JPH11269999A - 柱の固定方法及び建物ユニット - Google Patents

柱の固定方法及び建物ユニット

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JPH11269999A
JPH11269999A JP7980398A JP7980398A JPH11269999A JP H11269999 A JPH11269999 A JP H11269999A JP 7980398 A JP7980398 A JP 7980398A JP 7980398 A JP7980398 A JP 7980398A JP H11269999 A JPH11269999 A JP H11269999A
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JP
Japan
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screw
column
fastener
building unit
tool
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JP7980398A
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English (en)
Inventor
Chika Iri
知香 伊理
Katsunori Onishi
克則 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下部構造体に設けたねじ状受け具に柱をねじ
状締め具にて固定するのに適した建物ユニットを提供す
ること。 【解決手段】 中空の柱体112を備えた骨組構造体か
らなり、中空の柱112の上端に雌ねじ孔114aが設
けられた蓋体114を設け、この蓋体114の雌ねじ孔
114aに収納ケース25を螺着し、この収納ケース2
5に下部構造体のねじ状受け具に螺合されるねじ部を有
するねじ状締め具2を収納した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、柱の固定方法及
び下部構造体に固定することが容易な建物ユニットに関
する。
【0002】
【従来の技術】ユニット建物にあっては、特開平6−1
36835号公報に記載されているように、工場生産し
た建物ユニットを施工現場に輸送し、施工現場に予め設
置してある基礎の上に下階建物ユニットを搭載し、下階
建物ユニットの上に上階建物ユニットを搭載し、上階建
物ユニットの上に屋根構成材を搭載している。
【0003】これらの建物ユニットの固定にあたって
は、基礎の上に下階建物ユニットを搭載した後、下階建
物ユニットの柱を基礎に設けてあるアンカーボルト(ね
じ状受け具)に固定し、また、下階建物ユニットの上に
上階建物ユニットを搭載した後、上階建物ユニットの柱
を下階建物ユニットに設けてあるボルトもしくはナット
(ねじ状受け具)に固定している。
【0004】ところで、上下に積み重ねた建物ユニット
を接続する方法として、特開昭50−147113号公
報に記載されているように、締付工具の先端部に磁石で
保持したボルトもしくはナットを柱内に挿入し、この締
付工具を回転操作して上記ボルトもしくはナットを下階
建物ユニットの柱上端に設けたナットもしくはボルトに
螺合して固定する方法が知られている。
【0005】また、特開平6−299611号公報に記
載されているように、下階建物ユニットの柱上端部に雌
ねじ部を設け、上階建物ユニットの柱下端部にボルトを
支持金物により上下動及び回転自在な状態で支持し、上
階建物ユニットの柱内に上方から挿入した締付工具によ
り上記ボルトを上記雌ねじ部に螺合して固定する方法も
知られている。
【0006】
【発明が解決しようする課題】しかし、前記特開昭50
−147113号公報に記載の従来技術にあっては、ボ
ルトもしくはナットを締付工具の先端部に磁力で支持し
ているので、締付工具を柱内に挿入する際、ボルトもし
くはナットが締付工具から離脱し易く、下階建物ユニッ
トの柱上端に設けたナットもしくはボルトに確実に螺合
できないという問題があり、また、ナットとボルトとは
柱内に位置するため、両者の締結状態を外部から確認す
ることが困難である。
【0007】また、前記特開平6−299611号公報
に記載の従来技術にあっては、建物ユニットの柱の下端
部にボルトを支持しているので、ボルトが外部から見え
ず、このボルト頭に、柱内に上方から挿入した締付工具
の先端の六角レンチが嵌合しているかを確認できず、ボ
ルトが下階建物のナットに確実に螺合したかを確認する
ことが困難であるという問題があり、また、ナットとボ
ルトとは柱内に位置するため、両者の締結状態を外部か
ら確認することが困難である。
【0008】この発明は、上記の課題を解消するよう
な、柱の固定方法及び建物ユニットを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の柱の固定方法は、下部構造体の上に柱を縦にして搭載
し、この柱内に挿入したねじ状締め具を下部構造体に設
けてあるねじ状受け部に螺合し、上記柱を下部構造体に
固定する柱の固定方法であって、前記ねじ状締め具を、
予め柱頭部に設けてある雌ねじ孔に螺合して取着した収
納ケースに収納しておき、締付工具を用いて前記ねじ状
締め具を前記柱頭部から柱内に挿入し、下部構造体に設
けてあるねじ状受け具に螺合することにより、上記柱を
下部構造体に固定することを特徴とする。
【0010】この発明の請求項2記載の柱の固定方法
は、上記の請求項1記載の柱の固定方法において、ねじ
状締め具として、下部構造体のねじ状受け具に螺合され
るねじ部と、締付工具が係着される工具係着部と、ねじ
部と工具係着部との間に設けられて一定トルクにより破
断する脆弱部とを有してなるものを用い、締付工具が雌
ねじ部をねじ状受け具に螺合する過程で一定トルクに達
したとき、上記脆弱部を破断せしめることを特徴とす
る。
【0011】この発明の請求項3記載の柱の固定方法
は、上記の請求項1又は2記載の柱の固定方法におい
て、ねじ状締め具と座金とを収納ケースに収納し、座金
を介してねじ状締め具を下部構造体に設けてあるねじ状
受け具に螺合することを特徴とする。
【0012】この発明の請求項4記載の建物ユニット
は、下部構造体の上に搭載されて固定されるための建物
ユニットであって、建物ユニットは中空の柱体を備えた
骨組構造体からなり、中空の柱の上端に雌ねじ孔が設け
られた蓋体を設け、この蓋体の雌ねじ孔に収納ケースを
螺着し、この収納ケースに下部構造体のねじ状受け具に
螺合されるねじ部を有するねじ状締め具を収納したこと
を特徴とする。
【0013】この発明の請求項5記載の建物ユニット
は、上記の請求項4記載の建物ユニットにおいて、ねじ
状締め具が、ねじ状締め具の回動とともに収納ケースも
回動するように収納ケースに収納されていることを特徴
とする。
【0014】この発明の請求項6記載の建物ユニット
は、上記の請求項4または5記載の建物ユニットにおい
て、ねじ状締め具が、収納された下部構造体のねじ状受
け具に螺合されるねじ部と、締付工具が係着される工具
係着部と、ねじ部と工具係着部との間に設けられて一定
トルクにより破断する脆弱部とを有するものであること
を特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1〜3に記載の発明によれば、下部構造
体に設けてあるねじ状受け部に螺合するためのねじ状締
め具を、予め柱頭部に設けてある雌ねじ孔に螺合して取
着した収納ケースに収納しておくから、ねじ状締め具を
別途保管したり、搬送したり、施工現場でのねじ状締め
具を柱頭部に持ち上げる等の手間が省ける。
【0016】また、柱頭部にねじ状締め具があるのが目
視できるから、ねじ状締め具がある限り、その柱の上に
接続部材を搭載してはならないことが作業者に容易に判
断でき、施工を先に進めることができない。すなわち、
柱を下部構造体に固定したことの確認が容易に行われ
る。
【0017】請求項2記載の発明によれば、上記した作
用を奏する他、ねじ状締め具として、下部構造体のねじ
状受け具に螺合されるねじ部と、締付工具が係着される
工具係着部と、ねじ部と工具係着部との間に設けられて
一定トルクにより破断する脆弱部とを有してなるものを
用い、締付工具がねじ部をねじ状受け具に螺合する過程
で一定トルクに達したとき、上記脆弱部を破断せしめる
ものであるから、ねじ部とねじ状受け具との締結状態が
柱内にあって目視できなくとも、ねじ状締め具のねじ部
は一定のトルクで下部構造体に設けられたねじ状受け部
に螺合されることになり、締付けが弱かったり、逆に強
すぎることもなく、安定した柱の固定が実現される。
【0018】請求項3記載の発明によれば、前記した作
用を奏する他、ねじ部が座金を介してねじ状受け部に螺
合されるから、ねじ部が緩み難く、安定した柱の固定が
実現される。
【0019】請求項4記載の発明によれば、建物ユニッ
トの柱頭部にねじ状締め具が備えられていることにな
り、ねじ状締め具を別途保管したり、搬送したり、施工
現場でのねじ状締め具を柱頭部に持ち上げる等の手間が
省ける。
【0020】また、建物ユニットの柱頭部にねじ状締め
具があるのが目視できるから、ねじ状締め具がある限
り、その建物ユニットの上に上階建物ユニットや屋根構
成材等を搭載してはならないことが作業者に容易に判断
でき、施工を先に進めることができない。すなわち、建
物ユニットを下部構造体に固定したことの確認が容易に
行われる。
【0021】請求項5記載の発明によれば、前記した請
求項4記載の発明におけると同様の作用を奏する他、ね
じ状締め具が、ねじ状締め具の回動とともに収納ケース
も回動するように収納ケースに収納されているから、ね
じ状締め具を締付工具によって回動させることにより、
収納ケースを柱頭部から外してねじ状締め具を柱内に容
易に挿入できる。
【0022】請求項6記載の発明によれば、上記の請求
項4または5記載の発明におけると同様の作用を奏する
他、雌ねじ部と雄ねじ部との締結状態が柱内にあって目
視できなくとも、ねじ状締め具のねじ部は一定のトルク
で建物ユニットに設けられたねじ状受け部に螺合される
ことになり、締付けが弱かったり、逆に強すぎることも
なく、安定した柱の固定が実現される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面の実施例により詳述する。先ず、この発明の建物ユニ
ットの実施例を図1を参照して説明する。
【0024】図1は、建物ユニットの一例を示すもので
あって、(A)は建物ユニット全体を模式的に示す斜視
図、(B)は建物ユニットの柱頭部の説明図、(C)は
(B)のC−C線における断面図、図2は、建物ユニッ
トユニットの据付け過程を示す説明図である。図1及び
図2において、1はユニット建物、11は建物ユニッ
ト、111は床梁、112は柱、113は天井梁、4は
基礎である。
【0025】建物ユニット11は工場生産され、この複
数個を施工現場に輸送し、図2に示すように、施工現場
に予め設けておいた基礎4上に、建物ユニット11を吊
り上げて据付けることによりユニット建物1が構築され
る。
【0026】建物ユニット11は、図1(A)に示すよ
うに、工場の生産ラインで、4本の形鋼製床梁111
と、4本の角鋼管製柱112と、4本の形鋼製天井梁1
13を接合した骨組構造体であり、この骨組構造体に床
面材、天井面材、壁面材、窓等を取付けて生産される。
【0027】上階建物ユニット11の柱112の柱頭蓋
114に設けられている雌ねじ部114aには、前記し
たとおり、保持ケース25が螺合されて取り付けられ
る。
【0028】すなわち、保持ケース25は、図1(B)
に示すように、下端部にねじ状締め具2及び座金26を
保持するための保持片252を有し、上部外周に雄ねじ
部251が設けられた筒状体からなる。この雄ねじ部2
51を柱112の柱頭蓋114の中央部のねじ孔114
aに螺合することによって保持ケース25が柱112の
柱頭蓋114に取り付けられている。
【0029】この保持ケース25に、ねじ状締め具2が
座金26とともに収納されている。すなわち、ねじ状締
め具2はその雌ねじ部21を下方にし、その下に座金2
6をセットして保持ケース25に収納される。そして、
保持ケース25の内壁から突設したケース回転用爪25
3が雌ねじ部21の外周角部に当接している(図1
(c))。
【0030】このケース回転用爪253によって、ねじ
状締め具2の雌ねじ部21の回動に伴って保持ケース2
5も回動し、その雄ねじ部251が柱頭蓋114の中央
部のねじ孔114aから下方に外れるようになってい
る。
【0031】ねじ状締め具2は、下部構造体の上に搭載
した柱を、下部構造体に設けたねじ状受け具である雄ね
じ部に固定するためのものであって、図4に示すよう
に、雌ねじ部21と、工具係着部22と、この工具係着
部22の雌ねじ側に設けた係止段部23と、一定トルク
により破断する脆弱部24とを有する構成とされてい
る。
【0032】そして、雌ねじ部21には、基礎、下階建
物ユニットなどの下部構造体の上部に設けたねじ状受け
具である雄ねじ部に螺合する雌ねじ21aが内部に刻設
されている。
【0033】工具係着部22は、後述する締付工具の係
着部が嵌合できる六角外周を有する筒状体からなり、そ
の内径22aは雌ねじ21aより大径の、下部構造体の
雄ねじ部が挿入できる大きさとされている。
【0034】工具係着部22の雌ねじ部21側の外周壁
を切削して段部と薄肉筒状部が形成されている。上記段
部は前記締付工具1の係止板112が係止できる係止段
部23とされ、上記薄肉筒状部はその肉厚を適宜のもの
とすることによって、一定トルクに破断する脆弱部24
とされ、その結果、脆弱部24は雌ねじ部21と工具係
着部22との間に設けられることになる。
【0035】続いて、この建物ユニット11の柱112
の固定方法について図3を参照して説明する。図3は建
物ユニットの柱の固定方法を示すものであって、(A)
〜(D)はその手順毎に示す説明図である。
【0036】なお、図3は、上階建物ユニット11の一
つの柱112を、下階建物ユニット11Aの一つの柱1
12Aに固定する場合を示しているが、他の柱も同様に
して固定するものであり、また、下階建物ユニット11
Aの柱112Aを基礎4に固定する場合についても実質
的に同じであるので、図示及び説明は省略する。
【0037】図2(B)に示すような基礎4に搭載して
固定した下階建物ユニット11Aの上に、上階建物ユニ
ット11をクレーン等にて吊り降ろし、上階建物ユニッ
ト11における柱112の柱脚等に設けてあるガイド孔
(不図示)を、下階建物ユニット11Aの柱112Aの
柱頭蓋114A等に設けてあるガイドピン6Aで案内し
て、上階建物ユニット11を下階建物ユニット11Aの
上に搭載する。
【0038】締付工具3は、図5に示すように、ねじ状
締め具に係着するための係着部31と、この係着部31
を回動操作するための操作部32と、この間に延在して
いる軸部33とを有する構成とされている。
【0039】係着部31は、ねじ状締め具2の工具係着
部22に嵌合する係着孔311aを有する嵌合部311
と、角形の係止孔312aが穿設された係止板312と
からなり、この係止板312は、バネ鋼313により嵌
合部311にかしめ固定によって固定されている。
【0040】このとき、係止板312の係止孔312a
と嵌合部311の係着孔311aとは孔中心を一致させ
るとともに、それぞれの孔角縁部312b、311bと
が互いにずれるように取着されている。
【0041】なお、嵌合部311の係着孔311aは、
図1(C)に点線で示されているような多角形状とさ
れ、係止孔312aは六角孔とされている。したがっ
て、この実施例では、係止板312をバネ鋼313の弾
力に逆らってほぼ15°回動させると、係止孔312a
の孔角縁部312bと嵌合部311の係着孔311bと
が合致し、ねじ状締め具2の工具係着部22に嵌合でき
るものとされている。
【0042】操作部32は、レンチ等の回動工具の回動
部が係着できる六角棒状体からなっている。また、軸部
33は、建物ユニット11の柱112より長尺のものと
されている。
【0043】この締付工具3の係着部31を、建物ユニ
ット11の柱頭部にある収納ケース25に収納してある
ねじ状締め具2の工具係着部22に係着する(図3
(A))。係着部31の係止板312は、係止孔312
aが嵌合部311の係着孔311aと孔中心が一致する
も孔角縁部311b、312bが互いにずれているが、
バネ鋼313の弾力に抗して、係止板312を少し(1
5°)回動することにより、係止孔312aの角縁部3
12bを嵌合部311の係着孔311aの角縁部311
bに合致させた状態で、係着部31をねじ状締め具2の
工具係着部22に嵌め込む。
【0044】このようにして、締付工具3の係着部31
をねじ状締め具2の工具係着部22に嵌め込み、先端部
の係止板312が工具係着部22の雌ねじ側の係止段部
23の位置に達すると、バネ鋼313の弾力が働いて係
止板312が元の位置に戻り、係止板312が係止段部
23に係合し、締付工具3の係着部31はねじ状締め具
2から外れないようになる。
【0045】締付工具3の操作部32にレンチ等の回転
具を取付けて係着部31を回動操作し、ねじ状締め具2
と収納ケース25とを回動させる。こうして、収納ケー
ス25は柱頭蓋114の雌ねじ部114aから外れ、係
着部31に係着された締付具2は収納ケース25毎柱1
12内に挿入される。
【0046】続いて、締付具2の雌ねじ部21が、下階
建物ユニット11Aの柱112Aの柱頭部に設けられて
上階建物ユニット11の柱112の柱脚部内に突出して
いるねじ状受け具である雄ねじ5の位置に達するまで締
付工具3を下降させ、締付具2の雌ねじ部21を雄ねじ
5に螺合する(図5(B))。
【0047】上記ラチェットレンチ等の回転具により、
雌ねじ部21を雄ねじ5に螺合した後、回転具を外し、
締付工具3の操作部32に一定のトルクを出すことがで
きる自動回転締付装置7を取り付け、雌ねじ部21を回
動させる(図5(C))。このとき、上階建物ユニット
11の柱112の柱頭部に設けてあるガイドピン6を利
用し、ここに自動回転締付装置7の反力受け板71を挿
着して反力受け対策を講じておくのが好ましい。
【0048】上記自動回転締付装置7による締付工具3
の螺合過程で、一定トルクに達したとき、ねじ状締め具
2の脆弱部24が破断する。これにより、雌ねじ部21
は、下階建物ユニット11Aの柱112Aの柱頭部に設
けてある雄ねじ5に一定の強さで螺合される。
【0049】次いで、締付工具3を柱112の外に引き
出す。このとき、ねじ状締め具2の脆弱部24が破断し
て雌ねじ部21から切り離された工具係着部22は係着
部31に係着して柱112の外に取り出されることにな
る(図5(D))。
【0050】なお、締付工具3の螺合操作によりねじ状
締め具2の脆弱部24を破断させない限り、係着部31
の係止板312がねじ状締め具2の係止段部23に係合
維持されて柱112の外に引き出せないものとなってい
る。
【0051】以下、上記の実施形態の作用について説明
する。
【0052】締付工具3をねじ状締め具2に係着するに
は、前記したとおり、係止板312をバネ鋼313の弾
力に抗してほぼ15°回動することにより、係止孔31
2aの角縁部312bと嵌合部311の係着孔311a
の角縁部311bが合致させ、係着部31をねじ状締め
具2の工具係着部22に嵌め込むことができる。
【0053】そして、係止板312が工具係着部22の
雌ねじ側の係止段部23の位置に達すると、バネ鋼31
3の弾力が働いて係止板312が元の位置に戻り、係止
板312が係止段部23に係合し、締付工具3の係着部
31はねじ状締め具2から外れないようになる。
【0054】したがって、締付工具3をねじ状締め具2
に一旦装着した後には、締付工具3からねじ状締め具2
の工具係着部22から脱落するおそれがなく、締付工具
1はねじ状締め具2を柱112内に確実に挿入して下階
建物ユニット11A側の雄ねじ5に確実に螺合操作でき
るものとなる。
【0055】締付工具3の螺合操作により、ねじ状締め
具2の脆弱部24が一定トルクで破断した後、締付工具
3は、ねじ状締め具2の分離された工具係着部22を保
持して柱112の外に引き出される。この締付工具3の
引き出しができることによって雌ねじ部21が一定トル
クで締結完了したことが柱112の外にて容易に確認で
きる。
【0056】ねじ状締め具2が予め建物ユニット11の
柱頭部に取着された収納ケースに収納されている。した
がって、ねじ状締め具2の保管、搬送の手間や施工現場
でのセット作業が省け、また、建物ユニット11の柱頭
部にねじ状締め具2が存在している限り、その建物ユニ
ット11の上に上階建物ユニット、屋根構成材等を搭載
してはならないことが作業者に容易に判断でき、施工を
先に進めることができない。すなわち、建物ユニット1
1の上に上階建物ユニットや屋根構成材を取り付ける段
階で、その建物ユニット11の柱112を下階建物ユニ
ット11Aに固定したことの確認が容易に行われる。
【0057】以上、図面に示すとおりの、柱が建物ユニ
ットに備えたものとしてこの発明の実施の形態を詳述し
たが、柱が建物ユニットに組み込まれていなくてもよ
い。そして、この発明の具体的な構成はこの実施の形態
に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない
範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例
えば、ねじ状締め具として雄ねじ部を有するものを用
い、下部構造体に設けたねじ状受け具として雌ねじ部を
有するものを用いるてもよい。
【0058】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の発明によれば、下
部構造体に設けてあるねじ状受け部に螺合するためのね
じ状締め具を、予め柱頭部に設けてある雌ねじ孔に螺合
して取着した収納ケースに収納しておくから、ねじ状締
め具を別途保管したり、搬送したり、施工現場でのねじ
状締め具を柱頭部に持ち上げる等の手間が省ける。
【0059】また、柱頭部にねじ状締め具があるのが目
視できるから、ねじ状締め具がある限り、その柱の上に
接続部材を搭載してはならないことが作業者に容易に判
断でき、施工を先に進めることができない。すなわち、
柱を下部構造体に固定したことの確認が容易に行われ
る。
【0060】請求項2記載の発明によれば、上記した作
用を奏する他、ねじ部をねじ状受け具に螺合する過程で
一定トルクに達したとき、上記脆弱部を破断せしめるも
のであるから、ねじ部とねじ状受け具との締結状態が柱
内にあって目視できなくとも、ねじ状締め具のねじ部は
一定のトルクで下部構造体に設けられたねじ状受け部に
螺合されることになり、締付けが弱かったり、逆に強す
ぎることもなく、安定した柱の固定が実現される。
【0061】請求項3記載の発明によれば、前記した作
用を奏する他、ねじ部が座金を介してねじ状受け部に螺
合されるから、ねじ部が緩み難く、安定した柱の固定が
実現される。
【0062】請求項4記載の発明によれば、建物ユニッ
トの柱頭部にねじ状締め具が備えられていることにな
り、ねじ状締め具を別途保管したり、搬送したり、施工
現場でのねじ状締め具を柱頭部に持ち上げる等の手間が
省ける。
【0063】また、建物ユニットの柱頭部にねじ状締め
具があるのが目視できるから、ねじ状締め具がある限
り、その建物ユニットの上に上階建物ユニットや屋根構
成材等を搭載してはならないことが作業者に容易に判断
でき、施工を先に進めることができない。すなわち、建
物ユニットを下部構造体に固定したことの確認が容易に
行われる。
【0064】請求項5記載の発明によれば、前記した請
求項4記載の発明におけると同様の作用を奏する他、ね
じ状締め具が、ねじ状締め具の回動とともに収納ケース
も回動するように収納ケースに収納されているから、ね
じ状締め具を締付工具によって回動させることにより、
収納ケースを柱頭部から外してねじ状締め具を柱内に容
易に挿入できる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、上記の請求
項4または5記載の発明におけると同様の作用を奏する
他、雌ねじ部と雄ねじ部との締結状態が柱内にあって目
視できなくとも、ねじ状締め具のねじ部は一定のトルク
で建物ユニットに設けられたねじ状受け部に螺合される
ことになり、締付けが弱かったり、逆に強すぎることも
なく、安定した柱の固定が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の建物ユニットの一例を示すものであ
って、(A)は建物ユニット全体を模式的に示す斜視
図、(B)は建物ユニットの柱頭部の説明図、(C)は
(B)のC−C線における断面図、図2は、建物ユニッ
トユニットの据付け過程を示す説明図である。
【図2】建物ユニットユニットの据付け過程を示す説明
図である。
【図3】建物ユニットの柱の固定方法を示すものであっ
て、(A)〜(D)はその手順毎に示す説明図である。
【図4】ねじ状締め具の一例を示すものであって、
(A)は右半部切欠正面図、(B)は平面図である。
【図5】締付工具の一例を示すものであって、(A)は
正面図、(B)は係着部の正面部、(C)は係着部の底
面図である。
【符号の説明】
1 ユニット建物 11 建物ユニット 112 柱 2 ねじ状締め具 21 雌ねじ部 22 工具係着部 23 係止段部 24 脆弱部 25 収納ケース 253 ケース回転用爪 26 座金 3 締付工具 31 係着部 311 嵌合部 312 係止板 32 操作部 33 軸部 3 ユニット建物 31 建物ユニット 312 柱 4 基礎 5 ねじ状受け具(雄ねじ部) 7 自動回転締付装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造体の上に柱を縦にして搭載し、
    この柱内に挿入したねじ状締め具を下部構造体に設けて
    あるねじ状受け部に螺合し、上記柱を下部構造体に固定
    する柱の固定方法であって、 前記ねじ状締め具を、予め柱頭部に設けてある雌ねじ孔
    に螺合して取着した収納ケースに収納しておき、 締付工具を用いて前記ねじ状締め具を前記柱頭部から柱
    内に挿入し、下部構造体に設けてあるねじ状受け具に螺
    合することにより、上記柱を下部構造体に固定すること
    を特徴とする柱の固定方法。
  2. 【請求項2】 ねじ状締め具として、下部構造体のねじ
    状受け具に螺合されるねじ部と、締付工具が係着される
    工具係着部と、雌ねじ部と工具係着部との間に設けられ
    て一定トルクにより破断する脆弱部とを有してなるもの
    を用い、 締付工具が雌ねじ部をねじ状受け具に螺合する過程で一
    定トルクに達したとき、上記脆弱部を破断せしめること
    を特徴とする請求項1記載の柱の固定方法。
  3. 【請求項3】 ねじ状締め具と座金とを収納ケースに収
    納し、座金を介してねじ状締め具を下部構造体に設けて
    あるねじ状受け具に螺合することを特徴とする請求項1
    又は2記載の柱の固定方法。
  4. 【請求項4】 下部構造体の上に搭載されて固定される
    ための建物ユニットであって、建物ユニットは中空の柱
    体を備えた骨組構造体からなり、中空の柱の上端に雌ね
    じ孔が設けられた蓋体を設け、この蓋体の雌ねじ孔に収
    納ケースを螺着し、この収納ケースに下部構造体のねじ
    状受け具に螺合されるねじ部を有するねじ状締め具を収
    納したことを特徴とする建物ユニット。
  5. 【請求項5】 ねじ状締め具が、ねじ状締め具の回動と
    ともに収納ケースも回動するように収納ケースに収納さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の建物ユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】 ねじ状締め具が、収納された下部構造体
    のねじ状受け具に螺合されるねじ部と、締付工具が係着
    される工具係着部と、ねじ部と工具係着部との間に設け
    られて一定トルクにより破断する脆弱部とを有するもの
    であることを特徴とする請求項4または5記載の建物ユ
    ニット。
JP7980398A 1998-03-26 1998-03-26 柱の固定方法及び建物ユニット Withdrawn JPH11269999A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6594725B2 (en) * 1998-09-18 2003-07-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Information recording method apparatus and storage medium for recording information length as part of file entry information
JP2022016579A (ja) * 2016-12-02 2022-01-21 エムアールシービー イノベーションズ スンディリアン ブルハド プレハブ方式ボリューメトリック建造モジュールのための接続システムおよび方法

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