JPH11279062A - 眼科用剤 - Google Patents

眼科用剤

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JPH11279062A
JPH11279062A JP2299699A JP2299699A JPH11279062A JP H11279062 A JPH11279062 A JP H11279062A JP 2299699 A JP2299699 A JP 2299699A JP 2299699 A JP2299699 A JP 2299699A JP H11279062 A JPH11279062 A JP H11279062A
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JP
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corneal
agent
ophthalmic
eye
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JP2299699A
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English (en)
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Takashi Ueno
隆司 上野
Kazue Kato
一衛 加藤
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R Tech Ueno Ltd
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
R Tech Ueno Ltd
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角膜障害、角膜知覚障害、ドライアイ、およ
び涙液分泌障害から選ばれる少なくとも1つの疾病に対
して有効な眼科用剤を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、A及びBは、各々低級アルキレン基、X,Y及
びZは、各々ハロゲンを意味する)で表される化合物ま
たはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分とする糖尿
病性角膜障害処置剤および/または角膜知覚障害処置剤
である眼科用剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼科用剤、特に角
膜障害処置剤、角膜知覚障害処置剤、ドライアイ処置剤
および涙液分泌障害処置剤に関する。
【0002】
【従来の技術】角膜障害は、角膜組織に欠損が生じるこ
とによって引き起こされるが、上皮に欠損があると、一
般に異物感、眼痛、羞明、流涙等の自覚症状を呈する。
角膜組織の欠損が上皮に留まれば上皮剥離またはびらん
と呼ばれ、ボーマン氏膜から実質に及べば角膜潰瘍と呼
ばれる。
【0003】角膜障害の原因としては種々の要因が考え
られるが、例えば、糖尿病・炎症・アレルギーあるいは
微生物(ウイルス、細菌、真菌等)等の疾患的要因、薬
物の細胞毒性・酸やアルカリによる腐蝕等に基づく化学
的要因や、乾燥(ドライアイ等)・異物(コンタクトレ
ンズ等)による外傷・熱傷等に基づく物理的要因等が挙
げられる。特に、近年塩化ベンザルコニウム、クロロブ
タノール等の、点眼剤に含まれる防腐剤やアミノグリコ
シド系抗生物質、非ステロイド系消炎剤、IDU、ピマ
リシン等が角膜上皮に障害を与えることが報告されてい
る。
【0004】これらの角膜障害に対しては、その障害の
発症部位や悪化状況に応じて種々の治療方法が試みられ
ているが、抗生剤眼軟膏点入+圧迫眼帯、治療用ソフト
コンタクトレンズの使用や角膜表層穿刺といった物理的
な処置の他、フィブロネクチン、ヒアルロン酸や高浸透
圧剤の点眼が行われている。また、糖尿病性合併症治療
といった観点から、糖尿病性の角膜障害に対するアルド
ースリダクターゼ阻害剤の有効性が報告されている。し
かしながら、例えば角膜上皮が角膜実質から剥離してし
まうまで症状が悪化した場合など、上述の処置では十分
な回復は得られないのが現状であり、上皮が剥離、欠損
した状態にあるような、かなり進行した角膜障害に対し
ても効果的な治療剤が望まれている。
【0005】角膜は体表のなかでも最も敏感な組織の1
つで、知覚神経終末が角膜全体に分布している。従っ
て、角膜知覚が正常であれば、上述のように、角膜に病
気や障害が生じた場合に、患者は痛み等を自覚すること
が可能であるが、角膜知覚が低下した状態では、自覚症
状があらわれず、角膜障害をさらに助長することとな
る。
【0006】角膜知覚を低下させる要因としては、加
齢、疾患(角膜へルペス、糖尿病等)、コンタクトレン
ズの装用、眼科手術(白内障手術、角膜移植、網膜剥離
手術等)が知られている。治療のみならず、病状の進行
の予防的処置という観点から鑑みても、患者の自覚症状
の正常化を図る治療方法、すなわち、各種疾患に伴う角
膜知覚の低下を改善する薬剤が待望される。
【0007】近年、関心が高まっている眼疾患症状の1
つにドライアイがある。ドライアイとは「涙液の量の低
下又は質に異常をきたした状態で角結膜障害の有無は問
わない」と定義されており(Yamada, N., et al., 眼
紀,43, 1289-1293(1992) )、涙液減少症、欠涙症、眼
乾燥症、シェーグレン症候群、乾性角結膜炎、スティー
ブンス−ジョンソン症候群、眼類天疱瘡、眼瞼縁炎症、
糖尿病等の疾患にみられるドライアイ、白内障術後やア
レルギー性結膜炎等に伴われるドライアイ、さらにはV
DT(Visual display terminal )作業の増加、冷暖房
による部屋の乾燥等による涙液減少疾患等において観察
されるドライアイ等が挙げられる。
【0008】ドライアイの原因は、不明のものを含めて
様々であるが、その治療には、人工涙液の投与により結
膜嚢内貯留涙液量の増加をはかり、患者の自覚症状の緩
和を図る方法や乾燥から眼を守る方法等が行われている
にすぎず、涙液分泌低下の改善といった抜本的な治療を
成し得る薬剤の提供が望まれている。
【0009】涙液の分泌は、涙液基礎分泌と涙液反射分
泌に分けられる。涙液基礎分泌とは、開瞼時の通常状態
における涙液の分泌で、主に副涙腺(Krause腺、Wolfri
ng腺など)由来と考えられている。一方、涙液反射分泌
とは、角結膜表面、鼻粘膜などに何らかの刺激が加わっ
た場合や悲しみ・喜びなどの精神的変化に伴う分泌で、
主涙腺由来と考えられている。従って、ドライアイの症
状を考慮すると、開瞼時の通常状態における涙液の分泌
である涙液基礎分泌低下の改善が特に重要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決しようとするものであり、その目的は、角膜障
害、角膜知覚障害、ドライアイ、および涙夜分泌障害か
ら選ばれる少なくとも1つの疾病に対して有効な眼科用
剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明の眼科用剤とは、一般式(I)
【0012】
【化3】
【0013】(式中、A及びBは、各々低級アルキレン
基、X,Y及びZは、各々ハロゲンを意味する)で表さ
れる化合物またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成
分とする糖尿病性角膜障害処置剤および/または角膜知
覚障害処置剤であるところに要旨を有する。従って、本
発明の眼科用剤は、糖尿病性角膜障害処置剤としても有
用であり、また角膜知覚障害処置剤としても有用であ
る。
【0014】ここで、上記式(I)中、A及びBがメチ
レン基、Xが塩素、Yが臭素、Zがフッ素であるもの;
眼局所投与用製剤の形態で用いられるものは、いずれも
本発明の好ましい態様である。
【0015】また、上記課題を解決し得た本発明の眼科
用剤は、アルドースリダクターゼ阻害剤を有効成分とす
る糖尿病性以外の角膜障害の処置剤,アルドースリダク
ターゼ阻害剤を有効成分とするドライアイ処置剤,アル
ドースリダクターゼ阻害剤を有効成分とする涙液分泌障
害処置剤であるところに要旨を有するものである。
【0016】また、上記アルドースリダクターゼ阻害剤
は一般式(I)
【0017】
【化4】
【0018】(式中、A及びBは、各々低級アルキレン
基、X,Y及びZは、各々ハロゲンを意味する)で表さ
れる化合物またはその薬理学的に許容し得る塩であるこ
とが好ましく、更に上記式(I)中、A及びBはメチレ
ン基、Xは塩素、Yは臭素、Zはフッ素であることがよ
り好ましい。上記眼科用剤は、眼局所投与用製剤の形態
で用いられることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明者らは上記課題を解決すべ
く鋭意検討した結果、上記一般式(I)で表される化合
物が、糖尿病性角膜障害および角膜知覚障害の改善に優
れた作用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0020】また、上記一般式(I)で示される化合物
を含むアルドースリダクターゼ阻害作用を有する化合物
は、糖尿病性角膜障害のみならず糖尿病性以外の角膜障
害に対しても優れた改善効果を有すること;更には、ド
ライアイ症状、特に涙液基礎分泌を含む涙液分泌障害に
対して優れた改善効果を有することを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りであ
る。
【0021】(1)上記一般式(I)で表される化合物
(以下、本化合物ともいう)またはその薬理学的に許容
し得る塩を有効成分とする糖尿病性角膜障害処置剤およ
び/または角膜知覚障害処置剤である眼科用剤。
【0022】(2)一般式(I)中、AおよびBはメチ
レン基、Xは塩素、Yは臭素、Zはフッ素を各々示す上
記(1)記載の眼科用剤。
【0023】(3)糖尿病性角膜障害処置剤である上記
(1)または(2)記載の眼科用剤。
【0024】(4)角膜知覚障害処置剤である上記
(1)または(2)記載の眼科用剤。
【0025】(5)眼局所投与用製剤の形態である上記
(1)〜(4)のいずれかに記載の眼科用剤。
【0026】(6)アルドースリダクターゼ阻害剤を有
効成分とする糖尿病性以外の角膜障害の処置剤である眼
科用剤。
【0027】(7)アルドースリダクターゼ阻害剤を有
効成分とするドライアイ処置剤である眼科用剤。
【0028】(8)アルドースリダクターゼ阻害剤を有
効成分とする涙液分泌障害処置剤である眼科用剤。
【0029】(9)アルドースリダクターゼ阻害剤が上
記一般式(I)(式中、AおよびBは、各々低級アルキ
レン基、X,Y及びZは、各々ハロゲンを意味する)で
表される化合物またはその薬理学的に許容し得る塩であ
る上記(6)〜(8)のいずれかに記載の眼科用剤。
【0030】(10)一般式(I)中、AおよびBはメ
チレン基、Xは塩素、Yは臭素、Zはフッ素を各々示す
上記(9)記載の眼科用剤。
【0031】(11)眼局所投与用製剤の形態である上
記(6)〜(10)のいずれかに記載の眼科用剤。
【0032】本明細書中、一般式(I)における各用語
の定義は次の通りである。AおよびBは各々低級アルキ
レン基を意味する。ここで低級アルキレン基とは、炭素
数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を意味
し、好ましい炭素数は1〜4である。具体的にはメチレ
ン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が
挙げられ、特にメチレン基、エチレン基が好ましい。
【0033】また、X、Y、Zは各々ハロゲン(塩素、
臭素、フッ素、ヨウ素)を意味し、特に、Xが塩素、Y
が臭素、Zがフッ素であることが好ましい。
【0034】本発明においては、上記一般式(I)にお
いてAおよびBがメチレン基、Xが塩素、Yが臭素、Z
がフッ素である、式(II)
【0035】
【化5】
【0036】で示される化合物、即ち[3−(4−ブロ
モ−2−フルオロベンジル)−7−クロロ−2,4−ジ
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−1
−イル]酢酸が特に好適である。
【0037】本発明に有効成分として用いられる本化合
物およびその薬理学的に許容される塩は、公知の化合物
であり、例えば、特開昭62−96476号公報に記載
の方法またはこれに準じる方法で製造することができ
る。
【0038】本化合物の薬理学的に許容し得る塩として
は、例えば無機塩基(例えばナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウム、アルミニウム、アンモニウム
等)、有機塩基(例えばエタノールアミン等の第一級ア
ミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジシクロ
へキシルアミン、N,N' −ジベンジルエチレンジアミ
ン等の第二級アミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ピリジン、ピコリン、トリエタノールアミン等の
第三級アミン等)等の塩基性物質との塩が挙げられる。
【0039】本化合物およびその薬理学的に許容し得る
塩は、ヒトをはじめウシ、ウマ、イヌ、マウス、ラット
等の哺乳動物に対し、糖尿病性角膜障害に対する発症予
防効果、治癒効果、症状の軽減・減退・進行の停止等の
作用ならびに角膜知覚障害に対する改善作用を有し、哺
乳動物に対する糖尿病性角膜障害処置剤および/または
角膜知覚障害処置剤である眼科用剤の有効成分である。
【0040】本発明はまた、アルドースリダクターゼ阻
害剤を有効成分とする眼科用剤を提供するものである。
アルドースリダクターゼ阻害作用を有する化合物が糖尿
病性以外の角膜障害ならびにドライアイ症状、特に涙液
基礎分泌を含む涙液分泌障害に対しても優れた改善作用
を有することは新たな知見である。
【0041】本発明において有効成分として含められる
アルドースリダクターゼ阻害剤としては、アルドースリ
ダクターゼ阻害作用を有するものであれば特に限定され
ず、具体的には、一般式(I)で表される化合物、特に
式(II)で示される化合物の他、epalresta
t、ponalrestat、tolrestat、s
orbinil、methosorbinil、imi
restatや2,3−ジヒドロ−2,8−ビス(1−
メチルエチル)−3−チオキソ−4H−1,4−ベンゾ
キサジン−4−酢酸(AD5467)、6−フルオロ−
2,3−ジヒドロ−2' ,5' −ジオキソ−(2S−シ
ス)−スピロ[4H−1−ベンゾピラン−4,4' −イ
ミダゾリジン]−2−カルボキシアミド(SNK−86
0)、8−クロロ−2' 3' −ジヒドロスピロ[ピロリ
ジン−3,6' (5,H)−ピロロ[1,2,3−デ]
−[1,4]ベンゾキサジン]2,5,5' −トリオン
(ADN138)および5−(3−エトキシ−4−ペン
チルオキシフェニル)−2,4−チアゾリジンジオン
(CT−112)等が例示される。特に好適には一般式
(I)で表される化合物、就中式(II)で表される化合
物が含められる。
【0042】アルドースリダクターゼ阻害剤は、ヒトを
はじめウシ、ウマ、イヌ、マウス、ラット等の哺乳動物
に対し糖尿病性以外の角膜障害に対する発症予防効果、
治癒効果、症状の軽減・減退・進行の停止等の作用なら
びにドライアイ症状に対する治癒効果、特に涙液基礎分
泌を含む涙液分泌障害に対する改善作用を有し、哺乳動
物に対する糖尿病性以外の角膜障害の処置剤、ドライア
イ処置剤および/または涙液分泌障害処置剤である眼科
用剤の有効成分である。
【0043】本発明において、糖尿病性の角膜障害とは
上述の如く、糖尿病を起因とする各種の角膜障害を意味
し、具体的には、糖尿病性の点状表層角膜上皮症、糖尿
病性の再発性角膜上皮びらん、糖尿病性の遷延性角膜上
皮欠損等が挙げられる。糖尿病性以外の角膜障害とは上
述の如く、糖尿病以外の原因により引き起こされる角膜
障害であって、その原因は炎症、アレルギー、微生物、
薬物、酸やアルカリによる腐蝕、乾燥、異物、熱傷等種
々である。本発明において、角膜知覚障害とは、加齢、
角膜へルペスや糖尿病等の疾患、コンタクトレンズの装
用、眼科手術(白内障手術、角膜移植、網膜剥離手術
等)等が原因となって角膜知覚が低下した状態をいう。
さらに、ドライアイが認められる疾患としては上述の如
く、涙液減少症、欠涙症、眼乾燥症、シェーグレン症候
群、乾性角結膜炎、スティーブンス−ジョンソン症候
群、眼類天疱瘡、眼瞼縁炎症、糖尿病等の疾患、白内障
術後やアレルギー性結膜炎等が挙げられる。さらにはV
DTや冷暖房による部屋の乾燥等によっても涙液減少症
等のドライアイが観察される。涙液分泌障害とは、何ら
かの原因により引き起こされる涙液分泌の異常(低下あ
るいは停止)を意味し、特に涙液基礎分泌の異常が挙げ
られる。
【0044】本発明の眼科用剤における処置には、予
防、治療、症状の軽減、症状の減退、進行停止等、あら
ゆる管理が含まれる。特に本発明の角膜障害改善作用
は、病状の進行した、即ちびらんや剥離が進んだ難治性
の角膜障害にも有効であることが特徴である。
【0045】本発明の眼科用剤は、経口的または非経口
的に投与することができるが、他の循環系への影響、効
果の発現の有意性等を考慮して、眼局所投与用の形態で
用いることが特に好ましい。
【0046】その剤形としては、例えば点眼剤、眼軟膏
剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、注射剤等が挙げ
られ、特に点眼剤や眼軟膏剤の形態であることが好適で
ある。かかる製剤は、常套手段に従って調製することが
できる。
【0047】点眼剤の調製に際して用いられる、水性の
溶液剤または懸濁剤用希釈剤としては、蒸留水、生理食
塩水等が挙げられる。また、非水性の溶液剤または懸濁
剤用希釈剤としては、植物油、流動パラフィン、鉱物
油、プロピレングリコール、p−オクチルドデカノール
等が挙げられる。
【0048】更に点眼剤には、通常点眼剤に配合され得
る緩衝剤、等張化剤、保存剤、増粘剤、安定化剤、抗酸
化剤、pH調整剤、キレート剤等の各種の添加剤を適宜
配合することができる。このうち緩衝剤は、pHを例え
ば5.0〜8.0程度に一定に保持することを目的とし
て添加され、ホウ酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、酒石
酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液等が用いら
れる。これらの緩衝剤の添加量は、当該緩衝剤の添加目
的、即ち、pHを例えば上記の範囲で一定に保持し得る
範囲で添加される。
【0049】また、上記等張化剤は涙液と等張にするこ
とを目的として添加され、ブドウ糖、マンニトール、ソ
ルビトール等の糖類;グリセリン、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;塩
化ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の塩類等が挙げら
れる。これら等張化剤の添加量は、点眼剤の浸透圧が涙
液と同じになる量で添加される。更に上記保存剤として
は塩化ベンザルコニウム、パラベン類、クロロブタノー
ル等が用いられる。前述の様に従来点眼剤に含められて
きた保存剤の中には、塩化ベンザルコニウムやクロロブ
タノール等、角膜に障害を与えることが報告されている
ものも一部あるが、本発明は角膜障害改善作用を有する
ものであるので、この様な保存剤の添加も可能である。
【0050】また、上記増粘剤としてはグリセリン、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー
等が;上記安定化剤としては亜硫酸ナトリウム、プロピ
レングリコール等が;上記抗酸化剤としてはアスコルビ
ン酸、アスコルビン酸ナトリウム、トコフェロール、チ
オ硫酸ナトリウム等が;上記pH調整剤としては、塩
酸、クエン酸、リン酸、酢酸、酒石酸、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等が;上記キレート剤としてはエデト酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0051】尚、点眼剤の調製は無菌操作法により行う
か、あるいは適当な段階で滅菌処理を施すことにより行
われる。
【0052】また、眼軟膏は、通常用いられる眼軟膏用
基剤中に有効成分を混和し、常法に従って製剤化するこ
とによって無菌的に調製することができる。眼軟膏用の
基剤としては、ワセリン、ゼレン50、プラスチベー
ス、マクロゴール等が例示され、更に親水性を高めるこ
とを目的として界面活性剤を加えることができる。ま
た、眼軟膏についても必要に応じて前記の例えば保存剤
等の添加剤を配合することもできる。
【0053】更に本発明製剤には、本発明の目的に反し
ない限り、別種の薬効を奏する成分を適宜含有させるこ
ともできる。
【0054】本発明に用いられる有効成分の投与量及び
投与回数は、処置されるべき疾病の症状、年齢、体重、
投与形態、処置期間、所望の治療効果等により異なる
が、通常、眼局所投与の場合、成人に対し点眼剤として
使用するのであれば、本化合物、その薬理学的に許容し
得る塩またはアルドースリダクターゼ阻害剤を0.00
1〜10.0w/v%、好ましくは0.01〜1.0w
/v%含有する製剤を、1日一眼あたり数回、好ましく
は1〜6回、1回数滴、好ましくは1〜4滴投与するこ
とができる。また、眼軟膏剤として使用するのであれ
ば、本化合物またはアルドースリダクターゼ阻害剤を
0.001〜10.0w/w%、好ましくは0.01〜
1.0w/w%含有する製剤を、1日あたり数回、好ま
しくは1〜6回塗布することにより通常十分な効果が得
られる。
【0055】本発明においては、1種類の有効成分を単
独で当該製剤に含めることもできるし、また2種類以上
の有効成分を併用して含めることもできる。複数の有効
成分を併用する場合には、各々の含有量は、それらの治
療効果や安全性等を考慮して適宜増減することができ
る。
【0056】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述
べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものでは
なく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する
ことは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0057】
【実施例】実験例1:アロキサン糖尿病ウサギの角膜上
皮剥離創の修復過程に及ぼす影響 (1)供試動物及び糖尿病誘発方法 アロキサン一水和物(Lot No.DLJ5619,
M.W.160.09:和光純薬)80mg/kgを2
mLの生理食塩液に溶解し、日本白色種雄性ウサギ[S
td:JW/CSK](11週齢)の耳静脈へ単回静脈
内投与することにより糖尿病を誘発した。
【0058】アロキサン水和物投与後1週間毎に血糖値
を測定したところ、投与前平均血糖値142.2±4.
7mg/dL(平均値±S.E、以下同じ)であったも
のが、1週間後には522.5±13.7mg/dLに
上昇し、それ以降この高血糖値の持続がみられた。上記
の様にしてアロキサンで糖尿病を誘発させたウサギを実
験に使用した。
【0059】(2)角膜上皮剥離方法 ネンブタール麻酔下で角膜中央部表面に7μLのn−ヘ
プタノールを浸透させた直径7.0mmの円形濾紙(T
OYO No.2)を1分間接触させ、角膜から濾紙を
除去することにより角膜上皮を剥離した。その後剥離創
表面を生理食塩液で十分に洗浄した。
【0060】(3)角膜上皮剥離創面積の測定方法 フルオレセインにより角膜染色を施した後、メディカル
ニッコールレンズに黄色フィルター(Kodak WR
ATTEN No.12)をつけ、フラッシュの前部に
青色フィルター(Kodak WRATTEN No.
47)をつけて前眼部を写真撮影した。同じ倍率に拡大
投影した図面より、プラニーメーターを用いて染色面積
を計測した。これを角膜上皮剥離創面積(未修復部分)
とした。
【0061】角膜上皮剥離創作成後4時間毎(初回点眼
は角膜上皮剥離創作成直後)に被験薬物を点眼した。
【0062】角膜上皮剥離創作成後、12時間経過した
時点で創面積を測定し、角膜上皮剥離創作成直後の創面
積を100とした相対面積で修復の程度を調べた。
【0063】(4)投与方法 本発明の有効成分として式(II)の化合物である[3−
(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−7−クロロ−
2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナ
ゾリン−1−イル]酢酸を用い、0.1%点眼液を調製
したものを被験薬物とした。対照薬物としては、有効成
分のみを除いた点眼液の基剤を用いた。
【0064】角膜上皮剥離創作成直後から4時間毎にピ
ペットマンを用いてウサギの片眼に被験薬物を30μL
/眼点眼し、対側眼には対照薬物を同様に30μL/眼
点眼した。
【0065】(5)統計学的解析 被験薬物点眼眼および対照薬物点眼眼における未修復創
面積についての比較はStudent’s t−検定を
行った。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】危険率5%未満で有意差ありと判定した。
【0068】実験例2:正常ウサギの角膜上皮剥離創の
修復過程に及ぼす影響 実験例1はアロキサンにより糖尿病を誘発したウサギに
対する影響を調べたものであるのに対し、本実験例で
は、正常の(糖尿病を誘発させていない)ウサギに対す
る影響を調べた。
【0069】(1)供試動物 New Zealand White系10週齢雄性ウ
サギ(供試時平均体重:2.07±0.11kg)を7
日間予備飼育し、この間に動物の下痢、体重等一般状態
の他に前眼部を観察し、異常を認めなかった動物を実験
に使用した。
【0070】(2)角膜上皮剥離方法 実験例1に準じて角膜上皮剥離創を作成した。
【0071】(3)角膜上皮剥離創面積の測定方法 角膜上皮剥離創作成後4時間毎(初回点眼は角膜上皮剥
離創作成直後)に被験薬物を点眼した。
【0072】角膜上皮剥離創作成後、12時間経過した
時点で創面積を測定し、角膜上皮剥離創作成直後の創面
積を100とした相対面積で修復の程度を調べた。角膜
上皮剥離創面積の測定は実験例1に準じて行った。
【0073】(4)投与方法 本発明における有効成分として、アルドースリダクター
ゼ阻害活性を有する[3−(4−ブロモ−2−フルオロ
ベンジル)−7−クロロ−2,4−ジオキソ−1,2,
3,4−テトラヒドロキナゾリン−1−イル]酢酸を用
い、0.2%点眼液を調製したものを被験薬物とした。
対照薬物としては、有効成分のみを除いた点眼液の基剤
を用いた。
【0074】角膜上皮剥離創作成直後から4時間毎にピ
ペットマンを用いてウサギの片眼に被験薬物を30μL
/眼点眼し、対側眼には対照薬物を同様に30μL/眼
点眼した。
【0075】(5)統計学的解析 被験薬物点眼眼および対照薬物点眼眼における未修復創
面積についての比較はStudent’s t−検定を
行った。結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】危険率1%未満で有意差ありと判定した。
【0078】実験例3:アロキサン糖尿病ウサギの角膜
知覚低下および涙液分泌量低下に及ぼす影響 (1)供試動物及び糖尿病誘発方法 アロキサン一水和物(Lot No.DLJ5619,
M.W.160.09:和光純薬)80mg/kgを2
mLの生理食塩液に溶解し、日本白色種雄性ウサギ[S
td:JW/CSK](11週齢)の耳静脈へ単回静脈
内投与することにより糖尿病を誘発した。
【0079】アロキサン水和物投与後1週間毎に4回血
糖値を測定し、血糖値が常に300mg/dL以上のウ
サギを糖尿病発症ウサギとして本実験に供試した。
【0080】(2)投与方法 本発明の有効成分としてアルドースリダクターゼ阻害活
性を有する[3−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−7−クロロ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロキナゾリン−1−イル]酢酸を用い、
0.3%点眼液を調製し、被験薬物とした。対照薬物と
しては、有効成分のみを除いた点眼液の基剤を用いた。
【0081】アロキサン静脈内投与と同時に薬物を30
μL/眼で1日4回4週間、両眼に連続点眼した。被験
薬物投与群ならびに対照薬物投与群、各群8匹16眼に
ついて以下の角膜知覚検査および涙夜分泌量検査を行っ
た。
【0082】(3)角膜知覚検査 検査日の2回目点眼の1時間後に、ウサギをステンレス
製固定器(柴田製作所)に固定し、知覚が最も鈍敏な角
膜中央部にCochet−Bonnet型知覚計(半田
屋商店)の30mmナイロン糸(東レナイロンモノフィ
ラメント,タイプ100,0.6号,直径φ:0.02
7mm,断面積s:0.0129)を直角に当て、ナイ
ロン糸がほんの僅か屈曲する程度の圧力(圧迫値:5.
19g/mm3 ,半田屋測定値)で各角膜につき連続1
0回の刺激を加え、瞬目反射を行った回数を角膜知覚値
とした。検査は各群とも、アロキサン投与前、投与後2
週間後、および投与後4週間後に行った。
【0083】(4)涙夜分泌量検査(Schirmer
試験) 検査日の2回目点眼の1時間後に、ウサギをステンレス
製固定器に固定し、シルメル試験紙(昭和薬品工業K.
K.,Lot No.70080)を耳側1/3の下眼
瞼に掛ける様に先端を結膜嚢内に挟んだ。1分後に取除
き、濾紙の濡れた長さを濾紙上の目盛から読み取った。
検査は各群とも、アロキサン投与前および投与後4週間
後に行った。
【0084】(5)統計学的解析 両検査とも、被験薬物投与群と対照薬物投与群との比較
はWilliamsの検定を用いた。角膜知覚検査の結
果を表3に、涙液分泌検査の結果を表4に示す。
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】両検査ともに危険率1%未満で有意差あり
と判定した。
【0088】実験例4:三叉神経切断によるドライアイ
ウサギの涙液基礎分泌量低下および角膜上皮障害に及ぼ
す影響 (1)供試動物 日本白色種雄性家兎[ Std:JW/CSK] 20匹を
使用した。
【0089】(2)三叉神経切断 手術方法 麻酔後頭部を剃毛した家兎に、ウレタン(ALDRIC
H,Lot No.069110Q)を1g/kg腹腔
内投与した。
【0090】剃毛部を消毒後、前頭骨から耳根部までの
正中部より皮膚を切開し、同部の骨膜および側頭骨、下
顎関節突起周辺の筋肉組織を剥離した。剥離後、手術用
顕微鏡(株式会社コーナン、PMO−50)下で、頭頂
部正中から側頭部にかけ、骨ドリル(浦和工業株式会
社、MINITOR.C−130)により2×1.5c
mの骨窓を形成した。続いて側頭骨と脳硬膜の間に脱脂
綿を挿入しつつ、硬膜を頭蓋骨より剥離した。剥離が脳
底まで達した後、さらに頭蓋腔内の側頭骨椎体部内側縁
に向かって剥離を進め、椎体部内の三叉神経を確認し
た。その後、半月神経節鼻側約1〜2mmの脳硬膜を切
開した。切開後、三叉神経第1枝(眼神経)および第2
枝(上顎神経)の2枝の神経束を側方に牽引し、剪刀で
切断した。切断直後に同側眼が縮瞳することを確認した
後、留置した脱脂綿を取除き、頭部皮膚を縫合した。手
術終了後、抗生物質(マイシンゾル:明治)、0.1m
L/kgを筋肉内投与した。
【0091】三叉神経切断は、左眼側として右眼側の三
叉神経の切断および擬似手術(sham operat
ion)は行わなかった。
【0092】馴致期間 三叉神経切断手術後、2週間の馴致期間を設けた。
【0093】その間、涙液基礎分泌量の低下及び角膜上
皮障害を認めたウサギを本試験に供試した。
【0094】(3)投与方法 本発明の有効成分としてアルドースリダクターゼ阻害活
性を有する[3−(4−ブロモ−2−フルオロベンジ
ル)−7−クロロ−2,4−ジオキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロキナゾリン−1−イル]酢酸を用い、
0.03%点眼液、0.1%点眼液および0.3%点眼
液を調整し、被験薬物とした。対照薬物としては、有効
成分のみを除いた点眼液の基剤を用いた。
【0095】三叉神経手術後約2週間目より、薬物30
μL/眼で1日4回2週間連続点眼した。被験薬物投与
群ならびに対照薬物投与群、各5眼について以下の涙液
基礎分泌量検査および角膜上皮障害検査を行った。
【0096】(4)検査 涙液基礎分泌量 点眼開始前(0週)、点眼1週目および点眼2週目にお
いて、それぞれの検査日における第2回目の点眼1時間
後に涙液基礎分泌量を測定した。
【0097】4%リドカイン[キシロカイン(登録商
標)4%点眼液用:藤沢薬品工業)で角結膜を点眼麻酔
し、約5分後に眼瞼周囲の点眼液および涙液を拭き取
り、Cochet−Bonnet型知覚計で角結膜の知
覚が無くなったことを確認した後、シルメル試験紙の先
端を結膜嚢内に5分間挟み、濾紙上の目盛から濾紙の濡
れの長さを読み取った。
【0098】涙液基礎分泌量は、結膜嚢内に貯留してい
ると考えられる涙液量を除くため、5分間のシルマーテ
スト値から最初の1分間の値を差引いた4分間の値から
1分間当たりの平均値を算出した。
【0099】角膜上皮障害 点眼開始前(0週)、点眼1週目および点眼2週目にお
いて、それぞれの検査日の1回目点眼1時間後に行っ
た。
【0100】ウサギをステンレス製固定器に入れ、1%
ローズベンガルおよび1%フルオレセイン混合色素液5
0μLを点眼し、角結膜上皮の生体染色を行い、染色さ
れた障害の範囲を表5に示すスコアにより評価した。
【0101】
【表5】
【0102】(5)結果 涙液基礎分泌量検査の結果を表6に、角膜上皮障害検査
の結果を表7に示す。なお、統計学的解折結果も併せて
示す。
【0103】
【表6】
【0104】
【表7】
【0105】
【発明の効果】本化合物またはその薬理学的に許容し得
る塩を有効成分とする本発明の眼科用剤は、糖尿病性角
膜障害、就中重度の糖尿病性角膜障害の発症予防、治
療、症状の軽減等の効果(例えば、角膜上皮剥離創の修
復)、角膜知覚低下の改善効果を有する。従って、糖尿
病性角膜障害処置剤ならびに角膜知覚障害改善剤として
有用であることが示唆される。
【0106】さらに、本化合物またはその薬理学的に許
容し得る塩をはじめ、アルドースリダクターゼ阻害剤を
有効成分とする本発明の眼科用剤は、糖尿病性以外の角
膜障害の発症予防、治療、症状の軽減等の効果(例え
ば、角膜上皮剥離創の修復)ならびにドライアイ症状に
対する治療効果(例えば涙液基礎分泌を含む涙液分泌量
低下の改善)を有し、従って、糖尿病以外の角膜障害の
処置剤、ドライアイ処置剤ならびに涙液分泌障害処置剤
として有用であることが示唆される。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、A及びBは、各々低級アルキレン基、 X,Y及びZは、各々ハロゲンを意味する)で表される
    化合物またはその薬理学的に許容し得る塩を有効成分と
    する糖尿病性角膜障害処置剤および/または角膜知覚障
    害処置剤である眼科用剤。
  2. 【請求項2】 前記式(I)中、A及びBはメチレン
    基、Xは塩素、Yは臭素、Zはフッ素である請求項1に
    記載の眼科用剤。
  3. 【請求項3】 眼局所投与用製剤の形態である請求項1
    または2に記載の眼科用剤。
  4. 【請求項4】 糖尿病性角膜障害処置剤である請求項1
    〜3のいずれかに記載の眼科用剤。
  5. 【請求項5】 角膜知覚障害処置剤である請求項1〜3
    のいずれかに記載の眼科用剤。
  6. 【請求項6】 アルドースリダクターゼ阻害剤を有効成
    分とする糖尿病性以外の角膜障害の処置剤である眼科用
    剤。
  7. 【請求項7】 アルドースリダクターゼ阻害剤を有効成
    分とするドライアイ処置剤である眼科用剤。
  8. 【請求項8】 アルドースリダクターゼ阻害剤を有効成
    分とする涙液分泌障害処置剤である眼科用剤。
  9. 【請求項9】 アルドースリダクターゼ阻害剤が一般式
    (I) 【化2】 (式中、A及びBは、各々低級アルキレン基、 X,Y及びZは、各々ハロゲンを意味する)で表される
    化合物またはその薬理学的に許容し得る塩である請求項
    6〜8のいずれかに記載の眼科用剤。
  10. 【請求項10】 前記式(I)中、A及びBはメチレン
    基、Xは塩素、Yは臭素、Zはフッ素である請求項9に
    記載の眼科用剤。
  11. 【請求項11】 眼局所投与用製剤の形態である請求項
    6〜10のいずれかに記載の眼科用剤。
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