JPH11263080A - 平版印刷用原版、及び平版印刷版の作成方法 - Google Patents

平版印刷用原版、及び平版印刷版の作成方法

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JPH11263080A
JPH11263080A JP8797598A JP8797598A JPH11263080A JP H11263080 A JPH11263080 A JP H11263080A JP 8797598 A JP8797598 A JP 8797598A JP 8797598 A JP8797598 A JP 8797598A JP H11263080 A JPH11263080 A JP H11263080A
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JP8797598A
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Yasuo Kojima
康生 児島
Takeo Akiyama
健夫 秋山
Saburo Hiraoka
三郎 平岡
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送性,保存性,擦過性が良好で、しかもか
ぶり防止性能が良好であり、画像品質の向上も達成でき
る印刷用原版、及びその印刷用原版から平版印刷版を得
る製造方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に熱により親水性が変化す
る、又は水に対する溶解性、及び/又は膨潤性が低下す
る記録層を有し、記録層を有する側とは反対側の面は、
そのレーザー非接触型表面粗さ計による粗さパラメータ
ーRaが1μ以上である平版印刷用原版。上記の平
版印刷用原版を、単位面積あたりの強度が10W/cm
2 以上の高照度光で記録する平版印刷版の作成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷用原版、
及び平版印刷版の作成方法に関する。特に、水現像ある
いは現像処理不要で製版可能な平版印刷用原版及び平版
印刷版を作成する方法に関する。平版印刷用原版は、そ
の記録層に各種情報を記録することによって平版印刷版
を作成するものであり、作成された平版印刷版は、記録
した情報に基づいて、紙等の各種媒体に印刷を行うもの
である。
【0002】
【従来の技術】水現像あるいは現像処理なしで平版印刷
版を作成する方法については、古くから種々の提案がな
されている。特公昭39−1743号公報によれば、造
膜温度40℃以上の非連続高分子による見かけの皮膜を
用いる感熱記録材料が記載されている。しかし、この見
かけの皮膜を用いる感熱記録材料は、露光前には皮膜形
成していないので、非常に弱く、はがれやすい。
【0003】特公昭44−22957号公報には、吸収
された光を熱に変える光吸収物質と1:1より大なる割
合で親水性樹脂中に分散した疎水性熱可塑性重合体粒子
を含む感熱層を露光し、親水性、水透過性の差によって
像を得る方法が記載されており、前記公報中には、疎水
性熱可塑性樹脂粒子としてポリエチレンが好適に用いら
れる旨の記載がある。
【0004】特公昭63−42953号公報には、アイ
オノマー樹脂分散物と水溶性高分子を含む感熱記録材料
が記載されており、印刷用原版として用いられている。
【0005】特開平9−127683号公報には、親水
性の基体表面に熱により親油化可能な自己水分散性熱可
塑性樹脂粒子層が形成されている平版印刷版が記載され
ている。
【0006】しかし、このような印刷版作成に適用する
記録材料は、表面が熱可塑性であるので、通常シート状
になっている該材料を搬送する時に、2枚送り等の搬送
不良を起こしやすい。また、積層保存時に、互いにくっ
ついてしまうと言う、ブロッキングを起こしやすかっ
た。
【0007】このような問題点を回避するためには、表
面(記録層を有する側の面)にたとえばマット性を付与
してこれを粗面化することが考えられる。表面を十分に
粗面化することによって、搬送不良、あるいは、ブロッ
キングは回避できると考えられる。
【0008】記録層側の粗面性については、特開昭57
−38192号公報に、Ra(後述)を0.3〜2.0
μにする記録層が提案されている。その他、特開平3−
211092号公報には、熱により親水性が変化する記
録層を有する平版印刷用原版について、その表面(記録
層を有する側の面)の粗さが0.5μ以下であることが
好ましい旨、記載されている。特開平1−295894
号公報には、やはり熱により親水性が変化する記録層を
有する平版印刷用原版であって、その表面(記録層を有
する側の面)の平滑度が、王研平滑度計で2000秒以
上のものが、開示されている。これらは、いずれも、表
面が平滑な方が好ましいと言う趣旨の記載である。この
ように、この種の従来技術にあっては、表面の平滑度に
ついては若干の検討がなされていたが、裏面の平滑度に
関しては、全く検討されていなかった。
【0009】上記従来技術のような、表面である記録層
を有する側の面を粗面化する技術では、どうしても記録
層に対する影響を避けることができない。すなわち、表
面を粗面化することによって、搬送不良、あるいは、ブ
ロッキングは回避できるが、一方、画像特性、及び、印
刷性能に、不可避的に悪影響が発生する。
【0010】上記したように従来より、平版印刷用原版
についてはその搬送性が良く、すなわち2枚送り等の搬
送不良を起こさずに円滑に搬送でき、また、保存性が良
く、すなわち積層保存時にブロッキングなどを起こさ
ず、また、擦過性が良く、すなわち搬送時等での擦過に
対しても損傷等を受けす安定であることが望まれ、しか
もそれだけではなく、当然、画像情報の記録、及びその
再現の手段として、画像性能、及び印刷性能が良好であ
ることが要請される。しかし上記のように、従来技術に
あっては、これらを満足させることはできなかった。ま
た、画像情報を記録し、それを再現するものであるの
で、積層時等に圧力がかかっても圧力かぶりなどのかぶ
りが発生せず、かぶり防止が良好であることが望まれ
る。また、画像品質をさらに向上させることができるも
のであることが望まれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した事
情に鑑みてなされたもので、搬送性,保存性,擦過性が
良好で、しかもかぶり防止性能が良好であり、画像品質
の向上も達成できる印刷用原版、及びその印刷用原版か
ら平版印刷版を得る製造方法を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、支持体上に
熱により親水性が変化する記録層を有し、記録層を有す
る側とは反対側の面は、そのレーザー非接触型表面粗さ
計による粗さパラメーターRaが1μ以上であることを
特徴とする平版印刷用原版によって、達成される。
【0013】また上記目的は、支持体上に熱により親水
性が変化する記録層を有し、記録層を有する側とは反対
側の面は、そのレーザー非接触型表面粗さ計による粗さ
パラメーターRaが1μ以上である平版印刷用原版を、
単位面積あたりの強度が10W/cm2 以上の高照度光
で記録することを特徴とする平版印刷版の作成方法によ
って、達成される。
【0014】また上記目的は、支持体上に熱により水に
対する溶解性、及び/又は膨潤性が低下する記録層を有
し、記録層を有する側とは反対側の面は、そのレーザー
非接触型表面粗さ計による粗さパラメーターRaが1μ
以上であることを特徴とする平版印刷用原版によって、
達成される。
【0015】また上記目的は、支持体上に熱により水に
対する溶解性、及び/又は膨潤性が低下する記録層を有
し、記録層を有する側とは反対側の面は、そのレーザー
非接触型表面粗さ計による粗さパラメーターRaが1μ
以上である平版印刷用原版を、単位面積あたりの強度が
10W/cm2 以上の高照度光で記録することを特徴と
する平版印刷版の作成方法によって、達成される。
【0016】記録層を有する側の面(以下適宜、表面と
も称する)とは反対側の面(以下適宜、裏面とも称す
る)の粗さパラメーターRaを上記本発明の範囲にする
には、支持体の、記録層を有する側とは反対側の面(支
持体の裏面)に、適宜の表面加工を行うことにより、か
かる粗面化を達成できる。たとえば、支持体の裏面に、
マット加工を施すことができる。
【0017】本発明者らは記録層を有する側とは反対側
の面である支持体の裏面に、マット加工を施すこと等に
よりこの面を粗面化することにより、画像性能、印刷性
能に影響を及ぼすことなく、搬送性、ブロッキング性を
改良できることを見出し、本発明を導くに至ったもので
ある。さらに、裏面の粗面化処理(たとえばマット加
工)についても、たとえば粗さの形状によっては積層時
にマットの突起部分に応力集中することにより圧力かぶ
りが生じることがあることを見出し、このような問題の
生じない粗さ範囲があることを見出し、本発明を完成し
た。
【0018】本発明においてはさらに、記録層表面に軽
度のマット加工を行い、裏面に強度のマット加工を行う
ことにより、搬送性/ブロッキングと圧力かぶりを高い
レベルで両立させることができ、最も好ましい。表面側
に施される粗面化の程度としては、表面粗さで0.3〜
2μが好ましい。表面のRaが2μを超えると、画像欠
陥が発生しやすくなる傾向があり、また、0.3μ以下
では粗面化した効果が得られにくい。
【0019】以下、本発明について、さらに詳述する。
本発明に係る平版印刷用原版は、熱により親水性が低下
する記録層を有する記録材料であって、その裏面の粗さ
パラメーターRaが1μ以上のものである。また、本発
明に係る他の平版印刷用原版は、熱により水に対する溶
解性、及び/又は膨潤性が低下する記録層を有する記録
材料であって、その裏面の粗さパラメーターRaが1μ
以上のものである。
【0020】本発明に係るいずれの平版印刷用原版につ
いても、その裏面の粗さパラメーターRaは、1μ以上
であるが、好ましくは1.5μ以上である。さらに好ま
しくは、3μ以下である。1μ以下では、搬送性、ブロ
ッキングの改良効果が十分でない。また3μmを超える
と、圧力かぶりが発生する可能性が出てくることがあ
る。
【0021】本発明に係る各平版印刷用原版について
は、その裏面カットオフ値2μにおける150×111
μ当たりのピークカウントが、10以下であることが好
ましい。この値は、たとえばRST/PLUS(WYC
O社製)を用いて測定することができる。
【0022】本発明に係る平版印刷用原版は、その記録
層へ情報を記録することによって、平版印刷版を作成す
る。
【0023】本発明に係る平版印刷版の作成方法は、上
記本発明に係る平版印刷用原版を、単位面積あたりの強
度が10W/cm2 以上の高照度光で、記録するもので
ある。
【0024】本発明の実施においては、露光用光源とし
ては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステン
ランプ、レーザー、LED、CRT等を挙げることがで
き、光強度の高い光源であれば、発光波長等に制限を受
けずに用いることができる。好適に用いることができる
光源とては、フラッシュ光源またはレーザー光源が挙げ
られる。フラッシュ光源としては、発光半値幅が10m
sで、発光強度が1W/cm2 以上のキセノンフラッシ
ュが好ましい。好適なレーザー光源としては、出力50
mW以上のアルゴンレーザー、ヘリウムネオンレーザ
ー、半導体レーザー等を挙げることができ、また、後記
する各種のレーザー光を用いることができる。また、画
像露光をレーザーで行う場合は、単位面積当たりのレー
ザー光の強度が、10W/cm2 以上であることが好ま
しい。
【0025】このような光源を用いる場合の露光方法と
しては、代表的に密着露光と走査露光を挙げることがで
きる。密着露光の場合は、オリジナルの透過原稿と記録
材料を密着し、透過原稿側より上記したような高照度光
で露光を行う。この場合の露光時間としては、10ms
以下が好ましい。露光時間が10msより長い場合、熱
パターンの拡散により、画質が低下する傾向がある。
【0026】露光にレーザーを用いると、光をビーム状
に絞り、画像データに応じた走査露光が可能である。こ
のため、マスク材料を使用せずに、直接書き込みを行う
ことができる。また、レーザーを光源として用いる場合
は、露光面積を微小サイズに絞ることが容易であり、高
解像度の画像形成が可能となる。レーザー光源として
は、アルゴンレーザー、He−Neガスレーザー、YA
Gレーザー、半導体レーザー等をいずれも好適に用いる
ことができる。これらの中でも、本発明の平版印刷版材
料に適した高出力を比較的安価で小型装置に組み込める
点で、半導体レーザー、YAGレーザーの使用が、より
好ましい。
【0027】レーザーの走査露光方法としては、円筒外
面走査、円筒内面走査、平面走査などによる露光方法が
ある。円筒外面走査では、記録材料を外面に巻き付けた
ドラムを回転させながら、レーザー照射を行う。この場
合一般に、ドラムの回転を主走査とし、レーザー光の移
動を副走査とする。円筒内面走査では、ドラムの内面に
記録材料を固定し、レーザービームを内側から照射す
る。この場合一般に、光学系の一部または全部を回転さ
せることにより円周方向に主走査を行い、光学系の一部
または全部をドラムの軸に平行に直線移動させることに
より軸方向に副走査を行う。平面走査では一般に、ポリ
ゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ等を組み合わ
せてレーザー光の主走査を行い、記録媒体の移動により
副走査を行う。円筒外面走査、及び円筒内面走査は、光
学系の精度を高め易く、高密度記録に適している。
【0028】本発明に係る平版印刷用材料(原版)の記
録層は、加熱により親水性、水に対する溶解性、膨潤性
等が変化する材料であればよい。
【0029】本発明に係る、加熱により親水性が低下す
る層には、加熱により化学的あるいは物理的等の反応に
より親水性が低下するものであれば、いずれも用いるこ
とができる。具体的な構成としては、特開平9−127
683号公報に記載の親水性の基体表面を熱により親油
化可能な自己水分散型熱可塑性樹脂粒子層、あるいは特
開昭51−63704号公報に記載の、レーザー光で照
射することにより、照射部分が硬化し、疎水性あるいは
親油性となり、インクを吸収するように変化させ得る親
水性ポリマー等を用いることができる。
【0030】さらに親水性、保水性を高めるために、か
かる親水性低下層には固形粒子を含有させることができ
る。固形粒子としては、無機微粒子や有機微粒子を挙げ
ることができる。使用できる無機微粒子としては、シリ
カゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、タルク、クレー、カオリン、酸性白土、活性
白土、アルミナ等を挙げることができる。有機微粒子と
しては、フッ素樹脂微粒子、グアナミン樹脂微粒子、ア
クリル樹脂微粒子、シリコン樹脂微粒子等の樹脂微粒子
を挙げることができる。
【0031】これらの粒子は、親水性の表面処理がなさ
れていることが好ましい。
【0032】これらの粒子の好ましい粒径は、0.01
μ〜10μである。さらに好ましくは、0.5μ〜5μ
である。粒径が0.5μ以下の場合、保水性を高めにく
いことがある。5μを超えると、得られた塗膜の膜強度
が不足する場合がある。
【0033】さらにこの親水性低下層には、光を吸収
し、発熱する光熱変換物質を含有させることができる。
本発明の実施において、後述の親水性層に光熱変換物質
が含まれない場合は、親水性低下層に光熱変換物質を含
有させることが好ましい。
【0034】好ましい光熱変換物質としては、光源によ
っても異なるが、光を吸収し、効率よく熱に変換する物
質が良く、たとえば半導体レーザーを光源として使用す
る場合、近赤外に吸収帯を有する物質が好ましく、近赤
外光吸収剤としては、たとえばカーボンブラックやシア
ニン系、ポリメチン系、アズレニウム系、スクワリウム
系、チオピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノ
ン系色素等の有機化合物、フタロシアニン系、アゾ系、
チオアミド系の有機金属錯体などが好適に用いられる。
具体的には、特開昭63−139191号、同64−3
3547号、特開平1−160683号、同1−280
750号、同1−293342号、同2−2074号、
同3−26593号、同3−30991号、同3−34
891号、同3−36093号、同3−36094号、
同3−36095号、同3−42281号、同3−97
589号、同3−103476号等に記載の化合物を挙
げることができる。これらは、1種または2種以上を組
み合わせて用いることができる。
【0035】本発明に係る平版印刷版の記録層の反対側
の面を粗面化する方法については任意である。粗面化を
塗布によって行う場合、塗布液は支持体に実質的に物理
的、化学的な悪影響を与えることのないものであれば、
任意である。粗面化された層は、たとえば、機械的にマ
ット化された層、あるいは、マット剤を含有する樹脂層
であってよい。粗面化層表面を機械的にマット化する方
法としては、粗面化層を凸凹パターンからなる塗布層
が得られるように塗布する方法、及び機械的に粗面化
し、粗面化層を形成する方法等がある。
【0036】上記の具体的な方法としては、粗面化層
を凸凹パターンを有するグラビアロールで塗布する方
法、あるいは樹脂粒子を吹き付け熱融着させ凸凹パター
ンを得る方法等が挙げられる。上記の具体的な方法と
しては、粗面化層を設けた後、粗面化層の硬度より高い
硬度の凸凹表面を有する加圧ローラーにて加圧し、マッ
ト化する方法がある。また支持体そのものを加圧により
マット化してもよい。
【0037】また、支持体として金属支持体を用いない
場合は、裏面の粗面化層には導電化層を含有させること
により帯電性を抑制でき、取扱性を向上させることがで
きる。
【0038】粗面化層の膜厚は、2〜30μであること
が好ましい。粗面化層が2μより薄い場合、あるいは3
0μを超える場合は、所望の粗面性を得るのが困難な場
合がある。
【0039】マット剤を含有した樹脂層の場合、用いら
れるマット剤の粒子の粒径は、1〜30μの範囲が好ま
しく、適当であり、特に、2〜10μの範囲にあること
がより好ましい。
【0040】マット剤として用いることができるフィラ
ーとしては、記録層に用いられるのと同様の固形粒子を
使用することができる。
【0041】なお、本発明の好ましい実施の形態によれ
ば、記録層の表面側についても粗面化されている。表面
側も粗面化されている場合は、裏面側の粗面度を抑制す
ることができる。この表面側の粗面化についても裏面側
の粗面化を同様に行うことができる。
【0042】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について説明
する。ただし、当然のことではあるが、本発明は、以下
述べる実施例により限定を受けるものではない。
【0043】実施例1〜4、比較例1〜4 本例では、まず、次のようにして、平版印刷用原版試料
を得た。すなわち、ゼラチン下塗り層を有する厚さ10
0μのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
を支持体とし、このフィルム上にワイヤーバーにより、
乾燥後の重量が20mg/dm2 になるように、下記記
録層形成用塗布液を塗布した。塗布後、この記録材料を
50℃以下で乾燥し、本発明に係る試料を作成した。
【0044】 記録層形成用塗布液 カーボンブラック40%水性分散液 固形分として 10重量部 10%ゼラチン水溶液 固形分として 10重量部 サイリシア435(固形粒子) 30重量部 ケミパールS650(アイオノマー樹脂20%水分散液) 固形分として 15重量部 スミレーズレンジ613;住友化学社製(メラミン樹脂) 5重量部
【0045】また、支持体の裏面に、以下の塗布液によ
り、マット層を塗布形成し、裏面を粗面化した。 裏面粗面用マット層形成塗布液 MX−300(総研化学) ポリメチルメタクリレート
(PMMA)粒子水分散液(粒径5μ)
【0046】上記により、表1に示す実施例1〜4の試
料を得た。各試料の表面の粗さパラメーターRa、及び
裏面の粗さパラメーターRaを、表中に示す。粗さパラ
メーターRaの測定方法は、下記のとおりとした。 粗さパラメーターRaの測定方法 WYKO社の光学的三次元表面粗さ計:RST plu
sを使用して、表面粗さRaを測定した。測定条件は、
対物レンズ×40、中間レンズ×1.0の条件で、11
1×150μmの視野をN=5で測定し、平均を求め
た。
【0047】こうして作成した平板印刷原版に対し、そ
の記録層に、半導体レーザーで記録を行った。これによ
り、記録済の平版印刷版を得た。これは、記録後、何ら
処理することなく、枚葉印刷機で印刷可能であった。ま
た、各試料の搬送性、ブロッキング性、画像欠陥、圧力
かぶりを評価したところ、表1に示すようになった。各
搬送性、ブロッキング性、画像欠陥、圧力かぶりの評価
方法は、下記のとおりとした。
【0048】搬送性測定方法 図1に記載のレーザー露光装置(特開平9−22624
4号公報の図1に記載のもの)を用いて搬送テストを行
った。図1中、符号1はシート装着手段、2はドラム、
3は密着手段、4は露光手段、5は剥離手段、6はシー
ト除去手段、7は光照射装置であり、符号11は挿入
台、12a〜12eは搬送ローラ対、21はドラム周
壁、22は減圧孔、31,32はベルト搬送装置、52
a〜52cガイド板、51,63は排出台、61,62
はシート除去手段を構成する分離爪である。給版機構
(図示せず)からの二枚送り、あるいは露光ドラムから
剥離不良等により搬送不良で搬送性を評価した。20枚
搬送テストを行い、搬送不良だった枚数で、下記のとお
り評価した。 ○・・・0枚、 △・・・1〜2枚、 ×・・・3枚以上。
【0049】ブロッキング性測定方法 20cm×20cmに断裁されたシートを重ね、50℃
の環境で24時間放置した。上から何枚目までブロッキ
ングを生じないかで、下記のとおり評価した。 ○・・・100枚以上、 △・・・20〜99枚、 ×・・・19枚以下。
【0050】画像欠陥測定方法 PS版現像インクSPO−1(コニカ株式会社製)でイ
ンキ盛りを行い、ベタ画像部(レーザー露光した部分)
の10cm×10cm当たりの白抜けの個数で、下記の
とおり評価した。 ○・・・5個以下、 △・・・6〜10個、 ×・・・10個以上。
【0051】圧力かぶり測定方法 PS版現像インクSPO−1(コニカ株式会社製)でイ
ンキ盛りを行い、非画像部の10cm×10cm当たり
の汚れの個数で、下記のとおり評価した。 ○・・・0個、 △・・・4個以下、 ×・・・5個以上。
【0052】
【表1】 ──────────────────────────────────── 表面粗さ 裏面粗さ 搬送性 ブロッキング性 画像欠陥 圧力かぶり ──────────────────────────────────── 実施例1 0.5 2.0 ○ ○ ○ ○ 実施例2 0.2 1.5 △ △ ○ ○ 実施例3 0.2 2.5 ○ ○ ○ △ 実施例4 1.5 1.5 ○ ○ △ ○ 実施例1 0.2 0.1以下 × × ○ ○ 実施例2 3.0 0.1以下 ○ ○ × ○ 実施例3 1.5 0.1以下 × × △ ○ 実施例4 0.5 0.1以下 × × ○ ○ ────────────────────────────────────
【0053】
【発明の効果】上述したように、本発明の印刷用原版、
及びその印刷用原版から平版印刷版を得る製造方法は、
搬送性,保存性,擦過性が良好で、しかもかぶり防止性
能が良好であり、画像品質の向上も達成できると言う効
果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例において、搬送性測定評価のために用
いたレーザー露光装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 シート装着手段 2 ドラム 3 密着手段 4 露光手段 5 剥離手段 6 シート除去手段(分離爪) 7 光照射装置
フロントページの続き (72)発明者 黒木 孝彰 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に熱により親水性が変化する記録
    層を有し、記録層を有する側とは反対側の面は、そのレ
    ーザー非接触型表面粗さ計による粗さパラメーターRa
    が1μ以上であることを特徴とする平版印刷用原版。
  2. 【請求項2】支持体上に熱により親水性が変化する記録
    層を有し、記録層を有する側とは反対側の面は、そのレ
    ーザー非接触型表面粗さ計による粗さパラメーターRa
    が1μ以上である平版印刷用原版を、単位面積あたりの
    強度が10W/cm2 以上の高照度光で記録することを
    特徴とする平版印刷版の作成方法。
  3. 【請求項3】支持体上に熱により水に対する溶解性、及
    び/又は膨潤性が低下する記録層を有し、記録層を有す
    る側とは反対側の面は、そのレーザー非接触型表面粗さ
    計による粗さパラメーターRaが1μ以上であることを
    特徴とする平版印刷用原版。
  4. 【請求項4】支持体上に熱により水に対する溶解性、及
    び/又は膨潤性が低下する記録層を有し、記録層を有す
    る側とは反対側の面は、そのレーザー非接触型表面粗さ
    計による粗さパラメーターRaが1μ以上である平版印
    刷用原版を、単位面積あたりの強度が10W/cm2
    上の高照度光で記録することを特徴とする平版印刷版の
    作成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020157619A (ja) * 2019-03-27 2020-10-01 三菱ケミカル株式会社 シリコーンゴム複合体、およびその製造方法

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