JPH11261740A - 画像評価方法、装置および記録媒体 - Google Patents

画像評価方法、装置および記録媒体

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JPH11261740A
JPH11261740A JP6271198A JP6271198A JPH11261740A JP H11261740 A JPH11261740 A JP H11261740A JP 6271198 A JP6271198 A JP 6271198A JP 6271198 A JP6271198 A JP 6271198A JP H11261740 A JPH11261740 A JP H11261740A
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JP
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picture
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JP6271198A
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English (en)
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Yuki Asano
由紀 浅野
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原画像と圧縮/伸長された処理画像の画像情
報に対し、色の知覚的な相違を定量的に表わした均等色
空間への変換を行い、均等色空間上で観測条件に対応し
た人間の視覚特性で補正し、差分値を求めることによっ
て、安定的でより高精度な画像評価を行う。 【解決手段】 原画像11(18)と、原画像11を圧
縮処理12し、伸長処理14した処理画像15について
それぞれ均等色空間成分に変換19、16し、人間の視
覚の空間周波数特性に対応した補正20、17を行い、
補正後の差分値21を画像品質の評価値とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原画像を圧縮した
後、伸長処理した画像を評価する画像評価方法、装置お
よび画像評価プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より画像データ圧縮技術は、伝送時
間の短縮やデータを格納する記憶媒体の容量の節約を目
的として離散コサイン変換を用いたJPEG法などさま
ざまな方法が提案されてきた。
【0003】しかし、画像データ、とりわけ医療画像な
ど画像の細部にわたってまで記憶しなくてはならないも
のはそのサイズが膨大になることから、画像データを符
号化(圧縮)、又は復号化(伸長)する時にやむを得ず
情報を切り捨てなくてはならないこともある。切り捨て
のレベルは受信処理装置や伝送経路のバンド幅、記憶及
びディスプレイ資源によって決まるためこれらの資源に
よって制限され、受信側では最も必要とされるデータだ
けを受け取る場合もある。
【0004】従って、処理装置で復号化された画像は、
データを切り捨てる前の元の画像(以下、原画像)に対
し損失画像となる場合が多く、このような画像を処理装
置のディスプレイに表示またはプリンタで出力すると画
像品質は劣化することになる。
【0005】画像品質を評価する方法としては、従来か
ら画像自体が持つ画像品質の劣化要因を測定する客観
(物理)評価と、画像品質に対して人間が感じる感覚を
数値化する主観(心理)評価とがある。
【0006】主観評価は、例えば評価用画像を原画像と
見比べることによって行われる評価方法であり、目視に
よる画質評価である。しかしこの様な評価方法では、検
査者が異なったり、検査者の疲労があったりすると検査
結果が異なってしまう欠点があり、定量的、かつ安定的
な評価結果は得られない。
【0007】ハードコピー分野やプリンタから出力され
た画像の分野においては、上記した主観評価値と相関の
良い客観評価値を得ようとする様々な試みが行われてき
た。例えば、特開平5−284260号公報に記載され
ている評価装置は、2次元的な位置情報と光学的情報を
含む被画像情報を色彩情報に変換し、その変換された2
次元情報を周波数解析により2次元空間周波数情報に変
換し、2次元空間周波数情報を1次元化した後、人間の
視覚の空間周波数特性に対応した補正を加えるものであ
り、濃度(明度)情報だけでなく色彩情報である彩度情
報、色相情報も検出し、出力された画像に含まれるノイ
ズ(明るさ、色変動)を評価している。
【0008】また、特開平7−325922号公報に記
載されている画像評価方法は、被評価用画像の光学情報
より画像断面の濃淡分布成分を得て、濃淡分布成分を周
波数解析によって空間周波数情報に変換した後、人間の
目の感度特性をもつ帯域フィルタを通過させることによ
り、人間の視覚の周波数特性に対応した補正を加えるも
のであり、出力された画像のエッジの鋭さを評価してい
る。画像のエッジの鋭さは目視上、鮮鋭性と呼ばれる。
【0009】一方、スキャナで取り込んだ画像やデジタ
ルカメラで撮影された画像に対する評価方法も提案され
ている。例えば、特開平9−284429号公報に記載
されている画像評価装置は、スキャナやデジタルカメラ
で取り込んだ画像情報に対して空間周波数成分を求め、
人の視覚特性に対応した補正を行った後に、均等色空間
に変換したときの値を用いることにより、主観評価値と
の整合のとれた正確な画像品質を評価する装置である。
【0010】しかし、圧縮/伸長処理された画像データ
は、”処理画像を出力せずに、ディスプレイ上で”画像
品質を評価する場合が多い。なぜなら画像をプリンタな
どで出力すると、画像品質の劣化要因は出力機の特性に
負う所が大きいため、圧縮/伸長処理による画像の劣化
との区別がつかなくなるためである。
【0011】従って、前掲した特開平5−284260
号公報や特開平7−325922号公報で記載されてい
るような方法は、圧縮/伸長処理された画像データな
ど、いわゆる”信号の圧縮方式の特性”の評価には使用
出来ない。
【0012】また、特開平9−284429号公報に記
載されている方法は一見、圧縮/伸長処理された画像デ
ータの画像品質の評価に使えそうであるが、スキャナや
デジタルカメラで取り込んだデジタル画像情報そのもの
の画像品質を評価しており、ある意味ではスキャナやデ
ジタルカメラなどの”画像入力装置の特性”を評価して
いると言える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧縮方式の
特性を評価する方法として、符号化関連の研究開発分野
においては従来からSNR値が用いられてきた。SNR
とは原画像と処理画像の一画素あたりの差分値の2乗和
で表わされ、評価はカラー画像の場合はRGB平面で行
われる。SNRは次のような式で表わされる。
【0014】
【数1】
【0015】式1で表されるように、SNRは単に原画
像と処理画像との差の2乗和であるため、原画像に対す
る処理画像の”忠実度”を判断するための指標と言え
る。
【0016】符号化関係の分野では、”いかに効率良く
画像を圧縮/伸長出来るか”が課題であるたためにSN
Rのように忠実度を評価する方法が一般的であった。す
なわち、これらの分野では、圧縮後の画像データのサイ
ズを出来るだけ小さくしながら可能な限り忠実に画像を
再現出来る方式が追及されてきた。
【0017】また、導出方法が比較的簡単で計算機上で
容易に行え、さらに定量的な値を得ることが出来ること
もSNRが主に使われてきた理由の一つであると考えら
れる。
【0018】しかし、SNRは画像品質の善し悪しを判
断する指標にはなるが必ずしも主観を正確に反映してい
るとは限らない。同じSNRを持った画像でも、画像を
何らかの出力機で出力する場合や観測条件によって見え
方は異なってくるため、そのような場合には新たに出力
機の特性を反映した判断基準を考えるべきである。
【0019】また、処理された画像を見るのが人間であ
る限り人間の主観が反映されていない評価方法は必ずし
も優れた評価方法であるとは言えない。
【0020】例えば、特開平5−176179号公報に
記載されている評価装置は、圧縮/伸長画像を評価する
とき、原画像と処理画像の画像情報に対し空間周波数ス
ペクトルを求め、スペクトルの比較によって画像品質を
評価するもので、圧縮/伸長処理された画像に対して人
間の主観を反映させた評価方法である。つまり、原画像
と処理画像との光学情報を空間周波数情報に変換し、そ
れぞれから人間の視覚特性に影響のあるスペクトルを取
り出し、それらを比較することによって画像品質の劣化
要因、及び劣化程度を評価する方法である。
【0021】しかし、この方法では”人間の視覚特性に
影響のあるスペクトル”が空間周波数上のどの部分に存
在するのか正確に見定める必要がある。つまり、人間の
視覚の空間周波数特性は画像の観察条件によって変化す
るため、観測条件に対応した空間周波数とスペクトルの
形を把握する必要がある。
【0022】本発明の目的は、原画像と圧縮/伸長され
た処理画像の画像情報に対し、色の知覚的な相違を定量
的に表わした均等色空間への変換を行い、均等色空間上
で観測条件に対応した人間の視覚特性で補正し、差分値
を求めることによって、安定的でより高精度な画像評価
を行う画像評価方法、装置および記録媒体を提供するこ
とにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、原画像(以下、第1の画
像)を圧縮した後、伸長処理した画像(以下、第2の画
像)の画質を評価する方法であって、前記第1、2の画
像を均等色空間成分に変換し、該変換されたそれぞれの
均等色空間成分に対して、人間の視覚特性に対応した補
正を行い、該補正後の値の差分値を評価値として画質を
評価することを特徴としている。
【0024】請求項2記載の発明では、前記補正は、前
記均等色空間成分を空間周波数成分に変換し、該変換さ
れた空間周波数成分に対して人間の視覚の空間周波数特
性関数を乗算し、該乗算後の空間周波数成分を均等色空
間成分に逆変換する補正であることを特徴としている。
【0025】請求項3記載の発明では、前記評価値は、
前記均等色空間の明度成分と色度成分に対してそれぞれ
所定の重み付けした値から得ることを特徴としている。
【0026】請求項4記載の発明では、前記評価値は、
前記均等色空間の明度成分から得ることを特徴としてい
る。
【0027】請求項5記載の発明では、原画像データを
圧縮した後、伸長処理する手段と、前記原画像データを
均等色空間上の画像データに変換する第1の手段と、前
記伸長処理された画像データを均等色空間上の画像デー
タに変換する第2の手段と、前記第1の手段の出力に対
して、人間の視覚特性に対応した補正を行う第3の手段
と、前記第2の手段の出力に対して、人間の視覚特性に
対応した補正を行う第4の手段と、前記第3の手段の出
力と前記第4の手段の出力との差分値を、前記伸長処理
された画像の品質を評価する評価値として出力する手段
とを備えたことを特徴としている。
【0028】請求項6記載の発明では、原画像データを
圧縮した後、伸長処理する機能と、前記原画像データを
均等色空間上の画像データに変換する第1の変換機能
と、前記伸長処理された画像データを均等色空間上の画
像データに変換する第2の変換機能と、前記第1の変換
機能の出力に対して、人間の視覚特性に対応した補正を
行う第1の補正機能と、前記第2の変換機能の出力に対
して、人間の視覚特性に対応した補正を行う第2の補正
機能と、前記第1の補正機能の出力と前記第2の補正機
能の出力との差分値を、前記伸長処理された画像の品質
を評価する評価値として出力する機能をコンピュータに
実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体であることを特徴としている。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
用いて具体的に説明する。 〈実施例1〉本発明の実施例1は、圧縮/伸長画像の画
質の評価方法において、原画像と圧縮/伸長された処理
画像の画像情報を均等色空間に変換し、人間の視覚特性
に対応するように重みづけを行った後算出する差分値を
用いて、人間の感覚と相関の良いかつ定量的な画像品質
の評価値を得る実施例である。
【0030】図1は、本発明の実施例1の構成を示す。
また、図2は、実施例1の処理フローチャートである。
まず、図1を用いて圧縮/伸長された処理画像が得られ
るまでを説明する。図示しないメモリなどに格納された
劣化のない原画像11に対して圧縮手段12は、情報の
切り捨ておよび圧縮処理を行う(ステップ101、10
2)。圧縮された画像データストリームは記憶手段13
に受信される。受信された圧縮画像データストリーム
は、復号化手段14によって復号化(伸長)され(ステ
ップ103)、処理画像15が作成され(ステップ10
4)、図示しない処理装置のディスプレイにプレビュー
又は、表示される。
【0031】このとき、復号化(伸長)された画像(処
理画像)15は基本的には損失画像である。損失のレベ
ルは、伝送路又は受信処理装置のバンド幅、記憶及びデ
ィスプレイ資源によって決まるため、場合によってはこ
れらの資源によって制限され、画像データの一部を切り
捨てて圧縮/伸長される場合もある。
【0032】画像の圧縮方法としては離散コサイン変換
を利用したJPEG方式などがある。JPEG方式は画
像圧縮の標準規格である。
【0033】次に、ステップ104で得られた処理画像
15、及び原画像18を均等色空間変換手段16、19
によって色の知覚的な相違を定量的に表わす均等色空間
に変換する(ステップ105)。
【0034】このように変換された画像の差分画像は、
データ的には”差”があったとしても人間の眼には重要
でない場合もあるため、視覚特性補正手段17,20よ
って人間の視覚の空間周波数特性に対応した補正を行う
(ステップ106)。すなわち、上記の手順で導出され
たデータは、知覚的な色差画像でしかも、人間が見えな
いようなノイズは含んでいないことになる。最後に差分
値算出手段27により色差を求め、差分値を画像品質の
評価値とする(ステップ107)。
【0035】ここで、具体的な例として、均等色空間変
換手段16、19において、被評価用画像の画像情報を
均等色空間に変換する方法について説明する。図3は、
均等色空間の画像情報を得るための構成例である。原画
像18、及び圧縮/伸長された処理画像15は、通常R
GB信号31である。まず、RGB信号31をXYZデ
ータ変換手段32によってXYZデータに変換する。X
YZデータは、CIE標準の光D65(色温度がD6
5)と2度視野にもとづく三刺激値である(CIE19
31表色系)。
【0036】例えば、画像データが”高精細XYZ・C
IELAB・RAB標準画像(Standard ig
h recision icture ata)(通称S
HIPP)”画像であった場合、色温度D65に対する
XYZデータへの変換式は次のように表わされる。
【0037】・Defined RGBdata(in
put data);(R,G,B)
【0038】
【数2】
【0039】
【数3】
【0040】但し、
【0041】
【数4】
【0042】次に、均等色空間変換手段33によってX
YZデータを例えばL*a*b*均等色空間などの均等
色空間に変換する。ここで、均等色空間とは、色の知覚
的な相違を定量的に表わした座標である。よって均等色
空間上に変換された画像データを用いて求められた色差
は知覚的な差に等しいと判断する。
【0043】L*a*b*均等色空間へ変換する場合、
変換式は次のように表わされる。
【0044】・L*a*b*data(CIE I97
6 L*a*b*data);人間の色知覚を反映して
いる色空間
【0045】
【数5】
【0046】但し、暗い色に対しては以下のような補正
式がある。
【0047】
【数6】
【0048】こうして、均等色空間上の画像データが得
られた。
【0049】XYZデータについては、D65光源の他
にも種々の光源が存在しているがそれらに対応した変換
式を用いても良い。また、均等色空間には例に挙げたL
*a*b*均等色空間の他にもLuv均等色空間など種
々の方法が提案されているがそれらを用いてもよい。
【0050】次に、差分値算出手段21によって差分値
を得るための一例を説明する。すなわち、均等色空間上
に変換され、後述するような方法によって人間の視覚特
性の補正が行われた原画像と処理画像の差分画像をと
る。
【0051】画素位置[i、j]の輝度の差分値ΔL*
[i、j]は次のように表わせる。ここで、iは画像の
幅方向の番号であり、jは画像の高さ方向の番号であ
る。
【0052】
【数7】
【0053】こうして得られた差分画像データから求め
られる差分値(色差)は知覚的な色の差に等しいといえ
る。色差式は例えば次のように表わされる。
【0054】
【数8】
【0055】〈実施例2〉実施例2では、実施例1の視
覚特性に対応する重みづけとして、人間の視覚の空間周
波数特性関数を使用することよって、評価値の精度を向
上させている。
【0056】実施例2の人間の視覚の空間周波数に対応
した画像データを得る方法を以下に説明する。図4は、
実施例2の構成を示す。
【0057】以下に述べるように、視覚特性補正手段1
7、20によって人間の視覚の空間周波数特性に対応し
た補正を行い、その後に色差をとることによって評価値
の精度が向上する。つまり、たとえ処理画像が損失画像
であり、データ上で量子化(データの切り捨て)が行わ
れていたとしても、人間がその劣化に気付かなければ画
質の劣化は無いものと考える。
【0058】視覚の空間周波数特性関数について説明す
る。この例では、網膜の神経回路をモデル化した式に異
方特性を考慮し、視覚の空間周波数特性関数とする。ま
ず、網膜の神経回路をモデル化した空間周波数特性の式
は次のS(f)のように表わせる。また、図5はS
(f)関数である。
【0059】
【数9】
【0060】次に視覚の異方性を考慮する。一般に人間
は垂直、水平方向のラダーパターンに比べて45度傾い
たラダーパターンを見る時は視感度が約半分に落ちると
言われている。視覚の異方性はH(f),G(f)を用
いて次のO(θ,f)のように表わせる。図6はH
(f),G(f)関数、図7はO(θ,f)関数であ
る。
【0061】
【数10】
【0062】但し、定数fc及びβは観測距離がディス
プレイに表示された画像の高さの4倍である場合の値で
ある。視覚の空間周波数特性は観測距離に依存している
のでこのような定数には十分に注意する必要がある。
【0063】異方性を有する視覚の空間周波数特性R
(u,v)はS(f)とO(θ,f)との積となり次の
式で表わされる。図8はR(u,v)関数である。
【0064】 R(u,v)=S(f)*O(θ,f) ・・・ 視覚の空間周波数特性を考慮した均等色空間の画像デー
タを得るためには、例えば、フーリエ変換を用いた空間
周波数成分変換手段42によって、均等色空間上の画像
データ(図4の入力データ41)を空間周波数成分に変
換し、乗算手段43によって上記で求めた視覚の空間周
波数特性R(u,v)を乗算する。
【0065】最後に、空間周波数成分逆変換手段44に
よって、均等色空間上の画像データ(図4の出力データ
45)に戻す。このような方法で画像データを処理する
ことにより、 ・人間の眼には見えにくい高周波数成分のノイズなどを
取り除く ・人間の眼には見えにくい色の変化を考慮しない など、”データ上では劣化していても人間が気付かない
部分は考慮しない”データを作成することになる。
【0066】視覚の空間周波数特性を求めるには種々の
方法が提案されているがそれらを用いてもよい。また、
空間周波数成分変換方法には上記した例に挙げたフーリ
エ変換の他にもウェーブレット変換など種々の方法が提
案されているがそれらを用いてもよい。
【0067】〈実施例3〉実施例3は、実施例1、実施
例2で得られた均等色空間での差分値の明度成分と色度
成分に対し、各々に適当な定数で補正することによっ
て、評価値の精度を向上させる実施例である。
【0068】本実施例では、実施例1で導出された均等
色空間の3つの成分、例えばΔL*[i、j]、Δa*
[i、j]、Δb*[i、j]に対して各々適した係数
で補正した後に色差を導出する。
【0069】人間にとっては明度成分ΔL*[i、j]
の情報が最も重要であるため、各成分に補正係数で重み
づけすることによって評価値の精度が向上する。補正さ
れた色差式は係数ε、ζ、ξを用いて例えば次のように
表わされる。
【0070】
【数11】
【0071】〈実施例4〉本実施例は、実施例3の均等
色空間での差分値の明度成分と色度成分に対し、人間の
感覚が最も敏感である明度成分のみを評価に用いること
によって、より簡単に評価値を得る実施例である。
【0072】実施例4では、実施例1で導出された均等
色空間の3つの成分、例えばΔL*[i、j]、Δa*
[i、j]、Δb*[i、j]のうち、人間にとって最
も重要な情報である明度成分ΔL*[i、j]のみを用
いて評価値を導出する。このような方法によって計算を
容易にすることが出来る。
【0073】評価値は例えば次の式で表わされる。
【0074】
【数12】
【0075】次に、本発明の方法によって得られる評価
値と主観評価値との関係を具体例を用いて説明する。評
価用画像は、”高精細XYZ・CIELAB・RAB標
準画像(Standard High Precisio
n Picture data)(通称SHIPP)”の
なかからBrideを使用した。Brideはベールを
かぶった女性の画像である。
【0076】光源はXYZデータに変換する際に使用し
た色温度の条件に対応するように、D65の光源を使用
した。また、人間の視覚の空間周波数特性を導出した時
の条件に対応するように、観測距離はディスプレイ上に
表示された画像の縦方向の長さの”4倍”をとった。
【0077】図9は本発明の方法で導出された客観評価
値(横軸)と、主観評価実験の結果求められたサンプル
画像(圧縮率を変化させた)の画質の評価点(縦軸)と
の相関関係を表わすグラフである。
【0078】本発明で得られた客観評価値と実際の主観
評価値との寄与率は0.933であった。グラフはポイ
ントが傾き−1の直線上に並ぶほど、本発明で導出され
た評価値が主観評価値を良く表わしていることを示す。
ここで、寄与率とは相関係数の2乗である。
【0079】〈実施例5〉本発明は上記した実施例に限
定されず、ソフトウェアによっても実現することができ
る。本発明をソフトウェアによって実現する場合には、
図10に示すように、CPU、メモリ、表示装置、ハー
ドディスク、キーボード、CD‐ROMドライブ、マウ
スなどからなるコンピュータシステムを用意する。CD
−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
は、本発明の画像評価処理機能や処理手順を実現するプ
ログラムなどが記録されている。また、原画像および圧
縮、伸長処理された画像は例えばハードディスクなどに
格納されている。そして、CPUは、記録媒体から上記
した処理機能、処理手順を実現するプログラムを読み出
し、ハードディスクなどから読み込まれた画像の評価処
理を実行し、その評価結果をディスプレイなどに表示出
力する。
【0080】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1、5、
6記載の発明によれば、原画像と圧縮/伸長画像である
被評価画像の画像情報を均等色空間に変換し、さらに人
間の視覚の空間周波数特性を考慮した補正を行い、補正
後の差分値を用いて画像の品質を評価しているので、人
間の感覚と相関が良く高精度な画像評価直を得ることが
出来る。
【0081】請求項2記載の発明によれば、空間周波数
成分に対して、人間の視覚の空間周波数特性に応じた補
正を加えているので、人間の感覚と相関が良く高精度な
画像評価値を得ることが出来る。
【0082】請求項3記載の発明によれば、明度成分と
色度成分に対し各々に適当な定数で補正を加えた後に算
出される差分値を評価値としているので、人間の感覚と
相関が良く高精度な画像評価値を得ることが出来る。
【0083】請求項4記載の発明によれば、明度成分か
ら算出される差分値を評価値として用いているので、簡
単な計算で人間の感覚と相関が良い画像評価値を得るこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の構成を示す。
【図2】本発明の実施例1の処理フローチャートであ
る。
【図3】均等色空間の画像情報を得るための構成例であ
る。
【図4】本発明の実施例2の構成を示す。
【図5】網膜の神経回路をモデル化したときの空間周波
数特性の関数を示す。
【図6】H(f),G(f)関数を示す。
【図7】視覚の異方性を表すO(θ,f)関数を示す。
【図8】視覚の空間周波数特性関数を示す。
【図9】本発明によって得られた客観評価値と実験結果
から得られた主観評価値との相関関係を示す。
【図10】本発明をソフトウェアによって実現する場合
の構成例を示す。
【符号の説明】
11 原画像 12 圧縮手段 13 記憶手段 14 復号化手段 15 被評価用画像(処理画像) 16、19 均等色空間変換手段 17、20 視覚特性補正手段 18 被評価用画像(原画像) 21 差分値算出手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/46 H04N 1/40 D 7/24 1/46 Z 17/02 7/13 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像(以下、第1の画像)を圧縮した
    後、伸長処理した画像(以下、第2の画像)の画質を評
    価する方法であって、前記第1、2の画像を均等色空間
    成分に変換し、該変換されたそれぞれの均等色空間成分
    に対して、人間の視覚特性に対応した補正を行い、該補
    正後の値の差分値を評価値として画質を評価することを
    特徴とする画像評価方法。
  2. 【請求項2】 前記補正は、前記均等色空間成分を空間
    周波数成分に変換し、該変換された空間周波数成分に対
    して人間の視覚の空間周波数特性関数を乗算し、該乗算
    後の空間周波数成分を均等色空間成分に逆変換する補正
    であることを特徴とする請求項1記載の画像評価方法。
  3. 【請求項3】 前記評価値は、前記均等色空間の明度成
    分と色度成分に対してそれぞれ所定の重み付けした値か
    ら得ることを特徴とする請求項1記載の画像評価方法。
  4. 【請求項4】 前記評価値は、前記均等色空間の明度成
    分から得ることを特徴とする請求項1記載の画像評価方
    法。
  5. 【請求項5】 原画像データを圧縮した後、伸長処理す
    る手段と、前記原画像データを均等色空間上の画像デー
    タに変換する第1の手段と、前記伸長処理された画像デ
    ータを均等色空間上の画像データに変換する第2の手段
    と、前記第1の手段の出力に対して、人間の視覚特性に
    対応した補正を行う第3の手段と、前記第2の手段の出
    力に対して、人間の視覚特性に対応した補正を行う第4
    の手段と、前記第3の手段の出力と前記第4の手段の出
    力との差分値を、前記伸長処理された画像の品質を評価
    する評価値として出力する手段とを備えたことを特徴と
    する画像評価装置。
  6. 【請求項6】 原画像データを圧縮した後、伸長処理す
    る機能と、前記原画像データを均等色空間上の画像デー
    タに変換する第1の変換機能と、前記伸長処理された画
    像データを均等色空間上の画像データに変換する第2の
    変換機能と、前記第1の変換機能の出力に対して、人間
    の視覚特性に対応した補正を行う第1の補正機能と、前
    記第2の変換機能の出力に対して、人間の視覚特性に対
    応した補正を行う第2の補正機能と、前記第1の補正機
    能の出力と前記第2の補正機能の出力との差分値を、前
    記伸長処理された画像の品質を評価する評価値として出
    力する機能をコンピュータに実現させるためのプログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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