JPH11280074A - 生分解性ネットと植生基体および緑化工法 - Google Patents

生分解性ネットと植生基体および緑化工法

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JPH11280074A
JPH11280074A JP10105411A JP10541198A JPH11280074A JP H11280074 A JPH11280074 A JP H11280074A JP 10105411 A JP10105411 A JP 10105411A JP 10541198 A JP10541198 A JP 10541198A JP H11280074 A JPH11280074 A JP H11280074A
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JP
Japan
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polylactic acid
acid resin
denier
resin fiber
vegetation
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JP10105411A
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English (en)
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Michihei Sakate
三千兵 坂手
Kazumasa Shibata
和正 柴田
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Nisshoku Corp
Original Assignee
Nisshoku Corp
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Publication date
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  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ乳酸樹脂の繊維をうまく利用し、植生に
よる法面の緑化保護が達成されるまでは、ポリエチレン
製のネットとほぼ同等な引張強度があり、それでいて、
施工後2〜3年で、水と炭酸ガスにまで生分解されるよ
うにした環境に優しい生分解性ネットと、それを用いた
植生基体および緑化工法を提供する。 【解決手段】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
て成る生分解性ネット1を法面2に敷設し、その上に植
物種子aの混合された植生材料3を吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、生分解性ネットと、それを用い
た植生基体および緑化工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、法面を緑化する工法としては、
法面にネットを敷設して、その上に植物種子の混合され
た植生材料を吹き付ける工法が知られている。それ以外
にも、ネットを利用した種々の植生基体(例えば、ネッ
トの片面に植物種子が担持された分散性シートを接着し
て成る植生基体、ネットの片面にスフ綿よりなるシート
状薄綿を接着し、シート状薄綿に植物種子を担持させて
成る植生基体、ネットに形成した袋部に植物種子を混合
した植生材料が収容された植生材料袋を収納して成る植
生基体)を法面に敷設する緑化工法がある。
【0003】これらの緑化工法におけるネットは、植物
が根づき、成長して、法面が安定するまで、法面のエロ
ージョンや植生材料の流亡を防止するための部材であっ
て、十分な引張強度が要求されるため、従来より、ポリ
エチレンやポリプロピレンの糸で編織したネットが用い
られてきた。
【0004】しかし、ポリエチレンやポリプロピレンの
糸で編織したネットは、通常の条件下では、永久的に変
質しないことから、プラスチック公害として地球環境的
な問題となってきている。
【0005】近年、開発された生分解性樹脂は、微生物
によって分解されるから、プラスチック公害の解決策と
して注目されている。法面緑化の分野においても、生分
解性樹脂の糸で編織したネット(生分解性ネット)が、
施工後、一定期間で、微生物によって分解され、土壌と
同質化する植生用のネットとして非常に期待されてお
り、様々な生分解性ネットが提案されているが、従来の
生分解性樹脂では、例えば、澱粉とポリエチレンとのブ
レンド物やポリカプロラクトンと汎用プラスチックとの
ブレンド物では、部分的に未分解物が残るといった問題
点があり、ポリカプロラクトンでは耐熱性に欠け、ポリ
グリコールでは成形性に難がある等、不都合なことが多
く、未だ、普及を見るに至ってはいない。
【0006】また、木材を出発原料とする生分解性樹脂
では、原料の再生産に数年〜数十年を要し、殊に、出発
原料が化石燃料(石油・石炭)である場合には、数億年
が必要であり、再生産は、実際上、不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、生分解性樹
脂の一つであるポリ乳酸樹脂は、1年未満の時間により
再生産される植物(例えば、トウモロコシ)より得られ
る澱粉を出発原料としており、最終的には、水と炭酸ガ
スに分解される完全自然循環型の化学合成品である上、
力学的物性や耐熱性に優れ、強度ではポリエチレンやナ
イロンと同レベルに達しており、融点が摂氏175度、
ガラス転移点は摂氏57度と高いため、製造時の条件の
範囲が広く、成形性にも優れている等々、多くの利点を
有していることが知られている。
【0008】本発明は、このポリ乳酸樹脂の繊維をうま
く利用し、植生による法面の緑化保護が達成されるまで
は、ポリエチレン製のネットと同等の引張強度があり、
それでいて、施工後2〜3年で、水と炭酸ガスにまで生
分解されるようにした環境に優しい生分解性ネットと、
それを用いた植生基体および緑化工法を提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた技術的手段は次の通りである。即
ち、第1の発明による生分解性ネットは、ポリ乳酸樹脂
繊維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポリ
乳酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デニ
ール、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜50
デニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一種
又は複数種を用いて編織して成るものである。編織の方
法としては、平織り、からみ織り、シングルラッセル織
り、ダブルラッセル織りの何れを採用してもよい。
【0010】第2の発明による植生基体は、ポリ乳酸樹
脂繊維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポ
リ乳酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デ
ニール、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜5
0デニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一
種又は複数種を用いて編織して成る生分解性ネットの片
面に、水分により早期に環境に溶け込むような素材より
成り、肉厚内に植物種子が担持されたシートを接着して
成るものである。
【0011】第3の発明による植生基体は、ポリ乳酸樹
脂繊維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポ
リ乳酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デ
ニール、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜5
0デニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一
種又は複数種を用いて編織して成る生分解性ネットの片
面に、水分により早期に環境に溶け込むような素材より
成るシート状薄綿を接着し、シート状薄綿に植物種子を
担持させて成るものである。
【0012】第4の発明による植生基体は、ポリ乳酸樹
脂繊維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポ
リ乳酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デ
ニール、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜5
0デニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一
種又は複数種を用いて編織して成る生分解性ネットに袋
部を形成し、当該袋部に、ポリ乳酸樹脂繊維の不織布で
作製され且つ植物種子、肥料、土壌改良材、保水材等の
一種以上を混合した植生材料が収容された植生材料袋を
収納して成るものである。
【0013】第5の発明による緑化工法は、ポリ乳酸樹
脂繊維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポ
リ乳酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デ
ニール、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜5
0デニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一
種又は複数種を用いて編織して成る生分解性ネットを法
面に敷設し、その上に植物種子の混合された植生材料を
吹き付けることを特徴としている。
【0014】上記各発明の構成によれば、生分解性ネッ
トを編織する糸が、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン
300〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフ
ィラメント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊
維のマルチフィラメント5〜50デニールを10〜30
0本にした糸の何れかであり、この糸の太さと、法面に
敷設するという使用環境下では、ポリ乳酸樹脂繊維が非
常に良好な生分解性を示す生分解性樹脂であるにもかか
わらず、施工後、1年以上、つまり、植物が根づき、成
長して、法面の緑化保護が達成されるまで、ポリエチレ
ン製のネットに近い引張強度を保持し、それでいて、上
記の糸の太さと、法面に敷設するという使用環境下で
は、施工後、2〜3年で、水と炭酸ガスにまで完全に生
分解するので、プラスチック公害の原因にならない。
【0015】しかも、出発原料が、木材や化石燃料(石
油・石炭)ではなく、1年未満の時間により再生産され
る植物(例えば、トウモロコシ)より得られる澱粉、つ
まり、植物が光合成で炭酸ガスと水から非常に短期間の
うちにつくる澱粉であり、生分解性ネットの分解により
発生した炭酸ガスと水は、再び、植物の光合成に利用さ
れ、大気中の炭酸ガス量を増大させる要因にならない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、生分解性ネット1を、法
面2に敷設し、その上に植物種子aの混合された植生材
料3を吹き付ける緑化工法を示し、図2の(A)は、前
記生分解性ネット1を示す。
【0017】前記生分解性ネット1は、ポリ乳酸樹脂繊
維のフラットヤーン300〜3000デニール、ポリ乳
酸樹脂繊維のモノフィラメント100〜3000デニー
ル、ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜50デ
ニールを10〜300本にした糸のうち、任意の一種又
は複数種を用いて編織して構成されている。
【0018】即ち、本発明の生分解性ネット1には、上
記三種類の糸(ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
にした糸)のうち、何れか一種類だけを用いて編織する
ケースの他、例えば、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤー
ン300〜3000デニールを径糸にし、ポリ乳酸樹脂
繊維のモノフィラメント100〜3000デニール又は
ポリ乳酸樹脂繊維のマルチフィラメント5〜50デニー
ルを10〜300本にした糸を緯糸にするといったよう
に、上記の三種類から任意に選択した二種類の糸を用い
て生分解性ネット1を編織するケースと、三種類の糸全
部を用いて生分解性ネット1を編織するケースが包含さ
れる。
【0019】編織の方法としては、平織りの他、図2の
(B)や(C)で示すようなシングルラッセル織りや、
からみ織り、後述する図5,6で示すようなダブルラッ
セル織りの何れを採用してもよい。
【0020】尚、この実施の形態では、前記ポリ乳酸樹
脂繊維として、鐘紡株式会社製の商品名;ラクトロンを
使用している。以下も同じである。
【0021】図3は、法面緑化に用いる植生基体4を示
す。この植生基体4は、図2で示した生分解性ネット
1、つまり、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン300
〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラメ
ント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のマ
ルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本に
した糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織して
成る生分解性ネット1の片面に、水分により早期に環境
に溶け込むような素材より成り、肉厚内に植物種子a
と、肥料、土壌改良材、保水材等の一種以上を混合した
ものが担持された二枚重ね構造のシート5を接着して構
成されている。
【0022】水分により早期に環境に溶け込むような素
材より成るシート5としては、水分により溶解するクレ
ープ紙、高分子系フィルムあるいは澱粉系フィルム、寒
冷紗付き水溶性紙、分散性のあるスフ系不織布やパルプ
系不織布などを使用でき、生分解性ネット1と同材質と
するために、ポリ乳酸樹脂繊維の不織布を用いてもよ
い。接着剤としては、澱粉糊、ポリビニルアルコール等
の水溶性糊在が使用される。
【0023】図4は、法面緑化に用いる植生基体4の他
の例を示す。この植生基体4は、図2で示した生分解性
ネット1、つまり、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン
300〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフ
ィラメント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊
維のマルチフィラメント5〜50デニールを10〜30
0本にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編
織して成る生分解性ネット1の片面に、水分により早期
に環境に溶け込むような素材より成るシート状薄綿6を
接着し、シート状薄綿6に植物種子aと、肥料、土壌改
良材、保水材等の一種以上を混合したものを担持させて
構成されている。
【0024】水分により早期に環境に溶け込むような素
材としては、スフ綿を使用してもよいが、生分解性ネッ
ト1と原材料を一致させ、ポリ乳酸樹脂繊維の綿を使用
してもよい。生分解性ネット1とシート状薄綿6を接着
する接着剤としては、澱粉糊、ポリビニルアルコール等
の水溶性糊在が使用され、シート状薄綿6に植物種子a
等を担持させるにあたっては、同じ接着剤が使用され
る。
【0025】図5は、法面緑化に用いる植生基体4の他
の例を示す。この植生基体4は、図2で示した生分解性
ネット1、つまり、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン
300〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフ
ィラメント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊
維のマルチフィラメント5〜50デニールを10〜30
0本にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いてダ
ブルラッセル織りで編織して成る生分解性ネット1に、
一定間隔おきに等高線に添うような袋部1aを形成し、
当該袋部1aに、ポリ乳酸樹脂繊維の不織布で作製され
且つ植物種子a、肥料、土壌改良材、保水材等の一種以
上の植生材料3が混合されて収容された植生材料袋7を
収納して構成されている。
【0026】図6は、法面緑化に用いる植生基体4の他
の例を示す。この植生基体4は、図2で示した生分解性
ネット1、つまり、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン
300〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフ
ィラメント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊
維のマルチフィラメント5〜50デニールを10〜30
0本にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いてダ
ブルラッセル織りで編織して成る生分解性ネット1に、
一定間隔おきに等高線に添うような袋部1aを形成し、
当該袋部1aに、ポリ乳酸樹脂繊維の不織布で作製され
且つ植生材料3が収容された植生材料袋7を収納し、さ
らに、生分解性ネット1の裏面に、水分により早期に環
境に溶け込むような素材より成り、且つ、肉厚内又裏面
に植物種子aと、肥料、土壌改良材、保水材等の一種以
上を混合したものが担持されたシート状部材8を接着し
て構成されている。
【0027】尚、シート状部材8に植物種子aが担持さ
れているので、植生材料袋7に収容する植生材料3とし
ては、肥料、土壌改良剤、保水剤など植物の生育に直接
的または間接的に必要な材料が選択され、植物種子aを
混入する必要はない。
【0028】シート状部材8としては、図3で示したシ
ート5と同じものや、図4で示したシート状薄綿6と同
じものが使用される。生分解性ネット1とシート状部材
8の接着やシート状部材8への植物種子a等の担持(接
着)には、澱粉糊、ポリビニルアルコール等の水溶性糊
在が使用される。
【0029】法面2の緑化に際しては、予め工場で又は
施工現場で、生分解性ネット1の袋部1aに植生材料袋
7を収納させて構成した植生基体4を、植生材料袋7が
等高線に添うように法面2に敷設するのであり、このと
き、植生材料袋7を法面2の凹凸に馴染ませることで、
植生材料袋7は、所定の肥料養分を供給するだけでは
く、堰き止め効果を発揮して法面2の地表面のエロージ
ョンを確実に防止するようになる。
【0030】尚、図示はしないが、上記構成の植生基体
4を法面2に敷設した後、その上に植生材料(植物種子
aは混入する必要がない。)3を吹き付けてもよい。
【0031】上記の構成によれば、生分解性ネット1を
編織する糸が、ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
にした糸の何れかであり、この糸の太さと、法面2に敷
設するという使用環境下では、ポリ乳酸樹脂繊維が非常
に良好な生分解性を示す生分解性樹脂であるにもかかわ
らず、施工後、1年以上、つまり、前記植物種子aが発
芽し、植物が根づき、ある程度、成長して、法面の緑化
保護が達成されるまで、ポリエチレン製のネットに近い
引張強度を保持する。
【0032】植生による法面の緑化保護が達成された時
点では、生分解により、生分解性ネット1の実質的な強
度は失われ、徐々に分解して、土の活性化や土中の微生
物の栄養となり、土力を強化する。そして、上記の糸の
太さと、法面に敷設するという使用環境下では、施工
後、2〜3年で、水と炭酸ガスにまで完全に生分解する
ので、プラスチック公害の原因にならない。
【0033】しかも、出発原料が、木材や化石燃料(石
油・石炭)ではなく、1年未満の時間により再生産され
る植物(例えば、トウモロコシ)より得られる澱粉、つ
まり、植物が光合成で炭酸ガスと水から非常に短期間の
うちにつくる澱粉であり、生分解性ネットの分解により
発生した炭酸ガスと水は、再び、植物の光合成に利用さ
れ、大気中の炭酸ガス量を増大させる要因にならない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る生分
解性ネットは、施工後、1年以上、つまり、植物が根づ
き、成長して、法面の緑化保護が達成されるまで、ポリ
エチレン製のネットに近い引張強度があり、それでい
て、施工後、2〜3年で、水と炭酸ガスにまで完全に生
分解するので、プラスチック公害の原因にならず、しか
も、出発原料が、木材や化石燃料(石油・石炭)ではな
く、1年未満の時間により再生産される植物(例えば、
トウモロコシ)より得られる澱粉、つまり、植物が光合
成で炭酸ガスと水から非常に短期間のうちにつくる澱粉
であり、生分解性ネットの分解により発生した炭酸ガス
と水は、再び、植物の光合成に利用され、大気中の炭酸
ガス量を増大させる要因にならない等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】緑化工法を説明する断面図である。
【図2】生分解性ネットの説明図である。
【図3】植生基体の斜視図である。
【図4】他の植生基体の斜視図である。
【図5】他の植生基体の斜視図である。
【図6】他の植生基体の斜視図である。
【符号の説明】
1…生分解性ネット、1a…袋部、2…法面、3…植生
材料、4…植生基体、5…シート、6…シート状薄綿、
7…植生材料袋、a…植物種子。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // D04H 1/42 D04H 1/42 T

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
    0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
    メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
    マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
    にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
    て成る生分解性ネット。
  2. 【請求項2】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
    0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
    メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
    マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
    にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
    て成る生分解性ネットの片面に、水分により早期に環境
    に溶け込むような素材より成り、肉厚内に植物種子が担
    持されたシートを接着して成る植生基体。
  3. 【請求項3】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
    0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
    メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
    マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
    にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
    て成る生分解性ネットの片面に、水分により早期に環境
    に溶け込むような素材より成るシート状薄綿を接着し、
    シート状薄綿に植物種子を担持させて成る植生基体。
  4. 【請求項4】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
    0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
    メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
    マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
    にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
    て成る生分解性ネットに袋部を形成し、当該袋部に、ポ
    リ乳酸樹脂繊維の不織布で作製され且つ植物種子、肥
    料、土壌改良材、保水材等の一種以上を混合した植生材
    料が収容された植生材料袋を収納して成る植生基体。
  5. 【請求項5】 ポリ乳酸樹脂繊維のフラットヤーン30
    0〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維のモノフィラ
    メント100〜3000デニール、ポリ乳酸樹脂繊維の
    マルチフィラメント5〜50デニールを10〜300本
    にした糸のうち、任意の一種又は複数種を用いて編織し
    て成る生分解性ネットを法面に敷設し、その上に植物種
    子の混合された植生材料を吹き付けることを特徴とする
    緑化工法。
JP10105411A 1998-03-31 1998-03-31 生分解性ネットと植生基体および緑化工法 Pending JPH11280074A (ja)

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