JPH1128670A - カッティングソー - Google Patents

カッティングソー

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JPH1128670A
JPH1128670A JP18544197A JP18544197A JPH1128670A JP H1128670 A JPH1128670 A JP H1128670A JP 18544197 A JP18544197 A JP 18544197A JP 18544197 A JP18544197 A JP 18544197A JP H1128670 A JPH1128670 A JP H1128670A
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cutting saw
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cutting
abrasive
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Koichi Nori
光一 野理
Kazunari Ishiwatari
一成 石渡
Akihiro Koike
昭博 小池
Mineo Onishi
峰夫 大西
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Osaka Diamond Industrial Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D61/00Tools for sawing machines or sawing devices; Clamping devices for these tools
    • B23D61/02Circular saw blades
    • B23D61/025Details of saw blade body

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用による切削能力の低下を極力少なくす
る。 【解決手段】 基板11外周の砥粒層12の両側面に側
面溝14を形成し、砥粒層12の周囲4等分位は内側に
延ばして、屈曲防止足15を形成する。この足15によ
り、衝撃及び熱膨張などによるチップ12’の撓みが抑
制される。砥粒層12には周囲4等分位にレーザビーム
カットのスリット13を形成し、このスリット13によ
り、同じく熱膨張による撓みを抑制する。側面溝14は
切粉を格納排出する役目を果すが、その底面14cは内
側に向かって徐々に深くなっている。これにより、砥粒
層12が摩耗しても、切粉の格納能力の低下を軽減で
き、また、切削エッジが増大することにより、切削能力
の低下を招かない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、石材、コンクリ
ート等の硬脆材料を切断するのに使用されるハンディ
(手持ち)型カッティングソーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のカッティングソーは、図12に
示す連続リム型と、図13に示すセグメント型に大別さ
れる。前者のリム型は、鋼製基板1外周に砥粒層2を連
続して取付けたものであり、後者のセグメント型は、そ
の砥粒層2を周囲等間隔に取付けたもの、すなわち、分
割チップ2’状としたものである。砥粒層2の砥粒はダ
イヤモンド、CBNなどの超砥粒からなって、粉末冶金
法、電着法、電鋳法などによるメタルボンド、合成樹脂
成形法によるレジノイドボンド、焼成法によるビトリフ
ァイドボンドなどで基板1に固着保持される。このと
き、後者の各チップ2’間の空隙(U溝又は鍵溝)3は
その砥粒層2の固着と同時に形成される。
【0003】上記リム型は、砥粒層2の外周面に突出し
ている砥粒で相手材料(被削材)を削り取る、いわゆる
研削を行って切り進む方式であるため、相手材料の切り
口(切溝)が綺麗に仕上り、振動や騒音が少ないうえ
に、砥粒層2の剥離や折損が起こりにくい等の利点があ
る。しかし、相手材料を削り取る加工であるため、切削
性能が低いうえに、砥粒層2が全周に連続してあるた
め、切り屑(切粉)の逃げる個所がなく、切粉の排出効
率が悪い欠点がある。このため、切削性の点では、セグ
メント型に比べて著しく劣る。
【0004】これに対し、セグメント型は、隣り合った
チップ2’の間隔が広いために、チップ2’の先端が相
手材料に衝撃とともに食い込むため、砥粒の切り込み深
さが深くなり、一度に多量の相手材料を削り取る作用
と、チップ2’外周面に突出している砥粒で相手材料を
削り取る研削作用が同時に進む方式であるから、リム型
の場合のように相手を削り取る研削作用のみで切削する
場合に比べ切削性能が著しく高いうえに、空隙3に切粉
を格納して外部に送り出すため、その切粉の排出効率が
よく、切削性の点では優れている。しかし、リム型に比
べると、相手材料の切り口の綺麗さは劣り、切り込み時
の衝撃による作業中の振動や騒音が大きいうえに、チッ
プ2’の剥離・折損が起こる可能性が高い。
【0005】このように、両型のカッティングソーは、
各型特有の長所及び欠点を有している。
【0006】この両型の長所を活かし、短所を除くカッ
ティングソーとして、特開昭57−201119号公報
などで開示され、図15に示すように、基板1の外周に
連続して取付けた砥粒層2の両側面にその外周縁から内
側に向う側面溝4を基板1の周方向等間隔に形成した連
続リム型の改良形が開発されている。
【0007】このカッティングソーは、側面溝4を有し
て砥粒層2が波状となっているため、ウェーブ型とも呼
ばれ、基本的にはリム型であるため、砥粒層2の剥離や
折損が生じ難く、折損に対する安全性が高く、切削時の
振動も少ない。一方、側面溝4がセグメント型の空隙3
の役目を果して、擬似的なセグメント型を呈し、セグメ
ント型に匹敵する切削性能(能力)及び切粉の排出効果
を発揮する。
【0008】また、セグメント型カッティングソーにお
いて、基板1と砥粒層2の境界部、いわゆる基板1の首
下の摩耗を防止する手段として、図14に示すように、
砥粒層2を基板1の内側へ延長した部分5を形成したも
のもある(特開平8−90425号公報等参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記各型のいずれのカ
ッティングソーも、手持ちの汎用のディスクグラインダ
ーで使われるため、回転数は変えられない。このため、
新品時の外径における周速(直径×回転数×π)で最高
の性能を発揮するようにカッティングソーの仕様が設計
されている場合、外径が減ると性能低下を招く。反対に
外径が摩耗した状態において最高の性能を発揮する周速
に合わせて、カッティングソーの仕様を設定すれば、今
度は新品時の性能が低下する。新品の状態で性能が悪い
と砥粒層を多く残したままで使われなくなる。従って一
般的には新品時の周速に合わせた仕様設計をするので、
摩耗が進むほど切削能力が低下することとなる。
【0010】また、この種のカッティングソーを用いて
切削作業を行うと、切削面から発生した切粉が砥粒層2
外周に固く付着して砥粒層2表面に露出していた砥粒の
頭部が前記付着切粉の内に埋没した状態になることがあ
り、この様な状態がつづくと、やがて、砥粒は切削能力
を失うに至り、目詰まりの現象を起こす。この目詰まり
は修正に相当な手間がかかるので、非常に作業能率が低
下することになる。これは切粉の排出が十分に行われて
いれば殆ど回避できる。リム型は、その形状が切粉の排
出が十分な作りになっていないので目詰まりが起こりや
すい。これに対し、セグメント型とウェーブ型は、空隙
3又は側面溝4に切粉を納め(格納し)、その空隙3、
側面溝4が切溝(切削面)から離れると、遠心力により
切粉を排出する。すなわち、有効な切粉排出作用を行
う。
【0011】しかし、セグメント型、ウェーブ型におい
ても、切削作用を続け、砥粒層2の摩耗が進むにつれ
て、切粉の排出能力が低下する現象がみられる。これ
は、セグメント型でいうと、空隙3の容積、ウェーブ型
でいうと、側面溝4の容積がそれぞれ切粉を排出する際
の切粉の格納容量を示すことになるわけであるが、砥粒
層2の摩耗が進むにつれ、この格納容量が減少していく
ためである。その減少は砥粒層2の径方向の摩耗のみな
らず、図16の鎖線で示す幅方向の摩耗によっても生じ
る。このため、初期時に有していた切粉の排出能力は使
用していくに連れ低下していき、この排出能力の低下は
目詰まりの頻発による作業能率の低下だけではなく、更
に種々の弊害を招く。
【0012】その弊害の一つに切削能力の低下がある。
切粉が外へ排出されずに相手材料の切溝に残ると、その
切粉がカッティングソーと相手材料の間に入って抵抗と
して働き、カッティングソーの回転を妨げる作用をな
す。これは周速の低下につながり、切削能力を低下させ
る。また、セグメント型、ウェーブ型に見られるチップ
2’外周エッジ(ウェーブ型の場合は側面溝4の外周エ
ッジ)が相手材料に衝撃とともに食い込み、砥粒の切り
込み深さが深くなり、一度に多量の相手材料を削り取る
場合も、切り溝に残った切粉が砥粒と砥粒の間に詰ま
り、砥粒が相手材料に食い込むのを妨げる。このため、
砥粒層2の摩耗に伴う切粉の排出能力の低下は、目詰ま
りを誘発し、切削能力の低下と作業能率の低下をもたら
す事となる。
【0013】さらに、カッティングソーは、硬脆材料の
切削時、相手材料との接触、摩擦により摩擦熱が発生す
る。この熱により砥粒層2はわずかながら熱膨張する。
このとき、リム型においては、膨張により基板1が椀状
にわずかに撓んで変形し、本来保っていた直進性等の切
削精度を損なうだけではなく、その変形による手ぶれ、
叩き等の切削感覚も問題になる。一方、セグメント型
は、空隙3がその熱変形を吸収するため、支障がでる程
の基板変形は生じない。
【0014】そしてさらに、コンクリート材を切断する
場合、鳥石や鉄屑等の硬い骨材が不規則に混在している
ため、その骨材により予期せぬ衝撃が加わることが稀に
ある。環状に連続した形状のリム型、ウェーブ型につい
てはこの衝撃をカッティングソー全体で吸収することと
なるため、それが一時的な弾性変形につながり、その弾
性変形が抵抗となって回転数を鈍らせるなどの切断能力
の低下につながる。因みに、セグメント型は、空隙3の
存在により、その衝撃が骨材に当たったチップ2’及び
その付近の部位に限られるため、この骨材衝撃に基づく
一時的な弾性変形は生じにくい。
【0015】このように、リム型、セグメント型、ウェ
ーブ型のどのタイプにおいても、作業中における切削能
力の低下、及び使い込んでいった時の切削能力の低下な
どが問題となる。
【0016】この発明は、上記実情に鑑み、切削能力の
低下、特に、使い込んでいったときの切削能力の低下を
極力少なくすることを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、まず、上記側面溝4を有するカッティ
ングソーにおいては、切粉の格納場所である側面溝を砥
粒層が摩耗してもその格納容積が極力減少しないように
したのである。すなわち、その側面溝の基板周方向の断
面積を、基板内側に向かって大きくしたのである。
【0018】通常、切粉は側面溝の外周側に格納されて
から内側に押され、切溝から出たところで遠心力により
外部に飛散して排出されるが、使用当初は、摩耗によっ
て減少していない溝全体が格納場所であり、その容積が
十分以上にあるため、全容積で収納する必要がないのに
対し、使用による摩耗により、その格納容積は減少し、
やがて十分でなくなる。このとき、溝の基板周方向の縦
断面積が内側に向かって大きくなっていることは、格納
容積が十分でなくなる時点を遅らせることとなる。すな
わち、切粉の排出能力の低下を遅らせることとなり、切
削能力の低下を少なくする。因みに、溝を幅広及び深く
して十分な容積の大きさとすれば、摩耗しても、格納容
積が早期に不足することはないが、強度、砥粒層が減少
するなどの問題が生じるため、不必要に大きくすること
は好ましくない。
【0019】つぎに、この発明は、上記側面溝4の切粉
の収納効率を高めたのである。すなわち、その側面溝の
基板回転方向前側側面を後側に向かって傾斜させるとと
もに、後側側面を垂直面となっている構成としたのであ
る。
【0020】このようにすれば、前側側面が傾斜してい
ることにより、側面溝に切粉が円滑に入り、垂直な後側
側面でその切粉が確実に保持される。
【0021】また、この発明は、上記砥粒層が摩耗して
基板の外径が小さくなっても、側面溝の切削に参加する
外周エッジが長くなるようにしたのである。すなわち、
側面溝を基板内側に向かい深くしたのである。
【0022】側面溝を内側に向かい深くすると、砥粒層
が摩耗して外径が小さくなっても、切削に参加する溝の
外周エッジは深くなった分、長くなるため、切削に参加
するエッジは増加する。このため、カッティングソーの
回転数が一定で、砥粒層は摩耗による周速が低下して
も、その切削エッジの増加によって、切削性能の低下は
ない。
【0023】さらに、この発明は、上記熱及び骨材衝撃
による基板の撓みを抑制して上記課題を解決しようとし
たものであり、その撓みは、セグメント型では生じてい
ない(生じにくい)点に注目し、上記基板の外周全長に
亘り、砥粒層を連続して取付け、この砥粒層の両側面に
は、その外周縁から内側に向う溝を前記基板の周方向等
間隔に形成するとともに、前記砥粒層の周囲等分位に、
その外周縁から前記基板内に至る幅1mm以下のスリッ
トを形成して、このスリットにより前記砥粒層を分割し
て砥粒チップを基板外周に等間隔に取付けたセグメント
型としたのである。
【0024】そのスリットが上記セグメント型の空隙
(U溝又は鍵溝)3に相当して、熱及び骨材衝撃による
変形を抑制する。このとき、その熱及び衝撃による変形
は、スリットが存在すれば、そのスリットの幅が1.0
mm前後でも、又はそれ以下でも十分である。一方、スリ
ットの幅が大きければ、上述のセグメント型の騒音、切
り口の悪さなどの問題が発生し、このため、1mm以下が
好ましい。スリットが1mm以下のように極細であると、
砥粒の無い部分(スリット)が極めて狭くなることか
ら、一般のセグメント型に見られるように、切断時の振
動の発生が少なくなり、感触が良い上に、切断ラインに
沿って精度良く切れる。また、そのスリットの端面が相
手材料に衝突しにくくなるため、切断時のチッピングが
少なくなり、脆い被削材の切断仕上げ面がきれいに仕上
がるうえに、振動が少なくなるため、切断時の騒音が減
少し、作業環境が向上する。
【0025】この1mm以下のスリットは、レーザビー
ム、電子ビーム、ワイヤー放電、砥粒入りウォータジェ
ットなどの手段による切断溝により得ることができ、こ
のとき、一回(一ウェイ)の切断線とするとよい。スリ
ットの数は任意であるが3個以上が好ましい。
【0026】また、このスリットで分割された砥粒チッ
プは押圧力などにより、基板を介して撓み易くなる。こ
れは、基板の平面性がなくなって、切断作用の直進性が
劣化することとなり、切断性能の低下を招き、切削精度
にも影響する。この撓みを防止して直進性を担保するに
は、基板の全周等分位に、砥粒層から基板内に至る基板
屈曲防止部材を介設する。この防止部材はスリット間に
は必ず一つは配置することが好ましく、さらにスリット
と同様に3個以上が好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】上記側面溝の周方向の断面積を大
きくして切粉格納容積の減少を抑える形態としては、側
面溝を基板内側に向かい深くしたり、内側に向かい幅広
とした構成を採用し得る。
【0028】側面溝を同一幅で内側に向かい深くする
と、切粉格納容積の減少抑制効果に加え、上述の砥粒層
が摩耗して外径が小さくなっても、切削に参加する外周
エッジが増加する作用を発揮する。
【0029】なお、溝の深さと幅広さを併用し、両者の
欠点を補うように、その度合を適宜に設定して、最適な
切削性能を得ることが好ましい。
【0030】上記基板屈曲防止部材の実施形態として
は、砥粒層と同時に同一素材で形成された構成を採用し
得る。このようにすれば、製作が容易であり、通常、砥
粒の結合材は基板より撓みにくいもののため(剛性が高
いため)、十分にその屈曲防止機能を発揮し、上記直進
性を担保する。砥粒が混在しておれば、前述の公開公報
のように首下摩耗防止の作用もなし得る。この作用が不
要であれば、この防止部材は砥粒を混在しないものとし
得る。
【0031】
【実施例】図1乃至図4に一実施例を示し、この実施例
は、ハンディタイプの外径105mm程度のものであり、
鋼製基板11の外周にダイヤモンド、CBNなどの超砥
粒からなる砥粒層12が取付けられ、その砥粒層12の
周囲4等分位には内側に延びる足(屈曲防止部材)15
が一体に形成されている。この砥粒層12及び足15は
基板11に結合材をメタルボンドとする焼成法によって
固着保持されている。
【0032】このとき、基板11の外周縁は図4(a)
のごとく断面三角状とされて砥粒層12にくさび状に喰
い込んだ状態となり、足15の介設個所には同形状の穴
が形成されて、この穴に砥粒層が焼結固着されて足15
をなしている。足15は図4(b)に示すように、砥粒
層12と同じ厚さを有するため、その側面で切溝の側面
を研削して基板11の首下摩耗を防止する。この機能を
要求しないのであれば、図9に示すように、足15の厚
みは基板11の厚みと同じか、それ以下とし得る。
【0033】基板11外周の砥粒層12はその周囲4等
分位にレーザビーム加工による0.2〜0.3mm幅のス
リット13が内側に向かって形成されて、分割チップ1
2’からなるセグメント型となっている。このスリット
13は基板11の透孔16に至り、この透孔16によ
り、スリット13に基づく割れが防止される。スリット
13は砥粒層12を焼結固着後に形成する。なお、切削
時の摩擦による熱歪は周方向に生じるが、スリット13
はその直交方向、すなわち中心に向う半径線上にあるた
め、その熱歪を円滑に吸収する。
【0034】また、砥粒層12の両側面には一定間隔で
ウェーブ型の側面溝14が形成されている。その側面溝
14の周方向の断面は、図3に示すように、台形をして
おり、この実施例の回転方向(図1矢印方向)前側側面
14aが傾斜し、後側側面14bが垂直面となってい
る。この傾斜していることにより、切粉が側面溝14内
に円滑に入り、垂直面14bでその格納した切粉を確実
に保持し、切溝を出たところで、遠心力により外部に円
滑に飛散排出する。側面溝14の断面としては、図11
(a)乃至(c)に示す形状等を採用し得るが、実施例
と同様な切粉格納効果を発揮するのは(c)に示す形状
である。
【0035】側面溝14の底面14cは、図4に示すよ
うに、段階的に深くなっており、これによって、側面溝
14の周方向の断面積は内側に向かって大きくなってお
り、上述の切粉の格納効果及び切削エッジの増加効果が
発揮される。この側面溝14の径方向断面形状として
は、図8(a)、(b)に示すように、その底面14c
が直線状(同(a))、又は円弧状に連続的に深くなっ
たり、2段階以上でもって深くなる(図(b))などを
採用し得る。側面溝14の深さ及びその変化度合は砥粒
層12の強度、切削性などを考慮して適宜に決定する。
【0036】因みに、側面溝14の切削に参加する外周
エッジは後側の垂直面14bの外縁であり、前側側面1
4aが傾斜しても、切削性には影響はない。
【0037】この実施例のカッティングソーにより、石
材を切削切断したところ、まず、側面溝14の一側面1
4aが傾斜し、その他面14bが垂直であることによ
り、側面溝14内に切粉が円滑に入り、確実に保持され
て円滑に排出された。また、摩耗していくに従い、ウェ
ーブ型に見られた排出容積の減少による切粉の排出能力
の低下も、従来のウェーブ型に比べ減少が少なく、排出
能力が著しく向上した。したがって、この側面溝14の
前後面14a、14bの形状により、切粉の排出能力を
従来のカッティングソーより向上させたことで、従来問
題となっていた、(1) 摩耗が進むに従っての目詰まりの
誘発、(2) 摩耗が進むに従っての切削能力の低下、が回
避された。
【0038】つぎに、側面溝14が内側に向かい深くな
って、切削に参加する外周エッジが長くなるようになっ
ていることにより、摩耗が進むに連れ、セグメント型に
見られる「チップ先端が相手材料に衝撃とともに食い込
み、砥粒の切り込み深さが深くなり、一度に多量の相手
材料を削り取る作用」が増加していくことになり、切削
能力が増す。このため、砥粒層2の摩耗の低下に伴う周
速の低下による切味の低下が、切刃(エッジ)を増やし
切削能力を増すことにより回避された。
【0039】そして、スリット13が極めて細いことに
より、リム型、ウェーブ型の切削時の安全性を保ちつ
つ、熱膨張による変形をそのスリットで逃がすととも
に、足15で抑制し、そのため、撓みが起こりにくく、
安定した精度の良い切削が可能となった。また、リム
型、ウェーブ型に見られるコンクリート切削時の一次的
な弾性変形による切削能力低下も、衝撃を逃がす方向で
回避した。一方、リム型、ウェーブ型の特徴である、相
手材料の切り口が綺麗で、作業中、振動や騒音を伴わな
い利点は維持された。
【0040】この実施例において、図5に示すように足
15がないものとすることができ、この図5の実施例で
も、熱膨張等による撓みを従来より抑制されたものとな
った。また、側面溝14及び足15を回転方向に傾斜さ
せなくても、図6に示すように、中心に向かうようにす
ることもできる。また、図7に示すように、従来のウェ
ーブ型において、その側面溝14にのみこの発明を採用
し得る。さらに、図10に示すように、側面溝14はそ
の幅dを内側に広げることにより、周方向の断面積を内
側に向かって大きくすることができる。
【0041】
【発明の効果】この発明は以上の説明から理解できるよ
うに、使用につれて切削能力の大幅な低下を招かず、安
定した切削性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のカッティングソーに係る一実施例の
正面図
【図2】同実施例の背面図
【図3】(a)は同実施例の一部切断側面図、(b)は
同要部拡大側面図
【図4】(a)、(b)ともに同実施例の要部断面図
【図5】他の実施例の正面図
【図6】他の実施例の正面図
【図7】他の実施例の正面図
【図8】(a)、(b)は溝形状の各例図
【図9】足(屈曲防止部材)部分の他例図
【図10】溝形状の他例図
【図11】(a)〜(c)は溝形状の各例図
【図12】従来例の正面図
【図13】従来例の正面図
【図14】従来例の正面図
【図15】従来例の正面図
【図16】砥粒層の摩耗説明図
【符号の説明】
1、11 基板 2、12 砥粒層 2’、12’ 砥粒チップ 3 セグメント型空隙 4 ウェーブ型溝 13 スリット 14 側面溝 14a 溝傾斜面 14b 溝垂直面 14c 溝底面 15 屈曲防止部材(足)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 昭博 堺市鳳北町2丁80番地 大阪ダイヤモンド 工業株式会社内 (72)発明者 大西 峰夫 堺市鳳北町2丁80番地 大阪ダイヤモンド 工業株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円状基板11の外周に砥粒チップ12’
    を等間隔に取付けたセグメント型カッティングソーであ
    って、 上記基板11の外周全長に亘り砥粒層12を連続して取
    付け、この砥粒層12の両側面には、その外周縁から内
    側に向う側面溝14を前記基板11の周方向等間隔に形
    成するとともに、前記砥粒層12の周囲等分位に、その
    外周縁から前記基板11内に至るスリット13を形成し
    て、このスリット13により前記砥粒層12を分割して
    上記砥粒チップ12’を基板11外周に等間隔に取付け
    たものとし、 かつ、上記スリット13を幅1mm以下としたことを特徴
    とするセグメント型カッティングソー。
  2. 【請求項2】 上記スリット13は、レーザビーム、電
    子ビーム、ワイヤー放電又はウォータジェットによる切
    断溝から成ることを特徴とする請求項1記載のセグメン
    ト型カッティングソー。
  3. 【請求項3】 上記基板11の全周等分位に、上記砥粒
    層12から前記基板11内に至る基板屈曲防止部材15
    を介設したことを特徴とする請求項1又は2に記載のセ
    グメント型カッティングソー。
  4. 【請求項4】 上記基板屈曲防止部材15が上記砥粒層
    12と同時に同一素材で形成されたものであることを特
    徴とする請求項3に記載のセグメント型カッティングソ
    ー。
  5. 【請求項5】 上記側面溝14の基板11周方向の断面
    積を、基板内側に向かって大きくしたことを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか一つに記載のセグメント型カ
    ッティングソー。
  6. 【請求項6】 上記側面溝14は、その基板回転方向前
    側側面14aが後側に向かって傾斜し、後側側面14b
    が垂直面となっていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか一つに記載のセグメント型カッティングソ
    ー。
  7. 【請求項7】 円状基板11の外周に砥粒層12を取付
    け、その砥粒層12の両側面全長に亘り、一定間隔で外
    縁から内側に向う側面溝14を形成したカッティングソ
    ーであって、 上記側面溝14の基板11周方向の断面積を、基板内側
    に向かって大きくしたことを特徴とするカッティングソ
    ー。
  8. 【請求項8】 上記側面溝14を基板内側に向かい深く
    して、上記断面積を基板内側に向かって大きくしたこと
    を特徴とする請求項7記載のカッティングソー。
  9. 【請求項9】 上記側面溝14を基板内側に向かい幅広
    として、上記断面積を基板内側に向かって大きくしたこ
    とを特徴とする請求項7記載のカッティングソー。
  10. 【請求項10】 円状基板11の外周に砥粒層12を取
    付け、その砥粒層12の両側面全長に亘り、一定間隔で
    外縁から内側に向う側面溝14を形成したカッティング
    ソーであって、 上記側面溝14を基板11内側に向かい深くして、上記
    砥粒層12が摩耗して基板11の外径が小さくなって
    も、前記側面溝14の切削に参加する外周エッジが長く
    なるようにしたことを特徴とするカッティングソー。
  11. 【請求項11】 円状基板11の外周に砥粒層12を取
    付け、その砥粒層12の両側面全長に亘り、一定間隔で
    外縁から内側に向う側面溝14を形成したカッティング
    ソーであって、 上記側面溝14は、その基板回転方向前側側面14aが
    後側に向かって傾斜し、後側側面14bが垂直面となっ
    ていることを特徴とするカッティングソー。
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