JPH11254380A - 産業用ロボットの衝突検出方法 - Google Patents

産業用ロボットの衝突検出方法

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JPH11254380A
JPH11254380A JP10075051A JP7505198A JPH11254380A JP H11254380 A JPH11254380 A JP H11254380A JP 10075051 A JP10075051 A JP 10075051A JP 7505198 A JP7505198 A JP 7505198A JP H11254380 A JPH11254380 A JP H11254380A
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JP
Japan
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collision
value
disturbance torque
industrial robot
component
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JP10075051A
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English (en)
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Hajime Hosoi
一 細井
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Nachi Fujikoshi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝突の発生を検出するための適正な規定値を
一義的に選定することにより、迅速かつ信頼性の高い産
業用ロボットの衝突検出方法を提供する。 【解決手段】 関節部を駆動する駆動軸モータが減速機
を介してアームと連結される構造を有し、オブザーバを
用いることにより駆動軸モータが受ける推定外乱トルク
を算出し、この推定外乱トルクから既知の外乱トルクを
差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出し、こ
の外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値を超え
たときに衝突の発生を検出したものと判断するようにし
た産業用ロボットの衝突検出方法において、産業用ロボ
ットを衝突の発生がない状態で動作させ、このときの外
乱トルクの衝突成分の最大値を算出し、この最大値に所
定のマージン値を乗ずることにより前記規定値を自動的
に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】産業用ロボットを構成するア
ームあるいはエンドエフェクタが障害物などと衝突した
場合に、衝突時の負荷を最小限に抑えることが可能な産
業用ロボットの衝突検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットを構成するアーム自身あ
るいはこれに把持されたエンドエフェクタが障害物に衝
突した場合、各アームを駆動する駆動軸モータは予め設
定された移動指令に従ってなおも回転し続けようとし、
この結果駆動軸モータは拘束状態となり、大きなトルク
を発生し続けることになる。この状態が長く続くと駆動
軸モータや減速機を含むアームの機構部が破損する可能
性が生ずるので、従来より、何らかの手法により衝突の
発生を検出し、駆動軸モータの移動指令を即時に中断す
る等の処置を行わせていた。
【0003】例えば、特開平6−131050号に開示
されている方法では、外乱推定オブザーバによって摩擦
トルクを考慮した外乱トルクを推定し、この推定外乱ト
ルクに基づいて算出された外乱トルクの衝突成分が規定
値以上になったとき、負荷異常として衝突等が生じてい
るものと判断するようにしていた。この方法は、力セン
サなどの衝突検出用の特別な検出器を使用することな
く、ソフトウェア上での処理により衝突の発生を検出
し、駆動軸モータへの動力供給を遮断し、これによりア
ームを即座に緊急停止させることができるというもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の規定値
は、この値が小さいほど素早く衝突の発生が検出される
が、極度に小さくし過ぎると、実際に衝突が発生してい
ない場合でも衝突が発生しているとの誤った判断がされ
るという事態が生じる。詳細には、図3は衝突が発生し
ていない場合の外乱トルクの衝突成分の時間変化を示す
グラフであるが、衝突が発生していない場合でも、外乱
推定オブザーバで使用するロボットモデルと実機との間
には、ロボットの機械的な誤差や温度変化などの環境に
よる誤差、あるいはオペレータが設定するハンドやワー
クの設定誤差などが存在するために、常に正確な外乱ト
ルクが推定されるわけではなく、ある程度の誤差を含ん
だものとなり、その結果図3に示すように外乱トルクの
衝突成分は完全なゼロとはならない。
【0005】そのため、衝突発生前後の外乱トルクの衝
突成分の時間変化は図4に示すようなグラフとなり、こ
の場合、規定値を極度に引き下げると、実際の衝突発生
前(衝突発生時刻T1より以前)でも外乱トルクの衝突
成分が規定値を超えるような状態が起こりうる。一方、
規定値の値が大き過ぎると、衝突時にも外乱トルクの衝
突成分が規定値を超えない状態となってしまい、この場
合衝突の発生が検出されなくなってしまう。したがっ
て、迅速かつ信頼性の高い衝突検出を行わせるために
は、適正な規定値を一義的に選定できるような方法が必
要となる。
【0006】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、衝突の発生を検出するための適正な規
定値を一義的に選定することにより、迅速かつ信頼性の
高い産業用ロボットの衝突検出方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、関節部を駆動する駆動軸モータが減
速機を介してアームと連結される構造を有し、オブザー
バを用いることにより駆動軸モータが受ける推定外乱ト
ルクを算出し、この推定外乱トルクから既知の外乱トル
クを差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出
し、この外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値
を超えたときに衝突の発生を検出したものと判断するよ
うにした産業用ロボットの衝突検出方法において、産業
用ロボットを衝突の発生がない状態で動作させ、このと
きの外乱トルクの衝突成分の最大値を算出し、この最大
値に所定のマージン値を乗ずることにより前記規定値を
自動的に設定するようにしたことを特徴とする産業用ロ
ボットの衝突検出方法を提供した(請求項1)。
【0008】実際に衝突が発生していない状態において
衝突の発生を検出しないためには、衝突が発生していな
い状態での外乱トルクの衝突成分よりも常に規定値の値
が大きくなければならない。そこで、産業用ロボットを
衝突の発生がない状態で動作させ、このときの外乱トル
クに基づいて算出された外乱トルクの衝突成分からその
最大値を抽出する。この衝突が発生していない状態での
外乱トルクの衝突成分の最大値に所定のマージン値を乗
ずることにより算出された値を規定値として選定する。
これにより、各駆動軸毎に異なる規定値を自動的に設定
することが可能となる。マージン値は、実際に衝突が発
生していない状態において衝突の発生を検出しないよう
考慮し、なおかつ、衝突時の外乱トルクの衝突成分が小
さい場合、例えば遅い速度で障害物と衝突した場合や障
害物が弾性体であった場合などにも衝突の発生を確実に
検出できるよう考慮して選定する必要がある。
【0009】本願出願人が様々な条件下において産業用
ロボットの動作実験を行ったところ、前記マージン値を
1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するようにす
れば、実際に衝突が発生していない状態において衝突の
発生を検出することはなく、さらに、衝突時の外乱トル
クの衝突成分が小さい場合にも衝突の発生を確実に検出
できることがわかった。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
における駆動軸制御装置を構成するサーボ系のブロック
図である。図中、1は産業用ロボットの各アームの駆動
軸を駆動するための駆動軸モータとしてのサーボモー
タ、2は駆動軸の位置を検出するための位置検出器とし
てのエンコーダ、3は増幅器としてのパワーアンプであ
る。サーボループは内側から電流制御装置4、速度制御
装置5、位置制御装置6、という3重のループで構成さ
れている。10は目標位置・出発位置・要求速度・加速
度の制限値などを基に産業用ロボットが適正に動作する
ために求められた時々刻々の各駆動軸の指令位置を出力
する指令位置発生装置である。7は、本発明の衝突検出
方法が適用される、アーム23あるいはアーム23に把
持された図示しないエンドエフェクタが図示しない障害
物と衝突した際これを検出する衝突検出装置である。8
は衝突検出時に位置ループゲインを変更する位置ループ
ゲイン変更装置である。9は衝突検出時に指令位置を変
更する指令位置変更装置である。一方、図2はサーボモ
ータ1、回転減速機22、及びアーム23の関係を示
す、ばね−質量系の概念図である。
【0011】このサーボ系の機能について説明すると、
位置制御装置6は、指令位置発生装置10が発生した動
作プログラム等に従ったサーボモータ1の時々刻々の指
令位置と、サーボモータ1に取り付けられたエンコーダ
2から読み込まれた現在位置としての位置フィードバッ
ク11との差分をとって位置偏差14とし、この位置偏
差14に位置ループゲインを乗じて求められた速度指令
15を出力するようにされている。速度制御装置5は、
位置制御装置6から出力された速度指令15と、エンコ
ーダ2から読み込まれた現在位置を微分器Sで微分する
ことにより求められた速度フィードバック12との差分
をとって速度偏差とし、この速度偏差に基づいて電流指
令16を出力するようにされている。電流制御装置4
は、速度制御装置5から出力された電流指令16と、電
流検出器17により検出されたサーボモータ1へ流れる
実電流としての電流フィードバック13との差分をと
り、これに基づいてサーボモータ1へモータ電流を出力
するようにされている。
【0012】衝突検出装置7は、本発明の衝突検出方法
が適用される装置であり、外乱推定オブザーバによって
外乱トルクを推定し、この推定された外乱トルクに基づ
いて算出された外乱トルクの衝突成分が規定値以上にな
ったとき、衝突が生じているものと判断するようにして
いる。衝突時には、サーボループは通常よりも大きなト
ルク(電流指令16)をサーボモータ1に対して出力し
ようとするが、衝突により実際にはサーボモータ1の位
置はほとんど変化しないので速度フィードバック12の
値はほとんどゼロとなる。したがって、速度制御装置5
から出力された電流指令16と速度フィードバック12
の値を監視し、これらの値を基にねじれ量を算出し、こ
のねじれ量をアーム23に加わる外乱トルクに換算し、
この換算値から、重力により発生するアンバランストル
クや、他の駆動軸の運動により発生する遠心力・コリオ
リ力・慣性力等を源とする所謂軸干渉トルクといった既
知の外乱トルクを差し引けば、外乱トルクの衝突による
増加分すなわち外乱トルクの衝突成分が算出できる。
【0013】図4は本実施形態における衝突検出のタイ
ミングを示すグラフであり、外乱トルクの衝突成分の時
間変化を示している。横軸は時間であり、縦軸は外乱ト
ルクの衝突成分である。外乱トルクの衝突成分は、前述
のように、オブザーバを用いることにより駆動軸モータ
が受ける推定外乱トルクを算出し、この推定外乱トルク
から、重力により発生するアンバランストルクや、他の
駆動軸の運動により発生する遠心力・コリオリ力・慣性
力等を源とする所謂軸干渉トルクといった既知の外乱ト
ルクを差し引くことにより、外乱トルクの衝突による増
加分として得られる。T1は衝突発生時刻であり、T2
は衝突検出時刻としての外乱トルクの衝突成分が規定値
を超えた時刻である。
【0014】ここで、規定値の値を自動的に設定する方
法の一実施例を図5に示すフローチャートに基づいて説
明する。産業用ロボットを実際の動作プログラムに従い
動作させ、その間、ロボット制御装置において図5に示
すフローチャートで規定される処理を行う。まず、外乱
トルクの衝突成分の最大値Tmax を初期化する(ステッ
プ31)。次に、最小次元オブザーバに基づいて外乱ト
ルクの衝突成分Tを算出し(ステップ32)、外乱トル
クの衝突成分Tがこの時点での最大値Tmax よりも大き
ければ(ステップ33Y)この外乱トルクの衝突成分T
を新たな最大値Tmax と置き換えた後(ステップ34)
ステップ35に進み、一方、外乱トルクの衝突成分Tが
この時点での最大値Tmax よりも小さければ(ステップ
33N)そのままステップ35に進む。そして、ステッ
プ35では、動作プログラムが終了していなければステ
ップ32以降の処理を再度実行し、一方、動作プログラ
ムが終了していればステップ36に進む。
【0015】最後に、ステップ36において、この時点
での最大値Tmax をこの動作プログラムにおける最大値
と判断する。すなわち、図6は衝突が発生していない場
合の外乱トルクの衝突成分の時間変化と最大値Tmax
の関係を示すグラフであるが、図5のフローチャートに
示す処理を行わせることにより、最大のピーク値が最大
値Tmax として求められる。そして、最大値Tmax に所
定のマージン値を乗ずることにより得られた値を規定値
として記憶する。
【0016】ここで、マージン値は1以上の数値であ
り、ある程度の許容率を考慮した上で設定する。すなわ
ち、マージン値は、実際に衝突が発生していない状態に
おいて衝突の発生を検出しないよう考慮し、なおかつ、
衝突時の外乱トルクの衝突成分が小さい場合、例えば遅
い速度で障害物と衝突した場合や障害物が弾性体であっ
た場合などにも衝突の発生を確実に検出できるよう考慮
して選定する。本願出願人が様々な条件下において産業
用ロボットの動作実験を行ったところ、前記マージン値
を1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定するように
すれば、実際に衝突が発生していない状態において衝突
の発生を検出することはなく、さらに、衝突時の外乱ト
ルクの衝突成分が小さい場合にも衝突の発生を確実に検
出できることがわかった。
【0017】図7は衝突が発生している場合の外乱トル
クの衝突成分の時間変化と最大値Tmax に所定のマージ
ン値を乗ずることにより得られた規定値との関係を示す
グラフである。適正なマージン値を設定することによ
り、衝突検出の信頼性を確保しつつ、衝突発生時刻T1
と衝突検出時刻T2との間隔すなわちタイムラグを小さ
くすることができる。
【0018】指令位置変更装置9は、衝突検出装置7に
おいて衝突が検出された場合は、エンコーダ2よりサー
ボモータ1の現在位置を入力し、この現在位置を衝突時
の指令位置として指令位置発生装置10へ出力する。指
令位置発生装置10は、前述のように、通常は動作プロ
グラム等に従いサーボモータ1の時々刻々の指令位置を
発生しているが、衝突検出時には指令位置変更装置9か
ら入力したサーボモータ1の現在位置を指令位置として
位置制御装置6へ出力する。これにより、衝突時は指令
位置と現在位置との差分である位置偏差14はゼロとな
るので、これに位置ループゲインを乗じて求められる速
度指令15もゼロとなり、この結果サーボモータ1に制
動トルクが発生することにより直ちにアーム23の動作
が停止される。したがって、アーム23あるいは図示し
ないエンドエフェクタの障害物へのくい込みが最小限に
抑えられることとなる。
【0019】位置ループゲイン変更装置8は、衝突検出
装置7において衝突が検出された場合は、位置制御装置
6に対して位置ループゲインの衝突時設定値を出力し、
位置制御装置6はこの衝突時設定値の入力を受け、位置
制御装置6内に記憶されている位置ループゲインの初期
設定値を衝突時設定値に変更する。位置ループゲインは
位置偏差14より速度指令15を算出する際に用いられ
る比例定数であり、この値が大きいほど駆動軸の剛性は
高くなり、よって指令位置に対する駆動軸の追従性は良
くなるが、逆にサーボモータ1や減速機22にかかる負
荷は大きくなる。アーム23の動作中は駆動軸の追従性
を良くするために位置ループゲインを大きくとることが
望ましいが、衝突時にサーボモータ1が拘束状態となっ
たときには、位置ループゲインが大きいことによる減速
機22にかかる負荷の増加により、減速機22の寿命を
縮めたり、最悪の場合は減速機22を含む駆動系を破損
させることになる。
【0020】そこで、衝突時には位置ループゲインをア
ーム動作中の初期設定値からこの初期設定値よりも小さ
い衝突時設定値に変更することにより、速度指令を低下
させ、よって駆動軸の剛性を低下させ、この結果障害物
に衝突したアーム23が復元力により衝突位置まで自然
に引き戻されることによりくい込み状態が解消され、よ
って減速機22にかかる負荷が低減されるようになる。
【0021】位置ループゲインの衝突時設定値は、障害
物に衝突したアーム23が復元力により衝突位置まで自
然に引き戻される程度に小さくしておく必要があるが、
極端に小さくし過ぎると、アーム自身の重みにより重力
に対抗しきれなくなり、最悪の場合アーム23が落下し
てしまうという事態が発生する。そのため、位置ループ
ゲインの衝突時設定値については、重力の影響分は最低
限補償しておく必要がある。この点を考慮したうえで、
位置ループゲインの衝突時設定値は予め所定の値を規定
しておいてもよいが、所定の比率を予め規定しておき、
衝突時には位置ループゲインの初期設定値にこの予め規
定しておいた比率を乗ずることにより、位置ループゲイ
ンを変更するようにしてもよい。
【0022】具体的には、エンドエフェクタに所定の負
荷を持たせ、実際に衝突状態を発生させることにより、
アーム23が復元力により衝突位置まで自然に引き戻さ
れ、かつ、重力の影響によりアーム23が落下してしま
うことがないような衝突時設定値を実験的に求めるよう
にする。あるいは、同様な実験を繰り返すことにより複
数のデータが得られれば、衝突時設定値の初期設定値に
対する比率を求めることが可能になるので、衝突時には
位置ループゲインの初期設定値にこの比率を乗ずること
により、位置ループゲインを変更するようにする。
【0023】以上、本発明の一実施形態について説明し
た。上記の実施形態は産業用ロボットの駆動軸に本発明
を適用した場合について説明したものであるが、関節部
を駆動する駆動軸モータが減速機を介してアームあるい
はこれに相当する部材を動作させる形態のものであれ
ば、産業用ロボット以外のものにも本発明の技術は容易
に展開可能であり、例えば、駆動軸にサーボモータ及び
減速機を使用している工作機械にも適用できる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、関節部を駆動する駆動
軸モータが減速機を介してアームと連結される構造を有
し、オブザーバを用いることにより駆動軸モータが受け
る推定外乱トルクを算出し、この推定外乱トルクから既
知の外乱トルクを差し引くことにより外乱トルクの衝突
成分を算出し、この外乱トルクの衝突成分が予め設定さ
れた規定値を超えたときに衝突の発生を検出したものと
判断するようにした産業用ロボットの衝突検出方法にお
いて、産業用ロボットを衝突の発生がない状態で動作さ
せ、このときの外乱トルクの衝突成分の最大値を算出
し、この最大値に所定のマージン値を乗ずることにより
前記規定値を自動的に設定するようにしたので、各駆動
軸毎に異なる衝突の発生を検出するための適正な規定値
を一義的に選定することができるようになった。そのた
め、迅速かつ信頼性の高い産業用ロボットの衝突検出方
法を提供できるものとなった。
【0025】特に、請求項2にかかる発明のように、マ
ージン値を1.5以上かつ2.5以下の範囲内で設定す
るようにすれば、実際に衝突が発生していない状態にお
いて衝突の発生を検出することはなく、さらに、衝突時
の外乱トルクの衝突成分が小さい場合にも衝突の発生を
確実に検出できるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における産業用ロボットの衝突検出方法
が適用される、産業用ロボットのサーボ系のブロック図
である。
【図2】サーボモータ1、回転減速機22、及びアーム
23の関係を示す、ばね−質量系の概念図である。
【図3】衝突が発生していない場合の外乱トルクの衝突
成分の時間変化を示すグラフである。
【図4】衝突発生前後の外乱トルクの衝突成分の時間変
化を示すグラフである。
【図5】本発明における規定値の値を自動的に設定する
方法の一実施例を示すフローチャートである。
【図6】本発明における衝突が発生していない場合の外
乱トルクの衝突成分の時間変化と最大値Tmax との関係
を示すグラフである。
【図7】本発明における衝突が発生している場合の外乱
トルクの衝突成分の時間変化と最大値Tmax に所定のマ
ージン値を乗ずることにより得られた規定値との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 駆動軸モータ(サーボモータ) 2 位置検出器(エンコーダ) 3 パワーアンプ 4 電流制御装置 5 速度制御装置 6 位置制御装置 7 衝突検出装置 8 位置ループゲイン変更装置 9 指令位置変更装置 10 指令位置発生装置 11 位置フィードバック 12 速度フィードバック 13 電流フィードバック 14 位置偏差 15 速度指令 16 電流指令 17 電流検出器 22 減速機 23 アーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】関節部を駆動する駆動軸モータが減速機を
    介してアームと連結される構造を有し、オブザーバを用
    いることにより前記駆動軸モータが受ける推定外乱トル
    クを算出し、該推定外乱トルクから既知の外乱トルクを
    差し引くことにより外乱トルクの衝突成分を算出し、該
    外乱トルクの衝突成分が予め設定された規定値を超えた
    ときに衝突の発生を検出したものと判断するようにした
    産業用ロボットの衝突検出方法において、 産業用ロボットを衝突の発生がない状態で動作させ、こ
    のときの前記外乱トルクの衝突成分の最大値を算出し、
    該最大値に所定のマージン値を乗ずることにより前記規
    定値を自動的に設定するようにしたことを特徴とする産
    業用ロボットの衝突検出方法。
  2. 【請求項2】前記マージン値を1.5以上かつ2.5以
    下の範囲内で設定するようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の産業用ロボットの衝突検出方法。
JP10075051A 1998-03-10 1998-03-10 産業用ロボットの衝突検出方法 Pending JPH11254380A (ja)

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