JPH11244708A - 光触媒部材 - Google Patents

光触媒部材

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JPH11244708A
JPH11244708A JP10054647A JP5464798A JPH11244708A JP H11244708 A JPH11244708 A JP H11244708A JP 10054647 A JP10054647 A JP 10054647A JP 5464798 A JP5464798 A JP 5464798A JP H11244708 A JPH11244708 A JP H11244708A
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JP
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photocatalyst member
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JP10054647A
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Shinya Hioki
信也 火置
Katsushi Ogami
勝志 大上
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、光触媒の光酸化分解作用によ
り、悪臭や細菌などの有害物質を分解除去するための光
触媒部材において、励起光の有効利用および高度の通気
性を具備させた光触媒部材を提供することにある。 【解決手段】本発明の光触媒を担持し、且つ、セルの開
口面に対してライナ面が斜めの角度を有することを特徴
とするコルゲート状光触媒部材または該コルゲート状光
触媒部材を構成要素の一部として含む光触媒部材は、従
来の光触媒部材と比較して、通気性はほとんど差がない
にも係わらず、励起光の有効利用がよくなされ、脱臭性
能が優れた光触媒部材が得られる。特に、上記のコルゲ
ート状光触媒部材を2枚以上積層した複層光触媒部材
は、励起光の有効利用が極めてよくなされ、脱臭性能は
一段と優れた光触媒部材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光触媒部材に関し、
さらに詳しくは、光反応性半導体の光触媒作用により、
悪臭や細菌などの有害物質を分解除去可能であるばかり
でなく、励起光の有効利用および高度の通気性を具備す
る光触媒部材に関する。
【0002】
【従来の技術】工場などにおける工業的に発生する悪臭
や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテ
ルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭な
どによる従来からの環境汚染の問題に加えて、最近のア
メニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、例えば室
内や自動車内の悪臭、有害化学物質などによる室内環境
汚染の問題がクローズアップされており、これら有害物
質の除去に対するニーズが急速に高まっている。
【0003】悪臭や有害化学物質などの有害物質の除去
方法としては、活性炭やゼオライトなどの多孔性物質、
いわゆる吸着剤による吸着除去が一般的である。しかし
ながら、吸着剤は大部分の有害物質に対して吸着作用し
か示さず、一定量の有害物質を吸着すると除去性能が著
しく低下する、あるいは、周囲の温度や有害物質の濃度
如何では一度吸着した有害物質が離脱してしまうという
問題点があった。
【0004】このような問題を解決するために、触媒を
用いて有害物質を分解除去する方法が考案されている。
有害物質の分解除去能を有する材料は各種知られている
が、中でも酸化チタンに代表される光触媒部材が近年大
きな注目を集めている。例えば、Cundallらは、
J.Oil.Chem.Assoc.1978,61,
351において、酸化チタンに紫外線を照射した場合、
水とアルコールの混合系でアルコールが分解されること
を報告している。さらに特開昭61−135669号公
報においては、酸化亜鉛などの光触媒部材に紫外光を照
射すると、悪臭物質である硫黄化合物が分解されること
が報告されている。これら光触媒部材による分解反応に
おいては、反応の進行に伴って光触媒部材が消費される
ことはなく、光に曝露されている限りその分解能力は半
永久的である。このような光触媒反応は界面反応であ
り、光触媒部材と分解対象物との接触機会が多いほど効
率的に進行する。従って、光触媒部材の形状としては、
比表面積を大きくとれる粉体であることが好ましいが、
光触媒部材を粉体のまま使用することは難しく、何らか
の方法を用いて適当な支持体に担持固定する必要があ
る。
【0005】これまでにも、例えば特開平1−1893
22号公報や実開平2−45130号公報に開示されて
いるような、単位体積当たりの光照射を受ける触媒量を
高めるために、ハニカム構造に光触媒を担持する方法が
なされている。
【0006】これらのハニカム状光触媒部材において
は、圧損の問題は少なく、単位体積あたりの光照射を受
ける触媒量が大きいという特徴がある反面、光照射が触
媒面に対してほぼ平行に行われるため、触媒表面に照射
される光のエネルギーは小さくなり、効率が悪化すると
いう問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、光触
媒の光酸化分解作用により、悪臭や細菌などの有害物質
を分解除去するための光触媒部材において、上記の欠点
を克服した励起光の有効利用および高度の通気性を具備
させた光触媒部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した
ものである。
【0009】(1)光触媒を担持し、且つ、セルの開口
面に対してライナ面が斜めの角度を有することを特徴と
するコルゲート状光触媒部材。
【0010】(2)光触媒を担持し、且つ、セルの開口
面に対してライナ面が斜めの角度を有するコルゲート状
光触媒部材を構成要素の一部として含む光触媒部材。
【0011】(3)上記の発明(1)または(2)にお
いて、該コルゲート状光触媒部材の斜めの角度が30°
〜60°であることを特徴とする光触媒部材。
【0012】(4)上記の発明(1)、(2)または
(3)において、該コルゲート状光触媒部材のセルの開
口面に対する斜めの角度(X)、ピッチ(Y)および厚
(Z)の3者の関係が、Y≦ZcosXであることを特
徴とする光触媒部材。
【0013】(5)上記の発明(2)、(3)または
(4)において、2枚以上のコルゲート状部材を積層し
てなることを特徴とする光触媒部材。
【0014】(6)上記の発明(2)、(3)、(4)
または(5)において、同一形状のコルゲート状光触媒
部材を2枚表裏逆に積層してなることを特徴とする光触
媒部材。
【0015】(7)上記の発明(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)または(6)において、該光触
媒部材を構成するコルゲート状光触媒部材の少なくとも
一部が光触媒を担持した繊維状シートからなることを特
徴とする光触媒部材。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、光触媒を担持し、且
つ、セルの開口面に対してライナ面が斜めの角度を有す
ることを特徴とするコルゲート状光触媒部材または該コ
ルゲート状光触媒部材を構成要素の一部として含む光触
媒部材である。単位容積当たりの表面積が大きく、且つ
圧力損失が極めて少ないという従来のコルゲート状部材
の特徴を活かしながら、更に、受光面を増して光触媒励
起光を有効に利用することが可能である。
【0017】本発明の光触媒部材において、コルゲート
状光触媒部材の斜めの角度が30°〜60°であること
が好ましい。30°未満では、コルゲートのライナのセ
ル壁が空気の流れを阻害するため、十分な通気性が得ら
れ難いという問題がある。また、60°を超えると、励
起光を有効に利用するために、光触媒部材を厚くする必
要があり、光触媒に対して励起光が不足するという問題
が生じる。従って、通気性と励起紫外光の有効利用を両
立させる目的から、セルの開口面に対するライナの斜め
角度は45°付近であることがさらに好ましい。
【0018】また、本発明の光触媒部材において、コル
ゲート状光触媒部材のセルの開口面に対する斜めの角度
(X)、ピッチ(Y)および厚さ(Z)の3者の関係
が、Y≦ZcosXであることがさらに好ましい。この
条件を満たさない場合には、励起光が光触媒部材から洩
れてしまうため、励起光の有効利用が十分に達成できな
い。
【0019】本発明の(2)、(3)または(4)の光
触媒部材は、2枚以上のコルゲート状光触媒部材を積層
してなる光触媒部材であることが一層好ましい。
【0020】さらに、本発明の(2)、(3)、(4)
または(5)の光触媒部材は、同一形状のコルゲート状
光触媒部材を2枚表裏逆に積層してなる光触媒部材であ
ることがなお一層好ましい。
【0021】本発明でいうピッチとは、図2に示すよう
に、ライナ間の距離を表す。また、本発明でいう厚さと
は、図2に示すように、コルゲートの厚さを表す。
【0022】本発明の光触媒部材が2枚以上のコルゲー
ト状光触媒部材より構成される場合、重ね合わせてもよ
く、また、スペーサーなどを用いて若干の隙間を設けて
2枚以上のコルゲート状光触媒部材を積層してもよい。
このような隙間を設けた構成をとることによって、2層
間に空気の乱流が発生し、被分解物と光触媒の接触する
機会が増し、そのために一層効果が高められる場合もあ
る。
【0023】本発明において用いられるコルゲート構造
体に担持される光触媒部材は、光の照射によってその触
媒反応を促進させるものである。その種類は限定される
ことはない。例えば、特開平2−273514号公報に
開示されているものを挙げることが可能であり、酸化亜
鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウムな
どの金属酸化物が好ましく、これらの中でも、酸化チタ
ンは、構造安定性、光反応性半導体としての能力、取り
扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ましい材料
である。酸化チタンとしては、従来汎用の酸化チタンの
他、含水酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸、
水酸化チタンと呼称されているチタン酸化物または水酸
化物を全て包含する。酸化チタンの製造方法としては、
硫酸チタニル、塩化チタン、有機チタン化合物などを必
要に応じて核形成用種子の共存下で加水分解する方法
(加水分解法)、必要に応じて核形成用種子を共存させ
ながら、硫酸チタニル、塩化チタン、有機チタン化合物
などにアルカリ剤を添加して中和する方法(中和法)、
加水分解および中和法で得られた酸化チタンを焼成する
方法(焼成法)などが挙げられ、何れの製法によって得
られた酸化チタンでも用いることができる。
【0024】上記の半導体に白金、酸化ルテニウムなど
の金属または金属酸化物を担持させるのは、半導体の光
触媒能をさらに高めるためである。これらは表面に担持
してもよいし、層中に混合してもよい。さらに層中へ導
入する半導体微粒子へ担持してもよい。なお、これらの
担持は、含浸法、イオン交換法、光電析法、混練法など
の従来よりの技術によって行われる。
【0025】本発明の光触媒部材におけるコルゲート状
部材は、通常用いられる材料によって作製される。その
種類は限定されることはないが、例えば、各種の紙、不
織布、樹脂フィルムなどのシート、セラミック、ガラ
ス、金属、木材などを用いることができる。本発明にお
いては、光触媒を担持した繊維状シート、例えば紙、不
織布、布帛などは多孔質構造であり、光触媒と臭気物質
との接触の機会が多いため、特に好ましい。
【0026】上記の各種材料に光触媒を担持させて、本
発明の光触媒部材とするには、例えば、各種の紙、不織
布、樹脂フィルムなどのシートは、光触媒を抄き込み、
含浸、練り込みなどの各種の方法により、担持させた
後、コルゲート状に加工して、光触媒部材とする。ま
た、酸化チタン、酸化亜鉛などの光触媒を、そのままコ
ルゲートの構成材料としてもよい。また、あらかじめコ
ルゲート状部材とした構造体に、各種の光触媒を担持さ
せてもよい。また、活性炭、活性炭素繊維、シリカゲル
などの吸着剤、二酸化マンガンなどの触媒をコルゲート
の構成材料として用いたり、もしくは光触媒と併用する
とさらに効果的である。
【0027】本発明の光触媒部材に用いられるコルゲー
ト構造体は、JIS Z 1516−1995「外装用段ボ
ール」に準拠して作製される。例えば、ライナ上に中し
んを接合した片段ボールを順次接着剤で積層させてコル
ゲートブロックを作製する(図1参照)。このコルゲー
トブロックのライナ面に対して、一定の角度で斜めに切
断してコルゲート状光触媒部材とすればよい。
【0028】本発明の光触媒部材においては、光触媒を
励起するための光源配置は、光触媒部材の風上、風下の
どちらでもよい。また、その両方でもよい。この他、光
源を取り囲むようにして、光触媒部材を配置してもよ
い。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0030】本発明の光触媒部材に使用される光触媒シ
ート(原反)および光触媒コルゲートの製造例について
述べる。
【0031】「光触媒シート(原反)の製造」光触媒能
を有する酸化チタン100重量部を水に添加し、ミキサ
ーを用いて分散させながら、この分散液に超高分子量ポ
リアクリルアミド0.1%溶液を添加して酸化チタンの
凝集体を形成させ、これを凝集体水分散液Aとした。
【0032】支持体形成成分として、0.5デニール×
5mmのポリエステル繊維と2デニール×5mmの芯鞘
構造を有する低融点熱融着性ポリエステル繊維とを等重
量ずつ水に添加し、撹拌、分散し、これを支持体形成成
分分散液Bとした。
【0033】酸化チタン対支持体形成成分が固形分重量
比で1対9になるように分散液A及び分散液Bを混合
し、全固形分量が0.2重量%となるよう調整した後、
円網抄紙機にてシート化し、120℃にて乾燥し、坪量
100g/m2の光触媒シート(原反)を作製とした。
【0034】「コルゲートブロックの製造」上記のよう
にして作製した光触媒シート(原反)について、上述の
JIS Z1516−1995「外装用段ボール」に準拠し
て、ライナと中しんを順次積層して、ピッチ2.5m
m、3.5mmおよび5.8mmの各コルゲートブロッ
ク(図1参照)を作製した。ピッチが小さい順番に各々
調製例1、2および3のコルゲートブロックとした。
【0035】実施例1 調製例1のコルゲートブロックのライナ面に対して45
°の角度で斜め切りし、セルの開口面に対するライナの
斜め角度が45°、厚さ3.5mm、長さ200mm、
高さ100mmの光触媒部材を作製し、実施例1の光触
媒部材とした。
【0036】実施例2〜6 調製例2のコルゲートブロックのライナ面に対して7
0、60、45、30および20°の角度で斜め切り
し、セルの開口面に対するライナの斜め角度が各々2
0、30、45、60および70°、厚さ7mm、長さ
200mm、高さ100mmの光触媒部材を作製した。
セルの開口面に対するライナの斜め角度が小さい順に実
施例2〜6の光触媒部材とした。
【0037】実施例7および8 調製例3のコルゲートブロックのライナ面に対して45
°の角度で斜め切りし、セルの開口面に対するライナの
斜め角度が45°、厚さ7mmおよび8.5mm、長さ
200mm、高さ100mmの光触媒部材を作製した。
厚さが小さい順に実施例7および8の光触媒部材とし
た。
【0038】比較例1〜3 調製例1〜3のコルゲートブロックのライナ面に対して
直角に切断し、厚さ7mm、長さ200mm、高さ10
0mmの光触媒部材を作製した。この際のピッチは2.
5mm、3.5mmおよび5.8mmであった。ピッチ
の小さい順に比較例1〜3の光触媒部材とした。
【0039】実施例9および10 実施例3および実施例5の光触媒部材を図3および4に
示すように、2通りの方法でセル開口面を接触させて積
層し、複合光触媒部材を作製した。図の番号が小さい順
に実施例9および10の複層光触媒部材とした。
【0040】実施例11 実施例1および比較例2の光触媒部材を図5に示すよう
に、ライナの位置を合わせて、且つセル開口面を接触さ
せて積層し、実施例11の複層光触媒部材を作製した。
【0041】実施例12 実施例1および比較例2の光触媒部材を図6に示すよう
に、ライナの位置を半ピッチずらして、且つセル開口面
を接触させて積層し、実施例12の複層光触媒部材を作
製した。
【0042】実施例13 実施例1および比較例1の光触媒部材を図7に示すよう
に、セル開口面を接触させて積層し、実施例13の複層
光触媒部材を作製した。
【0043】実施例14 実施例1の光触媒部材2枚を図8に示すように、ライナ
の位置を半ピッチずらして、且つセル開口面を接触させ
て積層し、実施例14の複層光触媒部材を作製した。
【0044】実施例15 実施例1の光触媒部材2枚を図9に示すように、表裏を
逆にしてライナの位置を合わせて、且つセル開口面を接
触させて積層し、実施例15の複層光触媒部材を作製し
た。
【0045】実施例16 実施例1の光触媒部材2枚を図10に示すように、表裏
を逆にしてライナの位置を半ピッチずらして、且つセル
開口面を接触させて積層し、実施例16の複層光触媒部
材を作製した。
【0046】実施例17 実施例1の光触媒部材2枚を図11に示すように、表裏
を逆にして、且つセル開口面の間隔を2mm空けて積層
し、実施例17の複層光触媒部材を作製した。
【0047】比較例4 比較例2の光触媒部材2枚を図12に示すように、ライ
ナの位置を半ピッチずらして、且つセル開口面を接触さ
せて積層し、比較例4の複層光触媒部材を作製した。
【0048】比較例5 比較例2の光触媒部材2枚を図13に示すように、ライ
ナの位置を半ピッチずらして、且つセル開口面の間隔を
2mm空けて積層し、比較例5の複層光触媒部材を作製
した。
【0049】比較例6 比較例1および比較例2の光触媒部材を図14に示すよ
うに、セル開口面を接触させて積層し、比較例6の複層
光触媒部材を作製した。
【0050】以上、実施例および比較例で得られた光触
媒部材は、以下の方法で試験を行い、その性能を評価し
た。
【0051】<脱臭性能>光触媒部材を6Wのブラック
ランプを備えた5.6リットルの密閉容器の底部にブラ
ックランプからの距離が2cmとなるように静置した。
容器中にアセトアルデヒドを100ppm注入し、ブラ
ックランプを点灯して紫外線を照射し、紫外線照射20
分後の容器中のアセトアルデヒド濃度(ppm)をガス
クロマトグラフで測定した。
【0052】<励起光のもれ>直管型のブラックライト
(消費電力6W、管径15.5mmφ)を光触媒部材の
長さ方向に延びるように、且つ高さ方向の中心部に設置
して点灯し、光触媒部材の反対側への紫外光のもれを紫
外線照度計で測定した。測定位置は高さ方向の中心部と
両端部付近の3箇所とした(図15参照)。
【0053】<通気性>JIS−B−9908に準拠し
て、実施例および比較例の光触媒部材の圧力損失を測定
した。圧力損失が小さい方が通気性が優れる。
【0054】上記の方法により試験を行い、その性能を
評価した結果について、表1および表2に記載する。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】表1および表2の結果から、以下のことが
解る。
【0058】角度90°、厚さ7mmで、ピッチを2.
5mm、3.5mmおよび5.8mmにそれぞれ変化さ
せた比較例1〜3と比較して、角度20°〜70°、厚
さ3.5〜8.5mmで、ピッチを2.5mm、3.5
mmおよび5.8mmにそれぞれ変化させた実施例1〜
8は、通気性はほとんど差がないにも係わらず、いずれ
も脱臭性能が優れた光触媒部材が得られることが解る。
また、紫外線強度が高い中央部の励起光のもれは、実施
例6および7を除いていずれもなく、励起光の有効利用
が良くなされていることが解る。上記の単層実施例を適
宜組み合わせた実施例9〜17は、単層比較例を2枚積
層した比較例4〜6と比較して、いずれも脱臭性能は一
段と優れた光触媒部材が得られることが解る。また、紫
外線強度が高い中央部の励起光のもれは、いずれもな
く、励起光の有効利用が極めて良くなされていることが
解る。
【0059】
【発明の効果】本発明の光触媒を担持し、且つ、セルの
開口面に対してライナ面が斜めの角度を有することを特
徴とするコルゲート状光触媒部材または該コルゲート状
光触媒部材を構成要素の一部として含む光触媒部材は、
従来の光触媒部材と比較して、通気性はほとんど差がな
いにも係わらず、励起光の有効利用がよくなされ、脱臭
性能が優れた光触媒部材が得られる。特に、上記のコル
ゲート状光触媒部材を2枚以上積層した複層光触媒部材
は、励起光の有効利用が極めてよくなされ、脱臭性能は
一段と優れた光触媒部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコルゲート状光触媒部材の一実施例お
よびその元となるコルゲートブロックの一実施例を示す
斜視図である。
【図2】本発明のコルゲート状光触媒部材の一実施例を
示す正面図、側面図および下面図である。
【図3】本発明の実施例9の複層光触媒部材の側面図で
ある。
【図4】本発明の実施例10の複層光触媒部材の側面図
である。
【図5】本発明の実施例11の複層光触媒部材の側面図
である。
【図6】本発明の実施例12の複層光触媒部材の側面図
である。
【図7】本発明の実施例13の複層光触媒部材の側面図
である。
【図8】本発明の実施例14の複層光触媒部材の側面図
である。
【図9】本発明の実施例15の複層光触媒部材の側面図
である。
【図10】本発明の実施例16の複層光触媒部材の側面
図である。
【図11】本発明の実施例17の複層光触媒部材の側面
図である。
【図12】本発明の比較例4の複層光触媒部材の側面図
である。
【図13】本発明の比較例5の複層光触媒部材の側面図
である。
【図14】本発明の比較例6の複層光触媒部材の側面図
である。
【図15】本発明の実施例における励起光のもれの測定
法を説明する図である。
【符号の説明】
1 コルゲートブロックのライナ面 2 セルの開口面に対してライナ面が斜めの角度を有す
るコルゲート状光触媒部材の一実施例 3 スペーサー 4 ブラックライト 5 実施例および比較例の光触媒部材 6 紫外線照度計の測定位置 X セルの開口面に対してライナが有する斜めの角度 Y ピッチ Z 厚さ a 長さ b 高さ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒を担持し、且つ、セルの開口面に
    対してライナ面が斜めの角度を有することを特徴とする
    コルゲート状光触媒部材。
  2. 【請求項2】 光触媒を担持し、且つ、セルの開口面に
    対してライナ面が斜めの角度を有するコルゲート状光触
    媒部材を構成要素の一部として含む光触媒部材。
  3. 【請求項3】 該コルゲート状光触媒部材の斜めの角度
    が30°〜60°であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の光触媒部材。
  4. 【請求項4】 該コルゲート状光触媒部材のセルの開口
    面に対する斜めの角度(X)、ピッチ(Y)および厚さ
    (Z)の3者の関係が、Y≦ZcosXであることを特
    徴とする請求項1、2または3記載の光触媒部材。
  5. 【請求項5】 2枚以上のコルゲート状部材を積層して
    なることを特徴とする請求項2、3または4記載の光触
    媒部材。
  6. 【請求項6】 同一形状のコルゲート状光触媒部材を2
    枚表裏逆に積層してなることを特徴とする請求項2、
    3、4または5記載の光触媒部材。
  7. 【請求項7】 該光触媒部材を構成するコルゲート状光
    触媒部材の少なくとも一部が光触媒を担持した繊維状シ
    ートからなることを特徴とする請求項1、2、3、4、
    5または6記載の光触媒部材。
JP10054647A 1998-03-06 1998-03-06 光触媒部材 Withdrawn JPH11244708A (ja)

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