JPH11287561A - 回転窯の耐火材内張り構造 - Google Patents

回転窯の耐火材内張り構造

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JPH11287561A
JPH11287561A JP9191298A JP9191298A JPH11287561A JP H11287561 A JPH11287561 A JP H11287561A JP 9191298 A JP9191298 A JP 9191298A JP 9191298 A JP9191298 A JP 9191298A JP H11287561 A JPH11287561 A JP H11287561A
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JP
Japan
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refractory
iron plate
kiln
interposed
lining
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Withdrawn
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JP9191298A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ugawa
茂 鵜川
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セメントや石灰の製造および廃棄物の焼却に使
用される回転窯(ロータリーキルン)の、キルン回転円
筒(シェル)の腐食と耐火材の損傷を低減させるための
回転窯の耐火材内張り構造を提供する。 【解決手段】キルン回転円筒1の内面と内張り耐火材2
との間に鉄板3を介在させた構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメントや石灰の
製造および廃棄物の焼却に使用される回転窯(ロータリ
ーキルン)の、キルン回転外筒(シェル)の腐食と耐火
材の損傷を低減させるための回転窯の耐火材内張り構造
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータリーキルンでは、比較的高
品位の原料および燃料を使用していた。そのため、キル
ンのシェルが損傷する主たる原因は、長期使用による剛
性の低下や耐火材および被焼成物との磨耗、そして少量
のアルカリ、塩素または硫黄を含む物質とそれらの混合
物によって緩やかに進行する腐食であった。
【0003】しかし最近、特にセメントロータリーキル
ンは、各種の産業廃棄物や低品位の原料を、原料および
燃料の一部として使用でき、かつ、二次汚染の可能性が
極めて低い優れた処理装置として定着しつつある。
【0004】このため、セメントロータリーキルンにお
いて処理される産業廃棄物や低品位の原料の種類と量は
年々急増の一途を辿っている。
【0005】この処理量の増大する産業廃棄物や低品位
の原料からは、加熱、燃焼、更に反応する際に、従来の
比較的高品位の原料および燃料を使用していたときとは
比べものにならない程多量のアルカリ、塩素または硫黄
を含む物質とそれらの混合物が発生するほか、産業廃棄
物や低品位の原料であるが故に不可避の不安定な燃焼状
態、例えばキルン内に酸化、還元の雰囲気変動を招いて
いる。
【0006】産業廃棄物や低品位の原料に起因するアル
カリ、塩素または硫黄を含む物質とそれらの混合物は徐
々に内張り耐火材の内部に浸透、蓄積され、これと酸
化、還元の雰囲気変動とが相俟って耐火材の組織の脆弱
化を加速させるうえ、耐火材を通過して、および耐火材
の目地を通してシェルにまで到達してシェルを腐食させ
る。
【0007】産業廃棄物や低品位の原料を使用したこと
によって、シェルは内表面から腐食されるのであるが、
その代表的な腐食形態は、マグネタイト(Fe34
と硫化鉄(FeS、FeS2 および不定比化合物)を主
成分とする剥離しやすい多層構造であり、アルカリや塩
素はシェルの腐食および腐食層の剥離を一段と加速する
ものと考えられる。
【0008】シェルの腐食はシェル厚みの減少を招き、
その結果、キルンの変形やたわみが増大してキルンの寿
命を縮めるだけでなく、内張りされた耐火材の機械的損
傷をも加速させるため、生産性を著しく低下させる原因
になる。
【0009】最近の、産業廃棄物や低品位の原料を使用
しているセメントロータリーキルンにおける、腐食によ
るシェル厚みの減少速度の一例は、約0.5mm/年で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セメントや
石灰の製造および廃棄物の焼却に使用される回転窯にお
いて、キルン回転外筒が、アルカリ、塩素または硫黄を
含む物質とそれらの混合物や、酸化、還元の雰囲気変動
によって腐食し、また、腐食によって外筒の厚みが減少
した結果、キルンの変形やたわみが増大して内張りされ
た耐火材の機械的損傷をも加速させてしまうという前述
の問題点を大幅に改善できる回転窯の耐火材内張り構造
を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題を解
決すべくなされたものであり、回転窯において、キルン
回転外筒の内面と内張り耐火材との間に鉄板を介在させ
たことを特徴とする回転窯の耐火材内張り構造である。
【0012】本発明の構造の好ましい態様の一つは、予
め鉄板が取り付けられた耐火材を使用してキルン回転外
筒にこの耐火材を内張りすることである。
【0013】本発明の他の好ましい態様の一つは、鉄板
としてL字型のものを使用し、一方の屈折片を耐火材間
に位置するよう介在せしめることであり、他の好ましい
態様の一つは鉄板を全周またはほぼ全周にわたって介在
せしめる部分を少なくとも含むようにすることである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の構造における耐火材には
特別の制約がなく、焼成耐火物、不焼成耐火物、および
不定形耐火物のいずれでも使用可能である。本発明の構
造の最も優れている点は、キルン回転外筒(シェル:通
常円筒であり、以下円筒として説明する)の内面と内張
り耐火材との間に鉄板を介在させたことによって、これ
まで容易に防止できなかったキルン回転円筒の腐食と、
内張りされた耐火材の機械的損傷を同時に、かつ大幅に
改善できる回転窯の耐火材内張り構造を提供することに
ある。
【0015】本発明の構造の鉄板は、自身が回転円筒よ
りも先に腐食することで回転円筒の腐食を防止する。ま
た、本発明の構造の鉄板は、耐火材の機械的損傷による
脆弱化の原因であるキルンの変形やたわみを緩衝して耐
火材の損傷を軽減させる。
【0016】以下、本発明を図面を参照してさらに説明
する。図1は、本発明構造の典型例を示すキルンの回転
軸方向に垂直な切断面の一部を示しており、1はキルン
回転円筒、2は内張り耐火材、3は円筒と耐火材間に介
在せしめてなる鉄板である。図1は、耐火材2として不
定形耐火物を内張りし、鉄板3として回転方向(周方
向)に長尺のものを介在せしめた形態を説明している
が、好ましい態様としては、図2に示すような定形の焼
成または不焼成の耐火物2aを使用し、鉄板としてはそ
れぞれの定形耐火物の背面に所定の大きさの鉄板3a、
3b、3cを各々介在せしめる。
【0017】すなわち本発明において、キルン回転円筒
の内面と内張り耐火材との間に介在せしめる鉄板3は、
図2に示すように回転円筒1の内周を分割した円弧板3
a、多角形板3c、または平板3bの形状が通常使用で
きるが、これらにおいて好ましい態様の一つは、1つの
耐火材(物)に1枚ずつ使用することである。
【0018】また1つの耐火材(物)に1枚ずつ使用す
る場合の更に好ましい態様の一つは、従来から耐火材同
士の接合のために耐火材の一方の接合面(耐火物間)に
通常接着されている鉄板と本発明の構造の鉄板とを一体
とした断面L型形状を有するものにすることである。図
3はその典型例を示すもので、鉄板3(3f)は内張り
耐火材と円筒間に介在し本発明として機能する屈折片3
dと内張り耐火材間に介在する屈折片3e(通常でも接
着されている鉄板)からなる断面が少なくともL字型部
分を有している。このように断面をL型形状とすること
により、耐火材からの剥離をより防止でき、かつ耐火材
に鉄板を接着する既存の製造工程が使用できる。
【0019】従来から耐火材同士の接合のために耐火材
の接合面の一方に通常接着されている鉄板の厚みは0.
2〜1.6mmであるが、本発明の好ましい態様の一つ
である一体のL型形状にしたものも同じ厚みのものがそ
のまま使用できる。なぜならば、産業廃棄物や低品位原
料の処理量や操業条件、および耐火材の使用部位にもよ
るが、一般に0.2〜1.6mmの厚みの鉄板が腐食し
て更新時期を迎える前に耐火材の更新が必要になるた
め、耐火材の更新と同時に本発明の構造の鉄板も更新で
きるからである。また、耐火材の耐用に合わせて本発明
の構造の鉄板を最適な厚みとすることもできる。
【0020】また、本発明において鉄板の介在は、回転
窯において鉄板を介在せしめる必要のある所望の帯域
(通常は焼成帯の全域または一部分)において、回転窯
の回転方向(周方向)の全周又はほぼ全周にわたって不
連続または連続して(すなわち、内張り耐火材と回転円
筒間に周回して)介在せしめておくことである。これ
は、そのようにすることで、円筒の腐食と耐火材の損傷
を最も受けやすい帯域における本発明の目的、効果を十
分に達成できるからである。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、セメントや石灰の製造
および廃棄物の焼却に使用される回転窯(ロータリーキ
ルン)において、キルン回転円筒(シェル)が、アルカ
リ、塩素または硫黄を含む物質とそれらの混合物や、酸
化、還元の雰囲気変動によって腐食し、また、腐食によ
ってシェルの厚みが減少した結果、キルンの変形やたわ
みが増大して内張りされた耐火材の機械的損傷をも加速
させてしまうという前述の問題点を大幅に改善できる回
転窯の耐火材内張り構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明構造の典型例を説明するための部分断面
図。
【図2】本発明に使用する鉄板と耐火材の形状を示す説
明図。
【図3】本発明に使用する鉄板と耐火材の別の形状を示
す説明図。
【符号の説明】
1:キルン回転円筒 2、2a:耐火材 3a、3b、3c、3f(3d+3e):鉄板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転窯において、回転外筒の内面と内張り
    耐火材との間に鉄板を介在させたことを特徴とする回転
    窯の耐火材内張り構造。
  2. 【請求項2】予め鉄板が取り付けられた耐火材を用いて
    なる請求項1に記載の回転窯の耐火材内張り構造。
  3. 【請求項3】断面L字型部分を有する鉄板を使用し、一
    方の屈折片が耐火材間に位置するように介在せしめた請
    求項1または2記載の回転窯の耐火材内張り構造。
  4. 【請求項4】少くとも全周またはほぼ全周にわたって鉄
    板を介在せしめてなる部分を含む請求項1、2または3
    記載の回転窯の耐火材内張り構造。
JP9191298A 1998-04-03 1998-04-03 回転窯の耐火材内張り構造 Withdrawn JPH11287561A (ja)

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JP9191298A JPH11287561A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 回転窯の耐火材内張り構造

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JPH11287561A true JPH11287561A (ja) 1999-10-19

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JP9191298A Withdrawn JPH11287561A (ja) 1998-04-03 1998-04-03 回転窯の耐火材内張り構造

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