JPH11287265A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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Publication number
JPH11287265A
JPH11287265A JP10103540A JP10354098A JPH11287265A JP H11287265 A JPH11287265 A JP H11287265A JP 10103540 A JP10103540 A JP 10103540A JP 10354098 A JP10354098 A JP 10354098A JP H11287265 A JPH11287265 A JP H11287265A
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JP
Japan
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caliper
motor
screw shaft
nut
claw part
Prior art date
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Pending
Application number
JP10103540A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
Yukio Otani
行雄 大谷
Touma Yamaguchi
東馬 山口
Tadaaki Nakamura
忠秋 中村
Yoichi Kumemura
洋一 久米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリパ内への部品の収納を容易に行うこと
ができるディスクブレーキを提供する。 【解決手段】 キャリパ3をモータ収納部14とモータ
収納部14に結合され先端側がブレーキロータ9を越え
てアウタパッド10bに当接する爪部12とから構成し
た。キャリパ3を構成するモータ収納部14及び爪部1
2について、分離した状態でそれぞれ加工することが可
能であり、爪部12によりキャリパ3の内側が囲まれる
ことがなくなるので、キャリパ3(モータ収納部14及
び爪部12)の内側が加工しやすくなる。車両の大きさ
等によって生じる爪部12の形状変更に対し、爪部12
のみの設計変更で対処でき、従来技術で必要とされたキ
ャリパ全体の設計変更を行わなくて済み、設計自由度が
高くなる。モータ収納部14及び爪部12の結合部分K
の近傍にベアリング34を設けており、ベアリング34
を容易に組付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に設けられ
るディスクブレーキに関し、詳しくはモータ駆動式のデ
ィスクブレーキに係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の摩擦パッドをモータの駆動によっ
て進退させるモータ駆動式のディスクブレーキの一例と
して、キャリアに対して変位可能に支持されたキャリパ
にモータを設け、そのモータロータにモータロータの回
転をモータロータの軸線方向の進退動に変換するねじ機
構のねじ軸を設け、この進退動するねじ軸でキャリアに
移動自在に支持されたブレーキパッドを押圧し、制動力
を発生させるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したデ
ィスクブレーキでは、キャリパには、先端側がブレーキ
ロータを越えてブレーキパッドに当接するように屈曲形
成された爪部を備えている。このため、キャリパ内側部
分について加工が難しかった。また、キャリパ内へのモ
ータ、ねじ機構等の部品の組付けが難しかった。また、
モータ駆動式のディスクブレーキでは、制動力調整等の
ためにモータロータの回転数を検出するようにしている
が、例えば国際公開 WO 96/03301号に示す
従来技術では、モータの後方(モータロータの軸方向に
おけるパッドと反対側の部分)に回転検出器を設けてい
る。このため、ディスクブレーキの軸方向の長さが長く
なり、その分、装置の大型化を招いてしまう。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、キャリパ内への部品の収納を容易に行うことができ
るディスクブレーキを提供することを目的とする。ま
た、本発明の他の目的は、回転検出器の設置を装置の大
型化を招くことなく果たすことができる回転検出器を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ねじ軸と該ねじ軸を軸方向に案内するナットとからなる
ねじ機構をキャリパ内に収納し、前記ナットに保持され
るロータを有するモータを前記キャリパに収納し、前記
ねじ軸が軸方向に移動することによりパッドをブレーキ
ロータに押圧して制動力を発生させるディスクブレーキ
において、キャリパを、前記モータを収納するモータ収
納部と、該モータ収納部に結合され先端側が前記ブレー
キロータを越えてパッドに当接する爪部とから構成した
ことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成において、モータ収納部と爪部との結合部分に、ナッ
トの回転数を検出する回転検出器を設けたことを特徴と
する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態のデ
ィスクブレーキを図1ないし図6に基づいて説明する。
図1及び図2において、ディスクブレーキ1は、自動車
の固定部に設けたキャリア2に移動可能に支持されたキ
ャリパ3と、キャリパ3に収納されるボールねじ機構
(ねじ機構)4と、ボールねじ機構4のナット5に嵌装
されるロータ(以下、モータロータという)6を有する
モータ7と、ボールねじ機構4のねじ軸8の軸方向への
移動によりブレーキロータ9に押圧される一対のパッド
10(以下、適宜、図1右側のものをインナパッド10
a、左側のものをアウタパッド10bという。)と、キ
ャリパ3の後述する中空部13の一方(図1右側)の開
口部を閉塞する蓋11と、から大略構成されている。イ
ンナパッド10a及びアウタパッド10bは、それぞれ
車体の内側、外側に配置され、かつキャリア2にブレー
キロータ9の軸線方向に移動自在に支持されている。
【0008】そして、このディスクブレーキ1は、モー
タ7または蓋11の作用によりねじ軸8が図1左方向に
移動して、インナパッド10aをブレーキロータ9に押
圧し、その反作用でキャリパ3がキャリア2に対して図
1右方向に移動してキャリパ3の爪部12がアウタパッ
ド10bをブレーキロータ9に押圧し、これにより制動
力を発生させるようにしている。
【0009】キャリパ3は、両端側(図1左右側)が開
口する中空部13を有し中空部13にモータ7を収納す
る所定長さ(図1左右方向の長さ)のモータ収納部14
と、モータ収納部14に図2に示すようにボルト15に
より結合されてブレーキロータ9を越えてアウタパッド
10b側に延びる前記爪部12と、から大略構成されて
おり、前記中空部13の一方(図1右側)の開口部が上
述したように蓋11により閉塞されている。モータ収納
部14と爪部12との結合部分を、図1中に符号Kで示
す。
【0010】モータ収納部14はモータ7の端部からパ
ッド10側(図1左方向)に所定長さ延設され、この延
設部17の端部に爪部12を結合したものになってい
る。国際公開 WO 96/03301号に示す装置で
は、爪部を構成する部材のディスクパス基端側に重量が
重いモータ収納部ひいてはボールねじ機構を支持した構
成になっている。
【0011】また、モータ収納部14は、後述するマグ
ネット18の端面に比して、パッド10と反対側(図1
右方向)に長さLだけ延長(当該部分を、便宜上、延長
部19という。)されている。上述した延長部19を設
けていないと、モータステータ43がモータステータ組
込み時に軸心がずれやすく、軸合わせしにくい。これに
対し、本実施の形態では、長さLの延長部19がモータ
ステータ43、蓋本体11Aの取付けガイドとして機能
するので、軸合わせしやすくなる。なお、延長部19の
長さLは、マグネット18の影響が少ないところで、モ
ータ収納部14及び蓋本体11Aの軸合わせをして設定
されており、取付作業を容易に行える寸法に定められて
いる。
【0012】キャリパ3におけるブレーキロータ9の軸
線と直交する方向でモータ収容部14の両側部分には、
図3及び図4に示すように、軸方向に延びる一対の円筒
部20が設けられている。この円筒部20が、キャリア
2に形成された2組の対をなす支持部21に架橋された
ピン22に摺動可能に嵌装されており、これによりキャ
リパ3は、キャリア2に移動自在に支持されている。こ
の場合、キャリパ3は、円筒部20ひいてはキャリパ3
の重量のうち多くを占める重い「モータ収容部14」が
ピン22を介して支持されることになる。
【0013】なお、キャリア2に形成された対をなす支
持部21のうち一方(図4右側)の支持部21には穴2
3が形成され、また他方(図4左側)の支持部21には
ねじ孔24が形成されており、前記ピン22の先端部が
前記穴23に嵌挿され、ピン22の頭部22a側に形成
された雄ねじ22bが前記ねじ孔24に螺合してピン2
2が対をなす支持部21に架橋して取り付けられてい
る。一方の支持部21(図4右側)は、図4及び図5に
示すように、前記他方の支持部21(図4左側)から延
設された腕部25の先端部に設けたものになっている。
図4中、26はピン22の軸部に嵌装されるスリーブ
で、26aは円筒部20とスリーブ26の支持部21側
部分との間に介装されるブーツである。
【0014】蓋11は、蓋本体11Aと、蓋本体11A
に結合されて蓋本体11Aと共に前記中空部13の一方
(図1右側)の開口部を閉塞する蓋本体支持部16と、
から大略構成されている。蓋本体11Aは、図示しない
油圧発生源(マスタシリンダ等)にポート27を介して
連通する油圧室28を有したシリンダ本体29と、シリ
ンダ本体29の油圧室28に摺動可能に収納されたピス
トン30と、シリンダ本体29から延設され、かつ油圧
室28と略同等内径の空間を有する回り止め部31と、
シリンダ本体29の外周側に形成されて蓋本体支持部1
6に固定されるフランジ部32と、を備えたものになっ
ている。油圧室28に圧油が供給されることにより、ピ
ストン30が後述する回り止め板33を介してねじ軸8
を図1左方向に押圧して制動力を発生する。
【0015】ボールねじ機構4は、前記ねじ軸8と、こ
のねじ軸8を軸方向に案内する前記ナット5とからなっ
ている。ナット5は、前記結合部分Kの近傍部分に設け
たベアリング34を介してキャリパ3(キャリパ本体1
4及びこのキャリパ本体14に固定されたエンコーダ取
付板35)、ひいてはモータ収納部14(延設部17)
に回動可能に設けられている。ナット5には、ボルト6
0によりベアリング押え36が取り付けられている。前
記ベアリング34は、その内輪側がベアリング押え36
及びナット5に保持され、外輪側がキャリパ3に保持さ
れている。
【0016】ねじ軸8の一端側(パッド10側)には、
インナパッド10aに当接する加圧板37がボルト(符
号省略)により固定されている。ねじ軸8の他端側(ね
じ軸8におけるパッド10に対して反対の端部側)に
は、ボルト(符号省略)により前記回り止め板33が固
着されている。
【0017】回り止め板33は、図1及び図6に示すよ
うに、ねじ軸8の端部に形成した凹部38に嵌合し、ボ
ルト(符号省略)によりねじ軸8に取り付けられる嵌合
部39と、嵌合部39に連接された、前記ピストン30
と略同等径の円板部40と、円板部40の外周部に形成
された一つの突出部41とからなっている。前記回り止
め部31の内周側には、軸方向に延びる1条の溝42が
形成されており、この溝42に前記突出部41が挿入さ
れて回り止め板33を介してねじ軸8の回転が規制さ
れ、かつ軸方向に移動可能にされている。
【0018】図6中39aは、前記ボルト(符号省略)
を挿入させるボルト孔であり、ボルト孔39aは相対向
して一対(計2個)設けられている。なお、これに限ら
ず、複数対のボルト孔39aを設け、各ボルト孔39a
が周方向に等間隔で配置されるようにしてもよい。例え
ば、2対のボルト孔39aを設け、この計4個のボルト
孔39aが周方向に90°間隔で配置されるようにして
もよい。また、回り止め板33の突出部41は、溝42
の軸方向側の壁部(回り止め部31)に当接するように
なっており、これにより最後端位置(ねじ軸8のブレー
キロータ9に対する最大離間移動位置)の規制を行える
ようにしている。
【0019】モータ7は、前記モータ収納部14の中空
部13に嵌合される所定幅のステータ43と、ステータ
43内に配置される前記モータロータ6とからなり、モ
ータロータ6は、ステータ43の幅方向の中心に配置さ
れている。モータロータ6は、ナット5に嵌合される所
定幅のスリーブ44と、スリーブ44の外周側に周方向
に配置してこのスリーブ44に固定された複数個の前記
マグネット18とからなっている。ステータ43には、
複数個のコイル(符号省略)が周方向に配置されてい
る。
【0020】モータ7は、モータ用線材45を介して図
示しないコントローラに接続され、コントローラの制御
信号に基づいて各コイルが選択的に通電され、これによ
り前記マグネット18との間に発生する磁力によりモー
タロータ6ひいてはナット5を回転させるようにしてい
る。このナット5が回転することにより、後述するよう
にねじ軸8が軸方向(図1左方向〔制動力発生方向〕、
図1右方向〔制動力解除方向〕)に移動するようになっ
ている。そして、モータロータ6(ナット5)の回転数
とねじ軸8の移動量(ひいては制動力の大きさやパッド
10の摩耗量等)とは一定の対応関係があるものになっ
ている。
【0021】前記ベアリング34の近傍(ひいては結合
部分Kの近傍)には、前記モータロータ6(ナット5)
の回転位置を検出するエンコーダ46(アブソリュート
エンコーダのように絶対位置を検出できないもの)が設
けられている。エンコーダ46は、前記ナット5にボル
ト63により取り付けられたスリット(図示省略)付き
の回転円板47と、前記キャリパ3の爪部12における
モータ収納部14との取り付け部分に形成された凹部4
8に位置するようにして前記エンコーダ取付板35を介
してモータ収納部14に固着された検出部49とからな
っている。回転円板47は、加圧板37を余裕をもって
収納する大きさの孔47aを有し、加圧板37(ねじ軸
8)の進退動に影響されずにナット5と共に回転するよ
うになっている。
【0022】加圧板37とモータ収納部14との間に
は、可撓性材料からなるカバー61が設けられており、
エンコーダ46及びナット5を塵埃等から保護するよう
にしている。カバー61は、略リング状をなし内周側部
分が加圧板37の外周側に設けた環状溝(符号省略)に
嵌合し、外周側部分がボルト62によりモータ収納部1
4に保持されている。カバー61は、可撓性材料で構成
されており、加圧板37ひいてはナット5の進退動に対
して追従し得るようになっている。
【0023】エンコーダ46は、検出部49によるスリ
ットを介した光の透過回数に基づいてナット5ひいては
モータロータ6の回転位置を検出し、この検出信号をエ
ンコーダ用線材50を介して前記コントローラに入力す
るようにしている。コントローラは、この検出信号を用
いてフィードバック制御等を行ってねじ軸8の位置を把
握しつつ、モータ7を制御して所望の制動力を発生でき
るようにしている。検出部49は、ベアリング34の近
傍に設けられており、ナット5(モータロータ6)の回
転ぶれの影響を抑え、検出精度の向上を図れるようにし
ている。
【0024】また、図示しないブレーキペダルには、そ
の操作量を検出する踏力センサ(図示省略)が設けられ
ており、この検出信号(踏力信号)が前記コントローラ
に入力されるようになっている。コントローラは、踏力
センサからの踏力信号に基づいて前記制御信号を発生
し、モータ7を作動させてねじ軸8を移動させて制動力
を発生させる。なお、このディスクブレーキ1には、図
示しないモータ故障検出手段が設けられている。そし
て、正常時には液圧を遮断する一方、モータ故障検出手
段によりモータ7の故障(モータ7が作動しない)が検
出されると、モータ7の作動に代えて、油圧発生源がブ
レーキペダルの踏力に応じて作動し、ポート27を通し
て油圧室28に圧油が供給されるようになっている。
【0025】上述したディスクブレーキ1は、モータロ
ータ6(ナット5)がキャリパ3(モータ収納部14)
に組付けられ、この状態でステータ43がキャリパ3の
中空部13に挿入して組付けられる。そして、本実施の
形態では、上述したようにモータ収納部14が、マグネ
ット18の端面に比して、パッド10と反対側(図1右
方向)に長さLだけ長くなるように延長部19を設けて
いるので、この延長部19がステータ43を挿入すると
きにガイドの役目をする。このため、ステータ43の挿
入時に、ステータ43がマグネット18に接触してマグ
ネット18の破損を招くようなことを防止できる。
【0026】上述したように構成したディスクブレーキ
1では、ブレーキペダルが踏まれると、踏力センサが検
出した踏力信号がコントローラに入力され、コントロー
ラが踏力信号に対応した制御信号を発生する。そして、
モータ7が作動されて、モータロータ6(ナット5)が
踏力信号の内容に応じて回転する。ナット5が回転する
ことにより、回り止め板33により回り止めされたねじ
軸8が踏力信号の内容に応じた分だけ、図1左方向に移
動し、踏力に応じた制動力を発生させる。
【0027】また、モータ7が故障していたような場合
には、モータ故障検出手段がモータ7の故障を検出し
て、モータ7の作動に代えて、油圧発生源がブレーキペ
ダルの踏力に応じて作動するようになる。そして、ポー
ト27を通して油圧室28に圧油が供給され、ピストン
30が図1左方向に押圧される。このようにピストン3
0が押圧されることにより、ねじ軸8は、ナット5に回
動力を付与してこのナット5をモータロータ6と共に回
動させつつ、図1左方向に移動する。このため、インナ
パッド10a及びアウタパッド10bがブレーキロータ
9に押圧され、踏力に応じた制動力が発生することにな
る。
【0028】インナパッドとねじ軸とを回り止め手段を
介して連結するタイプの従来技術では、ブレーキ作動時
にブレーキロータの摺動によってインナパッドがキャリ
アに対してガタついて、そのガタつきがねじ軸に伝達さ
れてしまうようなことが起こり得る。これに対し、本実
施の形態では、このため、上述した従来技術で惹起する
虞があるねじ軸8の進退動量の狂いを招くようなことを
防止できる。
【0029】本実施の形態では、キャリパ3を構成する
モータ収納部14及び爪部12について、分離した状態
でそれぞれ加工することが可能であり、爪部12により
キャリパ3の内側が囲まれることがなくなるので、キャ
リパ3(モータ収納部14及び爪部12)の内側が加工
しやすくなる。また、キャリパ3(モータ収納部14及
び爪部12)内に収納されるボールねじ機構4及びモー
タ7などの装置について、爪部12をモータ収納部14
から取り外した状態で作動させることができ、動作チェ
ックを容易に行える。
【0030】また、ディスクブレーキ1が取り付けられ
る車両の大きさ等によって爪部12の形状等を変更する
ことがあるが、従来技術では、キャリパ全体について設
計変更することになり、不便であり、その分、爪部の自
由な設計が制約されることになる。これに対し、本実施
の形態では、キャリパ3をモータ収納部14及び爪部1
2から分離構成したことにより、爪部12のみの設計を
行えるので、設計自由度が高いものになる。また、モー
タ収納部14及び爪部12の結合部分Kの近傍に、モー
タロータ6(ナット5)用のベアリング34を設けてお
り、作業スペースが広くなってベアリング34を容易に
組付けることができる。さらに、ベアリング34を容易
に組付けることができることから、ベアリング34に大
荷重に耐える大径のものを用いることが可能になり、汎
用性の向上を図ることができる。
【0031】さらに、ブレーキパッドの摩耗量をねじ軸
の進退量で把握し、ねじ軸の進退量をモータロータの回
転量で計測し、その回転量をセンサ(例えばアブソリュ
ートエンコーダ)で計測する場合、ブレーキパッドの交
換時にねじ軸の進退位置を原点復帰させるときに、先に
ブレーキパッドが外されている場合には、ねじ軸の回転
拘束が解除されていることにより、ねじ軸がモータロー
タと一体に回転してしまい、アブソリュートエンコーダ
の回転位置とねじ軸の進退位置との対応関係が変化する
ことになるが、これに対し、本実施の形態では、パッド
10を外してねじ軸8を初期位置に戻す際にも、ねじ軸
8は回転拘束されていることにより、モータ7のモータ
ロータ6とねじ軸8との位置関係が変化せず、両者の対
応関係を良好な状態に維持できる。
【0032】さらに、本実施の形態では、キャリア2に
設けた2組の対をなす支持部21間にピン22を架橋
し、この2本のピン22にキャリパ3の両側部に設けた
円筒部20をそれぞれ嵌装してキャリパ3を支持してい
るので、キャリパ3は安定してキャリア2に保持され
る。ディスクブレーキには、キャリパに設けたピンを、
キャリア側に形成した穴に挿通させてオーバハング状態
でキャリパを支持するタイプのものがあるが、このタイ
プのディスクブレーキに比して、本実施の形態では、上
述したようにキャリア2に形成した一対の支持部21間
に架橋されたピン22に円筒部20を嵌装してキャリパ
3を支持するので、より安定してキャリパ3を支持でき
る。
【0033】上記実施の形態では、正常時には液圧を遮
断してモータ7の駆動により制動力を発生させる一方、
モータ7の故障時には油圧を連通させ、モータ7の作動
に代えて油圧を利用して制動力を発生させる場合を例に
したが、これに代えて、ブレーキ液圧による作動をモー
タによりアシストするように構成してもよい。
【0034】また、車輪の回転速度センサを設け、この
回転速度センサが検出する回転速度に応じてコントロー
ラの制御信号を調整してモータ7の回転数ひいては制動
力を調整し、雪道等においても車輪がロックしないよう
に(すなわち、ABS作動するように)構成してもよ
い。
【0035】また、通常時は油圧発生源により制動力を
発生させる一方、車輪の回転速度センサが検出する回転
速度に応じてモータ7を制御して車輪がロックしないよ
うに構成してもよい。
【0036】上記実施の形態では、ブレーキペダルの操
作に応じて制動力を調整する場合を例にしたが、本発明
はこれに限るものではなく、駆動輪の過大スリップを防
止する、いわゆるトラクションコントロールシステム
(TCSまたはTRC)等のようにブレーキペダルの操
作を伴わない場合にも、例えば所定の検出手段からの検
出信号に応じてモータ7を制御して制動力を調整するよ
うに構成してもよい。この場合、検出手段からの検出信
号に応じて油圧系(油圧発生源等)を介して制動力を発
生させる場合に比して、制御対象が少なくなり、その
分、応答性を向上することができる。
【0037】上記実施の形態では、油液を用いた場合を
例にしたが、これに代えて他の液体を用いるように構成
してもよい。また、上記実施の形態では、油圧発生源を
有し、油圧発生源による制御を行える場合を例にした
が、本発明はこれに限らず油圧発生源を有していないも
のであってもよい。
【0038】また、例えば国際公開 WO 96/03
301号に示すディスクブレーキでは、エンコーダ(回
転検出器)を軸方向に配置しているので、エンコーダを
配置した分だけ、装置全体の軸方向の長さが長くなる。
これに対して、本実施の形態のディスクブレーキ1で
は、エンコーダ46をナット5及びキャリパ3を回動支
持するベアリング34の近傍に配置しているので、同国
際公開に示すディスクブレーキに比して、軸方向の寸法
について短縮化を図ることができる。
【0039】また、エンコーダ46をモータ収納部14
及び爪部12の結合部分Kの近傍に設けており、作業ス
ペースを広くとれるので、エンコーダ46の組付け性を
向上できる。さらに、エンコーダ46は、ベアリング3
4の近傍に設けられており、エンコーダ46の回転円板
47がぶれるようなことがなく、エンコーダ46の検出
精度を向上できる。
【0040】なお、前記実施の形態では、エンコーダ4
6が、検出部49によるスリットを介した光の透過回数
に基づいてナット5ひいてはモータロータ6の回転角度
を検出する、いわゆる光透過型である場合を例にした
が、これに代えて、反射型のものや磁気式のものを用い
るようにしてもよい。
【0041】上記実施の形態では、円板部40に一つの
突出部41を設け、かつこれに対応して1条の溝42を
設けて回り止めするようにした場合を例にしたが、本発
明はこれに限らず2以上の突出部41及びこれに対応す
る2以上の溝42を設けて回り止めするように構成して
もよい。また、一つの突出部41に対し、複数条の溝4
2を設け、ボールねじ機構4のねじ軸8の位置調整を容
易に行うようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、キャリパを構成
するモータ収納部及び爪部について、分離した状態でそ
れぞれ加工することが可能であり、爪部によりキャリパ
の内側が囲まれることがなくなるので、キャリパ(モー
タ収納部及び爪部)の内側が加工しやすくなる。また、
キャリパ(モータ収納部及び爪部)内に収納されるねじ
機構及びモータなどの装置について、爪部をモータ収納
部から取り外した状態で作動させることができ、動作チ
ェックを容易に行える。また、ディスクブレーキが取り
付けられる車両の大きさ等によって爪部の形状等を変更
することがあるが、従来技術では、キャリパ全体につい
て設計変更することになり、不便であり、その分、爪部
の自由な設計が制約される。これに対し、本発明では、
キャリパをモータ収納部及び爪部から分離構成したこと
により、爪部のみの設計を行えるので、設計自由度が高
いものになる。モータ収納部及び爪部の結合部分近傍
に、ロータ(ナット)のベアリングを設けることが可能
であり、このように構成することにより、ベアリングを
容易に組付けることができるようになる。また、このよ
うにベアリングを容易に組付けることができることか
ら、ベアリングに大荷重に耐える大径のものを用いるこ
とが可能になり、汎用性の向上を図ることができる。
【0043】請求項2記載の発明は、回転検出器をモー
タ収納部及び爪部の結合部分近傍にに配置しているの
で、回転検出器を軸方向に配置する従来技術に比して、
軸方向の寸法について短縮化を図ることができる。ま
た、回転検出器をモータ収納部及び爪部の結合部分近傍
に設けており、作業スペースを広くとれるので、回転検
出器の組付け性を向上できる。さらに、回転検出器をベ
アリングの近傍に設けることにより、回転検出器がぶれ
るようなことがなくなって回転検出器の検出精度を向上
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のディスクブレーキを示
す側断面図である。
【図2】図1のディスクブレーキを爪部側から見た部分
断面図である。
【図3】図1のディスクブレーキを示す部分断面の平面
図である。
【図4】図1のピンの部分を示す断面図である。
【図5】図1のディスクブレーキを油圧シリンダ側から
見た部分断面図である。
【図6】図1の回り止め板を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ディスクブレーキ 3 キャリパ 4 ボールねじ機構 5 ナット 6 モータロータ 7 モータ 8 ねじ軸 9 ブレーキロータ 10 パッド 12 爪部 14 モータ収納部 K 結合部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 忠秋 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 久米村 洋一 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ軸と該ねじ軸を軸方向に案内するナ
    ットとからなるねじ機構をキャリパ内に収納し、前記ナ
    ットに保持されるロータを有するモータを前記キャリパ
    に収納し、前記ねじ軸が軸方向に移動することによりパ
    ッドをブレーキロータに押圧して制動力を発生させるデ
    ィスクブレーキにおいて、 キャリパを、前記モータを収納するモータ収納部と、該
    モータ収納部に結合され先端側が前記ブレーキロータを
    越えてパッドに当接する爪部とから構成したことを特徴
    とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 モータ収納部と爪部との結合部分に、ナ
    ットの回転数を検出する回転検出器を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のディスクブレーキ。
JP10103540A 1998-03-31 1998-03-31 ディスクブレーキ Pending JPH11287265A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002323075A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Nissin Kogyo Co Ltd 電気式ディスクブレーキに於ける進退作動機構の回り止め機構
WO2015146963A1 (ja) * 2014-03-25 2015-10-01 Ntn株式会社 電動式ブレーキシステム、電動式ブレーキシステムを搭載した車両、及び電動式ブレーキシステムの制御方法
KR20180111265A (ko) * 2017-03-31 2018-10-11 자동차부품연구원 차량용 이중안전 구조를 적용한 브레이크 장치
KR20190044949A (ko) * 2017-10-23 2019-05-02 자동차부품연구원 차량용 이중안전 구조를 적용한 브레이크 장치

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