JPH11287785A - 固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガスセンサ - Google Patents
固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガスセンサInfo
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- JPH11287785A JPH11287785A JP10091642A JP9164298A JPH11287785A JP H11287785 A JPH11287785 A JP H11287785A JP 10091642 A JP10091642 A JP 10091642A JP 9164298 A JP9164298 A JP 9164298A JP H11287785 A JPH11287785 A JP H11287785A
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Abstract
測定することができる固体電解質型センサを提供する。 【解決手段】 酸素イオン伝導体に接して、貴金属製或
いは貴金属と酸素イオン伝導体からなるサーメット製の
酸素検出電極、金属炭酸塩に覆われた二酸化炭素検出電
極、及び、被検ガスから遮断されている参照電極を有す
る固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガスセンサ。
Description
応用できる二酸化炭素及び酸素センサに関する。
ギーの観点から燃焼ガス中の酸素ガスセンサ及び二酸化
炭素ガスセンサの需要が大きくなっている。このうち、
酸素ガスセンサは酸素イオン伝導体を用いるセンサが、
また、二酸化炭素ガスセンサはアルカリイオン伝導体を
用いるセンサが広く使われている。しかしながら、1つ
でこれら酸素ガス及び二酸化炭素ガスの両者を測定する
ことができるセンサは、使用する電解質や電極材料の関
係上、両方のガスをそれぞれ選択的に検知することは原
理的に不可能であった。
度及び二酸化炭素ガス濃度を共に測定することができる
固体電解質型センサを提供することを目的とする。
酸化炭素ガス・酸素ガスセンサは上記課題を解決するた
め、請求項1に記載の通り、酸素イオン伝導体に接し
て、貴金属製或いは貴金属と酸素イオン伝導体からなる
サーメット製の酸素検出電極、金属炭酸塩に覆われた二
酸化炭素検出電極、及び、被検ガスから遮断されている
参照電極を有する固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガ
スセンサである。
体とは酸素イオンを透過する固体電解質である。このよ
うなものとして、イットリア等の希土類酸化物で安定化
したジルコニア、すなわち安定化ジルコニア(以下「Y
SZ」とも云う)、酸化マグネシウムまたは酸化カルシ
ウムを添加したジルコニア、希土類または酸化カルシウ
ムを添加した酸化セリウム、酸化ストロンチウム等を添
加した三酸化二ビスマスなどが挙げられる。このうち、
安定化ジルコニアが長期安定性、イオン伝導性が良好な
ため好ましい。
或いは貴金属と酸素イオン伝導体からなるサーメット製
である必要がある。この酸素検出電極は直接接する酸素
イオン伝導体及びこの酸素イオン伝導体を介して接続す
る参照電極と共に酸素検出部を構成する。また、本発明
における二酸化炭素検出電極は金属炭酸塩により覆われ
ていることが必要である。ここで金属炭酸塩としてはア
ルカリ土類金属炭酸塩、或いはアルカリ金属炭酸塩、希
土類炭酸塩などがあげられ、これらは単独で、或いは2
種以上が固溶体などとして用いられる。なお、電極の材
質としては白金族金属とジルコニア、酸化セリウム、三
酸化二ビスマス等との混合物、或いは、これらの1種に
希土類酸化物もしくはアルカリ土類金属酸化物を添加し
てなる酸化物の1種と白金族金属との混合物などの耐熱
性及び耐食性を有する素材であることが必要である。こ
の二酸化炭素検出電極は直接接する酸素イオン伝導体及
びこの酸素イオン伝導体を介して接続する参照電極と共
に酸素検出部を構成する。
とが必要である。このため参照電極周囲に酸素濃度が一
定のガスを供給してこのような条件を達成することも可
能であるが、ここで例えば参照電極をガスシール層によ
って覆うことにより、ガスとの接触を断つことにより容
易に上記条件を達成することができる。また、酸素イオ
ン伝導体内に埋め込んだり、或いは、後述するガス非透
過性の基板と酸素イオン伝導体との間に設置することも
できる。この場合は特別にガスシール層を設けることな
く同じ効果を得ることができる。
の3種の電極が直接酸素イオン伝導体に接していること
が必要である。酸素イオン伝導体として、安定化ジルコ
ニアなど高温環境下でのみ酸素イオン導電性を有するも
のを用いる場合、これら三種の電極が配された酸素イオ
ン伝導体を加熱し、酸素イオン伝導に適した温度に保つ
必要があるが、そのためのヒータをこの酸素イオン伝導
体とともにアルミナなどの絶縁性基板を挟んで配する
と、温度管理が容易で、また、加熱に要する電力も少な
くて済むため電池駆動が容易となり、さらにセンサの小
型化も可能となる。なお基板として用いる絶縁材料材質
が気体非透過性のものである場合、上記参照電極を酸素
イオン伝導体とこの基板との間に配することにより被検
ガスから遮断することができる。このとき参照電極の作
製は容易となる。なお、上記のようなセンサは、スパッ
タリング法、並びにスクリーン印刷法など公知の製膜技
術を用いて作製可能である。
ス・酸素ガスセンサの一例のモデル断面図を示す。図中
符号1を付して示したのが酸素イオン伝導体である。こ
の酸素イオン伝導体1の片面に接して、貴金属製或いは
貴金属と酸素イオン伝導体からなるサーメット製の酸素
検出電極2、金属炭酸塩3に覆われた二酸化炭素検出電
極4、及び、被検ガスからガス遮断層5により遮断され
ている参照電極6が配されている。酸素イオン伝導体の
他の面側では、絶縁性の基板7を挟んでヒータ8が配さ
れている。
素ガスセンサの他の例のモデル断面図を図2に示す。こ
のものは参照電極6が基板7と酸素イオン伝導体との間
に形成されているため、参照電極6のためのガス遮断層
を不要とすることができ、その形成工程が不要となる。
また、センサ自体をよりコンパクトにすることが可能と
なり、その結果、ヒータの消費電力を抑制でき、電池駆
動時でのより長時間の使用が可能となって応用範囲が拡
大する。
する。図2にそのモデル断面図を示す固体電解質型二酸
化炭素ガス・酸素ガスセンサを作製した。まず、3.0
mm×3.0mm、厚さ0.3mmのアルミナ製基板7
の片面に白金からなるヒータ8をスパッタリング法にて
製膜した。次いでアルミナ基板の他の面の一部に白金製
の参照電極6を製膜し、さらにこの白金電極を完全に被
覆するように酸素イオン伝導体である安定化ジルコニア
1を製膜した。この安定化ジルコニアからなる酸素イオ
ン伝導体1上に白金からなる電極2及び4を積層し、次
いで電極4を完全に覆うように炭酸リチウムを金属炭酸
塩3として取り付けた。なお各電極にはリード線を接続
してあり、その信号を取り出すことができるようにして
ある。
スセンサはヒータ8により400℃〜600℃に加熱し
て以下の検討に用いた。酸素ガス存在下において、酸素
検出電極2では被検ガス中の酸素濃度に応じて式(a)
の平行反応が成立している。また参照電極6では安定化
ジルコニアで被覆され、被検ガスから完全に遮断されて
いるため、式(b)で示される化学反応は完全に平衡に
達していて、酸素イオンと酸素ガスとの存在比は常に一
定であるため、酸素検出電極2及び参照電極6との電位
差は電極2の平衡反応に起因する電位であり、この電位
は被検ガス中の酸素濃度に比例することから、酸素検出
電極2と参照電極6とは酸素ガスセンサとして使用でき
る。ここでこのセンサの酸素ガスに対する感度、すなわ
ち酸素検出電極2及び参照電極6との電位差(EMF)
の変化を図3に示す。
(1)に近い良好なネルンスト応答である。
電極4と参照電極6との電位差によって検出する。二酸
化炭素検出電極上での平衡反応式及び参照電極6上での
平衡反応式をそれぞれ式(c)及び式(d)に示す。ま
た、被検ガスの二酸化炭素濃度を変化させたときのセン
サ出力(EMF)の変化を図4に、このときのネルンス
トの式を式(2)に示す。
度 POC :二酸化炭素検出電極上の酸素濃度 PCO2R:参照電極上の二酸化炭素ガス濃度 POR :参照炭素検出電極上の酸素濃度 n :反応電子数(二酸化炭素の場合理論値は2)
CO2R は二酸化炭素が参照電極上では非活性であるた
め、この式(2)は次の式(3)のように書き換えるこ
とができる。
オン活量は酸素ガス濃度に拘わらず、濃度比率が同じに
なるため、これら電極間電位に与える影響は小さい。す
なわち、酸素濃度を10%、15%あるいは25%に設
定し、これら各酸素濃度条件において、二酸化炭素濃度
を350ppmから2000ppmへ変化させたときの
EMF偏差(dEMF)への影響を調べた結果を図5に
示す。図5よりこのセンサは酸素ガス濃度の影響を殆ど
受けないことが判る。
二酸化炭素ガス・酸素ガスセンサは、一つのセンサであ
りながら、被検ガス中の二酸化炭素ガス及び酸素ガスの
両者を測定できるため、省スペース化、省電力化、か
つ、低コスト化が容易である優れたセンサである。しか
も、煙道、排気管など、通常取り付けが困難な場所への
取り付けが容易となる。
素ガスセンサのモデル断面図である。
素ガスセンサの他の例のモデル断面図である。
例のセンサの出力変化を示す図である。
の実施例のセンサの出力変化を示す図である。
25%に設定し、かつ、二酸化炭素濃度を350ppm
から2000ppmへ変化させたときのEMF偏差(d
EMF)への影響を調べた結果を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸素イオン伝導体に接して、貴金属製或
いは貴金属と酸素イオン伝導体からなるサーメット製の
酸素検出電極、金属炭酸塩に覆われた二酸化炭素検出電
極、及び、被検ガスから遮断されている参照電極を有す
ることを特徴とする固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素
ガスセンサ。 - 【請求項2】 絶縁性の基板を挟んで上記酸素イオン伝
導体とヒータとが配されていることを特徴とする請求項
1に記載の固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガスセン
サ。 - 【請求項3】 上記参照電極がガスシール層によって被
検ガスから遮断されていることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の固体電解質型二酸化炭素ガス・酸
素ガスセンサ。 - 【請求項4】 上記参照電極が酸素イオン導電層と基板
とによって被検ガスから遮断されていることを特徴とす
る請求項1または請求項2に記載の固体電解質型二酸化
炭素ガス・酸素ガスセンサ。
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---|---|---|---|
JP09164298A JP3489658B2 (ja) | 1998-04-03 | 1998-04-03 | 固体電解質型二酸化炭素ガス・酸素ガスセンサ |
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Publications (2)
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JPH11287785A true JPH11287785A (ja) | 1999-10-19 |
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JP (1) | JP3489658B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108562630A (zh) * | 2018-06-11 | 2018-09-21 | 遵义师范学院 | 一种水热体系中二氧化碳原位测量装置及制作方法 |
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1998
- 1998-04-03 JP JP09164298A patent/JP3489658B2/ja not_active Expired - Fee Related
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