JPH11262457A

JPH11262457A - 吐水装置

Info

Publication number: JPH11262457A
Application number: JP10089431A
Authority: JP
Inventors: Masatoshi Enoki; 正寿榎
Original assignee: Toto Ltd
Current assignee: Toto Ltd
Priority date: 1998-03-17
Filing date: 1998-03-17
Publication date: 1999-09-28

Abstract

(57)【要約】【課題】本発明において解決すべき課題は、電気を使
用せず、通水路を形成するシャワーホース等の改造も行
わず、吐水口付近の開閉弁により開閉ができ、止水時に
必要以上の圧力が加わらない、安価でかつ、応用しやす
い吐水装置を提案する。【解決手段】本発明は、吐水口付近に設けた開閉弁
と、開閉弁の上流に設けた遮断弁と、吐水口と遮断弁を
連通する通水路とから構成し、遮断弁は開閉弁の開閉に
より、遮断弁の上流側と下流側の圧力差により開閉する
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴室や台所等で水
や湯を供給する吐水装置に関する。特に遠隔操作可能な
吐水装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】水栓金具等の吐水装置において、遠隔操
作が可能な吐水口を備える場合、吐水口付近に開閉弁が
配置されていた。この場合、水栓本体から開閉弁までに
給水の一次圧が加わった状態で、止水している。そこ
で、開閉弁の上流側に減圧弁を配置することにより、減
圧弁以降の通水路をゴム管等の柔軟性のある素材で構成
することができた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、減圧弁は設
定以上の圧力がない場合は閉鎖しないため、一次圧が設
定圧力以下の場合は開閉弁までの通水路に圧力がかかっ
た状態となっている。このため、通水路で漏水が生じた
場合には漏水が止まらない状態となる。本発明は、電気
を使用せず、通水路を形成するシャワーホース等の改造
も行わず、吐水口付近の開閉弁により開閉ができ、止水
時に必要以上の圧力が加わらない、安価でかつ、応用し
やすい吐水装置を提案する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】吐水装置を、吐水口付近
に設けた開閉弁と、開閉弁の上流に設けた遮断弁と、吐
水口と遮断弁を連通する通水路とから構成し、遮断弁は
開閉弁の開閉により、遮断弁の上流側と下流側の圧力差
により開閉する構成とした。

【０００５】

【発明の実施の形態】遮断弁の弁体には、弁体の閉鎖時
に一次圧が弁体の開閉方向に加わらないこと構成とす
る。遮断弁の弁体内部に弁体外径より小さい通路面積を
設けた構成とする。遮断弁に差圧作動型の開閉弁体を備
えた構成とする。遮断弁の弁体の圧力室を可変自在とし
た。遮断弁の弁体を強制的に操作可能な操作部を設け
た。開閉弁を、単に開放と閉鎖を行う構成とする。

【０００６】

【実施例】以下、発明の実施例を添付図面に基づいて説
明する。

【０００７】図１から図３に第１の実施例を示す。図１
に吐水装置として、浴室等で使用するシャワー装置１を
示す。シャワー装置１は、可撓性管の一例であるゴムホ
ース２の上流側に遮断弁２０を取り付けると共に、ゴム
ホース２の下流側に吐水口３を有するシャワーヘッド４
が取付られている。また、遮断弁２の上流側には、湯水
混合水栓５が連通連結されている。吐水口３を有するシ
ャワーヘッド４に開閉弁６がもうけられている。

【０００８】上記した構成において、開閉弁６は、押し
ボタン操作によって、シャワーヘッド４の吐水口３から
水又は湯を吐水したり停止したりする。図２に示すよう
に開閉弁６はシャワーヘッド本体７の内部に形成した隔
壁８に設けた弁座９に囲まれた弁孔１０とその下流側に
形成された吐水口３側に連通する連絡孔１１との間の流
路を開閉可能としたものであり、シャワーヘッド本体７
に固定されているブッシュ１２によって保持されてい
る。

【０００９】ブッシュ１２には操作用のボタン１３を水
密状として弁座９方向に移動可能に組み込むと共に、隔
壁８との間に介装したスプリング１４によってこのボタ
ン１３をシャワーヘッド本体７から離れる向きに付勢し
ている。ボタン１３の中には、弁座９に着座可能な弁体
１５を従来周知のハート形カム１６によってブッシュ１
２に連接すると共に、スプリング１４によって弁体１５
を弁座９方向に向けて付勢している。ハート形カム１６
とスプリング１７との組み合わせによって、弁体１５
は、ノック式ボールペン等に採用されている従来周知の
スラストロック機構によって、ブッシュ１２に連接する
ことができる。

【００１０】このスラストロック機構によって、図２
（ａ）の状態からボタン１３を押すと、ボタン１３は図
２（ｂ）の位置まで移動し、押圧を解除すると図２
（ｃ）の状態に維持される。そして、図２（ｃ）の状態
からボタン１３を再び押すと、図２（ｂ）の状態を経由
して図２（ａ）に示すように弁体１５が弁座９に着座し
た閉弁状態と、図２（ｃ）に示すように弁体１５が弁座
９から離れた開弁状態とに切り替えることができる。ま
た、弁体１５を弁座９側に付勢しているスプリング１７
のバネ定数は、開閉弁６を閉じた後の上流側での圧力上
昇によって収縮するように設定されている。従って、開
閉弁６を閉じた後に上流側で圧力上昇したときには、図
２（ｃ）に示すように、弁体１５が弁座９から離れて吐
水口３側への流路を連通させることができ、給水をリー
クさせて圧力の上昇分を大気に逃がすことができる。

【００１１】図３に遮断弁２０の断面図を示す。遮断弁
２０は湯水混合水栓５に接続する、給水接続部２１を突
設形成した円筒状の遮断弁本体２２と、遮断弁本体２２
に慴動可能に設けられた差圧作動弁２３と、差圧作動弁
２３の下方に第１圧力室２４を形成するためのベロー２
５を収納する蓋部材２６と、差圧作動弁２３の上方にバ
ネ２７を収納すると共にゴムホース２を接続するための
吐出接続部２７を突設形成した接続部材２８とを備えて
いる。

【００１２】遮断弁本体２２には連通路２９が設けら
れ、円筒部３０の内周面には、差圧作動弁２３の弁座３
１がパッキン３２により形成されている。差圧作動弁２
３は、円筒状本体３３と円筒状本体３３の内周面に突出
形成された隔壁３４を設け、隔壁３４には開口３５が穿
設されている。隔壁３４の上面と接続部材２８の下面の
間の第２圧力室４０には、バネ４１が介在され、差圧作
動弁２３を常時閉方向へ付勢している。図の状態では、
円筒状本体３３の下端３６がパッキン３２に当接し、連
通路２９を円筒状本体３３で塞いでいるため、遮断弁２
０に水は流入しない。

【００１３】遮断弁本体２２の下方には蛇腹状の伸縮部
３７を有するベロー２５が連結部材３８によって連結さ
れている。この連結部材３８の一方端はベロー２５より
突出し、蓋部材２６より突出している。この突出部は、
差圧作動弁２３が作動不良を起こした場合の強制開閉操
作部３９となる。強制開閉操作部３９を上方に移動させ
ると、連結部材３８を介して差圧作動弁２３が上方に移
動し、開弁する。強制開閉操作部３９を下方に移動させ
ると閉弁する。

【００１４】湯水混合水栓５からの給水圧力Ｐ０は、差
圧作動弁２３が閉弁している状態では円筒状本体３３に
対して横方向にしか加わらないため、差圧作動弁２３を
開く方向へは加わらない。差圧作動弁２３は第１圧力室
２４の水圧Ｐ１と第２圧力室４０の水圧Ｐ２の差圧によ
って移動する。開閉弁６が瞬時に開き第２圧力室４０の
水圧Ｐ２が第１圧力室２４の水圧Ｐ１より低くなると、
差圧作動弁２３は上方へ移動し、開弁する。反対に開閉
弁６が急閉止し、第１圧力室２４の水圧Ｐ１が第２圧力
室４０の水圧Ｐ２より低くなると、差圧作動弁２３は下
方へ移動し、閉弁する。

【００１５】バネ４１のバネ荷重は、差圧作動弁２３の
下端３６がパッキン３２に当接してシールに必要な荷重
になるように設定されている。第１圧力室２４は、第２
圧力室４０の圧力Ｐ２により、蛇腹状の伸縮部３７が伸
縮し、容積が変化するようになっている。

【００１６】開閉弁６は低圧損に成るように構成し、開
閉弁６の弁孔１０の内径ｄ１を差圧作動弁２３内径ｄ２
より大きく形成している。さらに開閉弁６は瞬時に開又
は閉ができるような構造としている。開閉弁６を閉じて
いる状態では、第１圧力室２４の水圧Ｐ１と第２圧力室
４０の水圧Ｐ２が等しいためバネ４１の付勢力により、
差圧作動弁２３は閉じている。ここで、開閉弁６を開に
すると、第２圧力室４０の水圧Ｐ２の圧力が急激に下が
るため、差圧作動弁２３が上方に移動し開く。差圧作動
弁２３が開弁すると連通路２９から水が流入し、ゴムホ
ース２を通ってシャワーヘッド４の吐水口３から吐出す
る。差圧作動弁２３の内部に差圧作動弁２３の弁体外径
より小さい開口３５が設けられているため、通水時も第
１圧力室２４の水圧Ｐ１が第２圧力室４０の水圧Ｐ２よ
り高く維持され、差圧作動弁２３は上方に移動させた状
態で保持されるため、吐出が継続される。

【００１７】ここで、開閉弁６を閉じると、第２圧力室
４０の圧力Ｐ２が上昇し、第１圧力室２４の圧力Ｐ１と
等しくなると、差圧作動弁２３はバネ４１の付勢力によ
り下方に移動し閉弁する。差圧作動弁２３が閉弁し、開
閉弁６が閉弁していると、第１圧力室２４の圧力Ｐ１と
第２圧力室４０の圧力Ｐ２とが等しい状態が維持される
ため、差圧作動弁２３の閉弁状態も維持される。

【００１８】この状態でゴムホース２等に亀裂が生じた
り、接続部のシールの劣化等によりて水漏れが生じて
も、漏れる流量が少ないため、第２圧力室４０の圧力Ｐ
２と第１圧力室２４の圧力Ｐ１が同じ様に下がり、差圧
が生ぜず、差圧作動弁２３は閉鎖したままである。この
ため、差圧作動弁２３より下流の水が無くなれば水漏れ
は止まる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。

【００２０】吐水口付近に設けた開閉弁と、開閉弁の上
流に設けた遮断弁と、吐水口と遮断弁を連通する通水路
とからなり、遮断弁は開閉弁の開閉により、遮断弁の上
流側と下流側の圧力差により開閉するため、開閉弁を閉
弁すると確実に遮断弁が閉弁するため、止水が確実とな
る。

【００２１】遮断弁の弁体には、弁体の閉鎖時に一次圧
が弁体の開閉方向に加わらないため、遮断弁の弁体が一
次圧の影響を受けずに良好に開閉する。

【００２２】遮断弁の弁体内部に弁体外径より小さい通
路面積を有する開口設けた差圧作動型の差圧作動弁を備
えているため、通水時も差圧が確実に生じ、遮断弁の弁
体の開弁が維持され通水が確実に行われる。

【００２３】遮断弁の弁体の圧力室を可変自在としたた
め、開閉弁の閉弁による瞬間的な圧力上昇を吸収し緩和
することができる。

【００２４】遮断弁の弁体に強制的に操作可能な操作部
を設けたため、遮断弁の弁体が作動不良を生じた場合
に、強制的に開弁又は閉弁することができる。

【００２５】開閉弁が操作により開放と閉鎖を交互に行
うため、差圧が確実に生じるため、遮断弁の開閉が確実
になり、吐水口からの吐水、止水が確実にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の部分断面図。

【図２】開閉弁の実施例の拡大断面図。

【図３】遮断弁の実施例の拡大断面図。

【符号の説明】

１…シャワー装置（吐水装置）３…吐水口６…開閉弁２０…遮断弁２３…差圧作動弁（遮断弁の弁体）２４…第１圧力室４０…第２圧力室３９…強制開閉操作部（強制的に操作可能な操作部）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】吐水口付近に設けた開閉弁と、開閉弁の
上流に設けた遮断弁と、吐水口と遮断弁を連通する通水
路とからなり、遮断弁は開閉弁の開閉により、遮断弁の
上流側と下流側の圧力差により開閉することを特徴とす
る吐水装置。
【請求項２】遮断弁の弁体には、弁体の閉鎖時に一次
圧が弁体の開閉方向に加わらないことを特徴とする請求
項１記載の吐水装置。
【請求項３】遮断弁の弁体内部に弁体外径より小さい
通路面積を有する開口設けた差圧作動型の差圧作動弁を
備えたことを特徴とする請求項１記載の吐水装置。
【請求項４】遮断弁の弁体の圧力室を可変自在とした
ことを特徴とする請求項３記載の吐水装置。
【請求項５】遮断弁の弁体に強制的に操作可能な操作
部を設けたことを特徴とする請求項１から４のいずれか
に記載の吐水装置。
【請求項６】開閉弁が操作により開放と閉鎖を交互に
行うことを特徴とする請求項１記載の吐水装置。