JPH1126579A - 多層配線構造を有する基板の製造法および半導体装置 - Google Patents

多層配線構造を有する基板の製造法および半導体装置

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JPH1126579A
JPH1126579A JP17750497A JP17750497A JPH1126579A JP H1126579 A JPH1126579 A JP H1126579A JP 17750497 A JP17750497 A JP 17750497A JP 17750497 A JP17750497 A JP 17750497A JP H1126579 A JPH1126579 A JP H1126579A
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JP
Japan
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wiring layer
substrate
insulating film
resin composition
photosensitive resin
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JP17750497A
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English (en)
Inventor
Masahiro Kawakami
正洋 川上
Hideo Hagiwara
秀雄 萩原
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で、粘度安定性に優れ、良好な像
形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物を用いて、下層配
線層の段差をほぼ完全に平坦化でき、配線の信頼性の高
い多層配線構造を有する基板の製造法及び層間絶縁膜に
おいて下層配線層の段差がほぼ完全に平坦にされ、配線
の信頼性の高い半導体装置を提供する。 【解決手段】 パターンの形成された配線層を有する基
板上に、(a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基性化合
物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及び
(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を用
いて層間絶縁膜を形成し、その上に上層配線層を形成す
る工程を含むことを特徴とする多層配線構造を有する基
板の製造法並びに(a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩
基性化合物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤
及び(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物
を用いて形成された層間絶縁膜を有してなる半導体装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線構造を有
する半導体集積回路、高密度実装基板等の電子回路基板
の製造法及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路における多層配線構造の
製造には、パターンの形成された配線層を有する基板上
に真空蒸着、CVD(ケミカルベーパーデポジッショ
ン)等の気相成長法によりSiO2、SiN等からなる
層間絶縁膜を形成し、スルーホールを開口した後、上層
配線層を形成する方法が用いられている。しかし、気相
成長法によって層間絶縁膜を形成する方法では、図7に
示されるように下層配線層4の段差が層間絶縁層5の形
成後もそのまま残り、上層配線層7を形成した際、上記
段差部分で配線層が極めて薄くなり配線切れが起こりや
すいという問題があった。なお、図7は気相成長法によ
って層間絶縁膜を形成した多層配線構造を示す断面図で
あり、1は半導体基板、2は二酸化シリコン膜である。
そこでこれを改良するために、図5に示されるように層
間絶縁膜5の形成を芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸二
無水物とから得られたポリアミック酸の溶液を塗布し、
硬化して得られるポリイミドを用いる方法が提案され、
現在では広く使われている(特公昭51−44871号
公報等)。
【0003】一方、ポリイミドを用いる場合、膜加工
は、フォトレジストを用いたエッチングプロセスによっ
て行われていたため、最近では膜加工プロセスを合理化
する目的でフォトレジストの機能を兼ね合わせた感光性
重合体組成物の開発検討が進められている。この感光性
ポリイミドとしては、様々なタイプのものが提案されて
いるが、非露光部が現像処理により除去され露光部がパ
ターンとして残るネガ型と、露光部が現像処理により除
去され非露光部がパターンとして残るポジ型に大別され
る。ネガ型としては、例えば、特開昭49−11541
号公報、特開昭50−40922号公報、特開昭54−
145794号公報、特開昭56−38038号公報
に、ポリイミド前駆体にエステル結合やイオン結合を介
して感光基としてアクリロイル基を付与する方法が提案
されている。一般にネガ型は、原理上、高解像度化が困
難であったり、現像液として有機溶媒を大量に使用する
ため、環境上、安全上問題になっている。
【0004】これに対して、ポジ型は、一般にアルカリ
水溶液が現像液として用いられており、また、ポジ型は
原理的に高解像性が期待できることからポジ型感光性ポ
リイミドに対する注目が高まっている。ポジ型の感光性
ポリイミドとしては、例えば、特公昭64−60630
号公報、US4395482号、特開昭52−1331
5号公報、特開平4−120171号公報等に、水酸基
を有する可溶性ポリイミド、ポリオキサゾール前駆体、
ポリイミド前駆体にナフトキノンジアジドを添加する方
法やカルボキシル基を保護したポリイミド前駆体に光酸
発生剤を添加する方法が提案されている。しかし、これ
らには、現像後の高温処理による膜減りが大きかった
り、粘度安定性が悪いまたは保護基の脱離効率が低い等
の問題があり、実用レベルに達したものがないのが実情
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2に記載
の発明は、製造が容易で、粘度安定性に優れ、良好な像
形成が可能なポジ型感光性樹脂組成物を用いて、下層配
線層の段差をほぼ完全に平坦化でき、配線の信頼性の高
い多層配線構造を有する基板の製造法を提供するもので
ある。また請求項3記載の発明は、層間絶縁膜において
下層配線層の段差がほぼ完全に平坦にされ、配線の信頼
性の高い半導体装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、パターンの形
成された配線層を有する基板上に、(a)有機溶媒可溶
性ポリイミドと塩基性化合物とにより形成される錯体、
(b)光酸発生剤及び(c)溶媒を含有してなるポジ型
感光性樹脂組成物を用いて層間絶縁膜を形成し、その上
に上層配線層を形成する工程を含むことを特徴とする多
層配線構造を有する基板の製造法に関する。
【0007】また本発明は、前記の工程を2回以上繰り
返す多層配線構造を有する基板の製造法に関する。さら
に本発明は、(a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基性
化合物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及び
(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を用
いて形成された層間絶縁膜を有してなる半導体装置に関
する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、パターンの形成
された配線層を有する基板とは、例えば、アルミニウム
配線層を形成したシリコン半導体基板、銅配線層を形成
したセラミック高密度実装基板、銅配線層を形成したセ
ラミックハイブリッド基板等を指す。本発明の製造法に
おいては、ポジ型感光性樹脂組成物を、前記パターンの
形成された配線層を有する基板上に、浸漬法、スプレー
法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によって塗布し、
ついで加熱乾燥することにより粘着性のない塗膜とする
ことができる。
【0009】ここで、本発明で用いるポジ型感光性樹脂
組成物について説明する。本発明で用いるポジ型感光性
樹脂組成物においては、有機溶媒中でポリイミドと塩基
化合物の錯体を形成するために、有機溶媒可溶性ポリイ
ミドを用いる。用いる有機溶媒可溶性ポリイミドは、い
ずれかの有機溶媒に可溶なものを選択すればよいが、十
分に可溶であるというためには、樹脂固形分濃度が10
重量%以上の溶液になり得る溶解性を有することが好ま
しい。ポリイミドは、下記一般式(I)
【化1】 (式中、R1は、四価の芳香族基、脂環族基又は脂肪族
基、R2は二価の芳香族基、脂環族基又は脂肪族基を表
し、それらの基は、アルキル基、ハロゲン基、ニトロ
基、スルホン基等の置換基により置換されていてもよ
い)で表される繰り返し単位を有する。
【0010】このポリイミドは、有機溶媒中で、等モル
のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの反応から得ら
れるポリイミド前駆体を加熱閉環することにより得るこ
とができる。ここで、用いられるテトラカルボン酸二無
水物とジアミンは、得られるポリイミドが有機溶媒可溶
性となるように選ばれる。ポリイミド前駆体を加熱閉環
する際、キシレン等の溶媒を添加してイミド化により発
生する水を共沸させることが好ましい。またこの際、イ
ミド化促進のための塩基性触媒等を添加することができ
る。
【0011】上記テトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、オキシジフタル酸二無水物、ピロメリット酸二
無水物、3,3,4,4−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3,4,4−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテト
ラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテ
トラカルボン酸二無水物、スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3,4,4−テトラカルボ
ン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3,4,4−テ
トラカルボン酸二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4−ジ
カルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス
(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス{4−(2,3−又は3,4
−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水
物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス{4−(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル}プロパン二無水物、下記一般式(I
I)
【化2】 (R3及びR4は一価の炭化水素基を表し、それぞれ同一
でも異なっていてもよく、sは1以上の整数である)で
示されるシロキサン構造を有するテトラカルボン酸二無
水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましいも
のとして挙げられ、これらは、単独で又は二種以上を組
み合わせて用いられる。
【0012】また、上記ジアミンとしては、特に制限は
ないが、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフ
ェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフ
ェニル、2,2′,6,6′−テトラメチル−4,4′
−ジアミノビフェニル、3,3′,5,5′−テトラメ
チル−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4−(又は
3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4(又は3,4−、3,3−、
2,4−、2,2−)ジアミノジフェニルメタン、4,
4−(又は3,4−、3,3−、2,4−、2,2−)
ジアミノジフェニルスルホン、4,4−(又は3,4
−、3,3−、2,4−、2,2−)スルフィド、3,
3−ジアミノジフェニルスルホン及びパラフェニレンジ
アミン、メタフェニレンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、o−トリジン、o−ト
リジンスルホン、4,4−メチレン−ビス−(2,6−
ジエチルアニリン)、4,4−メチレン−ビス−(2,
6−ジイソプロピルアニリン)、2,4−ジアミノメシ
チレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4−ベンゾ
フェノンジアミン、ビス−{4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル}スルホン、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル}プロパン、3,3−ジメチル−4,4−ジア
ミノジフェニルメタン、3,3,5,5−テトラメチル
−4,4−ジアミノジフェニルメタン、ビス{4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、2,2−ビ
ス(4−アミノフェニル)プロパン等の芳香族ジアミン
が好ましく、これらは単独又は二種以上を組み合わせて
用いられる。
【0013】また、密着性等を向上させるために、下記
一般式(III)
【化3】 (式中、R5及びR6は二価の炭化水素基を表し、R7
びR8は一価の炭化水素基を表し、複数のR7及びR8
それぞれ同一でも異なっていてもよく、tは1以上の整
数である)で示されるジアミノポリシロキサン等の脂肪
族ジアミンを用いてもよい。
【0014】ポリイミドと塩基性化合物の錯体は、前記
有機溶媒可溶性ポリイミドに塩基性化合物を添加し、室
温で撹拌混合することにより製造することができる。こ
の錯体は、ポリイミドのカルボニル基に塩基性化合物が
配位して形成されると考えられる。塩基性化合物として
は、特に制限はなく、一般に知られている塩基性化合物
を使用することができる。好ましいものとしては、炭素
原子数が1〜15のアルキル基を有するモノアルキルア
ミン、炭素原子数が1〜8のアルキル基を有するジアル
キルアミン及び炭素原子数が1〜6のアルキル基を有す
るトリアルキルアミン等のアミン、炭素原子数が1〜6
のアルコキシド(金属としては、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、アルミニウム)が挙げられる。具体的
に好ましいものとしては、モノアルキルアミンとして
は、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノプロピ
ルアミン、モノブチルアミン、モノヘキシルアミン等、
ジアルキルアミンとしては、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジプロピルアミン、ジヘキシルアミン等、トリ
アルキルアミンとしては、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ト
リヘキシルアミン等、アルコキシドとしては、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、カリウムエトキシド等が挙げられる。
【0015】錯体形成に用いる塩基性化合物の量は、特
に制限はないが、ポリイミドの構造を示す前記一般式
(I)で示される繰り返し単位、即ち、ポリイミドの2
つのイミド結合を含む繰り返し単位を1単位とした繰り
返し単位の総数を1として、これに対して塩基性化合物
の分子の数が0.2〜20となる範囲の量を用いること
が好ましく、0.5〜15となる量を用いるのがより好
ましい。
【0016】ポリイミドの製造、上記錯体形成及び感光
性組成物の製造に用いる有機溶媒としては、ポリイミド
を完全に溶解する極性溶媒が一般に好ましく、中でも非
プロトン性の極性溶媒がより好ましく、例えば、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミ
ド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等が具体的
に好ましい化合物として挙げられる。
【0017】その他、この極性溶媒以外に、ケトン類、
エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化
水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、ジエチルケト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4
−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用すること
ができる。これらは、上記極性溶媒と併用することが好
ましく、その場合、溶媒総量に対して、80重量%以下
とすることが好ましい。
【0018】感光性樹脂組成物における溶媒の量は、特
に制限されないが、粘度、塗膜形成性等の面から、前記
ポリイミドとの合計総量に対して、1〜80重量%とす
ることが好ましく、10〜50重量%とすることがより
好ましく、15〜40重量%とすることが特に好まし
い。
【0019】感光性樹脂組成物に用いられる光酸発生剤
とは、光の照射により酸を発生する機能を有するものを
いい、特に制限はなく、一般によく知られた光酸発生剤
を使用することができる。例えば、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート、ニトロベンジル
トシレート、ヒドロキシベンゾフェノンメタンスルホネ
ートエステル、ジアリールヨードニウム塩、ジフェニル
−4−チオフェノキシフェニルスルフォニウム塩、2,
4,6−(トリクロロメチル)トリアジン、トリス
(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート等が好
ましい化合物として挙げられる。これらの量は、感光特
性の面から、ポリイミドの構造を示す一般式(I)で示
される繰り返し単位の総数を1として、これに対して
0.2〜30とすることが好ましく、0.5〜20とす
ることがより好ましい。
【0020】感光性樹脂組成物には、上記光酸発生剤の
他に、必要に応じて感光剤を用いることができる。その
感光剤としては、特に制限はないが、例えば、ミヒラー
ズケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−t
−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、
4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、アセ
トフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、ベンジル、ジフェニルジスルフィド、
フェナンスレンキノン、2−イソプロピルチオキサント
ン、リボフラビンテトラブチレート、2,6−ビス(p
−ジエチルアミノベンザル)−4−メチル−4−アザシ
クロヘキサノン、N−エチル−N−(p−クロロフェニ
ル)グリシン、N−フェニルジエタノールアミン、2−
(o−エトキシカルボニル)オキシイミノ−1,3−ジ
フェニルプロパンジオン、1−フェニル−2−(o−エ
トキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、
3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、3,3−カルボニルビス(7−
ジエチルアミノクマリン)、ビス(シクロペンタジエニ
ル)−ビス−[2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−
イル)フェニル]チタン等が挙げられる。これらは、単
独又は二種以上を組み合わせて用いられる。これらを用
いる場合、その量に特に制限はないが、ポリイミドの総
量に対して、0.001〜10重量%とすることが好ま
しい。
【0021】感光性樹脂組成物は、浸漬法、スプレー
法、スクリーン印刷法、回転塗布法等によってシリコン
ウエハ、金属基板、セラミック基板等の方法を用いて前
述の基材上に塗布され、溶剤を適度に加熱乾燥すること
により粘着性のない塗膜とすることができる。この塗膜
上に、所望のパターンが描かれたマスクを通して活性光
線又は化学線を照射する。照射する活性光線又は化学線
としては、超高圧水銀灯を用いるコンタクト/プロキシ
ミテイ露光機、ミラープロジェクション露光機、i線ス
テッパ、g線ステッパ、その他の紫外線、可視光源や、
X線、電子線を用いることができる。照射後、照射部を
現像液で溶解除去することによりスルーホールが形成さ
れる。
【0022】現像液としては、水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液やトリエタノールアミン水溶液等の塩基
性溶液が好ましいが、その他、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン等の良溶媒やこれらと低級アルコールや
水または芳香族炭化水素等の貧溶媒との混合溶媒を用い
ることもできる。。次に100〜500℃、好ましくは
120〜400℃の温度で数十分から数時間加熱するこ
とにより、感光剤と溶媒を完全に除去したポリイミド樹
脂の皮膜である層間絶縁膜となり、これによって基板表
面の特定部分で段差を被服平坦化することが出来る。上
記の皮膜形成に際して、基板表面への密着性を高める目
的で、感光性樹脂組成物にアミノシラン、エポキシシラ
ン等の接着助剤を必要に応じて添加することも可能であ
る。
【0023】こうしてスルーホールを形成した層間絶縁
膜上に上層配線層を真空蒸着、スパッタリング、CVD
(ケミカルベーパーデポジション)等の既に知られた方
法を用いて形成することができる。これにより多層配線
構造が形成されるが、さらに上層配線層をパターニング
し、上記の製造法を2回以上繰り返すことにより、配線
層と絶縁層のより多層化された配線構造を有する基板が
得られる。本発明の半導体装置は、前記ポジ型感光性樹
脂組成物を用いることによって形成された層間絶縁膜を
有するものである。この半導体装置は通常、前述の多層
配線構造の製造法によって形成される多層配線構造を有
するものである。
【0024】
【実施例】
a.感光性樹脂組成物の製造 撹拌機、温度計及び窒素導入管を備えた三口フラスコに
4,4,−メチレン−ビス(2,6−ジイソプロピルア
ニリン)73.3gおよびN−メチル−2−ピロリドン
500gを加え窒素流通下、室温で撹拌溶解した。この
溶液にピロメリット酸二無水物43.6gを添加し、5
時間撹拌しポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミ
ド前駆体溶液にキシレン150gを加え、150℃で2
時間加熱後、残留キシレンを減圧留去してポリイミド溶
液を得た。さらに、ジエチルアミン14.6gを添加し
室温で3時間撹拌し、ポリイミド−アミン錯体溶液を得
た。この得られたポリイミド−アミン錯体溶液10gに
対して、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアンチモネート1.6gを加え、撹拌混合
後、フィルタ濾過して感光性樹脂組成物を得た。
【0025】b.多層配線構造を有する半導体装置の製
造 図1に示すように、まずコレクタ領域C、ベース領域B
およびエミッタ領域Eからなる半導体素子が形成されて
いる半導体基板1の表面に、CVD(化学気相成長法)
により、二酸化シリコン膜2を形成させた。次いで電極
引き出し部分となる所定部分を、通常のホトリソグラフ
ィープロセスによりエッチング除去し、二酸化シリコン
膜にビアホール(窓)3を設け、前記エミッタ領域およ
びベース領域の一部を露出させた。さらに前記ビアホー
ル上にアルミニウム配線層をスパッタリング法により形
成させ、ホトリソグラフィープロセスを行い、下層配線
層4を形成させた。この配線層は1μmの厚さと0.5
〜2μmの幅を有するものであった。
【0026】次に下層配線層上に、前記aの感光性樹脂
組成物スピンコートし(図2)、ホットプレートを用い
て80℃/60秒加熱し、ホトマスク6を介して超高圧
水銀灯を用いて露光(露光量1000mJ/cm2)した(図
3)。次いで、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液
で現像したところ、露光部が溶解し、未露光部が残存し
たポジの良好なパターンが得られた。次にコンベクショ
ンオーブンで350℃/1時間硬化して厚さ2μmのポ
リイミド層間絶縁膜5を得た(図4)。その後、上層ア
ルミニウム配線層7をスパッタリング法によって形成
し、図5に示す二層配線構造を有する半導体装置を得
た。図5において5がポリイミドの層間絶縁膜である。
【0027】c.平坦化率と埋込性の評価 こうして得られたポリイミド膜による初期段差の平坦化
率を図6に示すa、bの値を測定し、その値から次式
【数1】 により求めたところ、およそ90%であった。また、溝
パターンの部分でシリコン基板をカットし、走査型電子
顕微鏡で断面形状を観察したところ、何れの溝にもポリ
イミド樹脂が十分充填されていることがわかった。
【0028】d.現像加工性の評価 シリコン基板上に本発明の感光性樹脂組成物を上記同様
の膜厚でスピンコートし、ホットプレートを用いて80
℃/60秒加熱し、ホトマスクを介して超高圧水銀灯を
用いて露光(露光量1000mJ/cm2)した。次いで、水
酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で現像したとこ
ろ、露光部が溶解し、未露光部が残存したポジの良好な
パターンが得られた。
【0029】比較例 実施例において、ポリイミド溶液に添加したジエチルア
ミンを加えず、それ以外は、実施例と同様に処理して感
光性樹脂組成物を得た。以下、実施例と同様にして、段
差平坦化率、溝パターンの埋込性、現像加工性、現像後
の膜状態を評価した。その結果、平坦化率は90%で埋
込性も良好であったが、実施例と同様の現像加工性の評
価を行ったところ、露光部と未露光部の溶解時間の差が
なくパターン形成がなされなかった。
【0030】
【発明の効果】請求項1及び2記載の製造法によれば、
レジスト塗布プロセスの不要な、感光性樹脂組成物のプ
ロセスを用いて、下層配線層の段差を層間絶縁膜により
ほぼ完全に平坦化できるため、多層配線化による段差の
発生が殆どない配線の信頼性が飛躍的に優れた多層配線
構造を有する基板が得られる。請求項3記載の半導体装
置は、下層配線層の段差が層間絶縁膜によりほぼ完全に
平坦化され、多層配線化による段差の発生が殆どない配
線の信頼性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】下層配線層を有する半導体装置の断面図であ
る。
【図2】下層配線層を有する半導体装置上に感光性樹脂
組成物を塗布した状態を示す断面図である。
【図3】感光性樹脂組成物をホトマスクを介して露光し
た状態を示す断面図である。
【図4】ポリイミド絶縁層の形成工程を終了した状態を
示す断面図である。
【図5】ポリイミド絶縁層により平坦化された二層配線
構造を有する半導体装置の断面図である。
【図6】本発明の実施例における平坦化率の評価方法を
示す図である。
【図7】気相成長法によるSiO2膜を層間絶縁膜とし
た従来法による多層配線構造の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 二酸化シリコン膜 3 ビアホール(窓) 4 下層配線層 5 層間絶縁膜 6 ホトマスク 7 上層配線層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/46 H05K 3/46 B T

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンの形成された配線層を有する基
    板上に、(a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基性化合
    物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及び
    (c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を用
    いて層間絶縁膜を形成し、その上に上層配線層を形成す
    る工程を含むことを特徴とする多層配線構造を有する基
    板の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工程を2回以上繰り返
    す多層配線構造を有する基板の製造法。
  3. 【請求項3】 (a)有機溶媒可溶性ポリイミドと塩基
    性化合物とにより形成される錯体、(b)光酸発生剤及
    び(c)溶媒を含有してなるポジ型感光性樹脂組成物を
    用いて形成された層間絶縁膜を有してなる半導体装置。
JP17750497A 1997-07-03 1997-07-03 多層配線構造を有する基板の製造法および半導体装置 Pending JPH1126579A (ja)

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