JPH11278464A - 段ボール箱 - Google Patents

段ボール箱

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JPH11278464A
JPH11278464A JP8774698A JP8774698A JPH11278464A JP H11278464 A JPH11278464 A JP H11278464A JP 8774698 A JP8774698 A JP 8774698A JP 8774698 A JP8774698 A JP 8774698A JP H11278464 A JPH11278464 A JP H11278464A
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JP
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cardboard
box
waveform
small
cardboard box
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JP8774698A
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English (en)
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Toru Kenmochi
透 剱持
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 段ボール箱の外側に現れる端部における、先
鋭性を抑制し、かつ、横滑りを防止することにより、摩
擦による痛みや、皮膚の荒れをも防止し得る、取り扱い
上安全な段ボール箱を提供すること 【解決手段】 段ボール箱10の外側に現れる段ボール
端部50、52の少なくとも一辺の形状が、微小な小波
形と、該小波形の中心線が描く前記小波形よりも大きな
大波形と、から構成される複合波形であることを特徴と
する段ボール箱である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボールによって
形成され、内部に物を収容できる段ボール箱に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の段ボール箱として、図7に示すブ
リスボックス(あるいは、ブリスタイプボックス)11
0を例にとって説明する。
【0003】このブリスボックス110は、一枚の段ボ
ールを同一方向に折り曲げて略四角筒状に形成された、
メインパネル112を有している。メインパネル112
によって構成される奥板114、底板116及び前板1
18からは、幅方向両側に継ぎしろ片120が張り出さ
れている。この継ぎしろ片120の内側に段ボール製の
サイドパネル122が、コールドグルー等の接着強度の
強い接着剤で貼着されて、全体として略直方体状のブリ
スボックス110が組み立てられている。継ぎしろ片1
20によって、ブリスボックス110の縦稜124の近
傍が補強されていることになり、ブリスボックス110
は上方からの圧縮強度が高くなる。このため、ブリスボ
ックス110は丈夫で耐久性に優れ、特に重量物の保
管、運搬等に適している。また、段ボールを使用して、
合成樹脂製あるいは金属製の箱と同様の強度が得られる
ので、材料コストを低減させることもできる。
【0004】このブリスボックス110では、継ぎしろ
片120がブリスボックス110の外側に現れているた
め、段ボール端部126Aも外側に現れる。また、その
他126B等の段ボール端部も存在する。
【0005】このように段ボール端部126A、126
B等が外側に多数存在するブリスボックス110は、持
ち運び時に、これら端部に指を引っかけて持つことが為
されやすく、段ボール端部126A、126B等と指と
の間に力がかかるため、指が横滑りする可能性がある。
特に、ブリスボックス110に重量物を入れた場合に
は、全体の重さが大きくなり、横滑りする可能性も高く
なる。
【0006】これに対し、段ボール端部126A、12
6B等の形状を、曲率半径1〜5mm、周期1〜4mm
程度の小波形とし、端部の先鋭性を抑制するとともに、
指との間の摩擦力を向上させることにより、横滑りを緩
和する方法がある。
【0007】しかし、この場合の小波形は、極めて小さ
な波形であることより、横滑り防止に対する効果は十分
でなく、横滑りした場合には、皮膚が擦られて痛く感ず
ることもあり、皮膚表面の荒れに繋がる場合もあった。
【0008】以上、ブリスボックス110を例に挙げて
説明したが、一般的な段ボール箱であっても、外側に現
れる段ボール端部は存在し、程度の差こそあれ同様に上
記問題点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑み、段ボール箱の外側に現れる端部における、先鋭性
を抑制し、かつ、横滑りを防止することにより、摩擦に
よる痛みや、皮膚の荒れをも防止し得る、取り扱い上安
全な段ボール箱を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。即ち、第1の本発明は、段ボール
箱の外側に現れる段ボール端部の少なくとも一辺の形状
が、微小な小波形と、該小波形の中心線が描く前記小波
形よりも大きな大波形と、から構成される複合波形であ
ることを特徴とする段ボール箱である。
【0011】このように、段ボール箱の外側に現れる段
ボール端部を大波形と小波形とから構成される複合波形
とすることにより、段ボール端部に指の腹を引っかける
ような持ち方をした場合に、該指の腹が大波形の凹部に
引っかかり、横滑りが効果的に防止され、小波形の先鋭
性抑制作用と相まって、摩擦による痛みや、皮膚の荒れ
をも防止し得る、取り扱い上安全な段ボール箱とするこ
とができる。特に、重量物を入れ、全体が重くなった場
合にも、この横滑りが効果的に防止される。また、横滑
りが防止できるため、持ち易く、持ち運び時の落下の危
険性も大幅に減少する。
【0012】第2の本発明は、第1の本発明における大
波形の曲率半径Rが5〜30mmであり、小波形の周期
pが1〜4mmであり、大波形の周期Pと、大波形の曲
率半径Rとの比(P/R)が、1.8〜4.0であり、
かつ、大波形の曲率半径Rと、小波形の周期pとの比
(R/p)が、1.2〜10であることを特徴とする。
【0013】このように大波形の大きさ、比率、周期を
規定すれば、大波形が人間の指の腹にフィットした形状
となり、該指の腹が大波形の凹部に引っかかり、横滑り
が効果的に防止され、また小波形を上記のように規定す
れば、先鋭性の抑制作用が高いものとなり、摩擦による
痛みや、皮膚の荒れをも防止し得る、取り扱い上安全な
段ボール箱とすることができる。
【0014】第3の本発明は、一枚の段ボールを同一方
向に折り曲げて略四角筒状に形成されたメインパネル
と、前記メインパネルと別体に形成されメインパネルに
よって構成された略四角筒の開口部分に貼着されてこの
開口を閉塞する一対のサイドパネルと、によって組み立
てられたいわゆるブリスボックスに、上記第1または第
2の本発明を適用したものである。
【0015】ブリスボックスは、丈夫で耐久性に優れる
という利点を有するものの、段ボール端部が外側に多数
存在することより、上記第1または第2の本発明の構成
を当該段ボール端部に適用することが、特に有効であ
る。
【0016】第4の本発明は、上記第1ないし第3のい
ずれか1の本発明における、段ボール箱の外側に現れる
段ボール端部の少なくとも一辺において、該段ボール端
部およびその周辺部の肉厚が、他の部分の段ボールの肉
厚に比べ、薄く形成されてなることを特徴とする。
【0017】このように段ボール端部を薄くすることに
より、段ボール箱表面からの段ボール端部の突出を抑制
すれば、持ち運び時や、それ以外の時に当該段ボール端
部に手などが触れた場合に、皮膚ヘの先鋭的な接触が緩
和され、安全性のより高いものとなる。
【0018】第5の本発明は、上記第4の本発明の段ボ
ール箱の作製に際し、前記段ボール端部およびその周辺
部の肉厚の薄肉化を、函体状に成型する前、もしくは、
成型した後に、前記段ボール端部およびその周辺部を押
圧して潰すことにより行ったものであることを特徴とす
る段ボール箱である。
【0019】段ボールは、ある程度の肉厚があるが、こ
の肉厚は、2枚の紙を、アコーディオン状に形成した紙
(中しん)を挟んで貼り合わせることにより確保されて
おり、紙面を押圧すれば中しんは容易に変形し、薄肉化
が達成できる。このように、段ボール端部およびその周
辺部の肉厚の薄肉化を、単に押圧することにより達成さ
せれば、段ボール自体を特別なものとする必要がなく、
容易に第4の本発明の段ボール箱とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の段ボール箱の
一例として、第1の実施の形態のブリスボックス10が
斜視図にて示されている。また、図2には、このブリス
ボックス10の展開図が示されている。
【0021】図2に示すように、ブリスボックス10
は、展開状態(組み立て前の状態)で略長方形状の、メ
インパネル12を有している。メインパネル12は段ボ
ール製で、中しん14の段方向(中しん14の山の稜線
方向)が、メインパネル12の長手方向と一致している
(図2上下方向)。
【0022】メインパネル12には、中しん14の段方
向と直交する方向の折り目16が所定の位置に付けられ
て、図2上方から順に、奥側外フラップ18、奥板2
0、底板22、前板24及び前側外フラップ26に区切
られている。そして、折り目16を全て同じ方向に直角
に折り込むと略四角筒状となる。この状態で、図1に示
す如く、奥側外フラップ18と、前側外フラップ26と
が互いに接近する方向に折り込まれて、ブリスボックス
10の上板28が構成される。このとき、奥側外フラッ
プ18の先端と前側外フラップ26と先端とが接触して
いる。
【0023】また、ブリスボックス10は、段ボール製
の一対のサイドパネル32を有している。サイドパネル
32には折り目36が付けられて、図2に示す展開状態
でメインパネル12に近い方の側板38と、メインパネ
ル12から遠い方の内フラップ40とに区切られてい
る。
【0024】側板38は、略四角筒状とされたメインパ
ネル12の開口部分に配置されて、この開口を閉塞す
る。これによって、略直方体状のブリスボックス10が
組み立てられ、この内部に収容物を収容することができ
る。(なお、図2では、2枚のサイドパネル32のうち
紙面左側のサイドパネル32は、一部のみ図示してい
る。)
【0025】メインパネル12の幅方向両側からは、所
定の幅Dを有する継ぎしろ片44、46が張り出してお
り、継ぎしろ片44と奥板20又は前板24との間、及
び継ぎしろ片46と底板22との間には、それぞれ折り
目48が付けられている。
【0026】底板22から張り出した継ぎしろ片46
は、幅Dと同じ長さだけ図2上側及び下側が短くなって
いる。このため、図1に示す状態で、折り目48によっ
て継ぎしろ片44、46を内側に折り込んでも、継ぎし
ろ片44と継ぎしろ片46とが重ならない。
【0027】そして、メインパネル12の奥板20と底
板22の間の折り目16及び前板24と底板22の間の
折り目16を折り込んだ状態で、このメインパネル12
の幅方向両側にサイドパネル32を配置する。さらに、
継ぎしろ片44、46が折り込まれて、サイドパネル3
2の側板38に外側から接着されている。これによって
メインパネル12とサイドパネル32とが一体に組み立
てられたブリスボックス10が構成される。また、この
ブリスボックス10では、上記したように、継ぎしろ片
44、46がサイドパネル32の側板38に外側から接
着されており、ブリスボックス10の内面が直方体とな
った、いわゆるイングルータイプとなっている。また、
ブリスボックス10の縦稜50(図1参照)の近傍が、
側板38と継ぎしろ片44とで二重とされて補強され、
ブリスボックス10の圧縮強度が向上している。
【0028】側板38に継ぎしろ片44、46を接着す
る接着剤としては、ホットメルトとコールドグルーとが
併用される。すなわち、所定温度以上で溶融したホット
メルトによって、側板38に継ぎしろ片44、46が仮
止めされる。ホットメルトは短時間で温度が降下して固
まり、接着力を発揮する。一方、コールドグルーは、一
旦硬化して接着力を発揮するとその接着力はホットメル
トよりも強いが、硬化するまでに時間がかかる。しか
し、コールドグルーが硬化する前でも、継ぎしろ片4
4、46はホットメルトによって仮止めされるので側板
38から剥がれてしまうことはない。また、コールドグ
ルーによって継ぎしろ片44、46が側板38に強固に
接着される。なお、ホットメルトだけでも側板38と継
ぎしろ片44、46との接着に所望の接着強度が得られ
る場合には、ホットメルトのみで接着してもよい。ま
た、継ぎしろ片44、46にホットメルトを線状に複数
列、塗り付けて、接着力を高めてもよい。さらにこの場
合には、硬化温度や接着強度の異なるホットメルトを組
み合わせて使用してもよい。
【0029】このようにブリスボックス10が組み立て
られた状態で、サイドパネル32の内フラップ40は、
メインパネル12の前側外フラップ26及び奥側外フラ
ップ18の下側(図1においては、内フラップ40は、
前側外フラップ26及び奥側外フラップ18の下側に隠
れて見えない)で、接着剤によって前側外フラップ26
及び奥側外フラップ18に貼着されている。そして、上
板28(前側外フラップ26及び奥側外フラップ18)
と、内フラップ40とで、ブリスボックス10の蓋板を
構成している。なお、前側外フラップ26及び奥側外フ
ラップ18と内フラップ40との接着は、ブリスボック
ス10の上板28に内容物の重量が作用しないため、コ
ールドグルーほどの強い接着力は要求されず、ホットメ
ルトのみによって行われる。しかし、当然の事ながら、
他の接着方式でもよく、コールドグルーや粘着テープ等
で行ってもよい。
【0030】図1及び図2に示すように、継ぎしろ片4
4、46はブリスボックス10の外側表面にあり、その
端部である段ボール端部50、52が、ブリスボックス
10の外側に現れている。そして、これら段ボール端部
50、52は、その形状が、微小な小波形と、該小波形
の中心線が描く、前記小波形よりも大きな大波形とから
構成される複合波形となっている。尚、小波形は微小で
あるため、図1及び図2においては、大波形のみが表さ
れている。図3は、この段ボール端部50、52の部分
拡大図である。図3に示すように段ボール端部50、5
2は、長い周期Pの大波形と、短い周期pの小波形とか
ら構成される複合波形となっている。
【0031】次に、第1の実施の形態のブリスボックス
10の作用を説明する。図1に示す組み立て状態のブリ
スボックス10では、側板38に継ぎしろ片44が接着
されているので、ブリスボックス10の縦稜58の近傍
の段ボールが二重になっている。このため、ブリスボッ
クス10が補強され、上方からの圧縮強度が高い。ま
た、合成樹脂や金属で形成した箱と同等の圧縮強度を有
する箱が、低廉な段ボールを使用して形成できるので、
材料コストを低減できる。
【0032】本第1の実施の形態においては、ブリスボ
ックス10の外側に現れている段ボール端部50、52
が複合波形となっているため、段ボール端部50、52
に指の腹を引っかけるような持ち方をした場合にも、該
指の腹が大波形の凹部に引っかかり、横滑りが効果的に
防止され、小波形の先鋭性抑制作用と相まって、摩擦に
よる痛みや、皮膚の荒れをも防止でき、取り扱い上の安
全性の高いブリスボックス10となっている。
【0033】尚、図1及び図2に示す第1の実施の形態
のブリスボックス10では、段ボール端部50、52の
みを複合波形としているが、その他の段ボール端部64
等いずれの段ボールの端部を複合波形としてもよい。こ
の場合、大波形の効果としては、例えば、段ボール端部
64等に手が当たるような持ち方をした場合にも、手の
ひらまたは指の付け根部近辺が大波形の凹部に引っかか
り、横滑りが効果的に防止され、小波形の先鋭性抑制作
用と相まって、摩擦による痛みや、皮膚の荒れをも防止
でき、取り扱い上の安全性の高いブリスボックス10と
なっている。
【0034】かかる複合波形について詳細に説明する。
図3に示す通り、大波形は、小波形の中心線jを仮想し
た場合に、該中心線jが、全体として描く、小波形に対
し絶対的に大きな波形である。
【0035】図4は、小波形を省略し、大波形の形状を
模式的に表した図である。図4に示す通り、大波形の形
状は、その波形の曲線部の形状に対応する円A、B及び
Cの半径(曲率半径)Rと、周期(ピッチ)Pとにより
規定することができる。曲率半径Rにより、波形の緩や
かさが定まり、周期Pにより、波形の大きさが定まる。
【0036】この曲率半径Rの範囲としては、5〜30
mmが好ましく、より好ましくは10〜20mmであ
る。また周期Pの範囲としては、6〜30mmが好まし
く、より好ましくは9〜20mmである。また、周期P
と曲率半径Rとの比(P/R)としては、1.8〜4.
0が好ましい。曲率半径R及び周期Pがこれらの範囲に
あれば、形成される大波形が、人間の指の腹にフィット
した形状となり、該指の腹が大波形の凹部に引っかか
り、横滑りが効果的に防止される。
【0037】また、大波形の形状を規定する因子のうち
周期Pの代わりに、図4における距離Hを採用すること
もできる。距離Hは、円A(あるいは円C)の中心点a
(あるいはc)と大波形の中心線Jとの間の距離と、円
Bの中心点bと大波形の中心線Jとの間の距離、との合
計である。本発明で、距離Hの値としては、以下の範囲
とすることが好ましい。 0≦H≦R−1(mm)
【0038】一方、小波形の形状も、大波形の形状と同
様にして規定することができる。従って、大波形と同様
に曲率半径r、周期p、周期pと曲率半径rとの比(p
/r)及び距離hの全てを考慮してもよい。しかし、小
波形は極めて微小であるため、これらを厳密に規定しな
くても、曲率半径r、あるいは周期pのみを規定するこ
とにより、先鋭性の抑制という効果に対して良好な形状
を特定することができる。本発明においては、段ボール
の業界でこのような小波形を表すのに用いられる形状因
子である周期pにて、その形状を規定する。
【0039】小波形の周期pとしては1〜4mmであ
り、この範囲に属する小波形として、段ボールの業界
で、1P、2P、3P、4Pと呼ばれる4種類の大き
さ、形状がある。なお、この場合の各数値は、周期(m
m)を表す。
【0040】さらに、大波形との関係で、この周期pの
値はある程度限定され、大波形の曲率半径Rと、小波形
の周期pとの比(R/p)としては、1.2〜10が好
ましく、より好ましくは1.25〜6である。
【0041】その他、参考までに小波形におけるその他
の因子の好ましい範囲を以下に挙げる。曲率半径rの範
囲としては、1〜4mmが好ましく、より好ましくは2
〜3mmである。この範囲を超えると、端部の先鋭性抑
制作用が不十分となり、実質的に直線状態に近い先鋭状
態となるため好ましくない。一方、前記範囲未満である
と、同様に端部の先鋭性抑制作用が不十分となり、ま
た、かかる微細な小波形を形成することは,現実的に一
般の金型では極めて困難である。また、周期pと曲率半
径rとの比(p/r)及び距離hの曲率半径rとの関係
は、大波形と同様である。
【0042】また、段ボールは、通常3〜8mm程度の
肉厚を有しており、ブリスボックス10の外側に現れる
段ボール端部50、52は、サイドパネル32表面から
突出した状態となる。上述の如き、段ボール端部50、
52を複合波形とすることで、先鋭性の問題は抑制され
るものの、この段ボール端部50、52の突出を軽減す
れば、より先鋭性抑制作用が高いものとなる。従って、
第1の実施の形態のブリスボックス10においては、段
ボール端部50、52及びその周辺部の肉厚を、他の部
分の段ボールの肉厚に比べ、薄く形成することが有効で
ある。
【0043】図5に、継ぎしろ片44、46における段
ボール端部50、52及びその周辺部54の拡大断面図
を示す。段ボール端部50、52及びその周辺部54
を、他の部分の段ボール56の肉厚よりも薄肉化するこ
とにより、サイドパネル32表面からの段ボール端部5
0、52の突出が抑制され、持ち運び時や、それ以外の
時に段ボール端部50、52に手などが触れた場合に、
皮膚ヘの先鋭的な接触が緩和され、安全性のより高いも
のとなる。
【0044】段ボール端部50、52及びその周辺部5
4の肉厚としては、特に限定されず、他の部分の段ボー
ル56の肉厚よりも薄くなっていさえすれば、先鋭性抑
制作用が発揮され、また、より薄い方が先鋭性抑制作用
が高くなる。一方、あまり薄くし過ぎると、前述の大波
形による横滑り抑制作用が期待できなくなってしまうこ
とを考えると、2mm以上、他の部分の段ボール56の
肉厚未満の範囲程度の肉厚とすることが好ましい。
【0045】この段ボール端部50、52及びその周辺
部54を薄肉化する方法は、特に限定されないが、段ボ
ール自体の肉厚は、2枚の紙60、62を中しん14を
挟んで貼り合わせることにより確保されており、紙60
または62の表面を押圧すれば、中しん14は容易に変
形し、薄肉化が達成できる。このように、段ボール端部
50、52およびその周辺部54の肉厚の薄肉化を、単
に押圧することにより達成させれば、段ボール自体を特
別なものとする必要がなく、容易に第4の本発明の段ボ
ール箱とすることができる。尚、段ボール端部50、5
2及びその周辺部54を薄肉化するタイミングとして
は、段ボール箱10を函体状に成型する前、及び、成型
した後のいずれであっても構わない。
【0046】図6には、本発明の段ボール箱の一例とし
て、第2の実施の形態の溝切り型の段ボール箱70が斜
視図にて示されている。図6に示す段ボール箱70は、
継ぎしろ片72が段ボール箱70の外側表面にある。こ
のようにすると、段ボール箱70の内部がほぼ完全な直
方体状となり、内部に物を収容する際にデッドスペース
が生じにくく、スペース効率の良い箱とすることができ
る。
【0047】図6に示す段ボール箱70においては、継
ぎしろ片72の端部である段ボール端部74が、段ボー
ル箱70の外側に現れている。そして、かかる段ボール
端部74は、その形状が、微小な小波形と、該小波形の
中心線が描く、前記小波形よりも大きな大波形とから構
成される複合波形となっている。尚、小波形は微小であ
るため、図6においては、大波形のみが表されている。
【0048】このように、段ボール箱70の外側に現れ
ている段ボール端部74が複合波形となっているため、
段ボール端部74に指の腹を引っかけるような持ち方を
した場合にも、該指の腹が大波形の凹部に引っかかり、
横滑りが効果的に防止され、小波形の先鋭性抑制作用と
相まって、摩擦による痛みや、皮膚の荒れをも防止で
き、取り扱い上の安全性の高い段ボール箱70となって
いる。
【0049】尚、図6に示す第2の実施の形態の段ボー
ル箱70では、段ボール端部74のみを複合波形として
いるが、その他の段ボール端部76、78等いずれの段
ボールの端部を複合波形としてもよい。
【0050】第2の実施の形態における段ボール端部7
4の複合波形の形状については、第1の実施の形態にお
いて示したものと同様である。また、第1の実施の形態
同様、段ボール端部74及びその周辺部の肉厚を、他の
部分の段ボールの肉厚に比べ、薄く形成することが、段
ボール端部74の先鋭性の抑制の点から有効である。
【0051】尚、本第2の実施の形態においては、継ぎ
しろ片72が外側表面にある段ボール箱70を例に挙げ
て説明したが、継ぎしろ片72が函体内部に隠れるよう
な構成であっても、継ぎしろ片72に代わり、図6にお
ける手前右側面80の左端が段ボール端部として段ボー
ル箱70の外側に現れるため、当該段ボール端部の形状
を複合波形とすれば、本発明の作用・効果を得ることが
できる。この場合、大波形の効果としては、例えば、か
かる段ボール端部に手が当たるような持ち方をした場合
にも、手のひらまたは指の付け根部近辺が大波形の凹部
に引っかかり、横滑りが効果的に防止され、小波形の先
鋭性抑制作用と相まって、摩擦による痛みや、皮膚の荒
れをも防止でき、取り扱い上の安全性の高い段ボール箱
70となっている。
【0052】以上、第1の実施の形態としてのブリスボ
ックス10と、第2の実施の形態としての溝切り型の段
ボール箱70と、を例に挙げて説明したが、本発明は、
これら実施の形態に挙げるものに限定されず、外側に段
ボール端部が現れるあらゆる段ボール箱、即ち、特別な
ものを除く他、一般に市場に出回っている全ての段ボー
ル箱に適用され得る。
【0053】本発明の段ボール箱の用途は、特に限定さ
れないが、一例として、現像液、漂白液、定着液等の写
真処理剤用を収納する箱として使用することができる。
すなわち、液体、固体(粒体、粉体を含む)あるいはペ
ースト状の写真処理剤が入ったボトル状の容器や、フレ
キシブルな袋体等を収納し、運搬することができる。ま
た、これらの容器や袋体等が複数収納されてもよく、こ
の場合には、容器の形状等に合わせて段ボール箱内を仕
切りによって区画してもよい。さらに、上記した写真処
理剤は、単一の濃縮液等からなるものであっても、複数
のパートからなるものであってもよい。
【0054】
【発明の効果】第1の本発明では、段ボール箱の外側に
現れる段ボール端部を大波形と小波形とから構成される
複合波形となっているので、段ボール端部に指の腹を引
っかけるような持ち方をした場合に、該指の腹が大波形
の凹部に引っかかり、横滑りが効果的に防止され、小波
形の先鋭性抑制作用と相まって、皮膚表面の創傷はもと
より、摩擦による痛みや、皮膚の荒れをも防止でき、取
り扱い上安全である。また、横滑りが防止できるため、
持ち易く、持ち運び時の落下の危険性も大幅に減少す
る。
【0055】第2の本発明では、大小波形から構成され
る複合波形の形状を、適正な大きさに規定されているの
で、大波形が人間の指の腹にフィットした形状となり、
該指の腹が大波形の凹部に引っかかり、横滑りが効果的
に防止され、また小波形による先鋭性の抑制作用が高い
ものとなり、皮膚表面の創傷はもとより、摩擦による痛
みや、皮膚の荒れをも防止でき、取り扱い上安全であ
る。
【0056】第3の本発明では、丈夫で耐久性に優れる
という利点を有し、段ボール端部が外側に多数存在する
いわゆるブリスボックスの、当該段ボール端部が大小波
形から構成される複合波形となっているので、段ボール
端部に指の腹を引っかけるような持ち方をした場合に、
該指の腹が大波形の凹部に引っかかり、横滑りが効果的
に防止され、小波形の先鋭性抑制作用と相まって、皮膚
表面の創傷はもとより、摩擦による痛みや、皮膚の荒れ
をも防止でき、取り扱い上安全である。また、横滑りが
防止できるため、持ち易く、持ち運び時の落下の危険性
も大幅に減少する。
【0057】第4の本発明では、段ボール箱の外側に現
れる段ボール端部およびその周辺部の肉厚が、他の部分
の段ボールの肉厚に比べ、薄く形成されてなるので、段
ボール箱表面からの段ボール端部の突出が抑制され、持
ち運び時や、それ以外の時に当該段ボール端部に手など
が触れた場合に、皮膚ヘの先鋭的な接触が緩和され、安
全性のより高いものとなる。
【0058】第5の本発明では、上記第4の本発明の段
ボール箱の作製に際し、前記段ボール端部およびその周
辺部の肉厚の薄肉化を、函体状に成型する前、もしく
は、成型した後に、前記段ボール端部およびその周辺部
を押圧して潰すことにより行っているので、段ボール自
体を特別なものとする必要がなく、容易に第4の本発明
の段ボール箱とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の段ボール箱(ブリ
スボックス)の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の段ボール箱(ブリ
スボックス)の展開図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の段ボール箱(ブリ
スボックス)の段ボール端部の部分拡大図である。
【図4】大波形の形状を模式的に表した図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の段ボール箱(ブリ
スボックス)の継ぎしろ片における段ボール端部及びそ
の周辺部の拡大断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の段ボール箱(溝切
り型)の斜視図である。
【図7】従来の段ボール箱(ブリスボックス)の斜視図
である。
【符号の説明】
10、110:ブリスボックス(段ボール箱) 14:中しん 44、46、72、120:継ぎしろ片 50、52、64、66、74、76、78、126
A、126B:段ボール端部 54:段ボール端部の周辺部 60、62:紙 70:段ボール箱(溝切り型) R:大波形の曲率半径 P:大波形の周期 H:大波形の中心点間距離 J:大波形の中心線 j:小波形の中心線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段ボール箱の外側に現れる段ボール端部
    の少なくとも一辺の形状が、微小な小波形と、該小波形
    の中心線が描く前記小波形よりも大きな大波形と、から
    構成される複合波形であることを特徴とする段ボール
    箱。
  2. 【請求項2】 大波形の曲率半径Rが5〜30mmであ
    り、小波形の周期pが1〜4mmであり、大波形の周期
    Pと、大波形の曲率半径Rとの比(P/R)が、1.8
    〜4.0であり、かつ、大波形の曲率半径Rと、小波形
    の周期pとの比(R/p)が、1.2〜10であること
    を特徴とする請求項1に記載の段ボール箱。
  3. 【請求項3】 一枚の段ボールを同一方向に折り曲げて
    略四角筒状に形成されたメインパネルと、 前記メインパネルと別体に形成されメインパネルによっ
    て構成された略四角筒の開口部分に貼着されてこの開口
    を閉塞する一対のサイドパネルと、 によって組み立てられたことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の段ボール箱。
  4. 【請求項4】 前記段ボール箱の外側に現れる段ボール
    端部の少なくとも一辺において、該段ボール端部および
    その周辺部の肉厚が、他の部分の段ボールの肉厚に比
    べ、薄く形成されてなることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1に記載の段ボール箱。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の段ボール箱であって、
    函体状に成型する前、もしくは、成型した後に、前記段
    ボール端部およびその周辺部を押圧して潰すことによ
    り、その肉厚を薄く形成することを特徴とする段ボール
    箱。
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