JPH11238614A - 軟質磁性材料とその製造法およびそれを用いた電気機器 - Google Patents

軟質磁性材料とその製造法およびそれを用いた電気機器

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JPH11238614A
JPH11238614A JP5575898A JP5575898A JPH11238614A JP H11238614 A JPH11238614 A JP H11238614A JP 5575898 A JP5575898 A JP 5575898A JP 5575898 A JP5575898 A JP 5575898A JP H11238614 A JPH11238614 A JP H11238614A
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iron
soft magnetic
magnetic material
oxide
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JP5575898A
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Mitsuaki Ikeda
満昭 池田
Toshiyuki Ishibashi
利之 石橋
Yuji Ishida
雄二 石田
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Yaskawa Electric Corp
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高透磁率で優れた周波数特性を有し、機械的
強度にも優れた高飽和磁束密度を有する軟質磁性材料と
その製造方法ならびにそれを用いた電気機器を得る。 【解決手段】 表面に初期酸化膜(31)を有する平均粒径
10〜400μmの鉄又は鉄合金の金属粒子(2) からな
る磁性粉末(1) で成形体(4) を成形し、成形体の空隙部
(5) に鉄より酸化しやすい元素として溶融したアルミニ
ウム、マグネシウムおよびそれらの合金の少なくとも一
種類の結合金属(6) を含浸させて、鉄の酸化物を還元し
結合金属の最終酸化膜(32)をもつ軟質磁性材料を得る。
また、結合金属を含浸した後、300℃以上の温度で熱
処理を行い、最終酸化膜を生成してもよい。こうして作
製した軟質磁性材料を鉄心コアに用いて電動機の固定子
または回転子、トランス、リアクトル、サイリスタバル
ブまたは磁気ヘッドなどを製作することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度で、低渦電
流損失、高飽和磁束密度および高周波における高透磁率
を有する軟質磁性材料とその製造方法ならびにそれを用
いた電動機のロータおよびステータ、リアクトル、トラ
ンス、磁気ヘッド用ヨークなどの電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】モータをはじめとする電気機器は近年高
周波領域で使用される事が多くなった。このような機器
に使用される磁性材料は優れた磁気特性を有する軟質磁
性材料が選定され使用される。ところが、交流使用では
鉄損( ヒステリシス損失と渦電流損失の和) が大きくて
エネルギーロスとなる。渦電流損失は周波数の二乗に比
例して増加するために、交流損失を少なくする目的で、
例えば珪素鋼板を積層して使用する。それでも商用周波
数領域で鉄損の20%を渦電流損失が占める。また、1
kHz 以上に成るとヒステリシス損失より渦電流損失
が大きくなると共にヒステリシス損失も大きくなる。従
って、高周波領域で使用される磁性材料は透磁率の低下
で本来の材料自身が持っている飽和磁束密度よりはるか
に低い磁束密度でしか使用する事が出来なくなる。地球
環境問題からもエネルギーの節約が叫ばれており、モー
タでは効率の向上が不可欠となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題に対し
て、軟質磁性材料にアモルファスを適用する事が検討さ
れたが、渦電流損失の低減効果は有るものの製品成形時
の少しの応力で磁気特性が低下するために用途がきわめ
て限定される。また、酸化皮膜で覆われた鉄を圧縮成形
して形成した圧粉磁心(たとえば、特公平6−8257
7号)や樹脂を鉄粉表面に被覆した樹脂成形体(たとえ
ば、特開平9−102409号)などが検討されてい
る。圧粉磁心は粉体どおしの結合剤が弱いために、製品
成形体が取り扱い時に欠けたり割れたりするために用途
が限定される事や、電気抵抗が低くならない範囲で磁気
特性を向上させる高温熱処理を長時間できないために磁
気特性も不十分であった。樹脂成形体は樹脂を結合材と
して使用している関係で、成形時に応力で劣化した鉄の
磁気特性を改善させるための熱処理を700℃以上で出
来ないために、電気抵抗だけは大きいが、磁気特性は非
常に低かった。700℃以上で熱処理すれば樹脂皮膜が
消失し電気抵抗値が低下する。そこで、本発明は高透磁
率で優れた周波数特性を有し、機械的強度にも優れた高
飽和磁束密度を有する軟質磁性材料とその製造方法なら
びにそれを用いた電気機器を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成としたものである。 (1) 平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金からなる
金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より酸化しやす
い元素を主成分とした金属酸化物とからなる磁性粉末
と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金属酸化物
の成分を含有する結合金属とを有する軟質磁性材料であ
る。鉄より酸化しやすい金属で酸化物を構成したので、
鉄酸化物を還元して新しい酸化物を作り、同時に結合材
とすることができる。 (2) 前記金属酸化物の厚さが0.02〜10μmで、か
つ前記磁性粉末の体積が全体の80%以上である。酸化
物の厚さを0.02〜10μmの範囲に限定することに
より、絶縁性が保たれ、固有抵抗値が100μΩc m以
上と高くなる。固有抵抗値が100μΩcm以上は珪素
鋼板5倍の固有抵抗値となるため、渦電流の損失を25
分の1にすることができる。また、材料全体の中の非磁
性相の存在が少ないので、飽和磁束密度が低下すること
がない。さらに、磁性粉末の体積を80%以上としたの
で、磁性材料の部分の減少がなく、飽和磁束密度が現在
使用されている磁性鋼の値と同等の15000G以上に
なる。 (3) 前記金属粒子が珪素、アルミニウムのうち少なくと
も一つを含み、かつその体積が8%以下である。 (4) 前記金属粒子がセンダストまたはFe−Co系合金
である。 (5) 前記金属酸化物がアルミニウム酸化物、シリコン酸
化物、マグネシウム酸化物のいずれかである。 (6) 前記金属酸化物の一部が鉄酸化物である請求項1か
ら5のいずれか1項に記載の軟質磁性材料。 (7) 前記結合金属がアルミニウム、マグネシウム、また
はそれらの合金である。これらの元素は鉄より酸化物生
成エネルギーの大きので、鉄の酸化物を還元し、絶縁抵
抗の高い新しい金属酸化膜が得られる。 (8) 前記結合金属が珪素を体積比で40〜70%含むア
ルミニウム合金である。 珪素を40〜70%に限定す
ることにより、熱膨張係数が鉄粒子と同じに成る。この
ため、熱処理時に鉄粒子に応力がかからないので、磁気
特性の低下が非常に小さくなる。 (9) 表面に金属酸化物を有する平均粒径10〜400μ
mの鉄又は鉄合金の金属粒子からなる磁性粉末で成形体
を成形し、前記成形体を加熱した状態で前記成形体の空
隙部に結合金属である溶融したアルミニウム、マグネシ
ウムおよびそれらの合金の少なくとも一種類を含浸さ
せ、軟質磁性材料を得る製造方法である。表面が酸化さ
れた鉄粒子の成型体に溶融した例えばアルミニウムを加
圧・含浸することにより、鉄の酸化物が還元されてアル
ミニウムの酸化物に変わる。すなわち、アルミニウムの
酸化物で覆われた鉄粒子と粒子間に結合材としてのアル
ミニウムが存在する材料が形成される。結合材としての
アルミニウムと酸化アルミニウムの境界は傾斜合金に成
っている。つまり、金属アルミニウムから鉄粒子の方向
に向かって次第に酸化アルミに変化していることで結合
力を強くしている。更にこの構造は、成形時に鉄粒子に
残存する応力を除去するために700℃以上で加熱して
も酸化アルミの特性を変化させない。 (10)平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金の金属粒
子からなる磁性粉末で成形体を成形し、前記成形体を3
00℃以上に加熱して前記金属粒子の表面を酸化させて
金属酸化物を生成し、前記成形体を加熱した状態で前記
成形体の空隙部に結合金属である溶融したアルミニウ
ム、マグネシウムおよびそれらの合金の少なくとも一種
類を含浸させ、軟質磁性材料を得る製造方法である。 (11)前記結合金属を含浸した後、700℃以上で熱処理
を行い前記金属粒子の残留応力を除去する軟質磁性材料
の製造方法である。700℃以上で熱処理することによ
り鉄の残留応力が除去できるので、磁気特性を著しく向
上できる。 また、鉄酸化物の還元と同時に新しい酸化皮
膜の形成を促進できる。 (12)前記結合金属を含浸した後、前記結合金属の融点か
ら300℃の間の一定温度に保持する熱処理を行い、前
記金属粒子の表面に形成されていた鉄の金属酸化物を前
記結合金属で還元し、前記金属酸化物を前記金属粒子の
周囲に形成する軟質磁性材料の製造方法である。300
℃以上でアルミニウムと鉄酸化物を接触させると鉄酸化
物が還元されアルミ酸化物が出来る。まだ低い温度でも
良いが時間がかかるのでコスト的に不利になる。鉄酸化
物とはFe2 3 、Fe3 4 、FeO、これらの複合
物質を言う。鉄酸化物を還元するために、還元条件によ
っては鉄酸化物が残る事もあり、特性的に影響無い程度
なら問題ない。 (13)前記結合金属を前記磁性粉末に含浸する時に前記成
形体内部を減圧する軟質磁性材料の製造方法である。成
形体内部を減圧することにより、溶融した金属は粒子間
に入りやすくなる。また、含浸時の加熱は温度を高くし
たほうが融けた金属は粒子間に入りやすい。 (14)平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金からなる
金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より酸化しやす
い元素を主成分とした金属酸化物とからなる磁性粉末
と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金属酸化物
の成分を含有する結合金属とを有した軟質磁性材料を用
いて鉄心コアを成形した電動機の固定子または回転子、
トランス、リアクトル、サイリスタバルブ、磁気ヘッド
である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図に基づ
いて詳細に説明する。図1は本発明の軟質磁性材料を製
造する製造工程の概念を示す模式図である。図におい
て、1は磁性粉末、2は金属粒子、3は金属粒子2の表
面を覆う金属酸化物、4は磁性粉末1を所望の形状に成
形した成形体、5は磁性粉末1の間の空隙、6は空隙5
に含浸させ磁性粉末1同志を結合させる結合金属であ
る。7は成形体4と結合金属6とを加圧含浸させる容
器、8はピストンである。金属酸化物3は二種類あり、
一つは金属粒子2の酸化膜で最初から既に生成している
場合と、酸化処理により生成させる場合とがある初期酸
化膜31であり、他の一つは結合金属6との反応により
新たに生成し、最終的に絶縁皮膜となる最終酸化膜32
である。磁性粉末1は鉄の金属粒子2の表面に初期酸化
膜31としてFe2 3 が生成したものを用い、結合金
属6としてアルミニウムを用いた。成形体4として、縦
5mm、横10mm、長さ60mmの直方体にプレス成
形したものである。つぎに、表1に示すように磁性粉末
1の組成を種々変えて試料を作製した。
【0006】
【表1】
【0007】成形体4の形状は図2に示す外径30m
m、内径20mm、高さ5mmのリング状のものおよび
図1に示す縦5mm、横10mm、長さ60mmの直方
体にプレス成形したものを用いた。リング状試料は磁気
測定を行い透磁率と飽和磁束密度を測定するために、直
方体試料は抵抗値と衝撃試験を行うために使用した。成
形圧力は7ton/cm2 とした。No16の試料に付
いては粒子の表面に初期酸化膜31が付いていないの
で、成形体4を空気中で350℃で8時間加熱して初期
酸化膜31を形成した。その後他の成形体4と共に表1
に示した温度に加熱後、溶融した結合金属6を図1に示
したような装置で加圧含浸した。成形体4の組織の模式
図を図3に示す。初期酸化膜31と結合金属6とが反応
してできた最終酸化膜32である絶縁皮膜が認められ
る。最終酸化膜32は膜厚や材質などを電子顕微鏡とX
線マイクロアナライザで測定したが、絶縁皮膜の中には
鉄酸化物が残っているものも有った。加圧・含浸した
後、その含浸温度で初期酸化膜31の還元と同時に生成
した最終酸化膜32を形成をした試料(No.1、7〜
16) および含浸温度より低い温度で生成した最終酸化
膜32を試料を形成した。比較例として初期酸化膜31
だけがあり、結合金属のない試料を加えた。次に、鉄の
金属粒子2の残留応力を除去する熱処理を実施した。な
お、含浸温度を750℃以上にしてその温度に保持すれ
ば改めてこの処理は必要ない。形成した試料はいずれも
80体積%以上に成るように調整している。透磁率、飽
和磁束密度、抵抗値の各測定結果および衝撃試験の結果
を表2に示す。
【0008】
【表2】
【0009】本実施例のうち、数値限定の範囲外のN
o.7、No.10、No.13の試料および比較例の
ものを除いては、全ての特性を満たしており、満足でき
るものである。No.14、15は結合金属6の熱膨張
係数が鉄とほぼ同じであるため歪の影響が少なく透磁率
が高くなっている。No.2は鉄−シリコン合金が歪の
影響を受け難いために透磁率が高い。比較例として用い
た初期に鉄酸化皮膜の無い試料は、衝撃試験で容易に折
れる。No.7の試料は磁性粉末1の粒径が小さいので
透磁率が低い。No.10の試料は金属酸化物の厚さが
薄いので抵抗が低い。No.13の試料は磁性粉末1の
最終酸化膜32の厚さが厚すぎるために飽和磁束密度が
低い。次に本発明の方法で電気機器に用いられる成形体
を形成した。外径45mmのモータ用ステータ、500
mm角のトランス用ヨークおよび磁気ヘッドの例をそれ
ぞれ図4〜6の斜視図に示す。いずれの電気機器も欠け
割れもなく優れた成形体が得られた。なお、成形時に磁
界を印加すれば、一定方向に磁気特性が優れた異方性材
料を得ることができる。このように、交流電圧で使用さ
れる電気機器の損失を低減でき、また、成形を一括で出
来るので、例えば珪素鋼板を積層する手間が省け、複雑
形状にも適するなど大幅なコストの低減が期待できる。
【0010】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、鉄
より酸化しやすい元素を主成分とした金属酸化物で周囲
を覆われた鉄又は鉄合金からなる金属粒子と磁性粉末同
志を結合する結合金属とを加圧含浸させる方法を用いた
ので、機械的強度、磁気特性、高電気抵抗に優れた軟質
磁性材料が得られた。このために、交流電圧で使用され
る電気機器の損失を低減できる効果が有る。また、成形
を一括で出来るので、例えば珪素鋼板を積層する手間が
省け、複雑形状にも適するなど大幅なコストの低減が期
待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軟質磁性材料を製造する製造工程を示
す模式図である。
【図2】本発明の成形体の構造を示す斜視図である。
【図3】図2の組織構造を示す拡大模式図である。
【図4】本発明で形成したモータステータの斜視図であ
る。
【図5】本発明で形成したトランスコアの斜視図であ
る。
【図6】本発明で形成した磁気ヘッドの斜視図である。
【符号の説明】 1:磁性粉末 2:金属粒子 3:金属酸化物 31:初期酸化膜 32:最終酸化膜 4:成形体 5:空隙 6:結合金属 7:容器 8:ピストン

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金
    からなる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より酸
    化しやすい元素を主成分とした金属酸化物とからなる磁
    性粉末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金属
    酸化物の成分を含有する結合金属とを有することを特徴
    とする軟質磁性材料。
  2. 【請求項2】前記金属酸化物の厚さが0.02〜10μ
    mで、かつ前記磁性粉末の体積が全体の80%以上であ
    る請求項1記載の軟質磁性材料。
  3. 【請求項3】前記金属粒子が珪素、アルミニウムのうち
    少なくとも一つを含み、かつその重量比が8%以下であ
    る請求項1または2記載の軟質磁性材料。
  4. 【請求項4】前記金属粒子がセンダストまたはFe−C
    o系合金である請求項1から3のいずれか1項に記載の
    軟質磁性材料。
  5. 【請求項5】前記金属酸化物がアルミニウム酸化物、シ
    リコン酸化物、マグネシウム酸化物のいずれかである請
    求項1から4のいずれか1項に記載の軟質磁性材料。
  6. 【請求項6】前記金属酸化物の一部が鉄酸化物である請
    求項1から5のいずれか1項に記載の軟質磁性材料。
  7. 【請求項7】前記結合金属がアルミニウム、マグネシウ
    ム、またはそれらの合金である請求項1から6のいずれ
    か1項に記載の軟質磁性材料。
  8. 【請求項8】前記結合金属が珪素を体積比で40〜70
    %含むアルミニウム合金である請求項1から7のいずれ
    か1項に記載の軟質磁性材料。
  9. 【請求項9】表面に金属酸化物を有する平均粒径10〜
    400μmの鉄又は鉄合金の金属粒子からなる磁性粉末
    で成形体を成形し、前記成形体を加熱した状態で前記成
    形体の空隙部に結合金属である溶融したアルミニウム、
    マグネシウムおよびそれらの合金の少なくとも一種類を
    含浸させ、軟質磁性の結合体を得るたことを特徴とする
    軟質磁性材料の製造方法。
  10. 【請求項10】平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合
    金の金属粒子からなる磁性粉末で成形体を成形し、前記
    成形体を300℃以上に加熱して前記金属粒子の表面を
    酸化させて金属酸化物を生成し、前記成形体を加熱した
    状態で前記成形体の空隙部に結合金属である溶融したア
    ルミニウム、マグネシウムおよびそれらの合金の少なく
    とも一種類を含浸させ、軟質磁性の結合体を得ることを
    特徴とする軟質磁性材料の製造方法。
  11. 【請求項11】前記結合金属を含浸した後、700℃以
    上で熱処理を行い前記金属粒子の残留応力を除去する請
    求項9または10に記載の軟質磁性材料の製造方法。
  12. 【請求項12】前記結合金属を含浸した後、300℃以
    上の一定温度に保持する熱処理を行い、前記金属粒子の
    表面に形成されていた鉄の金属酸化物を前記結合金属で
    還元し、前記金属酸化物を前記金属粒子の周囲に形成す
    る請求項9から11のいずれか1項に記載の軟質磁性材
    料の製造方法。
  13. 【請求項13】前記結合金属を前記磁性粉末に含浸する
    時に前記成形体内部を減圧する請求項9から12のいず
    れか1項に記載の軟質磁性材料の製造方法。
  14. 【請求項14】複数のスロットを有する鉄心コアと、前
    記スロット内に設けられる複数のコイルとを備えた電動
    機の固定子において、平均粒径10〜400μmの鉄又
    は鉄合金からなる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う
    鉄より酸化しやすい元素を主成分とした金属酸化物とか
    らなる磁性粉末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ
    前記金属酸化物の成分を含有する結合金属とを有した軟
    質磁性材料を固定子の鉄心コアとしたことを特徴とする
    電動機の固定子。
  15. 【請求項15】複数のスロットを有する鉄心コアと、前
    記スロット内に設けられる複数の導体とを備えた電動機
    の回転子において、平均粒径10〜400μmの鉄又は
    鉄合金からなる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄
    より酸化しやすい元素を主成分とした金属酸化物とから
    なる磁性粉末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前
    記金属酸化物の成分を含有する結合金属とを有した軟質
    磁性材料を回転子の鉄心コアとしたことを特徴とする電
    動機の回転子。
  16. 【請求項16】鉄心コアと、前記鉄心コアに巻回された
    コイルとを備えたトランスにおいて、平均粒径10〜4
    00μmの鉄又は鉄合金からなる金属粒子とこの金属粒
    子の周囲を覆う鉄より酸化しやすい元素を主成分とした
    金属酸化物とからなる磁性粉末と、前記磁性粉末同志を
    結合させ、かつ前記金属酸化物の成分を含有する結合金
    属とを有した軟質磁性材料を鉄心コアとしたことを特徴
    とするトランス。
  17. 【請求項17】鉄心コアと巻線とを備えたリアクトルに
    おいて、平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金から
    なる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より酸化し
    やすい元素を主成分とした金属酸化物とからなる磁性粉
    末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金属酸化
    物の成分を含有する結合金属とを有した軟質磁性材料を
    鉄心コアとしたことを特徴とするリアクトル。
  18. 【請求項18】鉄心コアと巻線とを備えたサイリスタバ
    ルブにおいて、平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合
    金からなる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より
    酸化しやすい元素を主成分とした金属酸化物とからなる
    磁性粉末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金
    属酸化物の成分を含有する結合金属とを有した軟質磁性
    材料を鉄心コアとしたことを特徴とするサイリスタバル
    ブ。
  19. 【請求項19】鉄心コアと巻線とを備えた磁気ヘッドに
    おいて、平均粒径10〜400μmの鉄又は鉄合金から
    なる金属粒子とこの金属粒子の周囲を覆う鉄より酸化し
    やすい元素を主成分とした金属酸化物とからなる磁性粉
    末と、前記磁性粉末同志を結合させ、かつ前記金属酸化
    物の成分を含有する結合金属とを有した軟質磁性材料を
    鉄心コアとしたことを特徴とする磁気ヘッド。
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