JPH11265162A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置及び電子機器

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JPH11265162A
JPH11265162A JP467999A JP467999A JPH11265162A JP H11265162 A JPH11265162 A JP H11265162A JP 467999 A JP467999 A JP 467999A JP 467999 A JP467999 A JP 467999A JP H11265162 A JPH11265162 A JP H11265162A
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circuit
signal
precharge
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JP467999A
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English (en)
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Masao Murade
正夫 村出
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査方向を反転させる場合でも色むら等のコ
ントラストむらに起因する画像不良を発生させることの
ない電気光学装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 TFTアレイ基板1上に、プリチャージ
回路駆動信号線206とプリチャージ信号線204を、
データ線駆動回路101及び画素領域を取り囲むように
引き回し、プリチャージ回路201の両側からこれらの
信号線を接続する。そして、前記基板1には外部の信号
源との接続を図る信号供給接点103a,103b,1
03c,103dを設け、プリチャージ回路駆動信号線
206とプリチャージ信号線204の夫々の両端を信号
供給接点103a,103d,103b,103cに接
続し、夫々両側からプリチャージ回路駆動信号NRG及
びプリチャージ信号NRSを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
( 以下、TFTと称す )によるアクティブマトリクス
駆動方式の電気光学装置及びこれを用いた電子機器の技
術分野に属し、特に、サンプリング回路及びプリチャー
ジ回路が基板に形成される構成の電気光学装置及びこれ
を用いた電子機器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、TFT駆動によるアクティブマト
リクス駆動方式の液晶装置においては、縦横に夫々配列
された多数の走査線及びデータ線並びにこれらの各交点
に対応して多数の画素電極がTFTアレイ基板上に設け
られている。そして、これらに加えて、サンプリング回
路、プリチャージ回路、走査線駆動回路、データ線駆動
回路などのTFTを構成要素とする各種の周辺回路が、
このようなTFTアレイ基板上に設けられる場合があ
る。
【0003】これらの周辺回路のうち、サンプリング回
路は、高周波数の画像信号を各データ線に所定のタイミ
ングで安定的に走査信号と同期して供給するために、画
像信号をサンプリングする回路である。
【0004】プリチャージ回路は、コントラスト比の向
上、データ線の電位レベルの安定、表示画面上のライン
むらの低減等を目的として、データ線に対し、データ線
駆動回路から上述のサンプリング回路を介して又は直接
に供給される画像信号に先行するタイミングで、プリチ
ャージ信号(画像補助信号)を供給することにより、画
像信号をデータ線に書き込む際の負荷を軽減する回路で
ある。特に液晶を交流駆動するために通常行われるデー
タ線の電圧極性を所定周期で反転して駆動する方式、例
えば一水平走査期間毎にデータ線の電圧極性を反転して
駆動する所謂1H反転駆動方式等においては、プリチャ
ージ信号をデータ線に予め書き込んでおけば、画像信号
をデータ線に書き込む際に必要な電荷量を顕著に少なく
できる。例えば、特開平7−295520号公報に、こ
のようなプリチャージ回路の一例が開示されている。
【0005】以上のように、サンプリング回路やプリチ
ャージ回路などの周辺回路をTFTアレイ基板上に設け
ることにより、駆動装置等のハードウエア資源にかかる
負担を軽減しながら、高品位画像の表示が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記プ
リチャージ信号はプリチャージ信号線に、また画像信号
は画像信号線に供給されるが、これらの信号線は前記プ
リチャージ回路あるいはサンプリング回路のTFT導通
時において、当該TFTを介して多数のデータ線と接続
されるため、非常に大きな配線容量が付加されることに
なる。しかも、前記プリチャージ信号あるいは画像信号
は当該プリチャージ信号線あるいは画像信号線の片側か
らしか供給されていないため、前記プリチャージ信号線
または画像信号線の終端側ほど、信号遅延が顕著になる
という問題があった。
【0007】従来の構成では、前記プリチャージ信号線
または画像信号線は、TFTアレイ基板の外部回路接続
端子との接点を始端として、多数のデータ線の配列方向
に沿うように、また、走査線とほぼ平行に、例えばTF
Tアレイ基板の左側から右側へと引き回され、その終端
は最右端のデータ線に接続されたプリチャージ回路ある
いはサンプリング回路のTFTと接続されている。従っ
て、特に一度に全てのデータ線に対してプリチャージ信
号を供給するような構成、あるいはシリアル−パラレル
変換により一度に複数のデータ線に対して画像信号を供
給するような構成においては、前記プリチャージ信号線
または画像信号線には、プリチャージ回路またはサンプ
リング回路のTFTを介して多数のデータ線が接続され
ることになり、それによる配線容量の増大はプリチャー
ジ信号線または画像信号線の終端側ほど顕著なものとな
る。
【0008】その結果、前記外部回路接続端子から供給
されるプリチャージ信号または画像信号は、前記プリチ
ャージ信号線または画像信号線の終端側ほど遅延が大き
くなり、プリチャージ信号または画像信号に基づいてデ
ータ線に書き込まれる電荷量は、左右のデータ線で差が
生じ、画像表示領域の左右でコントラストに差が生じる
という問題があった。
【0009】特に、画素ピッチを微細化して、高精細な
表示を可能にした液晶装置においては、データ線の本数
も相当数に達するため、プリチャージ信号を供給する回
路の負荷が増大し、上述した信号の遅延及び劣化はより
一層著しいものとなる。
【0010】また、このコントラスト差は、1枚の液晶
装置単独ではそれ程目立たない程度のものであるが、2
枚または3枚等の複数枚の液晶装置を用いる複板式の液
晶プロジェクタのように、1枚だけデータ線駆動回路の
走査方向が左右反転した液晶装置を用いる場合には、複
数枚の液晶装置を組み合わせた時にコントラストのむら
が1枚だけ逆方向に発生するため、色むらとなって認識
されてしまうといった問題があった。
【0011】本発明は上述した問題点に鑑みなされたも
のであり、走査方向を反転させる場合でも色むら等のコ
ントラストむらに起因する画像不良を発生させることの
ない液晶装置及び当該液晶装置を備えた電子機器を提供
することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電気光
学装置は前記課題を解決するために、基板に画像信号が
供給される複数のデータ線と、走査信号が供給される複
数の走査線と、前記各データ線及び前記各走査線に接続
された第1スイッチング手段と、前記第1スイッチング
手段に接続された画素電極とを備えた電気光学装置であ
って、画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリ
ングして前記データ線に供給するための第2スイッチン
グ手段を有するサンプリング回路と、前記データ線に前
記画像信号を供給するためのサンプリング期間に先だっ
てプリチャージ信号線に供給されたプリチャージ信号を
プリチャージ回路駆動信号線のプリチャージ回路駆動信
号に基づいて前記データ線に供給するための第3スイッ
チング手段を有するプリチャージ回路とを具備し、前記
プリチャージ信号線は、前記複数のデータ線の配列方向
の両側から前記プリチャージ回路に接続されるように前
記基板に引き回されていることを特徴とする。
【0013】請求項1に記載の電気光学装置によれば、
先ず第3スイッチング手段が夫々導通状態になると、プ
リチャージ回路により、プリチャージ信号は、画像信号
に先行して複数のデータ線に夫々供給される。そして、
各データ線にプリチャージ信号としての電荷が供給され
ると、その電荷量に応じた分だけ、その後当該データ線
を介して画素電極に供給される画像信号の電荷量は少な
くて済む。特に1水平走査期間ごとに画像信号の極性
(信号の位相)を反転させる駆動方式のように、各画素
に対して電圧極性を反転させて画像信号を供給する場合
には、このようなプリチャージ信号の供給による画像信
号に必要な電荷量の減少は顕著となる。次に、複数の第
1スイッチング手段は、例えばそのゲート電極に入力さ
れる走査信号に応じて、データ線と画素電極との間(例
えば、ソース・ドレイン間)における導通状態及び非導
通状態を夫々制御する。そして、この第1スイッチング
手段が、例えば走査信号が供給された際にこの間を導通
状態とすると、サンプリング回路からの画像信号がデー
タ線を介して当該画素電極に書き込まれる。すると、例
えば画素電極に印加された液晶印加電圧に応じて、対応
する液晶部分の配向状態が変化する。複数の走査線への
走査信号の供給と、複数のデータ線へのプリチャージ信
号と画像信号の供給に応じて、各画素電極には所定印加
電圧が線順次、点順次の所定の順序で供給される。この
結果、当該電気光学装置において複数の画素電極により
規定される画像表示領域には、例えば液晶装置の場合、
液晶の配向状態の変化の分布により画像信号に対応する
画像が表示される。
【0014】ここで、上述したプリチャージ信号を伝搬
するプリチャージ信号線は、前記複数のデータ線の配列
方向の両側から前記サンプリング回路または前記プリチ
ャージ回路に接続されるように前記基板上に引き回され
ている。
【0015】従って、前記第3スイッチング手段が夫々
導通状態となり、前記プリチャージ信号線に付加される
前記複数のデータ線の配設容量が増大し、前記データ線
の配列方向の一方の側から他方の側への伝搬においては
信号遅延が生じ得る場合でも、当該他方の側から同じ信
号が供給されることになるので、全てのデータ線におい
て信号遅延を抑えてプリチャージ信号が書き込まれるこ
とになる。
【0016】その結果、例えば液晶装置単体においてコ
ントラストのむらが無くなるため、複数枚の電気光学装
置を組み合わせた場合においても合成される画像に色む
らを抑えることができる。
【0017】請求項2に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ信号線は、異なる信号供給接点に夫々接続さ
れていることを特徴とする。
【0018】請求項2に記載の電気光学装置によれば、
基板上に別々に設けられた異なる信号供給接点には、夫
々前記プリチャージ信号線の一端が接続されており、他
端は前記配列方向の両側から前記プリチャージ回路に接
続されている。従って、外部の信号源から夫々の信号供
給接点にプリチャージ信号が供給されると、プリチャー
ジ信号は、前記複数のデータ線の配列方向の両側から前
記プリチャージ回路に接続された前記プリチャージ信号
線により伝搬され、前記両側から前記プリチャージ回路
に供給される。従って、画素の高精細化が図られ、デー
タ線及び第3スイッチング手段の数が増大して、当該プ
リチャージ信号線に付加される配線容量が増大し、前記
データ線の配列方向の一方の側から他方の側への伝搬に
おいては信号遅延が生じ得る場合でも、前記信号供給接
点を介して当該他方の側から同じ信号が供給されること
になるので、全てのデータ線に信号遅延を生じさせるこ
となくプリチャージ信号が書き込まれることになる。そ
の結果、各データ線の電位は一様に所望の電位となり、
良好に画像信号が書き込まれることになる。従って、コ
ントラストのむらを抑えることができる。
【0019】請求項3に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ信号線は、前記データ線と同様に低抵抗な金
属膜あるいは金属合金膜で、かつ前記データ線と同一工
程で形成されることを特徴とする。
【0020】請求項3に記載の電気光学装置によれば、
前記プリチャージ信号線はデータ線と同様に低抵抗な金
属あるいは金属合金膜で形成されているため、プリチャ
ージ信号線を上述したようにプリチャージ回路の両側に
接続するように引き回す場合でも、工程を増やすことな
く比較的容易に電気光学装置を製造することができる。
【0021】請求項4に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ回路駆動信号線は、前記複数のデータ線の配
列方向の両側から前記プリチャージ回路に接続されるよ
うに前記基板に引き回されていることを特徴とする。
【0022】請求項4に記載の電気光学装置によれば、
前記プリチャージ回路の第3スイッチング手段に対する
駆動信号はプリチャージ回路駆動信号線により伝搬され
ることになるが、このプリチャージ回路駆動信号線は前
記プリチャージ信号線とともに前記複数のデータ線の配
列方向の両側から前記プリチャージ回路に接続されるよ
うに前記基板上にて引き回されている。従って、画素の
高精細化が図られ、データ線及び第3スイッチング手段
の数が増大して、当該プリチャージ回路駆動信号線に付
加される配線容量が増大し、前記データ線の配列方向の
一方の側から他方の側への伝搬においては信号遅延が生
じ得る場合でも、当該他方の側から同じ信号が供給され
ることになるので、全てのデータ線に信号遅延を生じさ
せることなくプリチャージ信号が書き込まれることにな
る。その結果、各データ線の電位は一様に所望の電位と
なり、良好に画像信号が書き込まれることになる。従っ
て、コントラストのむらを抑えることができる。
【0023】請求項5に記載の電気光学装置は、基板に
画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号が供
給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記各走
査線に接続された第1スイッチング手段と、前記第1ス
イッチング手段に接続された画素電極とを備えた電気光
学装置であって、画像信号線に供給された前記画像信号
をサンプリングして前記データ線に供給するための第2
スイッチング手段を有するサンプリング回路と、前記デ
ータ線に前記画像信号を供給するためのサンプリング期
間に先だってプリチャージ信号をプリチャージ回路駆動
信号線のプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記デー
タ線に供給するための第3スイッチング手段を有するプ
リチャージ回路とを具備し、前記プリチャージ回路駆動
信号線は、前記複数のデータ線の配列方向の両側から前
記プリチャージ回路に接続されるように前記基板に引き
回されていることを特徴とする。
【0024】請求項5に記載の電気光学装置によれば、
上述したように、画素の高精細化が図られ、データ線及
び第3スイッチング手段の数が増大して、当該プリチャ
ージ回路駆動信号線に付加される配線容量が増大し、前
記データ線の配列方向の一方の側から他方の側への伝搬
においては信号遅延が生じ得る場合でも、当該他方の側
から同じ信号が供給されることになるので、全てのデー
タ線に信号遅延を抑えてプリチャージ信号が書き込まれ
ることになる。その結果、各データ線の電位は一様に所
望の電位となり、良好に画像信号が書き込まれることに
なる。従って、コントラストのむらを抑えることができ
る。
【0025】請求項6に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ回路駆動信号線は、異なる信号供給接点に夫
々接続されていることを特徴とする。
【0026】請求項6に記載の電気光学装置によれば、
異なる信号供給接点には、夫々前記プリチャージ回路駆
動信号線の一端が接続されており、他端は前記配列方向
の両側から前記プリチャージ回路に接続されている。従
って、外部の信号源から夫々の信号供給接点にプリチャ
ージ回路駆動信号が供給されると、プリチャージ回路駆
動信号は、前記複数のデータ線の配列方向の両側から前
記プリチャージ回路に接続された前記プリチャージ回路
駆動信号線により伝搬され、前記両側から前記プリチャ
ージ回路に供給される。従って、画素の高精細化が図ら
れ、データ線及び第3スイッチング手段の数が増大し
て、当該プリチャージ回路駆動信号線に付加される配線
容量が増大し、前記データ線の配列方向の一方の側から
他方の側への伝搬においては信号遅延が生じ得る場合で
も、前記信号供給接点を介して当該他方の側から同じ信
号が供給されることになるので、全てのデータ線に信号
遅延を抑えてプリチャージ回路駆動信号が書き込まれる
ことになる。その結果、各データ線の電位は一様に所望
の電位となり、良好に画像信号が書き込まれることにな
る。従って、コントラストのむらを抑えることができ
る。
【0027】請求項7に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ回路駆動信号線は、前記データ線と同様に低
抵抗な金属膜あるいは金属合金膜で、かつ前記データ線
と同一工程で形成されることを特徴とする。
【0028】請求項7に記載の電気光学装置によれば、
前記プリチャージ回路駆動信号線はデータ線と同様に低
抵抗な金属あるいは金属合金膜で形成されているため、
プリチャージ回路駆動信号線を上述したようにプリチャ
ージ回路の両側に接続するように引き回す場合でも、工
程を増やすことなく比較的容易に電気光学装置を製造す
ることができる。
【0029】請求項8に記載の電気光学装置は、前記サ
ンプリング回路の前記第2スイッチング手段を前記デー
タ線の配列方向または逆方向に順次駆動するための双方
向シフトレジスタを有するデータ線駆動回路を更に備え
たこと特徴とする。
【0030】請求項8によれば、データ線駆動回路は、
双方向シフトレジスタを有しているため、駆動信号は、
データ線の配列方向に沿って一方の側から他方の側へと
転送され、あるいは、当該他方の側から前記一方の側へ
と転送される。転送方向が何れの方向になった場合でも
同じ条件で駆動信号を供給することが可能となる。従っ
て、反転表示等が行われる場合でも、コントラストのむ
らを抑えることができる。
【0031】請求項9に記載の電気光学装置は、前記プ
リチャージ回路は、前記データ線駆動回路及びサンプリ
ング回路と共に前記データ線の同じ側に設置され、前記
プリチャージ回路駆動信号線には、前記第2スイッチン
グ手段の導通タイミングに先行して前記第3スイッチン
グ手段を導通させるプリチャージ回路駆動信号が供給さ
れることを特徴とする。
【0032】請求項9に記載の電気光学装置によれば、
前記プリチャージ回路は、前記データ線駆動回路及びサ
ンプリング回路と共に前記データ線の同じ側に設置され
ているので、例えばサンプリング回路とプリチャージ回
路とを並列に接続したり、あるいはサンプリング回路と
プリチャージ回路に対する駆動信号を、何れも前記デー
タ線駆動回路から供給するように構成すれば、非画素領
域の有効利用が図られ、電気光学装置の小型化を実現す
る。そして、このような各駆動信号を供給する回路の共
通化を図った場合でも、プリチャージ信号は常に画像信
号よりも先行してデータ線に書き込む必要がある。そこ
で、前記サンプリング回路の複数の第3スイッチング手
段に対する駆動信号を伝搬するプリチャージ回路駆動信
号線には、前記第2スイッチング手段の導通タイミング
に先行して前記データ線の線順次に前記第3スイッチン
グ手段を導通させるプリチャージ回路駆動信号が供給さ
れる。これにより、プリチャージ回路の第3スイッチン
グ手段は、常にサンプリング回路の第2スイッチング手
段よりも先行して導通することになり、適切にプリチャ
ージ信号の前記データ線への書き込みが行われることに
なる。また、このように構成した場合には、前記データ
線駆動回路の転送方向によってプリチャージ信号の書き
込まれるデータ線の順序が変わることになるが、上述し
たように、前記プリチャージ信号は前記プリチャージ回
路の両側から供給されているため、何れの転送方向でも
同じ条件でデータ線に書き込まれることになる。従っ
て、コントラストのむらを抑えることができる。
【0033】請求項10に記載の電気光学装置は、前記
サンプリング回路の前記第2スイッチング手段を、前記
データ線の配列方向まはた逆方向に順次駆動する双方向
シフトレジスタと、前記プリチャージ回路の前記第3ス
イッチング手段を前記データ線の配列方向または逆方向
に順次駆動する双方向シフトレジスタとを有するデータ
線駆動回路を含むことを特徴とする。
【0034】請求項10に記載の電気光学装置によれ
ば、前記サンプリング回路の前記第2スイッチング手段
は、前記データ線駆動回路から出力され、前記データ線
の配列方向まはた逆方向に順次転送される駆動信号に基
づいて、前記データ線毎、或いは複数のデータ線をグル
ープ毎に順次に導通状態となるが、前記プリチャージ回
路の前記第3スイッチング手段も、前記データ線駆動回
路から出力され、前記データ線の配列方向まはた逆方向
に順次転送される駆動信号に基づいて、前記データ線の
線順次に導通状態とされる。従って、プリチャージ信号
が書き込まれる前記データ線の順序は、前記転送方向に
よって変わることになるが、上述したように、前記プリ
チャージ信号は、前記データ線の配列方向の両側から前
記プリチャージ回路に供給されているため、転送方向が
何れの方向であっても、前記データ線に同じ条件で書き
込まれることになる。その結果、反転表示等が行われる
場合でも、確実かつ良好にプリチャージを行い、コント
ラストのむらを抑えることができる。
【0035】請求項11に記載の電気光学装置は、前記
プリチャージ回路は、前記データ線を介して前記データ
線駆動回路及びサンプリング回路の反対側に設置され、
前記プリチャージ回路駆動信号線には、水平帰線期間に
一括して前記第3スイッチング素子を導通させるプリチ
ャージ回路駆動信号が供給されることを特徴とする。
【0036】請求項11に記載の電気光学装置によれ
ば、前記プリチャージ回路は、前記データ線を介して前
記データ線駆動回路及びサンプリング回路の反対側に設
置されているため、電気光学装置の非画素領域を有効に
活用することができ、電気光学装置の小型化を実現す
る。しかし、このような配置では、前記データ線駆動回
路からの線順次の出力信号を用いることが困難である。
そこで、前記データ線の配列方向における両側から当該
プリチャージ回路に接続されているプリチャージ回路駆
動信号線に対し、水平帰線期間に一括して当該プリチャ
ージ回路の全ての前記第3スイッチング手段を導通させ
るプリチャージ回路駆動信号を供給する。これにより、
プリチャージ回路駆動信号線には全てのデータ線の配線
容量が付加されることになるが、上述したように、プリ
チャージ回路駆動信号線は、前記プリチャージ回路の両
側から接続されており、前記プリチャージ回路駆動信号
は、前記第3スイッチング手段に前記両側から供給され
ることになる。従って、データ線の一方の側から他方の
側に対しては信号遅延が生じ得る状況においても、当該
他方の側から前記一方の側に対してプリチャージ信号が
供給されるので、全てのデータ線にほぼ同じ条件でプリ
チャージ信号が書き込まれ、コントラストのむらを抑え
ることができる。
【0037】請求項12に記載の電気光学装置は、前記
画像信号線は、前記複数のデータ線の配列方向の両側か
ら前記サンプリング回路に接続されるように前記基板に
引き回されていることを特徴とする。
【0038】請求項12に記載の電気光学装置によれ
ば、前記第2スイッチング手段が夫々導通状態となり、
前記画像信号線に付加される前記複数のデータ線の配設
容量が増大し、前記データ線の配列方向の一方の側から
他方の側への伝搬においては信号遅延が生じ得る場合で
も、当該他方の側から同じ信号が供給されることになる
ので、全てのデータ線において信号遅延を抑えて前記画
像信号が書き込まれることになる。その結果、例えば液
晶装置単体においてコントラストのむらが無くなるた
め、複数枚の電気光学装置を組み合わせた場合において
も合成される画像に色むらを抑えることができる。
【0039】請求項13に記載の電気光学装置は、基板
上に画像信号が供給される複数のデータ線と、走査信号
が供給される複数の走査線と、前記各データ線及び前記
各走査線に接続された第1スイッチング手段と、前記第
1スイッチング手段に接続された画素電極とを備えた電
気光学装置であって、画像信号線に供給された前記画像
信号をサンプリングして前記データ線に供給するための
第2スイッチング手段を有するサンプリング回路とを具
備し、前記画像信号線は、前記複数のデータ線の配列方
向の両側から前記サンプリング回路に接続されるように
前記基板に引き回されていることを特徴とする。
【0040】請求項13に記載の電気光学装置によれ
ば、前記第2スイッチング手段が夫々導通状態となり、
前記画像信号線に付加される前記複数のデータ線の配設
容量が増大し、前記データ線の配列方向の一方の側から
他方の側への伝搬においては信号遅延が生じ得る場合で
も、当該他方の側から同じ信号が供給されることになる
ので、データ線において信号遅延を抑えて前記画像信号
が書き込まれることになる。その結果、例えば液晶装置
単体においてコントラストのむらを抑えることができる
ため、複数枚の電気光学装置を組み合わせた場合におい
ても合成される画像に色むらを抑えることができる。
【0041】請求項14に記載の電気光学装置は、前記
画像信号線は、前記配列方向の夫々の側に対応して別々
に設けられた異なる信号供給接点に夫々接続されてなる
ことを特徴とする。
【0042】請求項14に記載の電気光学装置によれ
ば、前記データ線の配列方向の夫々の側に対応して、前
記基板上に別々に設けられた異なる信号供給接点には、
夫々前記画像信号線の一端が接続されており、他端は前
記配列方向の両側から前記サンプリング回路に接続され
ている。従って、外部の信号源から夫々の信号供給接点
に画像信号が供給されると、当該画像信号は、前記複数
のデータ線の配列方向の両側から前記サンプリング回路
に接続された画像信号線により伝搬され、前記両側から
前記サンプリング回路に供給される。従って、画素の高
精細化が図られ、データ線及び第2スイッチング手段並
びに第3スイッチング手段の数が増大して、当該画像信
号線に付加される配線容量が増大し、前記データ線の配
列方向の一方の側から他方の側への伝搬においては信号
遅延が生じ得る場合でも、前記信号供給接点を介して当
該他方の側から同じ信号が供給されることになるので、
データ線に信号遅延を抑えて画像信号が書き込まれるこ
とになる。その結果、各データ線には良好に画像信号が
書き込まれることになる。従って、コントラストのむら
を抑えることができる。
【0043】請求項15に記載の電気光学装置は、前記
サンプリング回路の前記第2スイッチング手段を前記デ
ータ線の配列方向または逆方向に順次駆動するための双
方向シフトレジスタを有するデータ線駆動回路をさらに
備えたことを特徴とする。
【0044】請求項15に記載の電気光学装置によれ
ば、データ線駆動回路により順次に出力される駆動信号
により、前記サンプリング回路の前記第2スイッチング
手段が前記線順次に導通状態となり、次々に画像信号が
データ線に書き込まれることになる。そして、このデー
タ線駆動回路は、双方向シフトレジスタを有しているた
め、前記駆動信号は、前記データ線の配列方向に沿って
一方の側から他方の側へと転送され、あるいは、当該他
方の側から前記一方の側へと転送される。従って、前記
第2スイッチング手段が導通状態となる順序も、この駆
動信号の転送方向に応じて変わることになるが、上述し
たように、前記画像信号は前記データ線の配列方向にお
ける両側から前記サンプリング回路に供給されるため、
転送方向が何れの方向になった場合でも同じ条件で書き
込まれることになる。従って、反転表示等が行われる場
合でも、コントラストのむらを抑えることができる。
【0045】請求項16に記載の電子機器は前記課題を
解決するために、上述の何れか一項に記載の電気光学装
置を備えて構成されることを特徴とする。
【0046】請求項16に記載の電子機器によれば、電
子機器は、上述した本願発明の電気光学装置を備えてお
り、コントラストむらのない画像表示等が可能である。
更に、複数の液晶装置を組み合わせて画像を合成するよ
うな場合でも、コントラストむらがないため、例えばカ
ラーの光源を用いた場合に色むらを抑えて、良好な表示
を行うことができる。従って、高精細で、高品位の画像
表示が行える。
【0047】本発明のこのような作用及び他の利得は次
に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0049】(液晶装置の構成)電気光学装置の一例で
ある液晶装置の実施の形態の構成について図1から図5
に基づいて説明する。
【0050】先ず、液晶装置の全体構成について、図1
から図3を参照して説明する。図1は、液晶装置の実施
の形態におけるTFTアレイ基板上に設けられた各種配
線、周辺回路等の構成を示すブロック図であり、図2
は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素
と共に対向基板の側から見た平面図であり、図3は、対
向基板を含めて示す図2のH−H’断面図である。
【0051】図1において、液晶装置200は、例えば
石英基板、ハードガラス、シリコン基板等からなるTF
Tアレイ基板1を備えている。TFTアレイ基板1上に
は、マトリクス状に設けられた複数の画素電極11と、
X方向に複数配列されており夫々がY方向に沿って伸び
るデータ線35と、Y方向に複数配列されており夫々が
X方向に沿って伸びる走査線31と、各データ線35と
画素電極11との間に夫々介在すると共に該間における
導通状態及び非導通状態を、走査線31を介して夫々供
給される走査信号に応じて夫々制御するスイッチング素
子の一例としての複数のTFT30とが形成されてい
る。またTFTアレイ基板1上には、画素電極11に付
加する蓄積容量70のための配線である容量線31’
が、走査線31に沿ってほぼ平行に形成されている。但
し、容量線31’は走査線31と平行に形成するだけで
なく、前段の走査線下を利用して蓄積容量を形成しても
良い。なお、本実施形態においては、容量線31’は定
電位線80を介して負電源VSSYに接続されている。
このように、TFTアレイ基板1上の周辺回路の電源等
の定電位線80を利用すれば、容量線31’に定電位を
供給するための引き回し配線及び該配線に接続された外
部回路接続端子を設ける必要がないため、外部回路接続
端子数の削減が図れ、液晶装置200の小型化が実現で
きる。
【0052】TFTアレイ基板1上には更に、複数のデ
ータ線35に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像
信号に先行して夫々供給するプリチャージ回路201
と、画像信号をサンプリングして複数のデータ線35に
夫々供給するサンプリング回路301と、データ線駆動
回路101と、走査線駆動回路104とが形成されてい
る。
【0053】走査線駆動回路104は、図2に示す外部
回路接続端子102を介して外部制御回路(図示せず)
から供給される電源VDDY,VSSY、基準クロック
信号CLY及び反転信号CLYINV 、並びにスタート信
号DY等に基づいて、所定タイミングで走査線31に走
査信号をパルス的に線順次で印加する回路である。
【0054】データ線駆動回路101は、図2に示す外
部回路接続端子102を介して外部制御回路(図示せ
ず)から供給される電源VDDX,VSSX、基準クロ
ック信号CLX及び反転信号CLXINV 、スタート信号
DX等に基づいて、走査線駆動回路104が走査信号を
印加するタイミングに合わせて、サンプリング回路駆動
信号を供給する回路である。当該サンプリング回路駆動
信号は、サンプリング回路駆動信号線306を介してサ
ンプリング回路301に供給され、当該サンプリング回
路301によりデータ線35毎に画像信号VID1〜V
ID6の何れかがサンプリングされて書き込まれる。
【0055】プリチャージ回路201は、スイッチング
素子であるTFT202を各データ線35毎に備えてお
り、 これらのTFT202のソース電極にはプリチャ
ージ信号線204が接続され、また、 これらのTFT
202のゲート電極にはプリチャージ回路駆動信号線2
06が接続されている。特に、本実施形態においては、
プリチャージ信号線204及びプリチャージ回路駆動信
号線206は、外部回路接続端子102との接続を図る
ために、図1に示すように夫々接点103a,103d
及び接点103b,103cに接続されており、データ
線駆動回路101及び画像表示領域を取り囲むように引
き回されている。そして、外部制御回路からは、外部回
路接続端子102を介して接点103aと接点103d
の双方に同じプリチャージ信号NRSが供給され、か
つ、接点103bと接点103cに対しても同じプリチ
ャージ回路駆動信号NRGが供給されるように構成され
ている。このような構成により、プリチャージ回路20
1のTFT202には、図1において画像表示領域の左
右両側からプリチャージ信号及びプリチャージ回路駆動
信号が供給されることになり、全てのTFT202が同
時に導通し、プリチャージ信号線204及びプリチャー
ジ回路駆動信号線206に対してデータ線35の大きな
配線容量が付加されたとしても、データ線の配列位置に
拘わらずに信号遅延の問題を無くすことができる。尚、
プリチャージ信号線204及びプリチャージ回路駆動信
号線206のうち少なくとも何れか一方の信号線につい
て、プリチャージ回路201の初段及び終段から同じ信
号が供給されるような構成を採れば、画面の左右で生じ
るコントラストのむらに効果があることは言うまでもな
い。詳しくは後述する。
【0056】一方、サンプリング回路301は、TFT
302を各データ線35毎に備えており、各TFT30
2のソース電極には画像信号線304が接続されてい
る。また、各TFT302のゲート電極にはサンプリン
グ回路駆動信号線306が接続されている。従って、デ
ータ線駆動回路101からサンプリング回路駆動信号線
306を介してサンプリング回路駆動信号が入力された
TFT302は導通状態となり、外部制御回路から画像
信号線304を介して供給される画像信号VID1〜V
ID6が各データ線35に書き込まれることになる。
【0057】なお、本実施形態では、画像信号を各デー
タ線35ごとに供給するように構成したが、本発明はこ
れらに限られるものではなく、他の駆動方法として、例
えば隣接する6つのTFT302のゲート電極に対して
同時にサンプリング回路駆動信号を印加し、複数のデー
タ線35をグループ毎に順次選択するようにしてもよ
い。この場合、外部制御回路により例えば6相にシリア
ル−パラレル変換された6つの画像信号VID1〜VI
D6の位相タイミングを合わせ、TFT302を介して
データ線35に供給するようにしても、同様の表示を行
えることができる。また、画像信号のシリアル−パラレ
ル変換数は6に限られない。例えば、当該サンプリング
回路301を構成するTFT302におけるサンプリン
グ能力が高ければ、シリアル−パラレル変換数は6以下
でも構わないし、サンプリング能力が低ければ、シリア
ル−パラレル変換数は6以上でもよい。画像信号のシリ
アル−パラレル変換数が少ない方が外部制御回路に係る
コストを低減できる。また、少なくとも画像信号のシリ
アル−パラレル変換数分だけ、画像入力信号線が必要で
あることは言うまでもない。更に、画像信号のシリアル
−パラレル変換数を3、6、12、18、24、…とい
った3の倍数に設定すれば、画像入力信号線が3の倍数
で形成できるため、ビデオ表示する際に有利である。こ
れは、カラー画像信号が3つの色(赤、緑、青)に係る
信号からなることとの関係から、3の倍数であると、N
TSC表示やPAL表示等のビデオ表示をする際に制御
や回路を簡易化する上で好ましいからである。
【0058】以上のようなプリチャージ回路201及び
サンプリング回路301は、図1中斜線領域で示すよう
に且つ図2及び図3に示すように、対向基板2に形成さ
れた遮光性の額縁53に対向する位置においてTFTア
レイ基板1上に設けられており、データ線駆動回路10
1及び走査線駆動回路104は、液晶層50に面しない
TFTアレイ基板1の周辺領域上に設けられている。
【0059】プリチャージ回路201、サンプリング回
路301、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路
104は、主にTFTから構成されており、例えば各T
FTのa−Si(アモルファスシリコン)膜やp−Si
(ポリシリコン)膜から構成されたチャネル形成用の領
域に光が入射すると、この領域において光電変換効果に
より光電流が発生してしまい当該TFTのトランジスタ
特性が劣化する。このため、本実施の形態では、データ
線駆動回路101及び走査線駆動回路104が形成され
るTFTアレイ基板1の周辺部分は、プラスチック等か
らなる遮光性のケースの内部に納められ、プリチャージ
回路201及びサンプリング回路301は、遮光性の額
縁53の下にあるTFTアレイ基板1部分に形成される
のである。従って例えば、製造途中や出荷時の液晶装置
の品質、欠陥等を検査するための回路であり、やはり主
にTFTからなる検査回路を、同様にTFTアレイ基板
1の周辺部分や遮光性の額縁53の下の空きスペースに
設けることも可能である。その他にも、液晶装置におけ
る画質の向上、消費電力の低減、コストの低減等の観点
から、TFTを用いた各種の周辺回路を、同様にTFT
アレイ基板1の周辺部分や額縁53の下の空きスペース
に設けることも可能である。
【0060】図2及び図3において、TFTアレイ基板
1の上には、複数の画素電極11により規定される画像
表示領域(即ち、実際に液晶層50の配向状態変化によ
り画像が表示される液晶装置の領域)の周囲において両
基板を貼り合わせて液晶層50を包囲するシール部材の
一例としての光硬化性樹脂からなるシール材52が、画
像表示領域に沿って設けられている。そして、対向基板
2上における画像表示領域とシール材52との間には、
遮光性の額縁53が設けられている。
【0061】額縁53は、後に画像表示領域に対応して
開口部が設けられた遮光性のケースにTFTアレイ基板
1が入れられた場合に、当該画像表示領域が製造誤差等
により当該ケースの開口の縁に隠れてしまわないよう
に、即ち、例えばTFTアレイ基板1のケースに対する
数百μm程度のずれを許容するように、画像表示領域の
周囲に少なくとも500μm以上の幅を持つ帯状の遮光
性材料から形成されたものである。このような遮光性の
額縁53は、例えば、Cr(クロム)やNi(ニッケ
ル)などの金属材料を用いたスパッタリング、フォトリ
ソグラフィ及びエッチングにより対向基板2に形成され
る。或いは、カーボンやTi(チタン)をフォトレジス
トに分散した樹脂ブラックなどの材料から形成される。
【0062】シール材52の外側の領域には、画像表示
領域の下辺に沿ってデータ線駆動回路101及び外部回
路接続端子102が設けられており、画像表示領域の左
右の2辺に沿って走査線駆動回路104が画像表示領域
の両側に設けられている。走査線31に供給される走査
信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路1
04は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、
データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両
側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線は画像表
示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路
から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画像表
示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回
路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様に
データ線35を櫛歯状に駆動するようにすれば、データ
線駆動回路の占有面積を拡張することができるため、複
雑な回路を構成することが可能となる。尚、上述した櫛
歯状に駆動する方法は、走査線駆動回路104に適用で
きることは言うまでもない。
【0063】更に画像表示領域の上辺には、両側に設け
られた走査線駆動回路104間に信号を供給するための
複数の配線105が設けられている。また、対向基板2
のコーナー部の少なくとも一箇所で、TFTアレイ基板
1と対向基板2との間で電気的導通をとるための導通材
106が設けられ、共通電極電位LCCOMが対向電極
21に供給されている。そして、シール材52とほぼ同
じ輪郭を持つ対向基板2が当該シール材52によりTF
Tアレイ基板1に固着されている。
【0064】プリチャージ回路201及びサンプリング
回路301は、基本的に交流駆動の回路である。このた
め、シール材52により包囲され両基板間に挟持された
液晶層50に面するTFTアレイ基板1部分にこれらの
プリチャージ回路201及びサンプリング回路301を
設けても、直流電圧印加による液晶層50の劣化という
問題は生じない。これに対して、データ線駆動回路10
1及び走査線駆動回路104は、液晶層50に面するこ
とのないTFTアレイ基板1の周辺部分に設けられてい
る。従って、液晶層50に、特に直流駆動されるデータ
線駆動回路101や走査線駆動回路104からの直流電
圧成分が、漏れ込んで印加されることを未然に防止でき
る。ただし、パッシベーション膜によりデータ線駆動回
路101や走査線駆動回路104を保護するようにすれ
ば、液晶層50に面して、データ線駆動回路101及び
走査線駆動回路104を形成してもよい。
【0065】そして、前記額縁53下に、プリチャージ
回路201及びサンプリング回路301を設けること
で、走査線駆動回路104やデータ線駆動回路101を
TFTアレイ基板1の周辺部分に余裕を持って形成する
ことができ、特定の仕様に沿うようにこれらの周辺回路
を設計することが容易になる。また、従来においてデッ
ドスペースであった額縁53下に、プリチャージ回路2
01やサンプリング回路301を設けることで、液晶装
置200における有効表示面積の減少を招くこともな
く、同時に、特に額縁53は遮光性であるので、画像表
示領域を介して入射される光に対する遮光をプリチャー
ジ回路201やサンプリング回路301を構成するTF
T202及び302に施す必要も無い。加えて、シール
材52に面するTFTアレイ基板1部分にプリチャージ
回路201やサンプリング回路301を形成する訳では
ないので、これらの回路を構成するTFT202及び3
02をシール材52に混入されたギャップ材により破壊
する恐れはない。更に、これらの回路を構成するTFT
202及び302に対して、別途遮光膜を設ける必要も
無いので、このような遮光膜がシール材52の光硬化の
妨げになる事態も未然に防げる。即ち、両基板のシール
材52に対向する位置には、遮光膜を設ける必要はない
ので、シール材52を光硬化させる工程で両基板側から
光を十分に照射でき、良好に光硬化を行える。このた
め、基板の変形等が懸念される熱硬化性樹脂をシール材
52として使用しなくて済み有利である。
【0066】次に、プリチャージ回路201及びサンプ
リング回路301を構成するTFT202及び302の
具体的な回路構成について図4及び図5を参照して夫々
説明する。尚、図4は、プリチャージ回路201のTF
T202を構成する各種のTFTを示す回路図であり、
図5は、サンプリング回路301のTFT302を構成
する各種のTFTを示す回路図である。
【0067】図4(1)に示すようにプリチャージ回路
201のTFT202(図1参照)は、Nチャネル型T
FT202aから構成されてもよいし、図4(2)に示
すようにPチャネル型TFT202bから構成されても
よいし、図4(3)に示すようにNチャネル型TFT及
びPチャネル型TFTから成る相補型TFT202cか
ら構成されてもよい。尚、図4(1)から図4(3)に
おいて、図1に示したプリチャージ回路駆動信号線20
6を介して入力されるプリチャージ回路駆動信号206
a、206bは、ゲート電圧として各TFT202a〜
202cに入力され、同じく図1に示したプリチャージ
信号線204を介して入力されるプリチャージ信号NR
Sは、ソース電圧として各TFT202a〜202cに
入力される。
【0068】Nチャネル型TFTの202aにゲート電
圧として印加されるプリチャージ回路駆動信号206a
と、Pチャネル型TFT202bにゲート電圧として印
加されるプリチャージ回路駆動信号206bとは、相互
に反転信号である。従って、プリチャージ回路201を
相補型TFT202cで構成する場合には、プリチャー
ジ回路駆動信号線206が少なくとも2本以上必要とな
る。あるいは例えば、TFT202cの直前で206a
の信号をインバータ回路により反転させて反転信号20
6bを波形整形しても良い。このような構成をとれば、
図2における外部回路接続端子102からの引き回し配
線は1本で済み、外部回路接続端子102の増加や配線
形成によるパターン占有面積の減少を招くことがない。
【0069】図5(1)に示すようにサンプリング回路
301のTFT302(図1参照)は、Nチャネル型T
FT302aから構成されてもよいし、図5(2)に示
すようにPチャネル型TFT302bから構成されても
よいし、図5(3)に示すように相補型TFT302c
から構成されてもよい。尚、図5(1)から図5(3)
において、図1に示した画像信号線304を介して入力
される画像信号VID(例えばVID1〜VID6)
は、ソース電圧として各TFT302a〜302cに入
力され、同じく図1に示したデータ線駆動回路101か
らサンプリング回路駆動信号線306を介して入力され
るサンプリング回路駆動信号306a、306bは、ゲ
ート電圧として各TFT302a〜302cに入力され
る。
【0070】また、サンプリング回路301において
も、前述のプリチャージ回路201の場合と同様に、N
チャネル型TFT302aにゲート電圧として印加され
るサンプリング回路駆動信号306aと、Pチャネル型
TFT302bにゲート電圧として印加されるサンプリ
ング回路駆動信号306bとは、相互に反転信号であ
る。従って、サンプリング回路301を相補型TFT3
02cで構成する場合には、サンプリング回路駆動信号
306a、306b用のサンプリング回路駆動信号線3
06が少なくとも2本以上必要である。
【0071】次に、以上のようなTFT等で構成される
プリチャージ回路201によるプリチャージ動作につい
て図6のタイミングチャートを用いて詳しく説明する。
なお、図6においてX1,X2…は、データ線駆動回路
101から出力され、サンプリング回路駆動信号線30
6を介してサンプリング回路301のTFT302に供
給されるサンプリング回路駆動信号を示すものである。
【0072】上述したデータ線駆動回路101には、図
7に示すようなシフトレジスタ401が備えられてお
り、当該シフトレジスタ401は、各段がクロックドイ
ンバータ130,132及びインバータ131から構成
されている。このような構成のシフトレジスタ401
に、図6に示すように一画素当たりの選択時間t1を規
定するクロック信号CLXあるいは反転信号CLXINV
が、上述した外部回路接続端子102を介して供給され
ると、これらのクロック信号CLXあるいは反転信号C
LXINVは、水平走査の基準として前記クロックドイン
バータ130,132に入力される。また、同様に、ス
タート信号DXが外部回路接続端子102を介して供給
されると、このスタート信号DXは前記シフトレジスタ
401の初段のクロックドインバータ130に入力され
る。そして、以上のような各信号によってシフトレジス
タ401が動作を開始すると、シフトレジスタ401の
各段からは、1水平有効表示期間においてサンプリング
回路駆動信号X1,X2…が順次供給される。ここで、
図1に示した本実施の形態の回路構成では、データ線3
5毎に順次に当該データ線35に対応したサンプリング
回路301のTFT302を駆動するので、クロック信
号CLXの半周期の期間が選択時間t1と同じになる。
また、例えば、隣接する6本のデータ線に接続されるサ
ンプリング回路301を同時に駆動するようにすれば、
クロック信号CLXの半周期の期間は選択時間t1の6
倍となる。このような構成を採れば、シフトレジスタ4
01の駆動周波数を低減することが可能となり、低消費
電力化が実現できるばかりでなく、シフトレジスタを構
成するTFTの寿命を延ばすのに効果がある。各水平帰
線期間において、このようなスタート信号DXの入力に
先行するタイミングで、プリチャージ回路駆動信号NR
Gが各データ線に一括して供給される。特に本実施形態
では、外部回路接続端子102及び接点103b,10
3cの両方の接点を通じてプリチャージ回路駆動信号線
206にプリチャージ回路駆動信号NRGが供給され、
プリチャージ回路201の両側から当該プリチャージ回
路駆動信号NRGが供給される。より具体的には、垂直
走査の基準とされるクロック信号CLYがハイレベルと
なるとともに、画像信号VIDが信号の電圧中心値(V
ID中心)を基準として極性反転した後、この極性反転
からプリチャージをするまでのマージンである時間t3
経過後に、プリチャージ回路駆動信号NRGは、ハイレ
ベルとされる。他方、プリチャージ信号NRSは、画像
信号VIDの反転に対応して、水平帰線期間で画像信号
VIDと同極性の所定レベルとされる。従って、プリチ
ャージ回路駆動信号NRGがハイレベルとされる期間t
2において、データ線35はプリチャージが行われる。
そして、水平帰線期間が終了して有効表示期間が始まる
時点よりも時間t4だけ前に、即ち、プリチャージが終
了してから画像信号VIDが書き込まれるまでのマージ
ンを時間t4として、プリチャージ回路駆動信号NRG
は、ローレベルとされる。以上のように、プリチャージ
回路201は、各水平帰線期間において、プリチャージ
信号NRSを画像信号VID(例えばVID1〜VID
6)に先行して各データ線35に一括して供給する。特
に、本実施形態では、外部回路接続端子102及び接点
103a,103dの両方の接点を通じてプリチャージ
信号NRSがプリチャージ信号線204に供給され、プ
リチャージ回路201の両側から当該プリチャージ信号
NRSが供給される。
【0073】また、図6に示す期間t2においてプリチ
ャージ回路201の全てのTFT202が一度に導通
し、プリチャージ信号線204に多くのデータ線35の
配線容量が付加されることになったとしても、従来であ
れば信号遅延が生じていた側からも同じ信号が供給さ
れ、結果として信号遅延は抑えられる。従って、前記プ
リチャージ信号NRSは全てのデータ線35にほぼ同電
位の信号として書き込まれることになる。これにより、
データ線35に画像信号を書き込む際に必要な電荷量を
顕著に少なくすることができ、かつ、左右のデータ線3
5におけるコントラストのむらを無くすことができる。
【0074】この点が、従来の液晶装置と本発明に係る
液晶装置200との最も大きな相違点である。参考のた
めに、図20に従来の液晶装置200’の構成を示す。
図20に示すように、従来はプリチャージ信号線20
4’は一つの接点103eのみに接続され、その終端は
プリチャージ回路201における最右端のTFT202
に接続されている。また、同様にプリチャージ回路駆動
信号線206’は一つの接点103fのみに接続され、
その終端はプリチャージ回路201における最左端のT
FT202に接続されている。このような構成では、ま
ず、プリチャージ回路駆動信号線206’自体の配線容
量により、左側に行くほどプリチャージ回路駆動信号の
遅延が大きくなり、左側のTFT202ほど導通状態と
なるタイミングが遅れることになる。従って、厳密には
各TFT202の導通期間も異なり、各データ線35に
対するプリチャージ信号の書き込み時間が異なるので、
プリチャージ後の各データ線35の電位に差が生じるこ
とになる。
【0075】また、従来においても、水平帰線期間にお
いてプリチャージ回路201の全てのTFT202が導
通状態となるため、プリチャージ信号線204’には、
全てのデータ線35の配線容量が付加されることにな
り、図20において右側に行くほどデータ線35に供給
されるプリチャージ信号が遅延することになる。従っ
て、図20に示す構成では、右側のデータ線35ほどプ
リチャージによる書き込み電荷量が少なくなり、画像信
号が書き込まれた後には、コントラストのむらとして視
認されてしまう。但し、液晶装置単体では、このコント
ラストのむらは実用上殆ど支障ない程度であるが、例え
ば、この液晶装置を3枚用いて液晶プロジェクタを構成
した場合には、実用上差し支える程の色むらとなって認
識されるという問題があった。
【0076】図8に3枚式の液晶プロジェクタの概略構
成を示す。この液晶プロジェクタは、カラーフィルター
が形成されていない白黒表示の液晶装置をライトバルブ
として用い、ライトバルブ500R,500G,500
BをRGB別に3枚用いるもので、夫々のライトバルブ
には、図8に示すように、R,G,Bの3色の光が照射
される。そして、3枚のライトバルブ500R,500
G,500Bにより別々に光変調された3色光は、ダイ
クロイックミラーあるいはダイクロイックプリズム50
2により一つの投射光として合成された後、スクリーン
上に投射される。
【0077】このように、ダイクロイックプリズム50
2等を用いて合成すると、変調後のR光及びB光と比べ
ると、G光は、ダイクロイックプリズム502で反射さ
れないため、光の反転回数が一回だけG光について少な
くなる。この現象は、もちろんG光の代わりに、 R光
及びB光がダイクロイックプリズム502で反射されな
いように光学系を構成しても同じであり、更にダイクロ
イックミラー等を用いて3色光を合成した場合にも同様
に起こる。従って、このような場合には、G光のライト
バルブ500Gについて、データ線へ書き込まれる画像
信号を何等かの形で左右反転する必要が生じる。
【0078】図9にG光について画像信号を左右反転す
る手法の例を示す。なお、図9中における液晶装置の表
示は全て、TFTアレイ基板1側から見た表示である。
プリチャージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号N
RS及び画像信号は矢印の方向に向かって信号が供給さ
れていることを表しており、データ線駆動回路走査方向
の矢印の向きに画像信号が書き込まれる。図9(1)
は、液晶装置のデータ線駆動回路101の走査方向をG
光の照射されるライトバルブ500Gを構成する液晶装
置についてのみRシフト(図中、右から左へシフト)す
るように構成し、他のライトバルブ500R,500B
についてはLシフト(図中、左から右へシフト)するよ
うに構成した例である。また、図9(2)は、ライトバ
ルブ500R、500G、500Bを構成する液晶装置
のデータ線駆動回路101の走査方向を、全てについて
同じにしたが、 G光の照射されるライトバルブ500
Gについてのみ、画像信号を外部メモリーで反転させた
例である。何れの手法を用いても、図8に示した構成
で、3色の合成を行うことができる。
【0079】しかしながら、このような液晶プロジェク
タを、図20に示すような従来の液晶装置を用いて構成
した場合には、コントラストの低下領域がR光とB光に
ついては同じ側であるのに対し、 G光についてはこれ
らと反対側になるため、合成光による画像に色むらが生
じてしまう。つまり、ライトバルブ500Rと500B
においては、図9(1),(2)において画像表示領域
の右側の方が左側よりも薄く表示されることになり、文
字「F」の色よりも、帯状部分の色の方が薄く認識され
る。但し、2枚のライトバルブ共にむらの生じる方向が
同じであるため、この2枚のライトバルブを介した投射
光のみでは、色むらは認識されない。しかし、上述した
ように、G光の照射されるライトバルブ500Gだけ
は、画像信号が反転して表示されるため、帯状部分の方
が、文字「F」の部分の色よりも濃く表示される。つま
り、コントラストのむらの方向が、前記2枚のライトバ
ルブを介した投射光とは逆になってしまう。その結果、
3枚のライトバルブからの投射光を合成すると、所望の
色バランスが得られず、色むらとして認識されてしまう
のである。
【0080】一方、図8に示す液晶プロジェクタを上述
した本実施形態の液晶装置200を用いて構成した場合
には、このような色むらは発生せず、良好なカラー画像
を表示することができる。
【0081】つまり、本実施形態の液晶装置200にお
いては、上述したように、プリチャージ回路駆動信号線
206及びプリチャージ信号線204は、共に両端部が
夫々異なる二つの接点103b,103c、103a,
103dに接続されており、プリチャージ回路201の
左右両側に接続されている。そして、プリチャージ回路
駆動信号NRG及びプリチャージ信号NRSは、プリチ
ャージ回路201の両側から供給される。プリチャージ
回路駆動信号線206自体に配線容量が存在する場合に
は、プリチャージ回路201の右側から供給されたプリ
チャージ回路駆動信号NRGは左側に行くほど遅延する
ことになるが、本実施形態の液晶装置200において
は、同じプリチャージ回路駆動信号NRGがプリチャー
ジ回路201の左側からも供給されるので、プリチャー
ジ回路201内におけるプリチャージ回路駆動信号NR
Gの遅延を抑えることができる。その結果、プリチャー
ジ回路201の各TFT202の導通期間は何れも等し
くなり、各データ線35に対するプリチャージ信号NR
Sの書き込み期間が等しくすることが可能である。
【0082】また、プリチャージ回路201の右側から
供給されたプリチャージ信号NRSについても、データ
線35の配線容量により、左側に行くほど遅延が生じる
ことになるが、本実施形態においては、プリチャージ回
路201の右側からもプリチャージ信号NRSが供給さ
れるので、プリチャージ回路201内におけるプリチャ
ージ信号NRSの遅延を抑えることができる。
【0083】上述のようにプリチャージ回路駆動信号N
RGとプリチャージ信号NRSの信号遅延を抑えること
ができるが、従来に比して、およそ1/4程度に抑える
ことが可能となる。
【0084】従って、プリチャージ後における各データ
線35の電位は夫々ほぼ等しくなり、サンプリング回路
301により同電位の画像信号が書き込まれた場合に
は、コントラスト差が少なくすることができる。つま
り、本実施形態の液晶装置200を図8に示す3板式液
晶プロジェクタのライトバルブに適用したとしても、ラ
イトバルブ500R,500G,500Bの何れにおい
てもコントラストのむらを防ぐことができ、従ってライ
トバルブ500Gの表示画像のみを反転させて3色を合
成した場合でも、色むらを抑えることができて、極めて
良好なカラー画像を表示することができる。また、たと
えプリチャージ信号NRS、プリチャージ回路駆動信号
NRGの書き込み時間が多少遅延したとしても、プリチ
ャージ信号NRS及びプリチャージ回路駆動信号NRG
はプリチャージ回路201の右側と左側の両方から供給
されるので、信号遅延によるコントラストの低下を招く
のは画像表示領域の中央付近となる。従って、液晶プロ
ジェクタの3枚のライトバルブに本実施形態を用いる場
合、R光及びB光のライトバルブに対してG光のライト
バルブを左右反転させてもコントラストの低下を招く領
域がほぼ中央の同じ領域であるので、上述のような左右
反転に伴う色むらを防ぐことができるのである。また、
プリチャージ回路駆動信号線206及びプリチャージ信
号線204は、共に両端部が夫々異なる二つの接点10
3b,103c、103a,103dに接続されてお
り、プリチャージ回路201の左右両側に接続されてい
るので、万が一、二つの接点のうち一方の接点に接続さ
れた信号配線が断線しても、もう一方の接点に接続され
た信号配線から信号を供給することができるため、断線
不良を抑えることができる。
【0085】このように、本発明の液晶装置は、図8に
示すような複数枚の液晶装置を用いた液晶プロジェクタ
に特に有効である。
【0086】また、XGAモードあるいはSXGAモー
ドのように、高速表示モードを採用した場合には、デー
タ線35の本数は従来のVGAモードの場合に比べて約
2倍程度増えることになり、プリチャージ信号線204
に付加されるデータ線35の配線容量も約2倍程度増え
ることになる。しかし、本実施形態においては、上述の
ようにプリチャージ回路駆動信号NRG及びプリチャー
ジ信号NRSをプリチャージ回路201の両側から供給
するので、プリチャージ回路の全てのTFTを一度に導
通させるように構成しても、プリチャージ信号NRSの
遅延を確実に防止して、高精細で良好な画像表示を行う
ことが可能である。
【0087】(液晶装置の構成)次に、液晶装置200
が含むTFTアレイ基板1上の画像表示領域を構成する
画素部分及び周辺回路の具体的構成について図10及び
図21を参照して説明する。ここに、図10(a)はT
FTアレイ基板上に形成される各種電極等のパターンの
平面図であり、図10(b)は図10(a)に示すA−
A’に沿った断面図で、画素スイッチング用TFTを示
している。また、図21(a)はPチャネル型TFT或
いはNチャネル型TFTといった単チャネル型TFTの
パターンの平面図であり、図21(b)は図21(a)
に示すB−B’に沿った断面図である。なお、図10
(a)及び図21(a)においては、各層や各部材を図
面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部
材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0088】ここで、図10(a)の平面図に示すよう
に、画素電極11は、TFTアレイ基板1上にマトリク
ス状に配列され、各画素電極11に隣接してTFT30
が設けられており、また画素電極11の縦横の境界に夫
々沿ってデータ線35及び走査線31が設けられてい
る。また、本実施例では画素電極11を制御する画素ス
イッチング用のTFT32は、各画素電極11に対して
1個しか設けられていないが、TFT30のソース・ド
レイン間、すなわちコンタクトホール37からコンタク
トホール38の間で走査線31の一部からなるゲート電
極を2個直列に配設し、デュアルゲート構造としても良
いし、3個以上直列に配設しても良い。このように、T
FT30にゲートを多段設けることにより、抵抗成分が
大きくなり、TFT30がオフ時のリーク電流を低減で
きる利点がある。なお、図10(b)は、説明の都合
上、画素電極11のマトリクス状配列等を簡略化して示
すためのものであり、実際の各電極は層間絶縁膜の間や
上をコンタクトホール等を介して配線されており、図1
0(b)から分かるように3次元的により複雑な構成を
有している。
【0089】図10(b)において、液晶装置は、各画
素に設けられるTFT30部分において、TFTアレイ
基板1並びにその上に積層された第1層間絶縁膜41、
半導体層32、ゲート絶縁膜33、走査線31、第2層
間絶縁膜42、データ線35、画素電極11を備えてい
る。
【0090】TFT30の下地となるTFTアレイ基板
1は、ガラスや石英、シリコン等の基板であり、このT
FTアレイ基板1上に、走査線31からの電界によりチ
ャネルが形成される半導体層32が設けられる。
【0091】半導体層32は、例えば、TFTアレイ基
板1上にa−Si(アモルファスシリコン)膜を形成
後、アニール処理を施して約50〜200nmの厚さに
固相成長させることにより形成する。その後、ゲート絶
縁膜33を熱酸化等で形成し、ゲート絶縁膜33の上に
走査線31の一部からなるゲート電極を形成する。そし
てNチャネル型TFTを形成する場合には、半導体層3
2のソース・ドレイン領域となる部分に選択的にSb
(アンチモン)、As(砒素)、P(リン)などのV族
元素のドーパントを用いたイオン注入等によりドープを
行って、ソース領域及びドレイン領域を形成する。ま
た、Pチャネル型TFTを形成する場合には、半導体層
32のソース・ドレイン領域となる部分に選択的にAl
(アルミニウム)、B(ボロン)、Ga(ガリウム)、
In(インジウム)などのIII族元素のドーパントを用
いたイオン注入等によりドープを行ってソース領域及び
ドレイン領域を形成する。そして、これらのドープは、
走査線31の一部からなるゲート電極をマスクとして行
われるため、ドープが行われなかった領域がチャネル領
域32aとして形成される。特にTFT30をLDD
(Lightly Doped Drain)構造を持
つNチャネル型TFTとする場合、ソース領域及びドレ
イン領域のうちチャネル領域32a側に夫々隣接する一
部にPなどのV族元素のドーパントにより低濃度ソース
領域32b及び低濃度ドレイン領域32cを形成し、同
じくPなどのV族元素のドーパントにより高濃度ソース
領域32d及び高濃度ドレイン領域32eを形成する。
また、Pチャネル型TFTとする場合、ソース・ドレイ
ン領域のうちチャネル領域32aの側に夫々隣接する一
部に、BなどのIII族元素のドーパントを用いて低濃度
ソース領域32b及び高濃度ソース領域32dと、低濃
度ドレイン領域32c及び高濃度ドレイン領域32eを
形成する。なお、Nチャネル型TFTは、動作速度が速
いという利点があり、画素スイッチング用のTFT30
として用いられることが多い。
【0092】また、このようにLDD構造とした場合、
ショートチャネル効果を低減できる利点が得られる。な
お、TFT30は、低濃度ソース領域32b、低濃度ド
レイン領域32cに不純物のイオンを打ち込まないオフ
セット構造のTFTとしてもよいし、ゲート電極をマス
クとして高濃度な不純物イオンを打ち込み自己整合的に
高濃度ソース領域32d、高濃度ドレイン領域32eを
形成するセルフアライン型のTFTとしてもよい。
【0093】ゲート絶縁膜33は、半導体層32を約9
00〜1300℃の温度により熱酸化することにより、
30〜150nm程度の比較的薄い厚さの熱酸化膜を形
成して得る。
【0094】また、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶
縁膜42は夫々、500〜1500nm程度の厚みを持
つNSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケート
ガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からな
る。なお、第2層間絶縁膜42の上に更に平坦化膜をス
ピンコート等で塗布してもよく、又はCMP処理を施し
てもよい。また、第2層間絶縁膜42の表面を平坦にす
るように処理してもよいことは言うまでもない。このよ
うに、画素電極11を形成する表面を平坦化すること
で、ラビング時の配向不良により生じる液晶のディスク
リネーションの発生領域を極力低減することができる。
【0095】第1層間絶縁膜41には、高濃度ソース領
域32dへ通じるコンタクトホール37が形成され、第
1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42には、高濃度
ドレイン領域32eへ通じるコンタクトホール38が夫
々形成されている。この高濃度ソース領域32dへのコ
ンタクトホール37を介して、データ線35は高濃度ソ
ース領域32dに電気接続される。また、高濃度ドレイ
ン領域32eへのコンタクトホール38を介して、画素
電極11が高濃度ドレイン領域32eに電気接続され
る。各コンタクトホールは、例えば、反応性イオンエッ
チング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッ
チングにより形成すれば、寸法精度よく開孔できる。ま
た、ドライエッチングにウエットエッチングを組み合わ
せれば、コンタクトホール部の側壁をテーパー状に形成
することができるため、コンタクトホール部の段差によ
り、配線が断線することがない。尚、コンタクトホール
部の側壁をテーパー状にするのに、ドライエッチングに
よりレジストを後退させても形成できる。
【0096】一般に、チャネルが形成される半導体層3
2を形成するポリシリコン膜等は、光が入射するとポリ
シリコン膜が有する光電変換効果により光電流が発生し
てしまいTFT30のトランジスタ特性が劣化するが、
本実施の形態では、図6(b)に示すように対向基板2
に各TFT30に夫々対向する位置にCr膜から成る遮
光性の遮光膜23が形成されているので、入射光が半導
体層32に直接入射することが防止される。更にこれに
加えて又は代えて、走査線31の一部からなるゲート電
極を上側から覆うようにデータ線35をAl等の不透明
な金属薄膜から形成すれば、遮光膜23と共に又は単独
で、半導体層32への入射光の入射を効果的に防ぐこと
ができる。尚、工程増を招くが、半導体層32の少なく
ともチャネル領域及び、該チャネル領域とソース・ドレ
インの接合部に重なるように、その下層に酸化シリコン
膜や窒化シリコン膜等の絶縁膜を介して、W(タングス
テン)やMo(モリブデン)等の高融点金属或いは金属
シリサイド膜等の金属合金膜等により遮光膜を設けるこ
とにより、TFTアレイ基板裏面からの戻り光を遮断し
てもよい。このような構成を採れば、強い光を入射して
も、光によるTFT30のトランジスタ特性の劣化を招
くことがないため、光を入射する光源を明るくすること
ができる。すなわち、例えばマイクロレンズ等の光利用
効率を向上させるための手段を用いる必要が無いので、
明るい液晶装置を低コストで提供することができる。
尚、前記遮光膜は周辺回路の電源等と接続することによ
り、定電位を供給することで、画素スイッチング用TF
Tのトランジスタ特性の劣化を防止してもよい。
【0097】走査線31は、減圧CVD法等によりポリ
シリコン膜を堆積した後、フォトリソグラフィ工程やエ
ッチング工程等により形成される。或いは、W(タング
ステン)やMo(モリブデン)等の金属膜又は金属シリ
サイド膜等の合金膜から形成されてもよい。このような
構成を採れば、走査線31の低抵抗化が図れるため、走
査信号の遅延による表示品位の劣化を防止できる。ま
た、走査線31自体の線幅を細めることが可能となり、
液晶装置が小型化しても画素開口部(光透過部)への影
響を少なくできる。更に、走査線31が遮光膜として代
用できるため、対向基板2上の遮光膜23を省くことが
できる。これにより、TFTアレイ基板1と対向基板2
との貼り合わせ時における精度を無視することができる
ので、透過率がばらつかない液晶装置を提供することが
できる。
【0098】データ線35は、スパッタリング等によ
り、約100〜500nmの厚さに堆積されたAl等の
低抵抗金属や金属シリサイド等の合金膜をフォトリソグ
ラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより形成す
る。尚、上述したプリチャージ信号線204やプリチャ
ージ回路駆動信号線206をデータ線35と同一膜で形
成すると、低抵抗で信号遅延が生じにくいため、各種配
線材料として使用される。
【0099】画素電極11は例えば、ITO(Indium
Tin Oxide)膜などの透明導電性薄膜からなり、上述し
た第2層間絶縁膜42の上面に設けられている。この画
素電極11は、スパッタリング処理等によりITO膜等
を約50〜200nmの厚さに堆積した後、フォトリソ
グラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより形成
される。なお、当該液晶装置を反射型として用いる場合
には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極
11を形成してもよい。
【0100】一方、上述したデータ線駆動回路101、
走査線駆動回路104、プリチャージ回路201、サン
プリング回路301等の周辺回路を制御するPチャネル
型TFT及びNチャネル型TFTは、基本的に図21
(a)に示すような平面構造をし、そのB−B’に沿っ
た断面図は図21(b)に示す構造をしている。このよ
うに、TFT60と、図10(a)に示した画素スイッ
チング用のTFT30との違いは、 TFT30のドレ
イン電極としての画素電極11にはITOを用い、TF
T60のドレイン電極にはアルミニウムを用いる点のみ
であり、画素領域におけるTFT30の形成時とほぼ同
一な薄膜形成工程で形成できる。
【0101】具体的には、まず、TFTアレイ基板1上
に半導体層62が形成され、 半導体層62には、チャ
ネル領域62a、低濃度ソース領域62b、高濃度ソー
ス領域62d、低濃度ドレイン領域62c、及び高濃度
ドレイン領域62eが形成される。また、半導体層62
上にはゲート絶縁膜63が形成され、当該ゲート絶縁膜
63上にはゲート電極61が形成される。そして、第1
層間絶縁膜41に形成されたコンタクトホール66を介
してソース電極64及びドレイン電極65が、夫々高濃
度ソース領域62d及び高濃度ドレイン領域62eに電
気的に接続される。更に、ソース電極64及びドレイン
電極65を覆うように、第2層間絶縁膜42が形成され
る。
【0102】そして、半導体層62は上述した画素領域
のTFT30の半導体層32に、チャネル領域62aは
TFT30のチャネル領域32aに、低濃度ソース領域
62bはTFT30の低濃度ソース領域32b に、高
濃度ソース領域62dはTFT30の高濃度ソース領域
32dに 、低濃度ドレイン領域62cはTFT30の
低濃度ドレイン領域32cに、及び高濃度ドレイン領域
62eはTFT30の高濃度ドレイン領域32eに夫々
対応しており同一の工程により形成される。なお、画素
スイッチング用のTFT30をNチャネル型TFTで形
成する場合、周辺回路を構成するTFT60のPチャネ
ル型TFTを形成するために、III族元素のドーパント
を用いたイオン注入等によりドープを行う工程を追加し
て、相補型TFTを形成することができる。
【0103】本実施例では、周辺回路を構成するTFT
60もLDD構造で形成したが、上述したオフセット構
造のTFTでも良いし、セルフアライン型のTFTでも
良い。なお、TFT60をセルフアライン型のTFTで
形成すれば、高い移動度が得られるため高速な駆動回路
が実現できる。
【0104】更には、ゲート絶縁膜63はTFT30の
ゲート絶縁膜33に対応し、ゲート電極61はTFT3
0のゲート電極31に対応しており同一の工程により形
成される。また、ソース電極66とドレイン電極65
は、TFT30のデータ線35の一部からなるソース電
極に対応し、同一の工程により形成される。
【0105】本実施の形態では特に、TFT30はp−
Si(ポリシリコン)タイプのTFTであるので、TF
T30の形成時に同一薄膜形成工程で、サンプリング回
路201、プリチャージ回路301、データ線駆動回路
101、走査線駆動回路104等を構成するTFT20
2、302等を形成することができ、製造上有利であ
る。例えば、データ線駆動回路101及び走査線駆動回
路104は、図4(3)及び図5(3)に示したプリチ
ャージ回路201やサンプリング回路301の場合と同
様に、Nチャネル型TFT及びPチャネル型TFTから
構成される相補構造の複数のTFTからTFTアレイ基
板1上の周辺部分に形成される。
【0106】また、画像信号線304及びプリチャージ
信号線204並びにプリチャージ回路駆動信号線206
は、上述したように低抵抗なアルミニウム等の金属膜あ
るいは金属合金膜で、 TFT30の形成時に同一薄膜
形成工程で形成することができるので、製造上有利であ
る。
【0107】尚、図10には示されていないが、対向基
板2の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板1の投
射光が出射する側には夫々、例えば、TN(ツイステッ
ドネマティック)モード、 STN(スーパーTN)モ
ード、D−STN(ダブル−STN)モード等の動作モ
ードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラッ
クモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィル
ム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0108】なお、以上説明した液晶装置は、カラー液
晶プロジェクタに適用されるため、3つの液晶装置がR
GB用のライトバルブとして夫々用いられ、各ライトバ
ルブには夫々RGB色分解用のダイクロイックミラーを
介して分解された各色の光が入射光として夫々入射され
ることになる。従って、各実施の形態では、対向基板2
に、カラーフィルタは設けられていない。しかしなが
ら、液晶装置においても遮光膜23の形成されていない
画素電極11に対向する所定領域にRGBのカラーフィ
ルタをその保護膜と共に、対向基板2上に形成してもよ
い。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型
や反射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に本
実施形態の液晶装置を適用できる。
【0109】また、液晶装置のスイッチング素子は、正
スタガ型又はコプラナー型のポリシリコンTFTである
として説明したが、逆スタガ型のTFTやアモルファス
シリコンTFT等の他の形式のTFTに対しても、本実
施の形態は有効である。
【0110】更に、液晶装置においては、一例として液
晶層50をネマティック液晶から構成したが、液晶を高
分子中に微小粒として分散させた高分子分散型液晶を用
いれば、配向膜並びに前述の偏光フィルム、偏光板等が
不要となり、光利用効率が高まることによる液晶装置の
高輝度化や低消費電力化の利点が得られる。更に、画素
電極11をAl等の反射率の高い金属膜から構成するこ
とにより、液晶装置を反射型液晶装置に適用する場合に
は、電圧無印加状態で液晶分子がほぼ垂直配向されたS
H(スーパーホメオトロピック)型液晶などを用いても
良い。更にまた、液晶装置においては、液晶層50に対
し垂直な電界(縦電界)を印加するように対向基板2の
側に共通電極21を設けているが、液晶層50に平行な
電界(横電界)を印加するように共通電極21と画素電
極11とを夫々構成する(即ち、対向基板2の側には縦
電界発生用の電極を設けることなく、TFTアレイ基板
1の側に横電界発生用の電極として共通電極21と画素
電極11とを設ける)ことも可能である。このように横
電界を用いると、縦電界を用いた場合よりも視野角を広
げる上で有利である。その他、各種の液晶材料、動作モ
ード、液晶配列、駆動方法等に本実施の形態を適用する
ことが可能である。
【0111】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図11に基づいて説明する。なお、第1の実
施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0112】本実施形態は、データ線駆動回路101の
シフトレジスタを図11に示すように双方向シフトレジ
スタ405で構成したところが第1の実施形態と異な
る。
【0113】双方向シフトレジスタ405は、図11に
示すように、各段が4個のクロックドインバータ13
0,131,133,134で構成されており、クロッ
クドインバータ134,133には、転送方向制御信号
DIR,DIRINVが供給されている。そして、この転
送方向制御信号DIRがハイレベルの時に、スタート信
号DXはL→R方向に順次転送され、転送方向制御信号
DIRINVがハイレベルの時にスタート信号DXはR→
L方向に順次転送される。
【0114】データ線駆動回路101のシフトレジスタ
をこのような双方向シフトレジスタ405で構成した場
合には、表示画像を左右だけでなく、上下にも反転する
ことができる。
【0115】このような構成にすることにより、複板方
式の液晶プロジェクタを床に設置する床置きタイプとし
たり、天井に逆さに取り付けて設置する天吊りタイプと
しても使用可能であり、更には、携帯型ビデオカメラの
液晶モニタのように、単板方式の液晶装置である液晶モ
ニタを、ユーザの撮影姿勢に応じて、例えばフレキシブ
ルジョイントを支点に反転して見ることができるように
することもできる。
【0116】そして、本実施形態においては、以上のよ
うな双方向シフトレジスタ405を用いると共に、プリ
チャージ回路駆動信号NRG及びプリチャージ信号NR
Sを、第1の実施形態と同様にプリチャージ回路201
の両側から供給するため、表示画像を上下、或いは左右
に反転させた場合でも、コントラストむらを抑えること
ができる。従って、図8に示すような3枚式液晶プロジ
ェクタを、床置きタイプあるいは天井吊りタイプとして
使用可能に構成した場合でも、本実施形態の液晶装置を
ライトバルブとして適用した場合には、色むらのない良
好なカラー画像を表示させることができる。
【0117】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を図12及び図13に基づいて説明する。な
お、第1の実施形態との共通個所には同一符号を付して
説明を省略する。
【0118】本実施形態は、データ線駆動回路101
と、サンプリング回路301と、プリチャージ回路20
1を、データ線35に対して同じ側に設けたところが第
1の実施形態と異なる。
【0119】本実施形態におけるデータ線駆動回路10
1は、プリチャージ信号用駆動回路500と画像信号用
駆動回路501とを含んで構成されており、何れもシフ
トレジスタを備えている。そして、図13に示すよう
に、画像信号用駆動回路501によりサンプリング回路
301に対してサンプリング回路駆動信号(SH1,S
H2,…)を線順次に出力すると共に、プリチャージ信
号用駆動回路500によりプリチャージ回路201に対
してプリチャージ回路駆動信号(NR1,NR2,…)
を線順次に出力する。
【0120】本実施形態では、図12に示すように、プ
リチャージ回路駆動信号NRGをプリチャージ信号用駆
動回路500の両側から供給し、また、プリチャージ信
号NRSをプリチャージ回路201の両側から供給して
いるので、プリチャージ回路駆動信号及びプリチャージ
信号の遅延がなく、良好な画像表示が可能である。
【0121】尚、図13に示すように、第3の実施形態
における画像信号用駆動回路501から出力されるサン
プリング回路駆動信号(SH1,SH2,…)が、互い
に重複しないように、画像信号用駆動回路501を構成
するシフトレジスタの出力信号と外部から入力する波形
制御信号ENB1、ENB2との間にNAND回路を設
けることにより、波形を制御する。これにより、ゴース
ト等による表示品位の劣化を招くことがない。また、プ
リチャージ信号用駆動回路500は画像信号用駆動回路
501のような構成でもよいし、プリチャージ回路駆動
信号(NR1,NR2,…)のパルス幅を長くすること
により、十分なプリチャージ期間を取るようにしてもよ
い。
【0122】また、プリチャージ回路201は、データ
線駆動回路101及びサンプリング回路301と共にデ
ータ線35の同じ側に設置されており、かつ、サンプリ
ング回路301とプリチャージ回路201を並列に接続
したので、非画素領域を有効に利用することができ、液
晶装置の小型化を実現することができる。
【0123】更に、シフトレジスタを双方向シフトレジ
スタで構成した場合には、データ線駆動回路101の転
送方向によってプリチャージ信号の書き込まれるデータ
線35の順序が変わることになるが、上述したように、
プリチャージ信号はプリチャージ回路201の両側から
供給されているため、何れの転送方向でも同じ条件でデ
ータ線35に書き込むことができる。従って、反転表示
等を行った場合でも、コントラストのむらの無い良好な
表示が可能である。
【0124】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態を図14に基づいて説明する。なお、第1の実
施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0125】本実施形態は、プリチャージ回路駆動信号
線206及びプリチャージ信号線204を画像表示領域
に対してそれぞれ左右片側から引き回し、画像信号線3
04を、データ線駆動回路101に対して左右両側から
引き回し、データ線駆動回路101の両側から例えば画
像信号VID1〜VID6を供給するように構成したと
ころが第1の実施形態と異なる。また、信号供給接点は
接点103g,103hが別々に設けられており、左右
両側の画像信号線304に同じ画像信号VID1〜VI
D6が供給される。画像信号も、プリチャージ信号の場
合と同様に、信号遅延の問題が生じることが考えられ
る。そこで、本実施の形態のように、画像信号をサンプ
リング回路301の両側から供給するように構成すれ
ば、画像信号の遅延を確実に防止して、コントラストむ
ら及び色むらを防止することができる。
【0126】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態を図15に基づいて説明する。なお、第1の実
施形態との共通個所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0127】本実施形態は、プリチャージ回路駆動信号
線206及びプリチャージ信号線204の引き回しを画
像表示領域に対して左右両側とすると共に、画像信号線
304を、データ線駆動回路101に対して左右両側か
ら引き回すように構成したところが第1の実施形態と異
なる。
【0128】本実施形態のように構成すれば、プリチャ
ージ回路駆動信号NRG、プリチャージ信号NRS、及
び画像信号VID1〜VID6をプリチャージ回路20
1及びサンプリング回路301の両側から供給するの
で、夫々の信号の遅延を確実に防止して、コントラスト
むら及び色むらをより一層確実に防止することができ
る。
【0129】例えば、プリチャージ回路駆動信号NR
G、プリチャージ信号NRS、画像信号VIDをそれぞ
れプリチャージ回路201及びサンプリング回路301
の両側から供給する場合と、走査線31の両端から走査
信号を供給する場合と比べてみると、走査線31の場合
は、1本の走査線に接続された小さい第1スイッチング
素子を充電すればよいため、信号遅延の問題はさほど問
題にならないが、データ線35の場合は、データ線その
ものを充電する必要があるため第2及び第3スイッチン
グ素子は第1スイッチング素子よりも駆動能力を上げる
ために大きくする必要があり、それに伴い、データ線3
5の配線容量及び第2及び第3スイッチング素子の容量
が大きくなるため、信号遅延の問題は走査線31よりも
極めて大きい。このような課題に対して上述のように本
実施形態のようにプリチャージ回路駆動信号NRG、プ
リチャージ信号NRS、及び画像信号VID1〜VID
6をプリチャージ回路201及びサンプリング回路30
1の両側から供給するので、夫々の信号の遅延の問題を
抑えることができ、表示品質を向上させることができる
のである。特に、上述の実施形態1に記載したように複
数のデータ線35に一度にプリチャージ信号NRSが供
給される場合、あるいはシリアル−パラレル変換によ
り、複数のデータ線35に一度に画像信号が供給される
場合には、プリチャージ回路201またはサンプリング
回路301のスイッチング素子を介して多数のデータ線
35が接続されることになり、配線容量が増大されて信
号遅延が起こりやすくなるが、本実施形態によりかかる
問題を抑えることができる。
【0130】(電子機器)次に、以上詳細に説明した液
晶装置200を備えた電子機器の実施の形態について図
16から図19を参照して説明する。
【0131】先ず図16に、このように液晶装置200
を備えた電子機器の概略構成を示す。
【0132】図16において、電子機器は、表示情報出
力源1000、表示情報処理回路1002、前述の走査
線駆動回路104及びデータ線駆動回路101を含む駆
動回路1004、前述のように額縁下にプリチャージ回
路及びサンプリング回路が設けられた液晶装置200、
クロック発生回路1008並びに電源回路1010を備
えて構成されている。表示情報出力源1000は、RO
M(Read Only Memory)、RAM(Random Access
Memory)、光ディスク装置などのメモリ、同調回路等を
含み、クロック発生回路1008からのクロック信号に
基づいて、所定フォーマットの画像信号などの表示情報
を表示情報処理回路1002に出力する。表示情報処理
回路1002は、増幅・極性反転回路、シリアル−パラ
レル変換回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、
クランプ回路等の周知の各種処理回路を含んで構成され
ており、クロック信号に基づいて入力された表示情報か
らデジタル信号を順次生成し、クロック信号CLKと共に
駆動回路1004に出力する。駆動回路1004は、走
査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101によっ
て前述の駆動方法により液晶装置200を駆動する。電
源回路1010は、上述の各回路に所定電源を供給す
る。尚、液晶装置200を構成するTFTアレイ基板の
上に、駆動回路1004を搭載してもよく、これに加え
て表示情報処理回路1002を搭載してもよい。
【0133】次に図17から図19に、このように構成
された電子機器の具体例を夫々示す。
【0134】図17において、電子機器の一例たる液晶
プロジェクタ1100は、投射型の液晶プロジェクタで
あり、光源1110と、ダイクロイックミラー111
3,1114と、反射ミラー1115,1116,11
17と、入射レンズ1118,リレーレンズ1119,
出射レンズ1120と、液晶ライトバルブ1122,1
123,1124と、ダイクロイックプリズム1125
と、投射レンズ1126とを備えて構成されている。液
晶ライトバルブ1122、1123,1124は、上述
した液晶装置200を3個用意し、夫々液晶ライトバル
ブとして用いたものである。また、光源1110はメタ
ルハライド等のランプ1111とランプ1111の光を
反射するリフレクタ1112とからなる。
【0135】以上のように構成される液晶プロジェクタ
1110においては、青色光・緑色光反射のダイクロイ
ックミラー1113は、光源1110からの白色光束の
うちの赤色光を透過させると共に、青色光と緑色光とを
反射する。透過した赤色光は反射ミラー1117で反射
されて、赤色光用液晶ライトバルブ1122に入射され
る。一方、ダイクロイックミラー1113で反射された
色光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー
1114によって反射され、緑色光用液晶ライトバルブ
1123に入射される。また、青色光は第2のダイクロ
イックミラー1114も透過する。青色光に対しては、
長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ111
8、リレーレンズ1119、出射レンズ1120を含む
リレーレンズ系からなる導光手段1121が設けられ、
これを介して青色光が青色光用液晶ライトバルブ112
4に入射される。各ライトバルブにより変調された3つ
の色光はダイクロイックプリズム1125に入射する。
このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、そ
の内面に赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する
誘電体多層膜とか十字状に形成されている。これらの誘
電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画
像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系
である投射レンズ1126によってスクリーン1127
上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0136】本発明の液晶装置を適用したライトバルブ
の夫々は、上述したようにコントラストのむらがないた
め、このような液晶プロジェクタに最適であり、色むら
のない良好な画像を表示することができる。
【0137】図18において、電子機器の他の例たるラ
ップトップ型のパーソナルコンピュータ1200は、上
述した液晶装置200がトップカバーケース内に備えら
れており、更にCPU、メモリ、モデム等を収容すると
共にキーボード1202が組み込まれた本体1204を
備えている。
【0138】また図19に示すように、駆動回路100
4や表示情報処理回路1002を搭載しない液晶装置2
00の場合には、駆動回路1004や表示情報処理回路
1002を含むIC1324がポリイミドテープ132
2上に実装されたTCP(Tape Carrier Package)1
320に、TFTアレイ基板1の周辺部に設けられた外
部回路接続端子に異方性導電フィルムを介して物理的且
つ電気的に接続して、液晶装置として、生産、販売、使
用等することも可能である。
【0139】以上図17から図19を参照して説明した
電子機器の他にも、液晶テレビ、ビューファインダ型又
はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲー
ション装置、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワー
クステーション、携帯電話、テレビ電話、POS端末、
タッチパネルを備えた装置等などが図16に示した電子
機器の例として挙げられる。
【0140】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、相対的にコントラストむら及び色むらの無い高品位
の画像表示が可能な液晶装置200を備えた各種の電子
機器を実現できる。
【0141】上記のように本実施形態では液晶装置を用
いて説明したが、これに限るものではなく、例えばエレ
クトロルミネッセンス、プラズマディスプレイ等の電気
光学装置にも適用可能である。また本実施形態では、T
FTアレイ基板を用いて説明したがこれに限るものでは
なく、シリコン基板にトランジスタを作り込む構成にも
適用可能である。
【0142】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、画像信号線、プリチャージ信号線、プリチャージ回
路駆動信号線の少なくとも何れか一方を、複数のデータ
線の配列方向の両側からサンプリング回路またはプリチ
ャージ回路に接続するように基板上で引き回したので、
コントラストのむらの無い電気光学装置を提供すること
ができる。また、このような電気光学装置の一例として
液晶装置を複数用いて液晶プロジェクタを構成する場合
でも、色むらの無い高品質の表示が可能な電子機器を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶装置の実施の形態におけるTFTアレイ
基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図
である。
【図2】 図1の液晶装置の全体構成を示す平面図であ
る。
【図3】 図1の液晶装置の全体構成を示す断面図であ
る。
【図4】 液晶装置に設けられたプリチャージ回路を構
成するTFTの回路図である。
【図5】 液晶装置に設けられたサンプリング回路を構
成するTFTの回路図である。
【図6】 液晶装置に備えられたプリチャージ回路駆動
信号及びサンプリング回路駆動信号ののタイミングチャ
ートである。
【図7】 液晶装置に備えられたシフトレジスタの構成
を示す回路図である。
【図8】 液晶装置を用いた3板式の液晶プロジェクタ
の概略構成を示すブロック図である。
【図9】 3板式の液晶プロジェクタにおける、各色の
ライトバルブにおける表示状態を示す図であり、(1)
は緑色光用の液晶装置のみをデータ線駆動回路のシフト
方向を逆にした例、(2)は緑色光用の液晶装置に供給
する画像信号をメモリー上で反転させた例である。
【図10】 TFTアレイ基板上に設けられた画像表示
領域を構成する隣接する画素群を示す図であり、(a)
はパターン平面図であり、(b)は(a)のA−A’線
に沿った断面図である。
【図11】 第2の実施例例の液晶装置に備えられたシ
フトレジスタの構成を示す回路図である。
【図12】 第3の実施形態の液晶装置におけるTFT
アレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロ
ック図である。
【図13】 第3の実施形態の液晶装置に備えられたプ
リチャージ回路駆動信号及びサンプリング回路駆動信号
のタイミングチャートである。
【図14】 第4の実施形態の液晶装置におけるTFT
アレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロ
ック図である。
【図15】 第5の実施形態の液晶装置におけるTFT
アレイ基板上に形成された各種配線、周辺回路等のブロ
ック図である。
【図16】 本発明による電子機器の実施の形態の概略
構成を示すブロック図である。
【図17】 電子機器の一例としての液晶プロジェクタ
を示す断面図である。
【図18】 電子機器の他の例としてのパーソナルコン
ピュータを示す正面図である。
【図19】 電子機器の一例としてのTCPを用いた液
晶装置を示す斜視図である。
【図20】 従来の液晶装置におけるTFTアレイ基板
上に形成された各種配線、周辺回路等のブロック図であ
る。
【図21】 TFTアレイ基板上に設けられた周辺回路
を構成するTFTを示す図であり、(a)はパターン平
面図であり、(b)は(a)のB−B’線に沿った断面
図である。
【符号の説明】
1…TFTアレイ基板 2…対向基板 10…液晶装置 11…画素電極 23…遮光膜 30…TFT 31…走査線 32…半導体層 33…ゲート絶縁膜 35…データ線 37、38…コンタクトホール 41…第1層間絶縁膜 42…第2層間絶縁膜 50…液晶層 52…シール材 53…額縁 70…蓄積容量 101…データ線駆動回路 102…外部回路接続端子 104…走査線駆動回路 200…液晶装置 201…プリチャージ回路 202…TFT 204…プリチャージ信号線 206…プリチャージ回路駆動信号線 301…サンプリング回路 302…TFT 304…画像信号線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/136 500 G02F 1/136 500 G09G 3/36 G09G 3/36

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に画像信号が供給される複数のデー
    タ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各
    データ線及び前記各走査線に接続された第1スイッチン
    グ手段と、前記第1スイッチング手段に接続された画素
    電極とを備えた電気光学装置であって、 画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリングし
    て前記データ線に供給するための第2スイッチング手段
    を有するサンプリング回路と、 前記データ線に前記画像信号を供給するためのサンプリ
    ング期間に先だってプリチャージ信号線に供給されたプ
    リチャージ信号をプリチャージ回路駆動信号線に供給さ
    れたプリチャージ回路駆動信号に基づいて前記データ線
    に供給するための第3スイッチング手段を有するプリチ
    ャージ回路とを具備し、 前記プリチャージ信号線は、前記複数のデータ線の配列
    方向の両側から前記プリチャージ回路に接続されるよう
    に前記基板に引き回されていることを特徴とする電気光
    学装置。
  2. 【請求項2】 前記プリチャージ信号線は、異なる信号
    供給接点に夫々接続されていることを特徴とする請求項
    1に記載の電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記プリチャージ信号線は、前記データ
    線と同様に低抵抗な金属膜あるいは金属合金膜で、かつ
    前記データ線と同一工程で形成されることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記プリチャージ回路駆動信号線は、前
    記複数のデータ線の配列方向の両側から前記プリチャー
    ジ回路に接続されるように前記基板に引き回されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に
    記載の電気光学装置。
  5. 【請求項5】 基板に画像信号が供給される複数のデー
    タ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前記各
    データ線及び前記各走査線に接続された第1スイッチン
    グ手段と、前記第1スイッチング手段に接続された画素
    電極とを備えた電気光学装置であって、 画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリングし
    て前記データ線に供給するための第2スイッチング手段
    を有するサンプリング回路と、 前記データ線に前記画像信号を供給するためのサンプリ
    ング期間に先だってプリチャージ信号をプリチャージ回
    路駆動信号線に供給されたプリチャージ回路駆動信号に
    基づいて前記データ線に供給するための第3スイッチン
    グ手段を有するプリチャージ回路とを具備し、 前記プリチャージ回路駆動信号線は、前記複数のデータ
    線の配列方向の両側から前記プリチャージ回路に接続さ
    れるように前記基板に引き回されていることを特徴とす
    る電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記プリチャージ回路駆動信号線は、異
    なる信号供給接点に夫々接続されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記プリチャージ回路駆動信号線は、前
    記データ線と同様に低抵抗な金属膜あるいは金属合金膜
    で、かつ前記データ線と同一工程で形成されることを特
    徴とする請求項4または請求項5に記載の電気光学装
    置。
  8. 【請求項8】 前記サンプリング回路の前記第2スイッ
    チング手段を前記データ線の配列方向または逆方向に順
    次駆動するための双方向シフトレジスタを有するデータ
    線駆動回路を更に備えたこと特徴とする請求項1乃至請
    求項7の何れか一項に記載の電気光学装置。
  9. 【請求項9】 前記プリチャージ回路は、前記データ線
    を順次駆動するデータ線駆動回路及びサンプリング回路
    と共に前記データ線の同じ側に設置され、前記プリチャ
    ージ回路駆動信号線には、前記第2スイッチング手段の
    導通タイミングに先行して前記第3スイッチング手段を
    導通させるプリチャージ回路駆動信号が供給されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載
    の電気光学装置。
  10. 【請求項10】 前記サンプリング回路の前記第2スイ
    ッチング手段を、前記データ線の配列方向まはた逆方向
    に順次駆動する双方向シフトレジスタと、前記プリチャ
    ージ回路の前記第3スイッチング手段を前記データ線の
    配列方向または逆方向に順次駆動する双方向シフトレジ
    スタとを有するデータ線駆動回路を含むことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電気光学
    装置。
  11. 【請求項11】 前記プリチャージ回路は、前記データ
    線を介して前記データ線駆動回路及びサンプリング回路
    の反対側に設置され、前記プリチャージ回路駆動信号線
    には、水平帰線期間に一括して前記第3スイッチング素
    子を導通させるプリチャージ回路駆動信号が供給される
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に
    記載の電気光学装置。
  12. 【請求項12】 前記画像信号線は、前記複数のデータ
    線の配列方向の両側から前記サンプリング回路に接続さ
    れるように前記基板に引き回されていることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の電気光
    学装置。
  13. 【請求項13】 基板上に画像信号が供給される複数の
    データ線と、走査信号が供給される複数の走査線と、前
    記各データ線及び前記各走査線に接続された第1スイッ
    チング手段と、前記第1スイッチング手段に接続された
    画素電極とを備えた電気光学装置であって、 画像信号線に供給された前記画像信号をサンプリングし
    て前記データ線に供給するための第2スイッチング手段
    を有するサンプリング回路とを具備し、 前記画像信号線は、前記複数のデータ線の配列方向の両
    側から前記サンプリング回路に接続されるように前記基
    板に引き回されていることを特徴とする電気光学装置。
  14. 【請求項14】 前記画像信号線は、異なる信号供給接
    点に夫々接続されていることを特徴とする請求項13に
    記載の電気光学装置。
  15. 【請求項15】前記サンプリング回路の前記第2スイッ
    チング手段を前記データ線の配列方向または逆方向に順
    次駆動するための双方向シフトレジスタを有するデータ
    線駆動回路をさらに備えたことを特徴とする請求項13
    または14に記載の電気光学装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至請求項15の何れか一項
    に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機
    器。
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