JPH11266898A - 塩素イオン測定用試薬組成物 - Google Patents
塩素イオン測定用試薬組成物Info
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- JPH11266898A JPH11266898A JP7767798A JP7767798A JPH11266898A JP H11266898 A JPH11266898 A JP H11266898A JP 7767798 A JP7767798 A JP 7767798A JP 7767798 A JP7767798 A JP 7767798A JP H11266898 A JPH11266898 A JP H11266898A
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Abstract
し、かつ、測定精度が高い塩素イオン測定用試薬組成物
を提供する。 【解決手段】(a)不活性化型α−アミラーゼ、(b)
キレート剤および(c)基質として、一般式(I) 【化1】 (式中R1およびR2はβ−ガラクトピラノシル基また
は水素原子のいずれかを示し、R3は2−クロロ−4−
ニトロフェノール基を示し、nは0〜2の整数を示
す。)で表されるマルトオリゴ糖誘導体を含有し、追随
酵素を含有しない塩素イオン測定用試薬組成物。
Description
性を利用する塩素イオン測定用試薬組成物に関する。更
に詳しくは、液体、特に血液または尿中の塩素イオンの
測定用試薬組成物に関するものである。
ール血症として、低張性脱水症、グルココルチコイド過
剰症、呼吸性アシドーシス等の疾患、高クロール血症と
しては、高張性脱水症、尿細管性アシドーシス、呼吸性
アルカローシス等の疾患の診断に用いられる。
測定方法としては、非活性型α−アミラーゼ、カルシウ
ム錯体およびα−アミラーゼ測定試薬からなる測定方法
が公知である(特開昭63-126497 号公報) 。この方法で
は、カルシウム錯体を添加することや、一般的にα−ア
ミラーゼ測定試薬中に含まれる、α−グルコシダーゼ、
β−グルコシダーゼ等の追随酵素の影響で、マルトオリ
ゴ糖誘導体が分解されることにより、試薬ブランクの上
昇が著しく大きく、測定値の精度が悪いといった問題点
があった。
基質として、4−ニトロフェニル−α−D−マルトトリ
オシド、4−ニトロフェニル−α−D−マルトテトラオ
シド等を用いる、追随酵素を用いない測定方法が、知ら
れている(特開平 4-94698号公報) 。しかし、この方法
では十分な感度が得られず、測定値の精度が悪いという
問題が依然として顕在し、実使用に耐えうるものではな
い。
な問題を解決するものであり、精密性、定量性、正確性
に優れた塩素イオン測定用組成物を提供することにあ
る。
を達成するために鋭意検討したところ、基質として、一
般式(I)で示されるマルトオリゴ糖誘導体を使用する
ことにより、上記課題を解決し、本発明を完成した。
−アミラーゼ、(b)キレート剤、および(c)基質と
して、一般式(I)
ラノシル基、または水素原子を示し、R3は2−クロロ
−4−ニトロフェノール基を示し、nは0〜2の整数を
示す。)で表されるマルトオリゴ糖誘導体を含有し、追
随酵素を含有しない塩素イオン測定用試薬組成物であ
る。
成物は、α−アミラーゼの活性化剤である塩素イオンに
より、α−アミラーゼが活性化されることを利用し、分
解された2−クロロ−4−ニトロフェノールを測定する
ことにより、試料中の塩素イオンの量を測定するもので
あり、その一実施様態としては、試料中の塩素イオンに
不活性化型α−アミラーゼ、キレート剤、基質として、
例えば、2−クロロ−4−ニトロフェニル−4−O−β
−D−ガラクトピラノシル−α−マルトシドを作用さ
せ、遊離する2−クロロ−4−ニトロフェノールを測定
し、試料中の塩素イオン量を知るものである。
生物、植物、または動物のいずれの起源のものも用いる
ことができるが、好適には動物起源のものであり、たと
えば、ブタ膵由来のα−アミラーゼが例示される。しか
しながら、本発明に用いられるα−アミラーゼは脱塩さ
れて、不活性化型である必要がある。不活性化型α−ア
ミラーゼは、前述のように試料中の塩素イオンを得て、
活性化型α−アミラーゼとなり、α−アミラーゼの基質
と反応する。脱塩方法としては、透析、限外濾過、イオ
ン交換、カラム除去などの方法がある。不活性化型α−
アミラーゼの試薬組成中の濃度は、好ましくは0.5〜
1000 IU/mlの範囲で用いられる。
ン四酢酸およびその塩、グリコールエーテルジアミン四
酢酸、1,2−ビス(o−アミノフェノキシ)エタン四
酢酸、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢
酸等があげられる。キレート剤の塩素イオン測定試薬組
成中での役割としては、ブランク反応をおさえる、また
は測定対象外の類似共雑イオンをマスキングする等があ
げられる。その濃度は、0.01〜10mMで好適に用
いられる。またこれらのキレート剤は複数組み合わせて
用いても良い。
R1およびR2はβ−ガラクトピラノシル基、または水
素のいずれかを示し、R3は2−クロロ−4−ニトロフ
ェノール基を示し、nは0〜2の整数を示す。)に示さ
れるものである。その例として、2−クロロ−4−ニト
ロフェニル−α−マルトトリオシド、2−クロロ−4−
ニトロフェニル4−O−β−D−ガラクトピラノシル−
α−マルトシド等がある。特に、2−クロロ−4−ニト
ロフェニル4−O−β−D−ガラクトピラノシル−α−
マルトシドは、非還元末端が修飾されていることから、
内因性α−グルコシダーゼ等による基質分解によって生
じる試薬ブランクの上昇がない、α−アミラーゼの基質
親和性がより高いため、好感度であるといったメリット
があることから好適に用いられる。該基質の試薬組成中
での濃度は、0.1〜50mMで好適に用いられる。
ブランクをおさえ、感度を調節し、定量性、定量域を向
上させ、管理血清等に含まれる試料中のマルトース等の
影響を回避する等の目的のため、必要により、マルトオ
リゴ糖、またはその還元末端グルコースに非発色源基が
結合したマルトオリゴ糖からなる群から選ばれるα−ア
ミラーゼの基質を競合させ、主反応基質に対する見かけ
の親和性を低下させることができる。ここで用いられる
マルトオリゴ糖としては、例えば、マルトース、マルト
ペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオー
スなどのグルコース数が2〜7のマルトオリゴ糖があげ
られる。還元末端グルコースに非発色源基が結合したマ
ルトオリゴ糖としては、例えば、2,4−ジクロロフェ
ニル−α−D−マルトトリオシド、2,4−ジクロロフ
ェニル−(αまたはβ)−D−マルトペンタオシド、
2,4−ジクロロフェニル−(αまたはβ)−D−マル
トトリオシドなどがあげられる。これらのマルトオリゴ
糖、またはその還元末端グルコースに非発色源基が結合
したマルトオリゴ糖を用いる濃度としては、試薬組成中
で1〜250mMで好適に用いられる。
〜7.5の範囲であり、より一層、α−アミラーゼの糖
分解反応速度そのものを制御し、測定範囲を広げること
が可能となる。一方、α−アミラーゼの安定した至適p
Hは、中性付近であることより、本発明の試薬組成物を
pH6〜8の範囲で調製するのが好ましいと考えられる
が、同時に定量性等の性能を同時に得るには、最終pH
を調製する試薬をさらに処方し、第一試薬と第二試薬に
分け、それらが混合した状態で、反応至適pHになるよ
うに処方することもできる。
れば、何ら限定されるものではないが、一般的には緩衝
剤が用いられる。用いる緩衝剤としては、例えば、グッ
ド緩衝剤、トリス緩衝剤、リン酸緩衝剤等があげられ
る。緩衝剤は10〜500mMの濃度で好適に用いられ
る。
を得る方法としては、前述した(1)マルトオリゴ糖の
添加、(2)試薬pHの調節などがあるが、これらを単
独あるいは組み合わせて用いることができる。
測定する塩素イオンの定量性に影響を及ぼさない範囲
で、必要に応じて、防腐剤、界面活性剤等を使用するこ
ともできる。防腐剤としては、特に限定されないが、α
−アミラーゼの安定性に対する影響の少ない、アジ化ナ
トリウム、または、セフェム系、ペニシリン系、アミノ
グリコシド系、キノロン系等の抗生物質等が好適に用い
られ、これらを単独あるいは組み合わせて使用すること
ができる。界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、
陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤などを単独あ
るいは組み合わせて使用することができる。また、2価
カチオン、例えば、カルシウム、マグネシウム、バリウ
ム、亜鉛等を0.01〜200mMの濃度で添加するこ
とができる。また、必要に応じて、感度の向上を目的と
したニトロフェノール類の解離促進剤を使用することが
できる。ニトロフェノール類の解離促進剤としては、例
えば、α−、β−、γ−シクロデキストリン等があげら
れ、0.1〜20mMの濃度で添加することができる。
液の2液に分けてもよい。酵素試液には、不活性型α−
アミラーゼおよびキレート剤を含み、基質試液には、上
記一般式(I)で示される基質およびキレート剤を含
む、組み合わせが好ましい。
が、前述のように試料中の塩素イオンを得て、活性化型
α−アミラーゼとなり、α−アミラーゼの基質と反応す
ることを利用する。例えば、試料中の塩素イオンに不活
性化型α−アミラーゼ、キレート剤、基質として、2−
クロロ−4−ニトロフェニル−4−O−β−D−ガラク
トピラノシル−α−マルトシドを作用させることで、塩
素イオン量に依存して活性化されたα−アミラーゼの反
応により、2−クロロ−4−ニトロフェノールを生成す
る。2−クロロ−4−ニトロフェノールが、それ自体4
00nm付近に吸収があることから、遊離後、400n
m付近の吸光度の変化を測定し、既知濃度の試料の吸光
度を対照に、試料中のカルシウムの濃度を求める。2−
クロロ−4−ニトロフェノールの測定方法としては、ア
ミラーゼの反応を連続的に追跡するレート法および一定
時間反応させた後、反応を止めて測定するエンドポイン
ト法のいずれもが使用されうる。
ニル−α−D−マルトトリオシド、4−ニトロフェニル
−α−D−マルトテトラオシド等を用いる追随酵素を用
いない測定方法に比べて、本発明では、高感度であるこ
とから、測定精度が向上し、さらにマルトオリゴ糖等に
よる妨害物質に対する影響を回避することが可能である
(比較例1参照)。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでな
い。実施例1 下記の酵素試液および基質試液の両試液のpHを5.5
〜7.5の範囲で変えて、塩素イオン測定用試薬を調製
し、精製水、塩化ナトリウム100mM標準液を試料と
した。試料5.8μlに酵素試液180μl加え、5分
間予備加温した後、さらに、基質試液90μlを加え
て、反応を開始させ、該基質試液添加後、2分後から3
分間における1分あたりの吸光度変化を求め、塩素イオ
ン100mMの感度(mABS/min) を求めた。その結果を
図1に示す。
装置を使用し、測定波長は、主波長405nm、副波長
546nmであり、温度37℃で測定を実施した。
〜7.5の範囲で変えて、塩素イオン測定試薬を調製
し、精製水、塩化ナトリウム100mM標準液を試料と
した。試料5.8μlに酵素試液180μl加え、5分
間予備加温した後、さらに、基質試液90μlを加えて
反応を開始させ、該基質試液添加後、2分後からの3分
間における1分あたりの吸光度変化を求め、塩素イオン
100mMの感度(mABS/min) を求めた。その結果を図
1に示す。
装置を使用し、測定波長は、主波長405nm、副波長
546nmであり、温度37℃で測定を実施した。
〜7.5の範囲で変えて、塩素イオン測定試薬を調製
し、精製水、塩化ナトリウム100mM標準液を試料と
した。試料5.8μlに酵素試液180μl加え、5分
間予備加温した後、さらに基質試液90μlを加えて反
応を開始させ、該基質試液添加後、2分後からの3分間
における1分あたりの吸光度変化を求め、塩素イオン1
00mMの感度(mABS/min) を求めた。その結果を図1
に示す。
装置を使用し、測定波長は、主波長405nm、副波長
546nmであり、温度37℃で測定を実施した。
べ、実施例1、2の相対感度が、顕著に向上しているこ
とがわかる。
0mMの範囲で濃度を変えて、塩素イオン測定試薬を調
製し、精製水、塩化ナトリウム100mM標準液を試料
とした。試料5.8μlに酵素試液180μl加え、5
分間予備加温した後、さらに基質試液90μlを加えて
反応を開始させ、該基質試液添加後、2分後からの3分
間における1分あたりの吸光度変化を求め、塩素イオン
100mMの感度(mABS/min) を求めた。その結果を図
2に示す。
装置を使用し、測定波長は、主波長405nm、副波長
546nmであり、温度37℃で測定を実施した。
加により、目的に応じて感度を調節できることがわか
る。
00mMの範囲で濃度を変えて、塩素イオン測定試薬を
調製し、塩化ナトリウム100mM水溶液およびマルト
ース2g/dlの塩化ナトリウム100mM水溶液を試
料とした。試料5.8μlに酵素試液180μl加え、
5分間予備加温した後、さらに基質試液90μlを加え
て反応を開始させ、該基質試液添加後、2分後から3分
間における1分あたりの吸光度変化を求め、精製水およ
び塩素イオン100mM標準液での2点検量線に基づ
き、試料中の塩素イオン量を求めた。その結果を表1に
示す。
装置を使用し、測定波長は、主波長405nm、副波長
546nmであり、温度37℃で測定を実施した。
加により、試料中の内因性マルトースの影響が軽減、回
避することができることがわかる。
随酵素が不要であり、また、高感度であることから、精
密性、定量性、正確性に優れた塩素イオンの酵素的測定
用組成物を提供できる。
る、塩素イオン100mMの感度(mABS/min) を示す図
である。縦軸を実施例1の試薬(pH6.5)を100
%としたときの相対感度(%) 、横軸をpH値として示
す。
試薬における、塩素イオン100mMの感度(mABS/mi
n) を示す図である。縦軸にマルトース無添加時を10
0%とした相対感度(%) 、横軸を添加マルトース濃度(g
/L) として示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 (a)不活性化型α−アミラーゼ、
(b)キレート剤および(c)基質として、一般式
(I) 【化1】 (式中R1およびR2はβ−ガラクトピラノシル基また
は水素原子のいずれかを示し、R3は2−クロロ−4−
ニトロフェノール基を示し、nは0〜2の整数を示
す。)で表されるマルトオリゴ糖誘導体を含有し、追随
酵素を含有しない塩素イオン測定用試薬組成物。 - 【請求項2】 マルトオリゴ糖誘導体が、2−クロロ−
4−ニトロフェニル4−O−β−D−ガラクトピラノシ
ル−α−マルトシドである請求項1記載の塩素イオン測
定用試薬組成物。 - 【請求項3】 マルトオリゴ糖誘導体が、2−クロロ−
4−ニトロフェニル−α−マルトシドである請求項1記
載の塩素イオン測定用試薬組成物。 - 【請求項4】 さらに、マルトオリゴ糖またはその還元
末端グルコースに非発色基が結合したマルトオリゴ糖を
含有する請求項1記載の塩素イオン測定用試薬組成物。 - 【請求項5】 マルトオリゴ糖がマルトース、マルトト
リオシドまたはα−シクロデキストリンである請求項4
記載の塩素イオン測定用試薬試薬組成物。 - 【請求項6】 試薬組成物の最終pHが、5.5〜7.
5に保持されている請求項1〜5記載の塩素イオン測定
用試薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7767798A JPH11266898A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 塩素イオン測定用試薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7767798A JPH11266898A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 塩素イオン測定用試薬組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11266898A true JPH11266898A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13640530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7767798A Withdrawn JPH11266898A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 塩素イオン測定用試薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11266898A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6818415B2 (en) * | 2001-06-22 | 2004-11-16 | Abaxis, Inc. | Sodium activation of amylase |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP7767798A patent/JPH11266898A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6818415B2 (en) * | 2001-06-22 | 2004-11-16 | Abaxis, Inc. | Sodium activation of amylase |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20071129 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |
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