JPH11263857A - 光硬化性防水用プリプレグシート、プリプレグシートの製造方法、製造装置及び防水被覆工法 - Google Patents

光硬化性防水用プリプレグシート、プリプレグシートの製造方法、製造装置及び防水被覆工法

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JPH11263857A
JPH11263857A JP34402798A JP34402798A JPH11263857A JP H11263857 A JPH11263857 A JP H11263857A JP 34402798 A JP34402798 A JP 34402798A JP 34402798 A JP34402798 A JP 34402798A JP H11263857 A JPH11263857 A JP H11263857A
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JP
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resin
prepreg sheet
photocurable
resin composition
film
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JP34402798A
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English (en)
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Kazuo Otani
和男 大谷
Tomio Yamamoto
富生 山本
Hideki Sendai
英毅 千代
Toshihiko Kadota
俊彦 門田
Shuichi Sugita
修一 杉田
Hirotoshi Kamata
博稔 鎌田
Takeo Watanabe
岳男 渡辺
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂含浸作業を必要とせず、短時間で施工及
び樹脂硬化が可能であり、かつ直接過酸化物触媒を取り
扱うことによる危険性、煩雑さ、可使時間の調整のでき
る防水材、更に防水材として緩衝層まで設けたFRPラ
イニング層用の光硬化型のプリプレグシート及びそれを
用いた防水被覆工法の提供。 【解決手段】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および/
またはビニルエステル樹脂:100重量部及び(B)紫
外光領域から近赤外光領域に感光性を有する少なくとも
2種の光重合開始剤:0.01〜10重量部からなる組
成物が、フィルム上にのせたシート状の繊維強化材に含
浸させられ、フィルムで被覆された後、少なくとも一種
の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残
存するような特定の波長の光で処理されて前記組成物中
のラジカル重合性不飽和基の一部を予備重合せしめられ
たものである光硬化性防水用プリプレグシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築、土木分野に
おける構築物の防水用プリプレグシート及びその製造方
法と防水被覆工法に関するものであり、光硬化反応を利
用することによるモノマーなどの臭気が大きく低減され
かつ短時間でFRP防水が施工できる光硬化性防水用プ
リプレグシートとその製造法並びに該プリプレグシート
の連続製造装置及びプリプレグシートを使用する防水被
覆工法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋上、ベランダ、駐車場、廊下、プール
などの建築物のコンクリートやモルタルなどの上に、防
水被覆体として使用する防水材に求められる特性として
は、建築物の振動や落下物の衝撃に耐え、下地コンクリ
ートやモルタルの亀裂に十分追随し、耐アルカリ性を有
し、下地との高い接着性を有することが必要である。従
来、コンクリートやモルタルの防水ライニング材として
アスファルトやウレタン樹脂が用いられていたが十分で
なく、近年では柔軟性を有する不飽和ポリエステル樹脂
やビニルエステル樹脂と繊維強化材を組み合わせたFR
P工法が良く用いられるようになってきた。このFRP
工法に用いられる熱硬化性樹脂は、近年特に検討され、
特開平8−319328号公報、特開平1−20136
2号公報、特開平8−311805号公報、特開平5−
295862号公報、特開平1−96079号公報、特
開平4−253717号公報、特開平4−142323
号公報などに記載されているように、可撓性と耐薬品性
を併せ持つタイプ、低温での伸び率の大きいタイプ、空
気乾燥性付与タイプなどの提案がある。
【0003】しかし、不飽和ポリエステル樹脂やビニル
エステル樹脂を用いてライニング施工をする場合、通常
過酸化物触媒による常温硬化が行われ、繊維強化材層へ
の樹脂含浸作業を必要とすると共に、完全に硬化するま
で長時間を必要とする。硬化に時間がかかり過ぎると作
業効率が低下するばかりか、揮発性を有する反応性モノ
マー(スチレンモノマーなど)が揮発するため、樹脂組
成物の配合比率の変化による樹脂性能の低下、樹脂量の
損失のみならず作業現場の大気汚染を招き易い。また触
媒として現場で過酸化物触媒をスポイトなどで計り、樹
脂に混合するといった煩雑な操作を必要とし、更に樹脂
自体も気温によりゲル化時間が大きく変化するため触媒
量の加減が難しく、可使時間の調整に失敗するトラブル
も避けられなかった。
【0004】これらの欠点を解決するひとつの手段とし
て、樹脂中の揮発性モノマーであるスチレンなどに代
え、他の高沸点化合物に置き換えるなどして現場の大気
汚染や臭気対策をする試みもなされているが、不飽和ポ
リエステル樹脂やビニルエステル樹脂系の過酸化物触媒
−常温硬化系樹脂の、硬化するまで長時間を必要とする
問題や、直接過酸化物触媒を取り扱うことによる危険
性、過酸化物触媒添加操作の煩雑さ、可使時間の調整と
いった問題は解決されていなかった。また、不飽和ポリ
エステル樹脂やビニルエステル樹脂をガラス繊維などに
含浸させたものを、作業しやすい固さにBステージ化
(プリプレグ化)したプリプレグシートを使用すること
も考えられるが、常温硬化型のプリプレグシートは保存
性が短か過ぎるため不可能であり、光硬化型のプリプレ
グシートにしたとしても従来の熱硬化性樹脂のプリプレ
グ化方法、例えば公知の技術である不飽和ポリエステル
樹脂の酸化マグネシウムなどによる金属増粘や、ビニル
エステル樹脂のイソシアネート増粘ではプリプレグシー
トの安定したものはできないし、この方法では樹脂中の
スチレンモノマーなどの反応性希釈剤がビニルエステル
樹脂または不飽和ポリエステル樹脂の増粘反応に関与し
ないため、プリプレグシート保存中に樹脂が繊維質の基
材から揮発または流れ出すなどの問題があった。
【0005】また従来のFRP防水湿式工法では、コン
クリートの亀裂に追従させるためにFRPライニング層
の下に軟質樹脂のみの緩衝層を設けることが良くある
が、従来の酸化マグネシウムなどの金属増粘やイソシア
ネート増粘法では反応に時間がかかるため緩衝層と繊維
補強層が混じり合い、明確な緩衝層を形成させることは
困難であり、緩衝層まで設けたFRPライニング層用の
光硬化型のプリプレグシートを製造させることは困難で
あった。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】本発明はこうした現
状を鑑み、現場において繊維強化材への樹脂含浸作業を
必要とせず、短時間で施工及び樹脂硬化が可能であり、
かつ直接過酸化物触媒を取り扱うことによる危険性、過
酸化物触媒添加操作の煩雑さ、可使時間の調整が難しい
といった問題点を解決する防水材及びその製造方法とそ
の防水材を用いた防水被覆工法を提供すること、更に防
水材として緩衝層まで設けたFRPライニング層用の光
硬化型のプリプレグシート及びその製造方法とそのプリ
プレグシートを用いた防水被覆工法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 [1] シート状の無機質または有機質の繊維強化材
に、(A)不飽和ポリエステル樹脂および/またはビニ
ルエステル樹脂:・・・・・・100重量部及び(B)
それぞれが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異
なる波長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合
開始剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組
成物が含浸せられ、特定の波長の光で処理されて、少な
くとも一種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基
の一部が残存するように予備重合せしめられた繊維強化
樹脂層、及び 該繊維強化樹脂層の上下を被覆したフィルムからなる
ことを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシート、
【0008】[2] (A)不飽和ポリエステル樹脂
および/またはビニルエステル樹脂:・・・・・・10
0重量部及び(B)それぞれが、紫外光領域から近赤外
光領域の範囲の、異なる波長領域に感光性を有する少な
くとも2種の光重合開始剤:・・・・0.01〜10重
量部からなる樹脂組成物が一定の厚みに被覆され、少な
くとも一種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基
の一部が残存するような特定の波長の光で処理された予
備硬化樹脂層 シート状の無機質または有機質の繊維強化材に、上記
(A)及び(B)からなる樹脂組成物が含浸せられ、特
定の波長の光で処理されて、少なくとも一種の光重合開
始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するよう
に予備重合せしめられた繊維強化樹脂層、及び 上記及びの樹脂積層体の上下を被覆したフィルム
からなることを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシ
ート、
【0009】[3] 紫外光領域から近赤外光領域に感
光性を有する光重合開始剤の1種が、一般式(1)で表
される可視光領域から近赤外光領域に感光性を有する陽
イオン色素、 D+ ・A- ・・・・・・・・(1) (式中、D+ は可視光領域から近赤外光領域に感光性を
有するメチン、ポリメチン、キサンテン、オキサジン、
チアジン、アリールメタンまたはピリリウム系色素陽イ
オンの1種であり、A- は各種陰イオンを示す。)及び
一般式(2)で表される増感剤
【化2】 (式中、Z+ は任意の陽イオンを示し、R1 、R2 、R
3 及びR4 はそれぞれ独立してアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリ
ル基、複素環基またはハロゲン原子を示す。)との組み
合わせである前記[1]または[2]に記載の光硬化性
防水用プリプレグシート、[4] 紫外光領域から近赤
外光領域に感光性を有する光重合開始剤の1種が、紫外
光領域から可視光領域に感光性を有するへキサアリール
ビイミダゾール化合物と水素供与性化合物との組み合わ
せまたはアシルホスフィンオキサイド系化合物である前
記[1]〜[3]のいずれかに記載の光硬化性防水用プ
リプレグシート、[5] シート状の無機質または有機
質の繊維強化材が、ガラスまたは有機繊維のシート、ク
ロス、不繊布から選択される繊維強化材である前記
[1]ないし[4]のいずれかに記載の光硬化性防水用
プリプレグシート、
【0010】[6] (A)不飽和ポリエステル樹脂お
よび/またはビニルエステル樹脂:・・・・・・100
重量部及び(B)それぞれが、紫外光領域から近赤外光
領域の範囲の、異なる波長領域に感光性を有する少なく
とも2種の光重合開始剤:・・・・0.01〜10重量
部からなる樹脂組成物を、フィルム上にのせたシート状
の無機質または有機質の繊維強化材に含浸し、その上側
をフィルムで被覆した後、特定の波長の光で処理して少
なくとも1種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和
基の一部が残存するように予備重合せしめることを特徴
とする光硬化性防水用プリプレグシートの製造方法、
[7] (A)不飽和ポリエステル樹脂および/または
ビニルエステル樹脂:・・・・・・100重量部及び
(B)それぞれが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲
の、異なる波長領域に感光性を有する少なくとも2種の
光重合開始剤:・・・・0.01〜10重量部からなる
樹脂組成物をフィルム上に一定の厚みに被覆し、特定の
波長の光で処理して、少なくとも1種の光重合開始剤及
びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するように予備
重合せしめられた樹脂層を設け、その上にシート状の無
機質または有機質の繊維強化材をのせ、次いで上記
(A)及び(B)からなる樹脂組成物を含浸した後、そ
の上側をフィルムで被覆し、再度特定の波長の光で処理
して、少なくとも1種の光重合開始剤及びラジカル重合
性不飽和基の一部が残存するように予備重合せしめた繊
維強化樹脂層を設けることを特徴とする光硬化性防水用
プリプレグシートの製造方法、[8] (A)不飽和ポ
リエステル樹脂および/またはビニルエステル樹脂:・
・・・・・100重量部及び(B)それぞれが、紫外光
領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波長領域に感光
性を有する少なくとも2種の光重合開始剤:・・・・
0.01〜10重量部からなる樹脂組成物を、フィルム
上にのせたシート状の無機質または有機質の繊維強化材
に含浸し、特定の波長の光で処理して少なくとも1種の
光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存
するように予備重合せしめられた繊維強化樹脂層を設
け、次いでその上に上記(A)及び(B)からなる樹脂
組成物を一定の厚みに被覆しその表面をフィルムで被覆
した後、再度特定の波長の光で処理して、少なくとも1
種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が
残存するように予備重合せしめられた樹脂層を設けるこ
とを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシートの製造
方法、
【0011】[9] 光硬化性プリプレグシートの製造
方法において、樹脂層表面をフィルムで被覆した光硬化
性プリプレグシート中に、少なくとも1種の光重合開始
剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するように
特定の光で処理して前記樹脂組成物中のラジカル重合性
不飽和基の一部を予備重合せしめる最終の予備重合の後
に、ロール状に巻き取るかまたはつづら折り状に折りた
たむことを特徴とする前記[6]〜[8]のいずれかに
記載の光硬化性プリプレグシートの連続製造方法、[1
0] 予備重合に用いる光の波長が500nm以上の波
長である、前記[6]ないし[9]のいずれかに記載の
光硬化性プリプレグシートの連続製造方法、
【0012】[11] (A)不飽和ポリエステル樹脂
および/またはビニルエステル樹脂:・・・・・・10
0重量部及び(B)それぞれが、紫外光領域から近赤外
光領域の範囲の、異なる波長領域に感光性を有する少な
くとも2種の光重合開始剤:・・・・0.01〜10重
量部からなる樹脂組成物をシート状の無機質または有機
質の繊維強化材に含浸させ移動させる手段と、上記繊維
強化樹脂を特定の波長の光で処理する手段を有すること
を特徴とする、光硬化性プリプレグシートの製造装置、
[12] 下面フィルム供給手段、プリプレグシート製
造用光重合開始剤及びプリプレグシート本硬化用光重合
開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を連続して流れていく
下面フィルム上へ供給する手段、フィルム上の樹脂組成
物の厚みを調整する手段、該樹脂組成物上に繊維強化材
を供給する手段、該繊維強化材に樹脂を含浸する手段、
樹脂を含浸した繊維強化材上へ上面フィルムを供給する
手段、上面フィルムを繊維強化材の樹脂面へ密着させる
手段、繊維強化材に含浸している該光硬化性樹脂組成物
のプリプレグ化用光照射手段及びプリプレグシート引き
取り手段を有し、下面フィルム供給手段より下流におい
て下面フィルムが等速で引き取り手段方向に移動できる
ように構成されたことを特徴とする光硬化性プリプレグ
シートの連続製造装置、
【0013】[13] 下面フィルム供給手段、樹脂層
形成用光重合開始剤及びプリプレグシート本硬化用光重
合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を下面フィルム上へ
の供給手段、フィルム上の樹脂組成物の厚みを調整する
手段、該樹脂組成物をプリプレグ化するための光照射手
段、プリプレグシート製造用光重合開始剤及び本硬化用
光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を樹脂層上へ供
給する手段、フィルム上の樹脂組成物の厚みを調整する
手段、該樹脂組成物上に繊維強化材を供給する手段、該
繊維強化材に該光硬化性樹脂組成物を含浸するための手
段、樹脂を含浸した繊維強化材上へ上面フィルムを供給
する手段、上面フィルムを繊維強化材の樹脂面へ密着さ
せる手段、繊維強化材に含浸している該光硬化性樹脂組
成物のプリプレグ化用光照射手段、プリプレグシート引
き取り手段を有し、下面フィルム供給手段より下流にお
いて下面フィルムが等速で引き取り手段方向に移動でき
るように構成されたことを特徴とする光硬化性プリプレ
グシートの連続製造装置、[14] 下面フィルム供給
手段、プリプレグシート製造用光重合開始剤及びプリプ
レグシート本硬化用光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組
成物を下面フィルム上へ供給する手段、フィルム上の樹
脂組成物の厚みを調整する手段、該樹脂組成物上に繊維
強化材を供給する手段、該繊維強化材に光硬化性樹脂組
成物を含浸する手段、該光硬化性繊維強化樹脂組成物層
のプリプレグ化用光照射手段、プリプレグ化した繊維強
化樹脂層上樹脂層形成用光重合開始剤及びプリプレグシ
ート本硬化用光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を
供給する手段、繊維強化樹脂層上の光硬化性樹脂組成物
の厚みを調整する手段、該光硬化性樹脂組成物層上へ上
面フィルムを供給する手段、上面フィルムを樹脂組成物
層面へ密着させる手段、該光硬化性樹脂組成物をプリプ
レグ化するための光照射手段、プリプレグシート引き取
り手段を有し、下面フィルム供給手段より下流において
下面フィルムが等速で引き取り手段方向に移動できるよ
うに構成されたことを特徴とする光硬化性プリプレグシ
ートの連続製造装置、
【0014】[15」 防水被覆工法において、前記
[1]ないし[5]のいずれかに記載の光硬化性防水用
プリプレグシートを素材に貼り付けて、光照射して硬化
させることによりFRPライニング層を形成させること
を特徴とする防水被覆工法、[16] 光硬化性防水用
プリプレグシート硬化のための光照射の光が可視光領域
の光である前記[15]記載の防水被覆工法、を開発す
ることにより上記の目的を達成した。
【0015】すなわち本発明によれば、プリプレグ化状
態の安定したプリプレグシートを製造でき、かつ緩衝層
付きプリプレグシートも製造でき、しかも樹脂中のスチ
レンモノマーなどの反応性希釈剤も増粘反応に関与して
いるため、プリプレグシート保存中に反応性モノマーの
揮散、繊維質の基材から流れ出すこともなく、また防水
施工においては、スチレンモノマーなどの揮散も少なく
短時間で硬化ができ、かつ直接過酸化物触媒添加操作の
煩雑さ、可使時間の調整が難しいといった問題点を完全
に解決する防水材及びその防水被覆工法を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明で使用される熱硬化性樹脂
としては、不飽和ポリエステル樹脂及びビニルエステル
樹脂(以下、両樹脂を併せて樹脂等と呼ぶこともある)
のうち、少なくともその一つを使用する。本発明に使用
する不飽和ポリエステル樹脂は一般に多価アルコールと
不飽和多塩基酸(及び必要に応じて飽和多塩基酸)との
エステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステ
ル)を、スチレンのような重合性モノマーに溶解したも
ので、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新
聞社、1988年発行)または「塗料用語辞典」(色材
協会編、1993年発行)などに記載されている樹脂で
ある。またビニルエステル樹脂はエポキシアクリレート
樹脂とも呼ばれ、一般にグリシジル基(エポキシ基)を
有する化合物と、アクリル酸などの重合性不飽和結合を
有するカルボキシル化合物のカルボキシル基との開環反
応により生成する重合性不飽和結合を持った化合物(ビ
ニルエステル)を、スチレンのような重合性モノマーに
溶解したもので、「ポリエステル樹脂ハンドブック」
(日刊工業新聞社、1988年発行)あるいは「塗料用
語辞典」(色材協会編、1993年発行)などに記載さ
れている樹脂である。樹脂等のうちその原料として用い
られる不飽和ポリエステルとしては、公知の方法により
製造されたもので良い。具体的には無水フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジ
ピン酸、セバチン酸等の重合性不飽和結合を有していな
い飽和多塩基酸またはその無水物とフマル酸、無水マレ
イン酸、マレイン酸、イタコン酸等の活性不飽和結合を
有している不飽和多塩基酸またはその無水物を酸成分と
し、これとエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン
−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物等の多価アルコールをアルコール成分とし
て反応させて製造されるものである。
【0017】またビニルエステル樹脂(エポキシアクリ
レート系樹脂)のビニルエステルとしては、公知の方法
により製造されるものであり、エポキシ樹脂に不飽和一
塩基酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸を反応さ
せて得られるエポキシ(メタ)アクリレート、あるいは
飽和ジカルボン酸及び/または不飽和ジカルボン酸と多
価アルコールから得られる末端カルボキシル基の飽和ポ
リエステルまたは不飽和ポリエステルに、α、β−不飽
和カルボン酸エステル基を含有するエポキシ化合物を反
応させて得られる飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエ
ステルのポリエステル(メタ)アクリレートである。原
料としてのエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジ
グリシジルエーテル及びその高分子量同族体、ノボラッ
ク型ポリグリシジルエーテル類などが挙げられる。
【0018】末端カルボキシルポリエステル(ビニルエ
ステル原料)に用いる飽和ジカルボン酸としては、活性
不飽和基を有していないジカルボン酸、例えばフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、アジピン酸、セバチン酸等が挙げられる。不飽和ジ
カルボン酸としては、活性不飽和基を有するジカルボン
酸、例えばフマル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、イ
タコン酸等が挙げられる。多価アルコール成分として
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−
ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン
−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物等の多価アルコールが挙げられる。ビニル
エステルの製造に用いられるα,β−不飽和カルボン酸
エステル基を含有するエポキシ化合物としてはグリシジ
ルメタクリレートが代表例として挙げられる。
【0019】樹脂等に用いられる不飽和ポリエステルあ
るいはビニルエステルは、不飽和度の比較的高いものが
好ましく、不飽和基当量(不飽和基1個当たりの分子
量)が100〜800程度のものを用いる。不飽和基当
量100未満のものは合成が困難であり、不飽和基当量
が800を越えると高硬度の硬化物が得られない。
【0020】本発明において使用される不飽和ポリエス
テル樹脂あるいはビニルエステル樹脂は、前記の不飽和
ポリエステルあるいはビニルエステルにスチレンモノマ
ーで代表される不飽和基を有するモノマー(反応性希釈
剤)を配合したものであり、本発明の樹脂等に配合され
る不飽和基を有するモノマーは、複合材料を製造する際
に繊維強化材及びフィラーとの混練性、含浸性を高めか
つ成形製品の硬度、強度、耐薬品性、耐水性等を向上さ
せるために重要であり、不飽和ポリエステルあるいはビ
ニルエステル100重量部に対して10〜250重量
部、好ましくは20〜100重量部使用される。使用量
が10重量部未満では、高粘度のため成形困難となり、
250重量部を超える量では高硬度の製品が得られず、
耐熱性が不足し、FRP材料として好ましくない。反応
性希釈剤のスチレンモノマーの一部または全部を、クロ
ルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどの
スチレン系モノマーや、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を有
する重合性モノマーなど他の重合性モノマーを本発明の
主旨を損なわぬ範囲で代替使用することも可能である。
【0021】本発明に使用される可視光あるいは近赤外
光領域に感光性を有する光重合開始剤としては、一般式
(1) D+ ・A- ・・・・・・(1) (式中D+ は可視光あるいは近赤外光領域に感光性を有
するメチン、ポリメチン、キサンテン、オキサジン、チ
アジン、アリールメタン、ピリリウム系色素陽イオンで
あり、A- は各種陰イオンを示す。)で表される陽イオ
ン色素と、一般式(2)
【化3】 (式中、Z+ は任意の陽イオンを示し、R1 、R2 、R
3 及びR4 はそれぞれ独立してアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリ
ル基、複素環基またはハロゲン原子を示す。)で表され
る4級ホウ素系化合物とを組み合わせた光重合開始剤が
好ましい。
【0022】ここで、一般式(2)のR1 、R2 、R3
及びR4 において、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環
基は任意の置換基を有していても良い。そのような置換
基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−オクチル
基、n−ドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、アニシル
基、ビフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチ
ル基、ジフェニルメチル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、メチ
レンジオキシ基、エチレンジオキシ基、フェノキシ基、
ナフトキシ基、ベンジロキシ基、メチルチオ基、フェニ
ルチオ基、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジ
ル基、フルオロ基などが挙げられるが、本発明はこれに
限定されるものではない。
【0023】一般式(2)における4級有機ホウ素アニ
オンの具体例としては、n−ブチルトリフェニルボレー
ト、n−オクチルトリフェニルボレート、n−ドデシル
トリフェニルボレート、、sec−ブチルトリフェニル
ボレート、tert−ブチルトリフェニルボレート、ベ
ンジルトリフェニルボレート、n−ブチルトリ(p−ア
ニシル)ボレート、n−オクチルトリ(p−アニシル)
ボレート、n−ドデシルトリ(p−アニシル)ボレー
ト、n−ブチルトリ(p−トリル)ボレート、n−ブチ
ルトリ(o−トリル)ボレート、n−ブチルトリ(4−
tert−ブチルフェニル)ボレート、n−ブチルトリ
(4−フルオロ−2−メチルフェニル)ボレート、n−
ブチルトリ(4−フルオロフェニル)ボレート、n−ブ
チルトリナフチルボレート、トリフェニルシリルトリフ
ェニルボレート、トリメチルシリルトリフェニルボレー
ト、テトラ−n−ブチルボレート、ジ−n−ブチルジフ
ェニルボレート、テトラベンジルボレートなどが挙げら
れるが、R1 がアルキル基、R2 、R3 及びR4 がアリ
ール基の構造を有するホウ素アニオンが、安定性及び硬
化性のバランスが取れ本発明では好適である。
【0024】また一般式(2)における陽イオン「Z
+ 」の例としては、可視光あるいは近赤外光領域に感光
性を有さない4級アンモニウム陽イオン、4級ピリジニ
ウム陽イオン、4級キノリニウム陽イオン、ジアゾニウ
ム陽イオン、テトラゾリウム陽イオン、スルホニウム陽
イオン、オキソスルホニウム陽イオン、ナトリウム、カ
リウム、リチウム、マグネシウム、カルシウムなどの金
属陽イオン、フラビリウム、ピラニウム塩などの酸素原
子上に陽イオン電荷を持つ(有機)化合物、トロピリウ
ム、シクロプロピリウムなどの炭素陽イオン、ヨードニ
ウムなどのハロゲニウム陽イオン、ひ素、コバルト、パ
ラジウム、クロム、チタン、スズ、アンチモンなどの金
属化合物の陽イオンなどが挙げられる。この4級有機ホ
ウ素化合物と可視光あるいは近赤外光領域に感光波長を
有するカチオン色素とを組み合わせることで、感光領域
の波長の光照射を受けた色素が励起され、4級有機ホウ
素化合物と電子授受を行うことで色素が消色すると共に
ラジカルが発生し、共存する重合性不飽和化合物の重合
反応を開始するものである。この重合反応では、従来の
紫外線重合反応などと異なり、ラジカルの発生をコント
ロールし易く、樹脂中の不飽和基の一部をラジカル重合
したところで容易に反応を停止できるので、本発明の予
備重合によるプリプレグ化には特に好適である。また、
可視光あるいは近赤外光領域の長波長を使用するため、
充填材や顔料など添加された系でも容易に反応を進める
ことができるという特徴を持っている。
【0025】上記陽イオン色素と4級ホウ素系化合物と
の組み合わせの例は、特開平3−111402号公報、
特開平3−179003号公報、特開平4−14690
5号公報、特開平4−261405号公報、特開平4−
261406号公報、特開平5−194619号公報な
どに詳細な記載がある。陽イオン色素の「D+ 」の具体
例を表1及び表2に示す。これらの陽イオン色素の中で
も好ましくはポリメチン系化合物であるシアニン系、ス
チリル系化合物及びアリールメタン系化合物であるトリ
アリールメタン系化合物が使用される。シアニン系、ス
チリル系化合物は、一般に4級有機ホウ素系化合物との
電子授受が起こり易いので本発明の反応を容易に起こし
易く、またトリアリールメタン系化合物は経時変化後の
プリプレグの着色が非常に少ないなどの点で好ましい。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】一般式(1)で表される陽イオン色素の
[A- ]は、p−トルエンスルホネートイオン、有機カ
ルボキシレートイオン、パークロレートイオン、ハライ
ドイオンなど任意の陰イオンであるが、一般式(3)
【化4】 (式中、R5 、R6 、R7 及びR8 はそれぞれ独立して
アルキル基、アリール基、アシル基、アラルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、シリル基、複素環基または
ハロゲン原子を示す。)で表される4級ホウ素陰イオン
が特に好ましい。本発明の4級有機ホウ素化合物と近赤
外光あるいは可視光吸収性陽イオン色素化合物との組成
比は、重量で1/5〜1/0.05、好ましくは1/1
〜1/0.1である。色素の消色反応及びラジカル発生
効率の観点から一般には4級有機ホウ素化合物と陽イオ
ン色素との組成比を重量で1/1以上にすることが好ま
しい。
【0029】可視光領域に感光性を有する可視光重合開
始剤としては、例えば山岡など「表面」、27(7)、
548(1989)、佐藤など「第3回ポリマー材料フ
ォーラム要旨集」、IBP18(1994)に記載の、
カンファーキノン、ベンジル、トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイド、メチルチオキサント
ン、ジシクロペンタジエニルチタニウム−ジ(ペンタフ
ルオロフェニル)などの単独の可視光重合開始剤の他、
有機過酸化物/色素系、ジフェニルヨードニウム塩/色
素、イミダゾール/ケト化合物、ヘキサアリールビイミ
ダゾール化合物/水素供与性化合物、メルカプトベンゾ
チアゾール/チオピリリウム塩、金属アレーン/シアニ
ン色素など、特公昭45−37377号公報に記載のヘ
キサアリールビイミダゾール/ラジカル発生剤などの公
知の複合開始剤系などを挙げることができる。
【0030】また紫外光領域から可視光領域まで感光性
を有する公知のビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−メチ
ルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−
ジメトキシベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドなどのアシルホスフィンオキサイド系化合物を使用す
ることもできる。例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン(商品名Darocu
r1173:チバスペシャリティーケミカルズ(株)
製)とビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド(チ
バ・スペシャルティ−・ケミカルズ(株)製)を75/
25(重量比)の割合で混合した商品名イルガキュア1
700(チバ・スペシャルティ−・ケミカルズ(株)
製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケト
ン(商品名イルガキュア184:チバ・スペシャルティ
−・ケミカルズ(株)製)とビス(2,6−ジメトキシ
ベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォス
フィンオキサイド(チバ・スペシャルティ−・ケミカル
ズ(株)製)を75%/25%の割合で混合した商品名
イルガキュア1800(チバ・スペシャルティ−・ケミ
カルズ(株)製)、50%/50%の割合で混合した商
品名イルガキュア1850(チバ・スペシャルティ−・
ケミカルズ(株)製)、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(商品名
イルガキュア819)、2,4,6−トリメチルベンゾ
イル−ジフェニルホスフィンオキサイド(商品名Luc
irin TPO、 BASF(株)製)、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(商品名:Darocur1173、チバ・スペシャル
ティ−・ケミカルズ(株)製)とLucirin TP
Oを50/50(重量比)の割合で混合した商品名Da
rocur4265等がある。この可視光重合開始剤と
しては、380〜780nmの波長域に感光性を有する
光重合開始剤であれば良く、それらを組み合わせて使用
してもよい。可視光領域光重合開始剤の使用量は、一般
に樹脂など100重量部に対して0.01〜20重量
部、好ましくは0.05〜15重量部である。光重合開
始剤の使用量が0.01部未満では重合が不十分になり
易く、また20重量部を越える量では経済的に不利な
上、硬化物の物性低下などが起こる。
【0031】紫外光領域から近赤外光領域で感光波長域
を異にする少なくとも2種の光重合開始剤の使用量は、
樹脂等100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは0.05〜15重量部である。該光重合開始剤
組成物の使用量が0.01部未満では増粘反応や増粘後
の重合が不十分になりやすく、また20重量部を越える
量では硬化物の強度が不足する。プリプレグ製造用樹脂
組成物に使用する光重合開始剤として、Bステージ化
(プリプレグ化)反応用の光重合開始剤とプリプレグシ
ートを本硬化させる光重合開始剤とを併用する場合、そ
の組成比は重量比で1/50〜50/1、好ましくは1
/10〜10/1である。プリプレグシート製造用光重
合開始剤と本硬化用光重合開始剤の比が1/50未満で
は、光硬化性防水用プリプレグシート組成物にプリプレ
グシート製造用光重合開始剤の感光波長の光照射をして
も増粘反応が進まない場合があり、一方該比が50/1
を超えると増粘反応が進み過ぎてしまう場合がある。
【0032】本発明に使用される繊維強化材は、有機お
よび/または無機繊維であり、例えばガラス繊維、炭素
繊維、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊
維、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、金属繊維、セラミ
ック繊維など公知のものが使用される。むろんこれらの
繊維を2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの
強化材の中で本発明には特にガラス繊維や有機繊維が望
ましく、施工性などを考慮するとマット状のものが好適
である。
【0033】本発明のプリプレグシートには充填材を添
加してもよく、使用される充填材は無機質フィラー、有
機質フィラー、またはポリマーである。無機質フィラー
としては例えば水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、
タルク、クレー、ガラス粉、シリカ、硫酸バリウム、酸
化チタン、セメントなどの公知のものが使用される。む
ろんこれらの無機質フィラーを組み合わせて使用するこ
ともでき、その使用量は重合性不飽和化合物100重量
部に対して50〜300重量部、好ましくは100〜2
00重量部である、無機充填材が300重量部より多い
場合、粘度が高くなり作業性が低下し、泡が残りやすく
強度が低下する。また無機充填材が50重量部よりも少
ない場合、作業性が良好な光硬化性防水用プリプレグシ
ート組成物ができにくいので好ましくない。更に本発明
では、公知の方法で揺変性を付与してもよく、揺変剤と
しては例えばシリカパウダー(エアロジルタイプ)、マ
イカパウダー、炭酸カルシウムパウダーなどを重合性不
飽和化合物100重量部に対して0.1〜50重量部添
加する方法などがある。
【0034】この他、本発明の組成物に配合できる有機
充填剤またはポリマーとしては、低収縮材としても効果
のある例えば公知のポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポ
リメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
リデンマイクロバルーン、ポリアクリロニトリルマイク
ロバルーンなどが使用できる。低収縮材として使用する
場合のその使用量は、樹脂100重量部に対して0.1
〜40重量部、好ましくは1〜30重量部である。低収
縮材の使用量が40重量部を越える量では粘度が高く成
り過ぎて成形性が低下すると共に、硬化物表面の平滑
性、耐熱性が低下する。本発明において顔料を使用する
ことができる。その種類の制限は特になく、有機顔料及
び無機顔料が使用可能である。その時の配合量としては
樹脂100重量部に対し多くとも20重量部、好ましく
は10重量部までの量を使用することである。
【0035】本発明のプリプレグシート製造に使用する
フィルムとしては、ビニロンフィルム、PETフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、
セロハンなど公知のものが使用できる。これらのフィル
ムは透明なタイプまたは着色したタイプが使用でき、屋
外で使用する時の可使時間を稼ぐにはプリプレグシート
中に存在する光重合開始剤の感光波長域の光をできるだ
け通さないフィルムの単独使用または併用が望ましい。
またアルミニウム箔や剥離紙などを使用してもよい。
【0036】本発明において、紫外光とは380nm以
下、可視光とは380〜780nm、近赤外光とは78
0〜1200nmの波長領域の光線を示す。本発明のプ
リプレグシート製造反応のプリプレグの製造に使用され
る光源としては、光重合開始剤の感光波長域に分光分布
を有する光源であれば良く、例えば近赤外光ランプ、ナ
トリウムランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯、メタルハラ
イドランプ等を使用することができる。また、これらの
ランプあるいは広い波長域の光源に波長カットフィルタ
ーを組み合わせてプリプレグ化に必要な波長を選択して
照射することもできる。
【0037】光硬化性防水用プリプレグシート製造のた
めのランプの照射時間としては、光源の有効波長域、出
力、照射距離、組成物の厚さなどが異なるため一概に規
定できないが、0.01時間以上、好ましくは0.05
時間以上照射すれば良い。このようにして製造された光
硬化性防水用プリプレグシートは、残存する光重合開始
剤により、光照射することで本硬化できる。この本硬化
に使用できる光源としては、残存する光重合開始剤の感
光波長域に分光分布を有する光源であれば良く、例えば
太陽光、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、紫外
線ランプなどがある。
【0038】
【実施例】以下に示す実施例、比較例により、本発明の
内容を詳細に説明するが、各例中の「部」は重量基準を
示す。なお本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1)ノンスチレン型ビスフェノールA型ビニル
エステル樹脂[商品名リポキシNSR−112:昭和高
分子(株)製]:100部に表1−3に示す1,1,
5,5−テトラキス(p−ジエチルアミノフェニル)−
2,4−ペンタジエニル・n−ブチルトリフェニルボレ
ート(昭和電工(株)製:以下IRBと略す。近赤外光
吸収性陽イオン色素):0.03部と、テトラ−n−ブ
チルアンモニウム・n−ブチルトリフェニルボレート
(昭和電工(株)製:以下P3Bと略す。4級有機ホウ
素化合物):0.15部を組み合わせたプリプレグシー
ト製造用近赤外光光重合開始剤、プリプレグシートを本
硬化するための紫外光から可視光領域まで感光性を有す
るアシルフォスフィンオキサイド系化合物系重合開始剤
(商品名:イルガキュア1800:チバスペシャリティ
ーケミカルズ(株)製、以下I−1800)1.0部を
添加し光硬化性樹脂組成物を得た。
【0039】該光硬化性樹脂組成物をPETフィルムで
被覆したガラス板で作った3mm厚の型の中に流し込
み、380〜1200nmの波長域を含む光源であるA
L−スポットライト(ALF−10)1KW(アールデ
ィエス(株)製)に500nm以下カットフィルターを
併用して、50cmの距離で照射したところ5分でプリ
プレグ化し、その後5分光照射を続けてもBステージ状
態は変わらなかった。このプリプレグシートを緩衝層プ
リプレグシートとし、型から取り出し、ビニロンフィル
ムで被覆した。以上の工程で作成した緩衝層プリプレグ
シートをビニロンフィルムで被覆したまま直射日光下に
10分間放置し、JIS K−6911における機械的
強度を測定したところ、過酸化物による常温硬化のレベ
ル以上に達していた。結果を表3に示す。
【0040】(比較例1)実施例1と同じ樹脂に、クメ
ンハイドロパーオキサイド系の常温硬化触媒である32
8E(化薬アクゾ(株)製)/ナフテン酸コバルト(C
o:6%)=1.0部/0.5部を添加し、PETフィ
ルムで被覆したガラス板で作った3mm厚の型の中に流
し込み、室温で24時間放置し、常温硬化させた。この
もののJIS K−6911における機械的強度を測定
した。結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】(実施例2)軟質イソ系の不飽和ポリエス
テル樹脂[商品名:リゴラックFK−2000:昭和高
分子(株)製]:100重量部に、表2−6に示す可視
光吸収色素(対イオンはn−ブチルトリフェニルボレー
ト:昭和電工(株)製):0.03部、テトラ−n−ブ
チルアンモニウム・n−ブチルトリ(p−tert−ブ
チルフェニル)ボレート(昭和電工(株)製:以下BP
3Bと略す。4級有機ホウ素化合物):0.12部を組
み合わせたプリプレグシート製造用可視光重合開始剤、
プリプレグシートを本硬化する紫外光から可視光領域ま
で感光性を有するI−1800:1.0部を添加した光
硬化性樹脂組成物をガラス繊維#450チョップドスト
ランドマット(旭ファイバーグラス(株)製)30cm
×30cm、1plyにガラスコンテントが30wt%
となるように含浸し、上下をビニロンフィルムで被覆し
た。次に380〜1200nmの波長域を含む光源であ
るAL−スポットライト(ALF−10)1KW(アー
ルディエス(株)製)に500nm以下カットフィルタ
ーを併用して、50cmの距離で照射したところ5分で
プリプレグ化し、その後5分光照射を続けてもBステー
ジ状態は変わらなかった。このプリプレグシートをFR
Pライニング層プリプレグシートとした。以上の工程で
作成したFRPライニング層プリプレグシートをビニロ
ンフィルムで被覆したまま直射日光下に10分間放置
し、JIS K−6911における機械的強度を測定し
たところ、過酸化物による常温硬化のレベル以上に達し
ていた。結果は表4に示す。
【0043】(比較例2)実施例2と同じ樹脂にメチル
エチルケトンパーオキサイド系の常温硬化触媒であるパ
ーメックN(日本油脂(株)製)/ナフテン酸コバルト
(Co:6%)=1.0/0.5部を添加し、ガラス繊
維#450チョップドストランド(旭ファイバーグラス
(株)製)30cm×30cm、1plyにガラスコン
テントが30wt%となるように含浸し、上下をビニロ
ンフィルムで被覆して、室温で24時間放置し常温硬化
させたもののJIS K−6911における機械的強度
を測定した。結果を表4に示す。
【0044】(実施例3) [光硬化性防水用プリプレグシートの連続製造方法] (光硬化性樹脂組成物)リゴラックFK−2000 1
00重量部に、P3B:0.2部、IRB:0.07部
を組み合わせたプリプレグシート製造用近赤外光重合開
始剤、プリプレグシートを本硬化させる光重合開始剤:
I−1800:0.5部を添加して光硬化性樹脂組成物
を得た。 (光照射によるプリプレグ作成装置)図1に示すような
有効幅1000mm、原料供給部からシートの巻き取り
部までの間で、含浸用のロール(繊維強化材に樹脂を含
浸するための手段:4)、光照射装置(7)などを設置
し得る有効長6000mmの平面部を有し、この上に原
料供給部(光硬化性樹脂組成物:9)の前方から引き取
り部(8)まで剥離フィルム(下面フィルム:1)が等
速に移動できる駆動機械を作製した。この平面部に、上
流から順に平ロール(外径50mm)を1本、筋ロール
(外径50mm)4本及び筋ロール(外径30mm)2
本を設置した。これらのロール幅はいずれも1200m
mであって、それぞれスプリングを介して機械のフレー
ムに固定された。この平面部の更に下流には、30cm
の高さに500nm以下カットフィルターを取りつけた
2KWハロゲンランプ4基を設置し、幅1000mmか
ら長さ2000mmの部分の照度が60〜80mW/c
2 (400〜1000nm)となるようにプリプレグ
シート製造ゾーン(Bステージ化用光照射手段:7)を
設けた。原料供給部にはナイフコーター(厚み調整手
段:2)が設置されナイフの刃とフィルム(下面フィル
ム:1)とのクリアランスは1mmにセットされた。こ
の上方にマット巻き出し機(繊維強化材供給手段:3)
が設置され、フィルム(1)上に一定の厚みでコートさ
れた光硬化性樹脂組成物(9)の上からガラス繊維#4
50チョップドストランドマット(3)が積層される。
【0045】(光硬化性防水用プリプレグシートの連続
製造)上記の装置を使用し、50cm/分のラインスピ
ードで、ビニロンフィルム(1)上で光硬化性樹脂組成
物(9)を幅1mのガラス繊維#450チョップドスト
ランドマット(3)に含浸し、上側にもビニロンフィル
ム(5)で覆い、2KWハロゲンランプ(7)を30c
mの距離から照射し、プリプレグ化反応を行い、紙管1
本に約10cmづつシートを巻き取り光硬化性防水用プ
リプレグシートとした。以上の方法で作成した光硬化性
防水用プリプレグシートは30℃、暗所で2か月間保存
しても樹脂の流出は見られずプリプレグ状態は安定で、
光硬化性も太陽光下で10分、日陰で30分と安定であ
った。暗所で2か月間保存後のプリプレグシート3pl
yを積層し、太陽光下で10分間放置し、硬化した積層
板は、層間も良好に接着し、機械的強度も十分なレベル
であった。積層板のJIS K−6911における機械
的強度は表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】(実施例4) [緩衝層付き光硬化性防水用プリプレグシートの連続製
造方法] (光硬化性樹脂組成物)リゴラックFK−2000 1
00重量部に、P3B:0.2部、表1−3に示す近赤
外光吸収色素(対イオンはp−トルエンスルホネート陰
イオン:昭和電工(株)製):0.07部を組み合わせ
たプリプレグシート製造用近赤外光重合開始剤、プリプ
レグシートを本硬化させる光重合開始剤:I−180
0:0.5部を添加して光硬化性樹脂組成物を得た。 (光照射によるプリプレグ作成装置)図2に示すよう
な、有効幅1000mm、原料供給部からシートの巻き
取り部までの間で、含浸用のロール、2か所に光照射装
置などを設置し得る有効長7000mmの平面部を有
し、この上に原料供給部の前方から巻き取り部まで剥離
フィルムが等速に移動できる駆動機械を作製した。実施
例3の光照射プリプレグ作成装置の原料供給部(9)の
ナイフコーター(3)により、フィルム(1)上に一定
の厚みで光硬化性樹脂組成物(9)をコートしたところ
に、30cmの高さに500nm以下カットフィルター
を取りつけた2KWハロゲンランプ2基(緩衝用樹脂組
成物をプリプレグ化するための手段:10)を設置し、
幅1000mmから長さ1000mmの部分の照度が6
0〜80mW/cm2 (400〜1000nm)となる
ように緩衝層プリプレグ化ゾーンを設け、更にプリプレ
グ用原料供給部(9)、ナイフコーター(2)を設置
し、プリプレグシート緩衝層上に更に一定の厚みで光硬
化性樹脂組成物をコートした上からガラス繊維#450
チョップドストランドマット(3)が積層され、含浸後
ビニロンフィルム(5)を被覆してプリプレグ化反応で
きるようにプリプレグシート製造装置を作成した。
【0048】(光硬化性防水用プリプレグシートの連続
製造)上記の装置を使用し、50cm/分のラインスピ
ードで、ビニロンフィルム(1)上でまず光硬化性樹脂
組成物(9)のみの緩衝層のプリプレグ化反応を行った
後、更にその上に光硬化性樹脂組成物(9)を幅1mの
ガラス繊維#450チョップドストランドマット(3)
に含浸し、上側にもビニロンフィルム(5)で覆い、2
KWハロゲンランプ(7)を30cmの距離から照射
し、プリプレグ化反応を行い、紙管1本に約10mづつ
シートを巻き取り光硬化性防水用プリプレグシートとし
た。以上の方法で作成した光硬化性防水用プリプレグシ
ートは30℃、暗所で2か月間保存しても樹脂の流出は
見られずプリプレグ状態は安定で、光硬化性も太陽光下
で10分、日陰で30分と安定であった。暗所で2か月
間保存前と保存後のプリプレグシート3plyを積層
し、太陽光下で10分間放置し硬化した積層板は、層間
も良好に接着し、硬度(ショアD)も上:69、下(緩
衝層部):65と十分なレベルであった。
【0049】(比較例3)実施例3の光硬化性樹脂組成
物のP3B、IRBを酸化マグネシウム、マグミック
(協和化学工業(株)製):0.1部に代えた光硬化性
樹脂組成物を使用し、実施例3の光照射プリプレグ作成
装置の光照射を行わずに紙管に巻き取ったものを80℃
に保った空気層の中に2日間回転させながら増粘した。
以上の方法で作成した光硬化性防水用プリプレグシート
は、一定のプリプレグ化物状態が得られず、厚さが均等
でない凹凸のあるものとなったが、プリプレグシート3
plyを積層し、太陽光下で10分間放置すると硬化は
したものの、表面が凹凸のため層間の接着が良好でなか
った。積層版の硬度(ショアD)は上:68、下:67
であった。また30℃、暗所で2か月間保存した後で
は、樹脂の流出、偏りが見られ使用不能状態と成った。
【0050】(実施例5) [施工テスト] (プライマー塗布)1液型ウレタンプライマー[商品
名:UM−50P、昭和高分子(株)製]を30cm×
30cm×6cmのコンクリート歩道板の上面(30c
m×30cm)に刷毛で塗布し、常温で放置すると1時
間で乾燥した。 (FRPライニング)次に実施例3で作成した光硬化性
防水用プリプレグシートをビニロンフィルムを剥して、
乾燥したプライマー面上に抑えながら3ply積層して
貼りつけて(最上層はビニロンフィルムを被覆したま
ま)、太陽光の下に10分間放置すると完全に硬化した
ので硬化面のビニロンフィルムをはがした。作業中のス
チレン臭は極めて少なく、短時間の簡単な作業であっ
た。 (接着性テスト)光硬化性防水用プリプレグシートの接
着性を確認するためADHESIONTESTER e
lcometerを使用して、接着面積4.9cm2
接着強度及びその破壊状況を調べたところ、コンクリー
ト母材破壊で、コンクリートを5〜10mm程度剥離さ
せた。それよりコンクリートとの接着性及びFRP層間
の接着性は良好であり、光硬化性防水用プリプレグシー
トが作業性良好で、性能も十分であることが確認され
た、結果を表5に示す。
【0051】(実施例6) [施工テスト] (プライマー塗布)実施例5と同様の作業を行った。 (FRPライニング)次に実施例3で作成した光硬化性
防水用プリプレグシート1plyの下側のビニロンフィ
ルムを剥して乾燥したプライマー面上に軽く抑えながら
1ply積層して貼りつけて(上側はビニロンフィルム
を被覆したまま)、太陽光の下に10分間放置すると完
全に硬化した。次に硬化面のビニロンフィルムを剥して
その上に同様の操作で1plyづつ完全に硬化させて3
ply積層した。作業中のスチレン臭は極めて少なく、
短時間の簡単な作業であった。 (接着性テスト)光硬化性防水用プリプレグシートの接
着性を確認するためADHESIONTESTER e
lcometerを使用して、接着面積4.9cm2
接着強度及びその破壊状況を調べたところ、コンクリー
ト母材破壊で、コンクリートを5〜10mm程度剥離さ
せた。この結果1plyづつ完全硬化させて積層しても
コンクリートとの接着性及びFRP層間の接着性は良好
であり、光硬化性防水用プリプレグシートが作業性良好
で、性能も十分であることが確認された。結果を表5に
示す。
【0052】(比較例5) [施工テスト] (プライマー塗布)1液型ウレタンプライマー[商品
名:UM−50P]を30cm×30cm×6cmのコ
ンクリート歩道板の上面(30cm×30cm)に刷毛
で塗布し、常温で放置すると1時間で乾燥した。 (FRPライニング)次に比較例3で作成した光硬化性
防水用プリプレグシートをビニロンフィルムを剥して、
乾燥したプライマー面上プリプレグシートの凹凸を取る
ため強く抑えながら1ply積層して貼りつけて(上側
のビニロンフィルムを被覆したまま)、太陽光の下に1
0分間放置すると完全に硬化した。プリプレグシートを
貼りつけるさいの押えつける作業に労力を必要とした。 (接着性テスト)光硬化性防水用プリプレグシートの接
着性を確認するためADHESIONTESTER e
lcometerを使用して、接着面積4.9cm2
接着強度及びその破壊状況を調べたところ、コンクリー
ト母材破壊で、コンクリートを1mm程度剥離させた部
分も見られたが、プライマーとFRP層の界面剥離の部
分も見られた。この結果作業性、接着性共に十分な結果
ではなかった。結果を表5に示す。
【0053】(比較例6) [施工テスト] (プライマー塗布)実施例5と同様の作業を行った。 (FRPライニング)次にFK−2000の100部に
常温硬化触媒であるパーメックN/ナフテン酸コバルト
(Co:6%)=1.0部/0.5部を添加し、ハンド
レイアップ成形でガラス繊維#450チョップドストラ
ンドマット3ply、ガラスコンテントが30wt%と
なるように含浸し、室温で24時間放置し、常温硬化さ
せた。作業中のスチレン臭は極めて強く、長時間の作業
となった。 (接着性テスト)接着性を確認するためADHESIO
N TESTER elcometerを使用して、接
着面積4.9cm2 で接着強度及びその破壊状況を調べ
たところ、コンクリート母材破壊で、コンクリートを5
〜10mm程度剥離させた。結果を表5に示す。
【0054】(実施例7) [施工テスト] (FRPライニング)30cm×30cm×6cmのコ
ンクリート歩道板の上面(30cm×30cm)に、プ
ライマー処理を施さずに実施例4で作成した緩衝層付き
光硬化性防水用プリプレグシートを、下面の緩衝層側の
ビニロンフィルムを剥してコンクリート面上に軽く抑え
ながら1ply積層して貼りつけ(上側はビニロンフィ
ルムを被覆したまま)、曇り空の屋外に30分間放置す
ると完全に硬化したので硬化面のビニロンフィルムを剥
した。作業中のスチレン臭は極めて少なく、短時間の簡
単な作業であった。 (接着性テスト)光硬化性防水用プリプレグシートの接
着性を確認するためADHESIONTESTER e
lcometerを使用して、接着面積4.9cm2
接着強度及びその破壊状況を調べたところ、コンクリー
ト母材破壊で、コンクリートを5〜10mm程度剥離さ
せた。それよりコンクリートとの接着性及びFRP層間
の接着性は良好であり、光硬化性防水用プリプレグシー
トが作業性良好で、性能も十分であることが確認され
た、結果を表5に示す。
【0055】(実施例8) [屋上防水施工実験] (前準備)100m2 の平坦なコンクリートの屋上に下
地処理後テントを設営し、直射日光が当たらないように
した。 (プライマー塗布)1液型ウレタンプライマー[商品
名:UM−50P]を0.2kg/m2 を15分かけて
刷毛で塗布し、常温で放置すると1時間で乾燥した。 (不陸修整)次にビニルエステル系リポキシパテFMW
(昭和高分子(株)製)を使用して常温硬化で不陸修整
を行った。パテ使用箇所はパテ塗布後3時間で表面のタ
ックがなくなり硬化した。 (FRPライニング)実施例4で作成した光硬化性防水
用プリプレグシートを下側の緩衝層側のビニロンフィル
ムを剥してコンクリート面上に軽く抑えながら1ply
を10cm程度ラップさせながら積層して(ラップ面は
ビニロンフィルムを剥ぎ取った。)貼りつけた。以上の
作業を15分間で終了し、半分の面積のテントを除去し
て日向の部分と日陰の部分を設けたところ、日向の部分
は5分間で完全硬化し、日陰の部分は20分で完全硬化
した。作業中のスチレン臭は日向部分では2分後、日陰
部分では10分後からほとんど感じられなかった。 (接着性テスト)光硬化性防水材の性能を確認するた
め、FRP層硬化後30分にADHESION TES
TER elcometerを使用して、接着面積4.
9cm2 で接着強度及びその破壊状況を調べたところ、
コンクリート母材破壊で、コンクリートを5〜10mm
程度剥離させた。接着強度も25kgf/cm2 と良好
であった。スチレン臭も少ない優れた防水被覆工法であ
ることを確認した。
【0056】
【表5】
【0057】
【発明の効果】本発明のプリプレグシートは、安定した
Bステージ(プリプレグ状態)の樹脂が短時間でかつ容
易に製造することができ、あらかじめ光硬化性樹脂を含
浸させているので現場において繊維強化材の樹脂含浸作
業を必要とせず、また可使時間の調整も必要としない
上、さらにプリプレグシートの平滑性が良いため施工が
容易である。またこの硬化に際しては、常温であっても
短時間で硬化でき、その場合に反応性モノマーなどの揮
散による樹脂組成の変化や悪臭による環境汚染を大幅に
改善でき、硬化も短時間で硬度も十分であり、接着強度
及び剥離強度の高い接着が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光硬化性防水用プリプレグシートの連
続製造装置の一例である。
【図2】本発明の緩衝層付光硬化性防水用プリプレグシ
ートの連続製造装置の一例である。
【符号の説明】
1 下面フィルム 2 樹脂厚み調整手段 3 繊維強化材 4 含浸手段 5 上面フィルム 6 フィルム密着手段 7 プリプレグシート製造用光照射手段 8 プリプレグシート引き取り手段 9 光硬化性樹脂組成物 10 緩衝層用樹脂組成物のプリプレグ化用光照射手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 7/00 304 C08J 7/00 304 C08L 63/10 C08L 63/10 67/06 67/06 E04D 5/02 E04D 5/02 K (72)発明者 門田 俊彦 群馬県伊勢崎市山王町2019−32 (72)発明者 杉田 修一 東京都港区芝大門一丁目13−9 昭和電工 株式会社内 (72)発明者 鎌田 博稔 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 渡辺 岳男 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の無機質または有機質の繊維
    強化材に、(A)不飽和ポリエステル樹脂および/また
    はビニルエステル樹脂:・・・・・・100重量部及び
    (B)それぞれが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲
    の、異なる波長領域に感光性を有する少なくとも2種の
    光重合開始剤:・・・・0.01〜10重量部からなる
    樹脂組成物が含浸せられ、特定の波長の光で処理され
    て、少なくとも一種の光重合開始剤及びラジカル重合性
    不飽和基の一部が残存するように予備重合せしめられた
    繊維強化樹脂層、及び 該繊維強化樹脂層の上下を被覆したフィルムからなる
    ことを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシート。
  2. 【請求項2】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および
    /またはビニルエステル樹脂:
    ・・・・・・100重量部及び(B)それぞ
    れが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波
    長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合開始
    剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組成物
    が一定の厚みに被覆され、少なくとも一種の光重合開始
    剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するような
    特定の波長の光で処理された予備硬化樹脂層 シート状の無機質または有機質の繊維強化材に、上記
    (A)及び(B)からなる樹脂組成物が含浸せられ、特
    定の波長の光で処理されて、少なくとも一種の光重合開
    始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するよう
    に予備重合せしめられた繊維強化樹脂層、及び 上記及びの樹脂積層体の上下を被覆したフィルム
    からなることを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシ
    ート。
  3. 【請求項3】 紫外光領域から近赤外光領域に感光性を
    有する光重合開始剤の1種が、一般式(1)で表される
    可視光領域から近赤外光領域に感光性を有する陽イオン
    色素、 D+ ・A- ・・・・・・・・(1) (式中、D+ は可視光領域から近赤外光領域に感光性を
    有するメチン、ポリメチン、キサンテン、オキサジン、
    チアジン、アリールメタンまたはピリリウム系色素陽イ
    オンの1種であり、A- は各種陰イオンを示す。)及び
    一般式(2)で表される増感剤 【化1】 (式中、Z+ は任意の陽イオンを示し、R1 、R2 、R
    3 及びR4 はそれぞれ独立してアルキル基、アリール
    基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリ
    ル基、複素環基またはハロゲン原子を示す。)との組み
    合わせである請求項1または2に記載の光硬化性防水用
    プリプレグシート。
  4. 【請求項4】 紫外光領域から近赤外光領域に感光性を
    有する光重合開始剤の1種が、紫外光領域から可視光領
    域に感光性を有するへキサアリールビイミダゾール化合
    物と水素供与性化合物との組み合わせまたはアシルホス
    フィンオキサイド系化合物である請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の光硬化性防水用プリプレグシート。
  5. 【請求項5】 シート状の無機質または有機質の繊維強
    化材が、ガラスまたは有機繊維のシート、クロス、不織
    布から選択される繊維強化材である請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の光硬化性防水用プリプレグシー
    ト。
  6. 【請求項6】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および/
    またはビニルエステル樹脂:
    ・・・・・・100重量部及び(B)それぞ
    れが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波
    長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合開始
    剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組成物
    を、フィルム上にのせたシート状の無機質または有機質
    の繊維強化材に含浸し、その上側をフィルムで被覆した
    後、特定の波長の光で処理して少なくとも1種の光重合
    開始剤及びラジカル重合性不飽和基の一部が残存するよ
    うに予備重合せしめることを特徴とする光硬化性防水用
    プリプレグシートの製造方法。
  7. 【請求項7】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および/
    またはビニルエステル樹脂:
    ・・・・・・100重量部及び(B)それぞ
    れが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波
    長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合開始
    剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組成物
    をフィルム上に一定の厚みに被覆し、特定の波長の光で
    処理して、少なくとも1種の光重合開始剤及びラジカル
    重合性不飽和基の一部が残存するように予備重合せしめ
    られた樹脂層を設け、その上にシート状の無機質または
    有機質の繊維強化材をのせ、次いで上記(A)及び
    (B)からなる樹脂組成物を含浸した後、その上側をフ
    ィルムで被覆し、再度特定の波長の光で処理して、少な
    くとも1種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基
    の一部が残存するように予備重合せしめた繊維強化樹脂
    層を設けることを特徴とする光硬化性防水用プリプレグ
    シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および/
    またはビニルエステル樹脂:
    ・・・・・・100重量部及び(B)それぞ
    れが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波
    長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合開始
    剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組成物
    を、フィルム上にのせたシート状の無機質または有機質
    の繊維強化材に含浸し、特定の波長の光で処理して少な
    くとも1種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和基
    の一部が残存するように予備重合せしめられた繊維強化
    樹脂層を設け、次いでその上に上記(A)及び(B)か
    らなる樹脂組成物を一定の厚みに被覆しその表面をフィ
    ルムで被覆した後、再度特定の波長の光で処理して、少
    なくとも1種の光重合開始剤及びラジカル重合性不飽和
    基の一部が残存するように予備重合せしめられた樹脂層
    を設けることを特徴とする光硬化性防水用プリプレグシ
    ートの製造方法。
  9. 【請求項9】 光硬化性プリプレグシートの製造方法に
    おいて、樹脂層表面をフィルムで被覆した光硬化性プリ
    プレグシート中に、少なくとも1種の光重合開始剤及び
    ラジカル重合性不飽和基の一部が残存するように特定の
    光で処理して前記樹脂組成物中のラジカル重合性不飽和
    基の一部を予備重合せしめる最終の予備重合の後に、ロ
    ール状に巻き取るかまたはつづら折り状に折りたたむこ
    とを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載
    の光硬化性プリプレグシートの連続製造方法。
  10. 【請求項10】 予備重合に用いる光の波長が500n
    m以上の波長である、請求項6ないし9のいずれか1項
    に記載の光硬化性プリプレグシートの製造方法。
  11. 【請求項11】 (A)不飽和ポリエステル樹脂および
    /またはビニルエステル樹脂:
    ・・・・・・100重量部及び(B)それぞ
    れが、紫外光領域から近赤外光領域の範囲の、異なる波
    長領域に感光性を有する少なくとも2種の光重合開始
    剤:・・・・0.01〜10重量部からなる樹脂組成物
    をシート状の無機質または有機質の繊維強化材に含浸さ
    せ移動させる手段と、上記繊維強化樹脂を特定の波長の
    光で処理する手段を有することを特徴とする、光硬化性
    プリプレグシートの製造装置。
  12. 【請求項12】 下面フィルム供給手段、プリプレグシ
    ート製造用光重合開始剤及びプリプレグシート本硬化用
    光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を連続して流れ
    ていく下面フィルム上へ供給する手段、フィルム上の樹
    脂組成物の厚みを調整する手段、該樹脂組成物上に繊維
    強化材を供給する手段、該繊維強化材に樹脂を含浸する
    手段、樹脂を含浸した繊維強化材上へ上面フィルムを供
    給する手段、上面フィルムを繊維強化材の樹脂面へ密着
    させる手段、繊維強化材に含浸している該光硬化性樹脂
    組成物のプリプレグ化用光照射手段及びプリプレグシー
    ト引き取り手段を有し、下面フィルム供給手段より下流
    において下面フィルムが等速で引き取り手段方向に移動
    できるように構成されたことを特徴とする光硬化性プリ
    プレグシートの連続製造装置。
  13. 【請求項13】 下面フィルム供給手段、プリプレグシ
    ートとなる樹脂層形成用光重合開始剤及びプリプレグシ
    ート本硬化用光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を
    下面フィルム上への供給手段、フィルム上の樹脂組成物
    の厚みを調整する手段、該樹脂組成物をプリプレグ化す
    るための光照射手段、プリプレグシート製造用光重合開
    始剤及び本硬化用光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成
    物を樹脂層上へ供給する手段、フィルム上の樹脂組成物
    の厚みを調整する手段、該樹脂組成物上に繊維強化材を
    供給する手段、該繊維強化材に該光硬化性樹脂組成物を
    含浸するための手段、樹脂を含浸した繊維強化材上へ上
    面フィルムを供給する手段、上面フィルムを繊維強化材
    の樹脂面へ密着させる手段、繊維強化材に含浸している
    該光硬化性樹脂組成物のプリプレグ化用光照射手段、プ
    リプレグシート引き取り手段を有し、下面フィルム供給
    手段より下流において下面フィルムが等速で引き取り手
    段方向に移動できるように構成されたことを特徴とする
    光硬化性プリプレグシートの連続製造装置。
  14. 【請求項14】 下面フィルム供給手段、プリプレグシ
    ート製造用光重合開始剤及びプリプレグシート本硬化用
    光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を下面フィルム
    上へ供給する手段、フィルム上の樹脂組成物の厚みを調
    整する手段、該樹脂組成物上に繊維強化材を供給する手
    段、該繊維強化材に光硬化性樹脂組成物を含浸する手
    段、該光硬化性繊維強化樹脂組成物層のプリプレグ化用
    光照射手段、プリプレグ化した繊維強化樹脂層上へ、樹
    脂層形成用光重合開始剤及びプリプレグシート本硬化用
    光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物を供給する手
    段、繊維強化樹脂層上の光硬化性樹脂組成物の厚みを調
    整する手段、該光硬化性樹脂組成物層上へ上面フィルム
    を供給する手段、上面フィルムを樹脂組成物層面へ密着
    させる手段、該光硬化性樹脂組成物をプリプレグ化する
    ための光照射手段、プリプレグシート引き取り手段を有
    し、下面フィルム供給手段より下流において下面フィル
    ムが等速で引き取り手段方向に移動できるように構成さ
    れたことを特徴とする光硬化性プリプレグシートの連続
    製造装置。
  15. 【請求項15】 防水被覆工法において、請求項1ない
    し5のいずれか1項に記載の光硬化性防水用プリプレグ
    シートを素材に貼り付けて、光照射して硬化させること
    によりFRPライニング層を形成させることを特徴とす
    る防水被覆工法。
  16. 【請求項16】 光硬化性防水用プリプレグシート硬化
    のための光照射の光が可視光領域の光である請求項15
    に記載の防水被覆工法。
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