JPH1123549A - 液漏れ検知機構付き液体クロマトグラフ - Google Patents

液漏れ検知機構付き液体クロマトグラフ

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JPH1123549A
JPH1123549A JP17809097A JP17809097A JPH1123549A JP H1123549 A JPH1123549 A JP H1123549A JP 17809097 A JP17809097 A JP 17809097A JP 17809097 A JP17809097 A JP 17809097A JP H1123549 A JPH1123549 A JP H1123549A
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liquid
flow rate
feed pump
detector
chromatograph
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JP17809097A
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Bunya Nakada
文弥 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体クロマトグラフ系における液体の収支、即
ち送液ポンプの吸引側における液体流量と検出器の廃液
側における液体流量の差異をモニタすることで、送液ポ
ンプの不具合による液体流量の変化や、液体クロマトグ
ラフ系内における液漏れを即座に検知し、再現性及び信
頼性の高い液体クロマトグラフ装置を提供すること。 【解決手段】分離カラム及び検出器を有し、送液ポンプ
によって液体を分離カラムに供する液体クロマトグラフ
装置において、前記送液ポンプの吸引側及び前記検出器
の廃液側に、それぞれ、液体の通過量を計測することの
できる第1及び第2の液体計量手段を備える液体クロマ
トグラフ装置により課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フ装置に関し、さらに詳細には送液ポンプの吸引液量と
検出器からの排出液量を比較することで、液体クロマト
グラフ系内の液体流量を一定に保ち、又は液体クロマト
グラフ系内での液漏れを検知・警告する液体クロマトグ
ラフ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体クロマトグラフは、従来から微量成
分の定性・定量等に多用されているが、移動相用の液溜
等、送液ポンプ、分離カラムそして検出器とこれらを連
通する配管で構成される液体クロマトグラフ系内を流れ
る液体流量は、送液ポンプでの送液量設定に依存するの
みである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、送液ポ
ンプでの送液量設定値と実際に系内を液体流量が一致し
ているという保証はない。特に、例えば送液ポンプに不
具合が生じて液体流量が変化した場合、即時に該不具合
を検知できないために、予期していない液体流量で測定
が行われてしまうという危惧もある。
【0004】特に、液体クロマトグラフにおいては、未
知試料中の未知成分の定性を、標準試料中の既知成分と
それらのピークの溶出時間、即ち溶出容量が一致するか
否かで判断することが多いため、液体クロマトグラフ系
内における液体流量が変化すると再現性が悪化し、誤っ
た定性を行ってしまう危険性がある。
【0005】稀に、検出器の後に液体流量計を設置し、
廃液流量を測定する場合もあるが、かかる構成の液体ク
ロマトグラフ装置において流量値の低下が検知された場
合でも、送液ポンプに不具合が生じて設定した液体流量
が達成されていないのか、又は例えば液体クロマトグラ
フ系内で液漏れが発生しているために計測された流量値
が低下したのかの判断は困難である。この判断を容易に
するために、例えば液漏れが発生しやすい箇所に液漏れ
感知器を取り付けることも考えられるが、複雑な液体ク
ロマトグラフ系では多数の感知器を取り付ける必要が生
じ、実際上、有効ではない。
【0006】従って本発明の目的は、上記従来技術の課
題に鑑み、液体クロマトグラフ系における液体の収支、
即ち送液ポンプの吸引側における液体流量と検出器の廃
液側における液体流量の差異をモニタすることで、送液
ポンプの不具合による液体流量の変化や、液体クロマト
グラフ系内における液漏れを即座に検知し、再現性及び
信頼性の高い液体クロマトグラフ装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明の液体クロマトグラフ装置は、分離カ
ラム及び検出器を有し、送液ポンプによって液体を分離
カラムに供する液体クロマトグラフ装置において、前記
送液ポンプの吸引側及び前記検出器の廃液側に、それぞ
れ、液体の通過量を計測することのできる第1及び第2
の液体計量手段を備える液体クロマトグラフ装置であ
る。ここで、第1及び第2の液体計量手段は、例えば液
溜と該液溜における液面高さを計測するためのセンサー
から構成される。また、特にかかる構成に加え、第1及
び第2の液体計量手段により計測された液体の通過量か
ら送液ポンプの吸引側における液体流量及び検出器の廃
液側における液体流量を計算する制御手段を備える液体
クロマトグラフ装置は、制御手段により系内の液体流量
を自動的に計算することが可能であり、好ましい。
【0008】更に、制御手段に、計算された送液ポンプ
の吸引側における液体流量、検出器の廃液側における液
体流量又はこれらの差違を検出し、かつ、これらが事前
に設定した値を基に算出された許容範囲を越えた場合、
液体クロマトグラフ装置を停止し、警告を発し及び/又
は液体クロマトグラフ系内における液漏れ警告を発する
機能や、計算された送液ポンプの吸引側における液体流
量、検出器の廃液側における液体流量又はこれらの差違
を検出し、かつ、これらが事前に設定した値を基に算出
された許容範囲越えた場合、液体クロマトグラフ装置に
おける送液ポンプの送液量を増減して該差異を前記許容
範囲内になるようにフィードバックする機能を付加すれ
ば、再現性の向上した液体クロマトグラフィーを自動的
に行ったり、液漏れ等の不具合等が生じた場合に迅速に
対処可能な液体クロマトグラフ装置を提供することがで
きる。ここで、前記事前に設定した値は、例えば送液ポ
ンプの不具合を検知するためには、好ましくは液体クロ
マトグラフ装置における送液ポンプの送液量設定値であ
り、液漏れを検知するためには、好ましくはゼロであ
る。
【0009】本発明の液体クロマトグラフ装置は、少な
くとも分離カラム、検出器、送液ポンプ第1及び第2の
液体計量手段を備えるものである。第1の液体計量手段
は、送液ポンプの吸引側、即ち例えば液体クロマトグラ
フ装置が移動相用の液溜を備えるものである場合、当該
液溜から送液ポンプに至る配管に配置されることが好ま
しい。第2の液体計量手段は、検出器の廃液側、即ち例
えば液体クロマトグラフ装置が検出を終えた液体の廃液
溜等を備えるものである場合、検出器から当該廃液溜に
至る配管に配置されることが好ましい。第1の液体計量
手段については、送液ポンプと試料を注入する注入口の
間に設置し、送液ポンプの吐出液量を計測することも考
えられるが、送液ポンプの吐出側では液体が圧縮された
状態であるため、圧縮の程度および液性によって計測結
果が変化する恐れがあるからである。また、第2の液体
計量手段については、分離カラムと検出手段の間に設置
し、分離カラムからの溶出液量を計測することも考えら
れるが、第2の液体計量手段が液体通過量を計測するた
めに必要な最小容積(死容積)によって、分離カラムで
分離された成分の一部が検出手段に供されず、分離能を
悪化させることになる恐れがある。
【0010】前記分離カラム、検出器、送液ポンプ等
は、通常の液体クロマトグラフ装置に使用されるもので
あれば特に制限はない。
【0011】分離カラムは、例えばサイズ排除クロマト
グラフィー用、イオン交換用、逆相クロマトグラフィー
用、アフィニティークロマトグラフィー用等、種々の液
体クロマトグラフィー用の充填剤を充填したカラムが例
示できる。なお、本明細書中では、便宜上、分離カラム
と記載するが、その内容は分離用のカラムに制限され
ず、例えば吸着カラム、ガードカラム、試料濃縮用カラ
ム等であっても良い。また2本以上のカラムが直列に配
置されていても良い。
【0012】検出器は、液体クロマトグラフ装置によっ
て定性・定量等されるべき試料中の成分との関係におい
て適宜選択すれば良い。例えば、吸光度検出器、蛍光検
出器、発光検出器、透過光検出器等を例示することがで
きる。また、検出器による検出のため、液体クロマトグ
ラフ装置における配管の一部は、いわゆるフローセルと
して構成する。即ち、分離カラムから溶出した溶出液
を、配管の一部として構成されたフローセルに導き、流
通させつつ検出を行う。従って、本明細書におけるフロ
ーセルは、例えば配管の一部を透明又は半透明な部材で
構成したようなものであっても、通常のフローセルであ
っても良い。
【0013】送液ポンプは、例えばピストンやシリンジ
を利用するポンプ等を例示できるが、この他にも、例え
ばペリスタポンプ等であっても良い。
【0014】本発明における液体計量手段は、液体の通
過量を計測し得るものであれば制限はない。中でも、液
溜と該液溜における液面高さを計測するためのセンサー
から構成される液体計量手段は、簡便な構成で比較的正
確に液体の通過量を計測することが可能であり、好まし
い。より具体的に例えば、図2に示したようなその側壁
の一部が透明な部材で構成された容量既知の円筒形状部
分を有し、該透明部に一定間隔で光学センサーを取り付
けたものを例示することができる。この液体計量手段に
よれば、各センサーで液体が検知され、又は検知されな
くなったこと、即ち液溜中の液面高さを計測することが
できる。従って、後述する制御手段を配置して、これら
各センサーから出力信号が得られるまでに要した時間を
計時し、いずれのセンサーから出力信号が得られたかを
関連付ければ、単位時間当たりの液体流量を知ることが
可能となる。むろん、第1及び第2の液体計量手段に計
時手段を包合させて、例えば連続的又は断続的に液体流
量を表示等するのみでも良い。 好ましく制御手段を配
置した構成においては、第1の液体計量手段及び制御手
段により液溜等から液体クロマトグラフ系に送り込まれ
る液体流量を知ることができ、第2の液体計量手段及び
制御手段により検出を終えて液体クロマトグラフの系外
に排液される液体流量を知ることができるうえに、第1
及び第2の液体計量手段で検知された液体流量や、これ
らの差異を計算することで、液体クロマトグラフ系内に
おける液漏れ等を即座に検知することが可能である。即
ち、液体クロマトグラフ系内において液漏れが生じた場
合は、通常、第1液体計量手段及び制御手段で計算され
る液体流量に大きな変化は現れず、第2液体計量手段及
び制御手段で計算される液体流量のみが減少する。一
方、送液ポンプに不具合が生じた場合は、両液体流量が
同様に増減する。
【0015】以上に説明した、液体計量手段の計測結果
から液体流量を計算し、更には両液体流量を比較するた
めの制御手段には、例えばマイクロチップや市販のコン
ピューター等を用いることができる。例えば両液体流量
の差異を求める場合等には、図4に示したようなプロセ
スを実施すれば良い。
【0016】ところで、前記した液体流量や、両液体流
量の差異(又は差異の大きさ、即ち絶対値)は理想的状
態においては一定又はゼロであるが、移動相等の液体が
第1及び第2の液体計量手段に到達するまでの時間的な
差、液体クロマトグラフ系における配管内径の大きさ・
伸縮性や送液ポンプにおける脈動等に由来するわずかな
液体送量の変動に依存して増減する。従って、前記制御
手段において、事前に設定した値を基に許容範囲を設定
しておき、液体流量や両液体流量の差異の大きさが該許
容範囲に属するか否かを検知するように構成することが
好ましい。例えば、事前に設定した値として送液ポンプ
の送液量設定値を用いることが例示できる。許容範囲自
体は、例えば送液ポンプの送液量設定値を基準としてこ
れに一定の値を加え、あるいは一定の値を差し引いて算
出できるが、具体的に加え又は差し引く値は液体クロマ
トグラフ装置の送液ポンプの性能や配管の伸縮性等に依
存する装置固有の値であるため、予備的な実験を行って
経験的に設定することが好ましい。これにより、送液ポ
ンプの吸引側及び検出器の廃液側における液体流量が、
その差異は大きく変化していないにもかかわらず、許容
範囲を超える場合は送液ポンプに不具合が生じていると
判断でき、一方、該差異が許容範囲を越える場合は液漏
れが生じていると判断できる。なお、前記許容範囲は、
送液ポンプの吸引側及び検出器の廃液側における液体流
量に対する範囲と、両液体流量の差異に対する許容範囲
を別途定めると良い。
【0017】以上のように、好ましく制御手段を具備し
た本発明の液体クロマトグラフ装置においては、該制御
手段で、例えば第1及び第2の液体計量手段が検知した
値の差異が前記許容範囲を超えた場合等に、液体クロマ
トグラフ装置、特に送液ポンプを停止する信号を出力し
たり、送液ポンプに不具合が生じ、又は液体クロマトグ
ラフ系内で液漏れが生じていることを警告する機能を付
加しても良い。前記したように、送液ポンプの不具合や
液体クロマトグラフ系内における液漏れの発生は、液体
流量及び/又は両液体流量の差異を計算することで検知
できるから、制御手段において各場合に応じた出力信号
を決定しておき、該信号に応じた表示を行うようにして
おけば良い。これにより、液体クロマトグラフィーの実
施中にこれら不具合等が生じた場合には、その原因を迅
速に知ることが可能である。
【0018】制御手段には、前記の表示機能を付加する
以外にも、例えば液体クロマトグラフ装置における送液
ポンプの制御を行う機能を付加することが例示できる。
なお、前記したこれらの機能は、同時に付加しても良
い。具体的には、例えば、液体クロマトグラフ系内での
液漏れが検知された場合には、液漏れの警告を表示する
と共に、送液量を増加して液漏れの影響を最小限に押さ
えるように送液ポンプの送液量を増加する制御を行うこ
とが例示できる。また例えば、送液ポンプに不具合が生
じ、その送液量が変動した場合には、変動を最小限に押
さえるように送液量を増減するフィードバック制御を行
うことが例示できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明を更に
詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の液体クロマトグラフ装置
の概要を示すものである。移動相用溶液溜1中の移動相
2は、配管3、電磁バルブ4を経て液溜1よりも低地に
配置された第1の液体計量手段6中に重力により導入さ
れる。第1の液体計量手段6は、図2に示したように容
量が既知の液体計量管42、複数個の液面計測用光源4
3、複数個の液面計測用センサー44から構成されてい
る。溶媒溜から液体が液体計量管42に導かれると、セ
ンサー44に照射されていた光強度が屈折により変化
し、液体計量管42内の液面位置を検知することが可能
となる。図2には、7個の光源と7個のセンサーを例示
したが、光源及びセンサーの数を増やし、センサー間の
距離を短くすることでより制度の高い液面検知を行うこ
とが可能である。
【0021】第1の液体計量手段6の最上部に位置する
センサーの検出高さまで移動相が蓄えられたことが不図
示の制御手段で検知されると、該制御手段は電磁バルブ
4を閉じ、送液ポンプ8を始動する。これにより、移動
相は、配管7を経由して送液ポンプに吸引されるが、同
時に第1液体計量手段における液面高さは減少し、垂直
方向に設けられたセンサーにより順次検出される。制御
手段は、送液ポンプ始動からの時間とセンサーからの出
力信号に基づき、又はあるセンサーで液面が検知されて
から他のセンサーで液面が検知されるまでの時間に基づ
き、送液ポンプ吸引側における液体流量を検知する。
【0022】送液ポンプ8に吸引された移動相は、配管
9、試料注入口10、配管11を経て分離カラム12に
送液される。分離カラム12からの溶出液は、配管1
3、検出器(フローセル)14、配管15を経て、3方
ジョイント16に至る。
【0023】本例の装置では、前記3方ジョイントに
て、通常の廃液流路系として配管25、電磁バルブ2
6、配管28、電磁バルブ29を経て廃液配管38から
廃液溜に至る経路と、第2の液体計量手段を経由して廃
液溜に至る経路を有している。なお本例では、第2の液
体計量手段として図2に示したような液体計量手段を2
つ配置し、連続的に検出器の廃液側での液体流量を検知
できるようにしてある。即ち、第1の経路は、電磁バル
ブ26を密栓27側に切り換え、配管25及び28間の
流路を閉ざし、3方ジョイント16を通過した溶出液
を、配管17、電磁バルブ18、配管19を経て第2の
液体計量手段20に導くのである。電磁バルブ18、配
管21、電磁バルブ22、密栓23、配管24は、この
第2の液体計量手段20内の液体を排出するための流路
であり、当該流路を用いて液体の排出を行っている間
は、もう一方の第2の液体計量手段33を用いて液体流
量を検知することができる。この、2つの第2の液体計
量手段(20、33)の切り換えは、不図示の制御手段
により、電磁バルブ26、29を切り換えることで実現
される。電磁バルブ31、配管34、電磁バルブ35、
密栓36、配管37は、第2の液体計量手段33内の液
体を排出するための流路である。
【0024】なお、本例では検出手段の廃液側に配置す
る第2の液体計量手段についてのみ、2つの手段を配置
する構成を示したが、当然のことながら第1の液体計量
手段を2つ配置しても良い。
【0025】図3は、制御手段と液体計量手段の関連等
を示す図である。そして図4は、液漏れ検知等のフロー
を示す図である。液体計量手段6、20(又は33)か
らの液面高さに関連する出力信号は、制御手段中のCP
U39に例えば10秒周期の定期的な信号として送られ
る。信号を受け取ったCPU39は、図4に示したよう
に、該信号から送液ポンプの吸引側及び検出手段の廃液
側における液体流量を計算する。例えば、t1時間での
第1の液体計量手段6における液面高さをh1、t2時
間での液面高さをh2とすると、t2−t1時間に送液
ポンプに吸引された液量はh1−h2分の高さに相当す
る。従って、液体計量手段が円柱状等の柱状である場
合、t2−t1時間の液体流量f1は、( h1−h2)
×断面積/( t2−t1) により計算することができ
る。
【0026】同様に、t1時間での液体計量手段20
(又は33)における液面高さをh3、t2時間での液
面高さをh4とすると、t2−t1時間に検出手段から
廃液された液量はh4−h3分の高さに相当する。従っ
て、液体計量手段が円柱状等の柱状である場合、t2−
t1時間の液体流量f2は、( h3−h4) ×断面積/
( t2−t1) により計算することができる。
【0027】以上のように計算されたf1とf2の数値
が等しいか、あるいは差異があってもその差異が許容範
囲内の微少なものであれば、液体クロマトグラフ系に液
漏れ等はないと判断できる。計算されたf1の数値がf
2よりも小さければ、液体クロマトグラフ系内において
液漏れが生じていると判断し、液漏れの警告を表示す
る。なお、理想的状態においては、f1とf2の数値は
等しいため、基準値として予めゼロを設定することが例
示できる。
【0028】以上の計算プロセスとは別に、CPU39
では、単位時間あたりの送液ポンプの吸引流量f1及び
検出手段からの廃出流量f2を1分間あたりの流量F
1、F2に換算し、事前に設定した値である、送液ポン
プ8の送液量設定手段40により設定された送液量設定
値Fとの比較を行う。F1又はF2の値がFに基づき算
出された許容範囲より大きい場合、設定した液体流量F
以上の液体が系内を流れていると判断し、送液ポンプ8
のモータ回転数制御装置41にモータの回転数を減ずる
指示を出す。逆に、F1又はF2の値がFに基づき算出
された許容範囲より小さい場合、設定した液体流量より
少ない量の液体が系内を流れていると判断し、送液ポン
プ8のモータ回転数制御装置41にモータの回転数を増
す指示を出す。
【0029】この制御手段は、F1又はF2が許容範囲
に属するか否かの判断、及び、許容範囲を超える場合の
モータ回転数制御装置への指示の出力を断続的に、F1
又はF2が許容範囲内に属するようになった後も、液体
クロマトグラフ装置が稼動中は繰り返し行う、いわゆる
フィードバック制御を行う。これにより、送液ポンプの
設定流量と実際の液体流量が等しい条件にて液体クロマ
トグラフィーを実施でき、測定の再現性を向上できる。
【0030】上記例では、送液ポンプの不具合に対して
送液ポンプの送液量をフィードバック制御する例を説明
したが、液漏れが生じた場合の送液ポンプの制御につい
ても、同様にフィードバック制御を行うことが可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、液体クロマトグラフ系
内に移動相等の液体が送り込まれる際の液体流量と、系
外へ排出される液体流量とを即時かつ連続的に計測でき
る。この結果、液体クロマトグラフィーを実施している
最中に、液体クロマトグラフ系内で液漏れが生じたり、
送液ポンプに不具合が生じたことを容易に、しかも、両
者を区別して検知し得る。
【0032】また、本発明の液体クロマトグラフ装置に
よれば、液体クロマトグラフ系内の送液ポンプの不具合
による液体流量の変動や、系内における液漏れの検知に
加え、これらによる影響を最小限に押さえるべく、送液
ポンプをフィードバック制御することもできる。
【0033】この結果、本発明の液体クロマトグラフィ
装置によれば、液体クロマトグラフィー操作の再現性を
向上することが可能であり、結果の信頼性を向上するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の液体クロマトグラフ装置概略
を示す図である。
【図2】図2は、本発明の液体クロマトグラフ装置にお
ける液体計量手段の具体例を示す図である。
【図3】図3は、本発明の液体クロマトグラフ装置にお
ける制御装置と液体計量手段等の関連を示す図である。
【図4】図4は、本発明の液体クロマトグラフ装置にお
ける液漏れ検知のフローを示す図である。
【符号の説明】
1 溶媒溜 2 液体(移動相) 3 配管 4 電磁バルブ 5 密栓 6 液体計量器 7 配管 8 送液ポンプ 9 配管 10 試料注入口 11 配管 12 分離カラム 13 配管 14 検出セル 15 配管 16 3方ジョイント 17 配管 18 電磁バルブ 19 配管 20 液体計量器 21 配管 22 電磁バルブ 23 密栓 24 廃液配管 25 配管 26 電磁バルブ 27 密栓 28 配管 29 電磁バルブ 30 配管 31 電磁バルブ 32 配管 33 液体計量器 34 配管 35 電磁バルブ 36 密栓 37 廃液配管 38 廃液配管 39 CPU 40 流量設定器 41 モータ回転数制御装置 42 液体計量管 43 光源 44 センサ−

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離カラム及び検出器を有し、送液ポンプ
    によって液体を分離カラムに供する液体クロマトグラフ
    装置において、前記送液ポンプの吸引側及び前記検出器
    の廃液側に、それぞれ、液体の通過量を計測することの
    できる第1及び第2の液体計量手段を備える液体クロマ
    トグラフ装置。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2の液体計量手段が、液溜
    と該液溜における液面高さを計測するためのセンサーか
    ら構成されることを特徴とする請求項1の液体クロマト
    グラフ装置。
  3. 【請求項3】第1及び第2の液体計量手段により計測さ
    れた液体の通過量から送液ポンプの吸引側における液体
    流量及び検出器の廃液側における液体流量を計算する制
    御手段を備える、請求項1の液体クロマトグラフ装置。
  4. 【請求項4】前記制御手段が、計算された送液ポンプの
    吸引側における液体流量、検出器の廃液側における液体
    流量又はこれらの差違を検出し、かつ、これらが事前に
    設定した値を基に算出された許容範囲越えた場合、液体
    クロマトグラフ装置を停止し、警告を発し及び/又は液
    体クロマトグラフ系内における液漏れ警告を発する機能
    を有することを特徴とする請求項3の液体クロマトグラ
    フ装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段が、計算された送液ポンプの
    吸引側における液体流量、検出器の廃液側における液体
    流量又はこれらの差違を検出し、かつ、これらが事前に
    設定した値を基に算出される許容範囲越えた場合、液体
    クロマトグラフ装置における送液ポンプの送液量を増減
    して該差異を前記許容範囲内になるようにフィードバッ
    クする機能を有することを特徴とする請求項3の液体ク
    ロマトグラフ装置。
  6. 【請求項6】前記事前に設定した値が、液体クロマトグ
    ラフ装置における送液ポンプの送液量設定値であること
    を特徴とする請求項4又は5の液体クロマトグラフ装
    置。
  7. 【請求項7】前記事前に設定した値がゼロであることを
    特徴とする請求項4又は5の液体クロマトグラフ装置。
JP17809097A 1997-07-03 1997-07-03 液漏れ検知機構付き液体クロマトグラフ Pending JPH1123549A (ja)

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