JPH11246237A - 半導体含有ガラス - Google Patents

半導体含有ガラス

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JPH11246237A
JPH11246237A JP16307398A JP16307398A JPH11246237A JP H11246237 A JPH11246237 A JP H11246237A JP 16307398 A JP16307398 A JP 16307398A JP 16307398 A JP16307398 A JP 16307398A JP H11246237 A JPH11246237 A JP H11246237A
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JP
Japan
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semiconductor
glass
solution
microcrystals
cui
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JP16307398A
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English (en)
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Masayuki Nogami
正行 野上
Shinichi Ogawa
信一 小川
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Hoya Corp
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Hoya Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/30Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi
    • C03B2201/58Doped silica-based glasses doped with metals, e.g. Ga, Sn, Sb, Pb or Bi doped with metals in non-oxide form, e.g. CdSe

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の非線形光学特性および光学特性を有す
る半導体含有ガラスを得ることが望まれている。 【解決手段】 ガラスマトリックス中にCuBr微結晶
および/またはCuI微結晶を含有させて半導体含有ガ
ラスとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体微結晶を含
有してなる半導体含有ガラスに関する。本発明の半導体
含有ガラスは、光スイッチや光波長変換素子等、光情報
分野において用いられる大きな非線形光学効果を有する
ガラス材料として利用される。
【0002】
【背景技術】半導体微結晶を含有したガラスは、(1) 光
双安定性を有する、(2) ps(ピコ秒)オーダーの光緩
和時間を有する、(3) 量子サイズ効果が存在する、等の
点から、光スイッチや光波長変換素子等に利用可能な非
線形光学材料として注目されている。
【0003】このような半導体微結晶を含有したガラス
(以下、半導体含有ガラスという)としては、1%程度
のCdSxSe(1-x) 微結晶を含んだ多成分ガラスが一
般的に知られており、フィルターガラスとして市販され
ている。この半導体含有ガラスは、マトリックスとなる
ガラスの原料と半導体の原料とを加熱してガラス融液と
した後、このガラス融液を急冷、再加熱処理することに
より製造される。
【0004】しかしながら、このような溶融法による従
来の半導体含有ガラスは、ガラス融液の調製時に半導体
原料の揮発が生じるために半導体微結晶の含有濃度が低
い、急冷後の再加熱処理で半導体微結晶が無秩序に成長
するために半導体微結晶の大きさが均一でない、薄膜化
することが困難である等の点から、非線形光学材料とし
て有用であるとは言い難い。
【0005】このため、半導体微結晶の含有濃度の向
上、半導体微結晶の大きさの均一化あるいは薄膜化等を
目的として、ゾル−ゲル法、CVD法、スパッタリング
法、同時蒸着法、リソグラフィー法、多孔質ガラスの利
用等の、新しい非晶質材料作製技術を用いた半導体含有
ガラスの作製が種々試みられている。また同時に、種々
の非線形光学特性および光学特性を有する半導体含有ガ
ラスを得るために、種々の半導体を用いて、半導体含有
シリカガラスを得る試みがなされている。
【0006】これにともない、前述のCdSxSe(1-x)
微結晶を含有した半導体含有ガラスの他に、半導体と
してCuS,CdS,CuCl,Au,Si,Mn2
3 ,In/GaAs,GaAs,InP,CdSe,Z
nSe,CdTe,CdSxSe(1-x-y)Tey 等の微結
晶または微粒子を含有した半導体含有ガラスが試作され
ている。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、半導体含有ガラスの現
況に鑑み、新たな半導体物質を含有した半導体含有ガラ
スを提供することにある。
【0008】
【発明の構成】本発明は、上記目的を達成するためにな
されたものであり、本発明の半導体含有ガラスは、Cu
Br微結晶および/またはCuI微結晶を含有すること
を特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。本発明の半導体含有ガラスは、上述のよう
に、CuBr微結晶および/またはCuI微結晶を含有
するものであり、このときのガラスマトリックスは、シ
リカガラスであっても多成分ガラスであってもよい。
【0010】CuBr微結晶およびCuI微結晶(以
下、これらの微結晶を「半導体微結晶」と総称する。)
の含有率は特に限定されるものではない。また、半導体
微結晶の粒子径も特に限定されるものではないが、粒子
径が1000オングストロームを超えると光が散乱され
て半導体含有ガラスの光透過率が低下し、また量子サイ
ズ効果が著しく低下する等、光学材料としては不適とな
る。したがって、半導体微結晶の粒子径は1000オン
グストローム以下、特に100オングストローム以下で
あることが好ましい。
【0011】本発明の半導体含有ガラスは、半導体微結
晶の含有濃度、半導体微結晶の大きさの均一性あるいは
得られるガラスの形状の自由度等の点や、含有させるこ
とのできる半導体の種類の制限がゆるい点等から、ゾル
−ゲル法により製造することが好ましい。
【0012】ゾル−ゲル法により本発明の半導体含有ガ
ラスを製造するにあたっては、(A) 半導体の原料となる
金属元素および非金属元素を含むゾル溶液、半導体が溶
解したゾル溶液および還元することにより半導体となる
化合物が溶解したゾル溶液のいずれかのゾル溶液を調製
し、このゾル溶液をゲル化、乾燥してドライゲルを得、
このドライゲルをガラス化する前に熱処理することによ
り、あるいはガラス化の際の熱処理により、半導体微結
晶を析出させる、(B) 半導体の原料となる金属元素およ
び非金属元素のうちの一方を含むゾル溶液を調製し、こ
のゾル溶液をウエットゲルとした後、このウエットゲル
に、半導体を構成する金属元素および非金属元素のうち
の残りの一方を含む溶液を含ませてからドライゲルと
し、このドライゲルをガラス化する前に熱処理すること
により、あるいはガラス化の際の熱処理により、半導体
微結晶を析出させる、(C) 半導体の原料となる金属元素
および非金属元素のうちの一方を含むゾル溶液を調製
し、ゲル化、乾燥して得たドライゲルに、半導体を構成
する金属元素および非金属元素のうちの残りの一方を含
む溶液を含ませた後、このドライゲルをガラス化する前
に熱処理することにより、あるいはガラス化の際の熱処
理により、半導体微結晶を析出させる、(D) ガラスマト
リックスの組成に応じたゾル溶液をゲル化させてウエッ
トゲルとし、このウエットゲルに、半導体の原料となる
金属元素および非金属元素を含む溶液、半導体が溶解し
た溶液または還元することにより半導体となる化合物が
溶解した溶液のいずれかの溶液を含ませてからドライゲ
ルとし、このドライゲルをガラス化する前に熱処理する
ことにより、あるいはガラス化の際の熱処理により、半
導体微結晶を析出させる、(E) ガラスマトリックスの組
成に応じたゾル溶液をゲル化させてドライゲルとし、こ
のドライゲルに、半導体の原料となる金属元素および非
金属元素を含む溶液、半導体が溶解した溶液または還元
することにより半導体となる化合物が溶解した溶液のい
ずれかの溶液を含ませた後、このドライゲルをガラス化
する前に熱処理することにより、あるいはガラス化の際
の熱処理により、半導体微結晶を析出させる、等の方法
をとることができる。
【0013】半導体(CuBr,CuI)の原料となる
金属元素(Cu)を含むゾル溶液の調製は、Cu元素に
ついて、金属単体、金属酸化物、金属ハロゲン化物、無
機酸塩(硝酸塩、燐酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、蓚酸
塩等)、金属有機化合物(金属アルコキシド、アルキル
金属化合物等)、金属錯体(キレート化合物等)等を用
いて、そのまま、あるいは水溶液、有機溶媒溶液または
無機溶媒溶液とし、これと、ゾル−ゲル法によりシリカ
ガラスあるいは多成分ガラスを製造する際に用いられる
ゾル溶液とを混合することにより行うことができる。
【0014】また、半導体の原料となる非金属元素(B
rおよび/またはI)を含むゾル溶液の調製は、Brお
よび/またIの各元素について、単体、金属と反応して
半導体を形成する無機化合物(臭化水素酸、ヨウ化水素
酸、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム等)、金属
と反応して半導体を形成する有機化合物等を用いて、そ
のまま、あるいは水溶液、有機溶媒溶液または無機溶媒
溶液とし、これと、ゾル−ゲル法によりシリカガラスあ
るいは多成分ガラスを製造する際に用いられるゾル溶液
とを混合することにより行うことができる。
【0015】半導体(CuBr,CuI)が溶解したゾ
ル溶液の調製は、ゾル−ゲル法によりシリカガラスある
いは多成分ガラスを製造する際に用いられるゾル溶液中
に、CuBr,CuBr2 ,CuIまたはCuI2 と、
アセトニトリル、アセチルアセトン、メタノール等の有
機溶媒とを別々に添加しして撹拌するか、上記ゾル溶液
とCuBrまたはCuIについての上記有機溶媒溶液と
を混合することにより行うことができる。
【0016】還元することにより半導体(CuBr,C
uI)となる化合物が溶解したゾル溶液の調製は、臭素
酸銅、ヨウ素酸銅、硝酸銅と臭化アンモニウムの混合
物、酢酸銅とヨウ素の混合物等の水溶液、有機溶媒溶液
あるいは無機溶媒溶液を調製し、この溶液と、ゾル−ゲ
ル法によりシリカガラスあるいは多成分ガラスを製造す
る際に用いられるゾル溶液とを混合することにより行う
ことができる。
【0017】半導体(CuBr,CuI)の原料となる
金属元素および非金属元素のうちの一方を含むウエット
ゲルまたはドライゲルに、半導体を構成する金属元素お
よび非金属元素のうちの残りの一方を含む溶液を含ませ
るにあたっては、上記ウエットゲルまたはドライゲルに
前述の金属元素を含む溶液または非金属元素を含む溶液
を添加する方法、上記ウエットゲルまたはドライゲルを
前述の金属元素を含む溶液または非金属元素を含む溶液
に浸漬する方法等をとることができる。
【0018】ガラスマトリックスの組成に応じたゾル溶
液をゲル化させて得たウエットゲルまたはドライゲル
に、半導体(CuBr,CuI)の原料となる金属元素
および非金属元素を含む溶液、半導体(CuBr,Cu
I)が溶解した溶液または還元することにより半導体
(CuBr,CuI)となる化合物が溶解した溶液のい
ずれかの溶液を含ませるにあたっては、ウエットゲルま
たはドライゲルに上記溶液のいずれかを添加する方法、
ウエットゲルまたはドライゲルを上記溶液のいずれかに
浸漬する方法等をとることができる。なお、半導体(C
uBr,CuI)の原料となる金属元素および非金属元
素を含む溶液は、前述した半導体の原料となる金属元素
を含む溶液または、前述した半導体の原料となる非金属
元素を含む溶液と同様の要領で得ることができる。
【0019】本発明の半導体含有ガラスをゾル−ゲル法
により得る際のゾル溶液の組成は、半導体(CuBr,
CuI)の原料となる金属元素および/または非金属元
素、半導体、または還元することにより半導体となる化
合物(以下、半導体も含めて半導体微結晶原料という)
を含ませる場合を除けば、前述のように限定されるもの
ではなく、半導体含有ガラスの用途あるいは半導体含有
ガラスに要求される反射率、屈折率、熱膨張率、耐候性
等の特性に応じて、最適の組成を選択することができ
る。
【0020】すなわち、SiO2 ,Al23 ,ZrO
2 ,TiO2 ,B23 ,P25 ,PbO,BaO,S
rO,Li2O,Na2O,K2O等の通常のガラス構成
酸化物に対応する金属アルコキシド(本明細書において
は、Siアルコキシドも金属アルコキシドに含めるもの
とする)および/またはその誘導体(例えば、メチルト
リエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等)を
原料とし、他に、金属、金属酸化物、金属ハロゲン化
物、金属無機酸塩(硝酸塩、燐酸塩等)、金属有機酸塩
(酢酸塩、蓚酸塩等)、金属有機化合物(アルキル金属
化合物等)、金属錯体等を必要に応じて原料として用い
て、これらの原料を目的とする半導体含有ガラスのガラ
スマトリックスの組成に応じて配合することにより、ゾ
ル溶液を調製することができる。
【0021】このゾル溶液に半導体微結晶原料を含ませ
る場合の添加時期は、金属アルコキシドおよび/または
その誘導体の加水分解前、中、後のいずれでもよい。ゾ
ル溶液のウエットゲル化およびウエットゲルのドライゲ
ル化は、ウエットゲルに半導体微結晶原料を含ませる場
合を除けば、通常のゾル−ゲル法における処理と同様で
あり、例えば以下のようにして行うことができる。
【0022】まず、ゾル溶液を加水分解して、ウエット
ゲル化させる。加水分解は、金属アルコキシドおよび/
またはその誘導体と水とを混合し、撹拌することにより
行われる。また、Siアルコキシドおよび/またはその
誘導体と他の金属アルコキシドおよび/またはその誘導
体とを用いる場合には、加水分解速度の遅いSiアルコ
キシドおよび/またはその誘導体を先に加水分解した
後、他の金属アルコキシドおよび/またはその誘導体を
加えて混合し、さらに加水分解することもできる。
【0023】金属アルコキシドおよびその誘導体以外の
原料は、金属アルコキシドおよび/またはその誘導体の
加水分解前、中、後のいかんにかかわらず加えることが
できるが、添加の時期はその原料の性質によって選択さ
れる。また、金属アルコキシドおよびその誘導体以外の
原料は特に溶液として添加する必要はなく、ゲル化以前
のゾル溶液において溶解し、均質となれば、添加の方法
は問わない。
【0024】加水分解に使用される水の量は、主原料と
する金属アルコキシドおよび/またはその誘導体の種類
にもよるが、金属アルコキシドおよび/またはその誘導
体のモル量の2倍程度でよく、これを上回る水を使用す
ることによって、加水分解時間を短縮することもでき
る。さらに、加水分解時に触媒として塩酸、硝酸、酢酸
等の酸、またはNH4OH、ピリジン、ピペラジン等の
塩基を使用することで反応時間を短縮することができ
る。触媒の量は、金属アルコキシドおよび/またはその
誘導体のモル量の1×10-3〜1倍程度とすればよい。
【0025】加水分解は室温でも進行するが、40〜2
00℃程度に加熱することで反応時間をより短縮するこ
とができる。ただし、80℃を上回る温度では溶媒、
水、金属アルコキシドおよび/またはその誘導体の急激
な蒸発が生じるので好ましくなく、その場合には、冷却
器を使用し加熱還流を行うことで溶媒等の蒸発を防ぐこ
とができる。
【0026】このような加水分解処理を施すことによ
り、ウエットゲルを得ることができる。ウエットゲルに
半導体微結晶原料を含ませる場合は、前述のように、こ
のウエットゲルに半導体微結晶原料を含む溶液を添加す
るか、このウエットゲルを半導体微結晶原料を含む溶液
に浸漬する。
【0027】ウエットゲルをドライゲル化する際の乾燥
時間は、ウエットゲルの大きさ、形状、残留する水分
量、乾燥温度等にもよるが、通常、10時間〜4週間程
度でよい。その後、徐々に温度を上げ150℃まで加熱
すると、残留水分のより少ないドライゲルが得られる。
加熱速度を速くすると、ゲルの急激な収縮が起こり破壊
する恐れがあるため、通常は10℃/時間以下で行われ
る。ドライゲルに半導体微結晶原料を含ませる場合は、
前述のように、このドライゲルに半導体微結晶原料を含
む溶液を添加するか、このウエットゲルを半導体微結晶
原料を含む溶液に浸漬する。
【0028】本発明の半導体含有ガラスをゾル−ゲル法
により製造する場合は、上述のようにして得られたドラ
イゲルをガラス化する前に熱処理することにより、ある
いはガラス化の際の熱処理により、半導体微結晶を析出
させる。
【0029】ドライゲルをガラス化する前に熱処理して
半導体微結晶を析出させる場合は、大気中、酸化雰囲気
中、不活性ガス雰囲気中、あるいは還元雰囲気中で室温
〜400℃に加熱することが好ましい。この後、大気
中、酸化雰囲気中、不活性ガス雰囲気中、あるいは還元
雰囲気中雰囲気中で400〜1300℃に加熱すること
により、半導体微結晶が析出したドライゲルがガラス化
されて、本発明の半導体含有ガラスを得ることができ
る。ガラス化を400℃未満で行った場合には、ゲル固
化体が充分にガラス化されず、水分や有機物が残存する
ため好ましくない。また、ガラス化を1300℃を超え
る温度で行った場合には、ガラスマトリックスの結晶化
や、半導体微結晶の粗大化、半導体微結晶の酸化、揮
発、分解等が起きるため好ましくない。
【0030】ドライゲルをガラス化する際の熱処理によ
り半導体微結晶を析出させる場合は、大気中、酸化雰囲
気中、不活性ガス雰囲気中、あるいは還元雰囲気中で4
00〜1300℃に加熱することが好ましい。この熱処
理により、半導体微結晶の析出およびドライゲルのガラ
ス化が起こり、本発明の半導体含有ガラスを得ることが
できる。
【0031】なお半導体微結晶の大きさは、半導体微結
晶を析出させた後にガラス化する場合には、半導体微結
晶を析出させる際の雰囲気、処理温度および処理時間、
ならびにガラス化の際の雰囲気、処理温度および処理時
間に依存する。また、ガラス化の際に半導体微結晶を析
出させる場合には、ガラス化の際の雰囲気、処理温度お
よび処理時間に依存する。したがって、これらの処理条
件を適宜選択することにより、任意の大きさの半導体微
結晶を含有した半導体含有ガラスを得ることができる。
【0032】ゾル−ゲル法により本発明の半導体含有ガ
ラスを製造する場合、得られる半導体含有ガラスの形状
は、ゾル溶液をゲル化させる際の容器の形状に大きく依
存するため、ゾル溶液をゲル化させる際の容器の形状を
適宜選択することにより、所望形状の半導体含有ガラス
を得ることができる。また、ゾル溶液を基板上に塗布し
た後にゲル化およびガラス化させることにより、薄膜形
状の半導体含有ガラスを得ることができ、ゾル溶液の基
板上への塗布、ゲル化およびガラス化を所望回数繰り返
すことにより、厚膜形状の半導体含有ガラスを得ること
ができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 テトラエトキシシラン(Si(OC254 )354.
3gを、0.15モル/リットル塩酸(HCl)水溶液
30.0gとエタノール(C25OH)76.6gとの
混合溶液に攪拌しながら徐々に滴下した。全てのSi
(OC254 を加えた後、さらに1時間攪拌して、S
i(OC254 の部分加水分解溶液460.8gを得
た。上記の部分加水分解溶液に、臭化第一銅(CuB
r)2.02gをアセトニトリル(CH3CN)15
0.0gと共に加え、2時間攪拌を続けた。
【0034】得られたゾル溶液をポリメチルペンテンや
ポリプロピレン製の容器に移して放置し、ゲル化、乾燥
させて、Cu元素およびBr元素を含むドライゲルを得
た。当該ドライゲルを大気中900℃で5時間加熱処理
することにより、CuBr微結晶の析出およびガラス化
を図って、2重量%のCuBrを含有したSiO2ガラ
スからなる半導体含有ガラスを製造した。この半導体含
有ガラスにおいては、X線回折測定によってCuBr結
晶のみが認められ、他の結晶物の存在はなかった。
【0035】実施例2 CuBrに代えてヨウ化第一銅(CuI)を用いた以外
は実施例1と同様にして、2重量%のCuIを含有した
SiO2 ガラスからなる半導体含有ガラスを製造した。
この半導体含有ガラスにおいては、X線回折測定によっ
てCuI結晶のみが認められ、他の結晶物の存在はなか
った。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体含
有ガラスは、半導体として新たな半導体を含有したガラ
スである。したがって本発明によれば、非線形光学材料
として有用な、新たな半導体含有ガラスが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/35 505 G02F 1/35 505

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CuBr微結晶および/またはCuI微
    結晶を含有することを特徴とする半導体含有ガラス。
JP16307398A 1998-06-11 1998-06-11 半導体含有ガラス Pending JPH11246237A (ja)

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