JPH11278608A

JPH11278608A - 荷の垂直貯留装置

Info

Publication number: JPH11278608A
Application number: JP10080699A
Authority: JP
Inventors: Eiichi Nakagawa; 栄一中川; Stingel J; ジェイ・スティンゲル
Original assignee: Okamura Corp
Current assignee: Okamura Corp
Priority date: 1998-03-27
Filing date: 1998-03-27
Publication date: 1999-10-12

Abstract

(57)【要約】【課題】荷の荷台端部への衝突を緩和し、荷を安全か
つ確実に受け渡ししうるようにした荷の垂直貯留装置を
提供する。【解決手段】荷台２の支柱１寄りの端部近くに、上端
部に荷当たり材１４を設けたほぼ上下方向を向く回動ア
ーム１２を枢着し、荷台２と回動アーム１２との間に、
回動アーム１２をその上端が荷台先端寄りに回動するよ
うに付勢する付勢手段１６と、回動アーム１２の回動方
向の衝撃を緩和するショックアブソーバ１７とを設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、左右の複数段の荷
台を、上下に若干傾動しうるようにして、かつ左右のも
のが互いに段違いになるように対向させて配設し、荷
を、自重により、上方の荷台から下方の荷台へ順次ジグ
ザグ状に送り込み、かつ下段の荷台から荷を順次貯留す
るようにした、自動倉庫等として用いられる荷の垂直貯
留装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種装置としては、例えば米国
特許第4,621,745号明細書記載のカートンピッカーが知
られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のカートンピッカ
ーでは、段違いに配設した複数の荷台に荷を無動力で順
送りし、かつ垂直方向に貯留する機能を有しているが、
荷台は、平らな上面を有するものとしてあり、この平ら
な上面が傾けられるので、上に載った荷が滑り降りるよ
うになっている。この際、流れ降りてきた荷は、荷台の
支柱寄り端部に衝突する。このような衝突は、騒音を発
生するほか、荷内部の物品に衝撃を与えるので好ましく
ないばかりか、荷の搬送ごとに繰り返し与えられる衝撃
は、荷台、ひいては垂直貯留装置全体の故障にもつなが
るおそれがある。

【０００４】本発明は、従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑み、荷の荷台端部への衝突を緩和し、荷を
安全かつ確実に受け渡ししうるようにした荷の垂直貯留
装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) 左右１対の支柱の内面に、複数の荷台を、上向き
傾斜位置と下向き傾斜位置との間を回動可能として、か
つ上向き傾斜位置としたときに、下向き傾斜位置とした
その前の上段の荷台と上面同士がほぼ連続するような関
係として順次段違いに対向させて枢設し、各荷台と支柱
との間に、各荷台を上向き傾斜位置に向かって付勢する
手段と、各荷台の在荷を検知してその前の上段の荷台の
下向き傾斜を阻止する係止手段とを設け、かつ最下段の
荷台の下向き傾斜を阻止したり、許容したりする払い出
し手段を設けた荷の垂直貯留装置において、前記荷台の
支柱寄りの端部近くに、上端部に荷当たり材を設けたほ
ぼ上下方向を向く回動アームを枢着し、前記荷台と回動
アームとの間に、回動アームを、その上端が荷台先端寄
りに回動するように付勢する付勢手段と、前記回動アー
ムの回動方向の衝撃を緩和するショックアブソーバとを
設ける。

【０００６】(２) 上記(１)項において、荷当たり材の
少なくとも荷台先端側を円弧状断面のものとする。

【０００７】(３) 上記(１)または(２)項において、荷
台における回動アームより基端部寄りに荷停止用のスト
ッパ板を設け、このストッパ板の荷当たり面にクッショ
ン材を取り付ける。

【０００８】(４) 上記(１)〜(３)項のいずれかにおい
て、荷台が上向き傾斜位置に位置し、かつ荷台上に荷が
ないとき、回動アームの下端部が支柱に設けたストッパ
に係合することにより、荷台を上向き傾斜位置に保持す
るとともに、荷当たり材に荷が当接したときの回動アー
ムの回動により、回動アームの下端が前記ストッパから
離脱するようにする。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１は、垂直貯留装置の一例を示
すもので、この垂直貯留装置（Ａ）では、左右の支柱
(１)（前後を含めると計４本がある）の内側に、複数段
の可動の荷台(２)を、左側のものと右側のものとを、順
次段違いに枢設してなるものである。

【００１０】これらの荷台(２)は、上向き傾斜位置、ほ
ぼ水平の貯留位置及び下向き傾斜位置の３つの位置に枢
動することができる。荷台(２)は、圧縮コイルばね内蔵
型のショックアブソーバまたは空気ばねの一種である公
知のガススプリングのような付勢手段(７)により上向き
傾斜位置に付勢され、荷(４)を受けると付勢手段(７)が
屈従して荷台(２)は下向きに回動する。

【００１１】荷台(２)が在荷でほぼ水平の貯留位置にあ
ると、この姿勢を検知して、その前の上段の荷台(２)に
連係し、その下向き傾斜を阻止する係止手段(８)が設け
てある。

【００１２】荷台(２)が空荷で上向き傾斜位置にあり、
その前の上段の荷台(２)が下向き傾斜位置にあるとき、
両荷台(２)の上面同士はほぼ連続するような関係とな
り、上段の荷台(２)からの荷(４)の滑り降りを許容す
る。

【００１３】垂直貯留装置（Ａ）の頂部には、右方のコ
ンベヤ(３)から、コンテナ、カートン等のような荷(４)
が供給される。荷(４)は、荷台(２)上を次々に滑り降り
て下方に進み、荷(４)の載った最下段の可動の荷台(2a)
から、荷台はほぼ水平の貯留位置となり、最上段の荷台
(２)まで一杯となる。なお、荷台(５)は角度固定の固定
荷台である。

【００１４】このように貯留された荷(４)は、先に貯留
されたものから、コンベヤ(６)に払い出される。この払
い出しは、荷台(2a)に設けられたアクチュエータ(９)に
よる。

【００１５】図２及び図３に示すように、荷台(２)(2a)
の上面には、前後方向を向く複数本の自由回転可能なロ
ーラ(10)がそれぞれ水平軸(10a)により左右方向に並べ
て荷台側面間に配設されている。ローラ(10)は、荷台
(２)(2a)から僅かに上方に露出するようにして位置決め
され、これらのローラの上端を連ねる面が、荷(４)を案
内する面を形成しており、全体でローラコンベヤを構成
している。

【００１６】荷台(２)(2a)の基端部、すなわち支柱(１)
への枢着部(11)近くの前後面（図２及び図３には荷台の
前面が示されている）に、荷台の上下両方向に延びる回
動アーム(12)の中間部が、それぞれピン(13)により枢着
されている。これらの回動アーム(12)の上端には、横断
面円形の荷当たり材(14)が橋架されており、下端には、
引張りコイルばねのような付勢手段(16)が、荷台と一体
の回動板(15)との間に張設されており、上端の荷当たり
材(14)が荷台先端寄りに回動するように付勢している。

【００１７】また、回動アーム(12)の下端付近には、公
知のオイルダンパー等からなるショックアブソーバ(17)
の一端が枢支され、ショックアブソーバ(17)の他端は、
荷台の中間部に枢支されている。

【００１８】図２に示すように、荷台(２)(2a)が上向き
傾斜位置に位置しており、かつ荷台(２)(2a)上に荷(４)
がないときは、回動アーム(12)の下端は、支柱(１)に設
けたストッパ(18)に係合し、荷台(２)(2a)を上向き傾斜
位置に保持するようになっている。

【００１９】図３に示すように、荷台(２)(2a)上に荷
(４)が流れてきて、荷(４)が荷当たり材(14)に当接し、
回動アーム(12)が図３における時計方向に回動させられ
ると、回動アーム(12)の下端がストッパ(18)から外れ、
荷台(２)(2a)は、上向き傾斜位置から下向きに回動しう
るようになる。

【００２０】荷台(２)(2a)における荷当たり材(14)より
基端部寄りの上面には、荷停止用のストッパ板(19)が上
方に突出するようにして固定されている。ストッパ板(1
9)の荷当たり面には、ゴム材等の緩衝材(20)がが張り付
けられている。なお、荷当たり材(14)にも、ゴム材等の
緩衝材を張り付けるのがよい。

【００２１】このような構造であるので、流れ降りてき
た荷(４)は、先ず荷当たり材(14)の円弧状の面に当た
り、これと一体の回動アーム(12)の上端を、付勢手段(1
6)の付勢力に抗して、支柱(１)側に回動させる。この衝
撃は、回動アーム(12)の下部に枢支されたショックアブ
ソーバ(17)の収縮動作により大きく緩和され、最終的に
は、荷(４)の端部がストッパ板(19)に当接して停止す
る。このストッパ板(19)には、緩衝材(20)が張り付けて
あるので、荷(４)の停止時にも、残余の衝撃的なエネル
ギは吸収さる。空荷となると、回動アーム(12)は、付勢
手段(16)の力により、ゆっくりと元の位置に戻り、ショ
ックアブソーバ(17)も元の状態に戻る。なお、上記の実
施形態においては、付勢手段(16)とショックアブソーバ
(17)とを別体として設けているが、例えば、復帰用の圧
縮コイルばね（図示略）をショックアブソーバ(17)内に
内蔵させて、一体として設けてもよい。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、回動アームに連係する
ショックアブソーバを設けたことにより、荷による衝撃
ないしは荷の慣性エネルギが吸収され、荷及び荷台の機
構部に過大な衝撃力が加わることが防止できる。したが
って、荷を各荷台上に安全かつ確実に受け渡しすること
ができる。

【００２３】請求項２記載の発明のように、回動アーム
の上端に橋架される荷当たり材の少なくとも荷台先端側
を円弧状断面のものと、荷当たり材は、ある程度の広が
りをもって常に同一の状態で荷に当接することができ、
角部が荷に当たるといったことはなくなる。特に、回動
アームがピンを中心として回動する際に、荷への荷当た
り材の当たる場所が変動するが、どのように変動しても
荷当たり材は、常に円弧状の面で荷に当接するので、荷
を傷めることがなくなる。

【００２４】請求項３記載の発明のような構成とする
と、荷がストッパ板に設けたクッション材に当接して停
止させられる際にも、残余の衝撃的なエネルギが吸収さ
るので、相当の重量の荷でも、荷または荷台の機構部に
過大な衝撃が加わることが防止できる。

【００２５】請求項４記載の発明のような構成とする
と、荷台上に送られてきた荷の衝撃を緩和して、荷を安
全かつ確実に停止させる手段と、荷台上に荷がないとき
に、荷台を上向き傾斜位置に保持する手段との共用化を
図ることができ、構造を簡素化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の概略正面図である。

【図２】同じく、１個の荷台の拡大正面図である。

【図３】荷を受けた状態を示す図２と同様の拡大正面図
である。

【符号の説明】

(Ａ)垂直貯留装置 (１)支柱 (２)(2a)荷台 (３)コンベヤ (４)荷 (５)固定荷台 (６)コンベヤ (７)付勢手段 (８)係止手段 (９)アクチュエータ (10)ローラ (10a)水平軸 (11)枢着部 (12)回動アーム (13)ピン (14)荷当たり材 (15)回動板 (16)付勢手段 (17)ショックアブソーバ (18)ストッパ (19)ストッパ板 (20)緩衝材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】左右１対の支柱の内面に、複数の荷台
を、上向き傾斜位置と下向き傾斜位置との間を回動可能
として、かつ上向き傾斜位置としたときに、下向き傾斜
位置としたその前の上段の荷台と上面同士がほぼ連続す
るような関係として順次段違いに対向させて枢設し、各
荷台と支柱との間に、各荷台を上向き傾斜位置に向かっ
て付勢する手段と、各荷台の在荷を検知してその前の上
段の荷台の下向き傾斜を阻止する係止手段とを設け、か
つ最下段の荷台の下向き傾斜を阻止したり、許容したり
する払い出し手段を設けた荷の垂直貯留装置において、前記荷台の支柱寄りの端部近くに、上端部に荷当たり材
を設けたほぼ上下方向を向く回動アームを枢着し、前記
荷台と回動アームとの間に、回動アームを、その上端が
荷台先端寄りに回動するように付勢する付勢手段と、前
記回動アームの回動方向の衝撃を緩和するショックアブ
ソーバとを設けたことを特徴とする荷の垂直貯留装置。
【請求項２】荷当たり材の少なくとも荷台先端側を円
弧状断面のものとした請求項１記載の荷の垂直貯留装
置。
【請求項３】荷台における回動アームより基端部寄り
に荷停止用のストッパ板を設け、このストッパ板の荷当
たり面にクッション材を取り付けた請求項１または２記
載の荷の垂直貯留装置。
【請求項４】荷台が上向き傾斜位置に位置し、かつ荷
台上に荷がないとき、回動アームの下端部が支柱に設け
たストッパに係合することにより、荷台を上向き傾斜位
置に保持するとともに、荷当たり材に荷が当接したとき
の回動アームの回動により、回動アームの下端が前記ス
トッパから離脱するようにした請求項１〜３のいずれか
に記載の荷の垂直貯留装置。