JPH11244377A - 遠心式血液ポンプ装置 - Google Patents

遠心式血液ポンプ装置

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Publication number
JPH11244377A
JPH11244377A JP10069426A JP6942698A JPH11244377A JP H11244377 A JPH11244377 A JP H11244377A JP 10069426 A JP10069426 A JP 10069426A JP 6942698 A JP6942698 A JP 6942698A JP H11244377 A JPH11244377 A JP H11244377A
Authority
JP
Japan
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blood
impeller
housing
centrifugal
pump device
Prior art date
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Application number
JP10069426A
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English (en)
Inventor
Jun Maekawa
純 前川
Takehiko Asada
岳彦 淺田
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費電力の低減が可能な遠心式血液ポンプ装
置を提供する。 【解決手段】 遠心式液体ポンプ装置1は、ハウジング
20と、ハウジング20内で回転するインペラ21と、
インペラ21の磁性体25を吸引するための磁石33を
備えるロータ31と、ロータ31を回転させるモータ3
4と、インペラ21の磁性部材28を吸引するための電
磁石41を備える。ハウジング20は、上面の中央付近
よりほぼ垂直に突出する血液流入ポート22と、血液流
入ポート22の開口端により形成された血液流入口51
と連続し、かつ内径が9mm以下の血液流入部52、血
液室24、血液流出ポート23を備える。電磁石41
は、血液流入部52に隣接しかつ血液流入部を形成する
内壁(筒状体20bの内壁)との距離が1.5mm以下
となるようにハウジング20内に収納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液を搬送するた
めの遠心式血液ポンプ装置であり、特に、生体内埋込型
に応用可能な遠心式血液ポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、人工心肺装置における体外血
液循環に遠心式血液ポンプを使用する例が増加してい
る。遠心ポンプとしては、外部とポンプ内の血液室との
物理的な連通を完全に排除し、細菌等の侵入を防止でき
ることより、外部モータからの駆動トルクを磁気結合を
用いて伝達する方式のものが用いられている。そして、
このような遠心式血液ポンプは、血液流入ポートと血液
流出ポートを有するハウジングと、ハウジング内で回転
し、回転時の遠心力によって血液を送液するインペラを
有している。また、インペラは、内部に磁性体(永久磁
石)を備え、インペラの磁性体を吸引するための磁石を
備えるロータおよびこのロータを回転させるモータを備
えた回転トルク発生機構により回転する。このような血
液ポンプの血液流入ポートの内径は、脱血カニューレの
内径に合わせて、10mmとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような遠心式血
液ポンプは、生体内への埋め込みが検討されているが、
体内バッテリーの持続時間を少しでも長いものとするこ
とが必要であり、このためには、血液ポンプ装置の消費
電力を極力低減することが必要となる。
【0004】現行の磁気浮上型遠心ポンプでは、インペ
ラの磁気支持にはポンプ仕事の数倍のエネルギーを必要
とするから、この磁気支持に要するエネルギーの低減が
重要な検討課題である。磁気支持に要するエネルギーの
低減手段としては、電磁石鉄心の高さを増加し、コイル
の巻数を増やす方法が考えられる。しかし、この方法で
は電磁石部が大きくなり、血液ポンプが大きくなるとい
う問題がある。
【0005】また、別の低減手段としては、回転駆動モ
ータ内を血液流入ポートが貫通する構造とし、電磁石の
巻数を増加させる方法が考えられる。しかし、この方法
では回転駆動モータ内に備えられた軸受が大きくなり、
軸受けでの摩擦損失によって、モータ駆動に要するエネ
ルギーが増加するという問題がある。
【0006】本発明の目的は、電磁石部の外径寸法を増
加させずに、かつ回転駆動モータの消費電力を増加させ
ずに、なおかつ、高分子材料から成る血液流入ポートの
強度を維持したまま磁気支持に要するエネルギーを低減
させ、ポンプ装置としての消費電力の低減が可能な遠心
式血液ポンプ装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、ハウジングと、内部に磁性体および磁性部材を備
え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心力によっ
て血液を送液するインペラを有する遠心式血液ポンプ部
と、該遠心式血液ポンプ部の前記インペラの磁性体を吸
引するための磁石を備えるロータと、ロータを回転させ
るモータを備えるインペラ回転トルク発生部と、前記イ
ンペラの磁性部材を吸引するための電磁石を備えるイン
ペラ位置制御部を備え、前記ハウジングに対して前記イ
ンペラが非接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置
であって、前記ハウジングは、該ハウジングの上面の中
央付近よりほぼ垂直に突出するように設けられた血液流
入ポートと、該血液流入ポートの開口端により形成され
た血液流入口と連続し、かつ内径が9mm以下の血液流
入部と、該血液流入部と連通する血液室と、該血液室と
連通する血液流出ポートとを備え、前記電磁石は、前記
血液流入部に隣接しかつ該血液流入部を形成する内壁と
の距離が1.5mm以上となるように前記ハウジング内
に収納されて遠心式血液ポンプ装置である。
【0008】そして、血液流入部形成部でありかつ電磁
石と近接する部分における最大外径部分の外径は、15
mm以下となっていることが好ましい。さらに、前記血
液流入ポートの開口端の外径は、11mm以下であるこ
とが好ましい。さらに、前記血液流入部は、筒状体によ
り形成されており、該筒状体の最大部分の外径は15m
m以下であり、内径が6mm〜9mmであることが好ま
しい。さらに、前記血液流入部を形成する筒状体は、ポ
リカーボネート、ポリメチルアクリレート、超高分子ポ
リエチレンのいずれかにより形成されていることが好ま
しい。また、前記血液流入部の内径は、6mm〜8mm
であることが好ましい。また、前記血液流出ポートは、
前記ハウジングの側面より接線方向に突出するように設
けられていることが好ましい。さらに、前記インペラ位
置制御部は、前記血液流入部に対して放射状にかつほぼ
等角度に配置された複数の電磁石を備え、電磁石は鉄心
とコイルを備えることが好ましい。また、前記インペラ
位置制御部は、前記インペラの磁性部材の位置を検出す
るための位置センサーを備えていることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の遠心式液体ポンプ装置を
血液ポンプに応用した実施例を用いて説明する。図1
は、本発明の遠心式液体ポンプ装置の実施例の正面図で
ある。図2は、図1に示した遠心式液体ポンプ装置本体
部の平面図である。図3は、図1の遠心式液体ポンプ装
置本体部をインペラ部分にて切断した断面図である。図
4は、図2のA−A線断面図であり、インペラのみ図3
の屈曲した破線により切断した状態を模式的に示してあ
る。
【0010】本発明の遠心式液体ポンプ装置1は、ハウ
ジング20と、内部に磁性体25と磁性部材28を備
え、ハウジング20内で回転し、回転時の遠心力によっ
て血液を送液するインペラ21を有する遠心式血液ポン
プ部2と、遠心式血液ポンプ部2のインペラ21の磁性
体25を吸引するための磁石33を備えるロータ31
と、ロータ31を回転させるモータ34を備えるインペ
ラ回転トルク発生部3と、インペラ21の磁性部材28
を吸引するための電磁石41を備えるインペラ位置制御
部4を備え、ハウジング20に対してインペラ21が非
接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置である。
【0011】そして、ハウジング20は、ハウジング2
0の上面の中央付近よりほぼ垂直に突出するように設け
られた血液流入ポート22と、血液流入ポート22の開
口端により形成された血液流入口51と連続し、かつ内
径が9mm以下の血液流入部52と、血液流入部52と
連通する血液室24と、血液室24と連通する血液流出
ポート23とを備える。電磁石41は、血液流入部52
に隣接しかつ血液流入部を形成する内壁(筒状体20b
の内壁)との距離が1.5mm以上となるようにハウジ
ング20内に収納されている。
【0012】図1ないし図4に示すように、この実施例
の遠心式血液ポンプ装置本体部5は、血液流入ポート2
2と血液流出ポート23を有するハウジング20と、ハ
ウジング20内で回転し、回転時の遠心力によって血液
を送液するインペラ21を有する遠心式血液ポンプ部2
と、インペラ21のためのインペラ回転トルク発生部
(非制御式磁気軸受構成部)3と、インペラ21のため
のインペラ位置制御部(制御式磁気軸受構成部)4とを
備える。
【0013】インペラ21は、非制御式磁気軸受構成部
および制御式磁気軸受構成部の作用により、ハウジング
20内の所定位置に保持された状態で回転する。
【0014】ハウジング20は、ハウジング本体20
a、血液流入部52を形成する筒状体20b、蓋部材2
0cからなり、すべて非磁性材料により形成されてい
る。筒状部材20bは、ハウジング20aの中央開口に
下端が固定されている。筒状体20bの上端部は、蓋部
材20cの中央開口より突出し、血液流入ポート22を
構成している。このため、ハウジング20は、ハウジン
グ20の上面の中央付近よりほぼ垂直に突出するように
設けられた血液流入ポート22を備えている。
【0015】円筒体20bは、血液流入ポート22の開
口端により形成された血液流入口51と、これと連続し
かつ内径が9mm以下の血液流入部52を形成してい
る。そして、ハウジング20aは、その内部に血液流入
部52と連通する血液室24と、血液室24と連通する
血液流出ポート23とを備える。血液流出ポート23
は、ほぼ円筒状に形成されたハウジング20aの側面よ
り接線方向に突出するように設けられている。
【0016】円筒体20bの内径、言い換えれば、血液
流入部52の内径は、9mm以下となっている。特に、
6〜9mmが好ましく、より好ましくは、6〜8mmで
ある。9mm以下であれば、後述する電磁石のコイルの
巻線を増加可能なスペースを確保でき、かつポンプ効率
の低下もほとんどない。また、6mm以上であれば、ポ
ンプ効率の低下も少ない。具体的には、循環流体として
粘度4cPのグリセリン水溶液を用い、いくつかの回転
数・流量におけるポンプ揚程(ポンプ前後の圧力差)を
比較したところ、血液流入部の内径を例えば、6mmと
しても、10mmのものと比べてポンプ揚程の低下は見
られなかった。また、血液流入口51の内径も9mm以
下となっていることが好ましい。
【0017】さらに、円筒体の外径(血液流入部形成部
の最大外径)は、15mm以下となっており、円筒体の
肉厚は、1.5〜3mmとなっている。このように円筒
体の外径を15mm以下とすることにより、後述する電
磁石のコイルの巻線を増加可能なスペースを確実に確保
することができる。また、このような肉厚とすることに
より、血液流入部52の形成内壁として十分な強度を備
える。
【0018】なお、ハウジング20の形態、特に円筒体
の形態は、図4に示したものに限定されるものではな
く、例えば、図5に示すようなものでもよい。図5に示
す実施例では、ハウジング本体2aは、中央開口と開口
端より上方に突出する円柱状の円筒体固定部20dを備
えている。このため、血液流入部形成部は、この固定部
20dと円筒体20bとにより構成されている。そし
て、この実施例では、この円筒体固定部20dが、血液
流入部形成部でありかつ電磁石(コイル)側面と近接す
る部分における最大外径部分となっている。そして、円
筒体固定部20dの外径は、15mm以下となってお
り、さらに、固定部20dの肉厚は、1.5〜3mmと
なっている。このような肉厚とすることにより、血液流
入部52の形成内壁として十分な強度を備える。また、
円筒体20bの肉厚は、図4に示した実施例より薄くす
ることができる。具体的には、円筒体20bの肉厚は、
1.5〜2mmとなっている。
【0019】ハウジング20の形成材料としては、ポリ
カーボネート、アクリル樹脂(ポリアクリレート(例え
ば、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレー
ト)、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
共重合体等、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、超高分子ポ
リエチレン)スチレン系樹脂(ポリスチレン、MS樹脂
(メタクリレート−スチレン共重合体)、MBS樹脂
(メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体)など
の硬質合成樹脂が使用できる。特に、ポリカーボネー
ト、ポリメチルアクリレート、超高分子ポリエチレンが
好ましい。
【0020】ハウジング20内に形成された血液室24
内には、中央に貫通口を有する円板状のインペラ21が
収納されている。インペラ21は、下面を形成するドー
ナツ板状部材(下部シュラウド)27と、上面を形成す
る中央が開口したドーナツ板状部材(上部シュラウド)
28と、両者間に形成された複数(6つ)のベーン18
を有する。そして、下部シュラウドと上部シュラウドの
間には、隣り合うベーン18で仕切られた複数(6個)
の血液通路26が形成されている。血液通路26は、イ
ンペラ21の中央開口と連通し、インペラ21の中央開
口を始端とし、湾曲して外周縁まで延びている。言い換
えれば、隣り合う血液通路26間にベーン18が形成さ
れている。なお、この実施例では、血液通路26および
ベーン18は、等角度間隔にかつほぼ同じ形状に設けら
れている。
【0021】そして、インペラ21には、複数(具体的
には、6つ)の磁性体25(永久磁石、従動マグネッ
ト)が埋設されている。埋設された磁性体25(永久磁
石)は、後述するインペラ回転トルク発生部3のロータ
31に設けられた永久磁石33によりインペラ21を血
液流入ポート22と反対側に吸引し、かつ回転トルクを
インペラ回転トルク発生部より伝達可能にするために設
けられている。また、このようにある程度の個数の磁性
体25を埋設することにより、後述するロータ31との
磁気的結合も十分に確保できる。磁性体25(永久磁
石)の形状としては、円形であることが好ましい。
【0022】また、インペラ21は、上部シュラウドそ
のものもしくは上部シュラウド内に設けられた磁性部材
28を備える。この実施例では、上部シュラウドの全体
が、磁性部材28により形成されている。磁性部材28
は、後述するインペラ位置制御部の電磁石41によりイ
ンペラ21を血液流入ポート22側に吸引するために設
けられている。磁性部材28としては、磁性ステンレス
またはニッケルまたは軟鉄部材等が使用される。
【0023】インペラ位置制御部4およびインペラ回転
トルク発生部3により、非接触式磁気軸受が構成され、
インペラ21は、相反する方向より引っ張られることに
より、ハウジング20内において、ハウジング20の内
面と接触しない適宜位置にて安定し、非接触状態にてハ
ウジング20内を回転する。
【0024】インペラ回転トルク発生部3は、ハウジン
グ20内に収納されたロータ31とロータ31を回転さ
せるためのモータ34(内部構造を省略する)からな
る。ロータ31は、回転板32と回転板32の一方の面
(血液ポンプ側の面)に設けられた複数の永久磁石33
からなる。ロータ31の中心は、モータ34の回転軸に
固定されている。永久磁石33は、インペラ21の永久
磁石25の配置形態(数および配置位置)に対応するよ
うに、複数かつ等角度ごとに設けられている。
【0025】インペラ回転トルク発生部3としては、上
述のロータおよびモータを備えるものに限られず、例え
ば、インペラ21の永久磁石25を吸引し、かつ回転駆
動させるための複数のステーターコイルからなるもので
もよい。また、インペラ回転トルク発生部3には、モー
タ34もしくはロータ31の回転数を検知するためのセ
ンサ35が設けられている。センサとしては、光学式、
磁気式センサが使用できる。また、モータの回転数は、
モータコイル間の逆起電力より検知してもよい。
【0026】インペラ位置制御部4は、インペラの磁性
部材28を吸引するための固定された複数の電磁石41
と、インペラの磁性部材28の位置を検出するための位
置センサー42を備えている。具体的には、インペラ位
置制御部4の電磁石41は、血液流入部52に隣接しか
つ血液流入部52を形成する内壁(筒状体20bの内
壁)との距離が5mm以下となるようにハウジング20
内(ハウジング本体20a、筒状体20bおよび蓋部材
20cにより形成される内部空間)に収納されている。
【0027】また、この実施例の血液ポンプ装置では、
ハウジング20内には、複数(具体的には、3つ)の電
磁石41a,41b,41cが、血液流入部52を中心
とし、放射状かつ等角度(約120゜)間隔にて設けら
れている。また、位置センサ42も複数設けられてお
り、位置センサ42a,42b,42cも、血液流入部
52を中心とし、さらに、位置センサが各電磁石の中間
に位置するように、等角度(約120゜)間隔にて設け
られている。よって、電磁石と位置センサは、60度間
隔に配置されている。そして、電磁石およびセンサとハ
ウジングの内面との間にはポッティング剤が充填されて
おり、電磁石およびセンサは固定されている。
【0028】電磁石41は、この実施例では、3個設け
られている。電磁石41は、3個以上、例えば、4つで
もよい。3個以上設け、これらの電磁力を位置センサ4
2の検知結果を用いて調整することにより、インペラ2
1の中心軸(z軸)方向の力を釣り合わせ、かつ中心軸
(z軸)に直交するx軸およびy軸まわりのモーメント
を同じにすることができる。
【0029】電磁石41は、鉄心54とコイル55から
なる。具体的には、コの字型鉄心54の両端の屈曲部に
それぞれ線径0.5mmのコイル55a,55bが巻き
付けられている。そして、複数の電磁石41a,41
b,41cは、それらのコイル55a,55bが血液流
入部52に対して同心円上に位置するように配置されて
いる。このため、電磁石41の内側コイル55b(血液
流入部52側)は、血液流入部52に近接する。そし
て、電磁石は、内側コイル55bの側面と血液流入部5
2を形成する筒状体20bの内面との距離は、5mm以
下となっている。より好ましくは、1.5〜5mmであ
る。5mm以下であれば、十分な電磁石の収納スペース
を確保できる。また、電磁石の内側コイル55bの側面
と筒状体20bの外面との距離は、1.5mm以下とな
っている。
【0030】上述したように、血液流入部52の内径
(筒状体20bの内径)を9mm以下、好ましくは8m
m以下とすることにより、内径10mmの場合に比べ
て、コイル(特に、内側コイル55b)の巻線を一層分
増加させたものを収納させることができ、かつ、内側コ
イル55bの側面と血液流入部52を形成する内壁面
(円筒体の内面もしくは円筒体固定部の内面)との距離
を5mm以下とすることにより、遠心ポンプの外径の変
化もない。電磁石の吸引力はコイルの巻数の2乗と電流
の2乗に比例する。この血液ポンプでは、コイルの一層
の増加は巻数の約10%増加となる。巻数が10%増加
すると、同じ吸引力を発生させるために必要な電流は、
1/1.1となる。このため、コイルへの入力電力は約
10%低減することができる。
【0031】位置センサ42は、電磁石41と磁性部材
28との隙間の間隔を検知し、この検知出力は、電磁石
41のコイルに与えられる電流もしくは電圧を制御する
制御部(図示せず)にフィードバックされる。また、イ
ンペラ21に重力等による半径方向の力が作用しても、
インペラ21の永久磁石25とロータ31の永久磁石3
3との間の磁束の剪断力および電磁石41と磁性部材2
8との間の磁束の剪断力が作用するため、インペラ21
はハウジング20の中心に保持される。
【0032】
【発明の効果】本発明の遠心式血液ポンプ装置は、ハウ
ジングと、内部に磁性体および磁性部材を備え、前記ハ
ウジング内で回転し、回転時の遠心力によって血液を送
液するインペラを有する遠心式血液ポンプ部と、該遠心
式血液ポンプ部の前記インペラの磁性体を吸引するため
の磁石を備えるロータと、ロータを回転させるモータを
備えるインペラ回転トルク発生部と、前記インペラの磁
性部材を吸引するための電磁石を備えるインペラ位置制
御部を備え、前記ハウジングに対して前記インペラが非
接触状態にて回転する遠心式血液ポンプ装置であって、
前記ハウジングは、該ハウジングの上面の中央付近より
ほぼ垂直に突出するように設けられた血液流入ポート
と、該血液流入ポートの開口端により形成された血液流
入口と連続し、かつ内径が9mm以下の血液流入部と、
該血液流入部と連通する血液室と、該血液室と連通する
血液流出ポートとを備え、前記電磁石は、前記血液流入
部に隣接しかつ該血液流入部を形成する内壁との距離が
1.5mm以上となるように前記ハウジング内に収納さ
れている。
【0033】このため、電磁石部の外径寸法を増加させ
ずに、かつ回転駆動モータの消費電力を増加させずに、
なおかつ、高分子材料から成る血液流入ポートの強度を
維持したまま磁気支持に要するエネルギーを低減させ、
ポンプ装置としての消費電力の低減が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の遠心式液体ポンプ装置の実施
例の正面図である。
【図2】図2は、図1に示した遠心式液体ポンプ装置本
体部の平面図である。
【図3】図3は、図1の遠心式液体ポンプ装置本体部を
インペラ部分にて切断した断面図である。
【図4】図4は、図2のA−A線断面図である。
【図5】図5は、本発明の遠心式液体ポンプ装置の他の
実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 遠心式血液ポンプ装置 2 遠心式血液ポンプ部 3 インペラ回転トルク発生部 4 インペラ位置制御部 5 遠心式血液ポンプ装置本体部 20 ハウジング 21 インペラ 22 血液流入ポート 23 血液流出ポート 24 血液室 25 磁性体 28 磁性部材 31 ロータ 34 モータ 41 電磁石 52 血液流入部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、内部に磁性体および磁性
    部材を備え、前記ハウジング内で回転し、回転時の遠心
    力によって血液を送液するインペラを有する遠心式血液
    ポンプ部と、該遠心式血液ポンプ部の前記インペラの磁
    性体を吸引するための磁石を備えるロータと、ロータを
    回転させるモータを備えるインペラ回転トルク発生部
    と、前記インペラの磁性部材を吸引するための電磁石を
    備えるインペラ位置制御部を備え、前記ハウジングに対
    して前記インペラが非接触状態にて回転する遠心式血液
    ポンプ装置であって、 前記ハウジングは、該ハウジングの上面の中央付近より
    ほぼ垂直に突出するように設けられた血液流入ポート
    と、該血液流入ポートの開口端により形成された血液流
    入口と連続し、かつ内径が9mm以下の血液流入部と、
    該血液流入部と連通する血液室と、該血液室と連通する
    血液流出ポートとを備え、前記電磁石は、前記血液流入
    部に隣接しかつ該血液流入部を形成する内壁との距離が
    1.5mm以上となるように前記ハウジング内に収納さ
    れていることを特徴とする遠心式血液ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 血液流入部形成部でありかつ電磁石と近
    接する部分における最大外径部分の外径は、15mm以
    下となっている請求項1に記載の遠心式血液ポンプ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記血液流入部は、筒状体により形成さ
    れており、該筒状体もしくは円筒体固定部の最大部分の
    外径は15mm以下であり、内径が6mm以上である請
    求項1または2に記載の遠心式血液ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記血液流入部を形成する筒状体は、硬
    質合成樹脂により形成されている請求項3に記載の遠心
    式血液ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 前記血液流入部の内径は、6mm〜8m
    mである請求項1ないし4のいずれかに記載の遠心式血
    液ポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記血液流出ポートは、前記ハウジング
    の側面より接線方向に突出するように設けられている請
    求項1ないし5のいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記インペラ位置制御部は、前記血液流
    入部に対して放射状にかつほぼ等角度に配置された複数
    の電磁石を備え、電磁石は鉄心とコイルを備える請求項
    1ないし6のいずれかに記載の遠心式血液ポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記インペラ位置制御部は、前記インペ
    ラの磁性部材の位置を検出するための位置センサーを備
    えている請求項1ないし7のいずれかに記載の遠心式血
    液ポンプ装置。
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