JPH11254809A - インクジェット記録用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記録用紙

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JPH11254809A
JPH11254809A JP10058538A JP5853898A JPH11254809A JP H11254809 A JPH11254809 A JP H11254809A JP 10058538 A JP10058538 A JP 10058538A JP 5853898 A JP5853898 A JP 5853898A JP H11254809 A JPH11254809 A JP H11254809A
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JP10058538A
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Yoshio Yamada
理生 山田
Toshiaki Takahashi
俊章 高橋
Hirotaka Kinoshita
裕貴 木下
Toshio Kuromasa
俊男 玄正
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Nicca Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nicca Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】普通紙や塗工紙にコーティングすることによ
り、記録用紙上に記録された画像や文字などの耐水性を
向上し、かつインク滲みを減少することができるインク
ジェット記録用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記
録用紙を提供する。 【解決手段】(A)2個以上のイソシアネート基を有する
有機イソシアネート化合物と(B)2〜10個のヒドロキ
シル基及び/又はアミノ基を有する第3級アミン化合物
を、(イソシアネート基)/(ヒドロキシル基及びアミノ
基)の当量比0.5〜3.0の割合で反応させて得られる
ポリウレタン分子のアミン構造の中和又は第3級アミン
構造の4級化により得られるカチオン性ポリウレタン樹
脂を含有することを特徴とするインクジェット記録用紙
用耐水性向上剤、並びに、該耐水性向上剤をコーティン
グしてなることを特徴とするインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記録用紙に関
する。さらに詳しくは、本発明は、パルプ繊維に混合し
てスラリーとして抄造し、あるいは、普通紙や塗工紙に
含浸又はコーティングすることにより、記録用紙上に記
録された画像や文字などの耐水性を向上し、かつインク
滲みを減少することができるインクジェット記録用紙用
耐水性向上剤及び該耐水性向上剤をコーティングしてな
るインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式のプリンターは、ノ
ズルからインクをジェット状に噴射して印字するプリン
ターである。インクジェット記録は、印字が静かで、現
像定着などの工程がなく、記録装置が簡単で、普通紙や
塗工紙を使用することができ、しかも、カラー化が容易
で、自由に画像や文字図形の記録ができるという特徴を
有しており、今日急激な成長が見られ、その将来性が注
目されている。しかし、インクジェット記録用紙として
普通紙を用いた場合には、記録後の水の付着により染料
が滲み出るなどの問題が生じるので、一般には耐水性向
上剤が使用される。耐水性向上剤としては、例えば、ジ
シアンジアミド縮合物、ポリアミン、ポリエチレンイミ
ンなどのカチオン性樹脂が提案されているが、耐水性の
不足、色調の変色、白紙部分の黄変、インク滲みなどの
問題が生じており、耐水性が良好で、色調の変色や白紙
部の黄変がなく、インク滲みのないインクジェット記録
用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記録用紙が求め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、普通紙や塗
工紙にコーティングすることにより、記録用紙上に記録
された画像や文字などの耐水性を向上し、かつインク滲
みを減少することができるインクジェット記録用紙用耐
水性向上剤及びインクジェット記録用紙を提供すること
を目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)2個以上の
イソシアネート基を有する有機イソシアネート化合物
と、(B)2〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ
基を有する第3級アミン化合物を、(イソシアネート基)
/(ヒドロキシル基及びアミノ基)の当量比0.5〜3.0
の割合で反応させて得られるポリウレタン分子のアミン
構造の中和又は第3級アミン構造の4級化により得られ
るカチオン性ポリウレタン樹脂をコーティングした記録
用紙は、インクジェットプリンターにより記録された印
字の耐水性が良好で、かつインク滲みも生じないことを
見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、(1)(A)2個以上のイソシ
アネート基を有する有機イソシアネート化合物と(B)2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロ
キシル基及びアミノ基)の当量比0.5〜3.0の割合で
反応させて得られるポリウレタン分子のアミン構造の中
和又は第3級アミン構造の4級化により得られるカチオ
ン性ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とするイン
クジェット記録用紙用耐水性向上剤、(2)(A)2個以
上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート化合
物と(B)2〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ
基を有する第3級アミン化合物を、(イソシアネート基)
/(ヒドロキシル基及びアミノ基)の当量比1.0を超え
3.0以下の割合で反応させて得られるポリウレタン分
子のイソシアネート基に、さらに(C)1〜4個のヒドロ
キシル基及び/又はアミノ基を有するアミン化合物を反
応させて得られるポリウレタン分子のアミン構造の中和
又は第3級アミン構造の4級化により得られるカチオン
性ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とするインク
ジェット記録用紙用耐水性向上剤、(3)カチオン性ポ
リウレタン樹脂が、アミン構造の中和又は第3級アミン
構造の4級化後に、未反応のイソシアネート基を水と反
応することによりアミノ基に変換してなるものである第
(1)項又は第(2)項記載のインクジェット記録用紙用耐
水性向上剤、及び、(4)第(1)項、第(2)項又は第
(3)項記載のインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を
コーティングしてなることを特徴とするインクジェット
記録用紙、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用紙
用耐水性向上剤の第1の態様は、(A)2個以上のイソシ
アネート基を有する有機イソシアネート化合物と(B)2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロ
キシル基及びアミノ基)の当量比0.5〜3.0の割合で
反応させて得られるポリウレタン分子のアミン構造の中
和又は第3級アミン構造の4級化により得られるカチオ
ン性ポリウレタン樹脂を含有するものである。本発明に
おいて(A)成分として使用する2個以上のイソシアネー
ト基を有する有機イソシアネート化合物には特に制限は
なく、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'
−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、2,2'−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフ
ェニレンジイソシアネート、3,3'−ジクロロ−4,4'
−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレン
ジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジ
イソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソ
シアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどを挙げる
ことができる。これらの有機イソシアネート化合物は、
1種を単独で使用することができ、あるいは2種以上を
組み合わせて使用することもできる。これらの有機イソ
シアネート化合物の中で、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートを特に好適に使用することができる。
【0006】本発明において(B)成分として使用する2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物としては、一般式[1]で表される
化合物などを挙げることができる。
【化1】 一般式[1]において、X及びYは−O−又は−NH−
であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のヒドロキシアルキル基又はアミノアルキル基であ
り、R2及びR3は炭素数1〜4のアルキレン基であり、
nは1〜8である。XとYは同一であっても異なってい
てもよく、R2とR3は同一であっても異なっていてもよ
い。また、nが2〜8の場合、複数のR2はすべて同一
であっても異なるものが混在していてもよく、複数のR
3はすべて同一であっても異なるものが混在していても
よい。一般式[1]において、X及びYが−O−であ
り、R1がアルキル基であるジオール化合物としては、
例えばN−メチルジメチロールアミン、N−エチルジメ
チロールアミン、N−ブチルジメチロールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプ
ロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、
N−ブチルジプロパノールアミン、N,N'−ジメチル−
N,N'−ジヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N'
−ジエチル−N,N'−ジヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、N,N'−ジブチル−N,N'−ジヒドロキシエチル
エチレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジヒド
ロキシルエチルプロピレンジアミン、N,N'−ジエチル
−N,N'−ジヒドロキシエチルプロピレンジアミン、
N,N'−ジブチル−N,N'−ジヒドロキシエチルプロピ
レンジアミン、N,N',N''−トリメチル−N,N''−ジ
ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、N,N',N''
−トリエチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジエチレ
ントリアミン、N,N',N''−トリブチル−N,N''−ジ
ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、N,N',N''
−トリメチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジプロピ
レントリアミン、N,N',N''−トリエチル−N,N''−
ジヒドロキシエチルジプロピレントリアミン、N,N',
N''−トリブチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジプ
ロピレントリアミン、3,6,9,12−テトラメチル−
3,6,9,12−テトラアザテトラデカン−1,14−ジ
オール、3,6,9,12−テトラエチル−3,6,9,12
−テトラアザテトラデカン−1,14−ジオール、3,
6,9,12−テトラブチル−3,6,9,12−テトラア
ザテトラデカン−1,14−ジオール、3,6,9,12,
15−ペンタメチル−3,6,9,12,15−ペンタアザ
ヘプタデカン−1,17−ジオール、3,6,9,12,1
5−ペンタエチル−3,6,9,12,15−ペンタアザヘ
プタデカン−1,17−ジオール、3,6,9,12,15
−ペンタブチル−3,6,9,12,15−ペンタアザヘプ
タデカン−1,17−ジオールなどを挙げることができ
る。
【0007】一般式[1]において、X及びYが−NH
−であり、R1がアルキル基であるジアミン化合物とし
ては、例えば、メチルイミノビスエチルアミン、エチル
イミノビスエチルアミン、ブチルイミノビスエチルアミ
ン、メチルイミノビスプロピルアミン、ブチルイミノビ
スプロピルアミンなどを挙げることができる。一般式
[1]において、X及びYが−O−であり、R1がヒド
ロキシアルキル基でり、nが1であるトリオール化合物
としては、例えば、トリエタノールアミン、トリプロパ
ノールアミンなどを挙げることができる。一般式[1]
において、X及びYが−NH−であり、R1がアミノア
ルキル基であり、nが1であるトリアミン化合物として
は、例えばトリ(2−アミノエチル)アミン、トリ(2−
アミノプロピル)アミンなどを挙げることができる。本
発明において、2〜10個のヒドロキシル基及び/又は
アミノ基を有する第3級アミン化合物としては、さら
に、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなどのアミ
ノ基を有する化合物に、エチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイ
ド、エピクロロヒドリン、テトラヒドロフランなどを付
加した化合物などを挙げることができる。本発明におい
て、(B)成分として用いる2〜10個のヒドロキシル基
及び/又はアミノ基を有する第3級アミン化合物は、1
種を単独で用いることができ、あるいは2種以上を組み
合わせて用いることもできる。本発明において、(B)成
分として用いる第3級アミン化合物としては、N−メチ
ルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレ
ンジアミンのプロピレンオキサイド付加物、メチルイミ
ノビスプロピルアミン及びトリ(2−アミノエチル)アミ
ンを特に好適に使用することができる。
【0008】本発明のインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤の第1の態様においては、(A)2個以上のイソシ
アネート基を有する有機イソシアネート化合物と(B)2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロ
キシル基及びアミノ基)の当量比0.5〜3.0の割合、
より好ましくは0.8〜1.5の割合で反応させて、ポリ
ウレタンを合成する。(イソシアネート基)/(ヒドロキ
シル基及びアミノ基)の当量比が0.5未満であると、耐
水性向上効果が十分に発現しないおそれがある。(イソ
シアネート基)/(ヒドロキシル基及びアミノ基)の当量
比が3.0を超えると、反応に関与しないイソシアネー
ト基が多くなり、水に不溶性の白色粉末状化合物を生ず
るおそれがある。本態様においては、得られたポリウレ
タン分子の第1級、第2級又は第3級アミン構造を酸に
より中和し、あるいは、第3級アミン構造を4級化剤に
より4級化する。中和に用いる酸には特に制限はなく、
例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、リン
ゴ酸、クエン酸などの有機酸や、塩酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸、フッ酸などの無機酸を挙げることができる。これ
らの酸は、1種を単独で用いることができ、あるいは2
種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの酸
の中で、酢酸を特に好適に使用することができる。本態
様において、ポリウレタン分子の有するアミン構造はそ
の全部を中和することができ、あるいは、その一部の中
和にとどめることもできる。4級化に用いる4級化剤に
は特に制限はなく、例えば、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキ
サイド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン化合物、
ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸
メチルなどのエステル化合物、メチルクロライド、エチ
ルクロライド、ベンジルクロライド、メチルブロマイ
ド、エチルブロマイドなどのハロゲン化物などを挙げる
ことができる。これらの4級化剤は、1種を単独で用い
ることができ、あるいは2種以上を組み合わせて用いる
こともできる。これらの4級化剤の中で、ジエチル硫酸
を特に好適に使用することができる。本態様において、
ポリウレタン分子の有する第3級アミン構造はその全部
を4級化することができ、あるいは、その一部の4級化
にとどめることもできる。
【0009】本発明のインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤の第2の態様は、(A)2個以上のイソシアネート
基を有する有機イソシアネート化合物と(B)2〜10個
のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する第3級ア
ミン化合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロキシル基
及びアミノ基)の当量比1.0を超え3.0以下の割合で
反応させて得られるポリウレタン分子のイソシアネート
基に、さらに(C)1〜4個のヒドロキシル基及び/又は
アミノ基を有するアミン化合物を反応させて得られるポ
リウレタン分子のアミン構造の中和又は第3級アミン構
造の4級化により得られるカチオン性ポリウレタン樹脂
を含有するものである。本態様においては、(A)2個以
上のイソシアネート基を有する有機イソシアネート化合
物及び(B)2〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミ
ノ基を有する第3級アミン化合物として、第1の態様に
おいて説明した(A)2個以上のイソシアネート基を有す
る有機イソシアネート化合物及び(B)2〜10個のヒド
ロキシル基及び/又はアミノ基を有する第3級アミン化
合物と同じものを用いることができる。本態様において
は、(A)2個以上のイソシアネート基を有する有機イソ
シアネート化合物と(B)2〜10個のヒドロキシル基及
び/又はアミノ基を有する第3級アミン化合物を、(イ
ソシアネート基)/(ヒドロキシル基及びアミノ基)の当
量比1.0を超え3.0以下の割合、より好ましくは1.
1〜1.5の割合で反応させて、ポリウレタンを合成す
る。(イソシアネート基)/(ヒドロキシル基及びアミノ
基)の当量比が1.0以下であると、イソシアネート基が
消費し尽くされ、(C)成分である1〜4個のヒドロキシ
ル基及び/又はアミノ基を有するアミン化合物を反応さ
せることが不可能となるおそれがある。(イソシアネー
ト基)/(ヒドロキシル基及びアミノ基)の当量比が3.0
を超えると、反応に関与しないイソシアネート基が多く
なり、水に不溶性の白色粉末状化合物を生ずるおそれが
ある。
【0010】本態様においては、(A)2個以上のイソシ
アネート基を有する有機イソシアネート化合物及び(B)
2〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有す
る第3級アミン化合物を反応させて得られるポリウレタ
ン分子のイソシアネート基に、さらに(C)1〜4個のヒ
ドロキシル基及び/又はアミノ基を有するアミン化合物
を反応させる。(C)成分として用いる1〜4個のヒドロ
キシル基及び/又はアミノ基を有するアミン化合物には
特に制限はなく、例えば、2個以上のアミノ基を有する
アミンとして、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプ
ロパン、1,3−ジアミノプロパン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、イミノビスプロピルアミン、p−フェニレンジア
ミンなどを、ヒドロキシル基を有する第3級アミン化合
物としては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、
3−ジメチルアミノプロパノール、2−ジエチルアミノ
エタノール、N−メチル−3−ヒドロキシピペリジン、
N−エチル−3−ヒドロキシピペリジン、N−メチル−
4−ヒドロキシピペリジン、N−メチル−3−ピペリジ
ンメタノールなどを、アミノ基を有する第3級アミン化
合物としては、例えば、2−ジメチルアミノエチルアミ
ン、2−ジエチルアミノエチルアミン、3−ジエチルア
ミノプロピルアミン、ジメチルアミノエトキシプロピル
アミン、N−アミノメチルピペリジン、N−アミノエチ
ルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジンなどを挙
げることができる。これらのアミン化合物は、1種を単
独で用いることができ、あるいは2種以上を組み合わせ
て用いることもできる。これらの中で、2−ジメチルア
ミノエタノール、N−メチルジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、エチレンジアミンのプロピレンオキ
サイド付加物、メチルイミノビスプロピルアミン、トリ
(2−アミノエチル)アミン及びジエチレントリアミンを
特に好適に使用することができる。
【0011】本態様においては、(A)成分と(B)成分を
反応し、さらに(C)成分を反応することにより得られた
ポリウレタン分子の第1級、第2級又は第3級アミン構
造を酸により中和し、あるいは、第3級アミン構造を4
級化剤により4級化する。中和に用いる酸には特に制限
はなく、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳
酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸や、塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸、フッ酸などの無機酸を挙げることができ
る。これらの酸は、1種を単独で用いることができ、あ
るいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。こ
れらの酸の中で、酢酸を特に好適に使用することができ
る。本態様において、ポリウレタン分子の有するアミン
構造はその全部を中和することができ、あるいは、その
一部の中和にとどめることもできる。4級化に用いる4
級化剤には特に制限はなく、例えば、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチ
レンオキサイド、エピクロロヒドリンなどのオキシラン
化合物、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、パラトルエンス
ルホン酸メチルなどのエステル化合物、メチルクロライ
ド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、メチルブ
ロマイド、エチルブロマイドなどのハロゲン化物などを
挙げることができる。これらの4級化剤は、1種を単独
で用いることができ、あるいは2種以上を組み合わせて
用いることもできる。これらの4級化剤の中で、ジエチ
ル硫酸を特に好適に使用することができる。本態様にお
いて、ポリウレタン分子の有する第3級アミン構造はそ
の全部を4級化することができ、あるいは、その一部の
4級化にとどめることもできる。
【0012】本発明においては、(A)2個以上のイソシ
アネート基を有する有機イソシアネート化合物と(B)2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物との反応に際して、反応促進剤とし
て、錫系触媒又はアミン系触媒を用いることができる。
このような錫系触媒には特に制限はなく、例えば、ジブ
チルスズジラウレート、スタナスオクトエートなどを挙
げることができる。アミン系触媒には特に制限はなく、
例えば、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テ
トラメチルプロパンジアミン、テトラメチルブタンジア
ミン、N−メチルモルホリンなどを挙げることができ
る。本発明において、(A)2個以上のイソシアネート基
を有する有機イソシアネート化合物と(B)2〜10個の
ヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する第3級アミ
ン化合物との反応は、無溶剤下に行うことができ、ある
いは、反応系の反応抑制やベース粘度コントロールなど
を目的として、イソシアネート基の反応に直接関与しな
い有機溶剤の存在下に行うこともできる。反応に関与し
ない有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ンなどのケトン類、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロ
ピル、蟻酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、プロピオン酸ブチルなどの有機酸エステル、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
などの窒素化合物系溶剤などを挙げることができる。本
発明において、アミン構造の中和又は第3級アミン構造
の4級化を終了したポリウレタン分子に、なお未反応の
イソシアネート基が残存する場合は、イソシアネート基
を水と反応することによりアミノ基に変換することが好
ましい。イソシアネート基と水との反応条件には特に制
限はなく、例えば、イソシアネート基が残存するポリウ
レタンを過剰量の水に溶解又は分散し、常温〜60℃、
より好ましくは30〜50℃において、0.5〜5時
間、より好ましくは1〜3時間反応することにより、イ
ソシアネート基を分解してアミノ基に変換することがで
きる。イソシアネート基をアミノ基に変換することによ
り、インクジェット記録用紙用耐水性向上剤の安定性を
向上することができる。
【0013】本発明のインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤の形態には特に制限はなく、例えば、アミン構造
の中和又は第3級アミン構造の4級化を行い、さらに必
要に応じて未反応のイソシアネート基を水と反応して分
解したカチオン性ポリウレタン樹脂を、水系媒体に溶解
又は分散した形態とすることができる。水系媒体には特
に制限はなく、例えば、水に極性有機溶剤を添加した媒
体とすることができる。添加する極性有機溶剤には特に
制限はなく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−
ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアル
コール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノ
ニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコ
ール、ドデシルアルコールなどのアルコール、フェノー
ル、クレゾールなどのフェノール類、3−メチル−3−
メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチル
アセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチル
エーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエー
テル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ト
リプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリ
コールエーテル、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールな
どのグリコールなどを挙げることができる。水系媒体に
極性有機溶剤を含有せしめることにより、インクジェッ
ト記録用紙用耐水性向上剤の安定性を向上することがで
きる。
【0014】本発明のインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤には、必要に応じて、公知のバインダー、無機顔
料、有機顔料などを配合することができる。バインダー
としては、例えば、酸化デンプン、ポリビニルアルコー
ルなどを挙げることができる。また、無機顔料として
は、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、カオリン(白土)、タルク、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、炭酸亜
鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、
珪酸カルシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、ア
ルミナ、リトポンなどを挙げることができる。有機顔料
としては、例えば、スチレン系プラスチックピグメン
ト、アクリル系プラスチックピグメント、尿素樹脂顔料
などを挙げることができる。本発明インクジェット記録
用紙用耐水性向上剤の使用方法には特に制限はなく、例
えば、紙料の調成時に混合チェストにおいてリファイニ
ングを終了したパルプに対して、填料、薬品、染料など
とともにインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を添加
し、抄紙することができる。使用するパルプ繊維は、通
常用いられる木材パルプを主体とするが、他に合成パル
プ、合成繊維、ガラス繊維などの繊維状物質を併用する
こともできる。また、本発明のインクジェット記録用紙
用耐水性向上剤を含有する処理浴を調製し、普通紙や塗
工紙を含浸させたのち、普通紙や塗工紙の表裏部の余分
な含浸液をサイズプレスなどにより取り除き、乾燥する
ことができる。さらに、本発明のインクジェット記録用
紙用耐水性向上剤を、普通紙や塗工紙にコーティングす
ることもできる。これらの方法の中で、インクジェット
記録用紙用耐水性向上剤をコーティングする方法は、工
程管理が容易であり、多品種少量生産にも対応すること
ができ、カチオン性ポリウレタン樹脂を紙の表層部分の
みに存在させて有効に活用することができるので、特に
好適に実施することができる。本発明のインクジェット
記録用紙用耐水性向上剤をコーティングする場合、その
塗工量はカチオン性ポリウレタン樹脂として0.1〜1
0.0g/m2であることが好ましく、0.2〜5.0g/
2であることがより好ましい。本発明のインクジェッ
ト記録用紙用耐水性向上剤をコーティングする方法には
特に制限はなく、例えば、エアナイフコーター、ロール
コーター、ブレードコーター、バーコーター、ブラシコ
ーター、チャンプレックスコーター、グラビアコーター
などにより普通紙や塗工紙にコーティングし、乾燥する
ことができる。
【0015】本発明のインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤の使用に際しては、染色媒染剤、消泡剤、分散
剤、増粘剤、着色剤、帯電防止剤、防腐剤、水溶性樹
脂、接着剤などを併用することができる。染色媒染剤と
しては、例えば、ジシアンジアミド縮合物、ポリアミ
ン、ポリエチレンイミンなどを挙げることができる。ま
た、水溶性樹脂及び接着剤としては、例えば、酸化デン
プン、エーテル化デンプン、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導
体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコ
ール及びその誘導体、無水マレイン酸樹脂、スチレン−
ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエ
ン共重合体などの共役ジエン系重合体ラッテクス、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステルの重合体又は共
重合体などのアクリル系重合体ラッテクス、エチレン−
酢酸ビニル共重合体などのビニル系重合体ラッテクス、
メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化性樹脂などの水性
接着剤、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂など
の熱可塑性樹脂などを挙げることができる。なお、普通
紙とは、一般に使用される酸性紙又は中性紙であり、塗
工紙とは、バインダー、無機顔料、有機顔料などを塗工
したコーティング紙である。本発明のインクジェット記
録用紙用耐水性向上剤で処理したインクジェット記録用
紙に水性インクで記録すると、水性インク中の染料とイ
ンクジェット記録用紙中のカチオン性ポリウレタン樹脂
が結合し、染料の溶出が防止され、耐水性が向上するも
のと考えられる。使用する水性インクは、染料としてア
ニオン性直接染料又は酸性染料を含有し、その他に湿潤
剤、染料溶解剤、防腐剤などを含有するものであること
が好ましい。
【0016】水性インクに使用されるアニオン性直接染
料としては、例えば、C.I.Direct Black
2、4、9、11、14、17、19、22、27、3
2、36、38、41、48、49、51、56、6
2、71、74、75、77、78、80、105、1
06、107、108、112、113、117、13
2、146、154、194、C.I.Direct Y
ellow 1、2、4、8、11、12、24、2
5、26、27、28、33、34、39、41、4
2、44、48、50、51、58、72、85、8
6、87、88、98、100、110、C.I.Dir
ect Orange 3、8、10、26、29、3
9、41、49、51、102、C.I.Direct
Red 1、2、4、8、9、11、13、17、1
8、20、23、24、28、31、33、37、3
9、44、46、47、48、51、59、62、6
3、73、75、77、80、81、83、84、8
5、90、94、99、101、108、110、14
5、189、197、220、224、225、22
6、227、230、C.I.Direct Viole
t 1、7、9、12、35、48、51、90、9
4、C.I.Direct Blue 1、2、6、8、1
5、22、25、34、69、70、71、72、7
5、76、78、80、81、82、83、86、9
0、98、106、108、110、120、123、
158、163、165、192、193、194、1
95、196、199、200、201、202、20
3、207、218、236、237、239、24
6、258、C.I.Direct Green 1、6、
8、28、33、37、63、64、C.I.Direc
t Brown 1、2、6、25、27、44、58、
95、100、101、106、112、173、19
4、195、209、210、211などを挙げること
ができる。また、酸性染料としては、例えば、C.I.A
cid Black 1、2、7、15、17、24、2
6、28、31、41、48、52、60、63、9
4、107、109、112、118、119、12
1、122、131、155、156、C.I.Acid
Yellow 1、3、4、7、11、12、13、1
4、17、18、19、23、25、29、34、3
6、38、40、41、42、44、49、53、5
5、59、61、71、72、76、78、99、11
1、114、116、122、135、161、17
2、C.I.Acid Orange 7、8、10、3
3、56、64、C.I.Acid Red 1、4、6、
8、13、14、15、18、19、21、26、2
7、30、32、34、35、37、40、42、5
1、52、54、57、80、82、83、85、8
7、88、89、92、94、97、106、108、
110、115、119、129、131、133、1
34、135、154、155、172、176、18
0、184、186、187、249、254、25
6、317、318、C.I.Acid Violet
7、11、15、34、35、41、43、49、7
5、C.I.Acid Blue 1、7、9、22、2
3、25、27、29、40、41、43、45、4
9、51、53、55、56、59、62、78、8
0、81、83、90、92、93、102、104、
111、113、117、120、124、126、1
45、167、171、175、183、229、23
4、236、C.I.Acid Green 3、12、1
9、27、41、C.I.Acid Brown 4、14
などを挙げることができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、インクジェット記録用紙用耐水性向上剤の評価は下
記の方法により行った。 (1)インクジェット記録用紙の作製 インクジェット記録用紙用耐水性向上剤を水で希釈して
不揮発分2.6重量%の水溶液とし、JIS P 310
1に規定される坪量64g/m2の印刷用紙Aに 、バー
コーターを用いて19.2g/m2塗工し乾燥することに
より、カチオン性ポリウレタン樹脂0.5g/m2でコー
ティングされたインクジェット記録用紙を得る。 (2)耐水性の評価 インクジェット記録用紙に、インクジェットプリンター
[エプソン(株)、MJ−700V2C]を用いて、黒色
(Black)、シアン(Cyan)、マゼンタ(Ma
genta)及び黄色(Yellow)の各単色をベタ
印刷し、1時間放置したのち流水に5分間浸漬し、印字
部分の変化を目視で観察して、下記の基準により評価す
る。 ○:印字部分が、水で流されたり、滲んだりしない。 △:印字部分が、やや滲む。 ×:印字部分が、明らかに水で流され、滲む。 (3)インク滲み防止性の評価 インクジェット記録用紙に、インクジェットプリンター
[エプソン(株)、MJ−700V2C]を用いて、黒色
単色をドット印字し、倍率50倍のルーペを用いてドッ
ト部分を観察し、下記の基準により評価する。 ○:滲みがない。 △:やや滲みがある。 ×:明らかに滲みがある。
【0018】実施例1 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
84重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN−メチ
ルジエタノールアミン45重量部を添加し、70℃で1
時間反応させた。反応終了後冷却し、40℃でジエチル
硫酸58重量部を1時間かけて滴下し、滴下終了後、8
0℃で3時間反応させた。反応混合物を冷却したのち、
水707.1重量部を添加して、40℃で2時間未反応
のイソシアネートと水を反応させ、20重量%カチオン
性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット記録
用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記録用
紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作
製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。黒
色、マゼンタ及び黄色のいずれの単色についても、印字
部分が、水で流されたり、滲んだりすることはなかった
が、シアンの印字部分には、やや滲みが見られた。ま
た、黒色単色をドット印字したドット部分には、滲みは
認められなかった。 実施例2 N−メチルジエタノールアミン45重量部の代わりにト
リエタノールアミン37重量部を添加し、ジエチル硫酸
の滴下量を39重量部、水の添加量を598.1重量部
とした以外は、実施例1と同様にして、20重量%カチ
オン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット
記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記
録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙
を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。
黒色とマゼンタの印字部分は、水で流されたり、滲んだ
りすることはなかったが、シアンと黄色の印字部分に
は、やや滲みが見られた。また、黒色単色をドット印字
したドット部分には、滲みは認められなかった。 実施例3 N−メチルジエタノールアミン45重量部の代わりにエ
チレンジアミンのプロピレンオキサイド付加物(平均分
子量450)85.5重量部を添加し、ジエチル硫酸の
滴下量を28.9重量部、水の添加量を753.6重量部
とした以外は、実施例1と同様にして、20重量%カチ
オン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット
記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記
録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙
を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。
黒色、シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色につい
ても、印字部分が、水で流されたり、滲んだりすること
はなかった。また、黒色単色をドット印字したドット部
分に、やや滲みが認められた。 実施例4 N−メチルジエタノールアミン45重量部の代わりにメ
チルイミノビスプロピルアミン27.5重量部とN−メ
チルジエタノールアミン22.5重量部を添加し、水の
添加量を736.8重量部とした以外は、実施例1と同
様にして、20重量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶
液からなるインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を得
た。このインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を用い
てインクジェット記録用紙を作製し、耐水性とインク滲
み防止性の評価を行った。黒色、マゼンタ及び黄色のい
ずれの単色についても、印字部分が、水で流されたり、
滲んだりすることはなかったが、シアンの印字部分に
は、やや滲みが見られた。また、黒色単色をドット印字
したドット部分には、滲みは認められなかった。
【0019】実施例5 N−メチルジエタノールアミン45重量部の代わりにト
リ(2−アミノエチル)アミン18.2重量部とN−メチ
ルジエタノールアミン22.5重量部を添加し、ジエチ
ル硫酸の滴下量を48.5重量部、水の添加量を661.
4重量部とした以外は、実施例1と同様にして、20重
量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインク
ジェット記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジ
ェット記録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット
記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を
行った。黒色、シアン及びマゼンタのいずれの単色につ
いても、印字部分が、水で流されたり、滲んだりするこ
とはなかったが、黄色の印字部分には、やや滲みが見ら
れた。また、黒色単色をドット印字したドット部分に
は、滲みは認められなかった。 実施例6 N−メチルジエタノールアミンの添加量を59重量部、
ジエチル硫酸の滴下量を76重量部、水の添加量を63
7重量部とした以外は、実施例1と同様にして、25重
量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインク
ジェット記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジ
ェット記録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット
記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を
行った。黒色とマゼンタの印字部分は、水で流された
り、滲んだりすることはなかったが、シアンと黄色の印
字部分には、やや滲みが見られた。また、黒色単色をド
ット印字したドット部分には、滲みは認められなかっ
た。 実施例7 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド28重量部及びヘキサメチレンジイソシアネー
ト117.6重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却して
N−メチルジエタノールアミン63重量部を添加し、7
0℃で1時間反応させた。反応終了後、酢酸31.8重
量部を添加して中和を行ったのち、水633.3重量部
を添加して、40℃で2時間未反応のイソシアネートと
水を反応させ、20重量%カチオン性ポリウレタン樹脂
水溶液からなるインクジェット記録用紙用耐水性向上剤
を得た。このインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を
用いてインクジェット記録用紙を作製し、耐水性とイン
ク滲み防止性の評価を行った。黒色とマゼンタの印字部
分は、水で流されたり、滲んだりすることはなかった
が、シアンと黄色の印字部分には、やや滲みが見られ
た。また、黒色単色をドット印字したドット部分に、や
や滲みが認められた。 実施例8 ヘキサメチレンジイソシアネート117.6重量部の代
わりにキシリレンジイソシアネート131.6重量部を
仕込み、水の添加量を689.3重量部とした以外は、
実施例7と同様にして、20重量%カチオン性ポリウレ
タン樹脂水溶液からなるインクジェット記録用紙用耐水
性向上剤を得た。このインクジェット記録用紙用耐水性
向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作製し、耐水
性とインク滲み防止性の評価を行った。黒色、マゼンタ
及び黄色のいずれの単色についても、印字部分が、水で
流されたり、滲んだりすることはなかったが、シアンの
印字部分には、やや滲みが見られた。また、黒色単色を
ドット印字したドット部分に、やや滲みが認められた。 実施例9 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
84重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN−メチ
ルジエタノールアミン77.4重量部を添加し、70℃
で1時間反応させた。反応終了後冷却し、40℃でジエ
チル硫酸100重量部を1時間かけて滴下し、滴下終了
後、80℃で3時間反応させた。反応混合物を冷却した
のち、水589.9重量部を添加して、30重量%カチ
オン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット
記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記
録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙
を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。
黒色とマゼンタの印字部分は、水で流されたり、滲んだ
りすることはなかったが、シアンと黄色の印字部分に
は、やや滲みが見られた。また、黒色単色をドット印字
したドット部分に、やや滲みが認められた。
【0020】実施例10 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
84重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN−メチ
ルジエタノールアミン45重量部を添加し、70℃で1
時間反応させたのち、2−ジメチルアミノエタノール2
1.4重量部を添加し、さらに70℃で1時間反応させ
た。反応終了後冷却し、40℃でジエチル硫酸95.2
重量部を1時間かけて滴下し、滴下終了後、80℃で3
時間反応させた。反応混合物を冷却したのち、水71
6.8重量部を添加して、25重量%カチオン性ポリウ
レタン樹脂水溶液からなるインクジェット記録用紙用耐
水性向上剤を得た。このインクジェット記録用紙用耐水
性向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作製し、耐
水性とインク滲み防止性の評価を行った。黒色、シア
ン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色についても、印字
部分が、水で流されたり、滲んだりすることはなかっ
た。また、黒色単色をドット印字したドット部分には、
滲みは認められなかった。 実施例11 2−ジメチルアミノエタノール21.4重量部の代わり
にN−メチルジエタノールアミン28.6重量部を添加
し、ジエチル硫酸の滴下量を58重量部、水の添加量を
626.8重量部とした以外は、実施例10と同様にし
て、25重量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液から
なるインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を得た。こ
のインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を用いてイン
クジェット記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止
性の評価を行った。黒色、シアン、マゼンタ及び黄色の
いずれの単色についても、印字部分が、水で流された
り、滲んだりすることはなかった。また、黒色単色をド
ット印字したドット部分には、滲みは認められなかっ
た。 実施例12 2−ジメチルアミノエタノール21.4重量部の代わり
にトリエタノールアミン35.8重量部を添加し、ジエ
チル硫酸の滴下量を58重量部、水の添加量を648.
4重量部とした以外は、実施例10と同様にして、20
重量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるイン
クジェット記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインク
ジェット記録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェッ
ト記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価
を行った。黒色、シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの
単色についても、印字部分が、水で流されたり、滲んだ
りすることはなかった。また、黒色単色をドット印字し
たドット部分には、滲みは認められなかった。 実施例13 2−ジメチルアミノエタノール21.4重量部の代わり
にエチレンジアミンのプロピレンオキサイド付加物(平
均分子量450)108重量部を添加し、ジエチル硫酸
の滴下量を58.2重量部、水の添加量を668.8重量
部とした以外は、実施例10と同様にして、30重量%
カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェ
ット記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェッ
ト記録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録
用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行っ
た。黒色、シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色に
ついても、印字部分が、水で流されたり、滲んだりする
ことはなかった。また、黒色単色をドット印字したドッ
ト部分には、滲みは認められなかった。 実施例14 2−ジメチルアミノエタノールの添加量を21.1重量
部、ジエチル硫酸の滴下量を58重量部、水の添加量を
604.3重量部とした以外は、実施例10と同様にし
て、25重量%カチオン性ポリウレタン樹脂水溶液から
なるインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を得た。こ
のインクジェット記録用紙用耐水性向上剤を用いてイン
クジェット記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止
性の評価を行った。黒色、シアン、マゼンタ及び黄色の
いずれの単色についても、印字部分が、水で流された
り、滲んだりすることはなかった。また、黒色単色をド
ット印字したドット部分には、滲みは認められなかっ
た。
【0021】実施例15 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
84重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN−メチ
ルジエタノールアミン45重量部を添加し、70℃で1
時間反応させ、次いで予めメチルイミノビスプロピルア
ミン27.1重量部を99重量%酢酸14.4重量部で部
分中和したアミン水溶液を添加し、さらに70℃で2時
間反応させた。反応終了後冷却し、40℃でジエチル硫
酸58重量部を1時間かけて滴下し、滴下終了後、80
℃で3時間反応させた。反応混合物を冷却したのち、水
607.9重量部を添加して、25重量%カチオン性ポ
リウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット記録用紙
用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記録用紙用
耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作製
し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。黒色、
シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色についても、
印字部分が、水で流されたり、滲んだりすることはなか
った。また、黒色単色をドット印字したドット部分に
は、滲みは認められなかった。 実施例16 メチルイミノビスプロピルアミン27.1重量部を99
重量%酢酸14.4重量部で部分中和したアミン水溶液
の代わりに、トリ(2−アミノエチル)アミン35重量部
を99重量%酢酸28.8重量部で部分中和したアミン
水溶液を添加し、水の添加量を618.0重量部とした
以外は、実施例15と同様にして、25重量%カチオン
性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット記録
用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記録用
紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作
製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。黒
色、シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色について
も、印字部分が、水で流されたり、滲んだりすることは
なかった。また、黒色単色をドット印字したドット部分
には、滲みは認められなかった。 実施例17 メチルイミノビスプロピルアミン27.1重量部を99
重量%酢酸14.4重量部で部分中和したアミン水溶液
の代わりに、ジエチレントリアミン24.7重量部を9
9%重量酢酸28.8重量部で部分中和したアミン水溶
液を添加し、水の添加量を586.3重量部とした以外
は、実施例15と同様にして、25重量%カチオン性ポ
リウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット記録用紙
用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記録用紙用
耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙を作製
し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。黒色、
シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色についても、
印字部分が、水で流されたり、滲んだりすることはなか
った。また、黒色単色をドット印字したドット部分に
は、滲みは認められなかった。
【0022】比較例1 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
67.2重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN−
メチルジエタノールアミン119重量部を添加し、70
℃で1時間反応させた。反応終了後冷却し、水664.
8重量部と酢酸60重量部を添加して、20重量%カチ
オン性ポリウレタン樹脂水溶液からなるインクジェット
記録用紙用耐水性向上剤を得た。このインクジェット記
録用紙用耐水性向上剤を用いてインクジェット記録用紙
を作製し、耐水性とインク滲み防止性の評価を行った。
黒色、シアン、マゼンタ及び黄色のいずれの単色につい
ても、印字部分が、明らかに水で流され、滲んでいた。
また、黒色単色をドット印字したドット部分には、滲み
が認めらた。 比較例2 窒素置換した4つ口フラスコに、N,N−ジメチルホル
ムアミド20重量部とヘキサメチレンジイソシアネート
100.8重量部を仕込んだ。30℃以下に冷却してN
−メチルジエタノールアミン21.5重量部を添加し、
70℃で1時間反応させ、2−ジメチルアミノエタノー
ル74.8重量部を添加し、さらに70℃で1時間反応
させた。反応終了後、水707.2重量部と酢酸61.2
重量部を添加して、20重量%カチオン性ポリウレタン
樹脂水溶液からなるインクジェット記録用紙用耐水性向
上剤を得た。このインクジェット記録用紙用耐水性向上
剤を用いてインクジェット記録用紙を作製し、耐水性と
インク滲み防止性の評価を行った。黒色、シアン、マゼ
ンタ及び黄色のいずれの単色についても、印字部分が、
明らかに水で流され、滲んでいた。また、黒色単色をド
ット印字したドット部分には、滲みが認めらた。 比較例3 カチオン性ポリウレタン樹脂の代わりに、ポリエチレン
イミン(平均分子量1,200)を使用して、インクジ
ェット記録用紙を作製し、耐水性とインク滲み防止性の
評価を行った。黒色及びマゼンタの単色については、印
字部分がやや滲み、シアン及び黄色の単色については、
印字部分が明らかに水で流され、滲んでいた。また、黒
色単色をドット印字したドット部分には、滲みが認めら
た。実施例1〜17及び比較例1〜3の原料組成及び耐
水性とインク滲み防止性の評価結果を、第1表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】[注]1)HMDI:ヘキサメチレンジイ
ソシアネート。 2)XDI:キシリレンジイソシアネート。 3)MDEA:N−メチルジエタノールアミン。 4)TEA:トリエタノールアミン。 5)EDAPO:エチレンジアミンのプロピレンオキサ
イド付加物(平均分子量450)。 6)MIBPA:メチルイミノビスプロピルアミン。 7)TAEA:トリ(2−アミノエチル)アミン。 8)DMAE:2−ジメチルアミノエタノール。 9)DETA:ジエチレントリアミン。 10)AA:酢酸。 11)DES:ジエチル硫酸。 第1表の結果から明らかなように、実施例1〜17の本
発明のインクジェット記録用紙用耐水性向上剤をコーテ
ィングして作製したインクジェット記録用紙は、いずれ
のインクに対しても優れた耐水性を有し、また、滲み防
止性にも優れている。これに対して、(A)有機イソシア
ネート化合物と(B)第3級アミン化合物の(イソシアネ
ート基)/(ヒドロキシル基)の当量比が0.4である比較
例1の耐水性向上剤、該当量比が3.3である比較例2
の耐水性向上剤、従来よりインクジェット記録用紙の耐
水性向上剤として使用されている比較例3のポリエチレ
ンイミンを用いて作製したインクジェット記録用紙は、
いずれも耐水性及びインク滲み防止性に劣っている。
【0027】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用紙用耐水
性向上剤をコーティングすることにより、インクジェッ
トプリンターを用いて記録される画像や文字の耐水性を
向上させ、インク滲みのない優れた画質のイメージを記
録することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明において(B)成分として使用する2
〜10個のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する
第3級アミン化合物としては、一般式[1]で表される
化合物などを挙げることができる。
【化1】 一般式[1]において、X及びYは−O−又は−NH−
であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜
4のヒドロキシアルキル基又はアミノアルキル基であ
り、R2及びR3は炭素数1〜4のアルキレン基であり、
nは1〜8である。XとYは同一であっても異なってい
てもよく、R2とR3は同一であっても異なっていてもよ
い。また、nが2〜8の場合、複数のR1はすべて同一
であっても異なるものが混在していてもよく、複数のR
3はすべて同一であっても異なるものが混在していても
よい。一般式[1]において、X及びYが−O−であ
り、R1がアルキル基であるジオール化合物としては、
例えばN−メチルジメチロールアミン、N−エチルジメ
チロールアミン、N−ブチルジメチロールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールア
ミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプ
ロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、
N−ブチルジプロパノールアミン、N,N'−ジメチル−
N,N'−ジヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N'
−ジエチル−N,N'−ジヒドロキシエチルエチレンジア
ミン、N,N'−ジブチル−N,N'−ジヒドロキシエチル
エチレンジアミン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジヒド
ロキシルエチルプロピレンジアミン、N,N'−ジエチル
−N,N'−ジヒドロキシエチルプロピレンジアミン、
N,N'−ジブチル−N,N'−ジヒドロキシエチルプロピ
レンジアミン、N,N',N''−トリメチル−N,N''−ジ
ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、N,N',N''
−トリエチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジエチレ
ントリアミン、N,N',N''−トリブチル−N,N''−ジ
ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、N,N',N''
−トリメチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジプロピ
レントリアミン、N,N',N''−トリエチル−N,N''−
ジヒドロキシエチルジプロピレントリアミン、N,N',
N''−トリブチル−N,N''−ジヒドロキシエチルジプ
ロピレントリアミン、3,6,9,12−テトラメチル−
3,6,9,12−テトラアザテトラデカン−1,14−ジ
オール、3,6,9,12−テトラエチル−3,6,9,12
−テトラアザテトラデカン−1,14−ジオール、3,
6,9,12−テトラブチル−3,6,9,12−テトラア
ザテトラデカン−1,14−ジオール、3,6,9,12,
15−ペンタメチル−3,6,9,12,15−ペンタアザ
ヘプタデカン−1,17−ジオール、3,6,9,12,1
5−ペンタエチル−3,6,9,12,15−ペンタアザヘ
プタデカン−1,17−ジオール、3,6,9,12,15
−ペンタブチル−3,6,9,12,15−ペンタアザヘプ
タデカン−1,17−ジオールなどを挙げることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玄正 俊男 福井県福井市文京4丁目23番1号 日華化 学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)2個以上のイソシアネート基を有す
    る有機イソシアネート化合物と(B)2〜10個のヒド
    ロキシル基及び/又はアミノ基を有する第3級アミン化
    合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロキシル基及びア
    ミノ基)の当量比0.5〜3.0の割合で反応させて得ら
    れるポリウレタン分子のアミン構造の中和又は第3級ア
    ミン構造の4級化により得られるカチオン性ポリウレタ
    ン樹脂を含有することを特徴とするインクジェット記録
    用紙用耐水性向上剤。
  2. 【請求項2】(A)2個以上のイソシアネート基を有す
    る有機イソシアネート化合物と(B)2〜10個のヒド
    ロキシル基及び/又はアミノ基を有する第3級アミン化
    合物を、(イソシアネート基)/(ヒドロキシル基及びア
    ミノ基)の当量比1.0を超え3.0以下の割合で反応さ
    せて得られるポリウレタン分子のイソシアネート基に、
    さらに(C)1〜4個のヒドロキシル基及び/又はアミ
    ノ基を有するアミン化合物を反応させて得られるポリウ
    レタン分子のアミン構造の中和又は第3級アミン構造の
    4級化により得られるカチオン性ポリウレタン樹脂を含
    有することを特徴とするインクジェット記録用紙用耐水
    性向上剤。
  3. 【請求項3】カチオン性ポリウレタン樹脂が、アミン構
    造の中和又は第3級アミン構造の4級化後に、未反応の
    イソシアネート基を水と反応することによりアミノ基に
    変換してなるものである請求項1又は請求項2記載のイ
    ンクジェット記録用紙用耐水性向上剤。
  4. 【請求項4】請求項1、請求項2又は請求項3記載のイ
    ンクジェット記録用紙用耐水性向上剤をコーティングし
    てなることを特徴とするインクジェット記録用紙。
JP10058538A 1998-03-10 1998-03-10 インクジェット記録用紙用耐水性向上剤及びインクジェット記録用紙 Pending JPH11254809A (ja)

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