性も高いものとなり、マ
イクロコンピュータの信頼性向上が図れる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を
説明するための全図において、同一機能を有するものは
同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0040】(実施形態1)本実施形態1では不揮発性
記憶素子としてのフラッシュEEPROM(フラッシュ
メモリ)に本発明を適用した例について説明する。
【0041】図1乃至図17は本発明の一実施形態(実
施形態1)であるフラッシュEEPROMに係わる図で
ある。
【0042】本実施形態1のフラッシュEEPROM
は、たとえば、図5に示すマイクロコンピュータに組み
込まれている。マイクロコンピュータは、1チップのマ
イクロコンピュータチップ40で構成されている。マイ
クロコンピュータチップ40は、矩形状のシリコンから
なる半導体基板1に形成され、制御部41,演算部4
2,メモリ部43,入力部44,出力部45等を有して
いる。また、マイクロコンピュータチップ40の周縁に
は、電極パッド46が配置されている。
【0043】本実施形態1では前記メモリ部43がフラ
ッシュEEPROMで構成されている。
【0044】フラッシュEEPROMは、たとえば図6
の等価回路に示すように、AND型のメモリアレイ構成
になっている。
【0045】AND型のメモリアレイ構成では、複数
(1〜n)のフラッシュEEPROM(FM:FM1〜
FMn)が並列に接続されて1ブロックを構成し、この
1ブロックの最初のフラッシュメモリ(FM1)のドレ
インが、グローバルビット(グローバルデータ)線50
のコンタクト51にドレインを介して接続されるブロッ
ク選択トランジスタ52のソースに接続される構造にな
っている。
【0046】また、1ブロックの最後のフラッシュメモ
リ(FMn)のソースが、グローバルソース線55のコ
ンタクト56にソースを介して接続されるブロック選択
トランジスタ57のドレインに接続される構造になって
いる。
【0047】1ブロックの各フラッシュメモリFM(F
M1〜FMn)のドレインはローカルビット(ローカル
データ)線59に接続され、ソースはローカルソース線
58に接続されている。
【0048】なお、各フラッシュメモリFMの制御ゲー
トは各ワード線に接続される。
【0049】通常の場合、すなわち、フラッシュメモリ
の1セルの情報記憶数が2値(1ビット)の場合は、6
4Mフラッシュメモリの場合、1ブロックのメモリセル
数(ワード線)は128となるが、本実施形態1の場
合、後述するようにフラッシュメモリの1セルの情報記
憶数が4値(2ビット)となることから、メモリセル数
(ワード線)は半分の64となる。
【0050】この結果、メモリ部43の面積の縮小化あ
るいはメモリの大容量化が図れることになる。
【0051】前記制御部41には、特に図示しないが、
前記4値の書き込み,消去および読み出しを行う制御回
路も組み込まれている。
【0052】前記メモリ部43を構成するフラッシュメ
モリの構造について説明する前に、本発明のフラッシュ
メモリの特徴について簡単に説明する。
【0053】本発明のフラッシュメモリは単一のメモリ
セルにおける情報記憶数が3値以上となる。
【0054】また、本発明のフラッシュメモリは、情報
記憶手段が正の電荷を蓄積する手段,負の電荷を蓄積す
る手段,電荷を蓄積しない手段を有する構成になってい
る。すなわち、半導体基板の活性領域の表層部分に形成
された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソ
ース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成
されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層
のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート
絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
制御ゲートとを有し、前記正の電荷を蓄積する手段では
前記ゲート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積し、前
記負の電荷を蓄積する手段では前記ゲート絶縁膜内のト
ラップに負の電荷を蓄積または前記ゲート絶縁膜内のト
ラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する構成
になっている。
【0055】また、前記ソース領域および前記ドレイン
領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ電位を印加する
形態によっては、前記浮遊ゲートにあっては負の電荷量
の異なる状態を複数状態発生させることができるととも
に、前記ゲート絶縁膜内のトラップにあっては正の電荷
量の異なる状態を複数状態発生させることができ、より
多値化が可能な構成になっている。
【0056】つぎに、フラッシュメモリ20の構造につ
いて説明する。
【0057】本実施形態1のフラッシュメモリ20は、
図3に示すように、たとえばp型のシリコン(Si)か
らなる半導体基板1の活性領域に形成されている。同図
および以下の同様の図では、説明の便宜上ウェルは省略
してある。すなわち、フラッシュメモリ20は、たとえ
ばダブルウェル構造のp型ウェルに形成される。
【0058】半導体基板1の活性領域の表層部分には、
多層のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜21が形成
されている。この多層のトンネル絶縁膜からなるゲート
絶縁膜21は、前記半導体基板1上に順次重ねられる薄
膜ゲート酸化膜3,ゲート窒化膜4,薄膜ゲート酸化膜
5からなり、酸化膜は熱酸化による二酸化シリコン(S
iO2 )膜となっている。ゲート窒化膜4はSi3 4
膜(ナイトライド膜)で形成されている。各膜の厚さの
一例を挙げると、薄膜ゲート酸化膜3は3nm程度、ゲ
ート窒化膜4は10nm程度、薄膜ゲート酸化膜5は5
nm程度である。
【0059】また、前記ゲート絶縁膜21の両端側の半
導体基板1の表層部分にはそれぞれn型の半導体領域が
形成されている。この半導体領域の一方はソース領域8
であり、他方はドレイン領域9である。
【0060】前記ソース領域8とドレイン領域9との間
の前記ゲート絶縁膜21の真下の表層部分がチャネル部
となる。
【0061】前記チャネル部,ソース領域8,ドレイン
領域9は、SiO2 膜からなる素子間分離絶縁膜2の内
側に形成されたSiO2 膜からなるフィールド絶縁膜1
2の内側の領域に形成されている。素子間分離絶縁膜2
およびフィールド絶縁膜12の厚さの一例を挙げると、
素子間分離絶縁膜2は400nm程度、フィールド絶縁
膜12は200nm程度である。
【0062】前記フィールド絶縁膜12の下の半導体領
域には拡散によって高不純物濃度のn型領域が設けられ
配線層18,19を形成している。一方の前記配線層1
8はソース領域8に接触してローカルソース線58にな
り、他方の配線層19はドレイン領域9に接触してロー
カルビット線59になる。
【0063】前記ゲート絶縁膜21上にはゲート絶縁膜
21と同一形状となりかつ一致して重なる下層浮遊ゲー
ト膜6が形成されている。この下層浮遊ゲート膜6は、
たとえば、100nm程度のポリシリコンで形成されて
いる。また、前記ゲート絶縁膜21および下層浮遊ゲー
ト膜6のソース領域8およびドレイン領域9の端面には
絶縁膜スペーサ10が設けられている。この絶縁膜スペ
ーサ10は盛り上がった前記フィールド絶縁膜12の端
との間に形成され、下層浮遊ゲート膜6とソース領域
8,配線層18,ドレイン領域9,配線層19との間の
電気的絶縁分離を図っている。
【0064】また、前記下層浮遊ゲート膜6,絶縁膜ス
ペーサ10およびフィールド絶縁膜12上には、前記下
層浮遊ゲート膜6よりも長い上層浮遊ゲート膜13が設
けられている。この上層浮遊ゲート膜13は、下層浮遊
ゲート膜6の幅と同じ幅になっているが、その長さが長
くなっている。上層浮遊ゲート膜13は、たとえば、4
0nm程度の厚さになっている。
【0065】これは、下層浮遊ゲート膜6と上層浮遊ゲ
ート膜13によって構成される浮遊ゲートの下部と上部
の容量を変えて、容量の結合比をかえるためである。し
たがって、容量結合比を変えない場合には、浮遊ゲート
はこのように2層構造にする必要はない。
【0066】また、前記上層浮遊ゲート膜13を被うよ
うに層間絶縁膜14が設けられている。この層間絶縁膜
14は、たとえばCVD(気相化学成長法)によって形
成されるSiN膜/SiO2 膜/SiN膜/SiO2
からなっている。最下層のSiO2 膜は5nm程度,他
のSiO2 膜は3nm程度,SiN膜は10nm程度
で、全体で30nm程度になっている。
【0067】また、前記層間絶縁膜14および素子間分
離絶縁膜2上には制御ゲート15が設けられている。こ
の制御ゲート15は長く延在してワード線となる。制御
ゲート15は、たとえば、上層がタングステンシリサイ
ド(WSi)からなるシリサイド層と、このシリサイド
層下のポリシリコン膜とからなるポリサイド膜で構成さ
れている。前記シリサイド層は、たとえば150nm程
度,ポリシリコン膜は100nm程度である。
【0068】前記下層浮遊ゲート膜6と上層浮遊ゲート
膜13によって、浮遊ゲート(フローティングゲート:
FG)11が形成される。
【0069】上層浮遊ゲート膜13は下層浮遊ゲート膜
6よりも面積が大きく前記制御ゲート15との間の容量
が、前記下層浮遊ゲート膜6と半導体基板1との間の容
量よりも大きくなり、容量結合比が大きくなり、浮遊ゲ
ート11の電界を高めることができ、制御ゲート15へ
の印加電圧の低下を図ることができる。この結果、フラ
ッシュメモリ素子の低電圧化が達成できることになる。
【0070】前記制御ゲート15上にはメモリセル保護
絶縁膜16が形成されている。このメモリセル保護絶縁
膜16上には層間絶縁膜17が設けられている。
【0071】また、層間絶縁膜17上には、Al等によ
るメタル配線によるグローバルビット線50が設けられ
ている。
【0072】図4はフラッシュメモリの1セル部分の浮
遊ゲート11(下層浮遊ゲート膜6,上層浮遊ゲート膜
13)および制御ゲート15を示す模式的平面図であ
る。下層浮遊ゲート膜6と上層浮遊ゲート膜13の幅
(W)は同一であるが、長さは下層浮遊ゲート膜6の長
さ(L1 )に比較して上層浮遊ゲート膜13の長さ(L
2)が長くなっている。
【0073】また、単一のメモリセル30の幅はWC
長さはLC になっている。
【0074】ここで、各部の寸法の一例を挙げと、WC
は0.8μm程度、LC は1.6μm程度、Wは0.4
μm程度、L1 は0.4μm程度、L2 は1.2μm程
度である。
【0075】つぎに、このようなフラッシュメモリ20
の製造方法について、図7乃至図17を参照しながら説
明する。
【0076】最初に単結晶シリコンからなる半導体基板
1を用意した後、常用の選択的熱酸化処理によって、図
7に示すように、メモリセルを形成する領域以外の半導
体基板1の主面に二酸化シリコン膜(SiO2 膜)から
なる厚い素子間分離絶縁膜2を形成する。素子間分離絶
縁膜2の厚さは、たとえば400nm程度である。
【0077】つぎに、図7に示すように、ゲート絶縁膜
21を形成するためのトンネル絶縁膜を構成する第1の
ゲート絶縁膜として薄膜ゲート酸化膜3を形成する。薄
膜ゲート酸化膜3は、熱酸化によるSiO2 膜によって
半導体基板1の表面に形成される。薄膜ゲート酸化膜3
の厚さは、たとえば3nm程度である。
【0078】つぎに、前記第1のゲート絶縁膜上にトン
ネル絶縁膜を構成する第2のゲート絶縁膜形成膜として
窒化膜(Si3 4 膜)からなるゲート窒化膜4を形成
する。これにより、電荷を蓄積する界面付近(トラッ
プ)が、前記薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4との
間に形成される。
【0079】電荷を蓄積する界面付近を形成するだけな
らば、前記薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4だけで
もよいが、本実施形態1では制御ゲートへの電荷の漏れ
を抑止するために、図8に示すように、第3のゲート絶
縁膜形成膜を形成する。この膜はSiO2 膜からなる薄
膜ゲート酸化膜5である。
【0080】薄膜ゲート酸化膜3およびゲート窒化膜4
はCVD装置やプラズマCVD装置等によって形成され
る。
【0081】たとえば、薄膜ゲート酸化膜3の厚さは3
nm程度、ゲート窒化膜4の厚さは10nm程度、薄膜
ゲート酸化膜5の厚さは5nm程度である。
【0082】前記薄膜ゲート酸化膜3,ゲート窒化膜4
および薄膜ゲート酸化膜5によって多層構造のゲート絶
縁膜21が形成される。
【0083】つぎに、CVD装置によって、図9に示す
ように、前記ゲート窒化膜4および薄膜ゲート酸化膜5
からなる第2のゲート絶縁膜形成用絶縁膜上に浮遊ゲー
ト形成用導体膜6aと、窒化膜からなる保護膜23を順
次形成する。前記保護膜23の厚さは、たとえば、12
0nm程度になる。
【0084】つぎに、前記保護膜23およびその保護膜
23以下の各層を順次選択的にエッチングし、図4に示
すような幅W,長さL1 の保護膜23,下層浮遊ゲート
膜6,薄膜ゲート酸化膜5,ゲート窒化膜4を形成す
る。この際、薄膜ゲート酸化膜3は途中深さまでエッチ
ングする。
【0085】つぎに、図10に示すように、保護膜2
3,素子間分離絶縁膜2をマスクとして、砒素等のn型
決定不純物の注入(打ち込み)と拡散(アニール)処理
によって、半導体基板1の表層部分にソース領域8とド
レイン領域9を形成する。
【0086】つぎに、図11に示すように、半導体基板
1の主面全域に絶縁膜24を形成する。
【0087】つぎに、図12に示すように異方性エッチ
ングによって前記絶縁膜24をエッチングして、ゲート
窒化膜4,薄膜ゲート酸化膜5,下層浮遊ゲート膜6
の、ソース領域8およびドレイン領域9側の端面に側壁
(絶縁膜スペーサ)10を形成する。
【0088】つぎに、前記保護膜23,絶縁膜スペーサ
10,素子間分離絶縁膜2をマスクとして、半導体基板
1の表層に砒素等のn型決定不純物を注入(打ち込み)
しかつ拡散(アニール)処理することによって高濃度の
n型からなる配線層18,19を形成する(図12参
照)。これら配線層18,19はソース領域8やドレイ
ン領域9に接触し、ローカルソース線58やローカルビ
ット線59として使用される。なお、前記処理によっ
て、図13に示すように、高濃度領域上には厚さ200
nm程度の厚さのフィールド絶縁膜12が形成される。
【0089】つぎに、前記保護膜23は除去され、前記
下層浮遊ゲート膜6,絶縁膜スペーサ10を被い、絶縁
膜スペーサ10の外側にまで延在する上層浮遊ゲート膜
13が、被膜形成と選択エッチングによって形成される
(図14参照)。この上層浮遊ゲート膜13は、ポリシ
リコン膜からなり、たとえば、厚さは40nm程度とな
る。
【0090】前記上層浮遊ゲート膜13は、図4に示す
ようなパターンになり、幅W、長さL2 になる。
【0091】これにより、前記下層浮遊ゲート膜6と上
層浮遊ゲート膜13によって、浮遊ゲート(フローティ
ングゲート:FG)11が形成される。
【0092】つぎに、半導体基板1の主面全域にCVD
法によって層間絶縁膜14を形成する(図15参照)。
前記層間絶縁膜14は、たとえばSiN膜/SiO2
/SiN膜/SiO2 膜からなっている。最下層のSi
2 膜は5nm程度,他のSiO2 膜は3nm程度,S
iN膜は10nm程度で、全体で30nm程度になって
いる。
【0093】つぎに、CVD法とこれに続く熱処理およ
びエッチングによって、前記層間絶縁膜14および素子
間分離絶縁膜2等の上に、制御ゲート15が形成される
(図16参照)。この制御ゲート15は、たとえば、上
層がタングステンシリサイド(WSi)からなるシリサ
イド層と、このシリサイド層下のポリシリコン膜とから
なるポリサイド膜で構成されている。前記シリサイド層
は、たとえば150nm程度,ポリシリコン膜は100
nm程度である。この制御ゲート15は長く延在してワ
ード線となる。制御ゲート15の幅もWとなり、浮遊ゲ
ート11の幅(W)と同じになり、たとえば0.4μm
程度となっている。
【0094】つぎに、図17に示すように、半導体基板
1の主面全域にはメモリセル保護絶縁膜16が形成され
る。
【0095】さらに図17には図示しないが、半導体基
板1の主面には層間絶縁膜17が設けられるとともに、
コンタクト穴が形成され、かつ配線を形成するメタル被
膜の形成とパターニング等が行われ、層間絶縁膜17上
にグローバルビット線50等が形成される。また、図示
はしないが、半導体基板1の主面はファイナルパッシベ
ーション膜が設けられ、半導体基板1の主面に形成され
る各回路を保護するようになる。前記各絶縁膜はCVD
法等によるSiO2 膜やSi3 4 膜、あるいはその複
合膜となっている。
【0096】つぎに、半導体基板1は縦横に切断され
て、図5に示すようなマイクロコンピュータチップ40
が多数製造されることになる。
【0097】つぎに、本実施形態1のフラッシュメモリ
20において、1メモリセルの情報記憶数が4値になる
状態について説明する。
【0098】図1(a)〜(d)は本発明に係わるフラ
ッシュメモリの消去・書込み状態を示す模式図、図2は
フラッシュメモリにおける1セル当たりの4値の情報保
持形態を示すグラフである。
【0099】本実施形態1のフラッシュメモリ20で
は、電荷を蓄積する場所がゲート絶縁膜内のトラップに
電荷を蓄積するMNOS(MONOS)構造と、浮遊ゲ
ートに電荷を蓄積するFLOTOX構造を有している。
【0100】すなわち、薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒
化膜4との界面付近に正の電荷または負の電荷を蓄積す
るトラップが存在(MNOS構造)し、浮遊ゲート11
に電荷が蓄積できるようになっている(FLOTOX構
造)。
【0101】また、前記浮遊ゲート11には印加電圧を
変えることによって蓄積する電荷量が変わる。これは、
前記トラップにおいても行えるものである。
【0102】図1(a)〜(d)は1メモリセルの情報
記憶数が4値となる状態を示すものである。
【0103】図1(a)は消去状態を示すものであり、
制御ゲート15に高い負電圧(たとえば、−5〜−10
V)を印加することで、チャネル全面で半導体基板(シ
リコン基板)1側からホール(正孔)26を薄膜ゲート
酸化膜3とゲート窒化膜4との界面付近(トラップ)に
蓄積した状態である。
【0104】この消去状態の場合は、図2に示すよう
に、基準電位V1 の左側にメモリセルの電位が位置する
ことになり、2ビット情報で(0,0)になる。
【0105】図1(b)は書込み状態(1)を示すもの
であり、制御ゲート15には低い正の電圧(たとえば、
5V程度)を印加することで、FLOTOX構造の浮遊
ゲート11に蓄積されている負の電荷を半導体基板1側
へ放出させるとともに、MNOSによるトラップ(薄膜
ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4との界面付近)に蓄積
されている正の電荷や負の電荷を半導体基板1側へ放出
させ、電荷を蓄積しない状態になる。
【0106】この書込み状態(1)の場合は、図2に示
すように、基準電位V1 と基準電位V2 の間にメモリセ
ルの電位が位置することになり、2ビット情報で(0,
1)になる。
【0107】図1(c)は書込み状態(2)を示すもの
であり、制御ゲート15には前記書込み状態(1)より
も高い正の電圧(たとえば、10V程度)を印加するこ
とで、今度はチャネル全面で半導体基板1側からエレク
トロン27をMNOS部のトラップ(薄膜ゲート酸化膜
3とゲート窒化膜4との界面付近)に蓄積させる。
【0108】この書込み状態(2)の場合は、図2に示
すように、基準電位V2 と基準電位V2 の間にメモリセ
ルの電位が位置することになり、2ビット情報で(1,
0)になる。
【0109】図1(d)は書込み状態(3)を示すもの
であり、制御ゲート15に高い正電圧を印加するか、あ
るいは書込み時間を長くしてエレクトロン27をMNO
S部のトラップ(薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4
との界面付近)と、FLOTOX構造の浮遊ゲート11
に蓄積する状態であり、エレクトロン27が蓄積量が最
も大きい状態である。
【0110】この書込み状態(2)の場合は、図2に示
すように、基準電位V3 よりも高い位置にメモリセルの
電位が位置することになり、2ビット情報で(1,1)
になる。
【0111】したがって、メモリセルの電位の読み出し
を前記基準電位V1 2 3 に基づいて区分け検出する
ことによって、1メモリセルに4値の情報を記憶させる
ことかできる。
【0112】本実施形態1によれば、以下の効果を奏す
る。
【0113】(1)ソース領域8およびドレイン領域9
ならびに制御ゲート15にそれぞれ所定の電位を印加す
ることによって、ゲート絶縁膜21内のトラップに正の
電荷を蓄積する状態、ゲート絶縁膜21内のトラップに
負の電荷を蓄積する状態、ゲート絶縁膜21内のトラッ
プおよび浮遊ゲート11に負の電荷を蓄積する状態、浮
遊ゲート11およびゲート絶縁膜内21のトラップに電
荷を蓄積しない状態を選択的に発生させることができる
ので、フラッシュEEPROMの1セルの情報記憶数は
4値になり、1セルで2ビットの情報を記憶させること
ができ、メモリの大容量化が図れる。
【0114】(2)前記(1)により、フラッシュEE
PROMの面積の縮小が達成できる。
【0115】(3)4値は相互に異なる電位印加でで行
え、従来のように同一状態での電荷蓄積量の違いを利用
しないことから、メモリ保持特性が良好になり、読み出
し特性が高くなる。すなわち、4値を構成する手段は、
電荷を蓄積しない手段,正の電荷を蓄積する手段,ゲー
ト絶縁膜21内のトラップに負の電荷を蓄積する手段,
ゲート絶縁膜21内のトラップおよび浮遊ゲート11に
負の電荷を蓄積する手段となり、メモリ保持が確実にな
り、かつ読み出し特性が良好になる。
【0116】(4)前記ゲート絶縁膜21を二酸化シリ
コン膜および窒化膜ならびに二酸化シリコン膜で構成し
ていることから、浮遊ゲート11から前記層間絶縁膜1
4を介して制御ゲート15への電荷の漏れを抑止でき
る。
【0117】(5)浮遊ゲート11が下層浮遊ゲート膜
6と上層浮遊ゲート膜13で形成され、下層浮遊ゲート
膜6は前記ゲート絶縁膜21と同一パターンであり、上
層浮遊ゲート膜13は下層浮遊ゲート膜6よりも面積が
大きく前記制御ゲート15との間の容量が前記下層浮遊
ゲート膜6と半導体基板1との間の容量よりも大きくな
り、容量結合比が大きくなり、浮遊ゲート11の電界を
高めることができ、制御ゲート15への印加電圧の低下
を図ることができ、素子の低電圧化が達成できる。
【0118】(6)本実施形態1のフラッシュEEPR
OMによってメモリ部43を構成したマイクロコンピュ
ータでは、1メモリセル当たりの情報記憶数が4値以上
になることから、メモリ部の大容量化が図れる。また、
メモリ部43の信頼性も高いものとなり、マイクロコン
ピュータの信頼性向上が図れる。さらに、マイクロコン
ピュータチップの小型化も達成できる。
【0119】なお、本実施形態1のフラッシュメモリ2
0において、制御ゲート15等に印加する電位をそれぞ
れ変えて、前記浮遊ゲート11において負の電荷量の異
なる状態を複数状態発生させるように構成して、1メモ
リセル当たりの情報記憶数を4値よりも多い多値構成に
することか可能である。この多値構成は、前記ゲート絶
縁膜21内のトラップにおいて、正の電荷量の異なる状
態を複数状態発生させるように構成しても行えるととも
に、前記浮遊ゲート11での多値化との併用によってさ
らに多値化が達成できる。この結果、3ビット,4ビッ
ト化も可能である。
【0120】(実施形態2)図18乃至図27は本発明
の他の実施形態(実施形態2)であるフラッシュEEP
ROMに係わる図である。
【0121】本実施形態2のフラッシュメモリ20は、
前記実施形態1のフラッシュメモリ20と同様に、電荷
を蓄積する場所がゲート絶縁膜内のトラップに電荷を蓄
積するMNOS(MONOS)構造と、浮遊ゲートに電
荷を蓄積するFLOTOX構造を有している。
【0122】すなわち、薄膜ゲート酸化膜とゲート窒化
膜との界面付近に正の電荷または負の電荷を蓄積するト
ラップが存在(MNOS構造)し、浮遊ゲートに電荷が
蓄積できるようになっている(FLOTOX構造)。
【0123】また、制御ゲート等に印加する電位制御に
よって、前記実施形態1と同様にMNOS部およびFL
OTOX部に、電荷量の異なる複数の状態をそれぞれ発
生させることができ、1メモリセル当たりの情報記憶数
を4値よりも多くすることができる。
【0124】また、本実施形態2のフラッシュメモリ
は、NOR,NAND,DiNOR等のアレイ構成に適
する構造になっている。これらの構成において、メモリ
セルは同一構造となるが配線は異なる。
【0125】つぎに、本実施形態2のフラッシュメモリ
20の構造について、図18を参照しながら説明する。
本実施形態2ではNOR型構成で説明する。
【0126】本実施形態2のフラッシュメモリ20は、
たとえばp型のシリコン(Si)からなる半導体基板1
に形成されている。
【0127】半導体基板1の活性領域の表層部分には、
多層のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜21が形成
されている。このゲート絶縁膜21は、前記半導体基板
1上に順次重ねられる薄膜ゲート酸化膜3,ゲート窒化
膜4,薄膜ゲート酸化膜5からなり、酸化膜は熱酸化に
よる二酸化シリコン(SiO2 )膜となっている。ゲー
ト窒化膜4はSi3 4 膜(ナイトライド膜)で形成さ
れている。各膜の厚さの一例を挙げると、薄膜ゲート酸
化膜3は3nm程度、ゲート窒化膜4は10nm程度、
薄膜ゲート酸化膜5は5nm程度であり、前記実施形態
1の場合と同様である。
【0128】また、前記ゲート絶縁膜21上には浮遊ゲ
ート11,層間絶縁膜14,制御ゲート15,絶縁膜7
が積層形成されている。
【0129】前記浮遊ゲート11は100nm程度のポ
リシリコンで形成されている。層間絶縁膜14は、たと
えばCVD法によって形成されるSiN膜/SiO2
/SiN膜/SiO2 膜からなっている。最下層のSi
2 膜は5nm程度,他のSiO2 膜は3nm程度,S
iN膜は10nm程度で、全体で30nm程度になって
いる。制御ゲート15はたとえば、上層がタングステン
シリサイド(WSi)からなるシリサイド層と、このシ
リサイド層下のポリシリコン膜とからなるポリサイド膜
で構成されている。前記シリサイド層は、たとえば15
0nm程度,ポリシリコン膜は100nm程度である。
前記絶縁膜7はCVD法によるSiO膜等で形成され
ている。
【0130】前記ゲート絶縁膜21,浮遊ゲート11,
層間絶縁膜14,制御ゲート15および絶縁膜7は同一
矩形パターンの積層構造になっている。
【0131】また、これらゲート絶縁膜21,浮遊ゲー
ト11,層間絶縁膜14,制御ゲート15および絶縁膜
7の両端には側壁(絶縁膜スペーサ)10が設けられて
いる。この絶縁膜スペーサ10は、たとえば、CVD法
によるSiO膜で形成され、たとえばゲート長方向
に延在している。この延在長さ(張出長さ)は、たとえ
ば0.3nm程度である。
【0132】また、前記ゲート絶縁膜21の両端側の半
導体基板1の表層部分には、それぞれn型の半導体領域
が形成されている。この半導体領域の一方はソース領域
8であり、他方はドレイン領域9である。そして、前記
ソース領域8とドレイン領域9との間の前記ゲート絶縁
膜21の真下の表層部分がチャネル部となる。
【0133】また、前記絶縁膜スペーサ10の外側の端
部分から外側に掛けて高不純物濃度のn型領域が設けら
れ配線層18,19を形成している。一方の前記配線層
18はソース領域8に接触してローカルソース線58に
なり、他方の配線層19はドレイン領域9に接触してロ
ーカルビット線59になる。
【0134】前記ソース領域8およびドレイン領域9
は、その形成時、絶縁膜7をマスクとする不純物注入と
拡散によって形成され、前記配線層18,19は、その
形成時、絶縁膜7およびその両端の絶縁膜スペーサ10
をマスクとする不純物注入と拡散によって形成されるこ
とから、高精度に形成される。
【0135】前記半導体基板1の表面や絶縁膜7および
絶縁膜スペーサ10は、メモリセル保護絶縁膜16で被
われている。前記メモリセル保護絶縁膜16は層間絶縁
膜17によって被われている。また、前記層間絶縁膜1
7上には、Al等によるメタル配線によるビット線(デ
ータ)35が設けられている。このビット線35は、コ
ンタクト穴に充填された導体36を介して前記配線層1
9(ローカルビット線59)に接続されている。
【0136】図19はメモリセルのセルサイズ(長さf
C ,幅hC )と、ゲート絶縁膜21や浮遊ゲート11等
のサイズ(長さf,幅h)を示す図である。すなわち、
ゲート絶縁膜21のトラップ領域や浮遊ゲート11によ
る電荷蓄積領域の大きさは、長さf,幅hになり、たと
えば長さfは0.6nm程度、幅hは1.2nm程度に
なる。また、メモリセルの長さfC は1.2nm程度、
幅hC は1.6nm程度である。
【0137】本実施形態2のフラッシュメモリ20は、
前記実施形態1のフラッシュメモリ20と同一の効果を
有する。
【0138】すなわち、本実施形態2のフラッシュメモ
リ20においては、ソース領域8およびドレイン領域9
nm程度制御ゲート15それぞれ所定の電位を印加する
ことによって、前記ゲート絶縁膜21内のトラップに正
の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜21内のトラ
ップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜21
内のトラップおよび前記浮遊ゲート11に負の電荷を蓄
積する状態、前記浮遊ゲート11および前記ゲート絶縁
膜21内のトラップに電荷を蓄積しない状態を選択的に
発生させ1メモリセル(不揮発性記憶素子)で2ビット
の情報を記憶できることができる。
【0139】つぎに、このようなフラッシュメモリ20
の製造方法について、図20乃至図27を参照しながら
説明する。
【0140】最初に単結晶シリコンからなる半導体基板
1を用意した後、図20に示すように、ゲート絶縁膜2
1を形成するためのトンネル絶縁膜を構成する第1のゲ
ート絶縁膜として薄膜ゲート酸化膜3を形成する。薄膜
ゲート酸化膜3は、熱酸化によるSiO2 膜によって半
導体基板1の表面に形成される。薄膜ゲート酸化膜3の
厚さは、たとえば3nm程度である。
【0141】つぎに、前記第1のゲート絶縁膜上にトン
ネル絶縁膜を構成する第2のゲート絶縁膜形成膜として
窒化膜(Si3 4 膜)からなるゲート窒化膜4を形成
する。これにより、電荷を蓄積する界面付近(トラッ
プ)が、前記薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4との
間に形成される。
【0142】電荷を蓄積する界面付近を形成するだけな
らば、前記薄膜ゲート酸化膜3とゲート窒化膜4だけで
もよいが、本実施形態2では制御ゲートへの電荷の漏れ
を抑止するために、図21に示すように、第3のゲート
絶縁膜形成膜を形成する。この膜はSiO2 膜からなる
薄膜ゲート酸化膜5である。
【0143】薄膜ゲート酸化膜3およびゲート窒化膜4
はCVD装置やプラズマCVD装置等によって形成され
る。
【0144】たとえば、薄膜ゲート酸化膜3の厚さは3
nm程度、ゲート窒化膜4の厚さは10nm程度、薄膜
ゲート酸化膜5の厚さは5nm程度である。
【0145】つぎに、CVD装置によって、図22に示
すように、前記ゲート窒化膜4および薄膜ゲート酸化膜
5からなる第2のゲート絶縁膜上に浮遊ゲート形成用導
体膜11aと層間絶縁膜14を順次形成する。前記浮遊
ゲート形成用導体膜11aはポリシリコンからなり、そ
の厚さはたとえば100nm程度である。また、層間絶
縁膜14は、たとえばSiN膜/SiO2 膜/SiN膜
/SiO2 膜からなっている。最下層のSiO2 膜は5
nm程度,他のSiO2 膜は3nm程度,SiN膜は1
0nm程度で、全体で30nm程度になっている。
【0146】つぎに、CVD装置によって、図23に示
すように、前記層間絶縁膜14上に制御ゲート形成用導
体膜15aと絶縁膜7を形成する。この制御ゲート形成
用導体膜15aは、たとえば、上層がタングステンシリ
サイド(WSi)からなるシリサイド層と、このシリサ
イド層下のポリシリコン膜とからなるポリサイド膜で構
成されている。前記シリサイド層は、たとえば150n
m程度,ポリシリコン膜は100nm程度である。前記
絶縁膜7はSiO2 膜で形成されている。
【0147】つぎに、図24に示すように、前記絶縁膜
7およびその下層の前記制御ゲート形成用導体膜15a
をエッチングして絶縁膜7が乗る制御ゲート15を形成
する。
【0148】つぎに、図25に示すように、前記絶縁膜
7および制御ゲート15をマスクとして、下層の層間絶
縁膜14,浮遊ゲート形成用導体膜11a,薄膜ゲート
酸化膜5,ゲート窒化膜4,薄膜ゲート酸化膜3を順次
エッチングして層間絶縁膜14,浮遊ゲート11,薄膜
ゲート酸化膜5,ゲート窒化膜4,薄膜ゲート酸化膜3
を形成する。薄膜ゲート酸化膜3,ゲート窒化膜4およ
び薄膜ゲート酸化膜5によってゲート絶縁膜21が形成
される。
【0149】つぎに、図25に示すように、前記ゲート
絶縁膜21(薄膜ゲート酸化膜3,ゲート窒化膜4,薄
膜ゲート酸化膜5),浮遊ゲート11,層間絶縁膜1
4,制御ゲート15,絶縁膜7からなる多層膜の両端側
の半導体基板1の活性領域表層部に、n型決定不純物の
注入(打ち込み)と拡散(アニール)処理によってn型
のソース領域8とドレイン領域9を形成する。
【0150】つぎに、図26に示すように、半導体基板
1の主面全域にSiO2 膜からなる絶縁膜24を形成し
た後、この絶縁膜24を異方エッチングして、前記ゲー
ト絶縁膜21から絶縁膜7による積層構成される多層膜
のソース領域8およびドレイン領域9側の端面に側壁
(絶縁膜スペーサ)10を形成する(図27参照)。こ
の絶縁膜スペーサ10の張り出し長さは、たとえば0.
3mm程度である。
【0151】つぎに、絶縁膜7および絶縁膜スペーサ1
0をマスクとして、半導体基板1の主面にn型決定不純
物の注入(打ち込み)と拡散(アニール)処理を行い、
高濃度のn型拡散層からなる配線層18,19を形成す
る。
【0152】その後、図18に示すように、半導体基板
1の主面全域にメモリセル保護絶縁膜16を形成する。
ついで前記メモリセル保護絶縁膜16上に層間絶縁膜1
7を設けられるとともに、コンタクト穴が形成され、か
つ配線を形成するメタル被膜の形成とパターニング等が
行われ、層間絶縁膜17上にビット線35およびビット
線35と配線層19を接続する導体36等が形成され
る。
【0153】また、図示はしないが、半導体基板1の主
面はファイナルパッシベーション膜が設けられ、半導体
基板1の主面に形成される各回路を保護するようにな
る。前記各絶縁膜はCVD法等によるSiO2 膜やSi
3 4 膜、あるいはその複合膜となっている。
【0154】つぎに、半導体基板1は縦横に切断されて
マイクロコンピュータチップとされる。
【0155】本実施形態2のフラッシュメモリ20も前
記実施形態1のフラッシュメモリ20と同様な効果が得
られる。
【0156】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0157】本発明は少なくとも不揮発性記憶素子を有
する半導体集積回路装置には適用できる。
【0158】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0159】(1)ソース領域およびドレイン領域なら
びに制御ゲートにそれぞれ所定の電位を印加することに
よって、ゲート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積す
る状態、ゲート絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄積す
る状態、ゲート絶縁膜内のトラップおよび浮遊ゲートに
負の電荷を蓄積する状態、浮遊ゲートおよびゲート絶縁
膜内のトラップに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生
させることができるので、フラッシュEEPROMの1
セルの情報記憶数は4値になり、1セルで2ビットの情
報を記憶させることができ、メモリの大容量化が図れ
る。
【0160】(2)4値は相互に異なる電位印加で行
え、従来のように同一状態での電荷蓄積量の違いを利用
しないことから、メモリ保持特性が良好になり、読み出
し特性が高くなる。
【0161】(3)浮遊ゲートを下層浮遊ゲート膜と上
層浮遊ゲート膜で形成し、かつ下層浮遊ゲート膜よりも
上層浮遊ゲート膜の面積を大きくし、制御ゲートとの間
の容量が下層浮遊ゲート膜と半導体基板との間の容量よ
りも大きくなっていることから、容量結合比が大きくな
り、浮遊ゲートの電界を高めることができ、制御ゲート
への印加電圧の低下を図ることができる。これにより、
素子の低電圧化が達成できる。
【0162】(4)浮遊ゲートにおいて負の電荷量の異
なる状態を複数状態発生させたり、ゲート絶縁膜のトラ
ップに正の電荷量の異なる状態を複数状態発生させたり
する構成にすることによって、4値よりも多い多値化が
可能になり、さらにフラッシュEEPROMの大容量
化、または小型化が達成できる。
【0163】(5)本発明のフラッシュEEPROMの
製造においては、新たに特別の加工技術を必要としない
ことから安価に製造することができる。
【0164】(6)本発明のフラッシュEEPROMを
メモリ部に組み込んだマイクロコンピュータでは、メモ
リ部を構成するフラッシュEEPROMは1セル当たり
の情報記憶数が4値以上になることからメモリ部の大容
量化が図れる。また、メモリ部の信頼性も高いものとな
り、マイクロコンピュータの信頼性向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるフラッシュメモリの消去・書込
み状態を示す原理的模式図である。
【図2】本発明に係わるフラッシュメモリにおける1セ
ル当たりの4値の情報保持形態分布を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の一実施形態(実施形態1)であるフラ
ッシュメモリの1セル部分を示す断面図である。
【図4】本実施形態1のフラッシュメモリの1セル部分
の浮遊ゲートおよび制御ゲートを示す模式的平面図であ
る。
【図5】本実施形態1のフラッシュメモリが組み込まれ
たマイクロコンピュータチップの内部構成を示す模式的
平面図である。
【図6】本実施形態1のマイクロコンピュータチップに
おけるメモリ部を構成するAND形メモリセルの等価回
路図である。
【図7】本実施形態1のフラッシュメモリの製造におい
て、半導体基板の主面に薄膜ゲート酸化膜を形成した一
部の断面図である。
【図8】本実施形態1のフラッシュメモリの製造におい
て、薄膜ゲート酸化膜およびゲート窒化膜を形成した一
部の断面図である。
【図9】本実施形態1のフラッシュメモリの製造におい
て、下層浮遊ゲート膜形成用導体膜および保護膜を形成
した一部の断面図である。
【図10】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、ソース領域およびドレイン領域を形成した一部の
断面図である。
【図11】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、側壁形成用の絶縁膜を形成した一部の断面図であ
る。
【図12】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、側壁を形成した一部の断面図である。
【図13】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、ローカルビット線およびローカルソース線を構成
する配線層を形成した一部の断面図である。
【図14】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、上層浮遊ゲート膜を形成して浮遊ゲートを形成た
一部の断面図である。
【図15】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、層間絶縁膜を形成した一部の断面図である。
【図16】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、制御ゲートを形成した一部の断面図である。
【図17】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、メモリセル保護絶縁膜を形成した一部の断面図で
ある。
【図18】本発明の他の実施形態(実施形態2)である
フラッシュメモリの1セル部分を示す断面図である。
【図19】本実施形態2のフラッシュメモリの1セル部
分の浮遊ゲートおよび制御ゲートを示す模式的平面図で
ある。
【図20】本実施形態2のフラッシュメモリの製造にお
いて、半導体基板の主面に薄膜ゲート酸化膜を形成した
一部の断面図である。
【図21】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、薄膜ゲート酸化膜およびゲート窒化膜ならびに薄
膜ゲート酸化膜を形成した一部の断面図である。
【図22】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、前記薄膜ゲート酸化膜上に浮遊ゲート形成用導体
膜および層間絶縁膜を形成した一部の断面図である。
【図23】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、前記層間絶縁膜上に制御ゲート形成用導体膜およ
び絶縁膜を形成した一部の断面図である。
【図24】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、絶縁膜と制御ゲートを形成した一部の断面図であ
る。
【図25】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、半導体基板の主面にゲート絶縁膜,浮遊ゲート,
層間絶縁膜,制御ゲートおよび絶縁膜を選択的に形成し
た一部の断面図である。
【図26】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、半導体基板の主面に側壁形成用の絶縁膜を形成し
た一部の断面図である。
【図27】本実施形態1のフラッシュメモリの製造にお
いて、側壁を形成した一部の断面図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…素子間分離絶縁膜、3…薄膜ゲー
ト酸化膜、4…ゲート窒化膜、5…薄膜ゲート酸化膜、
6…下層浮遊ゲート膜、6a…下層浮遊ゲート膜形成用
導体膜、8…ソース領域、9…ドレイン領域、10…側
壁(絶縁膜スペーサ)、11…浮遊ゲート、12…フィ
ールド絶縁膜、13…上層浮遊ゲート膜、14…層間絶
縁膜、15…制御ゲート、16…メモリセル保護絶縁
膜、17…層間絶縁膜、18,19…配線層、20…フ
ラッシュメモリ、21…ゲート絶縁膜、23…保護膜、
24…絶縁膜、30…メモリセル、40…マイクロコン
ピュータチップ、41…制御部、42…演算部、43…
メモリ部、44…入力部、45…出力部、46…電極パ
ッド、50…グローバルビット線、51…コンタクト、
52…ブロック選択トランジスタ、55…グローバルソ
ース線、56…コンタクト、57…ブロック選択トラン
ジスタ、58…ローカルビット線、59…ローカルソー
ス線。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不揮発性記憶素子を有し、かつ不揮発性
    記憶素子の1セルの情報記憶数が3値以上になる半導体
    集積回路装置であって、前記情報記憶手段が正の電荷を
    蓄積する手段,負の電荷を蓄積する手段,電荷を蓄積し
    ない手段を有することを特徴とする半導体集積回路装
    置。
  2. 【請求項2】 半導体基板の活性領域の表層部分に形成
    された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソ
    ース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成
    されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層
    のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート
    絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
    と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
    制御ゲートとを有し、前記正の電荷を蓄積する手段では
    前記ゲート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積し、前
    記負の電荷を蓄積する手段では前記ゲート絶縁膜内のト
    ラップに負の電荷を蓄積または前記ゲート絶縁膜内のト
    ラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する構成
    になっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体
    集積回路装置。
  3. 【請求項3】 不揮発性記憶素子を有する半導体集積回
    路装置であって、半導体基板の活性領域の表層部分に形
    成された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記
    ソース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形
    成されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多
    層のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲー
    ト絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
    と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
    制御ゲートとを有し、前記ソース領域および前記ドレイ
    ン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電位を
    印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラップ
    に正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラ
    ップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
    トラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状
    態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のトラッ
    プに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させるように
    構成した不揮発性記憶素子を有することを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲート絶縁膜は前記活性領域上に順
    次重ねて形成される二酸化シリコン膜と窒化膜、または
    二酸化シリコン膜および窒化膜ならびに二酸化シリコン
    膜で構成されていることを特徴とする請求項2または請
    求項3に記載の半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記浮遊ゲートは下層浮遊ゲート膜と上
    層浮遊ゲート膜とからなる2層構造であり、下層浮遊ゲ
    ート膜は前記ゲート絶縁膜と同一パターンであり、上層
    浮遊ゲート膜は下層浮遊ゲート膜よりも面積が大きく前
    記制御ゲートとの間の容量が前記下層浮遊ゲート膜と半
    導体基板との間の容量よりも大きくなっていることを特
    徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の
    半導体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項2乃至請求項5に記載の半導
    体集積回路装置において、前記ソース領域および前記ド
    レイン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電
    位を印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラ
    ップに正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
    トラップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜
    内のトラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積す
    る状態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のト
    ラップに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させ1不
    揮発性記憶素子で2ビットの情報を記憶できる構成にな
    っていることを特徴とする半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項2乃至請求項5に記載の半導
    体集積回路装置において、前記ソース領域および前記ド
    レイン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電
    位を印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラ
    ップに正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
    トラップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜
    内のトラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積す
    る状態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のト
    ラップに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させ、か
    つ前記浮遊ゲートにあっては前記制御ゲートの電位を変
    えて前記浮遊ゲートに負の電荷量の異なる状態を複数状
    態発生させるように構成されていることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項2乃至請求項5に記載の半導
    体集積回路装置において、前記ソース領域および前記ド
    レイン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電
    位を印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラ
    ップに正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
    トラップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜
    内のトラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積す
    る状態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のト
    ラップに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させ、か
    つ前記浮遊ゲートにあっては負の電荷量の異なる状態を
    複数状態発生させるように構成し、前記ゲート絶縁膜内
    のトラップにあっては正の電荷量の異なる状態を複数状
    態発生させるように構成されていることを特徴とする半
    導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板の活性領域の表層部分に形成
    された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記ソ
    ース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形成
    されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多層
    のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート
    絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
    と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
    制御ゲートとを有し、前記ソース領域および前記ドレイ
    ン領域ならびに前記制御ゲートにそれぞれ所定の電位を
    印加することによって、前記ゲート絶縁膜内のトラップ
    に正の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内のトラ
    ップに負の電荷を蓄積する状態、前記ゲート絶縁膜内の
    トラップおよび前記浮遊ゲートに負の電荷を蓄積する状
    態、前記浮遊ゲートおよび前記ゲート絶縁膜内のトラッ
    プに電荷を蓄積しない状態を選択的に発生させるように
    構成した不揮発性記憶素子を有する半導体集積回路装置
    を製造する方法であって、 表面の一部に少なくとも活性領域を有する半導体基板を
    用意する工程と、 前記活性領域上に前記ゲート絶縁膜形成のためのトンネ
    ル絶縁膜を構成する第1のゲート絶縁膜を形成する工程
    と、 前記第1のゲート絶縁膜上にトンネル絶縁膜を構成する
    第2のゲート絶縁膜を形成して電荷を蓄積するための界
    面付近を形成する工程と、 前記第2のゲート絶縁膜上に浮遊ゲート形成用導体膜を
    形成する工程と、 前記浮遊ゲート形成用導体膜上に層間絶縁膜を形成する
    工程と、 前記層間絶縁膜上に制御ゲート形成用導体膜を形成する
    工程と、 前記制御ゲート形成用導体膜上に絶縁膜を形成する工程
    と、 前記絶縁膜およびその下層の前記制御ゲート形成用導体
    膜をエッチングして絶縁膜が乗る制御ゲートを形成する
    工程と、 前記絶縁膜および前記制御ゲートをマスクとして前記層
    間絶縁膜,前記浮遊ゲート形成用導体膜,前記第1およ
    び第2のゲート絶縁膜を順次エッチングして層間絶縁
    膜,浮遊ゲート,前記第1および第2のゲート絶縁膜か
    らなるゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜,前記浮遊ゲート,前記層間絶縁膜,
    前記制御ゲートおよび前記絶縁膜からなる多層膜をマス
    クとして前記多層膜の両端側の前記活性領域にソース領
    域またはドレイン領域となる半導体領域を形成する工程
    と、 前記多層膜の両端面に絶縁膜からなる側壁を形成する工
    程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板の活性領域の表層部分に形
    成された一対のソース領域およびドレイン領域と、前記
    ソース領域と前記ドレイン領域の間のチャネル部上に形
    成されかつ膜界面付近のトラップに電荷を蓄積できる多
    層のトンネル絶縁膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲー
    ト絶縁膜上に形成されかつ電荷を蓄積できる浮遊ゲート
    と、前記浮遊ゲート上に層間絶縁膜を介して形成された
    制御ゲートとを有し、前記浮遊ゲートは下層浮遊ゲート
    膜と上層浮遊ゲート膜とからなる2層構造であり、下層
    浮遊ゲート膜は前記ゲート絶縁膜と同一パターンであ
    り、上層浮遊ゲート膜は下層浮遊ゲート膜よりも面積が
    大きく前記制御ゲートとの間の容量が前記下層浮遊ゲー
    ト膜と半導体基板との間の容量よりも大きくなり、前記
    ソース領域および前記ドレイン領域ならびに前記制御ゲ
    ートにそれぞれ所定の電位を印加することによって、前
    記ゲート絶縁膜内のトラップに正の電荷を蓄積する状
    態、前記ゲート絶縁膜内のトラップに負の電荷を蓄積す
    る状態、前記ゲート絶縁膜内のトラップおよび前記浮遊
    ゲートに負の電荷を蓄積する状態、前記浮遊ゲートおよ
    び前記ゲート絶縁膜内のトラップに電荷を蓄積しない状
    態を選択的に発生させるように構成した不揮発性記憶素
    子を有する半導体集積回路装置を製造する方法であっ
    て、前記活性領域上に前記ゲート絶縁膜形成のためのト
    ンネル絶縁膜を構成する第1のゲート絶縁膜を形成する
    工程と、 前記第1のゲート絶縁膜形成膜上にトンネル絶縁膜を構
    成する第2のゲート絶縁膜形成膜を形成して電荷を蓄積
    するための界面付近を形成する工程と、 前記第2のゲート絶縁膜形成膜上に下層浮遊ゲート膜形
    成用導体膜を形成する工程と、 前記下層浮遊ゲート膜形成用導体膜上に保護膜を形成す
    る工程と、 前記保護膜,下層浮遊ゲート膜形成用導体膜および第2
    のゲート絶縁膜形成膜を同一パターンにエッチングして
    下層浮遊ゲート膜および第2のゲート絶縁膜を形成する
    工程と、 前記第2のゲート絶縁膜,前記下層浮遊ゲート膜および
    前記ゲート用マスクをマスクとして前記下層浮遊ゲート
    膜の両端側の前記活性領域にソース領域またはドレイン
    領域となる半導体領域を形成する工程と、 前記第2のゲート絶縁膜,前記下層浮遊ゲート膜および
    前記ゲート用マスクの前記ソース領域およびドレイン領
    域側の端面に側壁を形成する工程と、 前記ゲート用マスクを除去した後前記下層浮遊ゲート膜
    上に下層浮遊ゲート膜よりも面積の広い上層浮遊ゲート
    膜を形成して下層浮遊ゲート膜と上層浮遊ゲート膜で構
    成される浮遊ゲートを形成する工程と、 前記上層浮遊ゲート膜を被うように層間絶縁膜を形成す
    るとともにこの層間絶縁膜上に制御ゲートを形成する工
    程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2のゲート絶縁膜形成膜の上に
    第3のゲート絶縁膜形成膜を形成することを特徴とする
    請求項9または請求項10に記載の半導体集積回路装置
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第1のゲート絶縁膜形成膜を二酸
    化シリコン膜で形成し、前記第2のゲート絶縁膜形成膜
    を窒化膜で形成し、前記第3のゲート絶縁膜形成膜を二
    酸化シリコン膜で形成することを特徴とする請求項9乃
    至請求項11のいずれか1項に記載の半導体集積回路装
    置の製造方法。
  13. 【請求項13】 制御部やメモリ部を有するマイクロコ
    ンピュータであって、前記メモリ部の一部または全部は
    前記請求項1乃至請求項8に記載の不揮発性記憶素子で
    構成されていることを特徴とするマイクロコンピュー
    タ。
JP9006198A 1998-04-02 1998-04-02 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ Pending JPH11289021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9006198A JPH11289021A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9006198A JPH11289021A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11289021A true JPH11289021A (ja) 1999-10-19

Family

ID=13988058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9006198A Pending JPH11289021A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11289021A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002029902A1 (fr) * 2000-10-03 2002-04-11 Sony Corporation Dispositif de stockage de semi-conducteur non volatil et son procede de production
JP2005012159A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子のゲート電極形成方法
JP2006032895A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Hynix Semiconductor Inc 半導体装置のトランジスタ及びその製造方法
CN1310329C (zh) * 2001-07-05 2007-04-11 富士通株式会社 半导体集成电路器件及其制造方法
CN100345283C (zh) * 2004-04-26 2007-10-24 旺宏电子股份有限公司 电荷陷入存储单元的自收敛擦除方法及其***
JP2008016814A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Hynix Semiconductor Inc 不揮発性メモリ素子及びその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002029902A1 (fr) * 2000-10-03 2002-04-11 Sony Corporation Dispositif de stockage de semi-conducteur non volatil et son procede de production
US7098504B2 (en) 2000-10-03 2006-08-29 Sony Corporation Nonvolatile semiconductor storage device and production method therefor
US7485527B2 (en) 2000-10-03 2009-02-03 Sony Corporation Nonvolatile semiconductor storage device and its manufacturing method
CN1310329C (zh) * 2001-07-05 2007-04-11 富士通株式会社 半导体集成电路器件及其制造方法
JP2005012159A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子のゲート電極形成方法
CN100345283C (zh) * 2004-04-26 2007-10-24 旺宏电子股份有限公司 电荷陷入存储单元的自收敛擦除方法及其***
JP2006032895A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Hynix Semiconductor Inc 半導体装置のトランジスタ及びその製造方法
JP2008016814A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Hynix Semiconductor Inc 不揮発性メモリ素子及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7195967B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device and manufacturing method thereof
US7339239B2 (en) Vertical NROM NAND flash memory array
JP3583579B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
JP4644258B2 (ja) 不揮発性メモリアレイを形成する方法
US7242613B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device
JP3967193B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法
US7745884B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory
US7126203B2 (en) Semiconductor device having a capacitance device
JP2007299975A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3233998B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置の製造方法
JP3983105B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置の製造方法
JP2002231830A (ja) 不揮発性半導体記憶装置を含む半導体集積回路装置
WO2001020667A1 (fr) Circuit integre et procede de fabrication
JP2004179387A (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法
JP2000286349A (ja) 半導体装置およびその製造方法
US7105888B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device and method of manufacturing same
TWI272717B (en) Nonvolatile semiconductor memory device and its manufacturing method
US20160035736A1 (en) High Endurance Non-Volatile Memory Cell
JPH11289021A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法ならびにマイクロコンピュータ
JP3173907B2 (ja) 不揮発性記憶素子およびその製造方法
JPH10308462A (ja) 半導体記憶装置及び製造方法並びに書き込み方法
JP2005353646A (ja) 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法
US20110012187A1 (en) Non-volatile semiconductor memory device and method of manufacturing the same
JP3578243B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置の製造方法
JP2004342852A (ja) 半導体記憶装置及びその製造方法、半導体装置、携帯電子機器、並びにicカード