JPH11280854A - 内接噛合遊星歯車構造の変速システム - Google Patents

内接噛合遊星歯車構造の変速システム

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JPH11280854A
JPH11280854A JP8470698A JP8470698A JPH11280854A JP H11280854 A JPH11280854 A JP H11280854A JP 8470698 A JP8470698 A JP 8470698A JP 8470698 A JP8470698 A JP 8470698A JP H11280854 A JPH11280854 A JP H11280854A
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speed shaft
external gear
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low
gear
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JP8470698A
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Yuji Maeguchi
裕二 前口
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被駆動部(第2の相手部材)と減速部Rの軸
方向長の合計を短縮させると共に、被駆動部の設計自由
度を向上させる。 【解決手段】 減速部R内に内ピン(あるいはキャリア
ピン)の機能を兼用した出力ボルト332(あるいはキ
ャリアボルト316)を駆動部(第1の相手部材)Mの
存在する側から外歯歯車305を貫通して、被駆動部
(第2の相手部材)Sの回転部材S1 に形成したタップ
穴338に螺合させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減速機、あるいは
増速機、特に、小型で高出力が要請される減速機あるい
は増速機に適用するのに好適な、内接噛合遊星歯車構造
の変速システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速軸と、該高速軸に設けた偏心
体を介して、この高速軸に対して偏心回転可能な状態で
取付けられた外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内
歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみを
伝達する手段を介して連結された低速軸と、を備えた内
接噛合遊星歯車構造が広く知られている。
【0003】この構造の従来例を図5及び図6に示す。
この従来例は、前記高速軸を入力軸1、低速軸を出力軸
2とすると共に、内歯歯車を固定することによって上記
構造を「減速機」に適用したものである。
【0004】入力軸1には所定位相差(この例では18
0°)をもって偏心体3a 、3b が嵌合されている。な
お、偏心体3a と3b は一体化されている。それぞれの
偏心体3a 、3b には軸受4a 、4b を介して2枚の外
歯歯車5a 、5b が取付けられている。この外歯歯車5
a 、5b には内ローラ孔6が複数個設けられ、内ピン7
及び内ローラ8が嵌合されている。
【0005】外歯歯車を2枚(複列)にしているのは、
主に伝達容量の増大、強度の維持、回転バランスの保持
を図るためである。
【0006】前記外歯歯車5a 、5b の外周にはトロコ
イド歯形や円弧歯形等の外歯9が設けられている。この
外歯9はケーシング12に固定された内歯歯車10と内
接噛合している。内歯歯車10の内歯は具体的には外ピ
ン11が外ピン孔13に遊嵌され、回転し易く保持され
た構造とされている。
【0007】前記外歯歯車5a 、5b を貫通する内ピン
7は、出力軸2のフランジ部14に固着又は嵌入されて
いる。
【0008】入力軸1が1回転すると偏心体3a 、3b
が1回転する。この偏心体3a 、3b の1回転により、
外歯歯車5a 、5b も入力軸1の周りで揺動回転を行お
うとするが、内歯歯車10によってその自転が拘束され
るため、外歯歯車5a 、5bは、この内歯歯車10に内
接しながらほとんど揺動のみを行うことになる。
【0009】今、例えば外歯歯車5a 、5b の歯数を
N、内歯歯車10の歯数をN+1とした場合、その歯数
差は1である。そのため、入力軸1の1回転毎に外歯歯
車5a、5b はケーシング12に固定された内歯歯車1
0に対して1歯分だけずれる(自転する)ことになる。
これは入力軸1の1回転が外歯歯車の−1/Nの回転に
減速されたことを意味する。
【0010】この外歯歯車5a 、5b の回転は内ローラ
孔6及び内ピン7の隙間によってその揺動成分が吸収さ
れ、自転成分のみが該内ピン7を介して出力軸2へと伝
達される。
【0011】この結果、結局減速比−1/Nの減速が達
成される。
【0012】なお、この従来例では、当該内接噛合遊星
歯車構造の内歯歯車を固定し、高速軸を入力軸、低速軸
を出力軸としていたが、これらの入出力を逆転させるこ
とにより増速機を構成することも可能である。
【0013】ところで、前述したように、内ピン7に
は、内ローラ孔6a 、6b とで構成される等速度内歯車
機構の一方の要素である円弧歯形を形成するという機能
と、外歯歯車5a 、5b の自転による回転力を出力軸2
に伝達するキャリア体としての機能とがあるが、特にこ
のうちの前者の機能を良好に確保するためには、内ピン
7の外周で自由に回転することのできる内ローラ8の存
在が必須であった。この内ローラ8は、その機能上硬質
の素材でその外周及び内周の双方を同軸に且つ精度良く
加工する必要があったため、コスト高になり易いという
問題があった。
【0014】又、図5から明らかなように、減速機構部
分で生じる荷重変動や出力軸2に作用する相手機械から
の外部ラジアル荷重を、出力軸2を支える一対の軸受1
5a、15b によって支持していたため、支持の安定性
を増大させるためには、一般に図5のY区間を長く、且
つX区間をできるだけ短くすることが必要であった。
【0015】ところが、X区間を短くすることは困難で
あるため、必然的にY区間を長くしなければならず、結
果として減速機の軸方向長さが長くなってしまうという
問題があった。
【0016】そこで、このような問題に鑑み、特開平5
−44792号公報では、本出願人により、図3、4の
ようにしたものが提案されている。
【0017】図3、4の構造を説明する。
【0018】そこで、このような問題に鑑み、特開平5
−44792号公報では、本出願人により、図3、4の
ようにしたものが提案されている。
【0019】図3、4の構造を説明する。
【0020】以下の説明においては、図3、4に示すも
のは図5、6の構成と同一又は類似の部分については下
2桁が同一の番号を付し、詳細な説明は省略し、異なる
ところのみを説明する。この構造は、出力軸(低速軸)
102をフランジ部(第1低速軸)114Aと支持リン
グ(第2低速軸)114Bとに分割している。
【0021】即ち、出力軸102のフランジ部(第1低
速軸)114Aにキャリアピン116を貫通すると共
に、該キャリアピン116の一端部に止め輪124を配
置し、又、他端部にねじ部127を設け、フランジ部1
14A、スペーサ125、及び支持リング(第2低速
軸)114Bを、この止め輪124とねじ部127に螺
合するナット128とによって強く挟み込むことによ
り、分割された第1、第2低速軸であるフランジ部11
4Aと支持リング114Bを一体化するようにしてい
る。
【0022】フランジ部114A、キャリアピン11
6、及び支持リング114Bは、一対の軸受115a、
115bによってケーシング112に両持ち支持されて
いる。
【0023】図3及び図5に示すような構造では、出力
軸2、102を相手機械(第2の相手部材)の(被)回
転部材に連結することによって動力を伝達する。
【0024】ところで、図7において、Mはモータ(第
1の相手部材)、Rは内接噛合遊星歯車構造の減速部、
Sは被駆動部(第2の相手部材)を示している。
【0025】図7の(A)に示される例では、モータM
のモータ軸(回転部材)M1 、減速部Rの高速軸R1
は、例えば図3に示されるように、いわゆるギヤドモー
タとして初めから合体した状態とされ、減速部Rの低速
軸R2 と被駆動部Sの入力軸(回転部材)S1 を一般的
なカップリングCによって連結している。この連結構造
は最も一般的な連結構造に相当するが、被駆動部Sと減
速部Rとの合計の軸方向長Lが長くなり、コンパクト性
に欠ける。
【0026】そこで、連結部をできるだけ短くする方法
として、図7(B)のようにする方法が考えられる。こ
の方法は、減速部Rの低速軸R2 と被駆動部Sの入力軸
S1とを共に平面的に形成し、低速軸R2 のフランジR3
を介して両者を連結したものである。これにより、軸
方向長L1 はカップリングCが省略された分短くでき
る。
【0027】しかしながら、この連結方法は、被駆動部
Sの回転部材S1 の径D1が減速部Rの低速軸R2 の径
D2より大きいときは有効であるが、小さいときには採
用することができない。そのため、従来は図7(C)に
示されるように、被駆動部Sの一部又は全部を貫通する
ボルトS2 (あるいはS2´)を該被駆動部Sの側から
減速部Rの低速軸R2 に形成したタップ穴Tに螺合する
ことにより、両者を連結するようにしていた。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は図7(C)の斜線部H1 に他の部材があったときに
は採用することができず、又、図7(C)の下側のよう
に、被駆動部Sの側に薄いフランジS3 を形成できない
ときには種々の不具合が発生した。
【0029】即ち、被駆動部SはボルトS2 を貫通させ
る部分を形成する必要があることから、その設計自由度
が著しく制限されてしまい、又、被駆動部Sの被貫通部
の厚さあるいは奥行きの長さに見合った長さのボルトS
2 、S2´を選択する必要があり、特に同図の下側のよ
うに奥行きが長かった場合には、ボルトS2´の長さも
それに応じて長くなってしまい、固定がそれだけ不安定
になるという不具合があったものである。又、特殊なボ
ルトS2´を使用した場合には、コスト的に高くなるだ
けでなく、例えばボルトS2´の交換の際には取り寄せ
に時間がかかるという不具合も生じた。
【0030】更には、斜線部H1 の他、H2 の部分にも
他の部材があったときには、そもそも連結自体が不可能
になるという問題もあった。
【0031】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、被駆動部の設計の自由度を大幅に向上
させ、更に部品点数の削減及び低コスト化を図ると共
に、減速部と第2の相手部材の合計の軸方向長を短くす
ることのできる内接噛合遊星歯車構造の変速システムを
提供することをその課題としている。
【0032】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、第1の相手部材の回転部材と連結される高速軸と、
高速軸に設けた偏心体を介してこの高速軸に対して偏心
回転可能な状態で取り付けられた外歯歯車と、該外歯歯
車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に、該外歯
歯車の自転成分のみを伝達する手段を介して連結される
と共に、前記第1の相手部材に対し外歯歯車を挟んで反
対側に配置される第2の相手部材の回転部材と連結され
る低速軸と、を備え、且つ、前記自転成分のみを伝達す
る手段として、外歯歯車に形成した内ピン孔に前記低速
軸と連結された内ピンが遊嵌する構成を採用した内接噛
合遊星歯車構造の変速システムにおいて、前記第2の相
手部材と前記低速軸との連結構造として、互いに平面に
形成した連結面同士を密着する構造を採用すると共に、
第2の相手部材側の前記連結面にタップ穴を形成し、前
記内ピンの機能を兼用可能なボルトを、前記第1の相手
部材の存在する側から前記内ピン孔を貫通して前記タッ
プ穴に螺合させることにより、低速軸と第2の相手部材
との連結を行うことにより、上記課題を解決させること
ができる。
【0033】請求項2に記載の発明は、第1の相手部材
の回転部材と連結される高速軸と、高速軸に設けた偏心
体を介してこの高速軸に対して偏心回転可能な状態で取
り付けられた外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内
歯歯車と、前記外歯歯車に、該外歯歯車の自転成分のみ
を伝達する手段を介して連結されると共に、前記第1の
相手部材に対し外歯歯車を挟んで反対側に配置される第
2の相手部材の回転部材と連結される低速軸と、を備
え、且つ、前記低速軸が、前記外歯歯車を挟んで第1、
第2低速軸に分割して配置されると共に、該分割配置さ
れた第1、第2低速軸が外歯歯車を貫通して配置された
キャリアピンによって連結されている内接噛合遊星歯車
構造の変速システムにおいて、前記第2の相手部材と前
記低速軸との連結構造として、互いに平面に形成した連
結面同士を密着する構造を採用すると共に、第2の相手
部材側の前記連結面にタップ穴を形成し、前記キャリア
ピンの機能を兼用可能なボルトを、前記第1の相手部材
の存在する側から前記外歯歯車を貫通して前記タップ穴
に螺合させることにより、低速軸と第2の相手部材との
連結を行うことにより、同様に上記課題を解決したもの
である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0035】図1は、本発明に係る変速システムを表わ
す断面図である。又、図2は図1の紙面左側から見た側
面図である。
【0036】まず、図1に基づいて本実施形態の内接噛
合遊星歯車構造の変速システムについて説明する。
【0037】本実施形態に係る変速システムは、駆動部
(第1の相手部材)M、減速部R、被駆動部(第2の相
手部材)Sの3つのパーツから構成されている。減速部
Rの高速軸(回転部材)301と駆動部Mのモータ軸
(回転部材)M1 は、いわゆるギヤドモータとして例え
ば図3に示されるように、初めから一体化された形で設
計されている。
【0038】従って、ここでは減速部Rから説明する。
【0039】モータ軸M1 と一体的に連結された高速軸
301は、該高速軸301と一体の偏心体303a、3
03b、303cを介して、この高速軸301に対して
偏心可能な状態で取り付けられた3枚の外歯歯車305
a、305b、305cに動力を伝達する。又、外歯歯
車305a、305b、305c(以後、これらをまと
めて単に外歯歯車305という)は、それぞれ内歯歯車
310と内接噛合している。内歯歯車310の内歯は外
ピン311で構成されている。又、外歯歯車305には
該外歯歯車305の自転成分のみを伝達するため、及び
出力ボルト332を貫通させるために、従来の内ローラ
孔(内ローラがない場合には内ピン孔)に相当する貫通
孔306が設けられている。この貫通孔306に内ロー
ラ308が組み込まれている。
【0040】即ち、従来この内ローラ孔(内ピン孔)に
は内ピンが挿入されていたが、本実施形態では、従来該
内ピンが挿入されていたスペースに出力ボルト332が
挿入されているものである。よって、この出力ボルト3
32が内ピンの役割を果たすため、本実施形態では、特
に従来のような内ピンは用意されていない。
【0041】低速軸は図3に示したタイプと同様に、出
力フランジ(第1低速軸)314Aと支持リング(第2
低速軸)314Bとに分割されており、キャリアボルト
316により連結されている。
【0042】キャリアボルト316には、そのほぼ中央
にパイプ状のスペーサ325が嵌入(圧入)されてい
る。又、フランジ部314A、支持リング314Bは、
スペーサ325の端部に当接している。このようにし
て、一対の軸受315a、315bにより減速機構を両
持ち支持するような構造とすることによって、このスペ
ーサ325の機能によりフランジ部314A及び支持リ
ング314Bの距離は必ず一定に維持され、しかも3本
ある全てのキャリアボルト316の部分において同一の
距離を容易に確保するようにしている。
【0043】なお、出力ボルト332用の孔(あるいは
ねじ孔)332a、332bは、キャリアボルト316
用の孔(あるいはねじ孔)316a、316bと同一に
してある。このようにすることにより、加工工数を削減
することができると同時に、出力ボルト332及びキャ
リアボルト316の太さを同一にすることができ、部品
管理がし易くなるというメリットが得られる。
【0044】ここで、この実施形態においては、減速部
Rのフランジ部314Aの被駆動部S側の連結面Raと
被駆動部Sの回転部材S1 の減速部R側の連結面Saと
が、互いに平面で形成され、両者を密着して連結する構
造を採用している。なお、図の符号350はインロウ部
である。
【0045】被駆動部Sの回転部材S1 側の連結面Sa
には複数(図示の例では9個:出力ボルト332の位置
に対応)のタップ穴338が形成してあり、このタップ
穴338に内ピン兼用の出力ボルト332を駆動部Mの
側から内ローラ308(内ピン孔)を貫通させて螺合さ
せる。この螺合により、被駆動部Sの回転部材S1 と減
速部Rのフランジ部314Aとが連結される。
【0046】次に本実施形態の作用について説明する。
【0047】モータ軸M1 と連結された高速軸301の
回転によって、外歯歯車305が偏心体303により共
に揺動回転をする。内歯歯車310の内歯に相当する外
ピン311と外歯歯車305との噛合いを介して、高速
軸301の回転は外歯歯車305の揺動回転に変換さ
れ、この揺動回転の自転成分(減速された回転)が外歯
歯車305から内ピン兼用の出力ボルト332を介して
フランジ部314Aに伝達される。又、出力ボルト33
2を介して支持リング314Bに伝達された動力もキャ
リアボルト316を介してやはりフランジ部314Aに
伝達される。フランジ部314Aに伝達された動力は、
同じ出力ボルト332、及びタップ穴338の螺合部分
を介して被駆動部Sの回転部材S1 に伝達される。
【0048】このようにすることで、被駆動部Sに従来
は必須であったボルトS2 用の貫通孔を形成する必要が
なくなり、該被駆動部Sの設計自由度を飛躍的に高める
ことができる。
【0049】なお、フランジ部314Aと回転部材S1
との伝達トルクは、フランジ部314Aと回転部材S1
の両面の(締付力)×(摩擦係数)で表わされるため、
伝達すべき容量を考慮して出力ボルト332の径や本数
を設計すればよい。
【0050】なお、本実施形態では、出力ボルト332
を回転部材S1 のタップ穴338と螺合させるようにし
ていたが、これに代え、該回転部材S1 にキャリアボル
ト316がそのまま螺合できるようにタップ穴を形成
し、そのタップ穴にキャリアボルト316を螺合させる
ようにしてもよい。その場合には、このキャリアボルト
316はキャリアピンの機能を兼ねることになる(請求
項2)。
【0051】キャリアボルト316を連結に使う場合、
該キャリアボルト316は(内ピンの機能は有せず)外
歯歯車305から動力を受けける必要がないものである
ため、高速軸301との平行度が内ピンほどには要求さ
れないという利点が得られる。即ち、被駆動部Sのタッ
プ穴と連結を行った場合、ときに高速軸301との平行
度が若干狂ってしまうことが考えられるが、この点キャ
リアボルト316で連結する方が出力ボルト332で連
結するより悪影響の発生する度合いが小さくて済む場合
がある。
【0052】なお、当然に出力ボルト332とキャリア
ボルト316の両方を回転部材S1に形成したタップ穴
に螺合させてもよい。この場合には、出力ボルト332
は内ピンの機能を、キャリアボルト316はキャリアピ
ンの機能をそれぞれ兼用することになる(請求項1+
2)。
【0053】更に、本実施形態では、キャリアボルト3
16によって両持ち支持される構造の減速部Rを採用し
ていたが、本発明では特にこの構成に限定されるもので
はなく、例えば図5に示されるような片持ち構造の減速
部でも、ケーシング12の外側(図5では右側)から内
ピン7兼用の出力ボルトを貫通させるようにすれば十分
に適用可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
内ピン(あるいはキャリアピン)の機能を兼ねたボルト
を用いて連結することにより、第2の相手部材の設計の
自由度を大幅に向上させ、更には部品点数の削減及び低
コスト化を図ると共に、減速部及び第2の相手部材の軸
方向長の合計を短くすることができるという優れた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる内接噛合遊星歯車構造の変速シ
ステムを表わす断面図
【図2】図1における紙面左側から見た側面図
【図3】従来の実施形態に係わる断面図
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図
【図5】従来の実施形態に係る断面図
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図
【図7】従来の内接噛合遊星歯車構造の変速システムを
表わす概略構成図
【符号の説明】
301…高速軸 303…偏心体 305(305a、305b、305c)…外歯歯車 310…内歯歯車 311…外ピン 314A…フランジ部 314B…支持リング 316…キャリアボルト 317…支持リング 338…タップ穴 R…減速部 S…被駆動部 M…駆動部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の相手部材の回転部材と連結される高
    速軸と、 高速軸に設けた偏心体を介してこの高速軸に対して偏心
    回転可能な状態で取り付けられた外歯歯車と、 該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、 前記外歯歯車に、該外歯歯車の自転成分のみを伝達する
    手段を介して連結されると共に、前記第1の相手部材に
    対し外歯歯車を挟んで反対側に配置される第2の相手部
    材の回転部材と連結される低速軸と、を備え、且つ、 前記自転成分のみを伝達する手段として、外歯歯車に形
    成した内ピン孔に前記低速軸と連結された内ピンが遊嵌
    する構成を採用した内接噛合遊星歯車構造の変速システ
    ムにおいて、 前記第2の相手部材と前記低速軸との連結構造として、
    互いに平面に形成した連結面同士を密着する構造を採用
    すると共に、 第2の相手部材側の前記連結面にタップ穴を形成し、 前記内ピンの機能を兼用可能なボルトを、前記第1の相
    手部材の存在する側から前記内ピン孔を貫通して前記タ
    ップ穴に螺合させることにより、低速軸と第2の相手部
    材との連結を行うことを特徴とする内接噛合遊星歯車構
    造の変速システム。
  2. 【請求項2】第1の相手部材の回転部材と連結される高
    速軸と、 高速軸に設けた偏心体を介してこの高速軸に対して偏心
    回転可能な状態で取り付けられた外歯歯車と、 該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、 前記外歯歯車に、該外歯歯車の自転成分のみを伝達する
    手段を介して連結されると共に、前記第1の相手部材に
    対し外歯歯車を挟んで反対側に配置される第2の相手部
    材の回転部材と連結される低速軸と、を備え、且つ、 前記低速軸が、前記外歯歯車を挟んで第1、第2低速軸
    に分割して配置されると共に、該分割配置された第1、
    第2低速軸が外歯歯車を貫通して配置されたキャリアピ
    ンによって連結されている内接噛合遊星歯車構造の変速
    システムにおいて、 前記第2の相手部材と前記低速軸との連結構造として、
    互いに平面に形成した連結面同士を密着する構造を採用
    すると共に、 第2の相手部材側の前記連結面にタップ穴を形成し、 前記キャリアピンの機能を兼用可能なボルトを、前記第
    1の相手部材の存在する側から前記外歯歯車を貫通して
    前記タップ穴に螺合させることにより、低速軸と第2の
    相手部材との連結を行うことを特徴とする内接噛合遊星
    歯車構造の変速システム。
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