JPH11283897A - X線マスクおよびその製造方法 - Google Patents

X線マスクおよびその製造方法

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JPH11283897A
JPH11283897A JP8090698A JP8090698A JPH11283897A JP H11283897 A JPH11283897 A JP H11283897A JP 8090698 A JP8090698 A JP 8090698A JP 8090698 A JP8090698 A JP 8090698A JP H11283897 A JPH11283897 A JP H11283897A
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JP
Japan
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ray mask
reinforcing frame
ray
support
wafer
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Withdrawn
Application number
JP8090698A
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English (en)
Inventor
Hidetaka Yabe
秀毅 矢部
Kaeko Kitamura
佳恵子 北村
Shigeto Ami
成人 阿彌
Koji Kichise
幸司 吉瀬
Atsushi Aya
淳 綾
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線マスクウエハとサポートリング7とを接
着することに基づく転写の際のパターンの寸法精度の劣
化を防止できるX線マスクおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 シリコン基板1と、メンブレン2と、反
射防止膜3と、X線吸収体4と、エッチマスク5と、レ
ジスト6とを有するX線マスクウエハが、接着剤8を介
在してサポートリング7に万力11によって押し付けら
れた状態でレジスト6がベークされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線マスクおよび
その製造方法に関し、より具体的には、X線マスクウエ
ハをサポートリングに接着してなるX線マスクおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでそれほど集積度の高くない半導
体記憶装置におけるパターンの転写には、主に紫外線に
よるリソグラフィ技術が用いられてきた。しかし、半導
体記憶装置の高集積化が進み、たとえばDRAM(Dyna
mic Rondom Access Memory)において1Gbit(ギガ
ビット)のようにGbit級となると、配線などの各パ
ターンがデバイスルールに従って極微細になるため、よ
り解像度の高いパターンの転写が必要となる。
【0003】このような微細パターンの転写を行なう技
術としてX線によるリソグラフィ技術が期待されてい
る。このX線リソグラフィ技術では、露光光となるX線
の波長(軟X線:λ=5〜20nm)が紫外線に比べ短
波長となるため、紫外線によるリソグラフィよりも解像
度の高いパターンの転写が可能となる。
【0004】このようなX線リソグラフィ技術に用いら
れるX線マスクの製造方法は、たとえば特開平7−13
5157号公報に示されている。以下、この公報に示さ
れた製造方法を従来の製造方法として説明する。
【0005】図29〜図35は、従来のX線マスクの製
造方法を工程順に示す概略断面図である。図29を参照
して、まず、シリコン基板1上にメンブレン2が成膜さ
れる。
【0006】図30を参照して、シリコン基板1の一部
が除去(バックエッチ)され、メンブレン2の一部裏面
が露出する。
【0007】図31を参照して、メンブレン2上に、イ
ンジウム・錫酸化物(ITO)などからなる反射防止膜
兼エッチングストッパー膜(以下、単に反射防止膜と称
する)3が塗布され焼成される。
【0008】図32を参照して、反射防止膜3上に、タ
ングステン−チタン膜からなるX線吸収体4が成膜され
る。そしてこの際のX線吸収体4の平均膜応力を測定
し、この平均膜応力を0とするための熱処理時の温度を
決め、たとえば250℃でアニールして、X線吸収体4
の平均膜応力が0に調整される。
【0009】図33を参照して、X線吸収体4上に、レ
ジスト6が塗布され、180℃でベークされる。
【0010】図34を参照して、X線マスクウエハのシ
リコン基板1がサポートリング7に接着剤8によって接
着される。レジスト6は電子線描画(EB)された後に
現像されてレジストパターン6とされる。このレジスト
パターン6をマスクとしてX線吸収体4にエッチングが
施された後、レジストパターン6が除去される。
【0011】図35を参照して、これにより、所定のパ
ターン形状のX線吸収体4を有するX線マスクが完成す
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線マスクおよ
びその製造方法では、転写の際のパターンの寸法精度が
劣化するという問題点があった。以下、そのことについ
て詳細に説明する。
【0013】従来の場合、レジスト6を塗布・ベークし
た後の接着の際(図34)、力を加えてX線マスクウエ
ハが平らになるように接着が行なわれていた。このた
め、接着時に加えた力によってメンブレン2上のX線吸
収体4に新たな応力が発生する。
【0014】またサポートリング7とX線マスクウエハ
との平面は通常一致しない。このため、X線マスクウエ
ハとサポートリング7との対向する面全面に接着剤8を
塗って接着を行なう場合、X線マスクウエハが変形して
接着されることになり、その結果、X線吸収体4に新た
な応力が発生してしまう。
【0015】このようにX線吸収体4に新たな応力が発
生した場合、図35に示すようにX線吸収体4をエッチ
ングすると、X線吸収体4の応力が部分的に緩和され
る。このため、X線吸収体4のパターンが歪んでしま
い、SR(Synchrotron Radiation )転写の際にパター
ンの寸法精度が劣化する。
【0016】また、X線マスクウエハとサポートリング
7との対向する面全面に接着剤8を塗って接着させても
接着剤8を均一に塗ることが難しいため、接着剤8が余
ったり、また足りなかったりする。そのため、特開昭6
2−54919号公報では、図36および図37に示す
ようにウエハ101に接着される補強リング105の接
着面105cに溜まり溝105aや貫通孔105bが設
けられている。これにより、余分な接着剤を接着面から
溝105aや貫通孔105bに逃すことができる。
【0017】なお、この公報では、接着する際にウエハ
101と補強リング105とは万力104により押圧さ
れ、特にウエハ101側は、緩衝板102と、押え板1
03とを介して押圧される。
【0018】しかし、溝105aや貫通孔105bを設
けたことによって、洗浄の際にゴミがこの溝105aや
貫通孔105bに溜まりやすくなり、また接着剤108
が足りない部分にも洗浄水とともにゴミが侵入しやす
い。その結果、SR転写の際のマスクの振動によって、
溝105aなどに侵入したゴミが落ちてメンブレンに付
着すると、SR転写の際のパターンの寸法精度が劣化し
てしまう。
【0019】また、接着の際に、X線マスクウエハの接
着面の背面を真空吸着すると吸着治具の部分にゴミが引
き寄せられ、その結果、X線マスクウエハの接着面の背
面はゴミが多くなりやすい。そのため、SR転写の際に
ゴミによってパターンの寸法が変動してしまい、寸法精
度が劣化する。
【0020】また、接着後にレジスト6を塗布・ベーク
する方法では、レジスト6のベーク温度(日本ゼオン製
ZEP520は、通常は180℃、30分)では、接着
剤8が軟化するため、X線マスクの変形が発生する。こ
れはサポートリング7とX線マスクウエハとの熱膨張率
が異なることに依存する。ガラス転移温度以上でベーク
すると接着剤8が軟化するため、X線マスクウエハとサ
ポートリング7は各々の力が解放された自由な形状にな
ろうとする。その後、ベークが終わって冷却が始まり、
ガラス転移温度以下になるとその状態でX線マスクウエ
ハとサポートリング7は固着されてしまう。しかし、そ
の後室温までの間の温度差と熱膨張率との差のため、X
線マスクは変形してしまう。その結果、X線吸収体4に
応力が発生する。この状態のX線吸収体4にエッチング
を行なうと、X線吸収体4の応力が解放されるためX線
吸収体4のパターンの位置歪みが発生する。このため、
SR転写の際にパターンの寸法精度が劣化する。
【0021】それゆえ、本発明の目的は、X線マスクウ
エハをサポートリングに接着することに基づく転写の際
のパターンの寸法精度の劣化を防止できるX線マスクお
よびその製造方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の一の局面に従う
X線マスクは、X線マスクウエハと補強枠とを備えてい
る。X線マスクウエハは、X線を透過する材質よりなる
マスク基板と、マスク基板上に形成されかつX線を吸収
する材質よりなるX線吸収体パターンと、マスク基板を
支持する支持体とを有している。補強枠は、X線マスク
ウエハの支持体に2箇所または3箇所で接着されてい
る。
【0023】平面は3点で規定でき、4点となると1点
はその平面から外れる可能性が高くなる。そのため、4
点目の力によってマスクが変形し、それによってX線吸
収体パターンの変形が発生する。
【0024】これに対して本発明の一の局面に従うX線
マスクでは、接着部を2点または3点としているため、
接着による上記の4点目の力が加わることはなく、X線
マスクウエハの変形を最小限に抑えることができる。し
たがって、X線マスクウエハの変形による転写の際のパ
ターンの寸法精度の劣化は生じない。
【0025】本発明の他の局面に従うX線マスクは、X
線マスクウエハと、補強枠と、接着剤とを備えている。
X線マスクウエハは、X線を透過する材質よりなるマス
ク基板と、マスク基板上に形成されかつX線を吸収する
材質よりなるX線吸収体パターンと、マスク基板を支持
する支持体とを有している。補強枠は、X線マスクウエ
ハの支持体に接着されている。接着剤は、支持体と補強
枠との対向する面の縁に沿って内周および外周の2周に
分けて支持体と補強枠とを接着し、かつ支持体と補強枠
との間の内周端および外周端を全周にわたって隙間なく
埋込んでいる。
【0026】本発明の他の局面に従うX線マスクでは、
支持体と補強枠との間の内周端および外周端を全周にわ
たって隙間なく接着剤が埋込まれているため、支持体と
補強枠との間にゴミが入り込む隙間がない。よって、侵
入したゴミによって転写の際のパターンの寸法精度が劣
化したり、マスク基板が割れることはない。
【0027】また内周および外周の2周に分けているた
め、内周部と外周部との間の中央部の接着剤を省くこと
ができ、全面に接着剤を用いる場合よりも接着剤の量を
少なくすることができる。
【0028】上記局面において好ましくは、支持体と補
強枠との対向する面の間から外周側へはみ出した接着剤
の端部はX線マスクウエハの外周面に接する範囲内に位
置し、かつ支持体と補強枠との対向する面の間から内周
側へはみ出した接着剤の端部は補強枠の内周面に接する
範囲内に位置している。
【0029】これにより、はみ出した接着剤によって、
露光の際のX線マスクと露光されるべきウエハとの間の
ギャップ設定に支障が生じたり、接着剤が露光光を導く
ビームラインの取出口に接触することが防止される。
【0030】本発明の一の局面に従うX線マスクの製造
方法は、X線マスクウエハの支持体に補強枠を接着した
後に、支持体上に塗布されたレジストをベークする方法
であって、レジストをベークする工程は、補強枠に対す
るX線マスクウエハの位置を規制した状態で行なわれ
る。
【0031】本発明の一の局面に従うX線マスクの製造
方法では、補強枠とX線マスクウエハとの位置が規制さ
れた状態でレジストがベークされるため、このベークに
よって接着剤が軟化しても補強枠とX線マスクウエハと
の熱による変形は防止される。このため、X線マスクウ
エハと補強枠との熱膨張差に基づくX線マスクウエハの
歪みの発生を防止でき、よって、転写の際のパターンの
寸法精度の劣化を防止することができる。
【0032】上記局面において好ましくは、補強枠に対
するX線マスクウエハの位置を規制した状態は、補強枠
とX線マスクウエハとを互いに押圧した状態である。
【0033】これにより、X線マスクウエハとサポート
リングとをレジストのベーク時に変形しないよう押さえ
つけることが可能となる。
【0034】上記局面において好ましくは、補強枠に対
するX線マスクウエハの位置を規制した状態は、互いに
動かないように補強枠とX線マスクウエハとの縦方向お
よび横方向の双方から保持部材を接触させた状態であ
る。
【0035】これにより、X線マスクウエハとサポート
リングとを、レジストのベーク時に変形しないよう保つ
ことができる。
【0036】本発明の他の局面に従うX線マスクの製造
方法は、X線マスクウエハの支持体に補強枠を接着する
方法であって、一定の間隔をおいて支持体と補強枠とを
対向するように保持した状態で外力を加えずに支持体と
補強枠との対向面が接着される。
【0037】本発明の他の局面に従うX線マスクの製造
方法では、外力を加えずに接着するため、この外力によ
ってX線マスクウエハがサポートリングの形状に合わせ
て変形することはない。よって、この変形による転写の
際のパターンの寸法精度の劣化が生じることが防止され
る。
【0038】上記局面において好ましくは、補強枠の接
着面の背面を真空吸着部材に真空吸着させて補強枠と支
持体とが接着される。
【0039】このようにX線マスクウエハではなく補強
枠を真空吸着することにより、X線マスクウエハの歪み
を防止でき、この歪みによる転写の際のパターンの寸法
精度の劣化を防止することができる。
【0040】また、X線マスクウエハではなく補強枠を
真空吸着することにより、X線マスクウエハを真空吸着
する場合よりもX線マスクウエハに付着するゴミの量を
少なくすることができる。このため、この付着したゴミ
による転写の際のパターンの寸法精度の劣化を防止する
ことができる。
【0041】また、X線マスクウエハに対する補強枠の
位置調整が容易となる。上記局面において好ましくは、
接着剤とは異なる材質よりなるスペーサを補強枠と支持
体との間に挟んで補強枠と支持体とが接着される。
【0042】これにより、X線マスクウエハに対する補
強枠の高さを規定しなくても、所定の隙間をもってX線
マスクウエハと補強枠とを保持し接着することが可能と
なる。
【0043】上記局面において好ましくは、X線マスク
ウエハと補強枠との保持は、X線マスクウエハの接着面
の接着を3点以下で支持する、およびX線マスクウエハ
の外周面を3点以下で支持するの少なくともいずれかで
行なわれる。
【0044】これにより、X線マスクウエハの位置決め
を行なうことができる。上記局面において好ましくは、
X線マスクウエハの支持体に補強枠を接着剤で接着した
後に、支持体上に塗布されたレジストを、接着剤のガラ
ス転移温度未満の温度でベークする工程がさらに備えら
れている。
【0045】これにより、接着剤が軟化することによる
転写の際のパターンの寸法精度の劣化を防止することが
できる。
【0046】本発明のさらに他の局面に従うX線マスク
の製造方法は以下の工程を備えている。
【0047】まず支持体上にX線を透過する材質よりな
るマスク基板と、マスク基板の表面上にX線を吸収する
材質よりなるX線吸収体とが順次成膜される。そして支
持体が接着剤で補強枠に接着される。そして補強枠が接
着された状態で、マスク基板の裏面が露出するように支
持体が選択的に除去される。そしてX線吸収体上にレジ
ストが塗布される。そして支持体を選択的に除去した後
に、塗布されたレジストが、接着剤のガラス転移温度未
満の温度でベークされる。
【0048】本発明のさらに他の局面に従うX線マスク
の製造方法では、支持体を補強枠に接着した後に支持体
が選択的に除去される。補強枠に接着する前に支持体を
選択的に除去すると、支持体に歪みが生じてしまうが、
支持体を補強枠に接着した後であれば補強枠は剛性が大
きいため支持体に歪みが生じることは抑制される。とこ
ろが、この後のレジストのベーク時に接着剤が軟化する
とX線吸収体のパターンの位置歪みが生じてしまう。そ
こで、レジストのベーク温度を接着剤のガラス転移温度
未満としてベーク時の接着剤の軟化を防止することで、
接着剤の軟化による転写の際のパターンの寸法精度の劣
化が防止される。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0050】実施の形態1 図1〜図6は、本発明の実施の形態1におけるX線マス
クの製造方法を工程順に示す概略断面図である。図1を
参照して、まず支持体であるシリコン基板1上にマスク
基板であるSiCなどのメンブレン2が成膜された後、
シリコン基板1にバックエッチが施され、メンブレン2
の裏面が露出する。
【0051】図2を参照して、シリコン基板1の裏面に
接着剤8を介して補強枠であるサポートリング7が接着
される。
【0052】図3を参照して、メンブレン2上に、たと
えばインジウム・錫酸化物などからなる反射防止膜3
と、たとえばタンタル系の材料よりなるX線吸収体4
と、たとえばタングステンよりなるエッチマスク5とが
順次成膜される。
【0053】図4を参照して、エッチマスク5上に、レ
ジスト6が塗布され、たとえば180℃でベークされ
る。このレジスト6のベーク温度が接着剤8のガラス転
移温度よりも高い場合には、このベーク時に接着剤8が
軟化してしまい、X線マスクウエハとサポートリング7
との熱膨張差に基づく位置ずれが発生してしまう。
【0054】このため、本実施の形態では、たとえば図
7に示すようにX線マスクウエハとサポートリング7と
を万力11によって締めつけた状態でベークが行なわれ
る。このとき、万力11で締めつけるポイントは、X線
マスクウエハとサポートリング7との接着を行なったポ
イントが好ましい。
【0055】図5を参照して、ベークが終了した後、電
子線描画機でレジスト6にパターンが描かれた後、現像
されてレジストパターン6が形成される。このレジスト
パターン6を用いてエッチマスク5にエッチングが行な
われる。この後、パターニングされたエッチマスク5を
用いてX線吸収体4にエッチングが施され、X線吸収体
4がパターニングされる。最後に、レジスト6とエッチ
マスク5とが除去されて、図6に示すX線マスクが完成
する。
【0056】本実施の形態では、上述したようにレジス
ト6のベーク時にX線マスクウエハとサポートリング7
とが万力11によって締めつけられるため、接着剤8が
軟化してもX線マスクウエハとサポートリング7との位
置ずれを防ぐことができる。このため、この位置ずれに
おける転写の際のパターンの寸法精度の劣化を防止する
ことができる。
【0057】なお、本実施の形態では、万力11で締め
つけた状態でレジスト6のベークが行なわれている。し
かし、図8に示すように、サポートリング7とX線マス
クウエハとが支持棒13、14に接するよう配置され、
横方向および縦方向の動きを規制した状態でレジスト6
のベークが行なわれてもよい。横方向および縦方向から
動きが規制されていれば、レジスト6のベーク時に接着
剤8が軟化してもX線マスクウエハとサポートリング7
との位置ずれが生ずることはないからである。
【0058】ただしこの場合、支持棒13、14および
その支持棒13、14を支持する固定台12とは、熱膨
張率の小さな材質よりなっていることが好ましい。熱膨
張率の大きい材質よりなっていた場合、支持棒13、1
4および固定台12自体が熱によって変形し、X線マス
クウエハとサポートリング7との位置ずれが生じるおそ
れがあるからである。
【0059】なお、レジスト6のベーク時にX線マスク
ウエハとサポートリング7との位置ずれを防ぐ別の方法
として、レジスト6のベーク温度を接着剤8のガラス転
移温度よりも低くする方法もある。たとえば米国エポキ
シテクノロジー社製((株)理経、取り扱い)のエポパ
ック301(接着剤)のガラス転移温度はカタログによ
ると48℃であり、エポパック354は130℃であ
る。このため、接着剤8にこれらの種類を用いた場合に
は、この接着剤8のガラス転移温度よりもベーク温度の
低いレジスト6が用いられればよい。
【0060】このようにレジスト6のベーク温度が接着
剤8のガラス転移温度よりも低い場合には、レジスト6
のベーク時に接着剤8が軟化することはない。よって、
接着剤8が軟化することによるX線マスクウエハとサポ
ートリング7との変形は生じず、この変形に基づく転写
の際のパターンの寸法精度の劣化を防止することができ
る。したがって、レジスト6のベーク時に図7や図8に
示すようにX線マスクウエハとサポートリング7とを万
力11によって締めつけたり、支持棒13、14によっ
て動きを規制したりする必要もなくなる。
【0061】なお、室温硬化型の接着剤や、紫外線硬化
型の接着剤を用いると、接着の際のX線マスクウエハと
サポートリング7との熱膨張による変形を防ぐことがで
きる。このため、歪みはより少なくなり、パターンの寸
法精度の向上に効果がある。
【0062】また本実施の形態では、図1〜図3に示す
ようにメンブレン2の成膜、バックエッチ、サポートリ
ング7の接着後に、反射防止膜3とX線吸収体4とエッ
チマスク5とが成膜されている。しかし、ここまでの工
程はこの工程に限らず、たとえば図1に示すバックエッ
チ後に図9に示すように反射防止膜3とX線吸収体4と
エッチマスク5とを順次成膜してからシリコン基板1に
サポートリング7を接着して図3に示す状態としてもよ
い。
【0063】また図10に示すようにシリコン基板1上
にメンブレン2と反射防止膜3とX線吸収体4とエッチ
マスク5とを成膜した後に図9に示すようにバックエッ
チを行なってからサポートリング7を接着して図3に示
す状態としてもよい。
【0064】また図10に示すようにシリコン基板1上
に各膜が成膜された後に図11に示すようにサポートリ
ング7を接着してからシリコン基板1にバックエッチを
施して図3に示す状態としてもよい。
【0065】サポートリング7にシリコン基板1を接着
する前にシリコン基板1にバックエッチが施されると、
このバックエッチによりシリコン基板1に歪みが生じて
しまう。これに対して、上記のようにシリコン基板1を
サポートリング7に接着した後にシリコン基板1にバッ
クエッチを施す場合には、サポートリング7の剛性が大
きいため、このバックエッチによってシリコン基板1に
歪みが生じることは抑制される。またX線吸収体4の成
膜直後にアニールなどによりX線吸収体4の平均膜応力
が0に調整されていれば、X線吸収体4の膜応力により
歪みが生じることも防止される。
【0066】ところが、この後に図4に示すようにレジ
スト6のベーク時に接着剤8が軟化してしまうと、図6
に示すX線吸収体4のパターンの位置歪みが生じてしま
う。そこで、このような位置歪みが生じないように、レ
ジスト6のベーク温度を接着剤8のガラス転移温度未満
として、接着剤8の軟化が防止される。
【0067】実施の形態2 図12および図13は、本発明の実施の形態2における
X線マスクの構成を概略的に示す平面図および断面図で
ある。図12と図13とを参照して、X線マスクは、X
線マスクウエハと補強枠であるサポートリング7とが接
着剤8によって接着されて構成されている。
【0068】X線マスクウエハは、支持体であるシリコ
ン基板1と、マスク基板であるメンブレン2と、反射防
止膜3と、X線吸収体4とを有している。メンブレン2
は、X線透過性基板であり、たとえば厚さ1〜2μmで
軽元素(たとえばSiC)からなっており、シリコン基
板1上に形成されている。反射防止膜3は、メンブレン
2の表面に形成され、たとえばインジウム・錫酸化物な
どからなっており、アライメント光の反射を防止する役
割をなすものである。X線吸収体4は、反射防止膜3上
に所定の形状で形成され、X線の透過を遮る材料、たと
えばタンタル系の材料よりなっている。
【0069】本実施の形態のX線マスクの構造で特に注
目すべきは、X線マスクウエハとサポートリング7との
接着箇所である。つまり、X線マスクウエハはサポート
リング7に3点で接着されている。
【0070】次に、本実施の形態の製造方法について説
明する。図14〜図18は、本発明の実施の形態2にお
けるX線マスクの製造方法を工程順に示す概略断面図で
ある。まず図14を参照して、シリコン基板1上に厚さ
1〜2μmで軽元素からなるメンブレン2と、たとえば
インジウム・錫酸化物などからなる反射防止膜3と、た
とえばタンタル系の材料よりなるX線吸収体4と、たと
えばタングステンよりなるエッチマスク5とが順次成膜
される。
【0071】図15を参照して、シリコン基板1の一部
にバックエッチが施され、メンブレン2の裏面が露出す
る。
【0072】図16を参照して、エッチマスク5上にレ
ジスト6が塗布され、たとえば180℃でベークされ
る。
【0073】図17を参照して、シリコン基板1の裏面
に接着剤8を介してサポートリング7が接着される。こ
の際、接着剤8は、接着箇所が3点となるようにつけら
れる。
【0074】図18を参照して、電子線描画機でレジス
ト6にパターンが描かれた後、現像されてレジストパタ
ーン6が形成される。このレジストパターン6を用いて
エッチマスク5にエッチングが行なわれる。この後、パ
ターニングされたエッチマスク5を用いてX線吸収体4
にエッチングが施され、X線吸収体4がパターニングさ
れる。この後、レジスト6とエッチマスク5とが除去さ
れて図12および図13に示すX線マスクが完成する。
【0075】平面は3点で規定できるが、4点となると
1点はその平面からずれる可能性がある。このため、X
線マスクウエハとサポートリング7とを4点で接着した
場合、4点目の力によってX線マスクウエハが変形し、
それによってX線吸収体4に応力が発生する。その結
果、X線吸収体4のエッチングを行なうとX線吸収体4
のパターンの変形が発生してしまい、SR転写の際のパ
ターンの寸法精度が劣化する。
【0076】本実施の形態では、X線マスクウエハとサ
ポートリング7との接着ポイントは3点であるため、4
点目の力によってX線マスクウエハが変形することはな
く、その変形によって転写の際のパターンの寸法精度が
劣化することはない。
【0077】なお、本実施の形態では、4点目の力によ
るマスクの変形を防止すべく接着ポイントを3点とした
が、接着ポイントは2点であってもよい。2点であれ
ば、3点と同様、4点目の力によるマスクの変形を防止
することができるからである。ただし、1箇所で接着さ
れている場合には、以下に述べるように問題がある。
【0078】X線マスクウエハがサポートリング7との
対向面全面で接着された場合には、X線マスクウエハは
サポートリング7の形状に合わせて変形してしまい、転
写の際の寸法精度が劣化してしまう。またX線マスクウ
エハがサポートリング7に対して局所的に1点でのみ接
着されている場合には、接着強度が弱くなってしまう。
【0079】また、本実施の形態では、図14に示すよ
うにシリコン基板1上にメンブレン2と、反射防止膜3
と、X線吸収体4と、エッチマスク5とを成膜した後に
図15に示すようにバックエッチが行なわれている。し
かし、図19に示すようにシリコン基板1上にメンブレ
ン2のみを成膜した状態でバックエッチを行なってから
反射防止膜3と、X線吸収体4と、エッチマスク5とを
成膜して図15に示す状態としてもよい。
【0080】また、X線マスクウエハとサポートリング
7との接着の際、加熱硬化型の接着剤8の場合は、硬化
温度をレジストベーク温度以下にすることが好ましい。
なお、レジストベーク以外でも応力調整のためのアニー
ルやエッチング時の加熱などが行なわれるときは、その
加熱温度はレジストベーク温度以下とすることがよい。
このように接着後の熱履歴をレジストベーク温度以下と
するのは、レジストベーク温度以上で接着などを行なう
と、レジスト6の感度が変化し、パターンの寸法精度が
劣化するためである。
【0081】実施の形態3 図20と図21とは、本発明の実施の形態3におけるX
線マスクの構成を概略的に示す断面図と平面図である。
図20と図21とを参照して、本実施の形態のX線マス
クの構成は、図12と図13とに示した実施の形態2と
比較して接着状態が異なっている。
【0082】本実施の形態では、接着剤8はX線マスク
ウエハとサポートリング7との対向する面の全面にむら
なく位置し、かつX線マスクウエハとサポートリング7
との対向部の内周側および外周側の双方へはみ出してい
る。接着剤8の外周側へはみ出した部分の端部P1はX
線マスクウエハの外周面1aに接する範囲内に位置して
いる。つまり、接着剤8の端部P1はX線吸収体4の上
面より突出することはなく、X線マスクウエハの厚さd
mの範囲内に位置している。また接着剤8の内周側へは
み出した部分の端部P2はサポートリング7の内周面7
aに接する範囲内に位置している。つまり、端部P2は
サポートリング7の下面から突出することはなく、サポ
ートリング7の厚さdsの範囲内に位置している。
【0083】なお、これ以外の構成については実施の形
態2とほぼ同じであるため、同一の部材については同一
の符号を付し、その説明を省略する。
【0084】接着剤8の外周側のはみ出し量がX線マス
クウエハの厚さdmよりも大きい場合は、SR露光の際
のX線マスクと露光されるべきウエハとの間のギャップ
設定に支障が生ずる。また、接着剤8の内周側のはみ出
し量がサポートリング7の内周側での厚さdsより大き
いと、SR光を導くビームラインの取出口(スナウト)
20に接着剤8の内周側はみだし部が接触するおそれが
ある。
【0085】本実施の形態では、接着剤8の外周側のは
み出し量がX線マスクウエハの厚さよりも小さく、かつ
内周側のはみ出し量がサポートリング7の厚さよりも小
さいため、SR露光の際のX線マスクと露光されるべき
ウエハとのギャップ設定に支障をきたすことはなく、ま
たSR光を導くビームラインの取出口20に接着剤8が
接触することもない。
【0086】また、接着剤8がX線マスクウエハとサポ
ートリング7との対向面の全周にわたってはみ出すこと
によって、X線マスクウエハとサポートリング7との接
着面の隙間がなくなる。そのため、この隙間にマスク洗
浄の際に洗浄液やそれと一緒に微小なゴミが入ることも
ない。もし隙間に洗浄液やゴミが入ると、転写の際にマ
スクの振動によって隙間からゴミや、乾燥後の洗浄液の
カスが出てくる。そのゴミなどがマスクに乗ると転写時
のパターンの寸法変化が生じる。またゴミなどがX線マ
スクと露光されるべきウエハとの間に挟まった場合に
は、X線マスクが移動される際にそのゴミなどをこすり
ながら移動することになるため、X線マスクのメンブレ
ン部が割れるという事態が発生する。しかし、本実施の
形態では接着面に隙間がないため、このような問題点は
発生しない。
【0087】なお、本実施の形態では、全面にわたって
接着剤8がはみ出す接着を行なっているが、接着部の外
周と内周にわたって接着剤をコーティングしてもよい。
これによって、接着剤8の不足によって部分的にはみ出
しがなかったり、逆に多量の接着剤8がはみ出している
などの不均一な状態を解消できる。このように均一にコ
ーティングすることによって洗浄の際のゴミの侵入や洗
浄液のしみ込みを回避できる。
【0088】なお、接着剤8をはみ出させたり、コーテ
ィングすることは洗浄のみに効果があるのではなく、接
着後にバックエッチを行なう工程でも効果がある。それ
は、バックエッチ時のエッチング液の接着部への侵入を
防ぐことが可能なためである。これにより、バックエッ
チ時のゴミの接着部への侵入を防いだり、エッチング液
のしみ込みによる不必要な部分のエッチングが回避さ
れ、それによって転写時のゴミの発生を防ぐことができ
る。また接着部へのエッチング液のしみ込みによる接着
剤8の溶解のための接着力の低下を防ぐこともできる。
【0089】なお上記の場合は、Si(シリコン)のバ
ックエッチ時間とその間の接着剤の溶解量を考慮して溶
解量以上に接着剤をコーティングするとより好ましい。
【0090】実施の形態4 図22と図23とは、本発明の実施の形態4におけるX
線マスクの構成を概略的に示す断面図および平面図であ
る。図22と図23とを参照して、本実施の形態のX線
マスクの構成は、実施の形態3の構成と比較して、接着
状態が異なっている。
【0091】本実施の形態では、X線マスクウエハとサ
ポートリング7との対向面全面が接着されるのではな
く、対向する部分の縁に沿って内周および外周の2周8
a、8bに分かれて接着され、かつX線マスクウエハと
サポートリング7との間の内周端および外周端が全周に
わたって隙間なく埋込まれている。
【0092】なお、これ以外の構成については実施の形
態3とほぼ同じであるため、同一の部材については同一
の符号を付し、その説明を省略する。
【0093】本実施の形態では、内周側接着剤8aと外
周側接着剤8bとが各々、内周側および外周側へはみ出
しているため、上述した実施の形態3と同じ効果を得る
ことができる。
【0094】本実施の形態においても、内周側接着剤8
aの内周側はみ出し部はサポートリング7の厚みを超え
ないことが好ましく、かつ外周側接着剤8bの外周側の
はみ出し部はX線マスクウエハの厚みを超えないことが
好ましい。これにより、SR露光の際のX線マスクとウ
エハとのギャップ設定に支障をきたすことはなく、また
SR光を導くビームラインの取出口が接触することもな
いからである。
【0095】加えて内周側接着部8aと外周側接着部8
bとに分けて接着を行なうことにより、実施の形態3の
接着状態よりも接着剤8の量を少なくすることが可能と
なる。
【0096】実施の形態5 図24は、本発明の実施の形態5におけるX線マスクの
製造方法を示す図である。図24を参照して、X線マス
クウエハとサポートリング7とを接着する工程におい
て、接着装置台31に支持された保持支柱32によって
X線マスクウエハとサポートリング7とが一定の間隔を
おいて対向するように保持される。そしてX線マスクウ
エハとサポートリング7との間にある接着剤8がこの保
持された状態で硬化することによってX線マスクウエハ
とサポートリング7とが外部から力を加えることなしに
接着される。
【0097】なお、X線マスクウエハとサポートリング
7との各面内は保持支柱32によって各々3点で支えら
れている。
【0098】またX線マスクウエハの回転位置を制御す
るため、X線マスクウエハがオリエンテーションフラッ
トを有するウエハの場合には、図25に示すようにオリ
エンテーションフラット部が保持支柱32によって2点
で支持され、かつ他の外周部が保持支柱32によって1
点で支持され、合計3点で位置決めが行なわれる。
【0099】またX線マスクウエハが外周にノッチを有
するウエハの場合には、図26に示すようにノッチ部に
おいて1点、他の外周部において1点の計2点で位置決
めが行なわれる。サポートリング7についてもX線マス
クウエハと同様にして位置決めが行なわれる。
【0100】本実施の形態では、X線マスクウエハに力
を加えずにそっと接着するため、X線マスクが外力によ
り変形することはない。よって、既にX線吸収体パター
ンがあるX線マスクウエハを接着する場合には、X線吸
収体のパターンの歪みが発生することはない。また、X
線吸収体のパターニング前のX線マスクウエハなら、X
線吸収体に力が加わることによる内部応力の発生がない
ため、X線吸収体のエッチング後に内部応力の解放によ
るパターンの歪みが発生しない。
【0101】また、X線マスクウエハを真空吸着する必
要はないため、X線マスクに力を加えることはなく、上
記のようにX線マスクに力を加えることによるパターン
の歪みは発生しない。なお、真空吸着も微小な3点で吸
着すれば変形量を少なくすることができる。しかし、真
空吸着では吸着部分で空気を吸引するためゴミが集まり
やすい。その結果、X線マスク表面にゴミが集まり、転
写のときにパターン精度の低下や、メンブレン破損の問
題が発生する。本発明は、このような問題点を解消する
ことが可能である。
【0102】なお、接着の際には、3点以下の接着を行
なうと、X線マスクウエハの変形を減少させることがで
きるため、より好ましい。これは、上記で説明したよう
に、面は3点で規定でき、4点目があるとそれによって
面が変形するからである。
【0103】なお、図27に示すように接着の際に、サ
ポートリング7の接着面の背面を真空吸着装置41によ
って吸着して接着が行なわれてもよい。この場合、サポ
ートリング7を真空吸着することになるが、サポートリ
ング7は剛性が高いため真空吸着しても変形量が微量で
あり、X線マスクウエハを変化させる効果を無視するこ
とができる。また、吸着に伴うゴミの発生もサポートリ
ング7の背面のため、転写への影響は無視できる。な
お、サポートリング7を吸着しているため、サポートリ
ング7を動かすことが容易となる。そのため、接着時の
サポートリング7とX線マスクウエハとの位置調整が容
易になるといった効果もある。
【0104】図24では、接着層の厚さを確保するため
にX線マスクウエハの位置とサポートリング7との位置
を規定している。サポートリング7の高さを規定しなく
ても接着は可能であるが、その場合は、各々の平面度や
表面の凹凸状態によって接着剤8がしみ出てくるためむ
らが発生しやすい。図28に示すように、下側にサポー
トリング7を置き、上側にX線マスクウエハを配置して
接着することもできる。この場合は、X線マスクウエハ
の高さを規定する保持支柱を設けることができない。そ
こで、このような場合には、接着層の厚さを規定するた
めに接着剤8の中にスペーサ51が混入されている。こ
のスペーサ51としては、直径数μm〜数10μm程度
のシリカ球などを用いることが好ましい。
【0105】この場合も、X線マスクウエハに力を加え
ずに接着できるため、X線マスクの位置歪みを抑えるこ
とができ、かつ真空吸着をしていないためX線マスク表
面にゴミが溜まることもない。
【0106】なお、図24、図27および図28におい
ては、説明の便宜上、X線マスクウエハがシリコン基板
1とメンブレン2とから構成されている場合について示
しているが、これに限られず、メンブレン2上に反射防
止膜、X線吸収体、エッチマスク、レジストなどのいず
れかが形成されていてもよい。
【0107】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0108】
【発明の効果】本発明の一の局面に従うX線マスクで
は、接着部を2点または3点としているため、接着によ
る4点目の力が加わることはなく、X線マスクウエハの
変形を最小限に抑えることができる。したがって、X線
マスクウエハの変形による転写の際のパターンの寸法精
度の劣化は生じない。
【0109】本発明の他の局面に従うX線マスクでは、
支持体と補強枠との間の内周端および外周端を全周にわ
たって隙間なく接着剤が埋込まれているため、支持体と
補強枠との間にゴミが入り込む隙間がない。よって、侵
入したゴミによって転写の際のパターンの寸法精度が劣
化したり、マスク基板が割れることはない。
【0110】また内周および外周の2周に分けているた
め、内周部と外周部との間の中央部の接着剤を省くこと
ができ、全面に接着剤を用いる場合よりも接着剤の量を
少なくすることができる。
【0111】上記局面において好ましくは、支持体と補
強枠との対向する面の間から外周側へはみ出した接着剤
の端部はX線マスクウエハの外周面に接する範囲内に位
置し、かつ支持体と補強枠との対向する面の間から内周
側へはみ出した接着剤の端部は補強枠の内周面に接する
範囲内に位置している。
【0112】これにより、はみ出した接着剤によって、
露光の際のX線マスクと露光されるべきウエハとの間の
ギャップ設定に支障が生じたり、接着剤が露光光を導く
ビームラインの取出口に接触することが防止される。
【0113】本発明の一の局面に従うX線マスクの製造
方法では、補強枠とX線マスクウエハとの位置が規制さ
れた状態でレジストがベークされるため、このベークに
よって接着剤が軟化しても補強枠とX線マスクウエハと
の熱による変形は防止される。このため、X線マスクウ
エハと補強枠との熱膨張差に基づくX線マスクウエハの
歪みの発生を防止でき、よって、転写の際のパターンの
寸法精度の劣化を防止することができる。
【0114】上記局面において好ましくは、補強枠に対
するX線マスクウエハの位置を規制した状態は、補強枠
とX線マスクウエハとを互いに押圧した状態である。
【0115】これにより、X線マスクウエハとサポート
リングとをレジストのベーク時に変形しないよう押さえ
つけることが可能となる。
【0116】上記局面において好ましくは、補強枠に対
するX線マスクウエハの位置を規制した状態は、互いに
動かないように補強枠とX線マスクウエハとの縦方向お
よび横方向の双方から保持部材を接触させた状態であ
る。
【0117】これにより、X線マスクウエハとサポート
リングとを、レジストのベーク時に変形しないよう保つ
ことができる。
【0118】本発明の他の局面に従うX線マスクの製造
方法では、外力を加えずに接着するため、この外力によ
ってX線マスクウエハがサポートリングの形状に合わせ
て変形することはない。よって、この変形による転写の
際のパターンの寸法精度の劣化が生じることが防止され
る。
【0119】上記局面において好ましくは、補強枠の接
着面の背面を真空吸着部材に真空吸着させて補強枠と支
持体とが接着される。
【0120】このようにX線マスクウエハではなく補強
枠を真空吸着することにより、X線マスクウエハの歪み
を防止でき、この歪みによる転写の際のパターンの寸法
精度の劣化を防止することができる。
【0121】また、X線マスクウエハではなく補強枠を
真空吸着することにより、X線マスクウエハを真空吸着
する場合よりもX線マスクウエハに付着するゴミの量を
少なくすることができる。このため、この付着したゴミ
による転写の際のパターンの寸法精度の劣化を防止する
ことができる。
【0122】また、X線マスクウエハに対する補強枠の
位置調整が容易となる。上記局面において好ましくは、
接着剤とは異なる材質よりなるスペーサを補強枠と支持
体との間に挟んで補強枠と支持体とが接着される。
【0123】これにより、X線マスクウエハに対する補
強枠の高さを規定しなくても、所定の隙間をもってX線
マスクウエハと補強枠とを保持し接着することが可能と
なる。
【0124】上記局面において好ましくは、X線マスク
ウエハと補強枠との保持は、X線マスクウエハの接着面
の接着を3点以下で支持する、およびX線マスクウエハ
の外周面を3点以下で支持するの少なくともいずれかで
行なわれる。
【0125】これにより、X線マスクウエハの位置決め
を行なうことができる。上記局面において好ましくは、
X線マスクウエハの支持体に補強枠を接着剤で接着した
後に、支持体上に塗布されたレジストを、接着剤のガラ
ス転移温度未満の温度でベークする工程がさらに備えら
れている。
【0126】これにより、接着剤が軟化することによる
転写の際のパターンの寸法精度の劣化を防止することが
できる。
【0127】本発明のさらに他の局面に従うX線マスク
の製造方法では、支持体は補強枠に接着された後に選択
的に除去されるため、補強枠の剛性により支持体に歪み
が生じることは抑制される。また、レジストのベーク温
度が接着剤のガラス転移温度未満とされているため、接
着剤の軟化による位置歪みも生じない。よって、転写の
際のパターンの寸法精度の劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の第6工程を示す概略断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
接着の際の様子を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
接着の際の様子を示す図である。
【図9】 本発明の実施の形態1におけるX線マスクの
製造方法の変形例を示す概略断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態1におけるX線マスク
の製造方法の変形例を示す概略断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態1におけるX線マスク
の製造方法の変形例を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の構成を概略的に示す平面図である。
【図13】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の構成を概略的に示す断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の第5工程を示す概略断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態2におけるX線マスク
の製造方法の変形例を示す概略断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態3におけるX線マスク
の構成を概略的に示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態3におけるX線マスク
の構成を概略的に示す平面図である。
【図22】 本発明の実施の形態4におけるX線マスク
の構成を概略的に示す断面図である。
【図23】 本発明の実施の形態4におけるX線マスク
の構成を概略的に示す平面図である。
【図24】 本発明の実施の形態5におけるX線マスク
の製造方法の接着の様子を示す図である。
【図25】 X線マスクウエハを位置決めする様子を示
す図である。
【図26】 X線マスクウエハを位置決めする様子を示
す図である。
【図27】 本発明の実施の形態3におけるX線マスク
の製造方法の変形例を示す図である。
【図28】 本発明の実施の形態5におけるX線マスク
の製造方法の変形例を示す図である。
【図29】 従来のX線マスクの製造方法の第1工程を
示す概略断面図である。
【図30】 従来のX線マスクの製造方法の第2工程を
示す概略断面図である。
【図31】 従来のX線マスクの製造方法の第3工程を
示す概略断面図である。
【図32】 従来のX線マスクの製造方法の第4工程を
示す概略断面図である。
【図33】 従来のX線マスクの製造方法の第5工程を
示す概略断面図である。
【図34】 従来のX線マスクの製造方法の第6工程を
示す概略断面図である。
【図35】 従来のX線マスクの製造方法の第7工程を
示す概略断面図である。
【図36】 公報に開示された接着方法を説明するため
の断面図である。
【図37】 公報に開示された補強リングの接着面の様
子を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、2 メンブレン、3 反射防止膜、
4 X線吸収体、5エッチマスク、6 レジスト、7
サポートリング、8 接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉瀬 幸司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 綾 淳 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を透過する材質よりなるマスク基板
    と、前記マスク基板上に形成されかつX線を吸収する材
    質よりなるX線吸収体パターンと、前記マスク基板を支
    持する支持体とを有するX線マスクウエハと、 前記X線マスクウエハの前記支持体に2箇所または3箇
    所で接着された補強枠とを備えた、X線マスク。
  2. 【請求項2】 X線を透過する材質よりなるマスク基板
    と、前記マスク基板上に形成されかつX線を吸収する材
    質よりなるX線吸収体パターンと、前記マスク基板を支
    持する支持体とを有するX線マスクウエハと、 前記X線マスクウエハの前記支持体に接着された補強枠
    と、 前記支持体と前記補強枠との対向する面の縁にそって内
    周および外周の2周に分けて前記支持体と前記補強枠と
    を接着し、かつ前記支持体と前記補強枠との間の内周端
    および外周端を全周にわたって隙間なく埋込む接着剤と
    を備えた、X線マスク。
  3. 【請求項3】 前記支持体と前記補強枠との対向する面
    の間から外周側へはみ出した前記接着剤の端部は前記X
    線マスクウエハの外周面に接する範囲内に位置し、かつ
    前記支持体と前記補強枠との対向する面の間から内周側
    へはみ出した前記接着剤の端部は前記補強枠の内周面に
    接する範囲内に位置している、請求項2に記載のX線マ
    スク。
  4. 【請求項4】 X線マスクの支持体に補強枠を接着した
    後に、前記支持体上に塗布されたレジストをベークする
    X線マスクの製造方法であって、 前記レジストをベークする工程は、前記補強枠に対する
    前記X線マスクウエハの位置を規制した状態で行なわれ
    る、X線マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記補強枠に対するX線マスクウエハの
    位置を規制した状態は、前記補強枠と前記X線マスクウ
    エハとを互いに押圧した状態である、請求項4に記載の
    X線マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記補強枠に対する前記X線マスクウエ
    ハの位置を規制した状態は、互いに動かないように前記
    補強枠と前記X線マスクウエハとの縦方向および横方向
    の双方から保持部材を接触させた状態である、請求項4
    に記載のX線マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 X線マスクウエハの支持体に補強枠を接
    着するX線マスクの製造方法であって、 一定の間隔をおいて前記支持体と前記補強枠とを対向す
    るように保持した状態で外力を加えずに前記支持体と前
    記補強枠との対向面を接着する、X線マスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記補強枠の接着面の背面を真空吸着部
    材に真空吸着させて前記補強枠と前記支持体とを接着す
    る、請求項7に記載のX線マスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 接着剤とは異なる材質よりなるスペーサ
    を前記補強枠と前記支持体との間に挟んで前記補強枠と
    前記支持体とを接着する、請求項7に記載のX線マスク
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記X線マスクウエハの保持は、前記
    X線マスクウエハの接着面の背面を3点以下で保持す
    る、および前記X線マスクウエハの外周面を3点以下で
    保持するの少なくともいずれかで行なわれる、請求項7
    〜9のいずれかに記載のX線マスクの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記X線マスクウエハの前記支持体に
    前記補強枠を接着剤で接着した後に、前記支持体上に塗
    布されたレジストを、前記接着剤のガラス転移温度未満
    の温度でベークする工程をさらに備える、請求項7〜1
    0のいずれかに記載のX線マスクの製造方法。
  12. 【請求項12】 支持体上にX線を透過する材質よりな
    るマスク基板と、前記マスク基板の表面上にX線を吸収
    する材質よりなるX線吸収体とを順次成膜する工程と、 前記支持体を接着剤で補強枠に接着する工程と、 前記補強枠が接着された状態で前記マスク基板の裏面が
    露出するように前記支持体を選択的に除去する工程と、 前記X線吸収体上にレジストを塗布する工程と、 前記支持体を選択的に除去した後に、塗布された前記レ
    ジストを、前記接着剤のガラス転移温度未満の温度でベ
    ークする工程とを備えた、X線マスクの製造方法。
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