JPH11279392A - 分解性テープ - Google Patents

分解性テープ

Info

Publication number
JPH11279392A
JPH11279392A JP10103395A JP10339598A JPH11279392A JP H11279392 A JPH11279392 A JP H11279392A JP 10103395 A JP10103395 A JP 10103395A JP 10339598 A JP10339598 A JP 10339598A JP H11279392 A JPH11279392 A JP H11279392A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
lactone
tape
decomposable
tape according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10103395A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Yoshii
文男 吉井
Keizo Makuuchi
恵三 幕内
Hiroshi Mitomo
宏志 三友
Dalwiss Dalmawan
ダルマワン・ダルウィス
Tei Murakami
禎 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Japan Atomic Energy Research Institute
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Atomic Energy Research Institute, Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Japan Atomic Energy Research Institute
Priority to JP10103395A priority Critical patent/JPH11279392A/ja
Priority to EP99939197A priority patent/EP0984039A4/en
Priority to PCT/JP1999/001208 priority patent/WO1999046332A1/ja
Priority to US09/423,739 priority patent/US20020136848A1/en
Publication of JPH11279392A publication Critical patent/JPH11279392A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Package Frames And Binding Bands (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解性、成形性、機械的特性に優れたテープ
を提供すること。 【解決手段】 ラクトン樹脂(a)単独もしくはラクト
ン樹脂(a)と他の生分解性樹脂(b)とからなるラク
トン含有樹脂(c)、又は該ラクトン含有樹脂(c)と
樹脂添加剤(d)からなるラクトン含有樹脂組成物
(e)を成形してなる分解性テープであって、該分解性
テープの構成成分ラクトン樹脂は単独で又は他の少なく
とも1の構成成分と共に放射線照射処理がされたもので
あることを特徴とする分解性テープであり、梱包用、粘
着テープ用、表示用等に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定の放射線照射
処理されたラクトン樹脂単独からなるもしくは該ラクト
ン樹脂と他の生分解性樹脂から成るラクトン含有樹脂、
又は該ラクトン含有樹脂と樹脂添加剤からなるラクトン
含有樹脂組成物を成形してなる分解性テープであって、
分解性、成形性、機械的特性に優れたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、梱包用テープ、バンド類、粘着テ
ープ基材、ラベル、その他各種産業資材用テープに用い
られているテープには、紙等の天然素材、又はポリオレ
フィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂等の合成樹脂が主に使用されている。し
かし、紙等の天然素材では水分に弱いので、使用範囲に
限界がある。合成樹脂から製造されたテープは、廃棄す
る際、ゴミの量を増すうえに、埋設すると半永久的に地
中に残留し、投棄された場合は景観を損なうという問題
を生じている。これまで、自然環境下で分解する分解性
テープは存在しなかった。そこで、これらの問題を解決
するために、近年、生分解性樹脂が注目されている。こ
こに生分解性樹脂とは、材料としての使用時には汎用の
プラスチックスとほぼ同等の物性を持つが、廃棄後、土
上、土壌中、堆肥中、活性汚泥中、水中等の自然環境下
においては速やかにバクテリアやカビ等の微生物により
生化学的に、又は温度、湿度、光等の自然条件により、
分解、資化される高分子をいい、微細に分解され、もの
によっては最終的には二酸化炭素と水になる。
【0003】従来、生分解性樹脂としては上記諸要求を
満足させるために、特定のポリエステル系生分解性樹脂
の他、澱粉−EVOH(エチレン−ビニルアルコール共
重合体)系樹脂、EVOH系樹脂−脂肪族ポリエステル
系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂−ポリオレフィン系
樹脂等、ブレンド系の樹脂組成物が知られており、これ
らの樹脂又は樹脂組成物はフィルム等各種の形状に成形
されて実用に供されているが、分解性テープとして要求
される物性、廃棄後に要求される生化学的分解性等の
他、フィルム等の製造時に要求される成形性においてバ
ランスの採れた、優れた樹脂組成物は未だ提案されてい
ない。特開平8−188706号公報には、生分解性樹
脂であるポリカプロラクトン(以下、PCLと略称する
ことがある)80〜100重量%と、生物によって産出
される生分解性直鎖状ポリエステル系樹脂20〜0重量
%との混合物100重量部に対して滑剤0.3〜0.8
重量部を配合してなる組成物を成形して得られた生分解
性プラスチックフィルム製袋が開示されているが、フィ
ルム成形時の機械的強度に問題があり、フィルムを量産
することは困難であるばかりか、該フィルムは生ゴミと
共にコンポスト化装置に投入してもフィルムの生化学的
分解に100日もかかるので、分解速度は十分速いとは
言えない。
【0004】また、特開平8−11206号公報には、
生分解性樹脂のインフレーション製膜に下向きのダイス
を使用する提案がなされているが、押出方向を下方にす
るというのみで、生分解性樹脂自体の特性に基づく問題
の解決策は示されていないので、生分解性樹脂のインフ
レーション製膜時の課題の根本的解決にはなっていな
い。また、特開平8−150658公報には、生分解性
の脂肪族ポリエステルとエチレン−酢酸ビニル系共重合
体ケン化物、澱粉及び可塑剤とからなる組成物を使用す
るヒートシール性、機械的強度、耐湿性等に優れたイン
フレーションフィルムの製膜法が開示されているが、生
分解性のないエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物
が共存しているため、生分解性の特性を一部犠牲にして
おり、上記課題の解決策の開示とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はこの
ような技術的背景の下に、ラクトン樹脂を使用した分解
性、成形性、機械的特性に優れた樹脂、樹脂組成物、そ
れらを成形して得られた分解性テープを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の条件下に放射
線処理をしたポリカプロラクトンを代表例とするラクト
ン樹脂と脂肪族ポリエステル樹脂に、滑剤、可塑剤、熱
安定剤等を添加することにより、フィルムの成形性、フ
ィルム物性、廃棄後の生分解性等の点においてバランス
の取れた分解性テープが得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の第1は、ラクトン樹脂
(a)単独もしくはラクトン樹脂(a)と他の生分解性
樹脂(b)とからなるラクトン含有樹脂(c)、又は該
ラクトン含有樹脂(c)と樹脂添加剤(d)からなるラ
クトン含有樹脂組成物(e)を成形してなる分解性テー
プであって、該分解性テープの構成成分ラクトン樹脂は
単独で又は他の少なくとも1の構成成分と共に放射線照
射処理がされたものであることを特徴とする分解性テー
プを提供する。本発明の第2は、ラクトン樹脂(a)
が、ε−カプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、
3,5,5−トリメチルカプロラクトン、3,3,5−
トリメチルカプロラクトンなどの各種メチル化カプロラ
クトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、
δ−バレロラクトン、エナントラクトンの単独重合体又
はこれらの2種以上のモノマーの共重合体、これらの単
独又は共重合体の混合物である本発明の第1に記載の分
解性テープを提供する。本発明の第3は、ラクトン含有
樹脂中のラクトン樹脂のゲル分率が0.05〜90%で
ある本発明の第1〜2のいずれかに記載の分解性テープ
を提供する。本発明の第4は、他の生分解性樹脂が、合
成及び/又は天然高分子である本発明の第1〜3のいず
れかに記載の分解性テープを提供する。本発明の第5
は、合成高分子が、脂肪族ポリエステル、生分解性セル
ロースエステル、ポリペプチド、ポリビニルアルコー
ル、又はこれらの混合物からなる本発明の第4に記載の
分解性テープを提供する。本発明の第6は、天然高分子
が、澱粉、セルロース、紙、パルプ、綿、麻、カラギー
ナン、キチン・キトサン質、天然直鎖状ポリエステル系
樹脂、又はこれらの混合物からなる本発明の第4に記載
の分解性テープを提供する。本発明の第7は、樹脂添加
剤が可塑剤、熱安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線安定
剤、帯電防止剤、難燃剤、流滴剤、抗菌剤、防臭剤、充
填材、着色剤又はこれらの混合物である本発明の第1〜
6のいずれかに記載の分解性テープを提供する。本発明
の第8は、一軸又は二軸延伸された本発明の第1〜7の
いずれかに記載の分解性テープを提供する。本発明の第
9は、片側又は両側の表面に凹凸を有する本発明の第1
〜8のいずれかに記載の分解性テープを提供する。本発
明の第10は、片側又は両側の表面に粘着層、離型剤層
及び/又はヒートシール層を有する本発明の第1〜9の
いずれかに記載の分解性テープを提供する。本発明の第
11は、生分解性繊維で強化された本発明の第1〜10
のいずれかに記載の分解性テープを提供する。本発明の
第12は、梱包用、粘着テープ用、表示用に使用される
本発明の第1〜11のいずれかに記載の分解性テープを
提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるラクト
ン樹脂は、ラクトンモノマーの単独重合体、2種以上の
ラクトンモノマーからなるラクトン共重合体、ラクトン
モノマーとラクトンモノマー以外のモノマーとの共重合
体、及びこれらの混合物が挙げられる。ラクトンモノマ
ーとしては、ε−カプロラクトン;4−メチルカプロラ
クトン、2,2,4−トリメチルカプロラクトン、3,
3,5−トリメチルカプロラクトンなどの各種メチル化
カプロラクトン;β−プロピオラクトン;γ−ブチロラ
クトン;δ−バレロラクトン;エナントラクトン等が挙
げられる。ラクトンモノマーと共重合されるラクトンモ
ノマー以外のモノマーとしては、乳酸、ヒドロキシプロ
ピオン酸、ヒドロキシ酪酸等の脂肪族ヒドロキシカルボ
ン酸;後述する脂肪族ポリエステルで例示される脂肪族
ジオール及び脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
【0009】本発明においては、ポリラクトンに他の生
分解性樹脂を併用してもよい。他の生分解性樹脂として
は、ラクトン樹脂に併用して分解性テープに成形され得
る樹脂であれば特に限定されず、各種公知の合成及び/
又は天然高分子が使用される。合成高分子としては、後
述する脂肪族ポリエステル、生分解性セルロースエステ
ル、ポリペプチド、ポリビニルアルコール、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、又はこれらの混合物が挙げられ
る。天然高分子としては、澱粉、セルロース、紙、パル
プ、綿、毛、絹、キチン・キトサン質、天然直鎖状ポリ
エステル系樹脂、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0010】合成高分子としての脂肪族ポリエステル樹
脂とは、ラクトン樹脂以外のポリエステル樹脂であり、
縮合重合系で得られた脂肪族ポリエステル樹脂である。
上記脂肪族ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸、ポリ
乳酸コポリマー等のヒドロキシカルボン酸のポリマー、
コポリマー;低分子脂肪族ジカルボン酸と低分子脂肪族
ジオールとのポリエステル、コポリエステル等が挙げら
れる。ポリ乳酸としては、例えば、ECOPLA(カー
ギル社製)、ラクティ(島津製作所製)等が挙げられ
る。低分子脂肪族ジカルボン酸と低分子脂肪族ジオール
とのポリエステルとしては、炭素数1〜10の直鎖又は
分岐脂肪族ジオールと、炭素数1〜10の直鎖又は分岐
脂肪族ジカルボン酸からのポリエステルが好ましい。ジ
オール含有量は、20重量%〜70重量%であり、かつ
脂肪族ジカルボン酸含有量30重量%〜80重量%のも
のが用いられる。脂肪族ポリエステル樹脂としては、G
PCによる標準ポリスチレン換算で数平均分子量が2
0,000以上200,000以下、好ましくは40,
000以上のものが使用できる。市販の脂肪族ジオール
/脂肪族ジカルボン酸からのポリエステルとしては、ポ
リエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等
の生分解性のポリエステル樹脂、例えば、ビオノーレ
(昭和高分子株式会社製)等を例示することができる。
脂肪族ジオール/脂肪族ジカルボン酸からの低分子量ポ
リエステルにヘキサメチレンジイソシアネートのような
脂肪族ジイソシアネートを反応させてウレタン結合を形
成させて高分子量化した脂肪族ポリエステル樹脂も使用
することができる。
【0011】ポリカプロラクトンとポリ乳酸を用いる場
合は、配合重量比率は、99/1〜1/99であり、好
ましくは90/10〜60/40である。ポリカプロラ
クトンとジオール/脂肪族ジカルボン酸からのポリエス
テルを用いる場合は、重量比率80/20〜20/80
の範囲で配合される。ポリ乳酸、ジオール/脂肪族シカ
ルボン酸からのポリエステル、ポリカプロラクトンの生
分解ポリマーの三種を混合して用いる場合は、ジオール
/脂肪族シカルボン酸からのポリエステルとポリカプロ
ラクトンの重合比率が30/70〜70/30であり、
ポリ乳酸とポリカプロラクトンの重合比率が20/80
〜80/20であるように配合する。
【0012】上記生分解性セルロースエステルとして
は、酢酸セルロース、セルロースブチレート、セルロー
スプロピオネート等の有機酸エステル;硝酸セルロー
ス、硫酸セルロース、リン酸セルロース等の無機酸エス
テル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレ
ート、硝酸酢酸セルロース等の混成エステルが例示でき
る。これらのセルロースエステルは、単独でまたは二種
以上混合して使用できる。これらのセルロースエステル
のうち有機酸エステル、特に酢酸セルロースが好まし
い。
【0013】前記合成高分子としてのポリペプチドとし
ては、ポリアミノ酸およびポリアミドエステル等が例示
できる。
【0014】前記澱粉としては、生澱粉、加工澱粉及び
これらの混合物が挙げられる。生澱粉としてはトウモロ
コシ澱粉、馬鈴箸澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キャッ
サバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、コメ澱粉、マメ澱
粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等が挙
げられ、加工澱粉としては、物理的変性澱粉(α−澱
粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等)、酵素変性澱粉
(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミ
ロース等)、化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素
酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等)、化学変性澱粉誘導
体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱
粉、架橋澱粉等)などが挙げられる。上記の中、エステ
ル化澱粉としては、酢酸エステル化澱粉、コハク酸エス
テル化澱粉、硝酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱
粉、尿素リン酸エステル化澱粉、キサントゲン酸エステ
ル化澱粉、アセト酢酸エステル化澱粉など;エーテル化
澱粉としては、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル
化澱粉、カルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシ
エチルエーテル化澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化
澱粉など;カチオン化澱粉としては、澱粉と2−ジエチ
ルアミノエチルクロライドの反応物、澱粉と2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの反
応物など;架橋澱粉としては、ホルムアルデヒド架橋澱
粉、エピクロルヒドリン架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、ア
クロレイン架橋澱粉などが挙げられる。上記澱粉の添加
量は特に限定されるものではないが、上記添加目的を効
果的に達成するためには、ラクトン樹脂、又はラクトン
樹脂と脂肪族ポリエステル樹脂の合計量100重量部に
対して、10〜80重量部が好ましいが、25〜50重
量部の範囲が特に好ましい。
【0015】本発明で用いる滑剤としては、一般に用い
られるものが使用可能である。たとえば、脂肪酸エステ
ル、炭化水素樹脂、パラフィン、高級脂肪酸、オキシ脂
肪酸、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド、脂
肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸多
価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステ
ル、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリコー
ル、ポリグリセロール、金属石鹸、変性シリコーンまた
はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、脂肪酸エ
ステル、炭化水素樹脂等が挙げられる。配合量は、ラク
トン樹脂、又はラクトン樹脂と他の生分解性樹脂との合
計100重量部に対し、滑剤を0.05〜5重量部、好
ましくは、0.1〜3重量部を添加する。0.05重量
部未満であると効果が充分でなく、5重量部を超えると
ロールに巻きつかなくなり、物性も低下する。市販品と
しては、リケスターEW−100(理研ビタミン社製)
やヘキストワックスOP(ヘキスト社製)等が挙げられ
る。
【0016】本発明で用いる可塑剤としては、脂肪族二
塩基酸エステル、フタル酸エステル、ヒドロキシ多価カ
ルボン酸エステル、ポリエステル系可塑剤、脂肪酸エス
テル、エポキシ系可塑剤またはこれらの混合物が挙げら
れる。たとえば、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(D
OP)、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジイソ
デシル(DIDP)等のフタル酸エステル、アジピン酸
−ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、アジピン酸ジイ
ソデシル(DIDA)等のアジピン酸エステル、アゼラ
イン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOZ)等のアゼラ
イン酸エステル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘ
キシル、アセチルクエン酸トリブチル等のヒドロキシ多
価カルボン酸エステル、ポリプロピレングリコールアジ
ピン酸エステル等のポリエステル系可塑剤であり、これ
らは一種または二種以上の混合物で用いられる。好まし
くは、アゼライン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DO
Z)が挙げられる。これら可塑剤の添加量としては、ラ
クトン樹脂、又はラクトン樹脂と他の生分解性樹脂との
合計100重量部に対して、3〜30重量部の範囲が好
ましい。さらに、好ましくは5〜15重量部である。3
重量部未満であると、破断伸びや衝撃強度が低くなり、
また30重量部を超えると、破断強度や衝撃強度の低下
をまねくので好ましくない。
【0017】本発明で用いる熱安定剤としては、脂肪族
カルボン酸塩がある。脂肪族カルボン酸としては、特に
脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸としては、乳酸、ヒドロキシ酪酸等の天
然に存在するものが好ましい。塩としては、ナトリウ
ム、カルシウム、アルミニウム、バリウム、マグネシウ
ム、マンガン、鉄、亜鉛、鉛、銀、銅等の塩が挙げられ
る。これらは、一種または二種以上の混合物として用い
ることができる。添加量としては、ラクトン樹脂、又は
ラクトン樹脂と他の生分解性樹脂との合計100重量部
に対して、0.5〜10重量部の範囲で、好ましくは、
0.5〜5重量部の範囲である。上記範囲で熱安定剤を
用いると、衝撃強度(アイゾット衝撃値)が向上し、破
断伸び、破断強度、衝撃強度のばらつきが小さくなる効
果がある。
【0018】前記ラクトン樹脂、ラクトン樹脂組成物又
は更に前記各種添加剤を加えた組成物に対して、必要に
応じて、光分解又は生分解促進剤、前記樹脂組成物成分
としてのラクトン樹脂及び脂肪族ポリエステル樹脂以外
の樹脂成分(例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体
(EVA)やその他のポリオレフィン、水素添加スチレ
ンーブタジエンゴム、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ
ヒドロキシブチレート等)、前記澱粉以外の天然高分子
(例えば、多糖類系高分子、セルロース系高分子、タン
パク質系高分子等)、直径が50ミクロン以下の、紙よ
り製造した微粉末粒子、熱安定剤、増量剤、タルク、炭
酸カルシウム等の充填剤、滑剤、着色剤、難燃剤、耐水
化剤、自動酸化剤、紫外線安定剤、架橋剤、抗菌剤、除
草剤、酸化防止剤、脱臭剤等を添加することができる。
又、澱粉変性剤として、尿素、アルカリ土類、アルカリ
金属水酸化物及びこれらの混合物も添加可能である。タ
ルク、炭酸カルシウム等の充填剤は、ラクトン樹脂、例
えばポリカプロラクトン、と脂肪族ポリエステル、例え
ばポリブチレンサクシネート、の合計100重量部と充
填剤、例えばタルク、10〜50重量部の比率で混合さ
れる。所定の放射線照射処理はこれらの添加前又は後に
行ってもよい。
【0019】上記エチレン/酢酸ビニル共重合体として
は、エチレン含有量10〜70重量%かつ酢酸ビニル含
有量30〜90重量%のものが挙げられるが、好ましく
は、エチレン含有量20〜40重量%かつ酢酸ビニル含
有量60〜80重量%のものである。酢酸ビニル含有量
が30重量%未満であると、破断伸びが小さくなり、酢
酸ビニル含有量が90重量%を超えると、衝撃強度(ア
イゾット衝撃値)が小さくなる。重量平均分子量として
は5万〜50万程度が望ましい、5万未満であると、破
断強度、降伏強度が低下し、破断伸びも小さくなる。ま
た、50万を超えると破断強度が低下する。添加量とし
ては、ラクトン樹脂、又はラクトン樹脂と他の生分解性
樹脂との合計100重量部に対して、EVA5〜70重
量部であるが、好ましくは10〜30重量部である。E
VAが5重量部未満であると、充分な破断伸びや衝撃強
度が得られず、EVAが70重量部を超えると、本組成
物の透明性が低下し、強度も大きく低下する。市販のE
VAとしては、エバスレン250、310P,450P
(大日本インキ社製)などが挙げられる。本発明を分解
性テープに応用した場合、EVAが添加されていると低
温での収縮率が向上する(低温収縮性に優れる)ので、
好ましい。
【0020】上記光分解促進剤としては、例えば、ベン
ゾイン類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェ
ノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン
などのベンゾフェノンとその誘導体;アセトフェノン、
α,αージエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノ
ンとその誘導体;キノン類;チオキサントン類;フタロ
シアニンなどの光励起剤、アナターゼ型酸化チタン、エ
チレン−ー酸化炭素共重合体、芳香族ケトンと金属塩と
の増感剤などが例示される。これらの光分解促進剤は、
1種又は2種以上併用できる。
【0021】上記生分解促進剤には、例えば、オキソ酸
(例えば、グリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リ
ンゴ酸、などの炭素数2〜6程度のオキソ酸)、飽和ジ
カルボン酸(例えば、修酸、マロン酸、コハク酸、無水
コハク酸、グルタル酸、などの炭素数2〜6程度の低級
飽和ジカルボン酸など)などの有機酸;これらの有機酸
と炭素数1〜4程度のアルコールとの低級アルキルエス
テルが含まれる。好ましい生分解促進剤には、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸などの炭素数2〜6程度の有機
酸、及び椰子殻活性炭等が含まれる。これらの生分解促
進剤も1種又は2種以上併用できる。
【00022】本発明の分解性テープを構成するラクト
ン樹脂は、所定の放射線照射処理をしたものである。放
射線照射処理を行うラクトンホモポリマーとしては、特
に常温で軟化しないものが好ましく、この観点から高分
子量であって融点が60℃以上の、安定した性能が得や
すいポリカプロラクトン(PCL)が好適である。
【0023】以下、本発明に係るラクトン樹脂をその代
表例であるポリカプロラクトンを用いて説明する。ポリ
カプロラクトンとしては、数平均分子量が10,000
〜1,000,000が好ましいが、効率的な橋かけの
点で100,000〜500,000のものが特に好ま
しい。上記分子量のポリカプロラクトンはJIS K6
726の規定による相対粘度1.15〜2.80を有す
るものであり、特に好ましくは1.50〜2.80を有
するものである。市販のポリカプロラクトンとしてはプ
ラクセル(ダイセル化学社製)等が挙げられる。
【0024】放射線を照射されるラクトン樹脂は、フィ
ルム原料として使用されるラクトン樹脂単独であって
も、又は、ラクトン樹脂とラクトン樹脂組成物を構成す
る他の少なくとも1の成分とが共存してもよい。ここ
で、ラクトン樹脂組成物を構成する他の少なくとも1の
成分とは、他の生分解性樹脂、滑剤、可塑剤、熱安定剤
等である。
【0025】本発明においては、放射線の照射時期は、
成形前、成形中、成形後のいずれの段階でもよいが、好
ましくは、粉末状又はペレット状のラクトン樹脂単独、
ラクトン樹脂組成物に対して行われる。なお、これら組
成物の場合は、粉末状又はペレット状の各成分の単なる
混合物でもよいが、適宜混練した状態の混合物を粉末、
又はペレット化したものがより好ましい。また、初めに
低線量で照射し、後の段階で高線量で照射する態様も含
まれ、例えばペレット段階ではゲル分率0.01〜10
%、好ましくは0.05〜1.0%になるように照射
し、成形中又は成形後1〜90%、好ましくは10〜9
0%になるように照射することができる。ゲル分率が
0.01〜10%、好ましくは0.05〜1.0%にな
るように照射することにより、橋かけが生じて融点が高
くなり、引張強度、引裂強度が向上し、金型からの離型
性、ロール付着が低下し、透明性が高くなる。
【0026】本発明に係る放射線照射処理に使用される
放射線源としては、α線、β線、γ線、X線、電子線、
紫外線等を使用することができるが、コバルト60から
のγ線、電子線、X線がより好ましく、中でも該γ線と
か電子加速器の使用による電子線照射処理が高分子材料
の橋かけ構造導入には最も便利である。
【0027】本発明の分解性テープは、ラクトン含有樹
脂(c)、又はラクトン含有樹脂組成物(e)をTダイ
型押出機等を使用してテープ状に成形したり、フィルム
状にして得られたフィルムをテープ状に裁断したり、繊
維または繊維束にしてそれらを織ったり編んだりしてテ
ープ状に成形したり、繊維を並べて融着等により接着し
てテープ状にしたりして得られる。テープは他の生分解
性樹脂製の材料と積層されていたり、繊維で強化されて
いてもよい。分解性テープは、一軸又は二軸延伸されて
いてもよく、片側又は両側の表面に凹凸を設けて滑り止
め等の効果を与えてもよく、片側又は両側の表面に粘着
層、離型剤層及び/又はヒートシール層を設けることも
できる。本発明のテープは梱包用、バンド用、粘着テー
プ用、ヒートシールテープ用、隙間テープ用、セパレー
ター用、カバーテープ用、包装材引裂テープ用、表示
用、おむつや生理用品のサイドテープ等に使用される。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例により限定されるものでは
ない。なお、実施例中「%」及び「部」とあるのは、特
に断りのない限り重量基準を表す。メルトインデックス
(MI)は190℃における2160g荷重の時の流動
特性を示す値である。先ず、本発明に係るラクトン樹脂
のポリカプロラクトンの放射線照射処理効果についての
前述の説明に加え、参考例を用いてより具体的に説明す
る。
【0029】(参考例1)ポリカプロラクトンのペレッ
ト(メルトインデックス2.57g/10分)を融点以
上に加熱したのち50℃に冷却し、非晶状態にある内に
放射線として電子線を60kGyおよび160kGy照
射したところ、得られた処理ペレットのメルトインデッ
クスはそれぞれ0.05g/10分(後記ゲル分率60
%)および0.03g/10分(ゲル分率80%)であ
った。該未処理ペレットおよび処理ペレットを都市下水
汚泥環境下にて、JIS K6950に準じた25℃、
4週間の生分解性試験に供した。その結果、未照射処理
品の分解率が55%であったのに対し、照射処理品はそ
れぞれ86.2%、77.2%であった。更に照射処理
品を200℃のホットプレスでシート状にし、粉砕した
試料について同様に生分解性試験を行った。その結果、
分解率はそれぞれ87.0%、87.8%であった。照
射線種を電子線からγ線に変えて行い、同様の試験結果
を得た。
【0030】(参考例2)参考例1で使用したポリカプ
ロラクトンに電子線の照射量を15kGyとして常温で
照射した。処理ペレット(メルトインデックスは1.0
g/10分,ゲル分率0.2%)を40mmφのT−ダ
イを設けた押出機(樹脂温度150℃)で押し出し、厚
さ約270μのシートを得た。得られたシートについ
て、常温で、引裂試験、JIS K7211に準拠した
耐衝撃強度試験およびJIS K6782に準じた引張
試験を行い、同様にシート化した未照射処理品の試験結
果と比較した。その結果、未照射処理品、照射処理品の
順に、引張強度(MD:縦方向)は260、280kg
f・cm、同横方向(TD)は210、230kgf・
cm、引張伸度(MD)は1130、1240%、同T
Dは1130、1160%、引裂強度(MD)は16
0、270gf、同TDは190、450gf、耐衝撃
強度試験は23.8、25.2kgf・cmとそれぞれ
向上した。
【0031】(参考例3)参考例1で使用したポリカプ
ロラクトンに常温で、電子線を10、20、40、10
0kGy照射してMIとゲル分率(%)の変化を測定
し、それぞれ順番に下記の値を得た。 電子線照射量(kGy): 0、10、20、40、1
00 MI(g/10min):2.6、1.0、0.5、0.1、0.08 ゲル分率(%): 0、0.1、0.2、0.3、23.7
【0032】なお、参考例1〜3において、ポリカプロ
ラクトンに生分解性樹脂ビオノーレを添加したものにつ
いて照射を検討したが、本質的には変わりはなかった。
【0033】参考例3で20kGy照射カプロラクトン
から得られたシートを10cm平方にカットしたサンプ
ルを70℃の温水に浸漬し収縮率を測定した。この結
果、未照射カプロラクトンから得られたシートでは溶融
してしまったが、20kGy照射シートは溶融すること
なく、MD方向に60%TD方向に30%収縮した。
【0034】(生分解性樹脂組成物の調製) 〔調製例1〕ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業
(株)製、商品名プラクセルH7、数平均分子量1.2
8×105)のペレット10gを1.5cm径のガラス
アンプルに入れ、それを真空ラインに連結して空気を除
去してから熔封した。この試料を80℃のオーブン中で
完全融解した後、予め45℃に調節しておいた金属ブロ
ックに差し込み、コバルト60からのγ線により線量率
10kGy/hrで100kGy照射した。照射後はガ
ラスアンプルを開封し、1.5cm径の円柱状PCLを
取り出した。これから厚み約5mmの薄板を切り出し、
200メッシュのステンレス金網に包み、アセトンに2
4時間浸漬し、ゲル分率(不溶分の割合であり、橋かけ
度を表す。)を次式により求めたところ、70%であっ
た。 ゲル分率(%)=(W2/W1)×100 (ここで、W1は浸漬前のPCLの乾燥重量を表し、W2
は浸漬後の不溶分乾燥重量を表す。) 更に、耐熱性を調べるために2〜3mm厚みにスライス
したPCLを200℃の熱プレスによりフィルム状に圧
縮成形したが、得られたフィルムは極めて透明性に優れ
たものであった。耐熱性は高温引張試験機を使って、引
張速度100mm/min、120℃の条件で引張強度
と破断点伸びを求めた。結果は第1表に示す。前記照射
と同程度のゲル分率となるよう調節した照射処理工程を
経たポリカプロラクトン40部、ポリ1,4−ブタンジ
オール−コハク酸エステル60部、流動パラフイン0.
5部及びステアリン酸アミド1部を2軸スクリュータイ
プのベント式押出機(40mm径)に入れ、ダイス温度
180℃で押出して樹脂組成物のペレットを得た。この
樹脂組成物のMIは0.1g/10minであった。
【0035】〔調製例2〕γ線により150kGyの線
量で照射を行った以外は調製例1に記載の照射工程と同
様の工程を経たポリカプロラクトンのゲル分率(%)は
82%であった。更に耐熱性の試験を調製例1記載の方
法で行い、その結果を第1表に示した。上記照射工程を
経たポリカプロラクトン40部、ポリ1,4−ブタンジ
オール−コハク酸エステル60部、流動パラフイン0.
5部、ステアリン酸アミド0.8部及び微粉末シリカ
(日本アエロジル社製「アエロジル#200」)0.8
部を用いて調製例1と同様に樹脂組成物のペレットを得
た。この樹脂組成物のMIは0.09g/10minで
あった。
【0036】〔調製例3〕調製例2に記載の照射工程と
同様の工程を経たポリカプロラクトン40部、ポリ1,
4−ブタンジオール−コハク酸エステル60部、流動パ
ラフイン0.5部、ステアリン酸アミド0.5部及び微
粉末シリカ(同上のアエロジル#200)0.5部用い
て調製例1と同様に樹脂組成物のペレットを得た。この
樹脂組成物のMIは0.09g/10minであった。
【0037】〔調製例4〕調製例2に記載の照射工程と
同様の工程を経たポリカプロラクトン40部、ポリ1,
4−ブタンジオール−コハク酸エステル60部、流動パ
ラフイン0.5部、ステアリン酸アミド0.5部、微粉
末シリカ(同上のアエロジル#200)0.5部及びト
ウモロコシ澱粉50部用いて調製例1と同様に樹脂組成
物のペレットを得た。この樹脂組成物のMIは0.09
g/10minであった。
【0038】〔比較調製例1〕未照射ポリカプロラクト
ン40部(耐熱性の試験結果を表1に示す。)、ポリ
1,4−ブタンジオール−コハク酸エステル60部、流
動パラフイン0.5部、ステアリン酸アミド0.8部、
微粉末シリカ(日本アエロジル社製「アエロジル#20
0」)0.8部を用いて調製例1と同様に樹脂組成物の
ペレットを得た。この樹脂組成物のメルトインデックス
は3.9g/10分であった。
【0039】[実施例1]調製例1〜4、比較調製例1で
それぞれ調製した樹脂組成物のペレットを用いてTダイ
押出成形器により縦延伸倍率5倍でテープを成形した。
調製例1〜4で得られたテープは成形性、強度、分解性
の点でバランスが取れていた。
【0040】[実施例2]電子線の照射量を20kGyと
して常温で照射したポリカプロラクトン(PCLH7
(ダイセル化学工業(株)製))30部とポリ1,4−
ブタンジオール−コハク酸エステル(ビオノーレ#10
01(昭和高分子(株)製))70部からなるラクトン
含有樹脂70部に対してタルク30部を加えて、2軸ス
クリュータイプのベント式押出機(40mm径)に入
れ、ダイス温度180℃で押出してラクトン含有樹脂組
成物のペレットを得た後、該ペレットを用いてテープを
製造した。この結果、従来のポリプロピレン製の梱包・
包装用テープ並以上のテープが得られた。また、テープ
を、生分解性試験を行った結果、活性汚泥による分解で
は28日間で約75%が分解した。 生分解性試験方法:上記で得られたテープを粉砕し、都
市下水汚泥環境下にて、JIS K6950に準じた2
8日間の生分解性試験に供した。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、生分解性が向
上し、分解性テープの成形性、使用時の物性、廃棄後の
化学的分解性等の点においてバランスのとれた、分解性
テープが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08G 63/16 C08G 63/16 C08L 1/00 C08L 1/00 3/00 3/00 5/08 5/08 29/04 29/04 D 67/00 67/00 77/00 77/00 101/12 ZAB 101/12 ZAB C09J 7/02 C09J 7/02 Z // C08J 7/00 CFD C08J 7/00 CFD 305 305 (72)発明者 三友 宏志 群馬県桐生市天神町1丁目5番1号 群馬 大学工学部内 (72)発明者 ダルマワン・ダルウィス 群馬県桐生市天神町1丁目5番1号 群馬 大学工学部内 (72)発明者 村上 禎 千葉県松戸市新松戸南1−323

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトン樹脂(a)単独もしくはラクト
    ン樹脂(a)と他の生分解性樹脂(b)とからなるラク
    トン含有樹脂(c)、又は該ラクトン含有樹脂(c)と
    樹脂添加剤(d)からなるラクトン含有樹脂組成物
    (e)を成形してなる分解性テープであって、該分解性
    テープの構成成分ラクトン樹脂は単独で又は他の少なく
    とも1の構成成分と共に放射線照射処理がされたもので
    あることを特徴とする分解性テープ。
  2. 【請求項2】 ラクトン樹脂(a)が、ε−カプロラク
    トン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメ
    チルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラ
    クトンなどの各種メチル化カプロラクトン、β−プロピ
    オラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクト
    ン、エナントラクトンの単独重合体又はこれらの2種以
    上のモノマーの共重合体、これらの単独又は共重合体の
    混合物である請求項1に記載の分解性テープ。
  3. 【請求項3】 ラクトン含有樹脂中のラクトン樹脂のゲ
    ル分率が0.05〜90%である請求項1〜2のいずれ
    かに記載の分解性テープ。
  4. 【請求項4】 他の生分解性樹脂が、合成及び/又は天
    然高分子である請求項1〜3のいずれかに記載の分解性
    テープ。
  5. 【請求項5】 合成高分子が、脂肪族ポリエステル、生
    分解性セルロースエステル、ポリペプチド、ポリビニル
    アルコール、又はこれらの混合物からなる請求項4に記
    載の分解性テープ。
  6. 【請求項6】 天然高分子が、澱粉、セルロース、紙、
    パルプ、綿、麻、カラギーナン、キチン・キトサン質、
    天然直鎖状ポリエステル系樹脂、又はこれらの混合物か
    らなる請求項4に記載の分解性テープ。
  7. 【請求項7】 樹脂添加剤が可塑剤、熱安定剤、滑剤、
    酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、難燃剤、流滴
    剤、抗菌剤、防臭剤、充填材、着色剤又はこれらの混合
    物である請求項1〜6のいずれかに記載の分解性テー
    プ。
  8. 【請求項8】 一軸又は二軸延伸された請求項1〜7の
    いずれかに記載の分解性テープ。
  9. 【請求項9】 片側又は両側の表面に凹凸を有する請求
    項1〜8のいずれかに記載の分解性テープ。
  10. 【請求項10】 片側又は両側の表面に粘着層、離型剤
    層及び/又はヒートシール層を有する請求項1〜9のい
    ずれかに記載の分解性テープ。
  11. 【請求項11】 生分解性繊維で強化された請求項1〜
    10のいずれかに記載の分解性テープ。
  12. 【請求項12】 梱包用、粘着テープ用、表示用に使用
    される請求項1〜11のいずれかに記載の分解性テー
    プ。
JP10103395A 1998-03-12 1998-03-31 分解性テープ Pending JPH11279392A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10103395A JPH11279392A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 分解性テープ
EP99939197A EP0984039A4 (en) 1998-03-12 1999-03-12 RESIN COMPOSITION CONTAINING LACTONE, MOLDED OBJECT IN THE COMPOSITION, AND FILM
PCT/JP1999/001208 WO1999046332A1 (fr) 1998-03-12 1999-03-12 Composition de resine contenant de la lactone, objet moule dans cette composition, et film
US09/423,739 US20020136848A1 (en) 1998-03-12 1999-03-12 Lactone-containing resin composition, molded object thereof, and film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10103395A JPH11279392A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 分解性テープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11279392A true JPH11279392A (ja) 1999-10-12

Family

ID=14352884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10103395A Pending JPH11279392A (ja) 1998-03-12 1998-03-31 分解性テープ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11279392A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012024960A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Mitsubishi Plastics Inc 包装用フィルム
WO2019045019A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 大日本印刷株式会社
JP2019043584A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 大日本印刷株式会社 パウチ
JP2019151343A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 大日本印刷株式会社
JP2019163080A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 大日本印刷株式会社 袋及び袋の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012024960A (ja) * 2010-07-21 2012-02-09 Mitsubishi Plastics Inc 包装用フィルム
WO2019045019A1 (ja) * 2017-08-31 2019-03-07 大日本印刷株式会社
JP2019043584A (ja) * 2017-08-31 2019-03-22 大日本印刷株式会社 パウチ
US11535426B2 (en) 2017-08-31 2022-12-27 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Bag
JP2019151343A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 大日本印刷株式会社
JP2023017060A (ja) * 2018-02-28 2023-02-02 大日本印刷株式会社
JP2019163080A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 大日本印刷株式会社 袋及び袋の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1408086B1 (en) Aliphatic polyester resin composition and films containing the same
EP1837363B1 (en) Matte film or sheet
KR101477049B1 (ko) 생분해성 플라스틱의 제조에 유용한 생분해성 중합체 조성물 및 그러한 조성물을 제조하는 방법
JPH06502676A (ja) デンプンと熱可塑性高分子をベースにした生分解性高分子組成物
JPH0623260B2 (ja) 微生物崩壊性熱可塑性樹脂成形物及びその製造方法
JP2000085054A (ja) 崩壊性積層体およびその製造方法
JPH06184358A (ja) 新規な熱成形可能な組成物、その製法および熱成形品を得るためのその使用
KR20100036872A (ko) 생분해성 수지 조성물, 그의 제조방법 및 그로부터 제조되는 생분해성 필름
JP2000238194A (ja) 生分解性積層フィルム及び農業用生分解性フィルム
JPH11241008A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物
JPWO2002094935A1 (ja) 生分解速度が制御された生分解性樹脂組成物、フィルム及び農業用マルチフィルム
JP2002047402A (ja) 生分解性農業用マルチフィルム
JPH11279392A (ja) 分解性テープ
JP2000015765A (ja) 生分解性多層フィルム・シート
JP3265184B2 (ja) 生分解性のフィルム又はシ−ト及びこれらフィルム又はシ−トの加工品
JPH11279393A (ja) 生分解性テープ、包装・梱包用テープ及び粘着テープ
JP2000264343A (ja) 生分解性チャック付き袋
JPH11279271A (ja) 樹脂ペレットの製造方法
JPH06263954A (ja) 組成物および積層体
US20220325090A1 (en) Composites and uses thereof
JPH11275986A (ja) 分解性農業用マルチフィルム
JP2000103025A (ja) 生分解性積層体
JPH11279272A (ja) 分解性収縮フィルム
JP2000256471A (ja) 生分解性フィルム
JPH11279311A (ja) 分解性樹脂発泡体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees