JPH11281888A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JPH11281888A
JPH11281888A JP8478998A JP8478998A JPH11281888A JP H11281888 A JPH11281888 A JP H11281888A JP 8478998 A JP8478998 A JP 8478998A JP 8478998 A JP8478998 A JP 8478998A JP H11281888 A JPH11281888 A JP H11281888A
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JP
Japan
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lens
refractive index
lenses
optical device
film
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JP8478998A
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English (en)
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Koichi Yoshikawa
功一 吉川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡易な構成によつて高い像質を得ることができ
る光学装置を提案する。 【解決手段】物体1側より順に正の屈折率の第1のレン
ズL1と、負の屈折率の第2のレンズL2と、第2のレ
ンズと同一材質でなる負の屈折率の第3のレンズL3
と、第1のレンズと同一材質でなる正の屈折率の第4の
レンズL4とを有し、第1のレンズL1及び第2のレン
ズL2の屈折率配置と第3のレンズL3及び第4のレン
ズL4の屈折率配置とをほぼ対称とすると共に、第1の
レンズL1及び第4のレンズL4の屈折率Nd14 と第2
のレンズL2及び第3のレンズL3の屈折率Nd23 とを
ほぼ等しくすることにより、高コントラスト及び高解像
度の像質を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図11) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は光学装置に関し、例
えば映画フイルムに記録されたデイジタルデータを読み
出す光学装置に適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】従来、映画館において用いられる映写機
として、画像及び音声を同一のフイルムに記録した映画
フイルムを用い、画像及び当該画像に対応した音声を同
時に再生するようになされたものがある。この映画フイ
ルムでは、一連の動画をコマ撮りしてなる各コマ画像を
長手方向に順次記録してなり、当該映画フイルムの長手
方向にデイジタル音声トラツクが形成されている。
【0005】このデイジタル音声トラツクには、デイジ
タル音声情報が黒及び白色の2値のパターンで記録され
ている。従つて、映写機を用いて当該映画フイルムに記
録された映像及び音声を再生する場合、各コマ画像に対
して所定の光源光を照射することにより、各コマ画像の
投影像をスクリーンに映写すると共に、デイジタル音声
トラツクに対して音声再生用の光を照射し、デイジタル
音声トラツクの像を所定のレンズ系を介して撮像素子
(CCD)に結像させる。かくして撮像素子においてデ
イジタル音声トラツクのパターンを電気信号に変換する
ことにより、これを音声データとして再生するようにな
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるデイ
ジタル音声トラツクに形成されたパターンを撮像素子に
結像させるレンズ系は、一般にカメラ用のレンズを原型
にしたものが用いられている。このカメラ用レンズは、
無限遠の被写体に対してフオーカスを合わせた際の像質
(コントラスト、解像度等)を実用上十分な程度に確保
する必要があるため、至近距離の被写体にフオーカスを
合わせた際の像質は実用上十分ではなかつた。
【0007】かかる問題点を解決するための一つの方法
として、レンズ構成枚数を多くすると共に、フオーカス
を合わせようとする被写体距離に応じて各レンズ群に対
してその間隔を変えるような複雑な動き制御を行うこと
により、至近距離の被写体にフオーカスを合わせた場合
及び無限遠の被写体にフオーカスを合わせた場合のいず
れにおいても十分な像質を得るようになされたものが考
えられている。
【0008】ところが、かかるレンズ系においてはレン
ズの構成枚数が多く、さらにレンズを移動制御するため
の複雑な制御系を設ける必要があり、構成が複雑化する
ことを避け得ない問題があつた。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成によつて高い像質を得ることができる光
学装置を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、物体側より順に正の屈折率の第1
のレンズと、負の屈折率の第2のレンズと、第2のレン
ズと同一材質でなる負の屈折率の第3のレンズと、第1
のレンズと同一材質でなる正の屈折率の第4のレンズと
を有し、第1のレンズ及び第2のレンズの屈折率配置と
第3のレンズ及び第4のレンズの屈折率配置とをほぼ対
称とすると共に、第1のレンズ及び第4のレンズの屈折
率と第2のレンズ及び第3のレンズの屈折率とをほぼ等
しくすることにより、高コントラスト及び高解像度の像
質を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0012】図1において、映写システム50は、供給
リール11に巻回された映画フイルム1を、デイジタル
音声再生装置部51及び映写機13を介して巻取リール
14において巻き取るようになされている。この場合、
映画フイルム1は、映写機13内に設けられたフイルム
送り用のスプロケツト13Aが所定のモータによつて回
転駆動されることに応じて所定の速度で走行制御され
る。
【0013】このとき映写機13は、フイルム間欠送り
部13Bにおいて映画フイルム1を間欠送りすると共
に、光源部13Cからの光源光を映画フイルム1のコマ
画像に照射することにより、映画フイルム1に形成され
た各コマ画像をスクリーン31に順次連続的に投影す
る。
【0014】また図2に示すように、デイジタル音声再
生装置部51は、映画フイルム1をガイドローラ81を
介してスタビライザ(ガイドローラ)82に受ける。ガ
イドローラ81は、スタビライザ82に対する映画フイ
ルム1の巻付け角を所定範囲内に収めるように、デイジ
タル音声再生装置部51の本体を構成するベースキヤビ
ネツト150の前面(以下これをベース面部と呼ぶ)1
50Aの所定位置に配設されている。
【0015】スタビライザ82は、ベースキヤビネツト
150のベース面部150Aに対して回動中心軸82C
を回動自在に支持された回動アーム82Bの先端部にロ
ーラ82Aを軸支してなり、回動アーム82Bは、ばね
(図示せず)によつて所定の回動位置に付勢力をもつて
位置決めされ、映画フイルム1に対して所定の張力を付
加することにより、当該映画フイルム1の走行を安定さ
せ得るようになされている。
【0016】スタビライザ82を介して供給される映画
フイルム1は、スプロケツト60に係合される。このス
プロケツト60はベース面部150Aに固定された固定
軸55を回転中心として回転自在に枢支されており、当
該スプロケツト60及びベース面部150A間には、固
定軸55を同軸中心として、後述する周波数発生装置部
75の一部である周波数発生用筒体75Aが設けられ、
固定軸55を回転中心としてスプロケツト60と一体に
回転する。
【0017】またベース面部150Aの所定位置には、
スプロケツト60に接近した位置に位置決めされたロー
ラ83及び84が設けられており、これにより映画フイ
ルム1をスプロケツト60に確実に歯合し得るようにな
されている。
【0018】スプロケツト60にはブレーキ装置が内蔵
されており、映写機13のフイルム送り用のスプロケツ
ト13A(図1)によつて走行する映画フイルム1に対
して所定の張力を加えるようになされている。
【0019】またスプロケツト60を介して供給される
映画フイルム1は、当該スプロケツト60に続いて設け
られた位置規制用ガイド部200によつてベース面部1
50Aからの高さが調整される。
【0020】位置規制用ガイド部200によつてベース
面部150Aからの距離が規制された映画フイルム1
は、続く光学読取り部70のフライホイール65に所定
の巻付け角で巻き付けられる。この巻付け角は、位置規
制用ガイド部200及びガイドローラ86の配設位置に
よつて設定される。
【0021】フライホイール65は、べース面部150
A上において所定の回転軸(図示せず)によつて回転自
在に枢支されており、当該フライホイール65に巻き付
けられた映画フイルム1の走行に伴つて回転するように
なされている。このフライホイール65の近傍には光学
読取り部70を構成する発光部71及び受光部72が映
画フイルム1を挟む所定の位置関係を保つて設けられて
いる。
【0022】光学読取り部70においては、スプロケツ
ト60と一体化された周波数発生部の回転に伴つて当該
周波数発生装置部から周波数信号が出力されると、当該
周波数信号に基づくタイミングで発光部71が発光動作
するようになされている。
【0023】すなわち図3に示すように、周波数発生装
置部75からスプロケツト60(図2)の回転に伴つて
出力される回転検出信号SFGは、光学読取り部70の
発光部71においてタイミングジエネレータ90に供給
される。
【0024】タイミングジエネレータ90は、供給され
た回転検出信号SFGを所定の閾値を基準として論理
「H」レベル及び論理「L」レベルに2値化する。この
ようにして回転検出信号SFGの周波数に応じて論理
「H」レベル及び論理「L」レベルが交互に現れるパル
ス信号SPLは、タイミングジエネレータ90から発光
制御部91に供給される。
【0025】発光制御部91は、供給されるパルス信号
SPLに基づいてLED35A及び35Bの点灯を制御
することにより、当該LED35A及び35Bが点灯す
るタイミングを周波数発生装置部75の回転(すなわち
スプロケツト60の回転)に同期させることができる。
【0026】この結果、LED35A及び35Bから
は、映画フイルム1の走行速度に同期してそれぞれ遠赤
外線からなる光LA及びLBが発射され、対応する光拡
散板36A及び36Bを介して光量の平坦化がなされた
後、映画フイルム1の両側縁部に沿つて記録されている
デイジタル音声トラツク6A及び6Bに照射される。
【0027】すなわち図4に示すように、この映画フイ
ルム1は、一連の動画をコマ撮りしてなる各コマ画像4
を長手方向に順次記録してなり、当該映画フイルム1の
両側縁部に沿つて各コマ画像4を挟むようにフイルム送
り用の孔(以下これをパーフオレーシヨンと呼ぶ)2が
順次形成されている。
【0028】ここで当該映画フイルム1には、各パーフ
オレーシヨン列3A及び3Bのそれぞれ外側において映
画フイルム1の両側縁部に沿つてデイジタル音声トラツ
ク6A及び6Bが形成されており、当該デイジタル音声
トラツク6A及び6Bにはそれぞれデイジタル音声情報
が図5に示すような黒色(フイルムが露光された部分)
及び白色(フイルムが露光されていない部分)の2値の
パターンで映画フイルム1の走行方向に対してほぼ直交
する読取り走査方向aに順次記録されている。各デイジ
タル音声トラツク6A及び6Bにはそれぞれ4チヤンネ
ルずつのデイジタル音声情報が所定データブロツク単位
で記録されている。
【0029】従つて図3において、映画フイルム1を透
過した透過光LA1及びLB1は、受光部72の光学装
置であるレンズ部37A及び37Bを介してそれぞれ対
応するCCD(Charge Coupled Device )構成のライン
センサ38A及び38B上にデイジタル音声トラツク6
A及び6Bのデイジタルパターン像として結像される。
【0030】ラインセンサ38A及び38Bは、順次照
射されるデイジタルパターン像(LA1及びLB1)を
映画フイルム1の幅方向に1ライン毎にスキヤンしなが
ら、当該1ライン毎のデイジタルパターン像に基づいて
得られた信号電圧をそれぞれ検出信号S1A及びS1B
として続くデコーダ39に供給する。
【0031】このときラインセンサ38A及び38Bに
は映画フイルム1の走行速度に同期してデイジタルパタ
ーン像が順次入射されることから、ラインセンサ38A
及び38Bは、映画フイルム1の走行速度に同期したタ
イミングでデイジタルパターン像を正確に1ラインずつ
スキヤンすることができる。これにより、例えば映画フ
イルム1の走行速度が遅くなつた場合においても、一度
スキヤンしたラインを重複してスキヤンするといつた動
作を回避し得る。
【0032】デコーダ39は、供給される検出信号S1
A及びS1Bに基づいて、映画フイルム1の各デイジタ
ル音声トラツク6A及び6Bに記録されていたデイジタ
ル音声情報をそれぞれ順次再生し、これを複数チヤンネ
ル分のデイジタル音声再生信号S2としてアンプ28を
介して対応する複数のスピーカ29に供給する。かくし
て複数のスピーカ29は、各チヤンネルに応じたデイジ
タル再生信号S2に基づく音声をそれぞれ送出すること
ができる。
【0033】このようにして、映写装置50は、デイジ
タル音声再生装置部51において映画フイルム1のデイ
ジタル音声トラツク6A及び6Bの音声情報を再生する
とともに、映写機13(図1)において映画フイルム1
の各コマ画像4(図16)を投影レンズ30を介してス
クリーン31に順次投影することにより、映画フイルム
1の走行に伴つて各コマ画像4からなる一連の動画が再
生される。
【0034】ここで、光学装置として設けられているレ
ンズ部37A及び37Bはそれぞれ同一構成を有し、第
1のレンズ部37Aは図6に示すように、両凸形状の正
の屈折率を有する第1のレンズL1、メニスカス形状の
負の屈折率を有する第2のレイズL2、メニスカス形状
の負の屈折率を有する第3のレンズL3及び両凸形状の
正の屈折率を有する第4のレンズL4から構成され、各
レンズはレンズ鏡胴に所定の間隔を以て固定されてい
る。
【0035】第1のレンズL1及び第4のレンズL4は
同一材質(光学ガラス)でなり、互いに同一の屈折率を
有する。また第2のレンズL2及び第3のレンズL3は
同一材質(光学ガラス)でなり、互いに同一の屈折率を
有する。
【0036】この4つのレンズL1、L2、L3及びL
4からなるレンズ部37Aは、次式、
【0037】
【数4】
【0038】及び、次式、
【0039】
【数5】
【0040】及び、次式、
【0041】
【数6】
【0042】によつて表される条件を同時に満足する。
但し、(1)式においてf12は第1のレンズL1及び第
2のレンズL2の合成焦点距離を表し、f34は第3のレ
ンズL3及び第4のレンズL4の合成焦点距離を表す。
また、(2)式においてNd14は同一材質でなる第1の
レンズL1及び第4のレンズL4のそれぞれ587.6
[nm]の波長光における屈折率を表し、Nd23
同一材質でなる第2のレンズL2及び第3のレンズL3
のそれぞれ587.6[nm] の波長光における屈折率を表す。
【0043】ここで、(1)式によつて表される条件
は、4つのレンズL1〜L4のうち前半部分に配置され
た第1及び第2のレンズL1及びL2の合成焦点距離f
12と、後半部分に配置された第3及び第4のレンズL3
及びL4の合成焦点距離f34との比が0.7 より大きく1.
2 より小さい範囲であれば、レンズ部37A全体として
実用上十分な像質を得る程度に屈折率配置を設定し得る
と共に、主に球面収差を良好に補正し得ることを表す。
【0044】また(2)式及び(3)式によつて表され
る条件を満足することにより、ペツツバール和(Petzval
sum) を下げ像面湾曲を抑えると共に、各レンズL1〜
L4の屈折率を上げることで球面収差を良好に補正する
ことができる。
【0045】ここで、図6との対応部分に同一符号を付
して示す図7に示すように、4つのレンズL1、L2、
L3及びL4によつて構成されるレンズ部37Aにおい
て、第1のレンズL1のフイルム側の入射面をI1、第
1のレンズL1のCCD側の出射面をI2、第2のレン
ズL1のフイルム側の入射面をI3、第2のレンズL2
のCCD側の出射面をI4、第3のレンズL3のフイル
ム側の入射面をI5、第3のレンズL3のCCD側の出
射面をI6、第4のレンズL4のフイルム側の入射面を
I7及び第4のレンズL4のCCD側の出射面をI8と
し、これら入射面及び出射面(I1〜I8)の各曲率半
径をr1〜r8とし、第1のレンズL1の中心部の厚み
をd1、第1のレンズL1と第2のレンズL2との中心
部の面間隔をd2、第2のレンズL2の中心部の厚みを
d3、第2のレンズL2と第3のレンズL3との中心部
の面間隔をd4、第3のレンズL3の中心部の厚みをd
5、第3のレンズL3と第4のレンズL4との中心部の
面間隔をd6、第4のレンズL4の中心部の厚みをd7
とし、第1〜第4のレンズL1〜L4のd線(波長:58
7.6[nm] )における屈折率をn1〜n4とし、第1〜第
4のレンズL1〜L4のd線(波長:587.6[nnm])にお
けるアツベ数をν1〜ν4とする。
【0046】そして、(1)式〜(3)式を満足するレ
ンズ部37Aの具体的な数値例を図8に示す。図8にお
いて曲率半径r1〜r8及び各レンズの厚み(又は間
隔)d1〜d7の単位は[mm]であり、フイルム方向を正
とする。また、フイルム面から第1のレンズL1の入射
面I1までの距離は20.69[mm] であり、レンズ部37A
の開放F値(Fナンバ)は 2.5であり、レンズ部37A
の横倍率は 1.354である。
【0047】かかるレンズ部37Aを介する光線のライ
ンセンサ(CCD)38Aの受光面上での各収差曲線図
を図9に示す。すなわち図9(A)はラインセンサ(C
CD)38Aに結像する像の各高さ位置に対する球面収
差を3つの波長光(λ1=643[nm] 、λ2=633[nm] 、
λ3=653[nm] )について測定したものである。また図
9(B)はラインセンサ(CCD)38Aに結像する像
の各高さ位置に対する非点収差をサジタルS及びメリジ
オナルTについて測定したものである。また図9(C)
はラインセンサ(CCD)38Aに結像する像の各高さ
位置に対する歪曲収差を測定したものである。この図9
に示されるように、レンズ系37Aにおいては、諸収差
が良好に補正される。因みに、図9において2ωは画角
を表す。
【0048】また、第2のレンズ部37B(図3)は、
第1のレンズ部37Aと同様の構成を有し、これにより
第2のレンズ部37Bにおいても諸収差が良好に補正さ
れる。
【0049】以上の構成において、レンズ部37A(及
び37B)は、その倍率が1.354 倍であり、等倍に近い
倍率を有する。このように等倍に近い(又は等倍の)接
写用のレンズ部37A(及び37B)においては、当該
レンズ部37A(及び37B)を構成する4つのレンズ
L1〜L4のうち、入射側(フイルム側)の2つのレン
ズL1及びL2の合成焦点距離f12と、出射側(ライン
センサ側)の2つのレンズL3及びL4の合成焦点距離
34との比を(1)式に示すように 0.7〜 1.2の範囲に
設定することにより、レンズ部37Aを構成するレンズ
L1〜L4のうち前半(入射側)のレンズL1及びL2
と後半(出射側)のレンズL3及びL4の屈折率配置が
ほぼ対称となる。これにより、レンズ部37A(及び3
7B)における球面収差が抑制される。
【0050】また、レンズ部37A(及び37B)を構
成する4つのレンズL1〜L4のうち、第1のレンズL
1及び第4のレンズL4を同一材質のレンズで構成する
と共に、第2のレンズL2及び第3のレンズL3を同一
材質のレンズで構成し、第1のレンズL1及び第4のレ
ンズL4の屈折率Nd14 と、第2のレンズL2及び第3
のレンズL3の屈折率Nd23 との差を(2)式で示した
ように小さくしてペツツバール和を小さくすることによ
り、像面湾曲を抑制することができる。
【0051】因みに、(1)式における合成焦点距離の
比の範囲(0.7〜1.2)と、(2)式における限界値(3.0)
と、(3)式における屈折率Nd23 の最小値(1.8) は、
それぞれ図9に示したように実験結果において諸収差を
良好に抑制し得る値である。
【0052】かくして結像倍率が 1/4倍〜2倍程度の接
写領域においてレンズ部37A(及び37B)を使用し
た場合、その像質を高コントラストかつ高解像度にする
ことができる。
【0053】以上の構成によれば、レンズ部37A(及
び37B)を構成するレンズL1〜L4について、第1
のレンズL1及び第4のレンズL4を同一材質のレンズ
で構成することによりそれぞれを同じ屈折率Nd14 とす
ると共に、第2のレンズL2及び第3のレンズL3を同
一材質のレンズで構成することによりそれぞれを同じ屈
折率Nd23 とし、さらに上述の(1)式〜(3)式を満
足する構成とすることにより、少ないレンズ枚数でレン
ズ部37A(及び37B)の諸収差を抑制することがで
きる。
【0054】かくしてレンズ部37A及び37Bを用い
ることにより、フイルム1に記録されたピツトをライン
センサ(CCD)38A(及び38B)に高品質に結合
させることができ、これによりフイルム1に記録された
デイジタル音声データの読取り確度を向上させることが
できる。
【0055】なお上述の実施の形態においては、図8及
び図9に示す特性のレンズ37A及び37Bを用いる場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、(1)式
〜(3)式を満足すると共に第1のレンズL1及び第4
のレンズL4の材質を同一とし第2のレンズL2及び第
3のレンズL3の材質を同一とするようにすれば、他の
特性のレンズを用いても良い。
【0056】例えば図8との対応部分に同一符号を付し
て示す図10は、レンズ部37A(及び37B)の他の
実施の形態を示し、フイルム面から第1のレンズL1の
入射面I1までの距離は20.69[mm] であり、レンズ部3
7Aの開放F値(Fナンバ)は 2.5であり、レンズ部3
7Aの横倍率は 1.145である。
【0057】かかるレンズ部37Aを介する光線のライ
ンセンサ(CCD)38Aの受光面上での各収差曲線図
を図11に示す。すなわち図11(A)はラインセンサ
(CCD)38Aに結像する像の各高さ位置に対する球
面収差を3つの波長光(λ1=643[nm] 、λ2=633[n
m] 、λ3=653[nm] )について測定したものである。
また図11(B)はラインセンサ(CCD)38Aに結
像する像の各高さ位置に対する非点収差をサジタルS及
びメリジオナルTについて測定したものである。また図
11(C)はラインセンサ(CCD)38Aに結像する
像の各高さ位置に対する歪曲収差を測定したものであ
る。この図11に示されるように、他の実施の形態によ
るレンズ系37Aにおいても、諸収差が良好に補正され
る。
【0058】また上述の実施の形態においては、光学ガ
ラスでなるレンズL1〜L4を用いた場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、光学プラスチツク等、他
の材質のレンズを用いるようにしても良く、この場合、
第1及び第4のレンズL1及びL4を形成する材質と、
第2及び第3のレンズL2及びL3を形成する材質と
は、異なる材質のものを用いても良い。
【0059】また上述の実施の形態においては、レンズ
倍率として1.354 倍のもの又は1.145 倍のものを用いる
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種
々の倍率のものを用いることができる。
【0060】また上述の実施の形態においては、本発明
をフイルム1に記録されたデイジタル音声データを読み
取る光学装置に適用した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、例えばフイルム1に対してデイジタル
音声データを書き込む光学装置においても適用すること
ができる。
【0061】また上述の実施の形態においては、4枚の
レンズL1〜L4によつて構成されるレンズ部37A及
び37Bについて述べたが、本発明はこれに限らず、他
の複数のレンズ枚数を適用しても良い。この場合、複数
のレンズについて、その入射側のレンズ群の合成焦点距
離と、出射側のレンズ群の合成焦点距離との比を(1)
式を満足するように構成すると共に、(2)式について
上述したようにペツツバール和を小さくするような屈折
率配置とすることにより、上述の場合と同様の効果を得
ることができる。この場合、例えば8枚のレンズ構成で
は、入射側(フイルム側)から数えて第1及び第2のレ
ンズと第7及び第8のレンズとをそれぞれ同一材質で形
成すると共に、第3、第4、第5及び第6のレンズをそ
れぞれ同一材質で形成するようにすれば良い。
【0062】また上述の実施の形態においては、本発明
をデイジタル音声データを再生する装置の光学装置に適
用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
例えばバーコードリーダ等、他の種々の装置の接写を行
う光学装置に適用して好適である。
【0063】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、物体側よ
り順に正の屈折率の第1のレンズと、負の屈折率の第2
のレンズと、第2のレンズと同一材質でなる負の屈折率
の第3のレンズと、第1のレンズと同一材質でなる正の
屈折率の第4のレンズとを有し、第1のレンズ及び第2
のレンズの屈折率配置と第3のレンズ及び第4のレンズ
の屈折率配置とをほぼ対称とすると共に、第1のレンズ
及び第4のレンズの屈折率と第2のレンズ及び第3のレ
ンズの屈折率とをほぼ等しくすることにより、高コント
ラスト及び高解像度の像質を得ることができる光学装置
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学装置を有する映写システムを
示す略線的側面図である。
【図2】本発明による光学装置を用いた音声再生装置の
構成を示す斜視図である。
【図3】音声再生装置の光学読取り部の構成を示す略線
図である。
【図4】映画フイルムの構成を示す平面図である。
【図5】映画フイルムに形成されたデイジタル音声トラ
ツクを示す略線図である。
【図6】本発明による光学装置のレンズ構成を示す略線
的側面図である。
【図7】本発明による光学装置のレンズ構成を示す略線
的側面図である。
【図8】各レンズの構成及び特性を示す略線図である。
【図9】レンズ系の特性を示す特性曲線図である。
【図10】他の実施の形態による各レンズの構成及び特
性を示す略線図である。
【図11】他の実施の形態によるレンズ系の特性を示す
特性曲線図である。
【符号の説明】
1……映画フイルム、6A、6B……デイジタル音声ト
ラツク、11……供給リール、14……巻取リール、2
8……アンプ、29……スピーカ、35A、35B……
LED、36A、36B……光拡散板、37A、37B
……光学装置、38A、38B……ラインセンサ(CC
D)、39……デコーダ、50……映写システム、51
……デイジダク音声再生装置、60……スプロケツト、
70……光学読取り部、71……発行部、72……受光
部、L1、L2、L3、L4……レンズ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に正の屈折率の第1のレンズ
    と、 負の屈折率の第2のレンズと、 上記第2のレンズと同一材質でなる負の屈折率の第3の
    レンズと、 上記第1のレンズと同一材質でなる正の屈折率の第4の
    レンズとを具え、上記第1のレンズ及び第2のレンズの
    屈折率配置と上記第3のレンズ及び上記第4のレンズの
    屈折率配置とをほぼ対称とすると共に、上記第1のレン
    ズ及び上記第4のレンズの屈折率と上記第2のレンズ及
    び上記第3のレンズの屈折率とをほぼ等しく形成してな
    ることを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】上記光学装置は、次式、 【数1】 【数2】 【数3】 を満足するように形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の光学装置。但し、f12は上記第1のレンズ
    及び上記第2のレンズの合成焦点距離を表し、、f34
    上記第3のレンズ及び上記第4のレンズの合成焦点距離
    を表し、Nd14は上記第1のレンズ及び上記第4のレン
    ズの587.6[nm] の波長光における屈折率を表し、Nd23
    は上記第2のレンズ及び上記第3のレンズの587.6[nm]
    の波長光における屈折率を表す。
  3. 【請求項3】上記光学装置は、 映画フイルムに記録されたデイジタル音声データの像を
    所定の撮像素子の撮像面に結像させることを特徴とする
    請求項1に記載の光学装置。
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