JPH11239465A - 健常人が運動能力を高める食品 - Google Patents

健常人が運動能力を高める食品

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JPH11239465A
JPH11239465A JP10168132A JP16813298A JPH11239465A JP H11239465 A JPH11239465 A JP H11239465A JP 10168132 A JP10168132 A JP 10168132A JP 16813298 A JP16813298 A JP 16813298A JP H11239465 A JPH11239465 A JP H11239465A
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fatty acid
acid
polyunsaturated fatty
fish oil
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JP10168132A
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Hideji Nakajima
秀司 中島
Tetsuya Murakami
哲也 村上
Yoichi Sekiguchi
洋一 関口
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Nippon Suisan Kaisha Ltd
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  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポーツ愛好家、スポーツをしたい人、持久
力の向上を目指す人などの健常人のための運動能力を高
める食品の提供。スポーツ選手のための有酸素能力を高
め、長距離走の競技力向上の補助的な手段として有効で
ある運動能力向上栄養食品の提供。 【解決手段】 n−3系高度不飽和脂肪酸を含有し、最
大酸素摂取量及び無気的閾値を少なくとも3%向上する
機能を有することを特徴とする健常人が運動能力を高め
る食品。上記のn−3系高度不飽和脂肪酸は、n−3高
度不飽和脂肪酸または/およびその誘導体であり、該n
−3高度不飽和脂肪酸は、好ましくはエイコサペンタエ
ン酸および/またはドコサヘキサエン酸である。上記の
n−3系高度不飽和脂肪酸の好ましい形態は、天然のト
リグリセライドの形態、好ましくは魚油である。上記の
食品は、液状または固形であり、いずれの場合もカプセ
ルに入っている形態であることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の属する技術分野】本発明は、スポーツ愛好家、
スポーツをしたい人、持久力の向上を目指す人などの健
常人のための運動能力を高める食品に関する。また、本
発明は、有酸素能力を高め、長距離走の競技力向上の補
助的な手段として有効である運動能力向上栄養食品に関
する。
【0002】
【従来の技術】予防医学の見地から日本人の魚介類摂取
度別にみた死因別死亡率について、1965年から19
82年の17年間にかけて約27万人を対象に調査した
結果〔平山、中外医薬45(3),45-50,1992〕
によると、魚介類の毎日摂取者は、多くの食品のなかで
もとくに低い総死亡率を示し、長寿に直結すること、死
因別では、脳血管疾患、心臓病、高血圧、肝硬変、アル
ツハイマー病、パーキンソン病、癌(胃癌、肝臓癌、子
宮癌など)がとくに低率となることを確認している。欧
米での最大の死因は心臓病であるが、日本では癌であ
る。欧米の心臓病の中心は心筋梗塞など虚血性心疾患で
あるが、日本では米国の約5分の1程度である。戸嶋
ら、家森らも世界各国の食生活を比較し、米、魚、大
豆、野菜などが主体の日本の食生活が心臓病を防いだ
り、長寿食であることを報告している。
【0003】栄養学の立場から魚介類を評価すると、日
本人が摂取する蛋白質(39%)、脂質(10.1
%)、カルシウム(12.8%)、鉄分(13%)、ビ
タミンB 2(14.3%)の重要な供給源となってい
る。水産物由来の蛋白質は、一般にアミノ酸バランスに
優れ、また、エキス中には含硫アミノ酸のタウリンも豊
富に含まれている。タウリンは蛋白質に組み込まない遊
離の状態で存在しているが、健康人には、体重1kg当
たり約1g含まれている。タウリンの生理作用として
は、循環器系に対する作用、肝臓機能に対する作用、神
経系に対する作用などが知られている。さらに、運動時
におけるタウリンの挙動も注目されている。例えば、縄
跳び運動時の血清遊離アミノ酸の変化を追いかけた研究
では、タウリンの変動が大きいことが確認され、運動時
に上昇傾向を、終了時に減少傾向を示すことが報告され
ている〔本多、東医大誌50(1),3-10,199
2〕。また、ラットにランニング運動をさせたときのタ
ウリンの挙動を尿中***量から測定した結果、運動群で
は***量が少なくなることから、運動時に含硫アミノ酸
の体内での利用が亢進していると推察されている〔東條
ほか、必須アミノ酸研究134,18-20,199
2〕。
【0004】ペプチドは、蛋白質を酵素などで加水分解
したときに得られるアミノ酸が結合したものであるが、
水産蛋白質由来のペプチドには、南極オキアミ由来のト
リペプチドの「Lue−Lys−Tyr」やイワシペプ
チドなどで血圧低下作用が報告されている。非常に安全
性が高く長期間摂取できる機能性素材としての利用が期
待される。
【0005】脂質は、エネルギー源として必要なだけで
なく身体の機能を維持するために必要な必須脂肪酸や脂
溶性物質の供給のために一定量を摂取することが必要と
される。動物、植物、魚類には異なった種類の脂肪酸が
含まれているので、これらをバランスよく摂取すること
が推奨されるが、バランス比については日本人の栄養摂
取量の4:5:1程度となっていることからこれが一つ
の目安とされている。脂質を構成している脂肪酸には、
飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸があ
るが、これらの脂肪酸の望ましい摂取比率はおおむね
1:1.5:1とされている。多価不飽和脂肪酸には必
須脂肪酸が含まれていて発育成長と健康維持に必要であ
る。必要量としては総エネルギーの3%くらいといわれ
ている。多価不飽和脂肪酸としては、植物の中に多いn
−6系のリノール酸が知られているが、最近、水産物に
多いn−3系のエイコサペンタエン酸(EPA)やドコ
サヘキサエン酸(DHA)の重要性が注目されている。
低温下でも固まりにくい物性を示し、生体内で多く存在
している膜組織などを柔軟に保つ作用が期待される。E
PA、DHAは背の青い魚(イワシ、アジ、マグロ、サ
ンマ、サバなど)に多く含まれている。
【0006】これらの魚油成分が注目されたのは、エキ
スモー人の食生活と疾病に関する疫学調査で、心臓や動
脈などの循環器系疾患に及ぼす魚食の効果が明らかにさ
れて以来である。その後、これらの脂肪酸の生理作用に
ついて、精力的に研究が進められ、EPAでは、慢性動
脈閉塞症の治療薬として利用されるに至っている。EP
AやDHAの生理作用としては、血中の中性脂質、総コ
レステロールの減少、HDLコレステロールの増加、血
小板凝集能の低下、血液粘度の低下、赤血球変形能の増
加などが知られている。現象的には、血液がサラサラし
て固まりにくくなるということである。また、DHAに
ついては、脳の細胞膜組織の中に多量に存在することか
ら、学習機能など神経組織に関係する機能に影響するこ
とが期待され盛んに研究が進められている。一方、順天
堂大の沢木らは、リレハンメル冬季オリンピックで好成
績をおさめたノルウェーの選手が栄養補助食品としてD
HAやEPAを利用していることに注目し、陸上長距離
選手を対象にDHA、EPAの摂取がトレーニング効果
に及ぼす影響について研究した。その結果、彼らの競技
成績に大きな差を認め、DHA、EPAの摂取が毛細血
管への酸素運搬能力の向上を引き起こすことを推察して
いる。今後、これら脂肪酸の運動機能に及ぼす影響に関
する研究がますます活発化するものと思われるが、研究
成果によって裏付けされた具体的な実用化技術の開発が
待たれるところである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スポ
ーツ愛好家、スポーツをしたい人、持久力の向上を目指
す人などの健常人のための運動能力を高める食品を提供
することにある。また、本発明の目的は、有酸素能力を
高め、長距離走の競技力向上の補助的な手段として有効
である運動能力向上栄養食品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、持久力向
上のための補助的な手段としてこれまでにビタミンE、
Cやスクアレン(Squalene:深海鮫の肝油主成
分)などの服用を試みてきた。その効果について実験室
内での運動能力テスト、及び生化学的な実験結果から、
ビタミンE、Cでは両者が相乗的に働くことで運動能力
の向上に対する有効性を見いだし、またスクアレンも同
様に鍛練された長距離選手の有酸素能力に有効であると
いう知見を得た。それらの成果を踏まえて、本発明は、
最近、ミクロ循環での酸素供給を高め、有酸素運動能力
を高める効果がある食品のひとつとされているn−3脂
肪酸に注目することとした。魚油に含まれているn−3
脂肪酸の有効性に関する科学的証明は少なく、競技力の
高い長距離選手における事例的な研究もほとんどなされ
ていない。
【0009】最大酸素摂取量は、最大限の努力で5分間
程度続けられる運動をするときに、その人が体内に取り
込む ことのできる酸素量であり、高いほど良い。被験
者以外の人間も含んだ17人の最大酸素摂取量を測定し
た。結果を表1に示した。最大酸素摂取量は平均すると
70.7±4.1ml/kg/分である。人類の限界が8
3〜85ml/kg/分であると言われており、平地での
トレーニング、あるいは何らかの処置に対する応答につ
いては、数値的には通常人よりも高レベルな被験者にお
いては、摂取により3〜5%の変化があれば十分に意味
のある改善であると考えられる。
【0010】
【表1】
【0011】本発明は、n−3系高度不飽和脂肪酸を含
有し、最大酸素摂取量及び無気的閾値を少なくとも3%
向上する機能を有することを特徴とする健常人が運動能
力を高める食品を要旨としている。上記のn−3系高度
不飽和脂肪酸が、n−3高度不飽和脂肪酸または/およ
びその誘導体であり、該n−3高度不飽和脂肪酸は、好
ましくはエイコサペンタエン酸および/またはドコサヘ
キサエン酸であり、したがって本発明は、n−3高度不
飽和脂肪酸、好ましくはエイコサペンタエン酸および/
またはドコサヘキサエン酸、または/およびその誘導体
を含有し、最大酸素摂取量及び無気的閾値を少なくとも
3%向上する機能を有することを特徴とする健常人が運
動能力を高める食品を要旨としている。上記のn−3系
高度不飽和脂肪酸の好ましい形態は、天然のトリグリセ
ライドの形態、好ましくは魚油である。本発明の食品
は、液状または固形であり、いずれの場合もカプセルに
入っている形態であることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、n−3系高度不
飽和脂肪酸は、n−3系高度不飽和脂肪酸または/およ
びその誘導体を使用する。より具体的に例示すれば、精
製魚油、エイコサペンタエン酸およびまたはドコサヘキ
サエン酸の濃度を高めた精製魚油、構成脂肪酸のうちn
−3系高度不飽和脂肪酸が60%以上残りは中鎖脂肪酸
であるような吸収性を高めた油脂組成物などのn−3系
高度不飽和脂肪酸を主成分とする油脂組成物を使用する
ことができる。上記精製魚油は、イワシ油、マグロ油、
サンマ油、ニシン油、サバ油、タラ肝油、イカ油、メン
ヘーデン油などを脱酸、脱色、脱臭、脱ガム、脱ロウな
どの精製方法で処理したものである。EPA、DHAの
合計含量が20重量%以上の精製魚油、コレステロール
0.1%以下、EPA,DHA高含有量の無味無臭の魚
油が例示される。
【0013】魚油の精製は、原料から採取した遊離脂肪
酸、臭気成分、着色成分などが含まれている粗原油から
これらを除去するために行うが、精製法としてはアルカ
リ精製法、蒸気吹込法、吸着法などがあり、任意に組み
合わせて行われる。アルカリ精製法は脱酸法ともいい、
粗製油に水酸化ナトリウムを加えて魚油中の遊離脂肪酸
をフーツ(石鹸、foots)にすると共に、フーツに
不純物を吸着または溶解させ、これを除去して粗製油を
精製する方法である。蒸気吹込法は、精製油を減圧下で
150℃前後に加熱し、これに水蒸気を吹き込んで臭気
成分を除去する方法である。また吸着法は、活性炭、酸
性白土などの吸着剤を用いて粗製油中の着色成分や臭気
成分を吸着・除去する方法である。
【0014】これらの公知精製方法を駆使することによ
り魚油を無味無臭まで精製し、さらに魚油からコレステ
ロールを実質的に除去する。本発明の実施例においては
魚油をコレステロール0.1%以下、EPA,DHA高
含有量の無味無臭の魚油に調製して使用する。本発明の
実施例において使用する無味無臭の魚油に含まれるEP
A,DHA等の脂肪酸はトリグリセリドの形態で存在し
ている。EPA,DHAの含有量は、例えば、EPA1
8%、DHA8〜12%のもの、EPA28%、DHA
12%のもの、EPA5〜8%、DHA22%のものの
ように、使用用途等によって任意に変化させることがで
きる。いずれのものもコレステロールの含有量は0.1
%以下である。
【0015】本発明の健常人が運動能力を高める食品
は、スポーツ愛好家、スポーツをしたい人、持久力の向
上を目指す人などの健常人が運動能力を高める食品とし
て毎日の栄養補給として食する。毎日栄養補給を続ける
と健常人は有酸素能力が高まり運動能力が高まる。
【0016】本発明の健常人が運動能力を高める食品に
おいては、必須成分であるn−3系高度不飽和脂肪酸の
他に、任意的成分として、通常食品に添加されるビタミ
ン類、炭水化物色素、香料など適宜配合することができ
る。また、必要に応じて乳化剤を添加することもでき
る。乳化剤としてはグリセリン脂肪酸エステル、しょ糖
脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、大豆リン
脂質、プロピレングリコール脂肪酸エステルが用いら
れ、これらは単独又は組合せて用いられる。食品は液状
または固形の任意の形態で食することができる。ゼラチ
ンなどで外包してカプセル化した軟カプセル剤として食
することができる。カプセルは、例えば、原料ゼラチン
に水を加えて溶解し、これに可塑剤(グリセリン、D−
ソルビトールなどを加えることにより調製したゼラチン
皮膜でつくられる。
【0017】
【実施例】以下に本発明について具体的な実施例をもっ
て説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制
限を受けるものではない。
【0018】実施例1 本実施例は、n−3脂肪酸を被験者に実験的に一定期間
服用させ、実際の競技パフォーマンス(10,000
m)に与える影響を順天堂大学体力測定研究室の協力を
得ながら検討を行った。実験の方法として順天堂大学陸
上競技部の選手の2年間の10,000mの記録を基に
比較検討を行った。初年度と次年度の両年に実施したト
レーニングは年間トレーニング計画の中で、量、質とも
に同等の内容のもので、ほぼ同様の環境下で行われた。
検討された10,000mの記録は両年ともにほぼ同時
期に計測されたものを資料とした。初年度の1994年
にはn−3脂肪酸は服用せず、次年度の1995年は4
カ月間(7月〜10月末)に渡り、毎日、n−3脂肪酸
のカプセル6錠を被験者に朝3錠、夕3錠規則正しく服
用させ服用前後の記録に与えるn−3脂肪酸の影響を考
察した。
【0019】2年間の順天堂大学陸上競技部の選手の1
0,000mの記録の変化を表2、表3に示した。n−
3脂肪酸を服用した1995年の10,000mの記録
の変化において、チーム全体では服用後の方が平均で−
51.0秒の短縮であった(表2,図1)。また、2年
間の平均記録の変化を比較すると、1994年の−5.
4秒(+0.3%)の短縮に比べて1995年ではさら
に45.6秒短縮し−51.0秒(+2.8%)という
有意な変化結果を示した(表4)。同一グループの2年
間の服用前後(1994年は1995年と同時期)の1
0,000mの記録の変化においても、n−3脂肪酸を
服用した1995年の方が1994年よりも平均で−1
4秒の短縮を示した(表5,図2)。このような10,
000mの記録の短縮の背景を考察する上で、2年間に
ほぼ同様のトレーニングを実施したことを前提とする
と、被験者の持久力能力に対してトレーニング効果に加
えて補助的に摂取したn−3脂肪酸の有効性が示唆され
た。n−3脂肪酸の有効性として、これまでに筋肉内毛
細血管の血流量の増加や、線維素溶解能と赤血球変形能
が高まることによる末梢の酸素供給などが報告されてい
る。これらはいずれも有酸素運動能力に関連する諸機能
の向上が期待される影響を考えられ、本実施例の被験者
にも同様の影響が現れていることが推察される。その結
果、n−3脂肪酸を服用した年としなかった年の10,
000mの記録の短縮に著しい差が現れたものと思われ
た。一般的にトレーニングの効果は専門的なトレーニン
グを開始後、初期ほど顕著に現れ、年月を経るほど効果
が低下すると言われている。また、競技レベル(記録)
の低い時期ほど記録の向上率も高いことも同様である。
この点からもハイレベルの現役アスリートを対象とした
本実験で見られた記録の向上は特異な変化と考えられ
る。以上のことからn−3脂肪酸を一定期間服用するこ
とが、有酸素能力を高め、長距離走の競技力向上の補助
的な手段として有効であることが示唆された。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】実施例2 《運動時の血液レオロジーの変化に対する作用》 1.服用量・使用製剤 1)EPAとして1.6g/日を目途に摂取する。 2)EPA28%,DHA12%含有精製魚油カプセル
300mg×18粒/日を朝晩食直後9粒ずつ服用す
る。 2.被験者数 1)1群6名×2群〔EPA投与群(Fish)、EPA非投
与群(non-fish)〕 3.試験方法 1)表6に示すスケジュールで高地トレーニングに入る
10週間前より高地トレーニング終了時までEPA投与
群は精製魚油カプセルを18粒/日摂取する。 2)各群とも、投与開始時、高地トレーニング開始時、
高地トレーニング終了時に次項に述べる項目につき測定
する。
【0025】
【表6】
【0026】4.測定項目 1)生化学的項目 測定項目 (a)脂肪酸組成(血漿、赤血球膜リン脂質) (b)赤血球変形能 (c)降伏値 (d)アミノ酸組成 2)生理学的項目(運動能力) (1)測定項目 (a)最大酸素摂取量 (b)MSS(Maximal Steady Sta
te)測定:EPA投与・非投与群における持久性の変
化及び改善を検討。各トレーニングの前後に安静時の血
液を採取し、上述した項目について分析を行う。各トレ
ーニングの前後に2種類のスピードでの走行後、血中乳
酸濃度を測定し、4mmol/lに相当する走行スピー
ドを求める(MSS)。このMSSを指標に持久性の改
善を検討する。
【0027】《結果》図3〜図8および表7〜表8に示
すように、魚油摂取群、非摂取群共にヘマトクリット値
には変化が認められなかったが、魚油摂取群で赤血球変
形能の有意な上昇が認められ、魚油非摂取群に認められ
た全血粘度の上昇は魚油摂取群では認められなかった。
【0028】
【表7】
【0029】
【表8】
【0030】
【発明の効果】健常人(スポーツ愛好家、スポーツをし
たい人、持久力の向上を目指す人など)のための運動能
力を高める食品を提供することができる。スポーツ選手
のための有酸素能力を高め、長距離走の競技力向上の補
助的な手段として有効である運動能力向上栄養食品を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チーム全体の2年間のn−3脂肪酸の服用前後
(1994年は1995年と同時期)の10,000m
の記録の変化を示した図面である。
【図2】同一グループの2年間のn−3脂肪酸の服用前
後(1994年は1995年と同時期)の10,000
mの平均記録の変化を示した図面である。
【図3】健常人におけるEPA含有精製魚油10週間投
与の赤血球変形能の変化を示した図面である。
【図4】健常人におけるEPA含有精製魚油10週間投
与の降伏値〔(回転高) shear rate 375sec-1〕の変化を
示した図面である。
【図5】健常人におけるEPA含有精製魚油10週間投
与の降伏値〔(回転低) shear rate 37.5sec-1〕の変化
を示した図面である。
【図6】健常人におけるEPA含有精製魚油10週間投
与のヘマロクリット値の変化を示した図面である。
【図7】魚油摂取群の赤血球脂肪酸組成の変化を示した
図面である。
【図8】対照群の赤血球脂肪酸組成の変化を示した図面
である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n−3系高度不飽和脂肪酸を含有し、最
    大酸素摂取量及び無気的閾値を少なくとも3%向上する
    機能を有することを特徴とする健常人が運動能力を高め
    る食品。
  2. 【請求項2】 n−3系高度不飽和脂肪酸が、n−3高
    度不飽和脂肪酸または/およびその誘導体である請求項
    1の健常人が運動能力を高める食品。
  3. 【請求項3】 n−3系高度不飽和脂肪酸が、エイコサ
    ペンタエン酸およびまたはドコサヘキサエン酸である請
    求項1または2の健常人が運動能力を高める食品。
  4. 【請求項4】 n−3系高度不飽和脂肪酸が、天然のト
    リグリセライドの形態である請求項1、2または3の健
    常人が運動能力を高める食品。
  5. 【請求項5】 n−3系高度不飽和脂肪酸が、魚油であ
    る請求項4の運動時の危険因子除去能を有する組成物。
  6. 【請求項6】 液状または固形である請求項1ないし5
    のいずれかの健常人が運動能力を高める食品。
  7. 【請求項7】 カプセルに入っている請求項6の健常人
    が運動能力を高める食品。
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