JPH11282628A - 表示装置及び該表示装置に適用した座標入力装置及び方法、及びシステム及び記憶媒体 - Google Patents

表示装置及び該表示装置に適用した座標入力装置及び方法、及びシステム及び記憶媒体

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JPH11282628A
JPH11282628A JP10087125A JP8712598A JPH11282628A JP H11282628 A JPH11282628 A JP H11282628A JP 10087125 A JP10087125 A JP 10087125A JP 8712598 A JP8712598 A JP 8712598A JP H11282628 A JPH11282628 A JP H11282628A
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Makiko Mori
真起子 森
Naoto Abe
直人 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン順次等、まとまった画素を同時に駆動
表示する場合でも指示位置を検出することが可能にな
る。 【解決手段】 走査回路102は1つのライン(行)を
駆動状態にし、残りを非駆動状態にする。そして、入力
した画像信号に基づくパルス幅変調信号をパルス幅変調
回路107が各列に対して生成する。駆動パルス生成回
路108は、駆動状態になっておるラインの各列の発光
素子について、固有且つ時系列なパターン信号を供給
し、その後で、パルス幅変調信号された画像信号を供給
する。タッチペン109の先端には受光素子が設けられ
ている。本発明は、この受光素子による受光パターンに
一致する時系列に変化する受光パターンがどの列の固有
パターンに一致するかで列方向の座標位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置及び該表示
装置に適用した座標入力装置及び方法、及びシステム及
び記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、CRTなどの表示装置の表示画面
上の所望とする位置を指定し、その紙定位置を検出する
技術としてはライトペンが存在する。CRTでは点順次
走査を行っているから、ある一瞬には画面上の1点しか
発光していないため、その発光点を検出することでx,
y座標が一義的に求めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、点順次では
なく、線(ライン)順次等、ある程度のまとまった画素
を同時に駆動し表示するような表示装置の場合には、こ
れまでのライトペンでは座標を検出することはできな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はライン順次等、
まとまった画素を同時に駆動表示する場合でも指示位置
を検出し得る表示装置及び該表示装置に適用した座標入
力装置及び方法、及びシステム及び記憶媒体を提供しよ
うとするものである。
【0005】この課題を解決するため、例えば本発明の
表示装置は以下の構成を備える。すなわち、時間的な発
光変異パターンを検出することで表示画面上の所望とす
る座標位置を指定する座標入力装置に使用される表示装
置であって、与えられた画像信号に基づいて表示する第
1の表示手段と、該第1の表示手段による表示駆動タイ
ミングとは異なるタイミングで、前記表示画面上の位置
を特定する固有情報に対応した発光変異パターンでもっ
て複数の画素位置を表示する第2の表示手段とを備え
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本実施形態で用いるライン単位の
駆動表示を行う画像表示装としては、本願出願人が既に
提案している特開昭64−31332において開示され
る表面伝導型放出素子で構成するマルチ電子源を用いて
説明する。表面伝導型放出素子は、冷陰極素子のなかで
も特に構造が単純で製造も容易であることから、大面積
にわたり多数の素子を形成できる利点がある。画像表示
装置の各画素と、表面伝導型放出素子が1対1対応して
おり、この画素には、赤(R)の画素、青(B)の画
素、緑(G)の画素がある。そのため、表面伝導型放出
素子にも、赤の画素に対応する表面伝導型放出素子、青
の画素に対応する表面伝導型放出素子、緑の画素に対応
する表面伝導型放出素子がある。表面伝導型放出素子に
選択電圧を印加すれば、それに対応する画素が光を発す
ることになる。よって、画像処理して複数の表面伝導型
放出素子を選択すれば、CRT型画像表示装置のように
電子を偏向させることなく、画像表示ができる。マルチ
電子源上の複数の表面伝導型放出素子を選択するとき
は、各素子に接続している列方向配線あるいは行方向配
線に選択電圧を印加する。
【0007】尚、以下で説明する第1〜第5の実施形態
では、1つの表面伝導型放出素子がRGBのうちの1画
素に対応するカラー画像表示装置について説明するが、
本発明の画像表示装置の技術思想に基づく装置なら、ど
のような装置(例えばモノクロ画像装置)に適用しても
よい。さらに、マルチ電子源を構成する冷陰極素子に
は、表面伝導型放出素子だけでなく、他の高速応答性の
よい素子にも適用することができる。
【0008】また、第1〜第5の実施形態では、行方向
配線に走査電圧を印加し、列方向配線に変調電圧を印加
するように説明するが逆であっても良い。
【0009】[第1の実施形態]以下、本発明に係る実
施形態を添付図面を参照して説明する。
【0010】図1は、本実施形態における画像表示装置
の駆動ブロック図である。同図において、101は表面
伝導型放出素子を用いた画像表示パネルで、端子Dx1
からDxmおよびDy1からDynを介して外部の電気
回路と接続されている。また画像表示パネル101上の
高圧端子Daは外部の高圧電源Vaに接続され放出電子
を加速する内部の加速電極に接続されている。このうち
端子Dx1からDxmには前述のパネル内に設けられて
いるマルチ電子ビーム源すなわちM行N列の行列状にマ
トリックス配線された表面伝導型放出素子群を1行ずつ
順次駆動してゆくための走査信号が印加される。一方、
端子Dy1からDynには前記走査信号により選択され
た一行の表面伝導型放出素子の各素子の出力電子ビーム
を制御する為の変調信号が印加される。本実施形態で
は、走査信号は負極性とし、変調信号を正極性とした。
走査信号と変調信号が同時に印加された素子が、その時
間だけ点灯する。
【0011】次に,走査回路102について説明する。
同回路は,内部にm個のスイッチング素子を備えるもの
で、各スイッチング素子は、選択電圧Vsと非選択電圧
Vnsのいずれか一方を選択し、表示パネル101の端
子Dx1〜Dxmと電気的に接続するものである。この
とき、選択電圧Vsを、図示せぬ直流電圧源Vxの出力
電圧とし、非選択電圧Vnsを0[V](グランドレベ
ル)とする。各スイッチング素子は,タイミング信号発
生回路104(後述)が出力する制御信号に基づいて動
作するものだが、実際にはたとえばFETのようなスイ
ッチング素子を組み合わせる事により容易に構成する事
が可能である。
【0012】尚、前記直流電圧源Vxは、本実施形態の
場合には図20で例示した表面伝導型放出素子の特性
(電子放出しきい値電圧が8[V])に基づき、−7
[V]の一定電圧を出力するよう設定されている。
【0013】次に、画像信号の流れについて説明する。
入力されたコンポジット画像信号をデコーダ103で3
原色(RGB)の輝度信号及び水平、垂直同期信号(H
_SYNC,V_SYNC)に分離する。タイミング信
号発生回路104ではH_SYNC,V_SYNC信号
に同期した各種タイミング信号を発生させる。RGB輝
度信号はS/H回路105において適当なタイミングで
サンプリングされ保持される。保持された信号はシリア
ルパラレル(S/P)変換回路106で画像形成パネル
の各蛍光体の並びに対応した順番に並んだパラレル信号
に変換される。
【0014】続いてパルス幅変調回路107で画像信号
強度に対応したパルス幅を持つパルスが生成される。1
08は駆動パルス生成回路で、パルス幅変調回路107
から入力した駆動パルスに、各列方向配線に対応した列
情報信号を付加することにより、全ての列の列方向配線
のパルスパターンを保持する。詳細は後述するが、駆動
パルス生成回路は、第1の段階では各列Dy1〜Dyn
それぞれに対して異なるパルスパターン信号で各列を駆
動し、その後の第2段階でパルス幅変調回路107から
の各列に対応するパルス幅変調信号を出力する。そし
て、タイミング信号発生回路104から出力されるタイ
ミング信号により、それぞれの列に対して作成したパル
スの期間だけ、表示パネルの端子Dy1ないしDynを
通じて表示パネル101内の表面伝導型放出素子に印加
する。
【0015】109は、光センサを内蔵したタッチペン
であり、操作者が画像表示パネルの任意の点を指すのに
用いる。タッチペン109は、光センサが光を感知する
とそれに対応した電気信号を発生する。110は位置検
出回路で、タッチペン109の出力信号から、列情報信
号部分だけを抜き出して、列情報を得るとともに、タイ
ミング信号発生回路104の発する水平、垂直同期信号
(H_SYNC,V_SYNC)をもとに、行情報を得
る。
【0016】上記構成において、垂直方向(Y軸方向)
のタッチペン109の指示位置は光を検出した行(ライ
ン)が特定できれば良く、これら走査回路102により
選択された行と一致するので簡単に検出できる。水平方
向(X軸方向)のタッチペン109の指示位置の検出
は、駆動パルス生成回路108が、入力画像信号による
パルス幅信号を供給するのに先立って出力する各列固有
のパターンを検出することで行う。
【0017】以下、この原理を図2を用いて説明する。
同図は、操作者がタッチペン109を使って2行47列
の素子を指している状態で、1行目から3行目が走査さ
れる時間の信号を示しており、n本の列のうちの特に第
46〜48列の信号を抜き出している。
【0018】信号(a)は、タイミング信号発生回路1
04の発する垂直同期信号(V_SYNC)であり、画
面全体のスクロールについて1回発せられる。信号
(b)は、タイミング信号発生回路104の発する水平
同期信号(H_SYNC)であり、1行の走査毎に1回
発せられる。従って、垂直同期信号でリセットし、水平
同期信号によってインクリメントするカウンタを設け、
タッチペン109で受光したタイミングでこのカウンタ
に保持されている値を調べることで指示された位置のY
座標を求めることができる。信号(c)は、動作クロッ
クである。
【0019】信号(d)〜(f)は、走査回路102か
ら出力される走査信号のうち、第1〜3行に対応する信
号である。本実施形態では、対応する列の走査タイミン
グに同期して、H_SYNCの立ち下がりと同時に立ち
下がり、負の選択電圧Vsを該当する列方向配線に印加
し、以下に説明する最長のPWMパルスが立ち下がる以
降かつ次の行のH_SYNCの立ち下がり以前に立ち上
がる。
【0020】信号(g)〜(i)は、パルス幅変調回路
107から出力されるPWM信号のうち、第46〜48
列に対応する信号である。本実施形態では、H_SYN
Cの立ち下がりから動作クロック(C)のクロック数で
(以降略す)12クロック遅れて立ち上がり、S/P変
換回路106から与えられる画像信号に対応した時間の
パルス長を持つようなパルスが作られる。12クロック
遅れてパルス幅変調回路107からの信号を出力するの
は、12クロック分の時間内に各列を特定するためのパ
ターン信号を出力するからである。
【0021】信号(j)〜(i)がこのパターン信号と
駆動パルス生成回路108から出力される列情報付きP
WM信号を示している。図示では、第46〜48列に対
応する信号のみを示しているが他の列についても、パタ
ーン信号が異なるものの同じタイミングで信号が供給さ
れる。本実施形態では、H_SYNCの立ち下がりから
12クロックの間に、12bitの列情報信号を挿入し
ている。12クロックを12ビットと見たてて各列固有
のパターン信号(以下、列情報信号という)を発生す
る。2進デジタル信号であるからこの例では最大409
6列分の列情報信号を作ることができる。画像表示パネ
ルの列方向配線の本数nによって、このデジタル信号の
ビット数は最適に選択することは言うまでもない。
【0022】尚、駆動パルス生成回路108は、列情報
信号を付加したことにより、その素子の発光時間が増え
るので、その時間に対応した時間だけ、パルス幅変調回
路107から入力されるPWM信号の立ち下がりタイミ
ングを早める。信号(j)に示された例では、46を表
す2進数は101110で、4クロック分発光するの
で、画像信号に対応するPWM信号の立ち下がりを4ク
ロック分早める。
【0023】従って、同じ画像信号を表示する場合で
も、その列の列情報信号を示すデジタルデータによって
は、PWMの立ち下がりタイミングが異なる場合があ
る。この様子を、同図の信号(k)と(l)の3行目
(3ライン目)の信号が示している。
【0024】また、その列の列情報信号を示すデジタル
データの発光クロック数が、画像信号によって規定され
る発光クロック数よりも多かった場合、駆動パルス生成
回路108は、入力される切換信号によって動作を切り
変える。
【0025】切換信号がHレベルのときは、その素子の
駆動パルスは発生しない。この様子を、同図の信号
(j)の2行目(ライン目)の信号が示している。列情
報信号に対応する部分について駆動してしまうと、黒レ
ベルが上がってしまうからである。この場合、黒レベル
に近い画像信号が与えられた素子を操作者がタッチペン
109で指している場合には、位置情報を得られない。
但し、一般に知られているライトペンでも非表示画像領
域を指示している場合には同様の問題を持っており、し
かも、実際に表示される画像の或る箇所が長い間表示さ
れないことはごくまれであることはライトペンの技術が
物語っているし、実用上の問題はない。
【0026】一方、切換信号がLレベルのときは、全て
の場合において列情報信号を出力する。この場合、黒レ
ベルが列情報分だけ明るくなってしまう。この2種類を
その時の需要に応じて操作者が切り替えるようにしても
よい。
【0027】信号(m)は、光センサが感知した光信号
である。ここでは操作者がタッチペン109で行47列
の素子を指しているものとしているので、その素子の駆
動パルス信号(列情報+画像信号に応じたパルス幅信
号)と同じ信号が出力される。この信号が光電変換さ
れ、位置検出回路110に入力される。
【0028】信号(n)は、タッチペン109から入力
される信号から、列情報信号だけを取り出すために、タ
イミング信号発生回路104から位置検出回路110に
供給される列情報取り出しマスク信号である。この信号
は、H_SYNCの立ち下がりと同時に立ち上がり、1
2クロック後に立ち下がる。
【0029】信号(m)と信号(n)をANDすること
により、操作者がタッチペン109で指しているところ
の列情報信号だけが取り出され、列情報信号(o)とな
る。このシリアル信号から、操作者がタッチペン109
で指している素子は第47列であることが分かる。
【0030】信号(p)は、位置検出回路110に内蔵
されている行番号カウンタ(不図示)のカウント値で、
タイミング信号発生回路104から位置検出回路110
に供給されるV_SYNCの立ち下がりでリセットさ
れ、H_SYNCの立ち下がりでカウントアップされ
る。信号(o)が発生したときのカウンタ値が、操作者
がタッチペン109で指している素子の行番号になる。
【0031】このようにして、タッチペン109が指し
ている素子の行番号および列番号を知ることができるの
で、正確に、画像表示装置上の位置を求めることができ
る。
【0032】<表示パネルの構成と製造法>次に、本発
明を適用した画像表示装置の表示パネルの構成と製造法
について、具体的な例を示して説明する。
【0033】図12は、実施形態に用いた表示パネルの
斜視図であり、内部構造を示すためにパネルの一部を切
り欠いて示している。
【0034】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、たとえばフリット
ガラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、摂氏400〜500度で10分以上焼成することに
より封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方
法については後述する。
【0035】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、該基板上には冷陰極素子1002
がNxM個形成されている。(N,Mは2以上の正の整
数であり、目的とする表示画素数に応じて適宜設定され
る。たとえば、高品位テレビジョンの表示を目的とした
表示装置においては、N=3000,M=1000以上
の数を設定することが望ましい。本実施形態において
は、N=3072,M=1024とした。)前記NxM
個の冷陰極素子は、M本の行方向配線1003とN本の
列方向配線1004により単純マトリクス配線されてい
る。前記、1001〜1004によって構成される部分
をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。なお、マルチ電子ビーム
源の製造方法や構造については、後で詳しく述べる。
【0036】本実施形態においては、気密容器のリアプ
レート1005にマルチ電子ビーム源の基板1001を
固定する構成としたが、マルチ電子ビーム源の基板10
01が十分な強度を有するものである場合には、気密容
器のリアプレートとしてマルチ電子ビーム源の基板10
01自体を用いてもよい。
【0037】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施形態はカ
ラー表示装置であるため、蛍光膜1008の部分にはC
RTの分野で用いられる赤、緑、青、の3原色の蛍光体
が塗り分けられている。各色の蛍光体は、たとえば図1
3(a)に示すようにストライプ状に塗り分けられ、蛍
光体のストライプの間には黒色の導電体1010が設け
てある。黒色の導電体1010を設ける目的は、電子ビ
ームの照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが
生じないようにする事や、外光の反射を防止して表示コ
ントラストの低下を防ぐ事、電子ビームによる蛍光膜の
チャージアップを防止する事などである。黒色の導電体
1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の目
的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0038】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は前記
図13(a)に示したストライプ状の配列に限られるも
のではなく、たとえば図13(b)に示すようなデルタ
状配列や、それ以外の配列であってもよい。
【0039】なお、モノクロームの表示パネルを作成す
る場合には、単色の蛍光体材料を蛍光膜1008に用い
ればよく、また黒色導電材料は必ずしも用いなくともよ
い。
【0040】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。メタルバック1009を設けた目的は、
蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光利用
率を向上させる事や、負イオンの衝突から蛍光膜100
8を保護する事や、電子ビーム加速電圧を印加するため
の電極として作用させる事や、蛍光膜1008を励起し
た電子の導電路として作用させる事などである。メタル
バック1009は、蛍光膜1008をフェースプレート
基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化処理
し、その上にAlを真空蒸着する方法により形成した。
なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体材料を用いた
場合には、メタルバック1009は用いない。
【0041】また、本実施形態では用いなかったが、加
速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、フ
ェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、たとえばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0042】また、Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよび
Hvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気的
に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子であ
る。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配線10
03と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の列方向配線
1004と、Hvはフェースプレートのメタルバック1
009と電気的に接続している。
【0043】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[T
orr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を
封止するが、気密容器内の真空度を維持するために、封
止の直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲ
ッター膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たと
えばBaを主成分とするゲッター材料をヒーターもしく
は高周波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、
該ゲッター膜の吸着作用により気密容器内は1x10マ
イナス5乗ないしは1x10マイナス7乗[Torr]
の真空度に維持される。
【0044】以上、本発明実施形態の表示パネルの基本
構成と製法を説明した。
【0045】次に、前記実施形態の表示パネルに用いた
マルチ電子ビーム源の製造方法について説明する。本発
明の画像表示装置に用いるマルチ電子ビーム源は、冷陰
極素子を単純マトリクス配線した電子源であれば、冷陰
極素子の材料や形状あるいは製法に制限はない。したが
って、たとえば表面伝導型放出素子やFE型、あるいは
MIM型などの冷陰極素子を用いることができる。
【0046】ただし、表示画面が大きくてしかも安価な
表示装置が求められる状況のもとでは、これらの冷陰極
素子の中でも、表面伝導型放出素子が特に好ましい。す
なわち、FE型ではエミッタコーンとゲート電極の相対
位置や形状が電子放出特性を大きく左右するため、極め
て高精度の製造技術を必要とするが、これは大面積化や
製造コストの低減を達成するには不利な要因となる。ま
た、MIM型では、絶縁層と上電極の膜厚を薄くてしか
も均一にする必要があるが、これも大面積化や製造コス
トの低減を達成するには不利な要因となる。その点、表
面伝導型放出素子は、比較的製造方法が単純なため、大
面積化や製造コストの低減が容易である。また、発明者
らは、表面伝導型放出素子の中でも、電子放出部もしく
はその周辺部を微粒子膜から形成したものがとりわけ電
子放出特性に優れ、しかも製造が容易に行えることを見
いだしている。したがって、高輝度で大画面の画像表示
装置のマルチ電子ビーム源に用いるには、最も好適であ
ると言える。そこで、上記実施形態の表示パネルにおい
ては、電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成した表面伝導型放出素子を用いた。そこで、まず好適
な表面伝導型放出素子について基本的な構成と製法およ
び特性を説明し、その後で多数の素子を単純マトリクス
配線したマルチ電子ビーム源の構造について述べる。
【0047】<表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法>電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0048】<平面型の表面伝導型放出素子>まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図14に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(a)および断
面図(b)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0049】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上にたとえばSiO2 を材料とする絶縁層
を積層した基板、などを用いることができる。
【0050】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2 O3 −SnO2 をはじめとする金属
酸化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜
材料を選択して用いればよい。電極を形成するには、た
とえば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ
ー、エッチングなどのパターニング技術を組み合わせて
用いれば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえ
ば印刷技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0051】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメーターの範囲から適当な数値を選ん
で設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好
ましいのは数マイクロメーターより数十マイクロメータ
ーの範囲である。また、素子電極の厚さdについては、
通常は数百オングストロームから数マイクロメーターの
範囲から適当な数値が選ばれる。
【0052】また、導電性薄膜1104の部分には、微
粒子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素
として多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)
のことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、
個々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微
粒子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに
重なり合った構造が観測される。
【0053】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、なかでも好ましいのは10オングスト
ロームから200オングストロームの範囲のものであ
る。また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条
件を考慮して適宜設定される。すなわち、素子電極11
02あるいは1103と電気的に良好に接続するのに必
要な条件、後述する通電フォーミングを良好に行うのに
必要な条件、微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の
値にするために必要な条件、などである。
【0054】具体的には、数オングストロームから数千
オングストロームの範囲のなかで設定するが、なかでも
好ましいのは10オングストロームから500オングス
トロームの間である。
【0055】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pb,などをはじめとする金属や、PdO,S
nO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O3 ,などをはじ
めとする酸化物や、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,C
eB6 ,YB4 ,GdB4 ,などをはじめとする硼化物
や、TiC,ZrC,HfC,TaC,SiC,WC,
などをはじめとする炭化物や、TiN,ZrN,Hf
N,などをはじめとする窒化物や、Si,Ge,などを
はじめとする半導体や、カーボン、などがあげられ、こ
れらの中から適宜選択される。
【0056】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/sq]の範囲に含
まれるよう設定した。
【0057】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図14の例においては、
下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0058】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述する通
電フォーミングの処理を行うことにより形成する。亀裂
内には、数オングストロームから数百オングストローム
の粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際の電
子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するのは困
難なため、図14においては模式的に示した。また、平
面図(a)においては、薄膜1113の一部を除去した
素子を図示した。
【0059】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0060】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。
【0061】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施形態においては以下のような素子を用いた。
【0062】すなわち、基板1101には青板ガラスを
用い、素子電極1102と1103にはNi薄膜を用い
た。素子電極の厚さdは1000[オングストロー
ム]、電極間隔Lは2[マイクロメーター]とした。
【0063】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0064】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図15(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図14と同一である。
【0065】1)まず、図15(a)に示すように、基
板1101上に素子電極1102および1103を形成
する。
【0066】形成するにあたっては、あらかじめ基板1
101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄後、
素子電極の材料を堆積させる。(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい。)その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、同図(a)に示した一対の素子電極(1102と1
103)を形成する。
【0067】2)次に、同図(b)に示すように、導電
性薄膜1104を形成する。
【0068】形成するにあたっては、まず同図(a)の
基板に有機金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理し
て微粒子膜を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッ
チングにより所定の形状にパターニングする。ここで、
有機金属溶液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を
主要元素とする有機金属化合物の溶液である。(具体的
には、本実施形態では主要元素としてPdを用いた。ま
た、実施形態では塗布方法として、ディッピング法を用
いたが、それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法
を用いてもよい。) また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成膜方法として
は、本実施形態で用いた有機金属溶液の塗布による方法
以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ法、あるいは化
学的気相堆積法などを用いる場合もある。
【0069】3)次に、同図(c)に示すように、フォ
ーミング用電源1110から素子電極1102と110
3の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理を
行って、電子放出部1105を形成する。
【0070】通電フォーミング処理とは、微粒子膜で作
られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一部を
適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出を行
うのに好適な構造に変化させる処理のことである。微粒
子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うのに好
適な構造に変化した部分(すなわち電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0071】通電方法をより詳しく説明するために、図
16に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施形態の場合には同図に示したようにパルス
幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印加
した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、順
次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況をモ
ニターするためのモニターパルスPmを適宜の間隔で三
角波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計
1111で計測した。
【0072】実施形態においては、たとえば10のマイ
ナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、た
とえばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を
10[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに
0.1[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス
印加するたびに1回の割りで、モニターパルスPmを挿
入した。フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがない
ように、モニターパルスの電圧Vpmは0.1[V]に
設定した。そして、素子電極1102と1103の間の
電気抵抗が1x10の6乗[オーム]になった段階、す
なわちモニターパルス印加時に電流計1111で計測さ
れる電流が1x10のマイナス7乗[A]以下になった
段階で、フォーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0073】なお、上記の方法は、本実施形態の表面伝
導型放出素子に関する好ましい方法であり、たとえば微
粒子膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て通電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0074】4)次に、図15(d)に示すように、活
性化用電源1112から素子電極1102と1103の
間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、電
子放出特性の改善を行う。
【0075】通電活性化処理とは、前記通電フォーミン
グ処理により形成された電子放出部1105に適宜の条
件で通電を行って、その近傍に炭素もしくは炭素化合物
を堆積せしめる処理のことである。(図においては、炭
素もしくは炭素化合物よりなる堆積物を部材1113と
して模式的に示した。)なお、通電活性化処理を行うこ
とにより、行う前と比較して、同じ印加電圧における放
出電流を典型的には100倍以上に増加させることがで
きる。
【0076】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中
で、電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰
囲気中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グ
ラファイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、の
いずれかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500
[オングストローム]以下、より好ましくは300[オ
ングストローム]以下である。
【0077】通電方法をより詳しく説明するために、図
17(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施形態においては、一定
電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行っ
たが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14[V],
パルス幅T3は1[ミリ秒],パルス間隔T4は10
[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、本実施形
態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、
表面伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに
応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0078】図15(d)に示す1114は該表面伝導
型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するため
のアノード電極で、直流高電圧電源1115および電流
計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる。)活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニターし、活性化用電源11
12の動作を制御する。電流計1116で計測された放
出電流Ieの一例を図17(b)に示すが、活性化電源
1112からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経
過とともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和して
ほとんど増加しなくなる。このように、放出電流Ieが
ほぼ飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印
加を停止し、通電活性化処理を終了する。
【0079】なお、上述の通電条件は、本実施形態の表
面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面伝
導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて
条件を適宜変更するのが望ましい。
【0080】以上のようにして、図15(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0081】<垂直型の表面伝導型放出素子>次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0082】図18は、垂直型の基本構成を説明するた
めの模式的な断面図であり、図中の1201は基板、1
202と1203は素子電極、1206は段差形成部
材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄膜、1205
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
213は通電活性化処理により形成した薄膜、である。
【0083】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、図14の平面型における素子電極間隔Lは、
垂直型においては段差形成部材1206の段差高Lsと
して設定される。なお、基板1201、素子電極120
2および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜120
4、については、前記平面型の説明中に列挙した材料を
同様に用いることが可能である。また、段差形成部材1
206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶縁性
の材料を用いる。
【0084】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図19(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図18
と同一である。
【0085】1)まず、図19(a)に示すように、基
板1201上に素子電極1203を形成する。
【0086】2)次に、同図(b)に示すように、段差
形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0087】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
【0088】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0089】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0090】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する。
(図15(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミ
ング処理と同様の処理を行えばよい。) 7)次に、前記平面型の場合と同じく、通電活性化処理
を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは炭素化合物を堆
積させる。(図15(d)を用いて説明した平面型の通
電活性化処理と同様の処理を行えばよい。) 以上のようにして、図19(f)に示す垂直型の表面伝
導型放出素子を製造した。
【0091】<表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性>以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0092】図20に、表示装置に用いた素子の、(放
出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、および(素
子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典型的な例
を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比べて著
しく小さく、同一尺度で図示するのが困難であるうえ、
これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラメータ
を変更することにより変化するものであるため、2本の
グラフは各々任意単位で図示した。
【0093】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0094】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vth
と呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に
放出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満
の電圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。
【0095】すなわち、放出電流Ieに関して、明確な
閾値電圧Vthを持った非線形素子である。
【0096】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流I
eの大きさを制御できる。
【0097】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0098】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vt
h以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値
電圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次
切り替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表
示を行うことが可能である。
【0099】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0100】<多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子ビーム源の構造>次に、上述の表面伝導型放出素
子を基板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電
子ビーム源の構造について述べる。
【0101】図21に示すのは、図12の表示パネルに
用いたマルチ電子ビーム源の平面図である。基板上に
は、図14で示したものと同様な表面伝導型放出素子が
配列され、これらの素子は行方向配線電極1003と列
方向配線電極1004により単純マトリクス状に配線さ
れている。行方向配線電極1003と列方向配線電極1
004の交差する部分には、電極間に絶縁層(不図示)
が形成されており、電気的な絶縁が保たれている。
【0102】図21のA−A’に沿った断面を図22に
示す。
【0103】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0104】[第2の実施形態]図3は、本発明の第2
の実施形態に関わる信号を説明するためのタイムチャー
トである。本実施形態の装置のブロック図は第1の実施
形態と同じであり、各部の機能は同じである。本実施形
態が第1の実施形態と異なる点は、列情報を表すデジタ
ルデータが2進コードではなく、グレイコードである点
である。2進コードとグレイコードを10進数と対応例
を図11に示す。同図に示すように、2進コードの場合
は、隣り合う2つのコード間で全てのビットが反転する
ところもあるのに対し、グレイコードは、全ての隣り合
う2つのコード間で1ビットしか違わない。例えば、図
2における信号(k)に示す第47列の列情報信号は0
00000101111、信号(l)に示す第48列の
列情報コードは000000110000であり、5つ
のビットが反転している。このとき、タッチペン109
の光センサが第47列と第48列の境目を指していた
り、光センサの絞りが甘くて反応する面積が広かったり
すると、両方の素子の発光に反応してしまうことが考え
られる。その場合、第47列と第48列の列情報信号の
ORは、000000111111となり、第63列と
誤認してしまう。
【0105】グレイコードを用いれば、図3の信号
(k)に示す第47列の列情報信号は00000011
1000、(l)に示す第48列の列情報コードは00
0000101000であり、2つの素子の列情報信号
を受光してしまっても、第47列と第48列の列情報信
号のORは、000000111000となり、第47
列の列情報信号として認識され、誤った座標の検出を抑
制することができる。つまり、これは全ての隣り合う2
つの素子の間でいえるので、誤認の確率を格段に減少さ
せることができる。
【0106】[第3の実施形態]図4は、本発明の第3
の実施形態に関わる画像表示装置の駆動方法について説
明するためのブロック図である。同図において、101
〜106は図1で説明したものと同じものである。本実
施形態の特徴は、階調表現をパルス幅変調ではなく、振
幅変調で行っているところにある。
【0107】S/P変換回路105の出力信号は、振幅
変調回路111に入力され、画像信号強度に対応した振
幅を持つパルスが生成される。この時、画像信号強度に
よらず、パルスの長さは等しい。表面伝導型放出素子の
電圧−放出電流特性は図20に示すような非線形であ
り、輝度と放出電流Ieの関係は高圧電源Vaが同じな
らば比例関係にあるので、画像信号強度に対応する印加
電圧を図20から求める。具体的には、ROMなどの記
憶装置に変換テーブルをもってもよいし、近似式を求め
て、計算してもよい。
【0108】駆動パルス生成回路108は、振幅変調回
路111から入力した駆動パルスに各列方向配線に対応
した列情報信号を付加することにより、全ての列の列方
向配線のパルスパターンを保持する。そのとき、列情報
信号と画像信号のパルスの振幅は、ともに振幅変調回路
111の出力パルスの振幅を継承する。
【0109】そして、タイミング信号発生回路104か
ら出力されるタイミング信号により、それぞれの列に対
して、振幅変調パルスを印加する。
【0110】タッチペン109および位置検出回路11
0の動作については第1の実施形態と同様である。
【0111】図5は、本実施形態の信号を説明するタイ
ムチャートである。
【0112】信号(a)〜(f)は第1、第2の実施形
態と同様である。信号(g)〜(i)は、振幅変調回路
111から出力される振幅変調信号のうち、第46〜4
8列に対応する信号である。本実施形態では、H_SY
NCの立ち下がりから12クロック遅れて立ち上がり、
規定のパルス幅で、S/P変換回路106から与えられ
る画像信号強度に対応した振幅を持つようなパルスが作
られる。
【0113】信号(j)〜(l)は、駆動パルス生成回
路108から出力される列情報付振幅変調信号のうち、
第46〜48列に対応する信号である。本実施形態で
は、H_SYNCの立ち下がりから12クロックの間
に、12bitのグレイコードで列情報信号を挿入して
いる。このとき、列情報信号の振幅も振幅変調回路で決
定された振幅をとる。
【0114】更に、第1、第2の実施形態と同様に、駆
動パルス生成回路108は、列情報信号の発光時間に対
応した時間だけ、振幅変調回路107から入力される振
幅変調信号の立ち下がりタイミングを早める。これによ
り、振幅変調回路111から出力された振幅変調信号の
発光時間と駆動電圧の振幅を保ったままで、列情報信号
を付加することが可能となる。
【0115】従って、振幅変調回路111から出力され
る振幅変調信号は立ち下がりはすべて同じだが、列情報
信号を示すデジタルデータによっては、振幅変調の立ち
下がりタイミングが異なる。
【0116】画像信号強度が0に近いとき、発光しても
光センサが感知しない場合がある。このような場合、駆
動パルス生成回路108は、入力される切換信号によっ
て動作を切り変える。
【0117】切換信号がHレベルのときは、動作変更を
せず、振幅変調回路111によって決定された振幅でそ
の素子の駆動する。
【0118】切換信号がLレベルのときは、画像信号強
度による振幅変調信号の振幅が光センサが感知できる既
知のレベルの振幅よりも小さいとき、光センサが感知で
きる規定のレベルの振幅で列情報信号を出力する。この
場合、黒レベルが上がってしまうが、全ての場合におい
て、列情報を取得できる。この2種類をその時の需要に
応じて切り替える。
【0119】信号(m)〜(p)は、第1、第2の実施
形態と同様である。
【0120】このようにして、振幅変調の場合にも、タ
ッチペン109が指している素子の行番号および列番号
を知ることができるので、正確に、画像表示装置上の位
置を求めることができる。
【0121】本実施形態はグレイコードを用いたが、2
進コードや、他のデジタルコードでもよい。
【0122】[第4の実施形態]図6は、本発明の第4
の実施形態に関わる画像表示装置の駆動方法について説
明するためのブロック図である。同図において、101
〜106,111は図4で説明したものと同じものであ
る。本実施形態の特徴は、列情報信号の付加により発光
してしまう分の補正をパルス幅の短縮ではなく、印加電
圧の調整によって行うことである。
【0123】LUT112は、本来の画像情報表示時間
に対する、列情報信号による発光時間の割合を記憶保持
する記憶装置である。補正回路113は、S/H回路1
05によってサンプリングされた画像強度信号を、LU
T112の出力データによって補正し、S/P変換回路
106に対して出力する。具体的には、図7に示すよう
に、本来の画像情報表示時間(実線)をTクロックと
し、列情報信号を付加したとき(破線)の発光時間の増
加分をtクロックとすると、実線と破線とで輝度が同じ
になるように、画像強度信号を式1により、補正する。
【0124】 D’=D×T/(T+t) (式1) ここで、DはS/H回路105によってサンプリングさ
れた画像強度信号であり、D’は補正後の画像強度信号
である。
【0125】列情報信号のデジタルコード体系を決定す
れば、列番号によってtは固定であり、Tはシステムに
よって決まるため、T/(T+t)は列番号に固有の値
になるので、この値をLUT112に保持し、補正回路
113は内蔵の積算器を用いて、S/H回路105から
順次入力される画像強度信号とLUT112から入力さ
れる補正係数を積算することで実現する。
【0126】以降、S/P変換回路106および振幅変
調回路111を経て、駆動パルス生成回路108に振幅
変調パルスが入力され、列情報信号が付加される。本実
施形態では、既に列情報信号の付加による発光分に関わ
る補正が補正回路113においてなされているために、
パルス幅の短縮は行わない。
【0127】このようにして、振幅変調の場合には、列
情報信号の付加による発光時間を画像強度信号の補正に
よって行うことができ、最終的に印加電圧が補正される
ことになる。よって、発光輝度に影響を与えずに、画像
表示装置上の位置を求めることができる。
【0128】本実施形態では、シリアル画像強度データ
を順次補正したが、パラレル画像強度データをアナログ
データからデジタルデータに変換する際に、A/Dコン
バータに入力するリファレンス電圧を列情報信号の発光
パターンにあわせて故意に変えることで画像強度データ
の補正をしてもよい。
【0129】また、本実施形態はグレイコードを用いた
が、2進コードや、他のデジタルコードでもよい。
【0130】[第5の実施形態]図8は、本発明の第5
の実施形態に関わる画像表示装置の信号について説明す
るためのタイムチャートである。本実施形態に関わる画
像表示装置は、パルス幅変調でも振幅変調でもよいが、
同図では振幅変調の場合を示してある。本実施形態の特
徴は、フィールド毎に列情報信号を反転させるところに
ある。
【0131】同図では、偶数フィールドの列情報信号は
グレイコードで、奇数フィールドの列情報信号はグレイ
コードの補数で付加している。例えば、信号(j)で
は、偶数フィールドでは46を表すグレイコード(00
0000111001)を、奇数フィールドではその補
数(111111000110)を列情報信号として付
加する。位置検出回路110では、タイミング信号発生
回路104から、フィールドの隅奇を判断する信号を受
け、偶数フィールドならばそのまま、奇数フィールドな
らば反転させたものをグレイコードとして認識する。
【0132】これにより、連続する2フィールドの平均
で、列情報信号の付加による発光時間が全ての列におい
て6クロックになるので、全ての列の画像表示時間を6
クロック短縮することにより、列毎の発光強度の補正量
を減少させることが可能になる。また、変調信号の立ち
上がりをH_SYNCの立ち下がりから6クロック後
(前記他の実施形態よりも6クロック前)にすることが
できるので、1H期間に占める画像表示期間を多く取る
事ができ、表示画像全体の輝度の向上が可能である。
【0133】本実施形態は、フィールド毎に付加する列
情報信号のコードを反転させて時間軸上で平均化した
が、行方向配線毎に反転させて空間上で平均化してもよ
いし、それらの組み合わせで平均化してもよい。
【0134】また、本実施形態はグレイコードを用いた
が、2進コードや、他のデジタルコードでもよい。
【0135】[第6の実施形態]図9は、本発明の第6
の実施形態に関わる画像表示装置の信号について説明す
るためのタイムチャートである。本実施形態に関わる画
像表示装置は、パルス幅変調でも振幅変調でもよいが、
同図では振幅変調の場合を示してある。本実施形態の特
徴は、列情報信号の補数信号を付加するところにある。
【0136】図9の信号(j)〜(l)に、第46〜4
8列の列情報信号付き振幅変調信号を示してある。H_
SYNCの立ち下がりから12クロックの間に、列情報
信号がグレイコードで付加され、次の12クロックの間
に列情報信号の補数信号が付加されている。例えば、信
号(j)では、46を表すグレイコードは000000
111001なので、その補数11111100011
0を連続して付加する。
【0137】これにより、全ての列について、列情報信
号に関わる発光時間は12クロック固定になるので、全
ての列の画像表示時間を12クロック短縮するだけで、
列毎の発光強度の補正は単純(場合によっては不要)に
なる。また、列情報補数信号の開始クロックは、振幅変
調信号の立ち上がりと同時になるので、他の実施形態と
比較して、1H期間が伸びることはない。
【0138】信号(n)は、列情報取り出しマスク信号
であり、前述した他の実施形態と同様である。信号
(q)は、列情報補数信号取り出しマスク信号であり、
列情報取り出しマスク信号(n)の立ち下がりと同時に
立ち上がり、12クロック後に立ち下がる。列情報取り
出しマスク信号(n)と光センサ出力信号(m)をAN
Dすることによって、列情報信号(o)が得られ、列情
報補数信号取り出しマスク信号(q)と光センサ出力信
号(m)をANDすることによって、列情報補数信号
(r)が得られる。
【0139】この2つの信号(o),(r)を用いれ
ば、タッチペン109が、素子と素子の境目を指してい
る場合についても、それを知ることができる。図10
に、タッチペン109が第46列の素子と第47列の素
子の境目を指していて、両方の素子の発光が光センサに
入射した場合を示している。図10の信号(j),
(k)は、第46列および第47列の列情報信号と列情
報補数信号の発光パターンを示し、信号(m)は、光セ
ンサが受光した、信号(j)と(k)の和信号を示して
ある。この信号から、列情報信号(o)と列情報補数信
号(r)を取り出すと、示す列番号がそれぞれ46列と
47列であり、その間をタッチペン109が指している
ことが分かる。
【0140】もし、2つの信号(o),(r)が示す列
番号が2以上違えば、受光エラーとして、次のフレーム
を待つようなパリティチェックをすることもできる。
【0141】本実施形態では、列情報信号と列情報補数
信号の発光クロック数の和が必ず12クロックであり、
所用クロック数は24クロックなので、1Hの期間を全
て列情報信号と列情報補数信号とに割り当てることもで
きる。すると、クロックは最低1H/24の速度にする
ことができる。
【0142】尚、上記各実施形態では、各列を特定する
列情報を実際に表示する画像情報に基づく信号に先立つ
ものとして説明したが、逆であっても構わない。
【0143】また、1ライン単位に表示する装置を例に
して説明したが、上記の実施形態の記載から明らかなよ
うに、指示位置を特定するパターンで表示させれば良い
わけであるから、列単位であっても、場合によっては1
画面同時に表示させる場合にあっても適用できることは
容易に理解できよう。
【0144】また、上記実施形態では、画像表示装置と
タッチペンとが一体になっている例を説明したが、例え
ば、パーソナルコンピュータの表示装置として上記の画
像形成装置を用い、タッチペン109をパソコンに接続
する場合であっても構わない。パソコン側では、画像形
成装置に1ライン単位に出力するタイミングをモニタし
ていればこと足りるからである。したがって、本発明
は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、
1つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0145】また、本発明の目的は、上述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、その
システム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやM
PU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出
して実行することによっても、達成されることは言うま
でのもない。
【0146】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。
【0147】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えばフロッピーディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等
を用いることができる。
【0148】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実
際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって
実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言う
までもない。
【0149】更に、記憶媒体から読み出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行な
い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現さ
れる場合も含まれることは言うまでもない。
【0150】以上説明したように本実施形態によれば、
線順次走査の画像表示装置においても、表示画像の階調
を損なうことなく、タッチペン等の指示装置が指してい
る画面上の位置を正確に知ることができる。また、必要
に応じて、さらに、第2の実施形態によれば、誤認率が
大幅に減る。
【0151】また、第6の実施形態によれば、エラー検
出ができるとともに、指示装置が素子と素子の間を指し
ていることを知ることもできる。
【0152】列情報信号や列情報補数信号の1H内にお
ける位置にかかわらず、同様の効果がある。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ラ
イン順次等、まとまった画素を同時に駆動表示する場合
でも指示位置を検出することが可能になる。
【0154】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における装置のブロック構成図
である。
【図2】第1の実施形態における動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図3】第2の実施形態における動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図4】第3の実施形態における装置のブロック構成図
である。
【図5】第3の実施形態における動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図6】第4の実施形態における装置のブロック構成図
である。
【図7】振幅補正を説明するための図である。
【図8】第5の実施形態における動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図9】第6の実施形態における動作を説明するための
タイミングチャートである。
【図10】第6の実施形態に関わる信号を説明するため
の図である。
【図11】実施形態におけるグレイコードとバイナリコ
ードとの対応関係を示す図である。
【図12】実施形態における画像表示装置の表示パネル
の一部切り欠いて示す斜視図である。
【図13】表示パネルのフェースプレートの蛍光体配列
を例示した平面図である。
【図14】実施形態で用いた平面型の表面伝導型放出素
子の平面及び断面図である。
【図15】平面型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図16】通電フオーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
【図17】通電活性化処理の際の印加電圧波形及び放出
電流Ieの変化を示す図である。
【図18】実施形態で用いた垂直型の表面伝導型放出素
子の断面図である。
【図19】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
【図20】実施形態で用いた表面伝導型放出素子の典型
的な特性を示す図である。
【図21】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の平面図である。
【図22】実施形態で用いたマルチ電子ビーム源の基板
の一部断面図である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間的な発光変異パターンを検出するこ
    とで表示画面上の所望とする座標位置を指定する座標入
    力装置に使用される表示装置であって、 与えられた画像信号に基づいて表示する第1の表示手段
    と、 該第1の表示手段による表示駆動タイミングとは異なる
    タイミングで、前記表示画面上の位置を特定する固有情
    報に対応した発光変異パターンでもって複数の画素位置
    を表示する第2の表示手段とを備えることを特徴とする
    表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の表示手段は、1表示ラインに
    対して各画素位置に対する固有情報に対応した発光変異
    パターンを表示することを特徴とする請求項第1項に記
    載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の表示手段は、前記第1の表示
    手段で表示する画像中の1つの表示画素に対して発光す
    べき発光量から、当該画素位置を特定するための固有情
    報に対応した発光変異パターンの発光量を減じて表示す
    ることを特徴とする請求項第1項又は第2項に記載の表
    示装置。
  4. 【請求項4】 前記発光量は発光時間長に対応すること
    を特徴とする請求項第3項に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記発光量は発光強度に対応することを
    特徴とする請求項第3項に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2の表示手段は、行列状に
    配置された冷陰極電子放出素子群を含むことを特徴とす
    る請求項第1項乃至第5項のいずれかに記載の表示装
    置。
  7. 【請求項7】 前記冷陰極電子放出素子は表面伝導型電
    子放出素子で構成されることを特徴とする請求項第6項
    に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記発光変異パターンは、隣接する表示
    画素位置間での差が小さいパターンであることを特徴と
    する請求項第1項乃至第7項に記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記発光変異パターンは、画素位置に対
    応する固有情報に対応した情報をグレイコードで表した
    パターンであることを特徴とする請求項第8項に記載の
    表示装置。
  10. 【請求項10】 前記発光変異パターンは、画素位置に
    対応する固有情報に対応した情報をグレイコードで表し
    たパターンであり、更にフレーム毎に点灯・消灯を反転
    することを特徴とする請求項第9項に記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記発光変異パターンは、画素位置に
    対応する固有情報に対応した情報をグレイコードで表し
    たパターンであり、更に連続して前記グレイコードで表
    したパターンの点灯・消灯を反転した発光変異パターン
    を付加したことを特徴とする請求項第9項に記載の表示
    装置。
  12. 【請求項12】 時間的な発光変異パターンを検出する
    ことで表示画面上の所望とする座標位置を指定する座標
    入力装置に使用される表示装置の駆動方法であって、 与えられた画像信号に基づいて表示する第1の表示工程
    と、 該第1の表示工程による表示駆動タイミングとは異なる
    タイミングで、前記表示画面上の位置を特定する固有情
    報に対応した発光変異パターンでもって複数の画素位置
    を表示する第2の表示工程とを備えることを特徴とする
    表示装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 与えられた画像信号に基づいて表示画
    面に表示する第1の表示手段と、該第1の表示手段によ
    る表示駆動タイミングとは異なるタイミングで、表示画
    面上の位置を特定する固有情報に対応した発光変異パタ
    ーンでもって複数の画素位置を表示する第2の表示手段
    とを備える表示装置の前記表示画面上の指示位置を検出
    する座標入力装置であって、 前記表示画面上の所望とする位置を指定した場合に、当
    該指定位置における発光状態を時系列に検出する受光手
    段と、 該受光手段で受光された時系列な受光状態における前記
    第2の表示手段で表示されるタイミングの発光状態を抽
    出する抽出手段とを備え、 該抽出手段で抽出された発光状態のパターンを前記発光
    変異パターンとして検出することで前記受光手段で受光
    した前記表示画面上での位置を検出することを特徴とす
    る座標入力装置。
  14. 【請求項14】 与えられた画像信号に基づいて表示画
    面に表示する第1の表示手段と、該第1の表示手段によ
    る表示駆動タイミングとは異なるタイミングで、表示画
    面上の位置を特定する固有情報に対応した発光変異パタ
    ーンでもって複数の画素位置を表示する第2の表示手段
    とを備える表示装置の前記表示画面上の指示位置を検出
    する座標入力装置の制御方法であって、 前記表示画面上の所望とする位置を指定した場合に、当
    該指定位置における発光状態を時系列に検出する受光工
    程と、 該受光工程で受光された時系列な受光状態における前記
    第2の表示手段で表示されるタイミングの発光状態を抽
    出する抽出工程とを備え、 該抽出工程で抽出された発光状態のパターンを前記発光
    変異パターンとして検出することで前記受光工程で受光
    した前記表示画面上での位置を検出することを特徴とす
    る座標入力装置の制御方法。
  15. 【請求項15】 与えられた画像信号に基づいて表示画
    面に表示する第1の表示手段と、該第1の表示手段によ
    る表示駆動タイミングとは異なるタイミングで、表示画
    面上の位置を特定する固有情報に対応した発光変異パタ
    ーンでもって複数の画素位置を表示する第2の表示手段
    とを備える表示装置接続し、コンピュータが読み込み実
    行することで前記表示画面上の指示位置を検出する座標
    入力装置として機能するプログラムコードを格納した記
    憶媒体であって、 前記表示画面上の所望とする位置を指定した場合に、当
    該指定位置における発光状態を時系列に検出する受光手
    段と、 該受光手段で受光された時系列な受光状態における前記
    第2の表示手段で表示されるタイミングの発光状態を抽
    出する抽出手段としてのプログラムコードを備え、 該抽出手段で抽出された発光状態のパターンを前記発光
    変異パターンとして検出することで前記受光手段で受光
    した前記表示画面上での位置を検出することを特徴とす
    る記憶媒体。
  16. 【請求項16】 表示装置、及び該表示装置の表示画面
    上の所望とする位置を指示する位置指示手段を有する座
    標入力装置とを備える情報処理システムであって、 前記表示装置は、 与えられた画像信号に基づいて表示する第1の表示手段
    と、 該第1の表示手段による表示駆動タイミングとは異なる
    タイミングで、 前記表示画面上の位置を特定する固有情報に対応した発
    光変異パターンでもって複数の画素位置を表示する第2
    の表示手段とを備え、 前記座標入力装置は、 前記位置指示手段で指示した表示画面上の位置における
    発光状態を時系列に検出する受光手段と、 該受光手段で受光された時系列な受光状態における前記
    第2の表示手段で表示されるタイミングの発光状態を抽
    出する抽出手段とを備え、 該抽出手段で抽出された発光状態のパターンを前記発光
    変異パターンとして検出することで前記受光手段で受光
    した前記表示画面上での位置を検出することを特徴とす
    るシステム。
  17. 【請求項17】 表示装置、及び該表示装置の表示画面
    上の所望とする位置を指示する位置指示手段を有する座
    標入力装置とを備える情報処理システムの制御方法であ
    って、 前記表示装置では、 与えられた画像信号に基づいて表示する第1の表示工程
    と、 該第1の表示工程による表示駆動タイミングとは異なる
    タイミングで、 前記表示画面上の位置を特定する固有情報に対応した発
    光変異パターンでもって複数の画素位置を表示する第2
    の表示工程とを備え、 前記座標入力装置では、 前記位置指示手段で指示した表示画面上の位置における
    発光状態を時系列に検出する受光工程と、 該受光工程で受光された時系列な受光状態における前記
    第2の表示工程で表示されるタイミングの発光状態を抽
    出する抽出工程とを備え、 該抽出工程で抽出された発光状態のパターンを前記発光
    変異パターンとして検出することで前記受光手段で受光
    した前記表示画面上での位置を検出することを特徴とす
    るシステムの制御方法。
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