JPH1126345A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH1126345A
JPH1126345A JP9173784A JP17378497A JPH1126345A JP H1126345 A JPH1126345 A JP H1126345A JP 9173784 A JP9173784 A JP 9173784A JP 17378497 A JP17378497 A JP 17378497A JP H1126345 A JPH1126345 A JP H1126345A
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JP
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reticle
pattern
optical system
mask
projection optical
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JP9173784A
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Inventor
Yuuki Ishii
勇樹 石井
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レチクルの平面度等が悪化しているような場
合でも良好な結像特性が得られる投影露光方法を提供す
る。 【解決手段】 露光用の照明光のもとでレチクルRのパ
ターンの一部が投影光学系PLを介してウエハW上に投
影された状態で、レチクルR及びウエハWを投影光学系
PLに対して同期走査することで露光が行われる。レチ
クルRの斜め上方に配置された面形状検出系30の検出
領域にレチクルRのパターン面を通過させることで、そ
のパターン面の面形状を計測し、この計測結果よりその
パターン面上のパターンの投影像の横ずれ量を算出す
る。このように算出される横ずれ量分だけ投影光学系P
Lのディストーションの計測値を補正し、補正後のディ
ストーションに基づいて結像特性の補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、又は液晶表示素子等を製造するためのフォトリソグ
ラフィ工程でマスクパターンをウエハ等の基板上に露光
する際に使用される投影露光方法、及び投影露光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体回路等の微細化への要求は
一層高まり、ステッパーのような一括露光型、又はステ
ップ・アンド・スキャン方式のような走査露光型の縮小
投影型露光装置における縮小投影光学系の性能の向上、
即ちレンズ収差の低減も急務となっている。このレンズ
収差は、設計上では極めて微小な量まで抑えることがで
きるものの、製造工程中で生じる公差のようなものが、
最終的に得られるレンズの結像性能を制限しており、そ
れは、設計値に対して若干の誤差を持ったものになる。
【0003】そこで、そのような製造工程等で生じる要
因による収差を低減する工夫もなされている。その1つ
にマスクとしてのレチクルと投影光学系、又は、投影光
学系とウエハ(又はガラスプレート等)との間に収差を
故意に相殺するための収差補正板を配置する技術があ
る。これは、投影光学系の最終調整まできた段階でどう
しても追い込めない収差については、その収差補正板で
逆の収差を発生させて、結果的にレンズ収差を限りなく
0にしようとするものである。なお、残存する収差量を
求めるには、評価用パターンの形成されたレチクル(テ
ストレチクル)のテストプリントを行う方法と、その評
価用パターンの空間像の位置を光電センサを介して計測
する方法とがある。
【0004】また、最終的な結像性能に影響する別の要
因として、そのテストレチクルの評価用パターンの精度
(描画誤差)がある。従来問題となっていた精度は、テ
ストレチクルのパターニング精度(線幅精度を含む)で
ある。そこで、従来よりそのパターニング精度を補正す
るために、レチクルが製作された後、パターン位置(パ
ターン間距離)を高精度な座標測定機を用いて計測して
記憶しておき、投影像の位置をその記憶してある位置で
補正するシステムが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く従来は、投
影光学系の結像性能を評価するに際して、評価用のレチ
クルのパターニング精度に依る計測誤差については、予
めパターン位置を高精度に計測しておくことで、補正で
きるようになっていた。しかしながら、最終的に総合的
な結像性能に影響を及ぼす要因としては、評価用のレチ
クルの露光領域の平面度、露光領域外の平面度、露光装
置上に載置したときの当該レチクルの撓み具合等の構造
的な要因もある。従来は、結像性能に対する要求がそれ
程高くなかったことから、これらの精度については追求
されることはなかったが、最近の半導体素子のパターニ
ング精度やレイヤ間のレジストレーション精度等に対す
る厳しい要求に応えるためには、それらの精度もいよい
よ無視できなくなっている。
【0006】その構造的要因中の露光装置に載置したと
きのレチクルの撓みは、レチクルの自重によって発生す
るものである。これは、例えば3点支持や4点支持によ
ってレチクルの周辺を吸着保持しているために発生する
ものであり、レチクルが平面の状態に比べてレチクル内
のパターンがその撓み分だけ横ずれして、真のパターン
位置に投影できなくなることになる。更に、各レチクル
毎に、平面度がそれぞれ異なっているため、その平面度
が悪い場合には、上記撓みと同様に真のパターン位置か
ら外れた位置に投影されることになる。また、レチクル
の露光領域外と露光領域内とで平面度が大きく異なって
いる場合がある。特に露光領域外の平面度があまり良い
状態でないことがあり、この場合にはその部分で吸着保
持されることから、露光装置側の吸着面とのマッチング
によっては、更にレチクルの平面度が悪化して結像位置
が更に横ずれすることになる。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、レチクル(マス
ク)の平面度等が悪化しているような場合でも良好な結
像特性が得られる投影露光方法を提供することを目的と
する。更に本発明は、そのような投影露光方法が実施で
きる投影露光装置を提供することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の投影
露光方法は、マスク(R)に形成されたパターンの像を
投影光学系(PL)を介して基板(W)上に露光する投
影露光方法において、マスク(R)のパターン面の面形
状を予め測定して記憶しておき、この記憶してある面形
状に基づいて投影光学系(PL)によるマスク(R)の
パターン像の結像位置を部分的に補正しながら露光を行
うものである。
【0009】斯かる本発明によれば、例えば投影光学系
(PL)の一部のレンズを駆動することによってディス
トーション等の結像特性を補正する補正機構を設けてお
く。そして、例えばマスク(R)がディストーション評
価用のマスクである場合に、予めテストプリント等によ
って評価用パターンの投影像の位置を計測することによ
って、投影光学系(PL)のディストーションを計測し
ておく。しかしながら、この計測値にはマスクの面形状
による位置ずれ量の誤差分が含まれている。そこで、計
測してあるマスク(R)のパターン面の面形状より例え
ば各評価用パターンの像の設計上の投影位置からの横ず
れ量の分布を計算し、そのディストーションの計測値を
その面形状によって生じる横ずれ量で補正することによ
って、投影光学系自体のディストーションを求める。実
際の露光時には、露光用のマスク(R)の面形状を計測
し、この計測結果よりその面形状による投影像の横ずれ
量を算出し、その投影光学系自体のディストーションに
その投影像の横ずれ量を加算して得られる総合的なディ
ストーションをその補正機構で補正することによって、
マスクの平面度や傾斜角が悪化していても良好な結像特
性が得られる。
【0010】これに関して、例えばステップ・アンド・
スキャン方式のような投影露光装置で露光する場合に本
発明を適用すると、走査方向の位置によってマスク
(R)の面形状が変化して、ディストーションの補正量
も変化する場合がある。この際には、マスク(R)の走
査位置に応じてその補正機構によるディストーションの
補正量を制御することによって、走査方向全域に亘って
良好な結像特性が得られる。また、例えば予め投影光学
系のディストーションが良好に補正されているような場
合には、そのマスクのパターン面の面形状による投影像
の横ずれ量のみを相殺するようにディストーションを補
正してもよい。
【0011】また、本発明の第2の投影露光方法は、所
定の支持部材(7)に保持されたマスク(R)に形成さ
れたパターンの像を投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に露光する投影露光方法において、マスク
(R)の支持部材(7)との接触面(45A〜45D)
の平面度(傾斜角も含む)を予め測定して記憶してお
き、この記憶してある平面度に基づいて投影光学系(P
L)によるマスク(R)のパターン像の結像位置を部分
的に補正しながら露光を行うものである。
【0012】斯かる本発明において、マスクは支持部材
(7)に吸着保持されるものとすると、例えば図8
(b)に示すようにマスク側の接触面(45A〜45
D)が傾斜しているような場合には、吸着保持によって
図8(c)に示すようにマスクが湾曲して平面度が悪化
する。そこで、接触面の平面度から予め吸着保持したと
きのマスクの平面度の変化量を求めておき、その変化量
に応じた投影像の横ずれ量分だけ投影光学系のディスト
ーションの計測結果を補正し、この補正後のディストー
ションに基づいて結像特性を補正することによって良好
な結像特性が得られる。
【0013】また、本発明の第3の投影露光方法は、所
定の支持部材(7)に保持されたマスク(R)に形成さ
れたパターンの像を投影光学系(PL)を介して基板
(W)上に露光する投影露光方法において、支持部材
(7)のマスク(R)との接触面(43Aa〜43D
a)の平面度(傾斜角も含む)を予め測定して記憶して
おき、この記憶してある平面度に基づいて投影光学系
(PL)によるマスク(R)のパターン像の結像位置を
部分的に補正しながら露光を行うものである。この第3
の投影露光方法において、支持部材(7)の接触面(4
3Aa〜43Da)が傾斜していると、例えば図8
(a)に示すように、その接触面にマスクを吸着保持す
ることによってマスクが湾曲する。そこで、予め吸着保
持したときのマスクの平面度の変化量を求めておき、そ
れに応じて投影光学系のディストーションの計測値を補
正することで良好な結像特性が得られる。
【0014】次に、本発明による投影露光装置は、マス
ク(R)に形成されたパターンの像を投影光学系(P
L)を介して基板(W)上に露光する投影露光装置にお
いて、マスク(R)のパターン面の面形状を測定する測
定系(30)と、この測定系で測定された面形状の情報
を記憶する記憶装置(13a)と、その投影光学系によ
るそのマスクのパターン像の結像位置を部分的に補正す
る結像特性補正系(8,15,17,20)と、その記
憶装置に記憶されている面形状の情報に基づいてその結
像特性補正系を介してそのマスクのパターン像の結像位
置を補正しながら露光を行う制御系(13,14)と、
を有するものである。この投影露光装置によって、本発
明の第1の投影露光方法が実施できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
につき図面を参照して説明する。本発明はステッパー型
の投影露光装置、又はステップ・アンド・スキャン方式
のような走査露光型の投影露光装置の何れにも適用でき
るが、以下の実施の形態は本発明をステップ・アンド・
スキャン方式の投影露光装置を用いて露光を行う場合に
適用したものである。
【0016】図1は、本例の投影露光装置を示し、この
図1において、露光光源1から射出された露光用の照明
光ILは、リレー光学系や照度分布均一化用のフライア
イレンズ等を含む整形光学系2に入射する。なお、照明
光ILとしては、水銀ランプのi線(波長365n
m)、KrF(波長248nm)、若しくはArF(波
長193nm)等のエキシマレーザ光、又はYAGレー
ザの高調波等が使用できる。整形光学系2の射出面は、
転写対象のレチクルの配置面に対する瞳位置に相当し、
その射出面にはレチクルに対する照明条件を変更するた
めの種々の開口絞りが配置されたターレット板3が設置
されている。ターレット板3の周辺部には、通常の円形
絞り、照明系のコヒーレンスファクタ(σ値)を変更で
きる可変円形絞り、輪帯照明用の輪帯絞り、及び変形照
明用の4分割された絞り等が配置され、駆動モータ3a
でターレット板3を回転することによって、所望の開口
絞りが選択できる。
【0017】ターレット板3中の一つの開口絞りを通過
した照明光ILは、更に光学系4、光路折り曲げ用のミ
ラー5、及びコンデンサレンズ6を介してレチクルRの
パターン面(下面)のスリット状の照明領域を照明す
る。レチクルRのその照明領域内のパターンの像は、両
側テレセントリックな投影光学系PLを介して投影倍率
β(βは、1/4倍、又は1/5倍等)で縮小されて、
フォトレジストが塗布されたウエハW上のスリット状の
露光領域に投影される。以下、投影光学系PLの光軸A
Xに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で走査露光
時のレチクルR及びウエハWの走査方向(即ち、図1の
紙面に平行な方向)に沿ってX軸を取り、走査方向に直
交する非走査方向(即ち、図1の紙面に垂直な方向)に
沿ってY軸を取って説明する。
【0018】レチクルRは、一例として4点支持でレチ
クルホルダ7上に真空吸着によって保持され、レチクル
ホルダ7は例えば3個の伸縮自在の駆動素子8を介して
レチクルステージRST上に載置され、レチクルステー
ジRSTは、レチクルベース9上でリニアモータによっ
てY方向に連続移動すると共に、X方向、Y方向、回転
方向に微動する。レチクルホルダ7の上端に固定された
移動鏡11m、及び外部のレーザ干渉計11によってレ
チクルホルダ7(レチクルR)の2次元的な位置が計測
され、この計測値、及び装置全体の動作を統轄制御する
主制御系14からの制御情報に基づいて、レチクルステ
ージ駆動系12がレチクルステージRSTの動作を制御
する。また、主制御系14からの制御のもとで、結像特
性制御部15が駆動素子8の伸縮量を制御して、レチク
ルRのZ方向の位置、及び傾斜角を微調整することによ
って、所定のディストーション(倍率誤差を含む)を所
定範囲で補正できるように構成されている。
【0019】また、レチクルステージRST上でレチク
ルRにX方向に隣接する領域に、底面(以下、「基準
面」と呼ぶ)の平面度の良好なガラス基板よりなる基準
部材10が固定されている。基準部材10の基準面は、
設計上でレチクルRのパターン面と同じ高さに設定さ
れ、その基準面には、例えばレチクルステージRSTの
X方向、及びY方向の位置の基準となる基準マークが形
成されている。
【0020】更に、本例の投影光学系PLにも結像特性
の補正機構が組み込まれている。即ち、投影光学系PL
の本体の鏡筒16上に伸縮自在の3個の駆動素子17を
介して、レンズ19が収納されるレンズ枠18が配置さ
れ、レンズ枠18上に伸縮自在の3個の駆動素子20を
介して、レンズ22が収納されるレンズ枠21が配置さ
れている。そして、主制御系14が結像特性制御部15
を介して駆動素子17,20の伸縮量を制御して、レン
ズ19,22の位置や傾斜角を微調整することによっ
て、投影光学系PLの所定のディストーション(倍率誤
差を含む)を所定範囲で補正できるように構成されてい
る。
【0021】次に、ウエハWは不図示のウエハホルダ上
に吸着保持され、このウエハホルダは試料台23上に固
定され、試料台23は、ウエハステージWST上に固定
されている。試料台23は、ウエハWのフォーカス位置
(Z方向の位置)、及び傾斜角の制御を行い、ウエハス
テージWSTは、例えばリニアモータ方式でX方向に試
料台23を連続移動すると共に、X方向、Y方向に試料
台23をステップ移動する。試料台23の上端に固定さ
れた移動鏡25m、及び外部のレーザ干渉計25によっ
て試料台23(ウエハW)の2次元的な位置が計測さ
れ、この計測値、及び主制御系14からの制御情報に基
づいてウエハステージ駆動系26がウエハステージWS
Tの動作を制御する。
【0022】走査露光時には、投影光学系PLに対し
て、レチクルステージRSTを介してレチクルRが+X
方向(又は−X方向)に速度VRで走査されるのに同期
して、ウエハステージWSTを介して試料台23(ウエ
ハW)が−X方向(又は+X方向)に速度β・VR(β
は投影倍率)で走査される。そして、1つのショット領
域への露光が終了すると、ウエハWのステッピングによ
って次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下ス
テップ・アンド・スキャン方式で各ショット領域への露
光が順次行われる。
【0023】また、走査露光時にオートフォーカス方式
でウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合わせ込む
ために、投影光学系PLの側面下方の投射光学系27か
らウエハWの表面の複数の計測点にスリット像が斜めに
投影されている。それらの計測点は、スリット状の露光
領域内、及びこの露光領域に対して走査方向に手前側の
先読み領域内にも配置されている。そして、投射光学系
27に対称に配置された受光光学系28では、ウエハW
の表面からの反射光を受光してそれらのスリット像を再
結像し、それらの横ずれ量に対応したフォーカス信号を
生成し、これらのフォーカス信号を主制御系14、及び
ウエハステージ駆動系26に供給する。投射光学系2
7、及び受光光学系28より斜入射方式の焦点位置検出
系(以下、「AFセンサ27,28」と呼ぶ)が配置さ
れている。ウエハWのフォーカス位置が変化すると、そ
れらのスリット像の横ずれ量も変化するため、それらの
フォーカス信号から対応する計測点でのフォーカス位置
が検出でき、ウエハステージ駆動系26では、計測され
たフォーカス位置が予めテストプリント等によって決定
されている像面の位置に合致するように試料台23のZ
方向の位置、及び傾斜角を制御する。
【0024】次に、本例のレチクルRの照明領域に対し
て走査方向に外れた領域の上方に、レチクルRのパター
ン面の平面度や傾斜角等の面形状を検出するための面形
状検出系30が配置されている。図2は、図1の面形状
検出系30を+X方向(走査方向)に見た側面図であ
り、この図2に示すように、ハロゲンランプ31(発光
ダイオード、又は半導体レーザ等も可)から射出された
検出光DLは、集光レンズ32を介して3個のスリット
が形成されたパターン板33を照明し、それら3個のス
リット像が対物レンズ34を介して、レチクルRのパタ
ーン面でY方向(非走査方向)に一列に配列された計測
点41A〜41Cに斜めに投影される。そして、それら
の計測点41A〜41Cから反射された検出光DLは、
対物レンズ35を介して振動スリット板36の3個の開
口上にスリット像を再結像する。振動スリット板36
は、駆動検出部39によって制御される駆動モータ37
によって1次元方向に振動し、振動スリット板36の各
開口を通過した検出光DLは、対応する光電検出器38
A〜38Cに入射し、光電検出器38A〜38Cの検出
信号が駆動検出部39に供給されている。
【0025】この場合、レチクルRのパターン面の計測
点41A〜41CのZ方向の位置が変化すると、振動ス
リット板36上で再結像されるスリット像の位置が振動
方向に横ずれする。そこで、駆動検出部39では、光電
検出器38A〜38Cの検出信号を例えば駆動モータ3
7の駆動信号で同期整流することによって、計測点41
A〜41CのZ方向の位置を検出し、検出結果を図1の
演算部13に供給する。演算部13には、レーザ干渉計
11で計測されるレチクルステージRST(レチクル
R)のX座標、Y座標も供給されている。計測点41A
〜41CでのZ方向の位置は、レチクルRがそのX座標
にあるときのパターン面の非走査方向への面形状を示す
ものである。
【0026】そして、本例では一例として、予めレチク
ルステージRSTを駆動して基準部材10を照明光IL
の照明領域に移動した状態で、基準部材10の基準面に
形成されている基準パターンのテストプリントを行うこ
とによって、投影光学系PLの像面の位置(ベストフォ
ーカス位置)を求めておき、この像面に対してウエハW
の表面が合わせこまれるように合焦制御が行われる。そ
こで、レチクルRのパターン面の面形状の測定前に、面
形状検出系30の計測領域に基準部材10の基準面を移
動して、各計測点41A,41B,41CでのZ方向の
位置ZA0 ,ZB0 ,ZC0 を計測してメモリ13a内
に格納しておく。
【0027】次に、実際にレチクルRのパターン面の面
形状を計測する際には、図1のレチクルステージRST
を介して、レチクルRをX方向に所定ステップ量ずつ移
動しながら面形状検出系30を介してそれぞれ3個の計
測点41A,41B,41CでのZ方向の位置ZAX
ZBX ,ZCX を検出する。そして、演算部13では、
各計測点41A〜41CのZ方向の位置ZAX ,Z
X ,ZCX から対応する基準部材10の基準面のZ方
向の位置ZA0 ,ZB0 ,ZC0 を差し引いて得られる
位置ずれ量ΔZAX ,ΔZBX ,ΔZCX を、レチクル
RのX座標に対応させてメモリ13aに格納していく。
これによって、メモリ13aにはレチクルRのパターン
面の基準面に対するZ方向への位置ずれ量の2次元的な
分布、即ち面形状を示す情報が格納される。
【0028】その後、演算部13では、メモリ13a内
に格納されているレチクルRのパターン面の面形状を示
す情報より、レチクルRのパターン面の各パターンのY
方向(非走査方向)への位置ずれ量を算出し、更にこの
位置ずれ量をウエハの表面の投影像での位置ずれ量に変
換し、変換された位置ずれ量を主制御系14に供給す
る。この場合、例えばレチクルRとして、ディストーシ
ョン計測用の評価用パターンが格子状に形成されたテス
トレチクルが使用され、各評価用パターンの投影像の位
置がテストプリント等によって計測され、計測結果を設
計上の投影位置と比較することによって投影光学系PL
のディストーションが求められ、このディストーション
が主制御系14内の記憶部に記憶されているものとす
る。
【0029】このとき、主制御系14では、内部の記憶
部に記憶されているディストーションを演算部13から
供給された位置ずれ量で補正することによって、レチク
ルRの面形状に影響されない投影光学系PL自体のディ
ストーションを求め、このディストーションを内部の記
憶部に上書きする。そして、例えば実露光用のレチクル
がレチクルステージRST上に載置された際には、露光
前に面形状検出系30を介してその実露光用のレチクル
のパターン面の面形状を計測し、この面形状による投影
像の位置ずれ量(ディストーションの変化量)を算出し
ておく。そして、走査露光時に主制御系14は、投影光
学系PL自体のディストーションにその実露光用のレチ
クルの面形状による投影像の位置ずれ量を加算して全体
のディストーションを求め、この全体のディストーショ
ンを0にするように結像特性制御部15を介して駆動素
子8,17,20の伸縮量を制御する。この制御量は、
レチクルのX座標に応じて変化する。これによって、テ
ストレチクルのパターン面の面形状が悪い場合でも、投
影光学系PL自体のディストーションが高精度に評価さ
れる。しかも、実際の露光時には実露光用のレチクルの
面形状に起因するディストーションの変化量も補正され
るため、ウエハW上の各ショット領域にはそれぞれディ
ストーションの無い投影像が転写される。従って、重ね
合わせ露光するような場合には重ね合わせ誤差が低減さ
れる。
【0030】なお、別の補正方法として、例えば投影光
学系PLのディストーションが良好に補正されているよ
うな場合には、レチクルRの面形状によるパターンの位
置ずれ量のみを相殺するように投影光学系PLの結像特
性を補正してもよい。これによって、レチクルRのパタ
ーン面の面形状が悪いような場合でも、転写されるパタ
ーン像の歪みが低減される。
【0031】次に、レチクルRのパターン面の面形状と
投影像の各部の横ずれ量との関係につき、具体的に説明
する。図3は、図1の投影露光装置におけるレチクル
R、投影光学系PL、及びウエハWを走査方向(X方
向)に見た概略図であり、この図3において、レチクル
ホルダ7上に保持されたレチクルRのパターン面40の
パターン(例えば評価用パターン)42の像は、投影光
学系PLを介してウエハW上に投影される。仮に投影光
学系PLのディストーションが0であるとすれば、パタ
ーン42の像はウエハW上の理論的な位置(設計上の位
置)に投影される。このような場合、レチクルホルダ7
のレチクルRとの接触面は投影光学系PLの光軸AXに
対して垂直な面上に配置され、レチクルRを載置しても
その接触面は変形することがなく、且つレチクルRのパ
ターン面は完全な平面となっている。
【0032】次に考えられることは、レチクルRは、レ
チクルホルダ7上に両端が吸着保持されているため、図
4(a)に示すように、自重によってレチクルRの中央
部が投影光学系PL側に凸に撓むことになる。図4
(a)において、自重で撓んだレチクルRのパターン面
40Aは、中心部では点線で示す平坦なパターン面40
に対してt1 だけ投影光学系PL側に変形している。こ
の自重による変形量t1 によって、パターン面40A上
のパターン42の位置は、平坦な場合に比べて光軸AX
から離れる方向に(パターン42の場合には+Y方向
に)E1 だけ横ずれすることになる。
【0033】この横ずれ量の計算方法は種々考えられる
が、ここでは図4(a)を更に簡略化した図4(b)に
示すように、パターン面40Aの凸部のY方向の幅をx
0 、平坦なパターン面40上での端部からパターン42
までのY方向の間隔をxとして、幾何学的に横ずれ量E
1 を近似的に算出すると、次のようになる。 E1 ≒(2x/x0 )t1 (1) また、図4(a)に示すように、投影光学系PLの投影
倍率(縮小倍率)βを用いると、レチクルR側のパター
ンがE1 だけ横ずれすると、ウエハW上での投影像には
次式で定まる横ずれ量e1 が生ずる。
【0034】e1 =β・E1 (2) 仮に、レチクルRのパターンの投影像から投影光学系P
Lのディストーションを計測するものとして、その横ず
れ量e1 を考慮することなくディストーションを算出す
ると、その横ずれ量e1 分だけの誤差が現れてしまう。
即ち、計測されるディストーションがレチクルRの撓み
分を含んでしまうことになる。
【0035】更に、図5(a)に示すように、実際のレ
チクルRのパターン面40Bは、平坦な面が自重で撓ん
だパターン面40Aに対して所定の量t2 の凹凸を持っ
ていることがある。この凹凸量t2 によっても、レチク
ルRのパターン42の位置誤差が生じる。即ち、自重に
よる撓みが無い状態で、図5(b)に示すように、パタ
ーン面40B上のパターン42が平坦なパターン面40
Aに対して光軸に沿ってt2 だけ凸に出ている場合、そ
れらの面が更に自重で撓むと、図5(c)に示すよう
に、その凸の部分は更に湾曲した状態になり、パターン
面40B上のパターン42は結果的に左方向にE2 だけ
横ずれした状態になる。
【0036】この横ずれ量E2 の計算方法も種々考えら
れるが、ここでも幾何学的に概略的に算出すると、次の
ようになる。 この際にも、図5(a)に示すように、投影光学系PL
の投影倍率(縮小倍率)βを用いて、レチクルR側のパ
ターンがE2 だけ横ずれすると、ウエハW上での投影像
には次式で定まる横ずれ量e2 が生ずる。
【0037】e2 =β・E2 (4) 仮に、その横ずれ量e2 を考慮することなくディストー
ションを算出すると、その横ずれ量e2 分だけの誤差が
現れてしまう。即ち、計測されるディストーションがレ
チクルRの平面度分の誤差を含んでしまうことになる。
更に、実際のレチクルホルダ7のレチクルRとの接触面
は、図6(a)に示すように、投影光学系PLの光軸A
Xに垂直な面に対して平行ではなく、高さに換算して所
定の量t3 の凹凸を持つことがある。レチクルホルダ7
にこのような凹凸量t3 があると、レチクルRの点線で
示す本来のパターン面40Bは、実線で示すパターン面
40Cのように傾斜して、パターン面40C上のパター
ン42は、傾斜が無い場合に対して横ずれする。図6
(a)に示すように、仮に光軸AXに対して左側のレチ
クルホルダ7の接触面が下方にずれていると、レチクル
Rのパターン面40C上のパターン42は光軸AX側に
3 だけ横ずれする。
【0038】この横ずれ量E3 の計算方法も種々考えら
れるが、ここでは図6(b)に示すように、幅x0 の平
坦なパターン面40Bに対して左端がt3 だけ下がった
パターン面40Cを考える。そして、パターン面40B
上でのパターン42の位置を左端部から距離xの位置で
あるとして、パターン面40C上でのパターン42の下
方へのずれ量をtとすると、ずれ量tを用いて横ずれ量
3 は次のようになる。
【0039】 この際にも、図6(a)に示すように、投影光学系PL
の投影倍率(縮小倍率)βを用いて、レチクルR側のパ
ターンがE3 だけ横ずれすると、ウエハW上での投影像
には次式で定まる横ずれ量e3 が生ずる。
【0040】e3 =β・E3 (6) 仮に、その横ずれ量e3 を考慮することなくディストー
ションを算出すると、その横ずれ量e3 分だけの誤差が
現れてしまう。即ち、計測されるディストーションがレ
チクルRの傾斜角分の誤差を含んでしまうことになる。
そのようなレチクルホルダ7の接触面の凹凸量t3 と共
に、その接触面に対向するレチクルRのパターン面の平
面度もレチクルRのパターン面の全体の平面度を決定す
る重要な要素である。これは、特にレチクルの周辺の平
面度が露光領域内の平面度に比べて、非常に悪化してい
ることが多いためである。従って、実際のレチクルRの
端部のずれ量は、レチクルホルダ7の凹凸量t3 にその
レチクルホルダ7に対向するレチクルRのパターン面の
平面度の影響分を加算した値となる。
【0041】以上のように本例では、レチクルRの自重
による撓み、レチクルの平面度、及びレチクルホルダ7
の接触面の平面度によるレチクルRのパターン面の面形
状の変化、及びそのパターン面上のパターンの横ずれ量
を求めてみた。これらの3種類の誤差要因はどれか1つ
だけが大きい場合もあり、何れか2つが大きい場合もあ
り、また、3つとも個々には小さいが相乗効果で全体と
して大きく影響する場合等がある。そこで、例えば過去
の経験則等によって、どの要因を取り上げて投影光学系
PLのディストーションに対する補正を行うかどうかを
決定してもよい。
【0042】一例として、3種類とも影響すると仮定し
て図4〜図6のパターン42のウエハW上への投影像の
横ずれ量eを算出すると、(1)式、(3)式、(5)
式の位置ずれ量E1 ,E2 ,E3 より次のようになる。 e=β(E1 +E2 +E3 ) (7) なお、本例の面形状検出系30では、図2に示すよう
に、レチクルRのパターン面において非走査方向に並ん
だ3個の計測点41A〜41CでZ方向の位置を検出し
ている。従って、図4(a)に示すように、レチクルR
が自重によって撓む場合、及び図6(a)に示すよう
に、レチクルホルダ7の凹凸によってレチクルRが傾斜
する場合には、レチクルRのパターン面の変位(面形
状)を正確に検出できる。従って、それらの変位より、
(1)式及び(5)式よりそのパターン面上のパターン
の横ずれ量E、ひいては投影光学系PLのディストーシ
ョンの誤差量を正確に算出することができる。
【0043】しかしながら、図5(a)に示すように、
レチクルRのパターン面に部分的に凹凸があるような場
合には、3個の計測点でZ方向の位置を検出するだけで
は不十分である恐れがある。そこで、パターン面の部分
的な凹凸をも正確に検出したい場合には、面形状検出系
30による非走査方向に配列された計測点の個数を4個
以上に密に配列することが望ましい。これによって、部
分的な凹凸が検出されたときには、(3)式よりその凹
凸に起因するパターンの横ずれ量、ひいてはディストー
ションの誤差量を算出できる。
【0044】そして、レチクルRのパターン面を2次元
の格子点で分割し、例えばX方向にi番目(i=1,
2,…)で、Y方向にj番目(j=1,2,…)の格子
点にある評価用パターンの投影像の位置に基づいて計測
される投影光学系PLのディストーションの値をD
(i,j)とする。この場合、図1の主制御系14では
最終的に(7)式より算出される投影像の横ずれ量eを
用いて、次式よりそのディストーションの補正を行う。
【0045】 D’(i,j)=D(i,j)−e (8) そして、この補正後のディストーションD’(i,j)
が主制御系14内の記憶部に記憶される。なお、図4〜
図6では、レチクルRのパターン面上のパターンの1次
元的な横ずれ量を扱っている。しかしながら、本例のレ
チクルRはレチクルホルダ7上に4点支持で吸着保持さ
れているため、例えば自重による変形を考えると、その
パターン面の面形状は球面状に変形することになり、そ
のパターン面のパターンはX方向、Y方向に2次元的に
横ずれする。従って、レチクルRのパターン面の変形に
よる投影像の横ずれ量をより高精度に求めるためには、
レチクルRのパターン面の面形状よりそのパターン面上
の各部の2次元的な横ずれ量を算出し、最終的にディス
トーションの計測値を2次元的に補正することが望まし
い。
【0046】なお、上記の実施の形態では、レチクルR
の照明領域に対して走査方向に斜め上方に配置された面
形状検出系30を用いてレチクルRのパターン面の面形
状を計測している。それ以外に、例えばレチクルRの底
面側に配置した検出系を用いてそのパターン面の面形状
を計測してもよ。次に、上記の実施の形態では、面形状
検出系30を用いてレチクルRのパターン面の面形状を
計測しているが、図1のレチクルホルダ7の接触面の平
面度(傾斜角も含む)、又はレチクルR側のその接触面
に対向する領域の平面度から、そのパターン面の面形状
を推定(計算)するようにしてもよい。
【0047】図7は、図1のレチクルホルダ7とレチク
ルRとの関係を示し、この図7において、金属製の枠状
のレチクルホルダ7に設けられた露光光通過用の開口7
aの周囲の4隅に、レチクルRと接触する凸部43A〜
43Dが形成されている。なお、レチクルホルダ7のレ
チクルホルダ7において、基準部材10の設置面は省略
してある。そして、凸部43A〜43Dの先端のレチク
ルRとの接触面43Aa〜43Daは平坦に加工され、
各接触面43Aa〜43DaにはそれぞれレチクルRを
真空吸着するための吸着孔44が形成されている。それ
らの接触面43Aa〜43Daに対向するレチクルRの
パターン面上の領域をそれぞれ接触領域45A〜45D
とする。この場合、予めそれらの接触面43Aa〜43
Daの平均的な面の傾斜角、及び段差等を含む面形状を
計測しておく。また、予めレチクルRのパターン面上の
接触領域45A〜45Dの平面度等が悪いことが予測さ
れるような場合には、それらの接触領域45A〜45D
の平均的な面の傾斜角、及び凹凸量等を含む面形状をも
計測しておく。計測方法としては、点接触式の高さ測定
器(ダイヤルゲージ等)等を使用する方法がある。
【0048】それらの面形状の計測データも、例えば図
1のメモリ13aに格納される。そして、演算部13で
は、そのメモリ13aから読み出した計測データを用い
て、レチクルRをレチクルホルダ7の凸部43A〜43
D上に吸着保持した場合のレチクルRのパターン面の面
形状を演算によって算出(予測)する。一例として、レ
チクルRのパターン面が平坦であり、且つレチクルホル
ダ7の凸部43A〜43Dの接触面43Aa〜43Da
が内側に傾斜している場合を想定する。
【0049】図8(a)は図7をX方向(走査方向)に
見た図を示し、この図8(a)において、対称に配置さ
れている凸部43A,43Bの接触面43Aa,43B
aは内側に傾斜している。このとき、平坦なレチクルR
が接触面43Aa,43Baに吸着されると、レチクル
Rのパターン面40は自重での撓み量よりも大きく下側
に撓むことになる。この際の撓み量は、接触面43A
a,43Baの傾斜角にレチクルRの中央部までの距離
を乗じて得られる量に、予めレチクルデータとして記憶
されている自重による撓み量を加算することで大まかに
算出される。
【0050】次に、別の例として、レチクルホルダ7側
の凸部43A〜43Dの接触面43Aa〜43Daの平
面度は良好で、且つ図8(b)に示すように、レチクル
Rの接触領域45A〜45Dが傾斜している場合を想定
する。図8(b)において、パターン面の両端の接触面
45A,45Bは扇状に傾斜している。この状態で、図
8(c)に示すように、レチクルホルダ7の凸部43
A,43B上にレチクルRの接触面45A,45Bを吸
着保持すると、レチクルRのパターン面40は上方に凸
に変形することになる。この際の撓み量も、例えば接触
領域45A,45Bの傾斜角にレチクルRの中央部まで
の距離を乗じて得られる量から、レチクルRの自重によ
る撓み量を差し引くことで大まかに算出される。
【0051】上述のようにレチクルRのパターン面40
の面形状が大まかに算出された後は、図4〜図6に示し
たようにパターン面40上のパターンの横ずれ量を算出
し、この算出結果に基づいて投影光学系PLのディスト
ーションの補正を行うことができる。なお、本発明は上
述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】本発明の第1の投影露光方法によれば、
マスクのパターン面の面形状を予め測定して記憶した
後、例えばその面形状によって生じる各パターンの投影
像の横ずれ量を算出する。そして、投影光学系のディス
トーションの計測値をその投影像の横ずれ量で補正する
ことによって投影光学系自体のディストーションを高精
度に計測し、実際の露光時にはそのディストーションを
補正するように各パターン像の結像位置を部分的に補正
しながら露光を行うことによって、投影像のディストー
ションが高精度に補正される。従って、マスクの平面度
が悪化しているような場合でも良好な結像特性が得られ
る利点がある。
【0053】次に、本発明の第2、又は第3の投影露光
方法によれば、マスク側の接触面、又は支持部材側の接
触面の平面度を予め測定して記憶した後、例えばその平
面度よりマスクを吸着保持した場合のパターン面の面形
状を予測し、この面形状によって生じる各パターンの投
影像の横ずれ量を算出し、この横ずれ量で投影光学系の
ディストーションの計測値を補正する。そして、得られ
たディストーションを相殺するように各パターン像の結
像位置を部分的に補正しながら露光を行うことによっ
て、ディストーションが高精度に補正される。従って、
マスクの平面度が悪化しているような場合でも良好な結
像特性が得られる利点がある。
【0054】また、本発明の投影露光装置によれば、本
発明の第1の投影露光方法を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態の一例で使用される投
影露光装置を示す一部を切り欠いた構成図である。
【図2】図1の面形状検出系30の構成を示す側面図で
ある。
【図3】図1のレチクルR、投影光学系PL、及びウエ
ハWを示す概略図である。
【図4】(a)はレチクルRが自重で撓む様子を示す
図、(b)は図4(a)のパターン42の横ずれ量の計
算方法の説明図である。
【図5】(a)はレチクルRのパターン面に凹凸がある
場合を示す図、(b)はそのパターン面に撓みが無い場
合を示す図、(c)は図5(a)のパターン42の横ず
れ量の計算方法の説明図である。
【図6】(a)はレチクルホルダ7の凹凸によってレチ
クルRが傾斜する様子を示す図、(b)は図6(a)の
パターン42の横ずれ量の計算方法の説明図である。
【図7】図1のレチクルホルダ7とレチクルRとの接触
面を示す斜視図である。
【図8】レチクルホルダ7、又はレチクルRの接触面の
平面度によってレチクルRのパターン面が撓む様子を示
す図である。
【符号の説明】
3 ターレット板 R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 7 レチクルホルダ 8,17,20 駆動素子 RST レチクルステージ 13 演算部 14 主制御系 15 結像特性制御部 23 試料台 WST ウエハステージ 30 面形状検出系 40 パターン面 41A,41B,41C 面形状検出系による計測点 43A〜43D 凸部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して基板上に露光する投影露光方法におい
    て、 前記マスクのパターン面の面形状を予め測定して記憶し
    ておき、 該記憶してある面形状に基づいて前記投影光学系による
    前記マスクのパターン像の結像位置を部分的に補正しな
    がら露光を行うことを特徴とする投影露光方法。
  2. 【請求項2】 所定の支持部材に保持されたマスクに形
    成されたパターンの像を投影光学系を介して基板上に露
    光する投影露光方法において、 前記マスクの前記支持部材との接触面の平面度を予め測
    定して記憶しておき、該記憶してある平面度に基づいて
    前記投影光学系による前記マスクのパターン像の結像位
    置を部分的に補正しながら露光を行うことを特徴とする
    投影露光方法。
  3. 【請求項3】 所定の支持部材に保持されたマスクに形
    成されたパターンの像を投影光学系を介して基板上に露
    光する投影露光方法において、 前記支持部材の前記マスクとの接触面の平面度を予め測
    定して記憶しておき、 該記憶してある平面度に基づいて前記投影光学系による
    前記マスクのパターン像の結像位置を部分的に補正しな
    がら露光を行うことを特徴とする投影露光方法。
  4. 【請求項4】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して基板上に露光する投影露光装置におい
    て、 前記マスクのパターン面の面形状を測定する測定系と、 該測定系で測定された面形状の情報を記憶する記憶装置
    と、 前記投影光学系による前記マスクのパターン像の結像位
    置を部分的に補正する結像特性補正系と、 前記記憶装置に記憶されている面形状の情報に基づいて
    前記結像特性補正系を介して前記マスクのパターン像の
    結像位置を補正しながら露光を行う制御系と、を有する
    ことを特徴とする投影露光装置。
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